令和4年質問議事録


令和4年09月21日中野区議会決算特別委員会の会議録

 

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 おはようございます。自由民主党のトップバッターとして質疑をさせていただきます。残り時間が、午前中は短いですが、途中で切れてしまうかもしれませんが、当初予定していたとおり進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、質問は通告どおりで、最初に令和3年度決算について質疑させていただきます。

 私は令和4年度の予算特別委員会総括質疑におきまして、今後10年間の財政の見通しである財政フレームで、歳入の見込みとして、特別区税については新型コロナ感染症拡大による先行きが見えない経済状況を勘案して妥当な歳入見込みであると評価しましたが、特別区交付金においては国のコロナの経済対策が主要因と考えられる法人税の急増を配慮せず、令和4年度の金額をベースに後年度も算出しておりまして、このドーピングとも言える経済対策費が切れることを前提としていない将来予測は毎年30億円程度過大に見ていると認識すべきだと指摘させていただきました。

 また、令和4年度の新規拡充推進事業のうち、一部が後年度に経常経費を約20億円増額させるということは要求資料や答弁からも明らかになりましたが、財政フレームにおいて令和5年度以降の一般事業費、つまり経常経費は令和4年度の214億円から同額で10年間変わらないと設定しているわけです。ビルド・アンド・スクラップの方針も、令和4年度にスクラップする事業がないことから、令和5年度以降の一般事業費は概算でもともとの214億円から、増えてしまった経常経費20億円を足して234億円とすべきでありましたが、それは記載されておりません。

 まとめますと、30億円の過大な歳入見通し、20億円の歳出が計上されていない、50億円程度の見込み差が生じる可能性がある令和4年度の財政フレームであると指摘させていただきました。緊張感を持って財政運営に努めるというフレーズを実践しているとは言えないものだと考えます。

 そして、令和4年の予算特別委員会から半年以上が経過しまして、ウクライナ危機による世界情勢は混沌となり、物資の不足に加えて、円安も加わり、物価が高騰しております。コロナに加えて物価高騰、急激な円安によりまして法人の経営は今後さらに厳しいものになると考えられ、新たな経済対策のドーピングが追加され、将来における法人税の納税額の予測はさらに難しくなってまいりました。また、当面は急激なインフレが発生することが見込まれます。歳出予測には政府が定めるインフレ率、インフレターゲットなどを参考に財政フレームを組んだり、予算編成をする必要もあるのではないかと考えます。それは後ほど具体的に取り上げさせていただきます。

 例えば令和3年度決算値のように、ある年の普通会計予算が1,600億円だとすると、その翌年度の歳入が例えば30億円増えて、総額が1,630億円になったとしましても、日本銀行が予測する2022年度の消費者物価指数2.3%が1年後に増加するとなると、1,600億円の価値は1,637億円程度となりまして、歳入が30億円増えたとしても、物価で見ると、37億円と比較すると名目が上がっても実質の歳入が減少するというケースも考えられるわけであります。あくまで消費者物価指数を用いただけで、海外からの原材料の輸出に頼った施設整備などはそれ以上の物価上昇をしておりまして、より緊張感を持った財政運営が必要となります。

 この前、ゼネコンの方に聞いたところ、民間の建設ですと、200億円で予定していたものが材料費の高騰などでプラス50億円見ないといけないというようなことを言っている人もいるということです。学校建設費とかではかなり厳しい状況があるということで、区の運営をする上で物価上昇指数だけではなくて、材料費みたいな単品スライドのところもよく見ないといけないということで、世の中の物価上昇だけでは捉えられないようなところまで見込んでいかないといけないということです。

 円安の要因として赤字国債が挙げられまして、日本の信頼が揺らいでいる可能性もあり、赤字国債に頼った経済対策はさらに円安を誘導する可能性もありまして、負のスパイラルが発生します。一時期、れいわ新選組などはMMT理論に基づく政策を公約としていましたが、赤字国債を国民にばらまくというものですけれども、これ以上の円安を引き起こす可能性がある赤字国債は、やはり合理的な手法ではないということも考えられます。物価高によりまして、100円のお寿司、100円ショップの商品がその値段を維持できなくなれば、国民が基準としていました価格感覚が一気に変わります。つまりデフレマインドからの脱却が急激に進みまして、現在はその値段上昇は原材料費の価格転嫁のみですけれども、商品の値段に今後人件費の増額も加わることになれば、とんでもないインフレが起こる可能性もあると考えております。資本主義国家において、その仕組みから物価高になることは中長期的にはいいことでありますけれども、激変する可能性がある、今迎えている過渡期におきましては大きな混乱が生じる可能性があります。ウクライナ危機による物価高騰、円安によりまして日本経済の先行きが不透明となっております。令和4年度編成時の財政フレームの考え方では、区の運営は困難となると考えます。

 ちょっと長くなりましたが、ここでひとまず質問させていただきます。前段の財政フレームのところがずさんであるということは否定されると思いますので、お答えいただかなくて結構ですけれども、後段に述べましたウクライナ危機などを受けて、円安、物価高騰、国の経済対策等への見解と、それを受けて今後の財政運営に関して大幅に方針を見直す必要があると思いますが、その認識を教えてください。

○森財政課長 円安や物価高騰の影響を受ける事業者や住民への支援策等について、国においては補正予算や予備費充用により実施されまして、区としても必要な対応等を図ってきたところでございます。御指摘のように世界情勢、非常に不透明でございまして、令和5年度予算編成においてもしっかり注視していかなきゃいけないと考えているところでございますが、こうした世界情勢や今後の区の財政状況を踏まえまして、どのような状況においても区民サービスを滞ることなく推進していくため、新たな財政運営の考え方を定めまして令和5年度予算編成を開始したところでございます。

○加藤委員 後ほど触れますけれども、令和4年8月31日の総務委員会で新たな財政運営の考え方について報告がありました。質問項目の二つ目に挙げていますけれども、その中では、予算編成手法の見直しの中で、今後の予算編成では基準となる一般財源規模を廃止するということです。自ら毎年基準となる一般財源規模を変更しながらも上振れをする状況が続き、財政規律として機能しているとはいえない状態であるという、日本語としてちょっと意味が分からない言い訳をしているわけですけれども、これはある金額をずっと維持していたけれども、それが維持できないというなら分かるんですけれども、毎年変更している中での言い訳としては、ちょっと頼りないと思います。いずれにせよ、財政規律が歳入見込みから算出されるべきで、それまで酒井区政では歳出見合いで数字が変更されるような気がありましたけれども、それが是正されるのであれば、その方針転換というのはいいことだと思います。

 財政運営の考え方については次の質問項目で取り上げますけれども、令和3年度の決算の結果を受けて令和5年度の予算編成に反映したいということで、今ここで一つだけポイントを伺います。義務的経費、経常的経費、新規拡充推進事業などありますが、単年度の予算の増減を著しく変化させるものは施設整備などの投資的経費です。しかし、施設は突発的に造るわけではなくて、長い年月をかけ計画され、整備しなければならない施設の数と金額はある程度見えてくるわけです。区有施設整備計画においては、20年間、40年間で平均どのぐらいの整備費用が必要であるか示しております。これらの施設に関するお金のマネジメントがしっかりできているのであれば、一番注視しなければならないのはランニングコスト、つまり義務的経費と一般事業費をどれだけ抑制できるかというところがポイントになると思います。ということで、今後の財政運営の考え方というのは、ランニングコスト、経常的経費をどれだけ抑制できるのかというのが最重要と私は考えますけれども、区の見解はどうでしょうか。

○森財政課長 これまでにおきましても、経常的経費を抑制するという考えで予算編成は行ってきたところでございまして、新しい新たな財政運営の考え方を定めたからといって、その考えが変わるというふうには捉えておりません。

○加藤委員 それでは、経常的経費とか投資的経費がそういった意味で、その辺をどう分析しているかということが重要だというところに焦点を合わせて、令和3年度の決算について伺っていきます。といっても会派1人目の質問でありますので、順序だって、まずは歳入の特別区税から伺っていきます。

 まず、財政白書6ページを見ながらやっていきたいと思います。近年の特別区税の傾向について、お伺いします。

○竹内税務課長 特別区税決算時の収入額の直近5年間の推移についてお答えいたします。平成29年度は337億7,554万4,000円、平成30年度は342億5,390万3,000円、令和元年度は347億3,445万9,000円、令和2年度は360億8,536万2,000円、令和3年度は360億8,370万円でございました。今まで増額していた特別区税が令和3年度に減額に転じたというものでございます。

○加藤委員 6ページの図5の特別区税の推移を見る限り、右肩上がりだったにもかかわらず、特別区税は初めて減額となったわけですけれども、特別区民税もですか、下がったわけで、その辺の要因について教えてください。

○竹内税務課長 主な要因につきましては、土地等の譲渡所得に係る税額の減によるものでございます。

○加藤委員 そこが大きいということですけれども、ほかにも、そこだけじゃなくて、財政白書7ページの図6の納税義務者数の推移で見ますと、このグラフだと1,000人ぐらいが減少したとなっていますけれども、四捨五入の関係もあるでしょうから、大きく見ても納税義務者数は1%ダウンで、図7の納税1人当たりの所得額の推移を見ますと、これも上がっていて、12万円アップで3%アップ、図8の特別区民税徴収率の推移では0.4%アップということで、これらを合わせると特別区民税がもう少し上がってもいいのかなと思うんですけれども、上がり切らない理由が分かれば教えてください。

○竹内税務課長 納税義務者数1人当たりの所得額については増加している一方、納税義務者数は減少、さらに、ふるさと納税などの寄附金税額控除も増加してございます。先ほど答弁しました土地等の譲渡所得に係る税額の減少と合わせまして、納税義務者数の減少、寄付金税額控除の増加が影響しまして、特別区民税全体の減少につながったものでございます。

○加藤委員 令和2年度におきましては、コロナにおける減免の要求資料が出ていましたけれども、今年度ないというのは、その制度が令和3年度においてはないということでよろしいですか。

○竹内税務課長 徴収猶予の特例措置は、総務省からの通知に基づいて中野区でも対応したところでございますが、この措置は令和2年度限りでございまして、令和3年度は行っていないために、こちらのほうがないという形になってございます。

○加藤委員 ということは、そういった特例がない中で徴収率が99%になっているということは、かなりすごいことだなというところで、そこは評価させていただきます。

 特別区民税のうち、土地等譲渡所得に関わる税額が減少ということですが、その金額はどのぐらいですか。

○竹内税務課長 令和3年度の土地等譲渡所得の税額は6億2,841万円でございまして、令和2年度の9億5,862万4,000円と比較しまして3億3,000万円の減少となってございます。

○加藤委員 先ほども取り上げられていましたけれども、大きく減ったというところですね。土地等譲渡所得というのはどういうときに発生するか、教えてください。

○竹内税務課長 こちらは土地や建物を譲渡した際に得られた所得に対して課税されるものでございます。

○加藤委員 そうですよね。マイホームを購入する際には、都税における不動産所得税が発生するということで、この土地等譲渡所得とは別でいいですよね、確認しますけれども。

○竹内税務課長 こちらは別のものでございます。

○加藤委員 むしろマイホームを買うときは、住宅ローンの控除を受けられるくらい税制控除があるわけですけれども、土地の譲渡で発生するこの税金は、基本的に投資目的の土地建物を売買したときに発生するものなので、納税額が減っていることを考えると投資目的の不動産売買が減っているということです。この課税対象は区民であって、その物件は中野区でなくてもいいということでよろしいですよね。

○竹内税務課長 委員おっしゃるとおりでございます。

○加藤委員 結局、都心とかの土地を投資目的で売買するというのが減ったというところで、先ほどもその辺説明がありましたけれども、国土交通省が発表している地価公示は、アベノミクスによりまして右肩上がりに首都圏、都心部は堅調にここ数年上昇していましたけれども、令和3年度においては東京都だけではなくて全国的にかなり下落しました。東京都におきましては、平成26年度より上昇率が1.4、1.3、1.6、1.9、2.4、2.9、2.8と上昇してきました。令和3年度に初めてマイナス0.6%となりました。令和4年度、今年度は1.0の上昇傾向ですが、伸び率は先ほどよりもなく、最低であります。コロナ禍でテレワークが普及しまして、土地建物に対する価値観が大きく変わっているのかなというふうにも考えられます。土地の値段が上がらなければ評価額にそのまま反映されまして、固定資産税が減少もしくは上昇しない可能性があります。円高・物価高などで予測不能な法人税に加えまして、この土地の価格の変動は固定資産税を下げる可能性もあり、特別区交付金に直撃するわけで、財政運営をする上で注視しなければならないと考えます。その辺り、財政としてどのように捉えているか、お伺いいたします。

○森財政課長 今お話がありました固定資産税でございますが、調整税等の主たる要素でございまして、土地の価格変動は特別区交付金に影響すると、そのように認識をしているところでございます。固定資産税も含めまして、特別区交付金の財源につきましては動向を注視していく必要があると考えております。

○加藤委員 固定資産税が下がってしまう可能性という、今までずっと右肩上がりだった税収ですけれども、そこがもうちょっと見ていかなきゃいけないという、法人税よりも安定していたので、そこが下がる可能性があるということは見越していかないといけないと思います。

 特別区税で、たばこ税についてお伺いいたします。

○竹内税務課長 直近3年間の特別区たばこ税の収入済額を比較いたしますと、令和元年度は19億397万1,000円、令和2年度は19億442万6,000円、令和3年度は19億8,520万5,000円と年々増加してございます。こちらのほうは税率改正がございまして、売渡し本数は減少しておりますが、税率が上昇しているため、増額となってございます。

○加藤委員 中野区は令和3年度というか、ここ2年間、たばこ税が増加しておりますけれども、令和2年度より都心3区は30%低下している、減少しております。テレワークなどで都心に出勤する機会が減りまして、中野区民の方が都心ではなくて、中野区内でたばこを買うことが増えたためだと考えられます。たばこ税は大きな歳入です。中野区民が中野区内でたばこを購入する環境を維持することを念頭に入れた政策が必要とも考えます。テレワークが進み、自宅周辺を散歩する機会も増えるため、大規模公園などで迷惑がかからない場所に喫煙所を設置する政策などを打ち立てていただきたいと思いますが、時間の関係上、要望のみとさせていただき、午前中の総括質疑を一応締めさせていただきたいと思います。

○ひやま委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。1時まで委員会を休憩します。

午後0時00分休憩

 

午後1時00分開議

○ひやま委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 加藤委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 お昼休みを挟んで、午後一番よろしくお願いいたします。

 先ほどは特別区税についてお伺いしましたけれども、次に特別区交付金について伺います。財政白書の8ページの図9、調整税等と特別区交付金(中野区分)の推移を見て分かるとおり、令和3年度は急激な増加となっておりますが、その原因についてお伺いいたします。

○森財政課長 特別区交付金の増要因でございますが、当初予算編成時においては新型コロナウイルス感染症の影響により減収を積算したところでございますが、想定以上の企業収益の堅調な推移によりまして、財源となる市町村民税法人分をはじめとした調整税等が前年度比7.5%、1,377億円伸びたことが要因と捉えております。

○加藤委員 今お答えになりました想像以上の企業収益の増の原因は何でしょうか。

○森財政課長 詳細な部分については特にこちらも分析し切れておりませんが、様々な給付金などによりまして一定企業が経営を続けられたといったようなことで、そういったことも踏まえての増かなというふうに捉えております。

○加藤委員 その原因が予算編成のときに言えなかったんですけれども、今にわかに言いましたけれども、大体コロナによって持続化給付金、雇用調整助成金など、法人の経営を維持するための補助金が給料とかの補填のためだと思ったところでしたけれども、それも課税対象だったようで、それが影響かなと思って、何も事業しないのに給料は払えて、何も事業していないのに経費は発生しないので、いわゆる物品購入とかして節税対策もできないために、通常ではない納税をしたのかなと。一般的に7割の会社・法人が赤字決算をして、均等割の7万円の法人税の納付しかしないというのが通常運転みたいですけれども、コロナ禍ではそういったことができなかったので、法人税を払うところが多かったのかなというふうなことがあります。雇用調整助成金の対象期間が令和4年9月30日までということで制度が打ち切られるということで、再来年度にはこの結果が特別区交付金に出てくると思いますけれども、今後の財政運営について伺います。

○森財政課長 今お話のあった給付金等の影響がどこまで法人住民税の増に影響したかというところについては捉え切れていない、想定しづらい、できていないところではありますが、法人住民税市町村分については特別区交付金の財源でございまして、区の財源に関わることでございますので、その動向については注視をしていきたいと考えています。

○加藤委員 先ほど言いましたけれども、固定資産税も今後どうなるか分からない、法人税もどうなっていくか分からないというところで、特別区交付金というのが今後どうなっていくかというのは本当に不安なところなので、その辺はしっかりと分析をして財政運営に努められてほしいと思います。

 続きまして、起債とか基金、いわゆる世代間負担の公平化というところについて伺います。

 要求資料総務117の一般会計における決算状況(一般財源ベース)(前年度までの3年間)という資料をつくっていただきました。いわゆる財政フレームの項目に決算値を当ててもらったというものになりますけれども、ここで特別区債が令和3年度0円となっております。要求資料総務14の補正予算一覧(前年度までの3年間)などを見ますと、令和3年度の第11次補正で特別区交付金は327億円から62.8億円増額補正で389.8億円となって、特別区債は92億円から全て一般財源に財源構成し、0円となりました。この内訳を見ますと、学校施設整備の財源構成で59億円余、西武新宿線連続立体交差事業などで5億円弱などが区債発行から一般財源の財源構成が行われました。もちろんというか、私としては起債をして借金による利子を払うよりも、できるだけ現金を使ったほうがいいとは思いますけれども、区は最初というか、予算編成時に世代間負担の公平化ということで、これまで起債を行う予定ではありましたけれども、それが一般財源に入れることで起債を抑制したりしていたわけですけれども、こういった変更というのは何の数字を重要視して、どのような考えで財源構成を行っていくのか、お伺いいたします。

○森財政課長 年度末の財源構成でございますが、今お話があった補正予算の関係ですが、当初予算編成後の歳入状況により、一般財源の充足が見込まれた場合、利子を含めた後年度負担を考慮しまして、起債を取りやめて一般財源に振り替えているというところでございまして、今のお話の令和3年度の補正、起債の取りやめ、財源構成についても同様の考えで行ったところでございます。

○加藤委員 財源構成のタイミングについてお伺いしたいんですけれども、今挙げた学校施設整備の中で、中野東中学校に関しては令和3年9月にスタートして、同じ建物に入っている子ども・若者支援センターは11月からスタートしたので、少なからず工事はそれまでに完了したということです。完了した後に、工事の完了で、完了検査が終われば料金を支払うわけですけれども、交付金がかなり増額すると分かるタイミングと工事完了でお金を支払うタイミングというのは、それぞれいつだったのか、教えてください。

○森財政課長 交付金が増額になるとの見込みですが、年末に東京都から情報があって、特別区財政調整交付金のフレームが増える、増額になるといったようなことでの情報に基づいて推計をしたということでございます。中野東中学校等の校舎建設工事については、令和3年9月が工期でございまして、そこからおおむね1か月程度で支払いが必要となるものと、そういう認識でございます。

○加藤委員 そうすると、中野東中学校が開校9月の後に完了検査をやって支払いということで、年内には支払いぐらいで、特別区交付金が増額するという情報が入ったのも大体年内、年末ぐらいだったということでよろしいですか。

○森財政課長 中野東中学校の校舎等の建設工事については、確かに子ども・若者支援センターの開設は令和3年11月なんですが、工事自体はほぼ令和3年9年に終わっているので、支払い時期についてはそこから1か月程度、ですので令和3年10月、そこが支払ったタイミングかなということで、一方、特別区交付金の増ということで言うと年末に、12月の下旬ですが、東京都から情報提供があって、それを基に増になるということで推計をしております。

○加藤委員 年末に交付金がかなり増えるという情報があり、支払いは11月か10月ぐらいだったという中で、どうやって財源構成をしようという、そういう話になるんですか。まだそれだけ歳入が増えるという見込みが分かっていない中で、どうやってそういうふうに方針が変えられたんですか。結果的には第11次補正の年度末の補正でやるわけですけれども、どの判断で、起債ではなくて一般財源に財源構成を変えるという判断ができるんですか。

○森財政課長 起債を取りやめて一般財源に振り替える、財源構成をするという判断をしたのは、特別区交付金が増になるということもあって、年末に補正予算の編成をやっていますから、そのタイミングで最終的な判断をしたということでございます。

○加藤委員 区の運営がよく分からないんですけれども、もし特別区交付金がこんな多く入ってこなかった場合には、そのときに初めて起債するものなんですか。もし増額が0円だったという場合は、そのときに起債をするんですか。年間の収支のところで考えるんでしょうけれども、タイミング関係ないという運営だとしたら、起債というのはそういうふうにやっていくものなんですか。

○森財政課長 起債については年度当初、5月、6月あたりに当初予算で計上したものをベースに東京都に、協議ということで書類を出すわけですね。その後、最終的に起債をかける、かけないというところは、本当のタイミングの最後のぎりぎりというのは出納整理期間内の段階でもできるので、そこまで実際のところ起債を最終的にするかしないかというのは判断ができるわけです。今回の部分については、補正予算の編成の段階で一般財源の充足が見込まれたので、そのタイミングで起債の取りやめはしたということでございます。

○加藤委員 そうすると、区の財布に中野東中学校の建設完了に伴う支払いをするお金が入っていたから、取りあえず払って、特別区交付金が増になっていなかったとしたら、そこで初めて起債をする、今回はたまたま増が大きくて、全部一般財源に切り替えることでできたという、そういうふうに起債の考え方があるということなんですか。

○森財政課長 中野東中学校の校舎等の建設工事の支払いについては当然、今お話があったように、その段階で歳計現金ですね、そちらの中で支払いはできた、支払いをしたということです。それで起債を取りやめる、取りやめないという部分については、一般財源の状況等を判断しておりまして、補正予算の段階では充足されるということなので取りやめの補正予算を出したと。一般財源がそれほど増しない状況だということであれば、そのまま、起債をしたまま、起債が予算計上されていた状態で、そのままいったということになろうかと思います。

○加藤委員 これだけ歳入が増になるというケースもなかなかないと思うので、レアケースだったのかもしれないですけれども、そういうふうに起債ってやるものなんですか。ちょっと知らなかったので、いいか悪いか知らないですけれども、通常こういうオペレーションをするものなんですか。

○森財政課長 予算編成の段階、最初の当初予算の段階では当然、多額の財源が必要なものについては、起債も含めて財源対策をしているということで予算計上します。その後、一般財源が増になって、財源が充足してくるということが分かれば、補正予算なり、最後の出納整理期間のタイミングでの取りやめというのも、これまでもしてきたということでございます。

○加藤委員 ちょっと予想と違う答えだったので詳しく聞いちゃいましたけれども、そういうものだというのだったら、今後そういうふうにやっているんだという目で予算を見ていくべきなんだなと勉強になりました。

 そういう中でも判断がぎりぎりとなったわけですけれども、予想以上に歳入が増えることが分かった場合には、今回の令和3年度の特別区債の財源構成もして一般財源を投入するという考え方、新しい財政運営の考え方においても、こういう考えを入れていくべきと思うんですけれども、どうでしょうか。

○森財政課長 新たな財政運営の考え方のところでは、特に起債の一般財源充足に伴う取りやめといったようなところについては盛り込んでいないところでございます。その時々の状況に応じて判断をしているということです。特別区債の発行の見送りについては、先ほど来御答弁しているように、一般財源の充足の状況において判断をしてきているということで、今後もそういったことは一つの対応として考えられるということは思っておりますが、その時々の歳入見込みですとか、基金の状況ですとか、適用される利率なんかも勘案して、その時々によって判断をしていきたいということで考えておりまして、考え方のほうへの具体的な明記ということはしていないところでございます。

○加藤委員 もともと世代間負担の公平化という言葉が何かいまいち言い訳がましい表現だなと思っていますけれども、こういうふうにその場しのぎ的な感覚で財源構成を変えられてしまうと、予算を立てたときのと何か説明が違うよなというところで、納得できるものもできなくなってしまうなというところなので、一定のルールみたいなものを新しい財政運営の考え方においては盛り込んでいただければなと思います。

 続きまして、経常的経費、投資的経費について伺いますけれども、要求資料総務117の先ほどの資料ですけれども、この中で一般事業費が3年間で減少してきている要因について伺います。

○森財政課長 総務117の資料で歳出のほう、一般事業費が令和2年度、令和3年度と減少しているという要因でございますが、令和2年度においては新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で縮小したり、取りやめた事業があったことが一つの要因になっているかと。あと、令和3年度については、構造改革実行プログラムでの短期的な取組を含めた経常的経費の削減に取り組んだ、当初予算の段階で取り組んだといったようなことから、それが一定程度この減につながったかなと捉えております。

○加藤委員 コロナの影響というところですね。

 次に、要求資料総務118の新規・拡充等事業から一般事業費となった事業一覧も今回つくっていただいたので、そこを使ってですけれども、これは名前のとおり新規拡充事業が経常経費化してしまったリストということになりますけれども、ここで大きいのがGIGAスクール構想7.7億円になります。区の独自の政策というわけではなくて、国の政策の中で、致し方ない中で経常的経費が7.7億円押し上げてしまうという、こういうケースもある中で、経常的経費を捻出する際に、ある程度お財布のひもを締めてでも、こういうことがあるかもしれないので、そういうこともあるような弾力性のある財政運営、支出を抑えていかないとと思いますけれども、いかがですかというか、当たり前の答えしか出ないでしょうけれども、一応伺います。

○森財政課長 経常的経費につきましては、PDCAサイクルによる事業の見直し改善、また、決算時の見込み差の残額の縮減に努める等、継続的に縮減の取組を進めていく必要があると、そのように考えております。

○加藤委員 時間も限られているので、ちょっと飛ばします。

 次に、受益者負担について伺います。施設使用料の妥当性についてです。いろいろな施設でやりたいんですけれども、ここでは体育館のみに絞っていきます。財政白書の98ページなどを参考にしていただきたいんですけれども、区民活動センターの行政コスト、この財源構成を知るために、こういったものを体育館でも同様につくっていただきたいと言ったんですけれども、オリンピック・パラリンピックで卓球練習場になるなど、通年利用がされていないために算出ができないということでした。ちなみに、区民活動センターの利益者負担金率は2.9%です。といっても、今度料金改定が体育館はあるということですので、ここで取り上げさせていただきます。

 中野区ホームページにキリンレモンスポーツセンターにおいて令和3年度平和の森公園及び総合体育館指定管理事業報告概要という資料がありましたので、これを参考にいろいろ取材等で聞いた数字などを使って質問させていただきます。先ほども言いましたけれども、令和3年度はオリンピック・パラリンピックの卓球場、令和3年7月1日から9月13日、緊急事態宣言で令和3年4月25日から6月20日、あと、オリンピックの開会から、令和3年7月12日から9月30日までが緊急事態宣言で、長期間閉まっている状態でありました。そういった時期ではありましたけれども、利用料金収入は4,197万円と取材の中で伺いました。また、収入の中には事業による収入というのが利用料金以外にもあるんですけれども、これが1,750万円です。この事業による収入というものは何を示すのか、お伺いします。

○辻本スポーツ振興課長 指定管理者が実施してございます各種スポーツ教室やイベントの参加料収入ということでございます。

○加藤委員 ということは、オリンピック・パラリンピック関係で何かほかの収入があったというわけではないということでよろしいですね。

○辻本スポーツ振興課長 委員御指摘のとおりでございます。

○加藤委員 そうすると、利用料金収入と、事業収入というのを足し合わせたのが区民・団体から得られた収入ということで、足し合わせると大体6,000万円程度ということで計算は合っていますかね。

○辻本スポーツ振興課長 委員御指摘のとおりでございます。

○加藤委員 そうすると、体育館が閉まっていた時期が3か月半、緊急事態宣言後も利用の抑制がなされていますが、ざっと単純計算で少なく見積もって、コロナが明ければ、開いている期間を考えれば1.4倍以上の収入が見込めると思います。そうすると、令和3年度の収入が3か月半閉まっていて6,000万円なので、1.4倍掛けて8,400万円ぐらいが期待できると考えますけれども、そういう計算でよろしいでしょうか。

○辻本スポーツ振興課長 ただいま委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症によります利用控えが解消されてくるとともに、オリンピック・パラリンピックの公式練習場となるといった特段の事情がなければ、御指摘の収益を見込むことができるものと考えてございます。

○加藤委員 続いて歳出ですけれども、施設維持管理費で約550万円かかっているということですけれども、これは何の費用なのか、そして今年度も同じような金額がかかってくるのか、伺います。

○辻本スポーツ振興課長 経費の内容でございますが、施設の設備保守管理費、また、清掃費などでございます。これらの経費につきましては、今後も同程度の金額を見込んでいるところでございます。

○加藤委員 そうすると、年間の指定管理者の収支報告書から今の施設維持管理費などを考えると、その辺にかかる費用が1.8億円程度となりますけれども、これは令和4年度以降も同額でしょうか。

○辻本スポーツ振興課長 指定管理料につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響や特段の事情がなければ一定程度減るものと見ているものでございます。

○加藤委員 今のところ、歳入と歳出を聞きました。また違った観点から、体育館の建設費用の総額は幾らでしたか。

○辻本スポーツ振興課長 実施設計及び施工経費で総額約96億7,000万円でございました。

○加藤委員 そのうち、補助金と区の持出しは幾らでしょうか。

○辻本スポーツ振興課長 国庫補助と補助金等で合計約36億円でございまして、区のいわゆる持出しでございますが、約60億7,000万円でございます。

○加藤委員 フルコストでの施設使用料の考え方というのは、この建設費総額で考えるものなのか、区の持出し分だけで考えるのか、伺います。

○森財政課長 施設使用料の算定に用いる、減価償却費を算定のところで入れているわけですが、それについては総額で算出して、それを算入しておりますので、今お話があった補助金と区の持出しという、それぞれ区分しているわけじゃなくて、総額で捉えている、算定しているということでございます。

○加藤委員 97億円を減価償却するという考えということで、ライフサイクルコストは何年で計算するんですか。

○森財政課長 おおむね約50年というふうに捉えていただければと思います。特に建物の躯体の部分について、50年と捉えていただければと思います。

○加藤委員 そうすると、97億円をライフサイクルコスト50年で割れば年間2億円が、そこら辺考えないといけないということですけれども、フルコストの計算というのは、指定管理者の委託料も含まれて計算するということでよろしいですか。

