平成29年中野区議会(第2回定例会)本会議一般質問


【区長田中大輔登壇】

○区長(田中大輔) 加藤議員の御質問にお答えをいたします。
 次世代を見据えた中野区政のあり方について、地域包括ケアシステムをめぐる質問がありました。
 医療・介護・生活支援・環境整備と区民の意識変革について。在宅療養や在宅でのみとりを進めていくためには、かかりつけ医などの訪問診療と訪問看護・介護の医療・介護の連携を強化していく必要があります。このため、ICTを活用した療養者情報の共有化の推進などを図ってまいります。また、こうした在宅療養基盤の整備状況などを丁寧に情報発信していく中で、区民の介護不安を払拭するとともに、本人や家族、家主などの理解を促進していく取り組みが必要だと考えております。
 健康寿命延伸のための方策について。65歳男性の健康寿命と平均余命は82.6歳と84.15歳で間差は1.5歳程度、女性の場合には86.03歳と89.37歳で間差は3.3歳程度となっております。区といたしましては、データヘルスの取り組みや糖尿病重症化予防など生活習慣病の予防と健康づくり、さらに介護予防事業の充実によって区民の健康寿命を延ばしていきたいと考えております。
 中野区の地域特性、地域包括ケアシステムをめぐる地域特性について。中野区におきましては、住民同士の見守り支えあいへの取り組みが町会・自治会を中心に先進的に行われていることや、住民団体による高齢者会館の運営など住民主体の活動が活発に行われていることが特徴であります。本年度、区民活動センター単位に地区担当職員、アウトリーチチームを配置し、地域のいろいろな活動の場に出向き、地域資源の発見・把握に努め、また地域の情報から潜在的な要支援者を発見し、確実にサービスに結びつけていく活動に力を入れることとしているところであります。
 若い世代の地域活動への参画について。地域における自治活動や公益活動への若い世代の参画の拡大は重要な課題と認識をしております。シルバー世代による子育て支援や若い世代による高齢者の見守り支援など、互いに支え・支えられる地域社会づくりを進めていくためには、若い世代に対する地域課題の共通理解のための働きかけや、いわゆる地域デビューですね、このためのきっかけづくりが必要と考えております。SNSなどを活用した若い世代への情報発信、地域と連携したPTA活動の推進、既存の地域活動への橋渡しなど、さまざまな取り組みを進めてまいります。
 一人ひとりに寄り添える地域包括ケア体制づくりについて。地域包括ケア体制では、一人の取りこぼしもなく、必要とする人に必要となるサービスを提供するためにアウトリーチによる相談支援を行うこととしております。職員のスキルを向上させながら、潜在化している生活問題も的確に把握しながら、専門機関と連携し、一人ひとりの支援に当たってまいりたいと考えているところであります。
 私からは以上です。

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