平成30年中野区議会(第1回定例会)予算特別委員会総括質疑


3.ローカルSNS「マチマチ」を活用した地域情報の発信について

では3番目、ローカルSNS「マチマチ」を活用した地域情報の発信について。マチマチというのは地域イベントや保育所、防災など、サイト利用者の欲しい項目を選択すると、そのエリアの情報が入ってくる無料のサービスです。使い方はフェイスブックと似たような仕組みで、SNS利用者なら誰でも使えるものです。自治体向けにはマチマチfor自治体というサービスが既に4区で導入されておりまして、利用者がふえているようです。地域デビュー促進のために地域の入り口を見つけやすくなる、また、敷居ハードルを下げるためにも非常に有用なツールであると考えます。

 私は平成29年第4回定例会の一般質問におきまして、地域情報の発信方法の一つとして、このサービスの導入について御提案させていただきました。そのときの答弁で、区の事業のほか、町会・自治会等が行っている地域での活動についても、さらにきめ細かい情報提供ができる。実名登録のため信頼度の高い情報交換が可能になるとして、地域コミュニティの活性化に寄与する可能性があるため導入を検討したいという答弁がありましたが、その後、検討はどのように進んでおりますでしょうか。お伺いいたします。

○堀越政策室副参事(広報担当) その後、類似のSNS等との比較などさまざまな検証を行いまして、現在、マチマチfor自治体について協定の締結を視野に入れ、導入方向での検討を進めているところでございます。

○加藤委員 その活用方法については、各地域からの身近な場所からの情報発信により、きめ細かくタイムリーな情報提供ができる、地域課題をみずから解決していくことになるとし、中野区全体として、また各地域の特性に応じた活用方法やその効果についても検討したいとしておりましたが、その内容についてはいかがでしょうか。

○堀越政策室副参事(広報担当) 中野区にはこのサイトの目指すところであります地域課題の解決に結びつく取り組みや、地域団体ネットワークづくりを進めております15カ所の区民活動センターがございます。おのおののセンターは地域自治の活動拠点でございまして、その地域の特性を生かしながら事業を展開しているところでございます。このセンターの取り組み、身近な場所からの情報提供等と地域版SNSを介しました利用者同士の交流などから、コミュニティのさらなる活性化へとつながっていくものと考えております。

○加藤委員 区民活動センターの機能を生かしたというところで、区内全体のエリアごとのそういった情報が集約されて発信されるということで、ちょっと私が想像していたよりもすごいことになっているなということで、非常にわくわくする事業展開だと思っています。さらに進めていただきたいと思っています。

 ところで、今のところ、利用者が30代から40代の子育て世代が多いようですが、保育園の入園にかかわる情報、いわゆる保活などの情報や子育て情報を提供すれば利用者がふえ、その後も地域に住み続けるなどコミュニティの継続なども期待できます。地域性だけではなく、そのライフステージに応じた地域情報の出し方が考えられると思いますが、導入というか、提携される予定ということですが、そのような内容、情報を提供されることも念頭に入れておられるのか、お伺いいたします。

○堀越政策室副参事(広報担当) 活用内容といたしましては、他自治体同様、行政情報や地域でのイベント、防災、子育て支援の情報等を想定しておりますが、中野区の特徴といたしましては、地域の特性、実情に合わせましたきめの細かい情報の提供ということになると考えてございます。現在、マチマチに登録している世代はSNSの利用率の高い30から40代の方が多いようでございますが、それ以上の年代の方のスマートフォン利用率等も高まっているところでございます。ファミリー層、子育て世代の利用の多さを想定しつつ、登録者や地域での活用状況等も勘案しながら、提供する情報の内容を検証していく必要もあると考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。学校の同窓会とかに入っていますので、理事とかやっていますと、年間運営費というのは卒業生から徴収して、それで年間回す。ただ、OBの数は年々ふえていくというところで、1人当たりの年間運営費が年々大変になっていくというような会が非常に多いという中で、紙媒体を年に1回送っているというのも2年に1回になったりとか、そういったところでかなり負担がふえているというような状態があります。そういった中で、マチマチなど地域情報を発信できるというのが、ある種、回覧板とか掲示板にかわるところとしてちょっと期待ができるのかなと思うんですけれども、そういった観点から、きのうも山本委員からもありましたけれども、区報とか、こういったところから発信すると、カラーにするとかそういったところでもなく、読む人がふえていくのかななんて思うんですけれども、そういった検討みたいなこともできますでしょうか。

○堀越政策室副参事(広報担当) 区報の電子版につきましては、現在、区のホームページのほか、マチイロというアプリ等でも読めるようになってございます。マチマチfor自治体には電子版の広報紙や行政からのお知らせが読める公共機関と地域のイベントチラシとが見られますニュースというメニューがございます。区内全域でのお知らせと地域の身近なニュースが一つのサイトで見られ、さまざまな情報を入手しやすいということがこのサービスのメリットでありまして、導入に当たりましては、電子版の区報についても登録を行い、区政情報の提供の場をふやしていきたいと考えてございます。

○加藤委員 区全体とか、地域に特化とか、年齢とかライフステージに応じて出す情報、そして欲しい情報というものが変わってくるという多様性が求められていく行政サービスの中で、さまざま御検討していかないといけないところは多々あるかと思いますけれども、先ほども言いましたけれども、紙媒体とデジタル情報、こういったところ、今は併存して、まさに議会がそういったところで、紙媒体とタブレットの併用とか、完全に移行するとか、そういった過渡期で、地域におきましても、今のところはもちろん紙情報は非常に重要ではありますけれども、もうちょっと先になると、多分そういったところで過渡期になってくるのかなと思いますので、その辺いろいろと今後とも研究していただいて、どういった情報が一番いいのか。その最適解というのは、結局は地域活動がしっかりと活性化するという目標を、手段ではなく、情報配信はあくまで手段ですから、その目的の地域活動の活性化に対して資するようなことで情報発信のあり方について検討していただきたいと思います。今後御期待させていただきまして、この項の質問を終了させていただきます。ありがとうございます。