○森財政課長 含まれるものでございます。

○加藤委員 ここまでの数字を整理しますと、施設の減価償却が年間2億円、委託管理費が1.8億円程度で、大体年間3.8億円、体育館を運営するのに必要となってきます。施設使用料による収入は少なくとも8,400万円程度を見込めるとなると、8,400万円を3.8億円で割ると、受益者負担率は22%、これらを踏まえて質問しますけれども、区は平成30年7月からスポーツ施設使用料を半額としておりますが、改めてその目的と根拠について伺います。

○森財政課長 スポーツ施設使用料半額の目的でございますが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機としたスポーツ健康づくりムーブメントを中野のまちに発展・定着させていくことを目的といたしまして、区民が日常的・継続的に身近な場所でスポーツに触れる機会や空間の創出促進といった環境整備策を進めていくと、そういった一環で導入したものでございます。

○加藤委員 一方で、令和2年3月に区が示した施設使用料の見直しの考え方によると、減価償却費はこれまでの全額から半額を減価に算入し、利用者の負担割合についても、スポーツ施設については7割から5割に変更するとしていますが、体育館についても同じ考えを踏襲するんですか。

○森財政課長 今お話があった令和2年3月の施設使用料見直しの考え方については体育館も同様でございます。

○加藤委員 スポーツ施設の受益者負担率はどのぐらいが妥当と考えていますか。

○森財政課長 財政白書でお示ししている他の施設と同様の計算の受益者負担比率については、まだ算出ができていないということなので、どれくらいが妥当かということは難しいところでございますが、今お話があった令和2年3月にお示しをした施設使用料の見直しの考え方における性質別負担割合については50%をお示ししたというところでございますので、この数値を基本に考えていくというところでございます。

○加藤委員 今の考え方でいくと、建設費用の減価償却を半額とするということなので、先ほど年間2億円試算が半額で年間1億円で、委託管理費は変わらないで1.8億円なので、年間維持費は合計して2.8億円で、先ほど受益者負担22%でしたけれども、新しい考え方でいうと30%の負担割合に変わってきます。利用者の負担割合、目指すところ5割というふうに考え方にあったので、それに照らし合わせると今の値段、料金より1.6倍から1.7倍程度、施設利用料の値上げが必要となってきますけれども、本当にこんな恐ろしい倍率を掛けた使用料になるのかというところをお伺いします。

○森財政課長 施設使用料の見直しに当たっては、大元は平成19年度に策定をしたものがあるわけですが、その当時から激変緩和という考え方もとっておりまして、使用料の増という部分については、1.5倍を超えないように、1.5倍に抑えるというようなことでとってきております。ですので、今のお話の1.6から1.7倍の増ということについては、そこまでは上げないということになります。

○加藤委員 といっても1.5倍で、激変緩和で1.5倍という数値ですけれども、これでは利用者が一気に減って、結果的に、逆に収益が減る可能性もあるのかなと思います。例えばお酒の酒税だったり、たばこ税もいきなりすごい値上げになれば、やっぱりその辺の嗜好品は利用者が減ってくるということで、この施設使用料に関しても、1.5倍とか急になってもなかなか、大会を年に3回開いていたところ、1回しかできないかなとか、2回しかできないかなとか、そういうことにもなりかねないわけですよね。そうすると空きが出てくる可能性も出てきます。

 一方、若林議員が一般質問で体育館の興行利用について質問しまして、検討するとの答弁でしたけれども、もしプロスポーツなどの利用があれば、一般貸出料よりも高い料金を設定することができるので、その分で区民負担を抑制することができます。また、興行がうまくいくようであれば、ネーミングライツの値段も上げられるのではないかなというところで、これも区民負担の軽減ができるのかなと思っております。受益者負担比率という考えではなくて、そういったネーミングライツも含めて、体育館で得られる収益全体で5割を目指すような考え方が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○森財政課長 体育館の運営に係るコストをどのように確保していくのか、今お話があったように使用料、また、それから他の歳入といったようなものも含めて、どのように確保していくのか、それを、コストをどういうふうに補っていくのかということについて、今後使用料見直し方針の検討を進めていきますので、その中で議会ですとか区民の意見、他自治体の状況などを踏まえながら、考え方について整理していきたいと思っております。

○加藤委員 そこら辺で、体育館のお金の状況でしたけれども、受益者負担というところの考え方について、区の考え方をお伺いしたいので、財政白書の135ページの受益者負担の割合という図面について説明していただけますでしょうか。

○森財政課長 財政白書の135ページでございます。こちらの表については、区民1人当たりのコストと受益者負担の割合ということで、23区の散布をしているところでございます。中野区は左のほうにあるわけですが、右の上のほうに、端のほうに行くということになると、区民1人当たりの経常費用ですね、コストがかかっていると、あと、受益者負担も高いというような、そういうふうに読み取れるというようなところでございます。経常費用の詳細な分析は必要でありますが、そういった読み取りができるということでございます。

○加藤委員 読み取り方がどうか、いろいろ分析は必要だと思うんですけれども、1人当たりの経常経費が大きいと、何かすばらしい施設をつくるのにお金を使ってしまって、結局それを使用するのに受益者負担も高まってしまっている可能性があるのかなというのをこの図面から読み取らせていただいたんですけれども、中野区は左下のほうにあるわけです。ちょっと昔のことを思い出して、僕が高校生だったときにミーティングで鍋横区民活動センターですけれども、当時、鍋横地域センターの会議室を予約しようとしたんですけれども、すごい倍率で取れなかったんですけれども、結局、有料ですけれども、取れないために永福町駅近くの杉並区の施設をよく使っていました。鍋横地域センターの会議室が予約できなかった日に、別日を予約しにいったところ、その部屋は使われていなかったということがあって、今思い起こせば、無料だから予約して使っていないという現状もあったのかなと思うので、そんな無責任な使い方をされるぐらいだったら、ある程度有料じゃないといけないかなとは思いますけれども、いずれにせよ、中野区政の中では、会議室の話ですけれども、無料だったという時代もあって、施設を借りるのがすごい安いというのにかなり慣れてしまっているのかなというふうに考えます。そういった中で、スポーツ施設の運営の在り方というのはどういうふうにするのが妥当と考えますでしょうか。

○辻本スポーツ振興課長 区といたしましても利用者負担は必要と考えているところでございまして、その上で誰もが身近な場所で気軽に運動・スポーツに取り組めるよう、施設運営を進めることが大切であると考えているところでございます。

○加藤委員 今の料金でも高いという声がスポーツ団体からありますけれども、先ほども言いましたけれども、急激な料金の値上げは区民スポーツに深刻な影響を及ぼすことが懸念されますので、区民のスポーツ実施率を高めるためにも、トータルでの現行の使用料負担額を上回ることがないように検討すべきと考えますけれども、区の見解をお伺いします。

○森財政課長 今後、使用料の見直しの考え方を検討してまいります。算定方法の検討を進めていく中で、議会や区民の意見を踏まえながら検討していきたいと考えております。

○加藤委員 ありがとうございました。これでやっと第1項目の令和3年度の決算について終えます。

 続きまして、財政運営についてお伺いいたします。

 令和5年度以降の財政運営については、先ほども紹介しましたけれども、令和4年8月31日の総務委員会で新たな財政運営の考え方について報告がありました。今後は基準となる一般財源規模の考え方を廃止するということです。この報告の中で、歳入一般財源が減少した場合でも急激な行政サービスの低下を招くことがないように、基金積立額を除く一般財源充当事業費は都区財政調整制度における基準財政需要額の直近3年の平均額を下限に編成するものと記載されております。特別区長会のホームページなどからその辺の数値が載っておりますので、それを使ってつくった図面が、委員長の許しを得てつくったものでございます。これで緑の線が23区の基準財政需要額、23区合計ですね、それに連動するように中野区、赤の破線ですけれども、基準財政需要額、中野区のができます。赤い実線が新たな財政運営の考え方に示されている基準財政需要額の直近3年の平均額というものであります。こういった形になります。

 この基準財政需要額というのは、23区というか、特別区長会が設定していくものですけれども、この23区の歳入の基準、歳入としてできるもので設定してよいと判断した理由についてお伺いします。

○森財政課長 今のお話、一般財源充当事業費の下限の設定のところでして、都区財政調整の基準財政需要額の平均を採用するという、そこを下限に設定するということで新たな財政運営の考え方でお示しをしたところですが、基準財政需要額は23区の普遍的な事業の経費により算定された、平均的に行うべき事業の経費でございますので、区民サービスを維持するための基準ということであれば適切であると、そのように考えたところでございます。

○加藤委員 次の図面を説明させていただきます。赤の実線は23区平均した、今の3年平均した中野区の基準財政需要額で、黄色が一般財源充当事業費、青の実線が基準となる一般財源規模です。これで2020年、基準となる一般財政規模が跳ね上がって、その後また抑制しております。前区政においては財政規律というものがありましたけれども、何かそういうのがなくなってしまったのかなと。特に青が跳ね上がって、結局、充当事業額よりも大きくなってしまっているというところで、規律が守れないからやめるというよりは、自分らで規律をつくったけれども、ぐちゃぐちゃな計算になってしまって、逆転現象すら起こしてしまったというのがここから読み取れます。なので、自分らで一般財源規模というのを決められないのであれば、ある意味、特別区長会で作成される基準財政需要額に外部的な数字から身をゆだねるのも一つの新しい財政規律の考え方かもしれないと。

 ただ、この数字を見ますと、2013年、2014年あたりを見てほしいんですけれども、赤い線が基準財政需要額、結局、調整3税とかがめちゃくちゃ下がってしまったとかも要因で、かなり下がってしまうわけですね。歳入が減ってくる、ここから歳入が大分下がるわけですけれども、そういうときにこそ、基準となる一般財源規模、青い線ですね、この線まで予算を基金か起債か何でも穴埋めをしないといけないという作業があったわけで、田中区政のときには、この青を守るためにそういったことをやっていたわけですね。こういうときに財政調整基金を使うタイミングだったわけですけれども、あくまで赤いラインは下限値と言っているものの、それを決めてしまうと、例えば2013年だと一般財源充当事業費が669億円で、基準財政需要額は597億円なので、70億円程度、何かしら切り詰めないとこれを守れないということになりますけれども、それだけスクラップってできるものなんですか、下限と設定する限りは。例えばの話ですけれども。

○森財政課長 歳入一般財源が減少した場合に、その場合は歳入見合いで歳出の一般財源充当事業費を削減していくと、そういう考え方を基本に今回の考え方をお示ししたところでございますが、急激な行政サービスの低下を招くことがないように、最低値ということでの下限額を設定したということでございます。その当時、その段階において、どういう形で予算を組んでいくかというところもあると思いますが、区民が安心して生活できる環境を整えていくのが当然区の責務でございますので、選択と集中を図って、必要な財源はしっかり投入していきたいと、そのように考えています。

○加藤委員 状態によっては、この下限値を守るために切り詰める、スクラップするという宣言でよろしいんですか。

○森財政課長 これは下限値なので、ここは最低限維持するということでございますので、ここまで下げるかというところについては、そこまでの段階、そこまでどうするかというところについては、今の段階ではお答えできないかなと思います。

○加藤委員 この下限値を、結局、今言ったように、守るのはなかなか困難だというニュアンスのことを言っているわけなので、守れないぐらいだったら最初からこれを下限値にする必要はないんじゃないかという話なので、考え方を改めたほうがいいんじゃないかと思いますけれども、もう一度伺います。

○森財政課長 あくまで区民サービス、このレベルは維持するということでの設定なので、ここまで落とすという数字ではないというふうに捉えています。その時々の状況で、しっかり区民のサービスを維持していくと。ここの下限値の段階までは、それ以上は区民サービスとして予算は組んでいくということで考えています。

○加藤委員 下限値だから、いくら下げたって、ゼロと言ったって下限値だから、それ以上に決まっているじゃないですかと言ったら、この数字はあっても意味がないわけですけれども、守るつもりもない数字を設定するというのは、よく分からないなと。あくまで下限値だから、どう設定しようと、どちらかといえば上限値をどう設定するかのほうが重要だとは思いますけれども、守るつもりがない下限値を今後財政規律の中に入れていくというのは、ちょっと理解ができないなというところで指摘させていただきます。

 例えば、ここで新型コロナによって、黄色いラインで一般財源充当費、2020年、2021年、かなり下がっていますけれども、こういったときには結局、中野本郷小学校だったり、鍋横区民活動センターの工事を取りやめたとか、そういった大きい投資的経費を減らすことによって、この一般財源充当事業費を減らしたということでよろしいですか。

○森財政課長 今お話があった一般財源充当事業費は当初予算額でございます。投資的経費の部分については、今お話があった鍋横区民活動センターや中野本郷小学校の部分については一定基金や起債も充当した上で予算化していますので、ここを、投資的経費を落としたから一般財源充当費がすごく下がったということには必ずしもつながらないかなと思います。全体的な見直しをした結果、こういう数字になったと捉えています。

○加藤委員 前区政のときには、青いラインの基準となる一般財源規模で、これを超えるようなときがある場合は、予算のあらましとかで投資的経費にこういったお金がかかるから基金を充当しますというふうな説明書きがしっかりあったので、ある意味、基準となる一般財源規模というのは経常的経費とか、そういったところをある程度基準にしていたとは思うんですけれども、何か酒井区政になってから、その辺のたがが外れたというか、計算方法が変わったというようなところで、2020年の逆転現象が起こるようなことも起こっているのかなというふうにも感じるわけですけれども、こういったことを考えると、今後の財政運営の考え方として、経常的経費と投資的経費を分離して考えたほうが波をしっかり見られるんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

○森財政課長 投資的経費のほとんどは基金を、起債を活用する事業ということでございまして、財源対策を行う基金・起債を活用する事業については別項目として当初予算の概要では出しているというところがまずございます。現在、一般財源充当事業費の中では、経常的経費と投資的経費を一緒、一つのところで、一つのくくりの中で整理をしておるところでございます。今後もそういう形で、一般財源充当事業費という大きな枠の中で捉えていくということで、その考え方は変更はないところでございますが、今お話があったように、じゃ経常的経費がどう伸び、あるいは投資的経費がどのように伸びていくかといったような、その部分についての取扱いについては検討課題としたいと考えています。

○加藤委員 この図面は終わらせていただきます。

 今おっしゃって、一応内部的にはしっかりと投資的経費と経常的経費に分けているんでしょうけれども、それをしっかりと、情報をとればこっちもつくれますけれども、そういったものをしっかりオープンすることによって、経常的経費は大体このぐらいという、それがある意味、基準となる一般財源規模代わりになるようなところの指標の一つの見定めとしてつくっておいて、年々変わってしまう一般財源の充当事業費というのを、波のところは投資的経費なことが多いわけですから、それはそれで20年間、40年間で考えているというところで、区有施設整備のほうで考えていますから、それはそれで財源を分けて見たほうがいいんじゃないかということで、そういった財政フレームをそれぞれ経常的経費なところ、経常的経費というか、投資的経費とそれ以外の財政フレームをつくっていく必要があろうかなと思いますけれども、改めて伺います。

○森財政課長 まず経常的経費、一般事業費として扱ってお示ししていますが、その部分の今後の伸びというものについては、伸びというか、今後の推移の見込みということは財政フレームのところでもお示ししておるところでございます。一方、もう一つ、投資的経費の状況ということで言うと、基金・起債を活用する事業については、お示しはしているというようなところでございます。ですので、そういったところでの、それぞれの項目立てしている部分については、資料についても表記はしているところでございますが、繰り返しになるところですが、一般財源充当事業費の中でどういうふうに分離して取り扱っていくかということについては今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

○加藤委員 検討していただけるならありがたいです。

 そういう中では、区有施設整備というところがしっかりと、ばちっと決まらないと、それも不可能というところで、その辺の施設整備がどうなっていくかというところで、児童館、区立保育園、地域図書館など、棚上げの計画がたくさんありますけれども、そういったものが決まってこないとなかなか費用も決まらないですけれども、今後どのような見通しなんでしょうか。

○瀬谷構造改革担当課長 施設整備の見通しですが、各個別計画の進捗状況を踏まえまして今後の見通しについて見定めていく考えでございます。

○加藤委員 いろいろ計画、棚上げ状態ですけれども、これらが実行されると区有施設整備計画、物価高とかを考慮されていないですけれども、20年間平均で年間97億円必要だというのが大体の数字となるという考えでよろしいんですか。

○瀬谷構造改革担当課長 区有施設整備計画では、施設の再編、また、更新単価など一定の条件を基にして、策定時点から20年間に必要となる施設更新経費を試算したものでございます。

○加藤委員 物価高騰とか修正を加えていく必要があると思いますけれども、何年かに1回見直しがあると思いますが、その辺どう検討されていますか。

○瀬谷構造改革担当課長 今後個別施設ごとの計画が進んでいく中で、更新、改修などの経費について、経費の高騰につきましても精査していくことになると考えてございます。

○加藤委員 そういったところで97億円というのも、この数字でいいのかというのもありますけれども、その辺、物価高騰などを踏まえて年間100億円、100何億円みたいなところが積み立てればいいんだなとなれば、施設整備用に必要な金額、それを別のところで財政フレームを組んで、例えば100億円を一般財源として施設整備費に投入するのか、基金へ積立するのか、区債の借金の返済のために使うのかという、この3種類に分けるだけで見やすい、分かりやすい施設整備の財政フレームがつくれると思いますけれども、その辺どうお考えでしょうか。

○森財政課長 施設整備に関する財政フレームということでございますが、施設整備もそうですし、大規模修繕、そういったものにかかる経費をどのように平準化していき、基金・起債を活用した財源対策を行っていくかといったようなことについては当然、施設マネジメントの面からもしっかり見える化していくという必要があると考えております。ですので、施設整備に係る財政フレームということについては検討を進めていきたいと考えています。

○加藤委員 ありがとうございます。そこで施設のほうが大体そんな、僕が言ったイメージができれば、一般事業費とか新規拡充推進事業についての枠みたいなところが議論できると思います。

 ところで、先ほどから言っています財政運営の考え方の報告の中で、一般事業費について、これは出ていましたけれども、この中に一般事業費の考え方で、決算分析や行政評価を基に費用対効果等を十分に検証し、事業の見直し・改善に取り組み、事業経費の縮減に努めると書いてありますけれども、この中から事業の廃止という言葉が完全になくなっちゃいましたが、スクラップをあきらめたということですか。

○森財政課長 令和5年度予算編成においては、過去の決算の状況や行政評価の結果等を十分に踏まえ、構造改革実行プログラムの構造改革の八つの視点に基づいて事業の廃止・縮小、手法の検討、執行体制の見直し等を経た予算要求を行うことと、そういうことで示しているところでございまして、廃止をする、廃止の考えというのをなくしているわけではございません。

○加藤委員 では、なぜ廃止という言葉を入れていないんですか。

○森財政課長 確かに御指摘の財政運営の考え方のところでは、廃止という言葉は入っておりませんが、事業の見直しのところには当然廃止も含まれるということでこちらは捉えておりまして、廃止という考え方をなくしているというわけではないということでございます。

○加藤委員 今までスクラップ・アンド・ビルドとか、そういった高らかに何かキャッチフレーズを掲げられていたので、廃止というのは常に考えていくものなので、この言葉が消えたということは、区政全体でそういった意欲がなくなったというふうにも読み取れるわけですよ。そういうことなら、しようがないですけれども、だから、いろいろキャッチフレーズがありましたけれども、スクラップすると言ったのも行政側ですし、構造改革すると言ったのもそちら側で、その言葉どおりできないから、こういったいろいろな指摘が出てくるわけだと思います。廃止という言葉を書いていないですけれども、やっていく意向はあるのか、新たな財政運営の考え方ということですから、しっかりとこの後、何かが策定される中では廃止という言葉を明記していくのか、その辺を伺います。

○森財政課長 新たな財政運営の考え方については、確定したものを令和4年8月の総務委員会で報告をしているところでございます。繰り返しになりますが、事業の見直しのところには当然廃止も含まれるというふうに、そういう考えでございまして、ビルド・アンド・スクラップには引き続き取り組んでいくということでございます。

○加藤委員 これは確定版だったんですか。さっき私がつくった、需要額の3年平均というグラフをつくって、こんなグラフになるんですか的な話で、つくったことがなかったみたいな話だったじゃないですか。見てもないのに、こういう指針をつくっちゃったということですか。

○森財政課長 グラフに落としているわけじゃないですけれども、過去の基準財政需要額の平均ということについては当然計算はしていたということではございますが、グラフに落としてということについては、していなかったということでございます。

○加藤委員 そういうニュアンスじゃなかったと思いますけれども、本当にその数字が妥当なのかなというような、さっきのグラフを見れば明確だったわけで、もうちょっと考え方があったのかなと思うんですけれども、これはもう考え方を変えるつもりはないということなんですか。

○森財政課長 これで令和5年度予算編成はスタートしておりますので、変更はしないということでございます。

○加藤委員 まだ間に合わないですかね。じゃ再来年度予算のときには変えられるんですか。まだいろいろ不備がいっぱいあると思うんですけれども、このまま進んでいいのかなというところなんですけれども、全くその辺は、マイナーチェンジもなされないということですか。

○森財政課長 この考え方で運営をしていくということがまず基本でございます。これを未来永劫変えないというわけには当然、運営をしていく中で検証して、改善する必要があれば見直しをしていくということでございますので、そこは運営をしていく中で今後考えていきたいと思っております。

○加藤委員 何かあやふやに書いてあって、これで結局どうなるのかというのが余計見えなくなってきているなと思うので、その辺は変えていただきたいと、やっても時間がなくなってしまうので、要望でとどめておきますけれども、そういった考えで進めていただきたいと思います。そういったところで、考え方として、先ほども言いましたけれども、義務的経費、一般事業費とか投資的経費、こういったところをしっかりと細分化というか、大きく分けたところで財政フレームをそれぞれつくると物が分かりやすくなるかと思いますので、その辺は別に、ここにやらないともやるとも書いていないので、反映していただければと思います。

 では、物価高への配慮ということで、今後、政府が掲げるインフレターゲットやインフレ率を予算全体に乗じることによりまして、先ほども言いましたけれども、名目が上がっても実質が下がっちゃうみたいなこともあると思うので、その辺を予算編成の中で考え方として我々も持っておかないといけないのかなと思いますけれども、どういうふうに考えているのか、お伺いします。

○森財政課長 物価高の状況を予算編成において、当然そこは反映していく必要があると思っております。例えば、昨年度の執行状況と今年度の執行状況を比較して、来年度どれくらい伸びるかとか、それに当たってインフレの状況をどこまで見ていくかということですとか、あるいは事業者から見積りを聴取する際にも当然、事業者のほうでそういったところも踏まえての見積りが出されてくるでしょうから、そういったところでの、それを踏まえた形での積算ということは当然必要だなと思っておりますので、しっかり状況を注視して予算編成を進めていきたいと考えております。

○加藤委員 最後は1個1個聞こうと思ったんですけれども、ちょっと時間がないので要望だけ。今言った流れを全部1個1個まとめますと、一般財源充当事業費をコントロールする考えから、投資的経費とそれ以外の事業費に分けて財政フレームをつくっていただきたい。あと、義務的経費、一般事業費、投資的経費を除いた新規拡充事業を一定の金額に抑えていただきたい。投資的経費は早々に区有施設整備計画がスムーズに遂行できる体制を整えて、投資的経費に関する20年間の財政フレームを策定してほしい。令和3年度に歳入が急増した場合には起債を取りやめるような財源構成などをルール化していただきたい。あと、物価指数などが高騰する可能性を秘めている現状においては、インフレ率を考慮した予算編成に努めていただきたいと要望して終わらせていただきます。

 最後に、この項で、公共事業の包括的民間委託について質問させていただきます。ちょっと早口でいきます。

 府中市では2021年度より道路等包括管理事業というものを始めております。府中市における道路等包括管理事業では、包括管理受託者に道路等の管理を3年間で6億円程度、一括発注します。この3年間、役所は道路関係の発注をする必要がなくなります。包括管理受託者は巡回、植栽管理、清掃、害獣・害虫対応、付帯設備管理、コールセンター、事故一次対応、災害一次対応、補修・修繕、樹木剪定などの総括マネジメントを行います。包括管理受託者は地元業者を中心にそれらの業務を割り振ることが業務となります。業務によっては契約金額内で実施するものと単価契約で行うものがあり、包括管理受託者の差配によって施工事業者は入札することなしにスムーズに工事できます。そのため、道路陥没などで急な工事が必要になった場合、業者の都合次第では翌日工事をすることができます。入札していたら、下手すれば二、三か月かかっちゃうのが翌日できます。

 この試みは、令和4年度に国土交通省とPPP協定を締結する民間事業者が国土交通省の後押しを受けて、地方自治体におけるPPP、PFIの一層の推進を図っているものです。全国の自治体では、PPPを活用して今後加速する社会保障負担による厳しい財政環境でも地方公共サービスの質の向上に力を尽くしております。

 御存じのようにPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップ、官民連携とは、民間の資金やノウハウを活用して公共施設の維持管理等や効率化、公共サービスの推進の向上を目指す手法であり、中野区においてもパークPFIを検討するなどの取組が始まっています。役所のメリットとしては、業務発注の簡易化、クレーム対応からの開放によりまして、現場踏査の機会を増やせます。また、包括管理受託者と連携することによりまして、職員がそういったところに行って技術力の向上が望めます。市民のメリットとしましては、先ほど言ったみたいに迅速な工事対応が望めます。工事事業者としては閑散期などがなくなる可能性があります。

 この道路等包括管理事業は、市民・事業者・行政の三方よしと言えます。中野区においても道路・公園などにおいて包括的民間委託を実施すべきと考えますが、区の御見解をお伺いいたします。

○井上道路課長 公共工事の包括的民間委託についてですが、先行して実施している自治体にヒアリングを行い、業務の効率化や住民サービス向上等、メリットがあることは認識しております。一方で、契約内容は性能発注である総価契約と仕様発注である単価契約を併合したものであり、受注者が業務を自主的に判断する必要があることや、区内業者の意向等の課題等もございます。今後、道路等の包括管理委託について研究してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。前例があまりないということで、なかなか勉強しないといけないところがあると思いますけれども、今現場のほうからは職員の質が、若い人が多いので、なかなか悪いということですけれども、例えばコールセンターとか、そういったところに職員が行って現場を見るようなことも、こういった協定の中では可能ではないかというふうにも伺っております。現場の能力が上がれば発注の能力も上がってくるわけで、そういったところで、この仕組み自体、本当にいいことばかりだなと思いますので、ぜひとも中野区でこういったPPPが実現することをお願いいたしまして、この項の質問を終了いたします。

 働き方改革についてお伺いいたします。

 区ではマイクロソフト365の導入を決定いたしました。説明については省略します。私からはこれまでも情報政策等調査特別委員会において議論が行われてきましたけれども、改めてマイクロソフト365の導入によって区の業務にどのような変化をもたらすことを想定しているのか、特に従前より私が指摘させていただいております縦割り行政の打破と組織間の連携に着目した視点でお伺いいたします。

○白井情報システム課長 マイクロソフト365に含まれますTeamsなどのアプリケーションを活用することで部や課を横断し、場所にとらわれずに迅速な情報連携や議論、職層にとらわれない密なコミュニケーションの構築、会議のペーパーレス化などを実現していくことを想定しております。また、データ分析ツールなどを活用した分析結果を簡易な操作で全庁的に共有可能とすることで、組織横断的に取り組む必要がある困難な課題の理解が深まり、解決にも大きく寄与するものと考えております。

○加藤委員 大分説明をはしょってしまいましたけれども、続いて、教育現場の導入について伺います。情報政策等調査特別委員会でその辺の検討についての質疑があったんですけれども、ああいったところで質問させていただきます。マイクロソフト365を導入することで教員間や区内の小・中学校のみならず、全国の学校間とのシームレスな連携や情報共有、また、教員は職場でなければ仕事ができない現状を解決するためのテレワークへの対応など、様々な働き方改革への効果が見込まれます。マイクロソフト365の学校教育現場への導入は検討されているのか、また、検討されているのであれば、その状況についてお伺いいたします。

○齊藤指導室長 子どもと向き合う時間を確保し、学校教育の質を高めるためには教員の一人ひとりの働き方を改革していく必要があると考えます。マイクロソフト365をはじめ、必要とされる新たなICTツールの導入については、教育現場の声を聞きながら導入の必要性を含め、検討してまいります。

○加藤委員 都立高校では先生と生徒全員がマイクロソフト365を使えるということで、コロナ禍でもうまく活用ができたそうです。特に、中野にあります都立富士高校の教員によりメガ都立構想というプロジェクトが進んでいるということです。この構想というのは、東京大学入学とかがすごい多い都立日比谷高校などの授業をほかの学校の生徒も閲覧できるという仕組みをつくろうというものです。これは高校生だからできるというところもあるでしょうけれども、こういったツールを使うことによって、いろいろな可能性があるわけで、マイクロソフト365の導入が学校教育現場においても必ず、働き方改革だったり、そういった教育のパワーツールになってくると考えます。

 先日、区はマイクロソフト365の導入に係る事業者選定の募集を始めていますが、これらの検討では教員向けに導入するにしても、教育委員会単独の調達となると、調達に係るスケールメリットなどを考えると既に遅いという感じもありますけれども、前向きに検討を進めていただきたいということで要望いたします。

 続いて、ハード面についてお伺いします。現在の教育現場において教員が利用している教員用端末についてです。これらは現在、区が利用している端末と同時期にリース時期を迎えると聞いております。具体的には令和5年12月にリースの期限を迎えると聞いておりますが、リース期限後の端末の調達について、その形式やスペックなど検討状況をお伺いいたします。

○松原学校教育課長 賃貸借終了後における校務端末の使用など在り方につきましては、学校管理職を構成員といたします教育委員会情報システム委員会において意見を聞くとともに、適宜、情報システム担当の助言を受けながら、令和5年度予算の積算作業において検討を進めているところでございます。

○加藤委員 教員の方々は職員室の自席でしか業務ができないという今のこの現状を変えていく可能性を持ったほうがいいのかなと思いますので、この機会に検討をお願いいたします。

 続きまして、現在、区の職員だけで成り立っているという業務は実質的にないということで、外部との連絡、会議だったり、そういったことをやらないといけないわけですけれども、区民・地域団体や民間企業などの関係性においても、マイクロソフト365を活用することで確実に変化が生まれると考えます。

