平成28年中野区議会(第1回定例会)予算特別委員会総括質疑


≪予算特別委員会議事録全文≫

2ページ目より公開している予算特別委員会議事録は「なかの区議会WEBサイト」で公開している議事会議録より、加藤たくまの発言部分のみを引用し掲載しています。詳細はリンク先の議事録をご確認下さい。

なかの区議会会議録一覧より「平成28年2月29日中野区議予算特別委員会(第1回定例会)の会議録」へのリンク

※リンク先は新規ウィンドウ、タブにて開きます。

次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 平成28年予算特別委員会におきまして、自由民主党議員団の立場から総括質疑をさせていただきます。

先ほど市川委員より中野区議会の歴史を伺いまして、議員になって1年足らずの私がこの場に立てることに幸せを感じております。了承は得ていませんが、新人11名を代表しまして、先人の先輩方に感謝の意を表します。

残り時間はこのようになっておりますが、5時もしくは1時間程度を目標としております。質疑項目は通告のとおりで、その他はございません。それでは、質疑を始めます。

1、世界最先端水防システムの構築について。この項に関しましてはイントロが長く、質問まで時間がかかりますが、御了承ください。このタイトルは、かなり大風呂敷を広げたタイトルと思われるかもしれませんが、これからお話しさせていただく水防システムは、その地位を担うものになると思っております。

平成27年9月、関東・東北豪雨による鬼怒川の大洪水は大きな爪跡を残しました。我が会派は、昨年12月、被災に遭った下妻、常総市に赴き、自然の驚異を目の当たりにしました。その大きな被害をもたらした豪雨は、線状降水帯と呼ばれ、気象レーダーの発達により、その存在は近年認識され、最近、増加傾向にあるということがわかっております。気象学会としてもこの現象の理解が不十分で、その発生メカニズムの解明には至っておりません。それは地球温暖化が一因とも考えられておりますが、歯どめがかからない温暖化が線状降水帯の発生頻度を増加させる可能性も示唆されております。線状降水帯のような豪雨が降った場合は、幾ら環七地下調節池があるからといっても、中野においても洪水から守られる保証は全くありません。

平成27年第3回定例会の一般質問におきまして、私、加藤が提案させていただきました内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(通称SIP)のレジリエントな防災・減災機能の強化、サブタイトル、リアルタイムな災害情報の共有と利活用における豪雨・竜巻予測技術の研究に関してですが、その後、中野区は社会実験へ参加することとなったと聞いております。私が質問する際に、この研究が一体どういうものなのか、説明が不足していたと思いますので、改めてこの場で説明させていただきたいと思います。

まず、本研究の経緯を説明させていただきます。内閣府の戦略的イノベーションは、アベノミクス3本の矢であります大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の中の成長戦略で、政府が今後我が国で重要となる事業に対して、特に力を入れて行う10のプロジェクトから成り立っております。革新的燃料技術、次世代パワーエレクトロニクス、革新的構造材料、エネルギーキャリア、次世代海洋資源調査技術、自動走行システム、インフラ維持管理・更新・マネジメント技術、レジリエントな防災・減災機能の強化、次世代農林水産業創造技術、革新的設計生産技術の10のプロジェクトです。その中の一つを担っております。そして、この中野区で行うプロジェクトは、レジリエントな防災・減災機能の強化における豪雨の研究におきましては、3・11以降、地震・風水害が多い日本において、災害を抑制させるというニーズを受けまして、政府はその災害対策に関する英知を集結して、災害と闘い、人命を守るプロジェクトが推進されております。本プロジェクトは、毎年5億円、5カ年程度の予算が組まれております。これらの成果はいずれ国外へと輸出し、社会貢献、世界貢献するものとなるでしょう。そして、その背景の中で中野区はこのゲリラ豪雨予測情報に関する社会実験に参画するということです。

3ページ目:「国のゲリラ豪雨対策の歴史について」