平成29年中野区議会(第1回定例会)予算特別委員会総括質疑


2.弥生町のまちづくりについて

○加藤委員 それでは、2番の弥生町のまちづくりについて質問させていただきます。
弥生町の防災まちづくりは、平成25年に東京都の不燃化特区の指定を受けて約4年間が経過しまして、都営川島町アパート跡地をURと共同で取得するなど、そういった用地買収が進んで、昨年の12月19日の朝日新聞の朝刊ではこういったものが大きく取り上げられるなど、まちづくりが進んでいる実感があります。それで、弥生町について御質問させていただきます。
初めに、道路用地の折衝に伴う権利者の生活再建支援について伺います。私が昨年の第3回定例会の一般質問におきまして、道路用地の取得に当たっては、権利者の生活再建に十分寄り添った、相談という甘いニュアンスではなくて、より現実な課題解決に向けた対応が必要であることを訴えさせていただきまして、不燃化特区の支援を積極的に活用して、現実できめ細やかな対応をしていくとの答弁をいただきました。これまで何度も述べましたが、避難道路用地の買収については、どの権利者も生活再建に大きな不安を抱いております。したがって、代替地の提示や残った土地での建築プランの提示にとどまらず、相続や贈与、資金計画などの権利者の将来の生活設計やライフプランまで含めた現実的かつ多角的な支援が必要と考えられます。折衝の中で区の担当者は、権利者の生活再建に向けた相談をまず受けまして、間に入って、建築士や税理士、あるいは地元金融機関などふさわしい専門家に引き継ぐ、このぐらいのより現実な対応を行っていくべきと考えますが、どうでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 避難道路用地の折衝では、不燃化特区における専門家派遣といたしまして、UR都市機構が代替地の紹介や建築プランなどの提示の相談を行っているところでございます。また、区のまちづくり関係の担当職員や用地関係の担当職員も必要に応じて道路拡幅に御協力をいただいた権利者の生活再建などの御要望を直接お聞きしたりもいたします。今後は、地元の建築家や資金計画を含めた総合的な相談ができるよう、金融機関など民間との協力体制の在り方も視野に紹介できる仕組みについて検討してまいりたいと考えてございます。
○加藤委員 現在整備している都営川島町アパート跡地にはURが避難道路沿いの人のために従前居住者用住宅を建設するという報告を受けております。しかし、以前にも要望しましたこの住宅の中に、集会所のようなコミュニティスペースや防災拠点など、地域貢献施設を設置するかどうか前回お伺いしましたが、今現在はどういった感じでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) UR都市機構は現在都営川島町アパート跡地に従前居住者用住宅を計画しているところでございますが、計画の建物規模からして、そういった施設はちょっと難しいと聞いております。
○加藤委員 来年度、都営弥生町三丁目アパートが区に移管されると説明を受けております。住宅移管に関しては負担付贈与であるため、特段の断りがなければ20年間そのまま、都から区に移管して区営住宅を運営しないといけないということでありますが、公共住宅として一定の機能を満たせば、そういったものも変えてもいいんじゃないかというような話もあります。その中で、中野新橋駅近くで、柳通り沿いで、ここは近隣商業地域という立地を生かして、先ほどもありましたけれども、ファシリティマネジメント、民間活力を投入してコミュニティスペースや防災拠点、そういった地域貢献施設の導入で建物を更新するというような可能性はございますでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 都営弥生町三丁目アパートの移管につきましては、区営住宅としての機能を保持することが負担付贈与の要件であるということでございます。移管に際しては、現在東京都は修繕計画の前倒しや1階スロープの設置など一定の対応を行っていただいております。しかしながら、御指摘のとおり、当住宅は築40年以上も経過しているため、将来的には今地区の立地を生かし民間資金の活用を念頭に区営住宅の機能に加え、一定の地域貢献施設の導入も視野に建替え、更新なども検討していきたいと考えてございます。
○加藤委員 ぜひ、そういったものができるように推進していただきたいと思います。