 そこで伺いますけれども、区が導入するマイクロソフト365の活用方法としては、民間企業や地域団体、区民との協働などにどのように生かせると考えていますでしょうか。

○白井情報システム課長 マイクロソフト365を活用しました民間企業との連携についてでございますが、それらの機能の一つでございますTeamsの活用をメインに検討を行ってございます。主にはウェブ会議やチャット機能、ファイルの同時編集機能等を活用することで、人数、物理的スペース、移動時間や地理的な制約なく協働の実現が可能であると考えてございます。民間企業などとの接続に当たりましては、セキュリティの確保などが必要になってくることから、協働における具体的な活用に向けて、利用可能とする機能や安全対策、運用ルールなどについて引き続き検討を行ってまいります。

○加藤委員 ちなみに、民間企業などと連携と同様の考え方になると思いますけれども、例えば中野区議会が区と同様にマイクロソフト365を導入した場合、先ほどの質問に対する今の回答のような連携ができるのかなと思いますけれども、区議会との連携において、技術面、機能面において可能であるか、伺います。

○白井情報システム課長 技術面、機能面におきましては、民間等と同様の連携が可能となると考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。

 そうしましたら、この項の中で人事評価についてお伺いいたします。エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング、EBPM、日本語で言えば証拠に基づく政策立案ですけれども、現在、中野区政において新しい政策を立案する際に、なるほどとうなずくようなエビデンスを示された記憶は、私の7年間の議員生活の中ではなかったと思います。現状、やりたい政策があって、その補足説明としてエビデンスを集めている状況です。マスコミなどのメディアの切り取り報道みたいに、自分らが望むストーリーにエビデンスとなるようなデータを貼り付けているために、論理的に破綻した説明となります。EBPM、証拠に基づく政策立案でなく、PBEM、ポリシー・ベースド・エビデンス・メイキング、政策に基づいて証拠をつくり上げるということになっております。

 私はもともと国の仕事で、国の公共事業の予算編成に妥当性を見出すための政策研究を生業にしていたということもありまして、図面や表など様々つくってきました。申し訳ないですけれども、いろいろつくられた図面を見ると、そちらの意図だったり、ごまかしを見抜くことができます。また、大学では助手などをやっていましたので、学生の論文レポートのチェックとかをしてきたこともありますけれども、申し訳ないですけれども、今の区の職員のその辺のデータ分析能力は、理系の大学2・3年生ぐらいかなというふうにも感じるわけです。公務員になるためには試験で資料解釈という、図表を見て、その状況を判断するという問題がありますけれども、この辺の試験が弱いんじゃないかなというふうにも感じるわけです。

 そこで、区は現在の職員のEBPMに関する能力をどのように捉えているのか、伺います。また、その状況を打開するために何か考えがあれば教えてください。

○石橋人材育成担当課長 客観的な事実やデータを基に政策形成を行うという、EBPMの意味や意義、それを区が組織として仕事を進める上で遵守しているという基本的な考え方であること、その必要性については一定程度、職員・組織に浸透してきているというふうに考えてございます。一方で、それが高いレベルで実行できているかという観点においては、十分ではないというふうに考えてございます。これに対して、近年、政策形成におけるデータ活用の在り方やオープンデータ、統合型GISの活用といった研修にも力を入れており、今後も職員のEBPMに対する理解度、活用度のレベルを上げる取組を充実させていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 今、役所は、できるだけ業務委託だったり、アウトソースすることによって直営事業が減りまして、発注とその業務管理をすることが仕事となっております。職員は現場に行けない分、データなどから現場の状況、意見、思いを分析して、PDCAサイクルで事業をよりよくしていく必要がありますけれども、分析能力がなければ前例踏襲で業務発注するだけになってしまいます。新しい政策立案を職員に現在任せていいのか、本当に私としては疑問であります。マイクロソフト365導入で、BIツールで、分析ができるツールを皆さん持つわけですけれども、このままでは猫に小判となりかねません。といっても、研修で一から統計分析能力を育成するのは難しいと思います。せめて研修などをして、分析をすればこんなことが分かるんじゃないかなという、このぐらいの感覚ぐらいはどうか身につけられるのか、そこら辺が関の山かなと思います。それは例えばDX化するというのも同様だと思います。

 そこで、専門職や高度な専門知識を有する職員を、全庁的に職域を超えて活用する仕組みをつくるべきと考えます。例えば、今後導入予定の人材マネジメントシステムにより、活用してほしい能力を登録させ、活用したい能力を検索することにより、マッチングさせる仕組みをつくるのはいかがか、伺います。

○石橋人材育成担当課長 今後導入予定の人材マネジメントシステムは、職員個人の能力、経験、意向と職務が求めるスキルやそのレベルなどを情報システムでマッチングさせて、適正配置、人材育成、業績評価といった人事施策について活用したいというふうに考えてございます。委員おっしゃるとおり、活用してほしい能力や資格を見える化して、組織が活用したい能力とマッチングさせることも人材マネジメントシステムの機能の一つと考えており、活用方法を検討していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 今定例会の一般質問で、我が会派の若林議員がマイクロソフト社の人事評価について触れました。マイクロソフトの人事評価は、評価者個人の能力に加え、他者をどれだけ助けたか、他者からどれだけ助けられたかといった行動と、その行動で得られた成果が評価対象となります。その人事評価のベースの考え方は、個人の成果よりもチームの成果を重視し、評価はランク付けではなく、上司・同僚がコメントをフィードバックするだけということです。これが実現すれば、わざわざ横串を通すための会議体だったり、プロジェクトチームがなくとも、それぞれの部署が必要なコミュニケーションをとるのではないかと思います。統計だったり、ICTだったり、プレゼンテーションなどが得意な人材がどの部署にもいるわけではないために、そういう得意な人をこういったマッチングシステムで探すことによって、他者からどれだけ助けられたかという指標があるということなので、そういった職員に相談しやすいという環境ができてきます。部署間をまたいだアイデアが生まれるすばらしい環境づくりが人事評価から生まれるわけです。

 そこで伺いますが、マイクロソフト社のような人事活用に特化した人事評価制度の仕組みを構築してみてはいかがでしょうか。

○吉沢職員課長 現在も区の人事評価におきましては、部課をまたがる施策や課題に取り組むため、関連する部課の職員でチームを編成して対応した場合につきまして、職員の業績評価の評定の要素の一つとしまして評価をしているところでございます。委員がおっしゃるとおり、今後マイクロソフト社のチームワークを重視する点や、そのほか総合評価の事例等も含めまして、民間企業における評価手法を研究してまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 この仕組みは区民対応だったり、ルーチンワークが多いような部署には不向きとも考えられるので、全部の部署とは言えませんけれども、政策立案をするような部署には非常に有効な人事評価システムだなと思いますので、その辺、部署ごとに人事評価の考え方を変えるというのもなかなか難しいとは思いますけれども、うまくそういったものを取り入れていただきたいということをお伝えいたしまして、この項の質問を終えます。

 続きまして、子育て環境の充実について伺います。

 一つ目に、区独自の就学支援事業について伺います。またパネルを使わせていただきます。令和4年9月9日、国立社会保障・人口問題研究所が結婚と出産に関する全国調査の結果を発表しました。調査数は、独身者で有効数が7,800人ぐらいで、夫婦が6,800人ぐらいです。主な結果として、まず結婚の意思について取り上げられております。この図は18歳から34歳までの未婚の方に調査した結果です。いずれ結婚するつもりと考えている未婚者の割合は徐々に減っていき、6年前の調査で85.7%だったのが81.4%、男性がですね。女性に関しては89.3%だったのが、5ポイントダウンして84.3%となりました。それより驚くのが、一方、一生結婚するつもりがないと答えた未婚者は、20代に入ってどんどん増加傾向になりまして、今回の調査では、前回12%から17.3%、男性が増えて、女性は8%から14.6%へと多く増加しました。衝撃な数字が出ております。34歳以下で一生結婚するつもりがないと決断をしているということなので、これは驚くべきことです。これに、結果的に結婚ができない、しない人を合わせれば、未婚率というのは相当高いものになってくるんだろうと思います。同じ調査で、結婚時の理想の子どもの数が2.27で、予定子ども数は横ばいの2.0、理想と予定ですね、どちらとも2人、結果的には2人以上の子どもが持てるわけではありません。

 次の図面にいきます。先ほどの調査の中の一つの指標ですけれども、このパネルは妻の初婚年齢別に見た結婚当時の予定子ども数と現実の完結出生子ども数の分布、結婚持続期間15年から19年です。サンプル数は953。上から、妻の初婚年齢で、一番上が全体総数、二つ目が25歳未満、次が25歳から29歳、次は30歳から34歳、次は35歳以上で、左の棒グラフは結婚当時の予定子ども数、右が完結出生子ども数、つまり結果的に何人産んだかです。予定数よりも結果の子どもが少ないことが分かります。妻の初婚年齢で見ますと、25歳未満であると3人子どもを産んでいるというのが42.6%もあります。平均で見ると、25歳未満で2.25、29歳以下で1.88、34歳以下で1.5、35歳以上で1.23と減少傾向です。イメージすればすぐ分かる話でありますけれども、初婚年齢によって子どもの数が2倍程度変わるというのが大きな指標であります。

 理想の子どもの数を実際に持てない理由としまして、最も選択率が多いのが子育てや教育にお金がかかり過ぎるからという経済的理由で、選択率は52.6%、お金が足りないというので52.6%、子どもがのびのび育つ環境ではないからを選択する割合は、近年の調査ほど減っております。妻が35歳以上の夫婦では、高齢で産むのは嫌だから、欲しいけれどもできないからといった身体的な理由の選択率が高いです。子育てと仕事の両立が困難という理由も挙げられております。また、自民党の若手の勉強会の調査ですけれども、子どもを産むには高校・大学の就学費用が蓄えられるか不安で、もう一人産むことができないといった回答をされる方も多かったと聞いております。

 今いろいろ説明しましたけれども、区のこういった子育てに関することについての御見解をお伺いします。

○青木子ども政策担当課長 子どもの出生数に関しまして、若者が結婚する意思の有無や婚姻する年齢、将来的な子育てや教育にかかる費用の負担感なども影響を及ぼす要因になっていると認識してございます。

○加藤委員 人口を維持すること自体が行政として正解なのか分かりませんけれども、行政としては持続可能な自治体運営をしよう、区政運営をしようという場合には、やっぱり人口というのは常に意識しないといけない、目標にしなければいけないもので、しかし、先ほど冒頭に見せた一生結婚しないという男性が17%いるような状況ですから、各家庭が二人ずつ子どもを産んだとしても人口は維持できません。3人以上を産もうと思える環境をつくり出す必要があると思います。乳幼児とその家族の居場所をつくることはもちろん重要ですが、違った観点から、まずは体力的には、やはり早めに初産をしていただけるように女性の職場環境における保障制度をさらに拡充していく必要がありますが、区としては、基礎自治体でやれることはほとんどないと思います。もし、出産しやすい職場環境をクリアして、若いうちに子どもを産みたいと思っても、先ほど言ったみたいに高校・大学入学などの大きな費用に対して不安が出てくるところであります。

 男性のほうも、初産が若い奥様だとしても、奥様というか、結婚しているかはまた別なんですけれども、パートナーの男性の方も若い可能性があるので、世帯収入は若いカップルだと高くはない可能性があるので、将来的な見通しが立たない中で子どもを産もうというモチベーション、もう一人産もうというモチベーションは大きくならないのかなと考えられます。

 子どもが出生している原因が、子育てや教育にお金がかかり過ぎるからという理由が、52%のエビデンスがあるわけですから、中野区としても最も費用がかかる高校・大学の就学支援を推進すべきだと考えます。東京都だったり、いろいろなところから制度がありますけれども、それをやったとしても、制服の費用、通学用のかばん、交通費、教材、修学旅行の費用、教科書以外の授業の必要経費として体育、家庭科、音楽、美術などの実技科目に使用する教材、あと、最近ではパソコンやタブレットの購入もあるということであります。

 そこで、中野区独自で奨学金制度などの創設などをしてはいかがかなということで、パネルを用意しました。これは23区で奨学金制度をまとめたものであります。グレーのところはやっていないんですけれども、やっているところで言いますと23区中15区です。15区は区の独自の制度があります。中野区は2011年度に制度を廃止したということで、現在は一応白塗りになっていますけれども、中野区教育振興会が寄附金で賄った奨学金制度であり、月1万程度です。他区の制度は月2万円だったり、入学準備金などもあり、充実したメニューであります。

 今から子どもが欲しいと思いまして、金銭的な不安を取り除くセーフティネットとして、中野区も奨学金制度などを含めた就学支援事業をするべきだと考えますけれども、区の見解をお伺いします。

○青木子ども政策担当課長 子どもの成長に合わせて必要となる教育費につきまして、負担を軽減する支援策が用意されているということは、子育て環境の充実において重要な視点の一つであると認識してございます。今後、東京都立大学が区内の高校2年生年齢の子どもと保護者を対象とした生活実態調査を行うことを予定しておりまして、当該調査結果を踏まえ、高校生年代に対する支援策を充実させてまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 制度があれば、15年後に使うかどうか分からないですけれども、そういう制度があるんだ、中野区はこうやってくれるんだという安心感が子どもを産もうというモチベーションにつながることもあると思いますので、よくよくそういったところを御検討いただければと思います。

 ハイティーン会議として若者施策をされておりますけれども、金銭・時間・精神的に割と余裕がある子が参画している事業と感じられます。行政としましては、そこも重要なのかもしれませんけれども、セーフティネットとしての事業をまずは拡充することが最重要だということを指摘させていただきまして、就学支援についての質問を終えます。

 保育園の適正配置についてお伺いします。区は区一律の人口推計、保育園需要推計に基づきまして保育園の整備を進めて、令和4年度に待機児童がゼロになったものの、需要の地域偏在が生じております。23区とも同様な傾向で、どの区に住めば保活が有利という考えはなくなってきております。これまで区は、人口推計をコーホート要因法で得られた倍率を中野区全域一律にかけたもので分析を行ってきましたが、例えば江東区豊洲では、タワーマンション建設ラッシュで小学校二つを新設しましたが、コーホート要因法みたいなマクロモデルではこういった分析はできません。地域の分析をするためには、ミクロモデルとは言いませんけれども、まちづくりでマンションがこの辺に建つとか、そういったところが一番重要なわけでありますので、その辺を正確にどう捉えるかというところが子どもの保育施設の適正配置、ましてや小・中学校のところにも影響が出てくると思いますので、子ども教育部とまちづくり推進部で連携が不可欠となると思いますけれども、その辺の連携を図られているのか、お伺いします。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 これまでも大規模開発等につきましては、まちづくり推進部より情報を得まして、その影響について検討してきたところでございます。今後も関係部署と連携して保育施策の検討を進めてまいります。

○加藤委員 中野区周辺のマンション建設などに関しても、ある程度予想しているとも聞いていますけれども、子ども文教委員会で平和の森小学校の跡地に、民間に売っ払ったらすぐにマンションが建って、それでいきなり子どもが増えてしまって、需要の偏在化につながるんじゃないかというところで、ちょっとにぎわせたのがありましたけれども、そういったところを全部1個1個見て妥当な施策を打っていく必要がありますので、今後は区全体ではなくて、地域ごとの推計に基づきまして施策を進めていく必要があると思いますが、区の見解をお伺いします。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 現在、区におけます就学前の人口推計ですとか、保育需要について見直しを行っているところでございます。地域ごとの状況を踏まえた推計方法について検討しているところでございます。今後、地域の状況も検討した上で、施策のほうを進めてまいりたいと考えております。

○加藤委員 安全性や保護者の負担などを考慮すると、保育施設は徒歩圏内であることは絶対条件となりますので、このことを踏まえれば、例えば小学校区、中学校区ぐらいに区切って、その地域ごとの人口推計などを立て、それに対する施策を考えていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 保護者が入園先を検討する上で、自宅からの距離というのも非常に重要ではございますけれども、ほかにも通勤上の利便性や保育内容など、様々な要素があると認識しております。どのような範囲で施策を考えていくことが必要であるかについては、今後研究してまいりたいと思います。

○加藤委員 現状においても、地域で見れば保育施設が充足しまして、定員に空きが生じており、いたずらに全ての保育施設を残すには補助金がもたないかもしれません。空きを抑制するためにも、今後は地域ごとに必要な保育定員の上限値を設定して、その数を抑えるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 区におきましては、特に保育需要が高い0から2歳児、ここに着目いたしまして、保育施設の定員設定など検討してきたところでございます。今後、地域における保育定員の考え方につきまして、エリアごとの保育の需要や保護者の様々なニーズなど、そういったものを踏まえまして研究してまいりたいと思います。

○加藤委員 もし地域ごとに定員が設定されれば、その定員を維持するために保育施設への補助をしていくべきですが、逆に地域の定員を抑制すべき地域、つまり保育施設を抑制すべき地域も出てくると思います。区はその地域ごとに定員を示すことによりまして、保育施設をコントロールしていかないといけないんだと考えます。しかし、保育事業者が例えば閉園を考えたとしても、開園年数によっては整備補助金の返還が生じる場合もあり、こういったことが閉園の判断をしていく上でネックになるとも聞いております。区といたしましては、今後の保育需要の見通しを示すとともに、閉園時の費用や手続を明確化していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 人口推計や保育需要につきましては現在見直しを行っておりまして、今後お示ししていく予定でございます。事業者に対し、どのような形で周知していくかということにつきましては今後検討してまいります。また、閉園に至った場合の財産処分や手続につきましては、整理しまして、誘致の際に説明するとともに、実際に閉園の相談があった際には、定員の調整なども含めて対応できるようにしてまいりたいと思います。

○加藤委員 保育施設の適正配置についての質問を終えます。

 続きまして、学習スペースの確保について、私自身が受験生だったときに、中野区ではなく他区の施設を利用していたなど、そういった経験から事あるたびにこのスペースを確保すべきだと言いました。勉強したいにもかかわらず、家庭内でその環境を十分につくれない、また、友達と切磋琢磨できる環境が欲しいなど、様々な子どもがいるわけで、中野区では昨今、子ども学習スペースを拡充していることを評価いたします。

 そんな中、中野中学校とか中野東中学校では学習スペースをつくって、生徒に大好評で、試験前でなくとも毎日盛況ということです。現代社会においては、テレビだけではなくネット環境からも離れ、勉強する環境を得たいという子どもの考えがあるということです。中野中学校においては、PTAや町会などからの椅子や机などの什器の寄附によって学習スペースの環境整備が実現したそうです。場所はもちろん校内ですが、中野中学校では倉庫としていた3部屋を学習スペースにしたそうです。大変厳しいかと思いますが、各学校でそのような部屋を確保できるように、教育委員会としてサポートできないかということでお伺いいたします。

○齊藤指導室長 中野中学校や中野東中学校だけでなく、他の学校につきましても、限られたスペースであったり、限られた時間であったりしますが、自校の校内環境を生かして取り組んでいる事例は把握をしており、生徒が主体的に学習に取り組んでいると聞いております。しかし、実際には学習スペースとして使える部屋が確保できない学校もあるため、そのような学校につきましては教育委員会が相談に乗るなどのサポートを行ってまいります。

○加藤委員 例えば鍵つきのロッカーを幾つか購入すれば、そういった部屋をつくることができるなどがあれば、そのぐらいの予算措置はしていただけたらなと思います。また、部屋の確保も重要ですけれども、中野中学校では什器を寄附してもらったことで成り立っていますけれども、ほかの学校が同様のようなケースでいけるとは思えません。例えば、体育館のパイプ椅子などを活用するなどして、何とかして、できるだけ子どもたちの学習意欲を尊重できるような環境をつくっていただきたいと思いますけれども、区の見解をお伺いします。

○齊藤指導室長 今年度行いました夏期休業中の学校図書館開放の実績や成果報告から、生徒が学校図書館を学習する場として利用していることが分かりました。場所や見守りの人員確保などの課題も大きいですが、今後も学校図書館を自習スペースとして活用することも含め、できるだけ子どもたちの学習意欲を尊重できるような環境について検討してまいります。

○加藤委員 よろしくお願いいたします。

 また、不登校生徒の対応に部屋が欲しいという声も現場からありました。現在、完全に不登校になってしまう前の瀬戸際の対策として、中野中学校ではPTA室などをオープンにして、不登校になりそうな生徒の部屋として貸しているそうです。その部屋では、オンラインで授業を見ることができて、気が向いたりとか、好きな科目の場合には授業に参加するなど、フレキシブルな対応をすることで生徒が復帰しやすくなったということです。そのような部屋がどこの学校にもというわけにはいきませんので、なかなか大変だということです。また、通常そういった普通教室に行けない子どもは保健室対応ということでありますけれども、急病人だったり、けが人が出たら対応が困難になるということですので、不登校児対策として、部屋とその辺の人員の確保について御検討いただきたいんですけれども、区の御見解を伺います。

○齊藤指導室長 各学校では、登校はできるが教室に入ることができない児童・生徒に対しまして、相談室や保健室だけでなく、それぞれの校内環境を生かして居場所を確保し、教職員等が交代で指導を行っております。現在、各学校に教育センターの支援員が不登校児童・生徒の巡回指導を行っておりますが、今後は学校での不登校児童・生徒の対応状況を把握して、一人ひとりの子どもに対する支援体制について改善を図ってまいります。

○加藤委員 よろしくお願いします。これでこの項目の質問を終えます。

 ちょっとほかの委員から時間をいただきまして、最後にドローンの活用について伺います。

 中野サンプラザ等のデジタルアーカイブについてお伺いします。これまで私の提案で徐々に実現に向けて進めてきたドローンを活用した中野サンプラザのデジタルアーカイブについて伺います。

 中野区、建築研究所等が実施したドローンによる建物点検において、中野サンプラザの屋上から中野区役所屋上へ着陸するという実験をしました。これは建物点検中の緊急着陸しなければならないことを想定した実証実験です。この実証実験を応用することで、中野サンプラザ屋上から中野サンプラザ前の広場、また、裏の駐車場への着陸も可能となります。そのドローンの飛行の中でサンプラザの全体像を画像・動画で撮影することも可能となります。また、ドローンにライダーと言われるセンサーを搭載することで中野サンプラザの点群データというものを撮ることができまして、3次元データをつくり上げる基礎データを計測することができます。この技術・ノウハウを使うことで中野サンプラザの外観のあらゆるデータを取得すべきと考えますが、区の見解はどうでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 建物の3次元データ化につきましては、立体的で、よりリアリティのある資料として保存・活用できる利点があると考えております。こちらについては施行予定者からの提案も受けてございまして、この中野サンプラザにつきましても、区として実施可能性を検討しているところでございます。建物の撮影にドローンを使用している先行事例もありまして、中野サンプラザの外観を撮影するならばドローン使用も想定されると考えております。

○加藤委員 また、サンプラザホールなど内部に関しては、中野サンプラザによると、目的によっては竣工図を貸し出すことも可能だと聞いております。しかし、設計関係の図書を入手できたとしても、細かい諸元まで分からない可能性もありまして、先ほど紹介した点群データを取得するセンサーを活用することも必要かと思います。また、小型ドローンで天井などの高い部分を撮影することで、竣工図からは得られない素材の質感などの情報も得られます。中野サンプラザの内観についても様々な技術を活用してデータを取得すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 中野サンプラザ内部につきましても、立体的に撮影するならばドローンの使用も想定されると考えてございます。

○加藤委員 これら中野サンプラザの3次元データのデータがあれば、メタバース化することができます。しかし、メタバースの仮想現実のフォーマットは既に数え切れないほど乱立しておりまして、中野サンプラザの3Dグラフィックスを設置するメタバースを限定すると、そのメタバースが淘汰されたとき、なくなってしまう可能性もあります。となると、せっかくのプロダクトも消えてしまうために、熊本県のくまモンのようにライセンスフリーにして、あまたあるメタバースそれぞれに実装できるのが理想と考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 3次元データを加工することでメタバースなど応用範囲が広がることは認識しているところでございます。データの使用許諾の在り方も含めまして、ライセンスフリーにつきまして検討を進めていきたいと考えております。

○加藤委員 ライセンスフリーとするのであれば、やはりこれらのデータは区が所有・管理すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 ライセンスフリーのいかんに関わらず、区の事業として3次元データ化を行うとすれば、区の所有となるものと考えております。

○加藤委員 もしそれらを実施するのであれば、ガバメントクラウドファンディングもその方法の一つと考えますが、いかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 中野サンプラザの3次元データ化につきましては、PR効果があるとともに、文化継承や学術振興の観点からも多くの賛同を得ていきたいと考えておりまして、実施する場合にはガバメントクラウドファンディングの活用も検討してまいりたいと考えております。

○加藤委員 ガバメントクラウドファンディングも一つの手法としてお答えいただきましたけれども、中野区を対象としたプロジェクトだとボランティアでやりたいという声もありますので、様々な情報を得ながら採用の方法を検討していただければと思います。

 続きまして、河川上空を活用したドローン物流について伺います。さきの定例会で取り上げましたが、中央大学を中心としたグループが河川上部空間を活用したドローン物流に向けた実証実験を令和4年10月24日に神田川で行う予定ということです。ドローン物流実験には、人件費を抑えるためにドローンの自動運転が求められます。ドローン配送で自動運転化するためには空の道の設定が必要で、そのためにも空の道の3次元データが必要になります。その実験では河道の3次元データを取得するもので、国土交通省、東京都、中野区に了承を得て進めていると聞いております。その実証実験が成功した際には、実際に物流実験をするということですが、神田川河川区域から川沿いの河川管理ツールをまたいで民地の屋上に着陸することも検討しているようですが、区の見解を伺います。

○井上道路課長 河川上空を活用したドローン物流の実証実験についてですが、河川空間でドローン飛行を行う場合は、航空法や河川法など関係法令を遵守する必要がございます。その上で、安全対策が十分に行われる場合には河川の使用許可を行ってまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。

 では、最後の項目で、ドローンによる災害調査についてお伺いします。ドローンを活用した災害調査は近年様々な現場で行われております。第2回定例会で平山議員も取り上げておりましたが、中野区においても災害時にドローンを活用すべきだと考えます。しかしながら、区内では基本的に上空にドローンを飛ばすことができないため、実践的な練習はやれても体育館程度の施設に限られます。強風時の飛行は禁じられておりますが、ある程度の風がある中でも実践経験を重ねていかなければ災害時に対応できません。外で実践的にドローンを飛行できる能力をつけるための練習は、別に中野区内でやらないといけないというわけではないと思います。そこで、ドローン飛行が緩い、DID、人口集中地区以外の地域で練習するのがよいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

○石崎防災危機管理課長事務取扱 災害時のドローンの活用につきましては、現在研究を進めているところでございます。先日、DID、人口集中地区外のあきる野市にございます小学校跡施設も視察してまいりました。災害時にドローンを活用するためには、災害時に災害対策本部に従事することになる防災危機管理課職員以外でドローンを操縦できる職員が複数必要になることや、災害対策組織に必要な班を編成することなどが必要であり、今後さらに研究を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 災害時に防災担当は災害対策本部とか主要施設、ヘッドクオーターのところに張りつく事になってしまうということで、ドローンを上げるための防災担当の職員が残るわけもないということで、防災担当以外の職員がやらないといけないという課題があるということですね。そういう人を選抜してドローンの練習をしてもらう必要があるということですけれども、ここで考え方としては、例えば選挙のときに選挙管理委員が、開票所を設置する際に選挙管理委員会経験者、庁内で言ういわゆる選管OBが開票責任者だったり指定職員に任命されるように、防災においてもそういった体制が必要と考えます。防災担当経験者がドローンを練習できるような制度が必要です。でも、これはドローンに関することだけではなくて、中野区の地域防災計画の資料33、中野区災害対策本部組織図などを参考にしてみますと、災害対策本部が設置されると、各部は災害総務部、地域部、建設部、保健福祉部、教育部に割り振られますが、マンパワーに偏りも出てくる可能性があります。また、人事評価でも触れましたけれども、人事マネジメントで災害時にそういった適材適所というものが色濃く出てくると考えられますので、そういったときに中野区全体の災害対応能力を上げるためにも、適材適所に人事を配置できるように事前に準備するべきと考えますけれども、区の見解はいかがでしょうか。

○吉沢職員課長 防災危機管理課を経験しました職員を災害対策本部の設置時におきまして要となる各部に割り振られる職員配置に活用することについては、緊急時の体制整備としても有効であるというふうにも考えてございます。今年度導入を予定しております人材マネジメントシステムでは、職員の能力や経歴をデータベース化して、適材適所の人事配置に生かす役割を担うことを考えておりまして、今後、職員課と防災危機管理課が連携しながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 その辺、災害だけではないですけれども、様々な人事、うまくやっていけるようにお願いいたしまして、私の全ての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

 

 

令和4年09月21日中野区議会決算特別委員会の会議録

 

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

 

○加藤委員 おはようございます。自由民主党のトップバッターとして質疑をさせていただきます。残り時間が、午前中は短いですが、途中で切れてしまうかもしれませんが、当初予定していたとおり進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 それでは、質問は通告どおりで、最初に令和3年度決算について質疑させていただきます。

 

 私は令和4年度の予算特別委員会総括質疑におきまして、今後10年間の財政の見通しである財政フレームで、歳入の見込みとして、特別区税については新型コロナ感染症拡大による先行きが見えない経済状況を勘案して妥当な歳入見込みであると評価しましたが、特別区交付金においては国のコロナの経済対策が主要因と考えられる法人税の急増を配慮せず、令和4年度の金額をベースに後年度も算出しておりまして、このドーピングとも言える経済対策費が切れることを前提としていない将来予測は毎年30億円程度過大に見ていると認識すべきだと指摘させていただきました。

 

 また、令和4年度の新規拡充推進事業のうち、一部が後年度に経常経費を約20億円増額させるということは要求資料や答弁からも明らかになりましたが、財政フレームにおいて令和5年度以降の一般事業費、つまり経常経費は令和4年度の214億円から同額で10年間変わらないと設定しているわけです。ビルド・アンド・スクラップの方針も、令和4年度にスクラップする事業がないことから、令和5年度以降の一般事業費は概算でもともとの214億円から、増えてしまった経常経費20億円を足して234億円とすべきでありましたが、それは記載されておりません。

 

 まとめますと、30億円の過大な歳入見通し、20億円の歳出が計上されていない、50億円程度の見込み差が生じる可能性がある令和4年度の財政フレームであると指摘させていただきました。緊張感を持って財政運営に努めるというフレーズを実践しているとは言えないものだと考えます。

 

