平成29年3月1日(水)2日(木)、中野区議会第1回定例会決算特別委員会統括質疑に登壇し、以下の内容で質疑を行いました。
報告は要約と、2ページ目以降に総括質疑で用いた原稿を全て公開しています。
質疑内容
- イノベーションを創造できる区政のあり方について(残時間から順番変更)
- 財政調整基金について
- 弥生町の防災まちづくりについて
≪総括質疑要約≫
○イノベーションを創造できる区政のあり方について
総務省統計局の資料等を用いて1990年の物価ベースで私が整理したところ、1955年、生産年齢人口5473万人、GDP8.8兆円が、1990年には生産年齢人口は1.57倍で8614万人、GDPは52倍で457兆円となったが、1990年頃からは”いわゆる失われた20年”となった。
それは1990年代ICTに投資をせず、イノベーションが興らない状態にしてしまったことが、その一因だとされている。
労働生産性の向上にイノベーションが必要、歴史を辿れば、火の利用、石器・土器の開発、農業、通貨、石炭・石油エネルギーの利用などイノベーションを起こし、作業効率を上昇させている。
今、知が集積しつつある中野には新たなイノベーションを起こせる潜在能力があります。
①国家戦略特区はその特区内においてのみ、法律を変更することで実証実験を行い、それが筋がよければその地域は法律の例外の地域となる、もしくはその法律自体を書き換えて全国に適応するというものであり、民間はビジネスチャンスを感じ取れることから、区としては国家戦略特区を推進する意思はあるか。
○財政調整基金について
中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方についてでは施設更新費用が多くかかる直近の40年間で目標額を設定しておりますが、これまで述べた内容から直近40年の施設更新の目標値を改めて計算します。
更新費用は2646億円、毎年48億円程度と見込んでいた標準歳出額にあたる費用はここでは仮に毎年37億円として40年で1480億円、活用できる基金は421億円となり、足りない費用は745億円となり、40年で割ると毎年19億円足りないことになる。
PFI、PPP等の民間活力をフルに導入したとして、更新費用は2646億円のうち10%削減できたとして、40年間の計画をみてみると更新経費は2381億円。
標準歳出額相当の費用が1480億円、基金からの繰入は421億円で不足の費用は480億円。
40年でわると12億円程度が必要ということになる。
区はしっかりと区有施設の更新計画をするためにも費用をためていく必要がある。
○弥生町の防災まちづくりについて
来年度、都営弥生町三丁目アパートが区へ移管されますが、住宅移管に際しては負担付贈与であるため、特段の断りがなければ、20年間そのままの運営をするなど、公営住宅としての一定の機能をみたす必要があるものの、築40年以上の老朽化した住宅であり、エレベータもなくバリアフリーなど課題も見受けられることから、今後建替えが必要となる。
①その際、中野新橋駅近くで、柳通り沿いの近隣商業地域という立地を生かし、民間資金を活用して、コミュニティスペースや防災拠点、地域貢献施設の導入も念頭に、建物の更新を図るべきと考えますがいかがか。
昨年12月に無電柱化の推進に関する法律が成立し、東京都は市区町村の無電柱化推進に向け、先駆的に低コスト手法を導入する区に対して財政及び技術支援を積極的に行うパイロット事業を立ち上げる。
②昨年、第三回定例会一般質問において同僚の市川みのる議員も質問しおりましたが、ぜひ、弥生町の避難道路整備において、先駆的な都の無電柱化のモデル路線に応募し、無電柱化の具体的実現に向け検討を進めてほしいと考えますが、いかがか。
その防災公園に区は一定の防災機能を導入するとしているが、とりわけ、災害時には飲料水を含めた水不足が大きな課題となる。
③東京都では飲料用として応急給水所を設けるとしているが、炊事や洗濯をはじめ日常生活用水の確保も重要であり、新設公園に防災井戸を設置すべきと考えますがいかがか。
2ページ目以降に全ての議事録を掲載しています。