次に、避難道路における無電柱化について伺います。いろんな方々が質問されていましたが、昨年12月に無電柱化の推進に関する法律が成立しまして、東京都の実行プランでは、セーフシティの主要施策として無電柱化の推進が掲げられるなど、無電柱化に対する社会情勢が大きな転換期を迎えていまして、こういった木密地域においては、とりわけ都市防災の観点から推進が求められている。東京都ではそういった市区町村の無電柱化に向けて先駆的に低コスト手法を導入する区に対して、財政及び技術支援を積極的に行うパイロット事業を立ち上げるなどと聞いております。昨年の一般質問において、市川みのる議員も質問しておりましたが、弥生町のこういった避難道路において先駆的な無電柱化を推進していってほしいという要望を出しました。私のほうからも出しましたが、この辺は具体的にはどのように進んでおりますでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 弥生町まちづくりにおきましては、本年度、避難道路における無電柱化に関する検討を行っているところでございます。歩道が広くとれる広幅員の都市計画道路と異なりまして、防災まちづくりにおける住宅地内の避難道路とか生活道路の無電柱化につきましては、変圧器等の地上機器の設置場所の確保や、下水や埋設管などの調整をはじめ、工事に対する住民合意、長期間かかる工事などがありまして、課題が非常に多いということもあります。しかし、委員御指摘の東京都の財政的、技術的支援が受けられる新規補助事業が立ち上がるということですので、そういったことへの提案も含めて、こうした避難道路での効果的な無電柱化の推進について、東京都とともに技術的な支援、財政的な支援を受けながら、検討してまいりたいと考えてございます。
○加藤委員 弥生町という木密の特区においては、ほかのところよりも進みやすいという可能性があるという理解でよろしいですか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 今年検討していますけれども、実効性に向けた方策を探っているところです。
○加藤委員 次に、公園整備について伺います。中野区民全体で公園の面積は1人当たり1.3平米弱ということですけれども、それでも畳1畳分ないわけですけれども、弥生町三丁目は特に狭いというふうに伺っていますけれども、どのぐらいの面積なんでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 弥生町周辺には南台のこういう避難場所であるいちょう公園など広い公園もできておりますけれども、弥生町三丁目周辺に限っては大きな公園もございません。1人当たり0.29平米ぐらいです。
○加藤委員 そうしますと、今現状の数字だと思うんですけれども、新しく跡地に公園ができたらどのぐらいの広さ、1人当たりどのぐらいの面積になるんでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 跡地には約1,300平米程度の防災機能のある公園を計画してございます。これが完成いたしますと、弥生町三丁目周辺地区で1人当たりの公園面積は約0.53平米ぐらいに増えます。
○加藤委員 それでも中野区民1人当たり平均に全然及ばないということですが、更に公園整備を進めていってほしいと思います。
また、その公園の機能に関してですが、防災機能を導入するということで、とりわけ災害時には飲料水を含めた水不足が課題となると思われますが、東京都では飲料用に応急給水所を設けるとしていますが、炊事や洗濯をはじめ日常生活用水の確保も重要となりますが、新設公園に防災井戸などを設置するようなことを言ってきましたけれども、そういった進捗はどうなっていますか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 新設する公園には東京消防庁の御協力によりまして、100トンの防火水槽を今年度設置いたしております。また、そのほかソーラー園内灯や防災備蓄倉庫等の設置など防災機能を持たせることといたしております。委員御指摘の防災井戸の設置につきましても、あわせて設置の方向で検討したいと考えてございます。
○加藤委員 これで質問を終わるんですが、弥生町に関しては、三丁目のプロジェクトに関しては、本当に先進的なパイロット事業でどんどんいいものが入ってきているなと実感しているところなので、これからも頑張っていってほしいなと思います。
以上で私からの総括質疑を終わらせていただきます。