 そして、令和4年の予算特別委員会から半年以上が経過しまして、ウクライナ危機による世界情勢は混沌となり、物資の不足に加えて、円安も加わり、物価が高騰しております。コロナに加えて物価高騰、急激な円安によりまして法人の経営は今後さらに厳しいものになると考えられ、新たな経済対策のドーピングが追加され、将来における法人税の納税額の予測はさらに難しくなってまいりました。また、当面は急激なインフレが発生することが見込まれます。歳出予測には政府が定めるインフレ率、インフレターゲットなどを参考に財政フレームを組んだり、予算編成をする必要もあるのではないかと考えます。それは後ほど具体的に取り上げさせていただきます。

 

 例えば令和3年度決算値のように、ある年の普通会計予算が1,600億円だとすると、その翌年度の歳入が例えば30億円増えて、総額が1,630億円になったとしましても、日本銀行が予測する2022年度の消費者物価指数2.3%が1年後に増加するとなると、1,600億円の価値は1,637億円程度となりまして、歳入が30億円増えたとしても、物価で見ると、37億円と比較すると名目が上がっても実質の歳入が減少するというケースも考えられるわけであります。あくまで消費者物価指数を用いただけで、海外からの原材料の輸出に頼った施設整備などはそれ以上の物価上昇をしておりまして、より緊張感を持った財政運営が必要となります。

 

 この前、ゼネコンの方に聞いたところ、民間の建設ですと、200億円で予定していたものが材料費の高騰などでプラス50億円見ないといけないというようなことを言っている人もいるということです。学校建設費とかではかなり厳しい状況があるということで、区の運営をする上で物価上昇指数だけではなくて、材料費みたいな単品スライドのところもよく見ないといけないということで、世の中の物価上昇だけでは捉えられないようなところまで見込んでいかないといけないということです。

 

 円安の要因として赤字国債が挙げられまして、日本の信頼が揺らいでいる可能性もあり、赤字国債に頼った経済対策はさらに円安を誘導する可能性もありまして、負のスパイラルが発生します。一時期、れいわ新選組などはMMT理論に基づく政策を公約としていましたが、赤字国債を国民にばらまくというものですけれども、これ以上の円安を引き起こす可能性がある赤字国債は、やはり合理的な手法ではないということも考えられます。物価高によりまして、100円のお寿司、100円ショップの商品がその値段を維持できなくなれば、国民が基準としていました価格感覚が一気に変わります。つまりデフレマインドからの脱却が急激に進みまして、現在はその値段上昇は原材料費の価格転嫁のみですけれども、商品の値段に今後人件費の増額も加わることになれば、とんでもないインフレが起こる可能性もあると考えております。資本主義国家において、その仕組みから物価高になることは中長期的にはいいことでありますけれども、激変する可能性がある、今迎えている過渡期におきましては大きな混乱が生じる可能性があります。ウクライナ危機による物価高騰、円安によりまして日本経済の先行きが不透明となっております。令和4年度編成時の財政フレームの考え方では、区の運営は困難となると考えます。

 

 ちょっと長くなりましたが、ここでひとまず質問させていただきます。前段の財政フレームのところがずさんであるということは否定されると思いますので、お答えいただかなくて結構ですけれども、後段に述べましたウクライナ危機などを受けて、円安、物価高騰、国の経済対策等への見解と、それを受けて今後の財政運営に関して大幅に方針を見直す必要があると思いますが、その認識を教えてください。

 

○森財政課長 円安や物価高騰の影響を受ける事業者や住民への支援策等について、国においては補正予算や予備費充用により実施されまして、区としても必要な対応等を図ってきたところでございます。御指摘のように世界情勢、非常に不透明でございまして、令和5年度予算編成においてもしっかり注視していかなきゃいけないと考えているところでございますが、こうした世界情勢や今後の区の財政状況を踏まえまして、どのような状況においても区民サービスを滞ることなく推進していくため、新たな財政運営の考え方を定めまして令和5年度予算編成を開始したところでございます。

 

○加藤委員 後ほど触れますけれども、令和4年8月31日の総務委員会で新たな財政運営の考え方について報告がありました。質問項目の二つ目に挙げていますけれども、その中では、予算編成手法の見直しの中で、今後の予算編成では基準となる一般財源規模を廃止するということです。自ら毎年基準となる一般財源規模を変更しながらも上振れをする状況が続き、財政規律として機能しているとはいえない状態であるという、日本語としてちょっと意味が分からない言い訳をしているわけですけれども、これはある金額をずっと維持していたけれども、それが維持できないというなら分かるんですけれども、毎年変更している中での言い訳としては、ちょっと頼りないと思います。いずれにせよ、財政規律が歳入見込みから算出されるべきで、それまで酒井区政では歳出見合いで数字が変更されるような気がありましたけれども、それが是正されるのであれば、その方針転換というのはいいことだと思います。

 

 財政運営の考え方については次の質問項目で取り上げますけれども、令和3年度の決算の結果を受けて令和5年度の予算編成に反映したいということで、今ここで一つだけポイントを伺います。義務的経費、経常的経費、新規拡充推進事業などありますが、単年度の予算の増減を著しく変化させるものは施設整備などの投資的経費です。しかし、施設は突発的に造るわけではなくて、長い年月をかけ計画され、整備しなければならない施設の数と金額はある程度見えてくるわけです。区有施設整備計画においては、20年間、40年間で平均どのぐらいの整備費用が必要であるか示しております。これらの施設に関するお金のマネジメントがしっかりできているのであれば、一番注視しなければならないのはランニングコスト、つまり義務的経費と一般事業費をどれだけ抑制できるかというところがポイントになると思います。ということで、今後の財政運営の考え方というのは、ランニングコスト、経常的経費をどれだけ抑制できるのかというのが最重要と私は考えますけれども、区の見解はどうでしょうか。

 

○森財政課長 これまでにおきましても、経常的経費を抑制するという考えで予算編成は行ってきたところでございまして、新しい新たな財政運営の考え方を定めたからといって、その考えが変わるというふうには捉えておりません。

 

○加藤委員 それでは、経常的経費とか投資的経費がそういった意味で、その辺をどう分析しているかということが重要だというところに焦点を合わせて、令和3年度の決算について伺っていきます。といっても会派1人目の質問でありますので、順序だって、まずは歳入の特別区税から伺っていきます。

 

 まず、財政白書6ページを見ながらやっていきたいと思います。近年の特別区税の傾向について、お伺いします。

 

○竹内税務課長 特別区税決算時の収入額の直近5年間の推移についてお答えいたします。平成29年度は337億7,554万4,000円、平成30年度は342億5,390万3,000円、令和元年度は347億3,445万9,000円、令和2年度は360億8,536万2,000円、令和3年度は360億8,370万円でございました。今まで増額していた特別区税が令和3年度に減額に転じたというものでございます。

 

○加藤委員 6ページの図5の特別区税の推移を見る限り、右肩上がりだったにもかかわらず、特別区税は初めて減額となったわけですけれども、特別区民税もですか、下がったわけで、その辺の要因について教えてください。

 

○竹内税務課長 主な要因につきましては、土地等の譲渡所得に係る税額の減によるものでございます。

 

○加藤委員 そこが大きいということですけれども、ほかにも、そこだけじゃなくて、財政白書7ページの図6の納税義務者数の推移で見ますと、このグラフだと1,000人ぐらいが減少したとなっていますけれども、四捨五入の関係もあるでしょうから、大きく見ても納税義務者数は1%ダウンで、図7の納税1人当たりの所得額の推移を見ますと、これも上がっていて、12万円アップで3%アップ、図8の特別区民税徴収率の推移では0.4%アップということで、これらを合わせると特別区民税がもう少し上がってもいいのかなと思うんですけれども、上がり切らない理由が分かれば教えてください。

 

○竹内税務課長 納税義務者数1人当たりの所得額については増加している一方、納税義務者数は減少、さらに、ふるさと納税などの寄附金税額控除も増加してございます。先ほど答弁しました土地等の譲渡所得に係る税額の減少と合わせまして、納税義務者数の減少、寄付金税額控除の増加が影響しまして、特別区民税全体の減少につながったものでございます。

 

○加藤委員 令和2年度におきましては、コロナにおける減免の要求資料が出ていましたけれども、今年度ないというのは、その制度が令和3年度においてはないということでよろしいですか。

 

○竹内税務課長 徴収猶予の特例措置は、総務省からの通知に基づいて中野区でも対応したところでございますが、この措置は令和2年度限りでございまして、令和3年度は行っていないために、こちらのほうがないという形になってございます。

 

○加藤委員 ということは、そういった特例がない中で徴収率が99%になっているということは、かなりすごいことだなというところで、そこは評価させていただきます。

 

 特別区民税のうち、土地等譲渡所得に関わる税額が減少ということですが、その金額はどのぐらいですか。

 

○竹内税務課長 令和3年度の土地等譲渡所得の税額は6億2,841万円でございまして、令和2年度の9億5,862万4,000円と比較しまして3億3,000万円の減少となってございます。

 

○加藤委員 先ほども取り上げられていましたけれども、大きく減ったというところですね。土地等譲渡所得というのはどういうときに発生するか、教えてください。

 

○竹内税務課長 こちらは土地や建物を譲渡した際に得られた所得に対して課税されるものでございます。

 

○加藤委員 そうですよね。マイホームを購入する際には、都税における不動産所得税が発生するということで、この土地等譲渡所得とは別でいいですよね、確認しますけれども。

 

○竹内税務課長 こちらは別のものでございます。

 

○加藤委員 むしろマイホームを買うときは、住宅ローンの控除を受けられるくらい税制控除があるわけですけれども、土地の譲渡で発生するこの税金は、基本的に投資目的の土地建物を売買したときに発生するものなので、納税額が減っていることを考えると投資目的の不動産売買が減っているということです。この課税対象は区民であって、その物件は中野区でなくてもいいということでよろしいですよね。

 

○竹内税務課長 委員おっしゃるとおりでございます。

 

○加藤委員 結局、都心とかの土地を投資目的で売買するというのが減ったというところで、先ほどもその辺説明がありましたけれども、国土交通省が発表している地価公示は、アベノミクスによりまして右肩上がりに首都圏、都心部は堅調にここ数年上昇していましたけれども、令和3年度においては東京都だけではなくて全国的にかなり下落しました。東京都におきましては、平成26年度より上昇率が1.4、1.3、1.6、1.9、2.4、2.9、2.8と上昇してきました。令和3年度に初めてマイナス0.6%となりました。令和4年度、今年度は1.0の上昇傾向ですが、伸び率は先ほどよりもなく、最低であります。コロナ禍でテレワークが普及しまして、土地建物に対する価値観が大きく変わっているのかなというふうにも考えられます。土地の値段が上がらなければ評価額にそのまま反映されまして、固定資産税が減少もしくは上昇しない可能性があります。円高・物価高などで予測不能な法人税に加えまして、この土地の価格の変動は固定資産税を下げる可能性もあり、特別区交付金に直撃するわけで、財政運営をする上で注視しなければならないと考えます。その辺り、財政としてどのように捉えているか、お伺いいたします。

 

○森財政課長 今お話がありました固定資産税でございますが、調整税等の主たる要素でございまして、土地の価格変動は特別区交付金に影響すると、そのように認識をしているところでございます。固定資産税も含めまして、特別区交付金の財源につきましては動向を注視していく必要があると考えております。

 

○加藤委員 固定資産税が下がってしまう可能性という、今までずっと右肩上がりだった税収ですけれども、そこがもうちょっと見ていかなきゃいけないという、法人税よりも安定していたので、そこが下がる可能性があるということは見越していかないといけないと思います。

 

 特別区税で、たばこ税についてお伺いいたします。

 

○竹内税務課長 直近3年間の特別区たばこ税の収入済額を比較いたしますと、令和元年度は19億397万1,000円、令和2年度は19億442万6,000円、令和3年度は19億8,520万5,000円と年々増加してございます。こちらのほうは税率改正がございまして、売渡し本数は減少しておりますが、税率が上昇しているため、増額となってございます。

 

○加藤委員 中野区は令和3年度というか、ここ2年間、たばこ税が増加しておりますけれども、令和2年度より都心3区は30%低下している、減少しております。テレワークなどで都心に出勤する機会が減りまして、中野区民の方が都心ではなくて、中野区内でたばこを買うことが増えたためだと考えられます。たばこ税は大きな歳入です。中野区民が中野区内でたばこを購入する環境を維持することを念頭に入れた政策が必要とも考えます。テレワークが進み、自宅周辺を散歩する機会も増えるため、大規模公園などで迷惑がかからない場所に喫煙所を設置する政策などを打ち立てていただきたいと思いますが、時間の関係上、要望のみとさせていただき、午前中の総括質疑を一応締めさせていただきたいと思います。

 

○ひやま委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。1時まで委員会を休憩します。

 

午後0時00分休憩

 

 

 

午後1時00分開議

 

○ひやま委員長 委員会を再開します。

 

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 

 加藤委員、質疑をどうぞ。

 

○加藤委員 お昼休みを挟んで、午後一番よろしくお願いいたします。

 

 先ほどは特別区税についてお伺いしましたけれども、次に特別区交付金について伺います。財政白書の8ページの図9、調整税等と特別区交付金(中野区分)の推移を見て分かるとおり、令和3年度は急激な増加となっておりますが、その原因についてお伺いいたします。

 

○森財政課長 特別区交付金の増要因でございますが、当初予算編成時においては新型コロナウイルス感染症の影響により減収を積算したところでございますが、想定以上の企業収益の堅調な推移によりまして、財源となる市町村民税法人分をはじめとした調整税等が前年度比7.5%、1,377億円伸びたことが要因と捉えております。

 

○加藤委員 今お答えになりました想像以上の企業収益の増の原因は何でしょうか。

 

○森財政課長 詳細な部分については特にこちらも分析し切れておりませんが、様々な給付金などによりまして一定企業が経営を続けられたといったようなことで、そういったことも踏まえての増かなというふうに捉えております。

 

○加藤委員 その原因が予算編成のときに言えなかったんですけれども、今にわかに言いましたけれども、大体コロナによって持続化給付金、雇用調整助成金など、法人の経営を維持するための補助金が給料とかの補填のためだと思ったところでしたけれども、それも課税対象だったようで、それが影響かなと思って、何も事業しないのに給料は払えて、何も事業していないのに経費は発生しないので、いわゆる物品購入とかして節税対策もできないために、通常ではない納税をしたのかなと。一般的に7割の会社・法人が赤字決算をして、均等割の7万円の法人税の納付しかしないというのが通常運転みたいですけれども、コロナ禍ではそういったことができなかったので、法人税を払うところが多かったのかなというふうなことがあります。雇用調整助成金の対象期間が令和4年9月30日までということで制度が打ち切られるということで、再来年度にはこの結果が特別区交付金に出てくると思いますけれども、今後の財政運営について伺います。

 

○森財政課長 今お話のあった給付金等の影響がどこまで法人住民税の増に影響したかというところについては捉え切れていない、想定しづらい、できていないところではありますが、法人住民税市町村分については特別区交付金の財源でございまして、区の財源に関わることでございますので、その動向については注視をしていきたいと考えています。

 

○加藤委員 先ほど言いましたけれども、固定資産税も今後どうなるか分からない、法人税もどうなっていくか分からないというところで、特別区交付金というのが今後どうなっていくかというのは本当に不安なところなので、その辺はしっかりと分析をして財政運営に努められてほしいと思います。

 

 続きまして、起債とか基金、いわゆる世代間負担の公平化というところについて伺います。

 

 要求資料総務117の一般会計における決算状況(一般財源ベース)(前年度までの3年間)という資料をつくっていただきました。いわゆる財政フレームの項目に決算値を当ててもらったというものになりますけれども、ここで特別区債が令和3年度0円となっております。要求資料総務14の補正予算一覧(前年度までの3年間)などを見ますと、令和3年度の第11次補正で特別区交付金は327億円から62.8億円増額補正で389.8億円となって、特別区債は92億円から全て一般財源に財源構成し、0円となりました。この内訳を見ますと、学校施設整備の財源構成で59億円余、西武新宿線連続立体交差事業などで5億円弱などが区債発行から一般財源の財源構成が行われました。もちろんというか、私としては起債をして借金による利子を払うよりも、できるだけ現金を使ったほうがいいとは思いますけれども、区は最初というか、予算編成時に世代間負担の公平化ということで、これまで起債を行う予定ではありましたけれども、それが一般財源に入れることで起債を抑制したりしていたわけですけれども、こういった変更というのは何の数字を重要視して、どのような考えで財源構成を行っていくのか、お伺いいたします。

 

○森財政課長 年度末の財源構成でございますが、今お話があった補正予算の関係ですが、当初予算編成後の歳入状況により、一般財源の充足が見込まれた場合、利子を含めた後年度負担を考慮しまして、起債を取りやめて一般財源に振り替えているというところでございまして、今のお話の令和3年度の補正、起債の取りやめ、財源構成についても同様の考えで行ったところでございます。

 

○加藤委員 財源構成のタイミングについてお伺いしたいんですけれども、今挙げた学校施設整備の中で、中野東中学校に関しては令和3年9月にスタートして、同じ建物に入っている子ども・若者支援センターは11月からスタートしたので、少なからず工事はそれまでに完了したということです。完了した後に、工事の完了で、完了検査が終われば料金を支払うわけですけれども、交付金がかなり増額すると分かるタイミングと工事完了でお金を支払うタイミングというのは、それぞれいつだったのか、教えてください。

 

○森財政課長 交付金が増額になるとの見込みですが、年末に東京都から情報があって、特別区財政調整交付金のフレームが増える、増額になるといったようなことでの情報に基づいて推計をしたということでございます。中野東中学校等の校舎建設工事については、令和3年9月が工期でございまして、そこからおおむね1か月程度で支払いが必要となるものと、そういう認識でございます。

 

○加藤委員 そうすると、中野東中学校が開校9月の後に完了検査をやって支払いということで、年内には支払いぐらいで、特別区交付金が増額するという情報が入ったのも大体年内、年末ぐらいだったということでよろしいですか。

 

○森財政課長 中野東中学校の校舎等の建設工事については、確かに子ども・若者支援センターの開設は令和3年11月なんですが、工事自体はほぼ令和3年9年に終わっているので、支払い時期についてはそこから1か月程度、ですので令和3年10月、そこが支払ったタイミングかなということで、一方、特別区交付金の増ということで言うと年末に、12月の下旬ですが、東京都から情報提供があって、それを基に増になるということで推計をしております。

 

○加藤委員 年末に交付金がかなり増えるという情報があり、支払いは11月か10月ぐらいだったという中で、どうやって財源構成をしようという、そういう話になるんですか。まだそれだけ歳入が増えるという見込みが分かっていない中で、どうやってそういうふうに方針が変えられたんですか。結果的には第11次補正の年度末の補正でやるわけですけれども、どの判断で、起債ではなくて一般財源に財源構成を変えるという判断ができるんですか。

 

○森財政課長 起債を取りやめて一般財源に振り替える、財源構成をするという判断をしたのは、特別区交付金が増になるということもあって、年末に補正予算の編成をやっていますから、そのタイミングで最終的な判断をしたということでございます。

 

○加藤委員 区の運営がよく分からないんですけれども、もし特別区交付金がこんな多く入ってこなかった場合には、そのときに初めて起債するものなんですか。もし増額が0円だったという場合は、そのときに起債をするんですか。年間の収支のところで考えるんでしょうけれども、タイミング関係ないという運営だとしたら、起債というのはそういうふうにやっていくものなんですか。

 

○森財政課長 起債については年度当初、5月、6月あたりに当初予算で計上したものをベースに東京都に、協議ということで書類を出すわけですね。その後、最終的に起債をかける、かけないというところは、本当のタイミングの最後のぎりぎりというのは出納整理期間内の段階でもできるので、そこまで実際のところ起債を最終的にするかしないかというのは判断ができるわけです。今回の部分については、補正予算の編成の段階で一般財源の充足が見込まれたので、そのタイミングで起債の取りやめはしたということでございます。

 

○加藤委員 そうすると、区の財布に中野東中学校の建設完了に伴う支払いをするお金が入っていたから、取りあえず払って、特別区交付金が増になっていなかったとしたら、そこで初めて起債をする、今回はたまたま増が大きくて、全部一般財源に切り替えることでできたという、そういうふうに起債の考え方があるということなんですか。

 

○森財政課長 中野東中学校の校舎等の建設工事の支払いについては当然、今お話があったように、その段階で歳計現金ですね、そちらの中で支払いはできた、支払いをしたということです。それで起債を取りやめる、取りやめないという部分については、一般財源の状況等を判断しておりまして、補正予算の段階では充足されるということなので取りやめの補正予算を出したと。一般財源がそれほど増しない状況だということであれば、そのまま、起債をしたまま、起債が予算計上されていた状態で、そのままいったということになろうかと思います。

 

○加藤委員 これだけ歳入が増になるというケースもなかなかないと思うので、レアケースだったのかもしれないですけれども、そういうふうに起債ってやるものなんですか。ちょっと知らなかったので、いいか悪いか知らないですけれども、通常こういうオペレーションをするものなんですか。

 

○森財政課長 予算編成の段階、最初の当初予算の段階では当然、多額の財源が必要なものについては、起債も含めて財源対策をしているということで予算計上します。その後、一般財源が増になって、財源が充足してくるということが分かれば、補正予算なり、最後の出納整理期間のタイミングでの取りやめというのも、これまでもしてきたということでございます。

 

○加藤委員 ちょっと予想と違う答えだったので詳しく聞いちゃいましたけれども、そういうものだというのだったら、今後そういうふうにやっているんだという目で予算を見ていくべきなんだなと勉強になりました。

 

 そういう中でも判断がぎりぎりとなったわけですけれども、予想以上に歳入が増えることが分かった場合には、今回の令和3年度の特別区債の財源構成もして一般財源を投入するという考え方、新しい財政運営の考え方においても、こういう考えを入れていくべきと思うんですけれども、どうでしょうか。

 

○森財政課長 新たな財政運営の考え方のところでは、特に起債の一般財源充足に伴う取りやめといったようなところについては盛り込んでいないところでございます。その時々の状況に応じて判断をしているということです。特別区債の発行の見送りについては、先ほど来御答弁しているように、一般財源の充足の状況において判断をしてきているということで、今後もそういったことは一つの対応として考えられるということは思っておりますが、その時々の歳入見込みですとか、基金の状況ですとか、適用される利率なんかも勘案して、その時々によって判断をしていきたいということで考えておりまして、考え方のほうへの具体的な明記ということはしていないところでございます。

 

○加藤委員 もともと世代間負担の公平化という言葉が何かいまいち言い訳がましい表現だなと思っていますけれども、こういうふうにその場しのぎ的な感覚で財源構成を変えられてしまうと、予算を立てたときのと何か説明が違うよなというところで、納得できるものもできなくなってしまうなというところなので、一定のルールみたいなものを新しい財政運営の考え方においては盛り込んでいただければなと思います。

 

 続きまして、経常的経費、投資的経費について伺いますけれども、要求資料総務117の先ほどの資料ですけれども、この中で一般事業費が3年間で減少してきている要因について伺います。

 

○森財政課長 総務117の資料で歳出のほう、一般事業費が令和2年度、令和3年度と減少しているという要因でございますが、令和2年度においては新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で縮小したり、取りやめた事業があったことが一つの要因になっているかと。あと、令和3年度については、構造改革実行プログラムでの短期的な取組を含めた経常的経費の削減に取り組んだ、当初予算の段階で取り組んだといったようなことから、それが一定程度この減につながったかなと捉えております。

 

○加藤委員 コロナの影響というところですね。

 

 次に、要求資料総務118の新規・拡充等事業から一般事業費となった事業一覧も今回つくっていただいたので、そこを使ってですけれども、これは名前のとおり新規拡充事業が経常経費化してしまったリストということになりますけれども、ここで大きいのがGIGAスクール構想7.7億円になります。区の独自の政策というわけではなくて、国の政策の中で、致し方ない中で経常的経費が7.7億円押し上げてしまうという、こういうケースもある中で、経常的経費を捻出する際に、ある程度お財布のひもを締めてでも、こういうことがあるかもしれないので、そういうこともあるような弾力性のある財政運営、支出を抑えていかないとと思いますけれども、いかがですかというか、当たり前の答えしか出ないでしょうけれども、一応伺います。

 

○森財政課長 経常的経費につきましては、PDCAサイクルによる事業の見直し改善、また、決算時の見込み差の残額の縮減に努める等、継続的に縮減の取組を進めていく必要があると、そのように考えております。

 

○加藤委員 時間も限られているので、ちょっと飛ばします。

 

 次に、受益者負担について伺います。施設使用料の妥当性についてです。いろいろな施設でやりたいんですけれども、ここでは体育館のみに絞っていきます。財政白書の98ページなどを参考にしていただきたいんですけれども、区民活動センターの行政コスト、この財源構成を知るために、こういったものを体育館でも同様につくっていただきたいと言ったんですけれども、オリンピック・パラリンピックで卓球練習場になるなど、通年利用がされていないために算出ができないということでした。ちなみに、区民活動センターの利益者負担金率は2.9%です。といっても、今度料金改定が体育館はあるということですので、ここで取り上げさせていただきます。

 

 中野区ホームページにキリンレモンスポーツセンターにおいて令和3年度平和の森公園及び総合体育館指定管理事業報告概要という資料がありましたので、これを参考にいろいろ取材等で聞いた数字などを使って質問させていただきます。先ほども言いましたけれども、令和3年度はオリンピック・パラリンピックの卓球場、令和3年7月1日から9月13日、緊急事態宣言で令和3年4月25日から6月20日、あと、オリンピックの開会から、令和3年7月12日から9月30日までが緊急事態宣言で、長期間閉まっている状態でありました。そういった時期ではありましたけれども、利用料金収入は4,197万円と取材の中で伺いました。また、収入の中には事業による収入というのが利用料金以外にもあるんですけれども、これが1,750万円です。この事業による収入というものは何を示すのか、お伺いします。

 

○辻本スポーツ振興課長 指定管理者が実施してございます各種スポーツ教室やイベントの参加料収入ということでございます。

 

○加藤委員 ということは、オリンピック・パラリンピック関係で何かほかの収入があったというわけではないということでよろしいですね。

 

○辻本スポーツ振興課長 委員御指摘のとおりでございます。

 

○加藤委員 そうすると、利用料金収入と、事業収入というのを足し合わせたのが区民・団体から得られた収入ということで、足し合わせると大体6,000万円程度ということで計算は合っていますかね。

 

○辻本スポーツ振興課長 委員御指摘のとおりでございます。

 

○加藤委員 そうすると、体育館が閉まっていた時期が3か月半、緊急事態宣言後も利用の抑制がなされていますが、ざっと単純計算で少なく見積もって、コロナが明ければ、開いている期間を考えれば1.4倍以上の収入が見込めると思います。そうすると、令和3年度の収入が3か月半閉まっていて6,000万円なので、1.4倍掛けて8,400万円ぐらいが期待できると考えますけれども、そういう計算でよろしいでしょうか。

 

○辻本スポーツ振興課長 ただいま委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症によります利用控えが解消されてくるとともに、オリンピック・パラリンピックの公式練習場となるといった特段の事情がなければ、御指摘の収益を見込むことができるものと考えてございます。

 

○加藤委員 続いて歳出ですけれども、施設維持管理費で約550万円かかっているということですけれども、これは何の費用なのか、そして今年度も同じような金額がかかってくるのか、伺います。

 

○辻本スポーツ振興課長 経費の内容でございますが、施設の設備保守管理費、また、清掃費などでございます。これらの経費につきましては、今後も同程度の金額を見込んでいるところでございます。

 

○加藤委員 そうすると、年間の指定管理者の収支報告書から今の施設維持管理費などを考えると、その辺にかかる費用が1.8億円程度となりますけれども、これは令和4年度以降も同額でしょうか。

 

○辻本スポーツ振興課長 指定管理料につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響や特段の事情がなければ一定程度減るものと見ているものでございます。

 

○加藤委員 今のところ、歳入と歳出を聞きました。また違った観点から、体育館の建設費用の総額は幾らでしたか。

 

○辻本スポーツ振興課長 実施設計及び施工経費で総額約96億7,000万円でございました。

 

○加藤委員 そのうち、補助金と区の持出しは幾らでしょうか。

 

○辻本スポーツ振興課長 国庫補助と補助金等で合計約36億円でございまして、区のいわゆる持出しでございますが、約60億7,000万円でございます。

 

○加藤委員 フルコストでの施設使用料の考え方というのは、この建設費総額で考えるものなのか、区の持出し分だけで考えるのか、伺います。

 

○森財政課長 施設使用料の算定に用いる、減価償却費を算定のところで入れているわけですが、それについては総額で算出して、それを算入しておりますので、今お話があった補助金と区の持出しという、それぞれ区分しているわけじゃなくて、総額で捉えている、算定しているということでございます。

 

○加藤委員 97億円を減価償却するという考えということで、ライフサイクルコストは何年で計算するんですか。

 

○森財政課長 おおむね約50年というふうに捉えていただければと思います。特に建物の躯体の部分について、50年と捉えていただければと思います。

 

○加藤委員 そうすると、97億円をライフサイクルコスト50年で割れば年間2億円が、そこら辺考えないといけないということですけれども、フルコストの計算というのは、指定管理者の委託料も含まれて計算するということでよろしいですか。

 

○森財政課長 含まれるものでございます。

 

○加藤委員 ここまでの数字を整理しますと、施設の減価償却が年間2億円、委託管理費が1.8億円程度で、大体年間3.8億円、体育館を運営するのに必要となってきます。施設使用料による収入は少なくとも8,400万円程度を見込めるとなると、8,400万円を3.8億円で割ると、受益者負担率は22%、これらを踏まえて質問しますけれども、区は平成30年7月からスポーツ施設使用料を半額としておりますが、改めてその目的と根拠について伺います。

 

○森財政課長 スポーツ施設使用料半額の目的でございますが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機としたスポーツ健康づくりムーブメントを中野のまちに発展・定着させていくことを目的といたしまして、区民が日常的・継続的に身近な場所でスポーツに触れる機会や空間の創出促進といった環境整備策を進めていくと、そういった一環で導入したものでございます。

 

○加藤委員 一方で、令和2年3月に区が示した施設使用料の見直しの考え方によると、減価償却費はこれまでの全額から半額を減価に算入し、利用者の負担割合についても、スポーツ施設については7割から5割に変更するとしていますが、体育館についても同じ考えを踏襲するんですか。

 

○森財政課長 今お話があった令和2年3月の施設使用料見直しの考え方については体育館も同様でございます。

 

○加藤委員 スポーツ施設の受益者負担率はどのぐらいが妥当と考えていますか。

 

○森財政課長 財政白書でお示ししている他の施設と同様の計算の受益者負担比率については、まだ算出ができていないということなので、どれくらいが妥当かということは難しいところでございますが、今お話があった令和2年3月にお示しをした施設使用料の見直しの考え方における性質別負担割合については50%をお示ししたというところでございますので、この数値を基本に考えていくというところでございます。

 

○加藤委員 今の考え方でいくと、建設費用の減価償却を半額とするということなので、先ほど年間2億円試算が半額で年間1億円で、委託管理費は変わらないで1.8億円なので、年間維持費は合計して2.8億円で、先ほど受益者負担22%でしたけれども、新しい考え方でいうと30%の負担割合に変わってきます。利用者の負担割合、目指すところ5割というふうに考え方にあったので、それに照らし合わせると今の値段、料金より1.6倍から1.7倍程度、施設利用料の値上げが必要となってきますけれども、本当にこんな恐ろしい倍率を掛けた使用料になるのかというところをお伺いします。

 

○森財政課長 施設使用料の見直しに当たっては、大元は平成19年度に策定をしたものがあるわけですが、その当時から激変緩和という考え方もとっておりまして、使用料の増という部分については、1.5倍を超えないように、1.5倍に抑えるというようなことでとってきております。ですので、今のお話の1.6から1.7倍の増ということについては、そこまでは上げないということになります。

 

○加藤委員 といっても1.5倍で、激変緩和で1.5倍という数値ですけれども、これでは利用者が一気に減って、結果的に、逆に収益が減る可能性もあるのかなと思います。例えばお酒の酒税だったり、たばこ税もいきなりすごい値上げになれば、やっぱりその辺の嗜好品は利用者が減ってくるということで、この施設使用料に関しても、1.5倍とか急になってもなかなか、大会を年に3回開いていたところ、1回しかできないかなとか、2回しかできないかなとか、そういうことにもなりかねないわけですよね。そうすると空きが出てくる可能性も出てきます。

 

 一方、若林議員が一般質問で体育館の興行利用について質問しまして、検討するとの答弁でしたけれども、もしプロスポーツなどの利用があれば、一般貸出料よりも高い料金を設定することができるので、その分で区民負担を抑制することができます。また、興行がうまくいくようであれば、ネーミングライツの値段も上げられるのではないかなというところで、これも区民負担の軽減ができるのかなと思っております。受益者負担比率という考えではなくて、そういったネーミングライツも含めて、体育館で得られる収益全体で5割を目指すような考え方が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

 

○森財政課長 体育館の運営に係るコストをどのように確保していくのか、今お話があったように使用料、また、それから他の歳入といったようなものも含めて、どのように確保していくのか、それを、コストをどういうふうに補っていくのかということについて、今後使用料見直し方針の検討を進めていきますので、その中で議会ですとか区民の意見、他自治体の状況などを踏まえながら、考え方について整理していきたいと思っております。

 

○加藤委員 そこら辺で、体育館のお金の状況でしたけれども、受益者負担というところの考え方について、区の考え方をお伺いしたいので、財政白書の135ページの受益者負担の割合という図面について説明していただけますでしょうか。

 

○森財政課長 財政白書の135ページでございます。こちらの表については、区民1人当たりのコストと受益者負担の割合ということで、23区の散布をしているところでございます。中野区は左のほうにあるわけですが、右の上のほうに、端のほうに行くということになると、区民1人当たりの経常費用ですね、コストがかかっていると、あと、受益者負担も高いというような、そういうふうに読み取れるというようなところでございます。経常費用の詳細な分析は必要でありますが、そういった読み取りができるということでございます。

 

○加藤委員 読み取り方がどうか、いろいろ分析は必要だと思うんですけれども、1人当たりの経常経費が大きいと、何かすばらしい施設をつくるのにお金を使ってしまって、結局それを使用するのに受益者負担も高まってしまっている可能性があるのかなというのをこの図面から読み取らせていただいたんですけれども、中野区は左下のほうにあるわけです。ちょっと昔のことを思い出して、僕が高校生だったときにミーティングで鍋横区民活動センターですけれども、当時、鍋横地域センターの会議室を予約しようとしたんですけれども、すごい倍率で取れなかったんですけれども、結局、有料ですけれども、取れないために永福町駅近くの杉並区の施設をよく使っていました。鍋横地域センターの会議室が予約できなかった日に、別日を予約しにいったところ、その部屋は使われていなかったということがあって、今思い起こせば、無料だから予約して使っていないという現状もあったのかなと思うので、そんな無責任な使い方をされるぐらいだったら、ある程度有料じゃないといけないかなとは思いますけれども、いずれにせよ、中野区政の中では、会議室の話ですけれども、無料だったという時代もあって、施設を借りるのがすごい安いというのにかなり慣れてしまっているのかなというふうに考えます。そういった中で、スポーツ施設の運営の在り方というのはどういうふうにするのが妥当と考えますでしょうか。

 

○辻本スポーツ振興課長 区といたしましても利用者負担は必要と考えているところでございまして、その上で誰もが身近な場所で気軽に運動・スポーツに取り組めるよう、施設運営を進めることが大切であると考えているところでございます。

 

○加藤委員 今の料金でも高いという声がスポーツ団体からありますけれども、先ほども言いましたけれども、急激な料金の値上げは区民スポーツに深刻な影響を及ぼすことが懸念されますので、区民のスポーツ実施率を高めるためにも、トータルでの現行の使用料負担額を上回ることがないように検討すべきと考えますけれども、区の見解をお伺いします。

 

○森財政課長 今後、使用料の見直しの考え方を検討してまいります。算定方法の検討を進めていく中で、議会や区民の意見を踏まえながら検討していきたいと考えております。

 

○加藤委員 ありがとうございました。これでやっと第1項目の令和3年度の決算について終えます。

 

 続きまして、財政運営についてお伺いいたします。

 

 令和5年度以降の財政運営については、先ほども紹介しましたけれども、令和4年8月31日の総務委員会で新たな財政運営の考え方について報告がありました。今後は基準となる一般財源規模の考え方を廃止するということです。この報告の中で、歳入一般財源が減少した場合でも急激な行政サービスの低下を招くことがないように、基金積立額を除く一般財源充当事業費は都区財政調整制度における基準財政需要額の直近3年の平均額を下限に編成するものと記載されております。特別区長会のホームページなどからその辺の数値が載っておりますので、それを使ってつくった図面が、委員長の許しを得てつくったものでございます。これで緑の線が23区の基準財政需要額、23区合計ですね、それに連動するように中野区、赤の破線ですけれども、基準財政需要額、中野区のができます。赤い実線が新たな財政運営の考え方に示されている基準財政需要額の直近3年の平均額というものであります。こういった形になります。

 

 この基準財政需要額というのは、23区というか、特別区長会が設定していくものですけれども、この23区の歳入の基準、歳入としてできるもので設定してよいと判断した理由についてお伺いします。

 

○森財政課長 今のお話、一般財源充当事業費の下限の設定のところでして、都区財政調整の基準財政需要額の平均を採用するという、そこを下限に設定するということで新たな財政運営の考え方でお示しをしたところですが、基準財政需要額は23区の普遍的な事業の経費により算定された、平均的に行うべき事業の経費でございますので、区民サービスを維持するための基準ということであれば適切であると、そのように考えたところでございます。

 

○加藤委員 次の図面を説明させていただきます。赤の実線は23区平均した、今の3年平均した中野区の基準財政需要額で、黄色が一般財源充当事業費、青の実線が基準となる一般財源規模です。これで2020年、基準となる一般財政規模が跳ね上がって、その後また抑制しております。前区政においては財政規律というものがありましたけれども、何かそういうのがなくなってしまったのかなと。特に青が跳ね上がって、結局、充当事業額よりも大きくなってしまっているというところで、規律が守れないからやめるというよりは、自分らで規律をつくったけれども、ぐちゃぐちゃな計算になってしまって、逆転現象すら起こしてしまったというのがここから読み取れます。なので、自分らで一般財源規模というのを決められないのであれば、ある意味、特別区長会で作成される基準財政需要額に外部的な数字から身をゆだねるのも一つの新しい財政規律の考え方かもしれないと。

 

 ただ、この数字を見ますと、2013年、2014年あたりを見てほしいんですけれども、赤い線が基準財政需要額、結局、調整3税とかがめちゃくちゃ下がってしまったとかも要因で、かなり下がってしまうわけですね。歳入が減ってくる、ここから歳入が大分下がるわけですけれども、そういうときにこそ、基準となる一般財源規模、青い線ですね、この線まで予算を基金か起債か何でも穴埋めをしないといけないという作業があったわけで、田中区政のときには、この青を守るためにそういったことをやっていたわけですね。こういうときに財政調整基金を使うタイミングだったわけですけれども、あくまで赤いラインは下限値と言っているものの、それを決めてしまうと、例えば2013年だと一般財源充当事業費が669億円で、基準財政需要額は597億円なので、70億円程度、何かしら切り詰めないとこれを守れないということになりますけれども、それだけスクラップってできるものなんですか、下限と設定する限りは。例えばの話ですけれども。

 

○森財政課長 歳入一般財源が減少した場合に、その場合は歳入見合いで歳出の一般財源充当事業費を削減していくと、そういう考え方を基本に今回の考え方をお示ししたところでございますが、急激な行政サービスの低下を招くことがないように、最低値ということでの下限額を設定したということでございます。その当時、その段階において、どういう形で予算を組んでいくかというところもあると思いますが、区民が安心して生活できる環境を整えていくのが当然区の責務でございますので、選択と集中を図って、必要な財源はしっかり投入していきたいと、そのように考えています。

 

○加藤委員 状態によっては、この下限値を守るために切り詰める、スクラップするという宣言でよろしいんですか。

 

○森財政課長 これは下限値なので、ここは最低限維持するということでございますので、ここまで下げるかというところについては、そこまでの段階、そこまでどうするかというところについては、今の段階ではお答えできないかなと思います。

 

○加藤委員 この下限値を、結局、今言ったように、守るのはなかなか困難だというニュアンスのことを言っているわけなので、守れないぐらいだったら最初からこれを下限値にする必要はないんじゃないかという話なので、考え方を改めたほうがいいんじゃないかと思いますけれども、もう一度伺います。

 

○森財政課長 あくまで区民サービス、このレベルは維持するということでの設定なので、ここまで落とすという数字ではないというふうに捉えています。その時々の状況で、しっかり区民のサービスを維持していくと。ここの下限値の段階までは、それ以上は区民サービスとして予算は組んでいくということで考えています。

 

○加藤委員 下限値だから、いくら下げたって、ゼロと言ったって下限値だから、それ以上に決まっているじゃないですかと言ったら、この数字はあっても意味がないわけですけれども、守るつもりもない数字を設定するというのは、よく分からないなと。あくまで下限値だから、どう設定しようと、どちらかといえば上限値をどう設定するかのほうが重要だとは思いますけれども、守るつもりがない下限値を今後財政規律の中に入れていくというのは、ちょっと理解ができないなというところで指摘させていただきます。

 

 例えば、ここで新型コロナによって、黄色いラインで一般財源充当費、2020年、2021年、かなり下がっていますけれども、こういったときには結局、中野本郷小学校だったり、鍋横区民活動センターの工事を取りやめたとか、そういった大きい投資的経費を減らすことによって、この一般財源充当事業費を減らしたということでよろしいですか。

 

○森財政課長 今お話があった一般財源充当事業費は当初予算額でございます。投資的経費の部分については、今お話があった鍋横区民活動センターや中野本郷小学校の部分については一定基金や起債も充当した上で予算化していますので、ここを、投資的経費を落としたから一般財源充当費がすごく下がったということには必ずしもつながらないかなと思います。全体的な見直しをした結果、こういう数字になったと捉えています。

 

○加藤委員 前区政のときには、青いラインの基準となる一般財源規模で、これを超えるようなときがある場合は、予算のあらましとかで投資的経費にこういったお金がかかるから基金を充当しますというふうな説明書きがしっかりあったので、ある意味、基準となる一般財源規模というのは経常的経費とか、そういったところをある程度基準にしていたとは思うんですけれども、何か酒井区政になってから、その辺のたがが外れたというか、計算方法が変わったというようなところで、2020年の逆転現象が起こるようなことも起こっているのかなというふうにも感じるわけですけれども、こういったことを考えると、今後の財政運営の考え方として、経常的経費と投資的経費を分離して考えたほうが波をしっかり見られるんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

 

○森財政課長 投資的経費のほとんどは基金を、起債を活用する事業ということでございまして、財源対策を行う基金・起債を活用する事業については別項目として当初予算の概要では出しているというところがまずございます。現在、一般財源充当事業費の中では、経常的経費と投資的経費を一緒、一つのところで、一つのくくりの中で整理をしておるところでございます。今後もそういう形で、一般財源充当事業費という大きな枠の中で捉えていくということで、その考え方は変更はないところでございますが、今お話があったように、じゃ経常的経費がどう伸び、あるいは投資的経費がどのように伸びていくかといったような、その部分についての取扱いについては検討課題としたいと考えています。

 

○加藤委員 この図面は終わらせていただきます。

 

 今おっしゃって、一応内部的にはしっかりと投資的経費と経常的経費に分けているんでしょうけれども、それをしっかりと、情報をとればこっちもつくれますけれども、そういったものをしっかりオープンすることによって、経常的経費は大体このぐらいという、それがある意味、基準となる一般財源規模代わりになるようなところの指標の一つの見定めとしてつくっておいて、年々変わってしまう一般財源の充当事業費というのを、波のところは投資的経費なことが多いわけですから、それはそれで20年間、40年間で考えているというところで、区有施設整備のほうで考えていますから、それはそれで財源を分けて見たほうがいいんじゃないかということで、そういった財政フレームをそれぞれ経常的経費なところ、経常的経費というか、投資的経費とそれ以外の財政フレームをつくっていく必要があろうかなと思いますけれども、改めて伺います。

 

○森財政課長 まず経常的経費、一般事業費として扱ってお示ししていますが、その部分の今後の伸びというものについては、伸びというか、今後の推移の見込みということは財政フレームのところでもお示ししておるところでございます。一方、もう一つ、投資的経費の状況ということで言うと、基金・起債を活用する事業については、お示しはしているというようなところでございます。ですので、そういったところでの、それぞれの項目立てしている部分については、資料についても表記はしているところでございますが、繰り返しになるところですが、一般財源充当事業費の中でどういうふうに分離して取り扱っていくかということについては今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 

○加藤委員 検討していただけるならありがたいです。

 

 そういう中では、区有施設整備というところがしっかりと、ばちっと決まらないと、それも不可能というところで、その辺の施設整備がどうなっていくかというところで、児童館、区立保育園、地域図書館など、棚上げの計画がたくさんありますけれども、そういったものが決まってこないとなかなか費用も決まらないですけれども、今後どのような見通しなんでしょうか。

 

○瀬谷構造改革担当課長 施設整備の見通しですが、各個別計画の進捗状況を踏まえまして今後の見通しについて見定めていく考えでございます。

 

○加藤委員 いろいろ計画、棚上げ状態ですけれども、これらが実行されると区有施設整備計画、物価高とかを考慮されていないですけれども、20年間平均で年間97億円必要だというのが大体の数字となるという考えでよろしいんですか。

 

○瀬谷構造改革担当課長 区有施設整備計画では、施設の再編、また、更新単価など一定の条件を基にして、策定時点から20年間に必要となる施設更新経費を試算したものでございます。

 

○加藤委員 物価高騰とか修正を加えていく必要があると思いますけれども、何年かに1回見直しがあると思いますが、その辺どう検討されていますか。

 

○瀬谷構造改革担当課長 今後個別施設ごとの計画が進んでいく中で、更新、改修などの経費について、経費の高騰につきましても精査していくことになると考えてございます。

 

○加藤委員 そういったところで97億円というのも、この数字でいいのかというのもありますけれども、その辺、物価高騰などを踏まえて年間100億円、100何億円みたいなところが積み立てればいいんだなとなれば、施設整備用に必要な金額、それを別のところで財政フレームを組んで、例えば100億円を一般財源として施設整備費に投入するのか、基金へ積立するのか、区債の借金の返済のために使うのかという、この3種類に分けるだけで見やすい、分かりやすい施設整備の財政フレームがつくれると思いますけれども、その辺どうお考えでしょうか。

 

○森財政課長 施設整備に関する財政フレームということでございますが、施設整備もそうですし、大規模修繕、そういったものにかかる経費をどのように平準化していき、基金・起債を活用した財源対策を行っていくかといったようなことについては当然、施設マネジメントの面からもしっかり見える化していくという必要があると考えております。ですので、施設整備に係る財政フレームということについては検討を進めていきたいと考えています。

 

○加藤委員 ありがとうございます。そこで施設のほうが大体そんな、僕が言ったイメージができれば、一般事業費とか新規拡充推進事業についての枠みたいなところが議論できると思います。

 

 ところで、先ほどから言っています財政運営の考え方の報告の中で、一般事業費について、これは出ていましたけれども、この中に一般事業費の考え方で、決算分析や行政評価を基に費用対効果等を十分に検証し、事業の見直し・改善に取り組み、事業経費の縮減に努めると書いてありますけれども、この中から事業の廃止という言葉が完全になくなっちゃいましたが、スクラップをあきらめたということですか。

 

○森財政課長 令和5年度予算編成においては、過去の決算の状況や行政評価の結果等を十分に踏まえ、構造改革実行プログラムの構造改革の八つの視点に基づいて事業の廃止・縮小、手法の検討、執行体制の見直し等を経た予算要求を行うことと、そういうことで示しているところでございまして、廃止をする、廃止の考えというのをなくしているわけではございません。

 

○加藤委員 では、なぜ廃止という言葉を入れていないんですか。

 

○森財政課長 確かに御指摘の財政運営の考え方のところでは、廃止という言葉は入っておりませんが、事業の見直しのところには当然廃止も含まれるということでこちらは捉えておりまして、廃止という考え方をなくしているというわけではないということでございます。

 

○加藤委員 今までスクラップ・アンド・ビルドとか、そういった高らかに何かキャッチフレーズを掲げられていたので、廃止というのは常に考えていくものなので、この言葉が消えたということは、区政全体でそういった意欲がなくなったというふうにも読み取れるわけですよ。そういうことなら、しようがないですけれども、だから、いろいろキャッチフレーズがありましたけれども、スクラップすると言ったのも行政側ですし、構造改革すると言ったのもそちら側で、その言葉どおりできないから、こういったいろいろな指摘が出てくるわけだと思います。廃止という言葉を書いていないですけれども、やっていく意向はあるのか、新たな財政運営の考え方ということですから、しっかりとこの後、何かが策定される中では廃止という言葉を明記していくのか、その辺を伺います。

 

○森財政課長 新たな財政運営の考え方については、確定したものを令和4年8月の総務委員会で報告をしているところでございます。繰り返しになりますが、事業の見直しのところには当然廃止も含まれるというふうに、そういう考えでございまして、ビルド・アンド・スクラップには引き続き取り組んでいくということでございます。

 

○加藤委員 これは確定版だったんですか。さっき私がつくった、需要額の3年平均というグラフをつくって、こんなグラフになるんですか的な話で、つくったことがなかったみたいな話だったじゃないですか。見てもないのに、こういう指針をつくっちゃったということですか。

 

○森財政課長 グラフに落としているわけじゃないですけれども、過去の基準財政需要額の平均ということについては当然計算はしていたということではございますが、グラフに落としてということについては、していなかったということでございます。

 

○加藤委員 そういうニュアンスじゃなかったと思いますけれども、本当にその数字が妥当なのかなというような、さっきのグラフを見れば明確だったわけで、もうちょっと考え方があったのかなと思うんですけれども、これはもう考え方を変えるつもりはないということなんですか。

 

○森財政課長 これで令和5年度予算編成はスタートしておりますので、変更はしないということでございます。

 

○加藤委員 まだ間に合わないですかね。じゃ再来年度予算のときには変えられるんですか。まだいろいろ不備がいっぱいあると思うんですけれども、このまま進んでいいのかなというところなんですけれども、全くその辺は、マイナーチェンジもなされないということですか。

 

○森財政課長 この考え方で運営をしていくということがまず基本でございます。これを未来永劫変えないというわけには当然、運営をしていく中で検証して、改善する必要があれば見直しをしていくということでございますので、そこは運営をしていく中で今後考えていきたいと思っております。

 

○加藤委員 何かあやふやに書いてあって、これで結局どうなるのかというのが余計見えなくなってきているなと思うので、その辺は変えていただきたいと、やっても時間がなくなってしまうので、要望でとどめておきますけれども、そういった考えで進めていただきたいと思います。そういったところで、考え方として、先ほども言いましたけれども、義務的経費、一般事業費とか投資的経費、こういったところをしっかりと細分化というか、大きく分けたところで財政フレームをそれぞれつくると物が分かりやすくなるかと思いますので、その辺は別に、ここにやらないともやるとも書いていないので、反映していただければと思います。

 

 では、物価高への配慮ということで、今後、政府が掲げるインフレターゲットやインフレ率を予算全体に乗じることによりまして、先ほども言いましたけれども、名目が上がっても実質が下がっちゃうみたいなこともあると思うので、その辺を予算編成の中で考え方として我々も持っておかないといけないのかなと思いますけれども、どういうふうに考えているのか、お伺いします。

 

○森財政課長 物価高の状況を予算編成において、当然そこは反映していく必要があると思っております。例えば、昨年度の執行状況と今年度の執行状況を比較して、来年度どれくらい伸びるかとか、それに当たってインフレの状況をどこまで見ていくかということですとか、あるいは事業者から見積りを聴取する際にも当然、事業者のほうでそういったところも踏まえての見積りが出されてくるでしょうから、そういったところでの、それを踏まえた形での積算ということは当然必要だなと思っておりますので、しっかり状況を注視して予算編成を進めていきたいと考えております。

 

○加藤委員 最後は1個1個聞こうと思ったんですけれども、ちょっと時間がないので要望だけ。今言った流れを全部1個1個まとめますと、一般財源充当事業費をコントロールする考えから、投資的経費とそれ以外の事業費に分けて財政フレームをつくっていただきたい。あと、義務的経費、一般事業費、投資的経費を除いた新規拡充事業を一定の金額に抑えていただきたい。投資的経費は早々に区有施設整備計画がスムーズに遂行できる体制を整えて、投資的経費に関する20年間の財政フレームを策定してほしい。令和3年度に歳入が急増した場合には起債を取りやめるような財源構成などをルール化していただきたい。あと、物価指数などが高騰する可能性を秘めている現状においては、インフレ率を考慮した予算編成に努めていただきたいと要望して終わらせていただきます。

 

 最後に、この項で、公共事業の包括的民間委託について質問させていただきます。ちょっと早口でいきます。

 

 府中市では2021年度より道路等包括管理事業というものを始めております。府中市における道路等包括管理事業では、包括管理受託者に道路等の管理を3年間で6億円程度、一括発注します。この3年間、役所は道路関係の発注をする必要がなくなります。包括管理受託者は巡回、植栽管理、清掃、害獣・害虫対応、付帯設備管理、コールセンター、事故一次対応、災害一次対応、補修・修繕、樹木剪定などの総括マネジメントを行います。包括管理受託者は地元業者を中心にそれらの業務を割り振ることが業務となります。業務によっては契約金額内で実施するものと単価契約で行うものがあり、包括管理受託者の差配によって施工事業者は入札することなしにスムーズに工事できます。そのため、道路陥没などで急な工事が必要になった場合、業者の都合次第では翌日工事をすることができます。入札していたら、下手すれば二、三か月かかっちゃうのが翌日できます。

 

 この試みは、令和4年度に国土交通省とPPP協定を締結する民間事業者が国土交通省の後押しを受けて、地方自治体におけるPPP、PFIの一層の推進を図っているものです。全国の自治体では、PPPを活用して今後加速する社会保障負担による厳しい財政環境でも地方公共サービスの質の向上に力を尽くしております。

 

 御存じのようにPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップ、官民連携とは、民間の資金やノウハウを活用して公共施設の維持管理等や効率化、公共サービスの推進の向上を目指す手法であり、中野区においてもパークPFIを検討するなどの取組が始まっています。役所のメリットとしては、業務発注の簡易化、クレーム対応からの開放によりまして、現場踏査の機会を増やせます。また、包括管理受託者と連携することによりまして、職員がそういったところに行って技術力の向上が望めます。市民のメリットとしましては、先ほど言ったみたいに迅速な工事対応が望めます。工事事業者としては閑散期などがなくなる可能性があります。

 

 この道路等包括管理事業は、市民・事業者・行政の三方よしと言えます。中野区においても道路・公園などにおいて包括的民間委託を実施すべきと考えますが、区の御見解をお伺いいたします。

 

○井上道路課長 公共工事の包括的民間委託についてですが、先行して実施している自治体にヒアリングを行い、業務の効率化や住民サービス向上等、メリットがあることは認識しております。一方で、契約内容は性能発注である総価契約と仕様発注である単価契約を併合したものであり、受注者が業務を自主的に判断する必要があることや、区内業者の意向等の課題等もございます。今後、道路等の包括管理委託について研究してまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 ありがとうございます。前例があまりないということで、なかなか勉強しないといけないところがあると思いますけれども、今現場のほうからは職員の質が、若い人が多いので、なかなか悪いということですけれども、例えばコールセンターとか、そういったところに職員が行って現場を見るようなことも、こういった協定の中では可能ではないかというふうにも伺っております。現場の能力が上がれば発注の能力も上がってくるわけで、そういったところで、この仕組み自体、本当にいいことばかりだなと思いますので、ぜひとも中野区でこういったPPPが実現することをお願いいたしまして、この項の質問を終了いたします。

 

 働き方改革についてお伺いいたします。

 

 区ではマイクロソフト365の導入を決定いたしました。説明については省略します。私からはこれまでも情報政策等調査特別委員会において議論が行われてきましたけれども、改めてマイクロソフト365の導入によって区の業務にどのような変化をもたらすことを想定しているのか、特に従前より私が指摘させていただいております縦割り行政の打破と組織間の連携に着目した視点でお伺いいたします。

 

○白井情報システム課長 マイクロソフト365に含まれますTeamsなどのアプリケーションを活用することで部や課を横断し、場所にとらわれずに迅速な情報連携や議論、職層にとらわれない密なコミュニケーションの構築、会議のペーパーレス化などを実現していくことを想定しております。また、データ分析ツールなどを活用した分析結果を簡易な操作で全庁的に共有可能とすることで、組織横断的に取り組む必要がある困難な課題の理解が深まり、解決にも大きく寄与するものと考えております。

 

○加藤委員 大分説明をはしょってしまいましたけれども、続いて、教育現場の導入について伺います。情報政策等調査特別委員会でその辺の検討についての質疑があったんですけれども、ああいったところで質問させていただきます。マイクロソフト365を導入することで教員間や区内の小・中学校のみならず、全国の学校間とのシームレスな連携や情報共有、また、教員は職場でなければ仕事ができない現状を解決するためのテレワークへの対応など、様々な働き方改革への効果が見込まれます。マイクロソフト365の学校教育現場への導入は検討されているのか、また、検討されているのであれば、その状況についてお伺いいたします。

 

○齊藤指導室長 子どもと向き合う時間を確保し、学校教育の質を高めるためには教員の一人ひとりの働き方を改革していく必要があると考えます。マイクロソフト365をはじめ、必要とされる新たなICTツールの導入については、教育現場の声を聞きながら導入の必要性を含め、検討してまいります。

 

○加藤委員 都立高校では先生と生徒全員がマイクロソフト365を使えるということで、コロナ禍でもうまく活用ができたそうです。特に、中野にあります都立富士高校の教員によりメガ都立構想というプロジェクトが進んでいるということです。この構想というのは、東京大学入学とかがすごい多い都立日比谷高校などの授業をほかの学校の生徒も閲覧できるという仕組みをつくろうというものです。これは高校生だからできるというところもあるでしょうけれども、こういったツールを使うことによって、いろいろな可能性があるわけで、マイクロソフト365の導入が学校教育現場においても必ず、働き方改革だったり、そういった教育のパワーツールになってくると考えます。

 

 先日、区はマイクロソフト365の導入に係る事業者選定の募集を始めていますが、これらの検討では教員向けに導入するにしても、教育委員会単独の調達となると、調達に係るスケールメリットなどを考えると既に遅いという感じもありますけれども、前向きに検討を進めていただきたいということで要望いたします。

 

 続いて、ハード面についてお伺いします。現在の教育現場において教員が利用している教員用端末についてです。これらは現在、区が利用している端末と同時期にリース時期を迎えると聞いております。具体的には令和5年12月にリースの期限を迎えると聞いておりますが、リース期限後の端末の調達について、その形式やスペックなど検討状況をお伺いいたします。

 

○松原学校教育課長 賃貸借終了後における校務端末の使用など在り方につきましては、学校管理職を構成員といたします教育委員会情報システム委員会において意見を聞くとともに、適宜、情報システム担当の助言を受けながら、令和5年度予算の積算作業において検討を進めているところでございます。

 

○加藤委員 教員の方々は職員室の自席でしか業務ができないという今のこの現状を変えていく可能性を持ったほうがいいのかなと思いますので、この機会に検討をお願いいたします。

 

 続きまして、現在、区の職員だけで成り立っているという業務は実質的にないということで、外部との連絡、会議だったり、そういったことをやらないといけないわけですけれども、区民・地域団体や民間企業などの関係性においても、マイクロソフト365を活用することで確実に変化が生まれると考えます。

 

 そこで伺いますけれども、区が導入するマイクロソフト365の活用方法としては、民間企業や地域団体、区民との協働などにどのように生かせると考えていますでしょうか。

 

○白井情報システム課長 マイクロソフト365を活用しました民間企業との連携についてでございますが、それらの機能の一つでございますTeamsの活用をメインに検討を行ってございます。主にはウェブ会議やチャット機能、ファイルの同時編集機能等を活用することで、人数、物理的スペース、移動時間や地理的な制約なく協働の実現が可能であると考えてございます。民間企業などとの接続に当たりましては、セキュリティの確保などが必要になってくることから、協働における具体的な活用に向けて、利用可能とする機能や安全対策、運用ルールなどについて引き続き検討を行ってまいります。

 

○加藤委員 ちなみに、民間企業などと連携と同様の考え方になると思いますけれども、例えば中野区議会が区と同様にマイクロソフト365を導入した場合、先ほどの質問に対する今の回答のような連携ができるのかなと思いますけれども、区議会との連携において、技術面、機能面において可能であるか、伺います。

 

○白井情報システム課長 技術面、機能面におきましては、民間等と同様の連携が可能となると考えてございます。

 

○加藤委員 ありがとうございます。

 

 そうしましたら、この項の中で人事評価についてお伺いいたします。エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング、EBPM、日本語で言えば証拠に基づく政策立案ですけれども、現在、中野区政において新しい政策を立案する際に、なるほどとうなずくようなエビデンスを示された記憶は、私の7年間の議員生活の中ではなかったと思います。現状、やりたい政策があって、その補足説明としてエビデンスを集めている状況です。マスコミなどのメディアの切り取り報道みたいに、自分らが望むストーリーにエビデンスとなるようなデータを貼り付けているために、論理的に破綻した説明となります。EBPM、証拠に基づく政策立案でなく、PBEM、ポリシー・ベースド・エビデンス・メイキング、政策に基づいて証拠をつくり上げるということになっております。

 

 私はもともと国の仕事で、国の公共事業の予算編成に妥当性を見出すための政策研究を生業にしていたということもありまして、図面や表など様々つくってきました。申し訳ないですけれども、いろいろつくられた図面を見ると、そちらの意図だったり、ごまかしを見抜くことができます。また、大学では助手などをやっていましたので、学生の論文レポートのチェックとかをしてきたこともありますけれども、申し訳ないですけれども、今の区の職員のその辺のデータ分析能力は、理系の大学2・3年生ぐらいかなというふうにも感じるわけです。公務員になるためには試験で資料解釈という、図表を見て、その状況を判断するという問題がありますけれども、この辺の試験が弱いんじゃないかなというふうにも感じるわけです。

 

 そこで、区は現在の職員のEBPMに関する能力をどのように捉えているのか、伺います。また、その状況を打開するために何か考えがあれば教えてください。

 

○石橋人材育成担当課長 客観的な事実やデータを基に政策形成を行うという、EBPMの意味や意義、それを区が組織として仕事を進める上で遵守しているという基本的な考え方であること、その必要性については一定程度、職員・組織に浸透してきているというふうに考えてございます。一方で、それが高いレベルで実行できているかという観点においては、十分ではないというふうに考えてございます。これに対して、近年、政策形成におけるデータ活用の在り方やオープンデータ、統合型GISの活用といった研修にも力を入れており、今後も職員のEBPMに対する理解度、活用度のレベルを上げる取組を充実させていきたいというふうに考えてございます。

 

○加藤委員 今、役所は、できるだけ業務委託だったり、アウトソースすることによって直営事業が減りまして、発注とその業務管理をすることが仕事となっております。職員は現場に行けない分、データなどから現場の状況、意見、思いを分析して、PDCAサイクルで事業をよりよくしていく必要がありますけれども、分析能力がなければ前例踏襲で業務発注するだけになってしまいます。新しい政策立案を職員に現在任せていいのか、本当に私としては疑問であります。マイクロソフト365導入で、BIツールで、分析ができるツールを皆さん持つわけですけれども、このままでは猫に小判となりかねません。といっても、研修で一から統計分析能力を育成するのは難しいと思います。せめて研修などをして、分析をすればこんなことが分かるんじゃないかなという、このぐらいの感覚ぐらいはどうか身につけられるのか、そこら辺が関の山かなと思います。それは例えばDX化するというのも同様だと思います。

 

 そこで、専門職や高度な専門知識を有する職員を、全庁的に職域を超えて活用する仕組みをつくるべきと考えます。例えば、今後導入予定の人材マネジメントシステムにより、活用してほしい能力を登録させ、活用したい能力を検索することにより、マッチングさせる仕組みをつくるのはいかがか、伺います。

 

○石橋人材育成担当課長 今後導入予定の人材マネジメントシステムは、職員個人の能力、経験、意向と職務が求めるスキルやそのレベルなどを情報システムでマッチングさせて、適正配置、人材育成、業績評価といった人事施策について活用したいというふうに考えてございます。委員おっしゃるとおり、活用してほしい能力や資格を見える化して、組織が活用したい能力とマッチングさせることも人材マネジメントシステムの機能の一つと考えており、活用方法を検討していきたいというふうに考えてございます。

 

○加藤委員 今定例会の一般質問で、我が会派の若林議員がマイクロソフト社の人事評価について触れました。マイクロソフトの人事評価は、評価者個人の能力に加え、他者をどれだけ助けたか、他者からどれだけ助けられたかといった行動と、その行動で得られた成果が評価対象となります。その人事評価のベースの考え方は、個人の成果よりもチームの成果を重視し、評価はランク付けではなく、上司・同僚がコメントをフィードバックするだけということです。これが実現すれば、わざわざ横串を通すための会議体だったり、プロジェクトチームがなくとも、それぞれの部署が必要なコミュニケーションをとるのではないかと思います。統計だったり、ICTだったり、プレゼンテーションなどが得意な人材がどの部署にもいるわけではないために、そういう得意な人をこういったマッチングシステムで探すことによって、他者からどれだけ助けられたかという指標があるということなので、そういった職員に相談しやすいという環境ができてきます。部署間をまたいだアイデアが生まれるすばらしい環境づくりが人事評価から生まれるわけです。

 

 そこで伺いますが、マイクロソフト社のような人事活用に特化した人事評価制度の仕組みを構築してみてはいかがでしょうか。

 

○吉沢職員課長 現在も区の人事評価におきましては、部課をまたがる施策や課題に取り組むため、関連する部課の職員でチームを編成して対応した場合につきまして、職員の業績評価の評定の要素の一つとしまして評価をしているところでございます。委員がおっしゃるとおり、今後マイクロソフト社のチームワークを重視する点や、そのほか総合評価の事例等も含めまして、民間企業における評価手法を研究してまいりたいというふうに考えてございます。

 

○加藤委員 この仕組みは区民対応だったり、ルーチンワークが多いような部署には不向きとも考えられるので、全部の部署とは言えませんけれども、政策立案をするような部署には非常に有効な人事評価システムだなと思いますので、その辺、部署ごとに人事評価の考え方を変えるというのもなかなか難しいとは思いますけれども、うまくそういったものを取り入れていただきたいということをお伝えいたしまして、この項の質問を終えます。

 

 続きまして、子育て環境の充実について伺います。

 

 一つ目に、区独自の就学支援事業について伺います。またパネルを使わせていただきます。令和4年9月9日、国立社会保障・人口問題研究所が結婚と出産に関する全国調査の結果を発表しました。調査数は、独身者で有効数が7,800人ぐらいで、夫婦が6,800人ぐらいです。主な結果として、まず結婚の意思について取り上げられております。この図は18歳から34歳までの未婚の方に調査した結果です。いずれ結婚するつもりと考えている未婚者の割合は徐々に減っていき、6年前の調査で85.7%だったのが81.4%、男性がですね。女性に関しては89.3%だったのが、5ポイントダウンして84.3%となりました。それより驚くのが、一方、一生結婚するつもりがないと答えた未婚者は、20代に入ってどんどん増加傾向になりまして、今回の調査では、前回12%から17.3%、男性が増えて、女性は8%から14.6%へと多く増加しました。衝撃な数字が出ております。34歳以下で一生結婚するつもりがないと決断をしているということなので、これは驚くべきことです。これに、結果的に結婚ができない、しない人を合わせれば、未婚率というのは相当高いものになってくるんだろうと思います。同じ調査で、結婚時の理想の子どもの数が2.27で、予定子ども数は横ばいの2.0、理想と予定ですね、どちらとも2人、結果的には2人以上の子どもが持てるわけではありません。

 

 次の図面にいきます。先ほどの調査の中の一つの指標ですけれども、このパネルは妻の初婚年齢別に見た結婚当時の予定子ども数と現実の完結出生子ども数の分布、結婚持続期間15年から19年です。サンプル数は953。上から、妻の初婚年齢で、一番上が全体総数、二つ目が25歳未満、次が25歳から29歳、次は30歳から34歳、次は35歳以上で、左の棒グラフは結婚当時の予定子ども数、右が完結出生子ども数、つまり結果的に何人産んだかです。予定数よりも結果の子どもが少ないことが分かります。妻の初婚年齢で見ますと、25歳未満であると3人子どもを産んでいるというのが42.6%もあります。平均で見ると、25歳未満で2.25、29歳以下で1.88、34歳以下で1.5、35歳以上で1.23と減少傾向です。イメージすればすぐ分かる話でありますけれども、初婚年齢によって子どもの数が2倍程度変わるというのが大きな指標であります。

 

 理想の子どもの数を実際に持てない理由としまして、最も選択率が多いのが子育てや教育にお金がかかり過ぎるからという経済的理由で、選択率は52.6%、お金が足りないというので52.6%、子どもがのびのび育つ環境ではないからを選択する割合は、近年の調査ほど減っております。妻が35歳以上の夫婦では、高齢で産むのは嫌だから、欲しいけれどもできないからといった身体的な理由の選択率が高いです。子育てと仕事の両立が困難という理由も挙げられております。また、自民党の若手の勉強会の調査ですけれども、子どもを産むには高校・大学の就学費用が蓄えられるか不安で、もう一人産むことができないといった回答をされる方も多かったと聞いております。

 

 今いろいろ説明しましたけれども、区のこういった子育てに関することについての御見解をお伺いします。

 

○青木子ども政策担当課長 子どもの出生数に関しまして、若者が結婚する意思の有無や婚姻する年齢、将来的な子育てや教育にかかる費用の負担感なども影響を及ぼす要因になっていると認識してございます。

 

○加藤委員 人口を維持すること自体が行政として正解なのか分かりませんけれども、行政としては持続可能な自治体運営をしよう、区政運営をしようという場合には、やっぱり人口というのは常に意識しないといけない、目標にしなければいけないもので、しかし、先ほど冒頭に見せた一生結婚しないという男性が17%いるような状況ですから、各家庭が二人ずつ子どもを産んだとしても人口は維持できません。3人以上を産もうと思える環境をつくり出す必要があると思います。乳幼児とその家族の居場所をつくることはもちろん重要ですが、違った観点から、まずは体力的には、やはり早めに初産をしていただけるように女性の職場環境における保障制度をさらに拡充していく必要がありますが、区としては、基礎自治体でやれることはほとんどないと思います。もし、出産しやすい職場環境をクリアして、若いうちに子どもを産みたいと思っても、先ほど言ったみたいに高校・大学入学などの大きな費用に対して不安が出てくるところであります。

 

 男性のほうも、初産が若い奥様だとしても、奥様というか、結婚しているかはまた別なんですけれども、パートナーの男性の方も若い可能性があるので、世帯収入は若いカップルだと高くはない可能性があるので、将来的な見通しが立たない中で子どもを産もうというモチベーション、もう一人産もうというモチベーションは大きくならないのかなと考えられます。

 

 子どもが出生している原因が、子育てや教育にお金がかかり過ぎるからという理由が、52%のエビデンスがあるわけですから、中野区としても最も費用がかかる高校・大学の就学支援を推進すべきだと考えます。東京都だったり、いろいろなところから制度がありますけれども、それをやったとしても、制服の費用、通学用のかばん、交通費、教材、修学旅行の費用、教科書以外の授業の必要経費として体育、家庭科、音楽、美術などの実技科目に使用する教材、あと、最近ではパソコンやタブレットの購入もあるということであります。

 

 そこで、中野区独自で奨学金制度などの創設などをしてはいかがかなということで、パネルを用意しました。これは23区で奨学金制度をまとめたものであります。グレーのところはやっていないんですけれども、やっているところで言いますと23区中15区です。15区は区の独自の制度があります。中野区は2011年度に制度を廃止したということで、現在は一応白塗りになっていますけれども、中野区教育振興会が寄附金で賄った奨学金制度であり、月1万程度です。他区の制度は月2万円だったり、入学準備金などもあり、充実したメニューであります。

 

 今から子どもが欲しいと思いまして、金銭的な不安を取り除くセーフティネットとして、中野区も奨学金制度などを含めた就学支援事業をするべきだと考えますけれども、区の見解をお伺いします。

 

○青木子ども政策担当課長 子どもの成長に合わせて必要となる教育費につきまして、負担を軽減する支援策が用意されているということは、子育て環境の充実において重要な視点の一つであると認識してございます。今後、東京都立大学が区内の高校2年生年齢の子どもと保護者を対象とした生活実態調査を行うことを予定しておりまして、当該調査結果を踏まえ、高校生年代に対する支援策を充実させてまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 制度があれば、15年後に使うかどうか分からないですけれども、そういう制度があるんだ、中野区はこうやってくれるんだという安心感が子どもを産もうというモチベーションにつながることもあると思いますので、よくよくそういったところを御検討いただければと思います。

 

 ハイティーン会議として若者施策をされておりますけれども、金銭・時間・精神的に割と余裕がある子が参画している事業と感じられます。行政としましては、そこも重要なのかもしれませんけれども、セーフティネットとしての事業をまずは拡充することが最重要だということを指摘させていただきまして、就学支援についての質問を終えます。

 

 保育園の適正配置についてお伺いします。区は区一律の人口推計、保育園需要推計に基づきまして保育園の整備を進めて、令和4年度に待機児童がゼロになったものの、需要の地域偏在が生じております。23区とも同様な傾向で、どの区に住めば保活が有利という考えはなくなってきております。これまで区は、人口推計をコーホート要因法で得られた倍率を中野区全域一律にかけたもので分析を行ってきましたが、例えば江東区豊洲では、タワーマンション建設ラッシュで小学校二つを新設しましたが、コーホート要因法みたいなマクロモデルではこういった分析はできません。地域の分析をするためには、ミクロモデルとは言いませんけれども、まちづくりでマンションがこの辺に建つとか、そういったところが一番重要なわけでありますので、その辺を正確にどう捉えるかというところが子どもの保育施設の適正配置、ましてや小・中学校のところにも影響が出てくると思いますので、子ども教育部とまちづくり推進部で連携が不可欠となると思いますけれども、その辺の連携を図られているのか、お伺いします。

 

○藤嶋幼児施設整備担当課長 これまでも大規模開発等につきましては、まちづくり推進部より情報を得まして、その影響について検討してきたところでございます。今後も関係部署と連携して保育施策の検討を進めてまいります。

 

○加藤委員 中野区周辺のマンション建設などに関しても、ある程度予想しているとも聞いていますけれども、子ども文教委員会で平和の森小学校の跡地に、民間に売っ払ったらすぐにマンションが建って、それでいきなり子どもが増えてしまって、需要の偏在化につながるんじゃないかというところで、ちょっとにぎわせたのがありましたけれども、そういったところを全部1個1個見て妥当な施策を打っていく必要がありますので、今後は区全体ではなくて、地域ごとの推計に基づきまして施策を進めていく必要があると思いますが、区の見解をお伺いします。

 

○藤嶋幼児施設整備担当課長 現在、区におけます就学前の人口推計ですとか、保育需要について見直しを行っているところでございます。地域ごとの状況を踏まえた推計方法について検討しているところでございます。今後、地域の状況も検討した上で、施策のほうを進めてまいりたいと考えております。

 

○加藤委員 安全性や保護者の負担などを考慮すると、保育施設は徒歩圏内であることは絶対条件となりますので、このことを踏まえれば、例えば小学校区、中学校区ぐらいに区切って、その地域ごとの人口推計などを立て、それに対する施策を考えていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 

○藤嶋幼児施設整備担当課長 保護者が入園先を検討する上で、自宅からの距離というのも非常に重要ではございますけれども、ほかにも通勤上の利便性や保育内容など、様々な要素があると認識しております。どのような範囲で施策を考えていくことが必要であるかについては、今後研究してまいりたいと思います。

 

○加藤委員 現状においても、地域で見れば保育施設が充足しまして、定員に空きが生じており、いたずらに全ての保育施設を残すには補助金がもたないかもしれません。空きを抑制するためにも、今後は地域ごとに必要な保育定員の上限値を設定して、その数を抑えるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

○藤嶋幼児施設整備担当課長 区におきましては、特に保育需要が高い0から2歳児、ここに着目いたしまして、保育施設の定員設定など検討してきたところでございます。今後、地域における保育定員の考え方につきまして、エリアごとの保育の需要や保護者の様々なニーズなど、そういったものを踏まえまして研究してまいりたいと思います。

 

○加藤委員 もし地域ごとに定員が設定されれば、その定員を維持するために保育施設への補助をしていくべきですが、逆に地域の定員を抑制すべき地域、つまり保育施設を抑制すべき地域も出てくると思います。区はその地域ごとに定員を示すことによりまして、保育施設をコントロールしていかないといけないんだと考えます。しかし、保育事業者が例えば閉園を考えたとしても、開園年数によっては整備補助金の返還が生じる場合もあり、こういったことが閉園の判断をしていく上でネックになるとも聞いております。区といたしましては、今後の保育需要の見通しを示すとともに、閉園時の費用や手続を明確化していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 

○藤嶋幼児施設整備担当課長 人口推計や保育需要につきましては現在見直しを行っておりまして、今後お示ししていく予定でございます。事業者に対し、どのような形で周知していくかということにつきましては今後検討してまいります。また、閉園に至った場合の財産処分や手続につきましては、整理しまして、誘致の際に説明するとともに、実際に閉園の相談があった際には、定員の調整なども含めて対応できるようにしてまいりたいと思います。

 

○加藤委員 保育施設の適正配置についての質問を終えます。

 

 続きまして、学習スペースの確保について、私自身が受験生だったときに、中野区ではなく他区の施設を利用していたなど、そういった経験から事あるたびにこのスペースを確保すべきだと言いました。勉強したいにもかかわらず、家庭内でその環境を十分につくれない、また、友達と切磋琢磨できる環境が欲しいなど、様々な子どもがいるわけで、中野区では昨今、子ども学習スペースを拡充していることを評価いたします。

 

 そんな中、中野中学校とか中野東中学校では学習スペースをつくって、生徒に大好評で、試験前でなくとも毎日盛況ということです。現代社会においては、テレビだけではなくネット環境からも離れ、勉強する環境を得たいという子どもの考えがあるということです。中野中学校においては、PTAや町会などからの椅子や机などの什器の寄附によって学習スペースの環境整備が実現したそうです。場所はもちろん校内ですが、中野中学校では倉庫としていた3部屋を学習スペースにしたそうです。大変厳しいかと思いますが、各学校でそのような部屋を確保できるように、教育委員会としてサポートできないかということでお伺いいたします。

 

○齊藤指導室長 中野中学校や中野東中学校だけでなく、他の学校につきましても、限られたスペースであったり、限られた時間であったりしますが、自校の校内環境を生かして取り組んでいる事例は把握をしており、生徒が主体的に学習に取り組んでいると聞いております。しかし、実際には学習スペースとして使える部屋が確保できない学校もあるため、そのような学校につきましては教育委員会が相談に乗るなどのサポートを行ってまいります。

 

○加藤委員 例えば鍵つきのロッカーを幾つか購入すれば、そういった部屋をつくることができるなどがあれば、そのぐらいの予算措置はしていただけたらなと思います。また、部屋の確保も重要ですけれども、中野中学校では什器を寄附してもらったことで成り立っていますけれども、ほかの学校が同様のようなケースでいけるとは思えません。例えば、体育館のパイプ椅子などを活用するなどして、何とかして、できるだけ子どもたちの学習意欲を尊重できるような環境をつくっていただきたいと思いますけれども、区の見解をお伺いします。

 

○齊藤指導室長 今年度行いました夏期休業中の学校図書館開放の実績や成果報告から、生徒が学校図書館を学習する場として利用していることが分かりました。場所や見守りの人員確保などの課題も大きいですが、今後も学校図書館を自習スペースとして活用することも含め、できるだけ子どもたちの学習意欲を尊重できるような環境について検討してまいります。

 

○加藤委員 よろしくお願いいたします。

 

 また、不登校生徒の対応に部屋が欲しいという声も現場からありました。現在、完全に不登校になってしまう前の瀬戸際の対策として、中野中学校ではPTA室などをオープンにして、不登校になりそうな生徒の部屋として貸しているそうです。その部屋では、オンラインで授業を見ることができて、気が向いたりとか、好きな科目の場合には授業に参加するなど、フレキシブルな対応をすることで生徒が復帰しやすくなったということです。そのような部屋がどこの学校にもというわけにはいきませんので、なかなか大変だということです。また、通常そういった普通教室に行けない子どもは保健室対応ということでありますけれども、急病人だったり、けが人が出たら対応が困難になるということですので、不登校児対策として、部屋とその辺の人員の確保について御検討いただきたいんですけれども、区の御見解を伺います。

 

○齊藤指導室長 各学校では、登校はできるが教室に入ることができない児童・生徒に対しまして、相談室や保健室だけでなく、それぞれの校内環境を生かして居場所を確保し、教職員等が交代で指導を行っております。現在、各学校に教育センターの支援員が不登校児童・生徒の巡回指導を行っておりますが、今後は学校での不登校児童・生徒の対応状況を把握して、一人ひとりの子どもに対する支援体制について改善を図ってまいります。

 

○加藤委員 よろしくお願いします。これでこの項目の質問を終えます。

 

 ちょっとほかの委員から時間をいただきまして、最後にドローンの活用について伺います。

 

 中野サンプラザ等のデジタルアーカイブについてお伺いします。これまで私の提案で徐々に実現に向けて進めてきたドローンを活用した中野サンプラザのデジタルアーカイブについて伺います。

 

 中野区、建築研究所等が実施したドローンによる建物点検において、中野サンプラザの屋上から中野区役所屋上へ着陸するという実験をしました。これは建物点検中の緊急着陸しなければならないことを想定した実証実験です。この実証実験を応用することで、中野サンプラザ屋上から中野サンプラザ前の広場、また、裏の駐車場への着陸も可能となります。そのドローンの飛行の中でサンプラザの全体像を画像・動画で撮影することも可能となります。また、ドローンにライダーと言われるセンサーを搭載することで中野サンプラザの点群データというものを撮ることができまして、3次元データをつくり上げる基礎データを計測することができます。この技術・ノウハウを使うことで中野サンプラザの外観のあらゆるデータを取得すべきと考えますが、区の見解はどうでしょうか。

 

○矢澤文化国際交流担当課長 建物の3次元データ化につきましては、立体的で、よりリアリティのある資料として保存・活用できる利点があると考えております。こちらについては施行予定者からの提案も受けてございまして、この中野サンプラザにつきましても、区として実施可能性を検討しているところでございます。建物の撮影にドローンを使用している先行事例もありまして、中野サンプラザの外観を撮影するならばドローン使用も想定されると考えております。

 

○加藤委員 また、サンプラザホールなど内部に関しては、中野サンプラザによると、目的によっては竣工図を貸し出すことも可能だと聞いております。しかし、設計関係の図書を入手できたとしても、細かい諸元まで分からない可能性もありまして、先ほど紹介した点群データを取得するセンサーを活用することも必要かと思います。また、小型ドローンで天井などの高い部分を撮影することで、竣工図からは得られない素材の質感などの情報も得られます。中野サンプラザの内観についても様々な技術を活用してデータを取得すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 

○矢澤文化国際交流担当課長 中野サンプラザ内部につきましても、立体的に撮影するならばドローンの使用も想定されると考えてございます。

 

○加藤委員 これら中野サンプラザの3次元データのデータがあれば、メタバース化することができます。しかし、メタバースの仮想現実のフォーマットは既に数え切れないほど乱立しておりまして、中野サンプラザの3Dグラフィックスを設置するメタバースを限定すると、そのメタバースが淘汰されたとき、なくなってしまう可能性もあります。となると、せっかくのプロダクトも消えてしまうために、熊本県のくまモンのようにライセンスフリーにして、あまたあるメタバースそれぞれに実装できるのが理想と考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 

○矢澤文化国際交流担当課長 3次元データを加工することでメタバースなど応用範囲が広がることは認識しているところでございます。データの使用許諾の在り方も含めまして、ライセンスフリーにつきまして検討を進めていきたいと考えております。

 

○加藤委員 ライセンスフリーとするのであれば、やはりこれらのデータは区が所有・管理すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

○矢澤文化国際交流担当課長 ライセンスフリーのいかんに関わらず、区の事業として3次元データ化を行うとすれば、区の所有となるものと考えております。

 

○加藤委員 もしそれらを実施するのであれば、ガバメントクラウドファンディングもその方法の一つと考えますが、いかがでしょうか。

 

○矢澤文化国際交流担当課長 中野サンプラザの3次元データ化につきましては、PR効果があるとともに、文化継承や学術振興の観点からも多くの賛同を得ていきたいと考えておりまして、実施する場合にはガバメントクラウドファンディングの活用も検討してまいりたいと考えております。

 

○加藤委員 ガバメントクラウドファンディングも一つの手法としてお答えいただきましたけれども、中野区を対象としたプロジェクトだとボランティアでやりたいという声もありますので、様々な情報を得ながら採用の方法を検討していただければと思います。

 

 続きまして、河川上空を活用したドローン物流について伺います。さきの定例会で取り上げましたが、中央大学を中心としたグループが河川上部空間を活用したドローン物流に向けた実証実験を令和4年10月24日に神田川で行う予定ということです。ドローン物流実験には、人件費を抑えるためにドローンの自動運転が求められます。ドローン配送で自動運転化するためには空の道の設定が必要で、そのためにも空の道の3次元データが必要になります。その実験では河道の3次元データを取得するもので、国土交通省、東京都、中野区に了承を得て進めていると聞いております。その実証実験が成功した際には、実際に物流実験をするということですが、神田川河川区域から川沿いの河川管理ツールをまたいで民地の屋上に着陸することも検討しているようですが、区の見解を伺います。

 

○井上道路課長 河川上空を活用したドローン物流の実証実験についてですが、河川空間でドローン飛行を行う場合は、航空法や河川法など関係法令を遵守する必要がございます。その上で、安全対策が十分に行われる場合には河川の使用許可を行ってまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 ありがとうございます。

 

 では、最後の項目で、ドローンによる災害調査についてお伺いします。ドローンを活用した災害調査は近年様々な現場で行われております。第2回定例会で平山議員も取り上げておりましたが、中野区においても災害時にドローンを活用すべきだと考えます。しかしながら、区内では基本的に上空にドローンを飛ばすことができないため、実践的な練習はやれても体育館程度の施設に限られます。強風時の飛行は禁じられておりますが、ある程度の風がある中でも実践経験を重ねていかなければ災害時に対応できません。外で実践的にドローンを飛行できる能力をつけるための練習は、別に中野区内でやらないといけないというわけではないと思います。そこで、ドローン飛行が緩い、DID、人口集中地区以外の地域で練習するのがよいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 

○石崎防災危機管理課長事務取扱 災害時のドローンの活用につきましては、現在研究を進めているところでございます。先日、DID、人口集中地区外のあきる野市にございます小学校跡施設も視察してまいりました。災害時にドローンを活用するためには、災害時に災害対策本部に従事することになる防災危機管理課職員以外でドローンを操縦できる職員が複数必要になることや、災害対策組織に必要な班を編成することなどが必要であり、今後さらに研究を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 

○加藤委員 災害時に防災担当は災害対策本部とか主要施設、ヘッドクオーターのところに張りつく事になってしまうということで、ドローンを上げるための防災担当の職員が残るわけもないということで、防災担当以外の職員がやらないといけないという課題があるということですね。そういう人を選抜してドローンの練習をしてもらう必要があるということですけれども、ここで考え方としては、例えば選挙のときに選挙管理委員が、開票所を設置する際に選挙管理委員会経験者、庁内で言ういわゆる選管OBが開票責任者だったり指定職員に任命されるように、防災においてもそういった体制が必要と考えます。防災担当経験者がドローンを練習できるような制度が必要です。でも、これはドローンに関することだけではなくて、中野区の地域防災計画の資料33、中野区災害対策本部組織図などを参考にしてみますと、災害対策本部が設置されると、各部は災害総務部、地域部、建設部、保健福祉部、教育部に割り振られますが、マンパワーに偏りも出てくる可能性があります。また、人事評価でも触れましたけれども、人事マネジメントで災害時にそういった適材適所というものが色濃く出てくると考えられますので、そういったときに中野区全体の災害対応能力を上げるためにも、適材適所に人事を配置できるように事前に準備するべきと考えますけれども、区の見解はいかがでしょうか。

 

○吉沢職員課長 防災危機管理課を経験しました職員を災害対策本部の設置時におきまして要となる各部に割り振られる職員配置に活用することについては、緊急時の体制整備としても有効であるというふうにも考えてございます。今年度導入を予定しております人材マネジメントシステムでは、職員の能力や経歴をデータベース化して、適材適所の人事配置に生かす役割を担うことを考えておりまして、今後、職員課と防災危機管理課が連携しながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 

○加藤委員 その辺、災害だけではないですけれども、様々な人事、うまくやっていけるようにお願いいたしまして、私の全ての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

 

○ひやま委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。

 

 

令和4年06月27日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 

 1 中野区長選挙公開討論会の議論からうかがい知れる今後の区政運営方針について

 

  (1)医療・福祉政策について

 

  (2)環境政策について

 

 2 職員ファースト区政からの脱却について

 

 3 中野サンプラザ再整備を奇貨とした「にぎわい」の維持・発展について

 

  (1)中野駅周辺エリアマネジメント協議会について

 

  (2)サブカルチャー・ポップカルチャーによる「にぎわい」について

 

  (3)社会実験による経済施策について

 

 4 中野区内におけるドローン実証実験について

 

  (1)建物点検技術の開発について

 

  (2)河川空間を活用したドローン配送について

 

 5 その他

 

 

 

○議長(内川和久) 最初に、加藤たくま議員。

 

〔加藤たくま議員登壇〕

 

○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 

 4番の中野区内におけるドローン実証実験についてを3番と入れ替え、その他で避難所の適正配置について質問いたします。

 

 まず初めに、酒井区長、御当選おめでとうございます。区民からの御信任を得られたということで、我が会派もそれを理解した上で、今後も是々非々で区政運営について議論を交わしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 選挙戦で区長は様々な公約を掲げられましたが、いずれも短期的に取り組める課題であり、ほとんど中長期的な戦略はありませんでした。今、中野区だけではなく日本全体が抱える財政、社会保障、防災、環境など大きな問題の解決の道筋をつけなければならない重要な時期だと考えます。そこで、1、中野区長選挙公開討論会の議論からうかがい知れる今後の区政運営方針について伺います。

 

 4年前は、東京青年会議所の主催者の立場で中野区長選挙の公開討論会を開催させていただきましたが、チラシ、選挙公報、ポスターからでは分からない候補者の政策をうかがい知れるよい機会です。特に気になった2点について伺います。

 

 まず、(1)医療・福祉政策について。

 

 討論会において、基礎的自治体である中野区は、医療・福祉政策に対して何ができるか、区民に何を提供するのかという問いに対して、区長は、地域で見守り支えあいネットワークを強化します。それによって、これまで支援の手が届きにくかった方々にもセーフティネットを準備することができます。例えばひきこもり支援やヤングケアラー支援を行いますと書面回答され、ネットワークの重要性について言及されました。

 

 それは、もちろん重要ですが、区長が地域包括ケアの担当課長を務めてから6年くらい経過しましたが、区民生活としては変化が全く感じられないというのが正直なところです。町会、民生委員の中には、これ以上業務を増やされるのは困るという声もあります。ネットワークを強化しますと言うのは簡単ですが、これ以上強化するのは難しいのが現状です。区は、今後重点プロジェクトで地域包括ケア体制の拡充を進めますが、小手先の改善では全く追いつかないと思います。軽自動車を改造して時速200キロの車にすることは到底困難で、車を買い換えるような抜本的な改善に着手しなければ問題の解決ができないと考えます。このボトルネックをどのように解消されるのか御見解をお伺いします。

 

 我が会派として、中野区における先進性がある医療・福祉政策としてこれまで提案してきましたが、ヘルスリテラシーの向上、特に予防に重点を置き、予防医療、介護予防が重要であると考えます。新型コロナワクチンを8割ぐらいの方々が2回接種されている事実から、公衆衛生に関するヘルスリテラシーは国民全体で上がってきているのではないでしょうか。ヘルスリテラシーの向上により自分の健康をよく考えるようになり、自助の力が向上します。自助力の向上は、周りの人もいい意味で巻き込み、公助へつながるものと考えます。

 

 2021年の衆議院議員選挙で、自民党が公約として国民皆歯科健診を掲げ、政府は、6月7日閣議決定した経済財政運営の基本方針、骨太の方針に国民皆歯科健診の具体的な検討と明記され、歯科健診の重要性についてフォーカスされるようになりました。私もこれまでに何度も質問に取り上げましたが、口腔ケア、口の健康が保たれる人は医療費が抑制できるという研究結果があります。また近年では、歯周病は糖尿病や動脈硬化をはじめとした全身の病気に大きく関わる万病の元と言われることは周知のことになりまして、かむことは認知症の予防になること、糖尿病、動脈硬化、口の中をきれいにする口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎を防ぐことも、調査の結果分かってきました。

 

 また最近では、滑舌低下、食べこぼし、僅かなむせ、かめない食品が増えるなど、オーラルフレイルから始まる外出、運動の機会の減少、そして、それが著しくQOLを低下させることが分かっています。もし、国を挙げた歯科健診の体制が構築されたとしても、口腔ケアの重要性を区民が理解し、自分の口の状態を知ることの大切さを感じていなければ健診率の向上は望めません。

 

 口腔ケアの重要性について、中野区を挙げて情報発信し、成人歯科健診の向上と、さらなる健診項目の充実に改めて努めるべきと考えますが、区の見解をお伺いします。

 

 また、歯科だけでなく、日頃から個人的に行える健康、予防医療、認知症を代表する介護予防に関する情報をイベントや区報で共有すべきと考えますが、見解を併せて伺います。

 

 二つ目、環境政策について。

 

 討論会において、サステナブル・トランスフォーメーションは国際的にもトレンドですが、国や都が行っている取組以外に、基礎自治体として中野区が区民と共に行えることは何があるかという問いに対して、区長は、「2030年までに二酸化炭素排出量を2013年度比で46%削減します。里・まち連携自治体との協働により環境交流を深めていきます。家庭ごみの堆肥化、家屋の断熱化など家庭からできる取組を強化します。」と書面回答され、コンポストや本年度から始まった高断熱窓・ドア15万円の設置補助について語られました。

 

 どの政策もやるべきですが、中野区の世帯数は20万を超えており、焼け石に水であります。施政方針説明で唯一数値目標を出しているのはゼロカーボンシティ宣言です。2030年に2013年度比46%、2050年には100%削減ということです。かなり困難であることを理解された上でゼロカーボンシティ宣言をされているわけですから、その実現に向けて区はどのように考えているのか、具体的な方針について伺います。

 

 CO2排出量の民生家庭部門は、23区平均30%、中野区が51%です。ドラスチックな住宅政策が環境施策に直結します。ゼロカーボンに近づける方法は、大きく分けて、エネルギー由来を石油、石炭などの天然資源によらないこと、もう一つが、使用するエネルギーを最小化していく、この二つとなります。前者は国のエネルギー政策で、自治体でコントロールするのは困難です。しかし、後者の各世帯の使用エネルギーを最小化する手伝いは自治体にもできると考えます。やるなら20万世帯の動機付けとなる政策が必要です。

 

 我が会派としては、環境配慮型住宅建設を条件に容積率のインセンティブを付加するなど、都市計画の制度を活用した予算に頼らない住宅政策を推進することを提案してきました。新たな環境施策として、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の中野区への導入を提案します。CASBEEは、建築物の環境性能や建設、維持管理等により発生する様々な環境負荷を多面的かつ客観的な観点から評価する手法です。多くの地方自治体で、新築、増改築の際にCASBEEによる評価結果の届出を義務化する制度や、インセンティブを付加する制度を実施しています。熱効率が高い家では、エアコン等の空調に使われるエネルギーを大きく抑えられます。

 

 私は人生で7回引っ越しましたが、熱効率が高い住居では電気、ガス代が安いことは身をもって体験しております。特に築40年となっていた公務員官舎に住んでいたときは、壁が薄過ぎて暖房は効かずに、最終手段として毛布にくるまって生活をしたこともありました。環境性能が高いことで月々の光熱費が抑制できることを区民に理解していただき、まちづくりを進めていくべきと考えます。例えばグレードが高い集合住宅の建設は初期投資が高くなり、家賃へ価格転嫁せざるを得ませんが、家賃の上昇分よりも光熱費の抑制分が勝る、もしくは、とんとんなのであれば、オーナーも入居者もウィン・ウィンの関係となります。設計事務所、住宅メーカー、不動産業などと連携を図り、環境配慮型のまちづくりを推進すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 

 二つ目に、職員ファースト区政からの脱却について。

 

 区長は、中野区改善運動OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)の継続の重要性を訴えています。確かに改善を続けることは重要ですが、一部職員が言うには、OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)の本戦に出場したくないために、レベルが低い改善内容をエントリーするとの声も聞きます。だから、発表内容が学芸会レベルになるのであって、これが逆に区全体の改善ムードを壊していることを区長が理解されているのか、裸の王様になっているのではないかと危惧します。区長はそのような声を踏まえ、今後、改善の改善をどのように進めていくのか伺います。

 

 現在、中野区における行政運営、事務執行は改善しないことを容認しているように見え、また縦割り行政や前例踏襲の弊害が各所に散見されます。新庁舎の移転を控え、今が改革をできる唯一かつ最大の100年に1度のチャンスです。区長には、職員に嫌われようと、将来的に区民、職員のためになると陣頭指揮を執り改革に取り組んでいただきたいと考えます。

 

 まず、新庁舎移転を契機とした行政運営の見直しについて伺います。区では、MS365の導入を決定しました。横串を刺せる区政一体となった行政運営を目指す上で、この効果は計り知れません。コミュニケーション手段が激変し、やり取りの仕方から、意思決定に関わるエビデンスの分析、資料作成といった政策形成に関わる手段全てに革命が起こると言っても過言ではありません。一方で、職員によっては、いまだMS365でどのような変化が起こるか知らず、所管業務における活用を聞いても要領を得ないと聞きます。事実、私がMS365のディクテーション、音声認識を使いながら一般質問の取材をすると、理事者から、こんなことができるのかと驚かれます。相応の投資をして導入するMS365の活用に対する意識変化をさせる必要がありますが、区の見解を伺います。

 

 新庁舎では、区民サービスのさらなる向上を目指し、「区民サービスにおける四つのない」、待たない、書かない、動かない、迷わないの取組、ペーパーレス、判こレスなどの検討を進めております。また東京都では、DX推進に向け五つのレス、ペーパーレス、判こレスに加え、ファクスレス、キャッシュレス、タッチレスの徹底方針を定め、組織的に取組を進めていると聞いております。中野区においては、2年後の庁舎移転で時間がありません。これらが標語倒れ、キャッチフレーズに終わることなく、多くの区民の方にとって利便性が高く、全国に誇れるサービスを提供できる新庁舎となるよう、妥協なく検討を進めていただきたいと考えますが、検討状況を伺います。

 

 昭和43年、今のこの庁舎ができたときは、自治体で全国初めてコンピュータを導入した最先端の庁舎であったことの再来を願います。私は、本格的にICT機器を活用し業務に浸透させれば、ライフイベント系、子どもと福祉系などの手続を取り扱うフロアの窓口数は将来的に現在の半分以下にできると考えます。しかし、現在では、移転のことで頭がいっぱいで、将来のことまで考えられないといったムードを感じます。

 

 では、移転後に窓口を半分にするための業務改善をそれぞれの部署が考えるのでしょうか。職員には大変申し訳ないですけれども、新庁舎に移転し、一度固定された仕事やレイアウトを変更するモチベーションがあるとは到底考えられません。つまり、移転前の現在から将来を見据えた検討を行う必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 

 また、組織横断的な活発な議論や政策調整に当たっては、従来の組織ごとに縦割りとなったフロアレイアウトではこれまでと何も変わらず、新たな発想は生まれず、前例踏襲の政策になりがちです。新庁舎では、フリーアドレスに対応できる座席のユニバーサルレイアウト方式を採用するなどの報告はありましたが、庁舎における効率的かつ機動的な働き方や職員配置、政策形成の向上に向けた取組などの検討状況について伺います。

 

 組織横断的な取組の柔軟な運用や前例踏襲主義の打破に当たっては、それを実現する組織、職員数、配置の最適化が必要であります。構造改革実行プログラムでもうたわれておりますが、具体的なことまでは示されておりません。新庁舎移転を2年後に控える今、ラストチャンスとなるDX推進の効果を見据えた今後の組織再編の考え方について伺います。

 

 続いて、出先機関における組織運営の在り方について伺います。先般、今年の第1回定例会で実施すると答弁した事業に関し、すこやか福祉センターに私が問い合わせたところ、そのような区民サービスはやっていないとの回答がありました。調査してもらったところ、1週間後にすこやか福祉センターの職員で情報共有がされていなかったとの回答でした。本当に情報共有だけが問題なのか疑わしいわだかまりが残りました。オンライン相談0件、社会福祉協議会の成果を奪うようなアウトリーチチームの報告などは、すこやか福祉センターの組織体制、何でも屋としての仕事量が急増し、対応し切れていないなどの問題があると考えます。

 

 病院には病床数という考えがありますが、区民サービスには上限数がなく、いずれ現場が耐えられなくなるという時期が来ると危惧します。昔取り上げましたが、レストランチェーンのサイゼリヤの社長が、「おいしいものはすぐ食べ飽きる。でも、まずいものは食べたくない。だから、おいしくないけれども、まずくないものを出すのが大事」と言っています。持続可能な組織とする秘訣なのでしょう。丁寧な行政サービスは必要ですが、全区民に高級料理を提供し続けることはできません。人を増やすか、育てるか、対応レベルを下げるなどの検討が必要になります。

 

 あらゆるニーズに応えるすこやか福祉センターの窓口相談などにおけるノウハウは一朝一夕で習得できるものではなく、その知識の継承が安定的な窓口運営について非常に重要になります。現場に配置されている専門職について、年齢偏在がないのか伺います。

 

 また、専門職の組織的な育成計画が行われているのか伺います。

 

 現在、すこやか福祉センターは事業費予算が計上され、総合的な窓口対応から、広くは政策・施策形成まで行っています。すこやか福祉センターが重点的に担う役割はアウトリーチ機能、相談窓口など最前線における直接の区民対応です。そのため政策・施策形成は、区全体を総合的に見渡せる立場の本庁が広く俯瞰的に行う体制にすべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 続きまして、順番を入れ替えまして、4番、中野区内におけるドローン実証実験について。

 

 (1)建物点検技術の開発について。

 

 中野区、国立研究開発法人建築研究所などの4者は、相互協力に関する覚書を令和3年5月6日に締結し、2022年1月17日に中野サンプラザ、中野区役所で建物の外壁点検に使うドローンの飛行実験を行いました。この研究成果が一助となりまして、国土交通省住宅局は、令和4年3月に、赤外線装置を搭載したドローン等による外壁調査手法に関わる体制整備検討委員会を発足しました。中野区が研究フィールドを提供したことで日本の科学技術の発展への貢献を果たしており、今後、中野区の経済発展にもつながっていくことを期待します。

 

 建築研究所等は、今後も中野サンプラザを使った建物点検の研究実施の意向で、中野サンプラザの全体像を撮る、あと内部などの映像を収集するということです。これらの映像は、研究だけではなく、中野サンプラザ閉館のメモリアル映像にもなり得ます。この際、クラウドファンディングでしっかりとした映像制作をできる資金を調達し、ついでに作られる映像集ではなく、区民が欲しがるメモリアル映像を作成すべきと考えますが、いかがでしょうか。私が以前提唱させていただいた「ノスタルジーの成仏」に資するものと考えます。

 

 ところで、解体される中野サンプラザの備品などの廃材は、オークションを実施し、区の収入を増やす努力をすべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 

 またドローンの話に戻りますが、研究所は、今後ほかの区有施設、特に現在使っていない学校などを研究フィールドにしたいということですが、区の見解をお伺いします。

 

 (2)河川空間を活用したドローン配送について。

 

 ドローン配送の実現化に向けて全国的に議論がされています。中野区は都心であるため、現在の法律、社会理解の中でドローン配送の唯一可能性があるのは、神田川、妙正寺川などの河川空間、しかも、橋の下だけの河道に限られると考えられます。河道であれば、盗撮の疑い、落下による被害リスクなどがないためです。中野区の河道は人が入れないコンクリート3面張りです。上流の杉並区では親水公園があり、下流では船が舟航し、人がいるためドローン飛行に向かず、何もない中野区の河道はドローン配送実験にとって最高の条件となり得ます。

 

 そこで、中野区の河道を活用したいという大学、国内屈指の航空測量メーカー、総合電機メーカーから成る研究グループが現れました。河川を所有する東京都建設局は、都が自治体DXを掲げるもなかなかアイデア、予算がないため、実験を歓迎するということです。国土交通省では、全国の河川でドローン飛行のガイドラインの策定に向けて検討を始めるそうです。

 

 では、ドローン配送で何を運ぶかというのが重要となってきます。薬剤の配送は緊急事態時に有効ではありますが、一般ユーザー向きではありません。では、100万円の宝石や半導体を運ぶために、現状リスクが伴うドローンを使うのか、また、ドローンで牛丼1杯運ぶのに人件費2,000円かけるのか、悩みは尽きません。しかし、恐らく食べ物のデリバリーが現実的で、人件費を抑えるためにドローンの自動運転が求められると考えます。ドローン配送で自動運転するためには、空の道の設定が必要で、将来的にはスターウォーズの世界観になると考えられます。そのためには空の道の三次元データが必要になります。将来的には、何もないところに空の道が必要ですが、まずは河道という物理的に囲われている空の道を飛行することがあらゆるリスクを抑制します。

 

 実験では、河道のグーグルストリートビューより精度の高い写真データと、三次元の座標データを収集し、空の道を開拓できます。また、これらのデータから、河道の仮想空間、メタバースを作成、活用することで、将来的にどのような河道にしたいかデザインしながら議論できます。様々な可能性を秘めた河道内でのドローン飛行を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 3番、中野サンプラザ再整備を奇貨とした「にぎわい」の維持・発展について。

 

 (1)中野駅周辺エリアマネジメント協議会について。

 

 人口減少下で、不動産価値は立地条件だけではなくソフト面が重要視される時代、そういったときにエリアマネジメントは非常に重要です。中野駅周辺を新宿のように買物、映画鑑賞ができるまちにしようとしましたら新宿本家にかなわないために、中央線高円寺駅より西側の方々には素通りされてしまうということになります。今後、中野駅周辺は独自性の高いまちを目指し、降りてみたいというまちにすべきです。例えば土日に行くと、食フェス、アニメフェス、アイドルフェスやら、何かしらのイベントをやっているまちを目指すのはいかがでしょうか。今週は何をやっているか分からないけれども、取りあえず中野に行こうぜと言わせるコンテンツを生み出す気概が必要です。

 

 とりわけ中野サンプラザ再整備中の空白期間において、エリアマネジメントがその穴埋めをすべきです。来年度中と聞いている中野サンプラザの閉館、エリアマネジメント協議会が動き出すのは、令和5年3月に(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定後になろうかと思います。来年、令和5年5月1日には、中野サンプラザ50周年となりまして、閉館と併せてメディアに取り上げられることは必至です。メディアに取り上げられているこのときに、中野のエリアマネジメントの宣伝ができなければ、非常に大きな機会の損失となります。

 

 そこで伺いますが、中野サンプラザの閉館日はいつでしょうか。また、新サンプラザが開業するまで何年かかるのか伺います。

 

 中野サンプラザの解体、再整備は、中野の一つの歴史の節目となります。そのために中野区民に対してイベントを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

 また、時代の転換期を次代を担う子どもたちの記憶に焼きつけることは、中野へ対する郷土愛を高めることになります。子どもたち向けのイベントも実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 中野サンプラザ閉館までの時間を考えると、エリアマネジメント協議会の取組が遅れているように感じます。状況によっては、エリアマネジメント協議会のスケジュールを早期化させる必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 

 エリアマネジメント協議会の設立は、中野駅周辺における市街地再開発事業等によって新たに生まれる複数の開発街区間や、新旧のまちづくりの担い手、そして、官民をつなぐプラットフォームを構築することを目的としていると聞いております。私が想像する中の最高の運用は、例えば10月は中野駅周辺を丸ごと食フェスとし、全てのエリアで異なるジャンルの食フェスが楽しめる、そんな仕立てにすることで、取りあえず中野に行こうと来街者の気持ちを高ぶらせることにあると思います。そういったしつらえをこのエリアマネジメント協議会は実現できるか、また、そのために何が課題となるのかを伺います。

 

 ところで、平成27年の中野区グローバル戦略推進協議会は何の成果も残せませんでした。エリアマネジメント協議会も、趣旨は違いますが、オール中野でやろうという事業です。しかも、今回は箱物、広場を所有している事業者が参画するために失敗が許されません。そのために中野区グローバル戦略推進協議会での失敗を教訓に、区がしっかりと全体を把握し、中野区エリアマネジメント協議会が団体間の調整をし、一体感を持って中野独自のコンテンツを展開し、中野ブランドを確立すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 (2)サブカルチャー・ポップカルチャーによる「にぎわい」について。

 

 サブカルチャーとポップカルチャーをなぜ併記したかというと、サブカルチャーという言葉が現実にそぐわないためです。テレビを見れば、毎日のようにアニメ、アイドル、お笑いなどのコンテンツが流れております。子育てをする上で欠かせないアンパンマンというアニメがサブカルチャーなわけがありません。サブカルチャーが中野区の主要産業と位置付けるも、その言葉にネガティブなサブという言葉が邪魔です。

 

 例えばまちにJリーグのチームがあれば、みんなで応援し、御当地に産業があれば、みんなでその自慢をするわけですが、中野区民にその感覚はありません。サブカルチャーという言葉を変え、区民が誇れるものにしようという提案です。ポップカルチャーという言葉がベストとは限らないですが、ネオカルチャーなどの言葉でもいいと思います。いずれにせよサブという言葉を除した広報戦略があろうかと思いますが、区の見解を伺います。

 

 中野区には、ドラゴンボール、ワンピース等の東映アニメーション株式会社、アンパンマン、コナン等の株式会社トムス・エンタテインメントといったメディア芸術や、アイドルの聖地としての中野サンプラザ、お笑い芸人が多く住むまちと知られており、様々な地域資源やまちづくりの担い手を発掘しつつも、それぞれのカルチャーとエリアマネジメントを連携させていくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 先日、アイドル活動を手がける事業者と話しました。中野サンプラザはアイドルの聖地であり、中野サンプラザホールに立つことは夢でありますが、その舞台に立つまで中野区内などの小さなライブハウスで活動して夢を目指しています。中野サンプラザ閉鎖は、それらの活動の区外流出につながると懸念しましたが、やり方次第では、中野区全体をアイドルの聖地とすることも可能であるとの事業者の見解でした。お笑い芸人も同様です。活動の中で中野の店をSNSで紹介すると、聖地巡礼といったファンの購買運動による経済効果が生まれることも期待できるそうです。中野区として、いいかげん本格的に観光都市政策を展開すべき時期と考えますが、今後の戦略について伺います。

 

 (3)社会実験による経済施策について。

 

 エリアマネジメントでは、カルチャーだけでなく、実験も中野区を個性的にします。先ほどドローン配送を取り上げましたが、最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスにおける課題をラストワンマイルと言います。ドローンの飛行ルートは当面限られます。そのためドローン用のヘリポートに着陸してから物を運ぶのが問題となります。では、どうするのか。陸上専用の配送ロボットとなります。ドローン配送の実験が具現化されるのであれば、ラストワンマイルを埋める実験を中野区内で行える環境整備やエリアマネジメントで実現するといいと考えますが、区の見解はいかがですか。

 

 例えば四季の都市(まち)公園の屋台から新庁舎まで食べ物を運ぶ、そんな実験都市が生まれることを期待して、次の質問に移ります。

 

 最後、その他で、避難所の収容基準等を勘案した区有施設の配置の検討について伺います。

 

 学校跡施設の活用検討に当たっては、当該地域で必要となる避難所機能の確保、学校再編に伴う学級数、学校数の変化や、周辺の区有施設の状況を踏まえ、指針を定めることが重要です。先月、東京都が被害想定を10年ぶりに見直しまして、区内の想定避難者数は4万8,500人程度から3万2,000人程度と大幅な減になったそうです。また、子どもを含めた将来人口推計は、マクロスケールモデルであるコーホート法ではミスリードします。豊洲は何もないところからタワーマンションができ、小学校を2校建設しましたが、この現象はコーホート法では導けません。ミクロ的には、どこに巨大なマンションができるのか、都市基盤と情報連携が必要です。様々な情報を総合的に勘案して、跡地活用を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 沼袋小学校跡地は、区有施設整備計画において、北部すこやか福祉センター等の整備用地と位置付けられています。整備に当たっては、用途地区の変更が必要であると考えられ、2030年までの開設を考えると、所管と沼袋駅周辺地区まちづくりの担当が連携し、地区計画での用途地域の変更が必要と考えます。しかし、用途地域の問題が明るみになってから数年たったにもかかわらず、そして、区有施設整備計画に明確に記載しているにもかかわらず、本格的な検討はいまだに始まっていないと聞いております。今後、区はどのように進めていくのか伺います。

 

 区長のリーダーシップ不足、中野区の職員のやる気のなさを改善していかなければ、この4年間は暗黒の時代になってしまいます。希望の持てる区政運営への転換が図られることを期待いたしまして、全ての質問を終えます。

 

〔区長酒井直人登壇〕

 

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 

 1点目に、医療・福祉政策の地域包括ケア体制のネットワーク強化についてでございます。

 

 これまですこやか福祉センターや区民活動センターを中心として、町会・自治会、民生委員の方々と連携しながら、見守り、支えあいなどの支援を行っております。今後は複合的な課題を抱える区民に対する支援体制を強化するため、区民活動センター圏域で、専門機関、関係者と連携した地域ケア個別会議を開催いたします。また、民間企業や大学等との産官学の共同事業などにより、地域の様々な担い手がそれぞれできる支援を無理なく継続できるオール中野で、地域包括ケアを重層的に推進する体制を整備してまいります。このような取組を通じて新たな地域活動の担い手を増やすことによって、町会・自治会、民生委員の負担軽減にもつながるものと考えます。

 

 次に、健診の受診率向上及び健康等に関する情報発信について。歯科健診を含めた各種の健診を受診することは、自らの健康状態を把握するとともに、疾病の早期発見、早期治療につながり、健康を保持増進する上で重要なものであると認識をしております。また、口腔ケアは歯や口の健康を保つだけでなく、誤嚥性肺炎など全身疾患の予防、全身の健康状態の維持向上にもつながるものであります。これらを周知することによって、歯科健診の受診率の向上を図ってまいります。

 

 成人歯科健診の健診項目につきましては、国や都、他自治体の動向など情報収集をしてまいります。

 

 ヘルスリテラシーの向上は、医療費等の問題だけでなく、誰もが健康に暮らせる社会の実現に欠かせないものであり、より効果的な情報発信方法について工夫してまいります。

 

 次に、ゼロカーボンシティ実現に向けた方針についてでございます。ゼロカーボンシティの実現に向けましては、民生家庭部門のCO2排出量が全体の約5割を占めている区の地域特性を踏まえ、再生可能エネルギーへの転換と住宅の高断熱化等の省エネルギー化を進めていくことに重点を置き、政策を展開していきたいと考えております。

 

 中野区基本計画におきましても、重点プロジェクトとして脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりを掲げており、全庁を挙げて取り組むべき課題であると認識をしております。現在区の様々な施策や事業に脱炭素の視点を取り組むことを検討するための方針の作成に取り組んでいるところでありまして、今年度中に当方針を作成し、議会にお示しした上で全庁的な取組を進めていく考えでございます。

 

 次に、CASBEEを活用した取組について。脱炭素社会の実現に向けては、各自治体で様々な取組を進めているところでありまして、CASBEEを活用し、届出に基づく環境性能の認証等を実施している自治体があることも認識をしております。現在実施しております太陽光発電システムと連携した蓄電システムや、高断熱窓・ドアへの改修に対する助成制度の検証等も踏まえながら、事業者との連携も視野に入れて、環境配慮型のまちづくりを進めるための施策について検討していく考えであります。

 

 改善運動のOneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)についてでございます。改善運動OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)は今年度で4年目を迎え、毎年テーマを設けながら各部課の取組を進めているところであります。職員提案が増えるなどの成果も出ております。特に現在新区役所への移行期にあって、職員レベルの様々な改善を行う好機となっております。この取組について様々な意見があることは承知しておりますが、改善を組織に根付かせ、組織文化を変えていくために必要な取組だと考えておりまして、引き続き創意工夫を重ねながら継続してまいります。

 

 次に、マイクロソフト365の導入と職員の意識改革についてでございます。新たなツールの導入と活用によって、業務の円滑、効率化や、エビデンスに基づく政策形成への寄与が期待できる一方、紙文書の使用を前提とした働き方からの脱却など、区職員の働き方にも大きく影響を及ぼすこととなります。これには職員の特に管理職の意識改革が不可欠と考えておりまして、今後管理職を対象に、DXについての知見の習得や、意識改革に向けた研修、事例紹介を進め、その活用を前提とした政策形成や事業執行につなげてまいります。

 

 なお、今般、日本マイクロソフト株式会社と区のDXの取組を一層推進するための協定、この締結を予定しておりまして、今定例会の委員会で報告を予定しております。

 

 次に、新庁舎での区民サービス向上に係る取組についてでございます。区では、新庁舎移転に合わせ、組織横断的な課題に的確、柔軟に対応できるよう、ペーパーレスや押印廃止の方針を定め、全庁で電子化を推進する等、場所を選ばない働き方の検討を行ってまいりました。また、窓口コンセプトである待たない、書かない、動かない、迷わない、これらの実現に向け、窓口レイアウトの工夫や業務手順の見直し、窓口連携機能を持った発券機の導入準備等を進めております。さらに手続に係る区民の負担を軽減する取組として、申請書の記載を補助する仕組みや、非接触型、かつキャッシュレスに対応した収納サービスなど、区民の利便性が大きく向上するよう検討を重ねております。

 

 次に、将来を見据えた働き方検討についてでございます。今後、マイナンバーカードの普及やオンライン手続の拡充によって、将来的に区役所に手続に訪れる方が少なくなり、窓口数についても一定程度減らすことができると考えております。また、将来的な行政需要の変化に合わせレイアウト変更等が柔軟に行えるよう、間取りや内装を変更しやすい構造とすることや、可動式の窓口カウンターを設置するなどの調整も進めております。現在、新庁舎のフロアごとの職員PTを立ち上げ、各課の業務手順の見直しを行っているところでありまして、こうした場を活用しながら、将来を見据えた働き方についても検討しているところであります。

 

 組織横断的な課題に対応できる柔軟な職員配置についてでございます。新庁舎では、場所にとらわれない働き方の実現や、スペースの効率化のため執務スペースを集約し、机を等間隔に配置するユニバーサルレイアウト方式を採用することを検討しております。また、グループアドレスなど、職員が業務内容に応じて機動的に座席を変更できる働き方を検討しておりまして、これによってコミュニケーションが活性化され、今まで以上に柔軟な働き方に寄与するものと考えております。

 

 さらに、フロアごとに各課が共用する打合せスペースを設置することによって、組織を超えた職員間の連携が強化され、よりよい政策形成を実現できる職場環境の構築に資するものと考えております。

 

 次に、基本計画を実現するための組織でございます。区は、基本計画を実現する上で新たな課題に対応するため、毎年度必要な組織変更を行っているところであります。今後も基本計画の重点プロジェクトや構造改革実行プログラムの具体化に合わせた組織体制の変更についても検討する必要があると考えております。また、DX推進による仕事の進め方の改革によって、簡素で効率的な組織へと再編してまいります。

 

 次に、すこやか福祉センター配置の専門職の年齢構成及び育成についてでございます。すこやか福祉センターには、専門職として保健師、福祉職、心理職、栄養士を配置しております。年齢構成については、20代が約41%、30代、40代が27%、50代が32%となっておりまして、若手職員の比率が高くなっております。窓口相談やケースワークの質の確保に向けて、研修や実務を通じた専門的知識の習得と継承に努めているところでありますが、多職種職場という特性や、今後さらに多様化する区民の生活課題、ニーズを捉え、中長期的な視点から計画的な人材育成及び職員配置を図っていく考えであります。

 

 次に、すこやか福祉センターの体制についてでございます。すこやか福祉センターについては、企画調整や政策立案機能の一元化、各所において実施、提供されるサービスの平準化、質の確保が課題であると捉えておりまして、こうしたことを踏まえ、連携調整を担う基幹機能の強化が必要であると考えております。区では、重層的支援体制の構築に向けて、すこやか福祉センターの基幹機能の強化を図るため、各所のコントロールタワーとなる(仮称)基幹型すこやか福祉センターの組織体制を検討することとしております。中野区構造改革実行プログラム更新案に位置付け、本定例会において報告する予定でございます。

 

 次に、中野サンプラザの閉館日でございます。令和5年6月末日で、ホールを除く営業を終了し、閉館日は7月2日とすると報告を受けております。

 

 次に、新北口駅前エリア拠点施設の竣工時期についてでございます。現在、新北口駅前エリア拠点施設整備の竣工は2028年度末を想定しておりまして、その後に新施設の開業とすると、閉館からおおむね6年程度かかると想定をしております。

 

 次に、閉館に際してのイベントの実施についてでございます。現在、株式会社中野サンプラザや施行予定者が中野サンプラザの記憶を次世代に残していくためのイベントを検討、調整していると聞いております。また区としても、小・中学生に中野サンプラザの記憶を残してもらうことは意義が大きいことと考えておりまして、何らかの事業を実施できないか検討しているところであります。

 

 中野駅周辺エリアマネジメント協議会の今後のスケジュールでございます。中野駅周辺エリアマネジメント協議会は令和4年4月に設立総会を開催し、今年度はビジョン策定を予定しております。中野サンプラザ閉館に伴うイベントにつきましては、株式会社中野サンプラザや施行予定者によって検討、調整していくものと考えております。新北口駅前エリアの施行予定者は中野駅周辺エリアマネジメント協議会の構成員となっておりますので、協議会の中において適宜情報共有を図っていくと聞いております。

 

 次に、中野に来街者を呼び込むイベントについてであります。中野駅周辺エリアマネジメント協議会は、各地区が連携することにより成果が期待できるテーマを抽出し、一体的な取組を協議、検討する場と考えております。御提案のような中野駅周辺を一つのテーマの下一体的にイベントを展開する取組は、協議会の趣旨と合致しております。実現に向けた課題としては、駅前広場、公園及び各種広場など、オープンスペースや公共空間の活用の在り方等について、今後検討をしていく必要があります。

 

 次に、中野駅周辺エリアマネジメント協議会の展開についてでございます。この協議会の設立によって、中野駅周辺における各開発地区の事業者や地域の関係者、そして、区をはじめとする公共機関等、官民の多様な人材が集積するプラットフォームを構築できたと考えております。また、策定する中野駅周辺エリアマネジメントビジョンは、今後の市街地再開発事業完了後の状況を見据え、新旧のまちづくりの担い手や、官民が将来像を共有し、その実現に向けた取組の方向性を一つにするための指針となることを目指しております。ビジョン策定後は、各構成員がビジョンに基づき、各開発地区のエリアマネジメントと中野駅周辺全域のエリアマネジメントを複層的に展開することで、官民連携で中野の魅力を高めてまいります。

 

 次に、サブカルチャーを言い換えた広報戦略です。サブカルチャーは、伝統の反対にあるマイナーで独自的文化という意味から、ネガティブに捉えられている側面もあると認識をしております。一方で、中野はサブカルチャーのあるまちとして一定程度浸透しておりまして、ポジティブな面もあります。現在、今後の観光施策について検討会を設置して協議を進めておりますが、その中で中野におけるサブカルチャーとは何かを明らかにするとともに、言葉の言い換えを含め、それらの効果的な広報についても検討してまいります。

 

 カルチャーとエリアマネジメントの連携についてでございます。今年度策定する中野駅周辺エリアマネジメントビジョンでは、将来像の実現に向けた取組のテーマの一つに、にぎわい、文化振興を掲げております。ビジョンを踏まえた具体的な取組の検討に当たりましては、様々な地域資源、まちづくりの担い手との連携を図ってまいります。

 

 次に、区の観光施策の展開についてでございます。芸能人による店の紹介やゲーム、アニメ、映画などで、まちが舞台となることがまちのイメージアップと来街者増加につながるものと考えております。そうしたことも含めて、中野の強みを生かした今後の観光施策について検討会を設置して、協議を進めているところであります。現在取り組んでいるシティプロモーションを発展する形で、観光施策を展開したいと考えております。

 

 私から最後に、社会実験についてでございます。ドローンの社会実験には、その後に社会実装されていくことに意義があり、社会実験の段階からプレーヤーやエンドユーザーを巻き込んでいくことが必要であると思います。現時点で、ドローンの実験に関与できるエリアマネジメント団体はございませんが、今後社会実験を行う際には、そうした観点も配慮していきたいと考えております。

 

〔企画部長石井大輔登壇〕

 

○企画部長(石井大輔) 私からは、中野区内におけるドローンの実証実験の御質問のうち、まず、中野サンプラザの映像制作におけるクラウドファンディングの実施についての御質問にお答えいたします。

 

 中野サンプラザの外観や内部の映像は、研究資料として価値が高いだけでなく、デジタルアーカイブとして、区民をはじめ多くの人にとって貴重な文化資源となり得るものと考えております。中野サンプラザの映像制作につきまして、関係機関と協議しながら、クラウドファンディングやふるさと納税制度を活用した中野区によるガバメントクラウドファンディングの実施について検討してまいりたいと考えております。

 

 次に、ドローンの実証実験への協力についてでございます。

 

 ドローンの実証実験に当たりましては、区は、フィールド提供や関係機関との協議、調整等の役割を担ってきたところでございます。今後、実証実験を行う際に、他の施設の利用希望があれば応じていきたいと考えております。

 

 次に、その他の質問のうち学校跡地の活用についてお答えいたします。

 

 学校跡地の活用につきましては、小・中学校建替えの代替校舎として活用するほか、公共施設の移転、集約化、複合化、防災まちづくり用地、公園等の活用が考えられるところでございます。地震に関する地域危険度をはじめ、地理的条件や人口、交通事情、その他社会的条件を総合的に勘案し、施設の適正配置、機能に応じた施設の再編等を検討してまいります。

 

〔総務部長海老沢憲一登壇〕

 

○総務部長(海老沢憲一) 私からは、中野区内におけるドローンの実証実験についてのうち、区の歳入を増やす努力についてお答えいたします。

 

 中野サンプラザ閉館後、その土地、建物及び建物附属物につきましては、市街地再開発事業における従前資産として権利変換により施行者に引き渡し、備品等その他の資産については、株式会社まちづくり中野21が区への移転、売却、廃棄など、処分を行うこととなってございます。株式会社におきましても、資産の処分に当たっては適切な対応が求められているところでございまして、オークションの実施もその一つの手法であるというふうに考えてございます。株主である区といたしましては、株式会社まちづくり中野21の所有資産が適切に処分されるよう要望してまいりたいというふうに考えてございます。

 

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

 

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、河道内でのドローン飛行についての御質問にお答えをいたします。

 

 河川空間でドローン飛行を行う場合は、航空法や河川法など、関係法令を遵守する必要がございます。その上で安全対策が十分行われる場合には、河川の使用許可を行ってまいりたいと考えてございます。

 

〔地域支えあい推進部長角秀行登壇〕

 

○地域支えあい推進部長(角秀行) 私からは、その他の項目のうち、沼袋小学校跡地における北部すこやか福祉センター等の整備についてお答えいたします。

 

 沼袋小学校跡地における北部すこやか福祉センター等の整備につきましては、庁内各所管において、整備に当たって諸条件を整理しているところでございます。本整備につきましては、まちづくりのほか、避難所機能の整備も関連することから、今後も引き続き庁内の関連所管と綿密に連携を図り、検討を進めていきたいと考えてございます。

 

○議長(内川和久) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。

 

 

 

 

 

令和4年02月24日中野区議会予算特別委員会の会議録

 

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

 

○加藤委員 おはようございます。自由民主党議員団のトップバッターといたしまして総括質疑をさせていただきます。

 

 令和4年度の予算は、ウィズコロナ、アフターコロナ、そういったことを見据えた上での編成としなければならないということで、歳入歳出におきましてもきめ細かい精査をしたいと思い、ここに立つまでに質問検討をしてきたんですけれども、結局、最後まで予算の説明書だったり、補助資料を1ページも開くことがありませんでした。というのは、令和4年度当初予算案の概要を見たところ、非常に大問題、財政フレームにおきまして大問題を発見したからです。そのため、個別政策の各論ではなく、財政全体の総論で質疑を進めさせていただきたいと思います。私の質疑を聞いていただける議員・理事者の皆様には、要求資料、あとフリップも委員長の許可を得まして作成させていただきましたので、その辺よくそれぞれの資料を見ていただければと思います。理事者の方々には、財政フレームの信頼性を損ねる資料にもかかわらず、作成に御協力いただきまして本当にありがとうございます。

 

 先ほどの山本委員からの質疑の中で、財政非常事態宣言というのはもう抜けたんではないかということでしたけども、むしろこれから継続していかなければ本当に危ないんではないかということをそれらの資料で示していきたいと思っております。フリップ、またかなり高額で、4枚で数万円くらいかかって、安くはないですけれども、これから説明する何百億円という見込み差によって生じる向こう10年間の中野区政のダメージを抑えると考えるならば安いものだと考えます。様々説明させていただきますが、普段よりもゆっくりと時間をかけて、皆様に御理解を得ながら質疑させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 では、1、令和4年度予算について、まずは社会情勢から推測される今後の国や地方の財政のことについて触れさせていただきたいと思います。新型コロナウイルス感染症によって経済は悪化し、2020年度の名目GDPは335兆円と前年比3.9%減で、かなりの落ち込みにもかかわらず、収益が上がっている企業も多かったようです。国の税収は消費税増税もあり、令和元年度58.4兆円だったものが令和2年度60.8兆円となり、予想外にも過去最高を記録しました。また、2021年度はGDPを2.6%増加させ、税収は63.9兆円となり、これまた最高となっております。しかし、GDP、2019年から2020年の間に3.9%減して、その次に2.6%増なので、まだコロナ禍前のGDPには戻っていないということを理解していただきたいと思います。

 

 税収が増加した原因といたしましては、2020年度の国家予算で新型コロナウイルス問題の対応に力点が置かれ、3回にわたって合計76.8兆円の補正予算が編成されたことが大きいです。当初予算の一般歳出規模を74.8%も増加させました。この補正予算によりまして、皆さんよく御存じですけれども、新型コロナウイルス感染症に対応した医療機関等への支援、そして1人10万円の特別定額給付金、雇用調整助成金、持続化給付金、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金、GoToトラベル・イート事業、自治体によっては感染拡大防止協力金などにそれを充てたりもして、国民の生活の下支えを行いました。しかし、その国の補正予算70兆円以上のうち、2020年度内に使い切れず、2021年度に繰り越された繰越金が30兆円に達しております。

 

 これまで繰越額が最も大きかったのは東日本大震災直後の2011年度の7.6兆円だったので、この数字は異例のことであります。70兆円を超える補正予算を2年間かけて、それら生活の下支えにされたということで、令和元年度から比較しまして、税収は令和2年度2.4兆円、そして令和3年度は5.5兆円が増えましたが、はっきり言って、これら補正予算によって経済へのドーピングとも言える財政出動を国はしてきたわけですけれども、こういった財政の出動というのは、国はいつまでも続けられるわけではありません。コロナ禍が落ち着けば、これほどの財政出動をすることはないでしょう。

 

 ここで伺いますが、区のこういったところの御担当は、現在日本が置かれている社会情勢及び財政について、どのような御見解を持っているか、お伺いいたします。

 

○森財政課長 内閣府作成の中長期の経済財政に関する試算におきましては、経済対策を迅速かつ着実に実施することなどによりまして、次年度の実質GDPの成長率は3.2%程度が見込まれるというふうにされております。国の令和4年度予算におけます税収入も過去最高の65.2兆円とされておりまして、こういった景気としては上向き状況だというところなんですが、新型コロナウイルス感染症の拡大による下振れリスクも当然ありますので、楽観視できる状況にはないと考えております。

 

○加藤委員 そうですよね。来年度においては、先ほども東京都との調停というか、協議の中で数字が見えてくるところですけども、令和5年度以降というのは全く、先行き不透明感があるということですよね。旅行関連、飲食関連など、対人接触型のサービス消費は大幅に悪化しました。国・都道府県の補助によりまして、多くの企業が休業しながらも収益を得る形になりました。例えば、東京都の飲食店においては、休業することによって感染拡大防止協力金を東京都から補助してもらい、それが店の売上げとして計上されることになります。通常であれば、お客様からいただいた勘定を売上げとして、そこから材料費だったり、そういったところを経費として引いて、それが利益となるわけですけども、店を開いていないために、開店しなければ生じない材料費だったり、光熱費、人件費などの経費は生じないということで、ありません。店によっては、その協力金をもらって収益はありますけど、全体的に収益が下がっているにもかかわらず、利益が上がっています。日本の企業の7割が赤字企業と言われておりますが、実態としては経費などを多く積算して赤字決算として、納税は均等割、義務として最低払わないといけない7万円のみを支払うケースが多いわけであります。しかし、コロナ禍における決算は、必要経費が少なくなった、店を開いていないので食材費だったり、店を開いていれば生じる光熱費だったり、人件費、こういったものが積算できないために赤字の決算にできなかったわけで、黒字の企業が増えてしまった。黒字の部分に対しては法人税率がかけられて、法人住民税が増額したと考えられます。コロナ禍でいびつな法人税収となっておりますけれども、中小企業の経済実態を区はどのように考えられているか、お伺いいたします。

 

○平田産業振興課長 区内中小企業の経済実態でございます。現在集計中ではございますが、東京商工会議所中野支部等と協力して実施しました区内事業者に対するアンケート調査によりますと、今期と比較した来期の利益見通しにつきましては、厳しい、または同水準との回答が過半数を超えておりまして、急速な回復は見込めない状況でございます。また、調査に回答した区内中小企業全体の約62%が何らかの雇用調整助成金や一時支援金などの補助金を受けていることから、これらの国や都の公的補助が直ちに終了した場合につきましては、業況の回復していない企業にとっては打撃となりまして、収益状況の悪化は避けられないと考えてございます。

 

○加藤委員 今後、先行き不透明というよりも、その補助金がないと危ないというふうに言っている企業が多いということですよね。このドーピング的な補助金がなくなったときに、ドーピングが切れたときに、やっている最中もですけど、やっぱりなくなったら、切れた途端に廃人になるような、そういった事を考えれば、この補助金が切れれば、そのはね返りで税収というか、法人税が減って、そのまま今見込んでいる額ほどのことが入ってこないというふうに推測できると思いますか。感触でしかないでしょうけど、御担当の考えをお伺いいたします。

 

○平田産業振興課長 委員御指摘のとおり、業況が悪化した場合は収益が少なくなってまいりますので、やはり法人税等には影響が出るかと考えてございます。

 

○加藤委員 それでは、全国の税収の動向について資料がありますので、見てください。予算要求資料総務86、皆さん、ちょっと開いていただきたいんですけれども、「特別区交付金の将来見込み方法(次年度から10年間)」の資料を御覧ください。

 

 まず、この資料について御説明いただきますでしょうか。

 

○森財政課長 総務86「特別区交付金の将来見込み方法」でございます。特別区交付金につきましては、令和4年度、405億円と見込んでいるところなんですが、これにつきまして、財産費を除く交付金と財産費ということで内訳を設定しまして計算をしているところでございますが、財産費を除く交付金については、ほぼほぼ地方の税収等の伸び率を踏まえて伸びていくだろうということで、欄外に書いてございますが、経済財政諮問会議の「中長期の経済財政に関する試算」のうち「地方の普通会計の姿」の、地方税の税収等の伸び率を掛けてということで、下の「対前年伸率」のところを掛けているところでございます。財産費につきましては、都市計画交付金の対象事業が関係していますので、それをベースに推計しているというところでございます。

 

○加藤委員 財産費は特別区交付金ではあるけれども、道路の改修などのひもつき予算であるから、一般財源として見づらいというような解釈でよろしいですか。

 

○森財政課長 そのように捉えております。

 

○加藤委員 この財産費を除く交付金というところの伸びというところが今回私が大きく指摘させていただきたいところですけども、その辺は後で説明するといたしまして、ここの1に書いてあります経済財政諮問会議資料の「中長期の経済財政に関する試算」のうち「地方の普通会計の姿」を参考としているというふうに書いてありますけれども、この数字というものを図面化したものを用意させていただいております。地方の普通会計の税収ということで、「地方の普通会計の姿」という内閣府の資料に載っているものをプロットしたのが青い線であります。平成28年82.4兆円、これは普通会計、全国を足し合わせた数字ですね、82.7兆円、83兆円、84.4兆円と横ばいに、ちょっと微増な数字を描いております。赤い枠のところが決算値で、令和3年度におきましては、これは補正予算の額であります。令和2年度が109.8兆円、令和3年度が102.9兆円であります。来年度予算、令和4年度、ここでガクッと下がって86.9兆円となります。つまり令和元年度から、このベースラインとも言える、こういった線に乗って戻るというのが国の試算であります。この辺は理解していただけますかね。結局、法人税とか、そういったところが急にドーピング的な財政出動によって伸びたというのが、この証左なわけであります。来年度も、あくまでこれは見込みではありますけれども、ベースラインに戻ってくるというのが国の指標なわけであります。

 

 このオレンジのラインは、前年度からの変化率になっております。例えば平成29年度の0.4%と示しているポイントは、前年度82.4兆円から82.7兆円、ここからここが増えたら0.4ポイント上がっているというふうに示されるわけです。こういうふうに、前年度からどのぐらい変化したかという数字がこのオレンジのラインなわけですけれども、ここに書いてある令和5年度から令和13年度、このラインの数字、微増で0.3、1.9、1.6、0.3、0.4、0.5、0.7、0.8、0.8と増えているわけですけども、この数字が総務86の「対前年伸率」の数字です。100足さないと、この数字にならないんですけど。この数字を使って特別区交付金の推定をしているということでよろしいですよね。

 

○森財政課長 そのとおりでございます。

 

○加藤委員 つまり区はこの資料をかなり信頼した上で使っているということであります。この国が示す10年後の予測を使っているので、財政フレームを作成する際には一定程度の信頼が置ける資料ではあります。この図で言いたいのは、その伸び率を使っているということと、ドーピング的に令和2年度と令和3年度は非常に数字が上がってきているということを皆さんには御確認していただきたいと思います。

 

 続きまして、特別区税の見込みについてお伺いいたします。次に、総務88、41の資料を使って作図しましたので、まずは総務88の資料を見ていただければと思います。総務88、「令和2年度予算編成時における10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰入計画」であります。総務41は令和2年度と同じものでありますので、まず総務88を見ながらというところですけれども、この数字を使って特別区税についてグラフ化しました。横軸が令和元年度から令和13年度で、縦軸が一番下が340億円から360億円であります。黒い実線が決算と、この前、第11次補正でやった補正予算額であります。青い色が令和2年予算編成時の特別区税の予算のラインです。オレンジが今回示したところでありまして、令和4年編成時のラインであります。

 

 決算から見ていきますと、令和元年347億円だったのが、そこから11億円増えまして、令和2年で358億円となっております。令和3年度も、この前の補正だと同額ぐらいの358億円ぐらいであります。青いラインは令和2年度のときに編成したものでありますけれども、先ほども話がありましたけども、予算で見立てていたよりも決算額が増えているというところがここで示されているわけであります。この理由について改めてお伺いいたします。

 

○竹内税務課長 特別区税の約94%を占める特別区民税については、前年の所得に応じて課税されるものでございまして、令和4年度の特別区民税は令和3年度における新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的としました緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令などによる景気活動の低迷の影響を大きく受けると予想しております。納税義務者数、納税者1人当たりの所得額について慎重に見込んでいるものでございまして、今後とも景気の動向等について注視してまいりたいと考えております。

 

○加藤委員 今は、令和2年度のときに予算編成したよりも決算で増えてしまったというところを改めて、そのお答えを。

 

○竹内税務課長 令和3年度当初予算と、あとはこの前、補正を行わせていただきましたけれども、その額についてはそれほど、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であったというものと分析しております。ただ、今後、先ほど委員もおっしゃられました経済対策等がなくなってしまったときの影響というのを大きく受けると予想しておりますので、慎重に見込んでいるといったところでございます。

 

○加藤委員 令和4年度特別区税はかなり下がって、決算ベースでの令和元年度347億円だったところ、それを下回る342億円が予算となっているということで、コロナ禍前のときよりも税収が、特別区民税においては下がるというふうに見込んでるということでよろしいですね。

 

○竹内税務課長 委員おっしゃるとおりでございます。

 

○加藤委員 この辺は令和2年度、令和3年度においては、納税義務者数が増えたりとか、その辺が増えて要因が、令和2年度、令和3年度で増えているというところですけど、令和4年度でこんな下がってしまうというのは、もう一度、具体的に何でこういうふうに下げた見込みとするのか、教えてください。

 

○竹内税務課長 こちらのほうは新聞報道でも報じられておりますけれども、令和3年のGDP、7月から9月期ですが、こちら再びマイナス成長となってございます。そのほかにも、サラリーマンの平均賞与のほうはリーマンショック後に次ぐ大幅減といったことの影響もございますので、景気のほうは先行き不透明というところがございますので、繰り返しになりますけれども、こういったところで区税の収入については慎重に見込んでいるというものでございます。

 

○加藤委員 妥当な考えかなと思います、これに関しては。先ほど出した図ですけれども、ここで先ほどの令和2年度、令和3年度だけ上がっているというのは、この図とある程度一致するような傾向で、その後、それ以上に下がってしまうという区の見立てではありますけど、先行き不透明という意味では、国が出している決算額だったり、今後の見通しと合致するところであるかなというふうに考えます。そういう見解でよろしいですね。

 

○竹内税務課長 先行き不透明ということでありますので、今回、令和4年度予算につきましては慎重に見込んでいるというものでございます。

 

○加藤委員 続きまして、特別区交付金の見込みについて、先ほどの総務88と総務41の要求資料二つに加えて、平成20年度から決算値をかき集めてグラフ化しました。特別区交付金の推移で、横軸が平成20年度から令和13年度までで、20数年間のプロットです。縦軸が、一番下が300億円で、一番上が400億円、これは先ほど言いました特別区交付金の一般財源化できるところの財産費を除いた特別区交付金となります。黒い線が決算とこの前の補正の、令和3年の補正予算で出てきた、ほぼ決算値の補正額、青い線が令和2年予算編成時の予算ラインで、オレンジのところが今回の令和4年度予算編成時の見込みのラインです。緑は後で説明いたします。

 

 まずは実績ベースで見ていきますと、平成20年度、一番左になりますけど、このときが327億円の特別区交付金、財産費除くですけれども、この後、平成21年度、そして平成23年度にリーマンショックと東日本大震災があり、大きく下がりました。もちろん法人税と固定資産税が多くを占める特別区交付金でありますから、景気の動向が大きくここに出てくるというわけであります。そして、持ち直して平成26年度、平成27年度はかなり上がってきて、今度、また一つ下がる、平成29年、下がります。このときは何があったのかなと思ったんですけれども、いろいろと東京都の資料を見ますと、平成29年度は海外経済が回復するもとで、輸出や生産の持ち直しが続くとともに、雇用所得環境の改善が続いたことで景気は緩やかな回復基調が続き、名目経済成長率は2.0%増となった。このような経済情勢のもとで、法人2税は金融証券業を中心に企業収益が低迷したこと等により、平成28年度決算に対して2.2%の減となったものの、雇用環境の改善により都税総額では0.7%の増となった。はっきり言って、素人にはよく分かんないですけど、結局、景気がよくなったことで、なぜか金融と証券業の法人税が下がったということなので、吉田委員とかなら分かるのかもしれないですけども、そういった素人にはできないような減が含まれているわけです。

 

 平成28年度から、そのところから平成29年度で19億円の減となっております。またその後、平成30年度359億円と増えて、令和2年度は345億円、赤丸で示したところですね、左側の。この前の令和3年度の補正予算で、380億円が特別区交付金、財産費除くのところになりました。ここで青いラインを見ていただきますと、令和2年度予算編成時のときは、こういった下降ラインを設定しておりますけど、この理由は何ですか。

 

○森財政課長 令和2年度予算編成時に今委員お話があった特別区交付金が下降していくという、右肩下がりと見込んだという理由でございますが、同じように経済財政諮問会議の資料の地方公会計、地方の普通会計の姿、税収等の伸びを財産費を除く普通交付金に掛けてはいるんですが、令和2年度は法人住民税の一部国税化も拡大するというような見通しがありました。そういった影響が翌年度以降も続くであろうという想定をしまして、さらに0.98掛けをしたことによりまして、こういった右肩下がりということになったということでございます。

 

○加藤委員 結果的に法人税の一部国税化というところの影響は、今はどのように見ているんですか。

 

○森財政課長 結果として、令和3年度の特別区交付金につきましてもそうですし、令和4年度の見立てもそうですが、伸びているといったようなことで、令和2年度当時見込んでいたほど落ち込んではいないというふうに考えております。

 

○加藤委員 いずれにせよ、こういった青いラインを危険だと思ったら設定するという過去の事例があったということでよろしいですね。そういう想定をすることもあると。

 

○森財政課長 令和2年度当時においては、そういったことも想定をして厳しく見積もったといったような、そういったことでございます。

 

○加藤委員 また決算のところに戻りますけれども、令和3年度380億円ぐらいに、最終的に過去最大の特別区交付金になったわけですけど、この理由について、どのようにお考えですか。

 

○森財政課長 令和3年度につきましては再調整が行われまして、東京都においても法人住民税など調整税等の増額がされたということでございます。企業収益が堅調に推移したということで、調整税等が全体で1兆9,700億円余ということで増えたといったようなことで、それを踏まえて中野区の特別区交付金についても積算をして、補正予算として計上したということでございます。

 

○加藤委員 先ほどから何度か触れているところでありますけれども、その次の3、令和4年度の373億円というのはどのように算出されたか、改めて伺います。

 

○森財政課長 普通交付金につきましては、令和4年度の東京都の調整税等のフレームが示されましたので、それをもとに過去の中野区のシェア等を勘案しまして算出したということでございます。特別区交付金につきましては、令和3年度は10億円を見込んだところですが、調整税等の増を踏まえまして令和4年度は15億円を見込んだということでございます。その結果、特別区交付金としては全体で405億円になりますが、財産費につきましては32億円を想定していますので、それを控除すると373億円というふうになります。

 

○加藤委員 東京都との調整協議で決まったということですけども、この交付金が先ほどの国全体の地方税の増減のものとちょっとずれている、ベースラインに戻らないってなっているのはなぜか、なぜ戻らないか、そのぐらい下がらないかというか、元どおりになると推定されますか。

 

○森財政課長 詳細なところは、東京都が積算しているので把握していませんが、報道によれば企業収益の伸びがあるということで、法人住民税も増収となっているといったことで、特別区交付金の全体の財源についても伸びているといったようなことから下がらず、今委員がお話になったベースラインというところまでは戻っていないということだと考えています。

 

○加藤委員 令和4年度だけを考えたら、そういったこともあるかもしれませんけれども、私の見解といたしましては、東京都は、ほかの道府県と比較しまして1兆円の財政調整基金を使って、感染拡大防止協力金などを潤沢に用意しまして飲食店に大量に支給していったわけで、そういったところが結局、経済の冷え込みというのが遅れて出てくるのではないかなというふうに考えております。そう考えると、令和5年度以降にその影響が出てくるかなと考えるわけですけども、令和5年度以降はどのように算定されて、このオレンジのラインが出てきたかをお伺いいたします。

 

○森財政課長 先ほど来お話ししている内閣府の経済財政諮問会議の資料の「中長期の経済財政に関する試算」、こちらの税収等の伸び、これを財産費を除く普通交付金のほうに、それを伸び率として掛けまして算出をしているということでございます。

 

○加藤委員 先ほどから言っている総務86の「特別区交付金の将来見込み方法」というとおりだと思いますけれども、この計算で伸び率を出していくということですけども、1回もガクンと落ちることなく、堅調にこの交付金が伸びるとお考えなんでしょうか。

 

○森財政課長 政府の経済見通しによりますと、新型コロナ対策、新時代開拓のための経済対策、こちらを着実に実施することによりまして、今年度中には経済がコロナ禍前の水準に回帰するという、そういう展望もあるところでございます。令和3年度の決算見込みや令和4年度予算における特別区交付金の状況は、当初の想定よりも上振れの見通しでございまして、そういったところ、経済状況も戻りつつあるといったような、好転しているといったようなこともございまして、今後の特別区交付金につきましても、現時点においてはお示ししたような一定の伸びということで見込んでいるところでございます。

 

○加藤委員 先ほどから示していますけど、このベースラインに戻るという概念がこの特別区交付金の計算の中には入っていないのではないかと考えるわけであります。コロナ禍前の比較的安定している状態の経済に戻るとなれば、税収が下がってしまう、つまり交付金とかがなくなってしまうから、そういったふうな状況になるのではないかなと考えるわけですけども、そういうふうな想定はされないのかなと。ドーピングで上がった法人税のまま、そのまま伸びていくという計算方法になっているわけですけども、それが本当に正しいと思うのか、改めて伺います。

 

○森財政課長 区が今後の税収等、今回お話がありました特別区交付金の伸びの件でございますが、そういったものを、今後の伸びを見ていくときには、国の経済見通しを一つの参考にして見通しを立てているということでございます。繰り返しになりますけども、それを踏まえて見通しを立てておりまして、現時点においてはそういった形で伸びを見込んでいるということでございます。

 

○加藤委員 伸びのところしか見ていないですけど、下がるところを見込んでいないんじゃないかって言っているんですけど、下がることは見込まないんですかって改めて聞きます。

 

○森財政課長 いろいろ、様々リスクはあるというのは承知しております。承知はしているところですが、一つの区が参考にしている将来見通しにおいては、今回、国の経済見通しを参考にして伸びを見込んでおりますので、こういう形でお示しをしたということでございます。

 

○加藤委員 参考にしていると言うんだったら、この図面で示している下がりが、令和元年度から令和2年度でマイナス6.3%、令和2年度から令和3年度がマイナス0.3%、令和3年度から令和4年度がマイナス15.5%、この資料を参考にしていると言うんだったら、この下がりをどこかで入れないと計算としては成り立たないんじゃないかって言っているんです。もう1回お伺いします。

 

○森財政課長 令和5年度以降の伸び率は、経済財政諮問会議の資料で示されているところでございます。ですので、今回の令和5年度以降の見通しについては、その伸び率を踏まえて見通しを立てたということでございまして、それをどう掛けるのかというところはあるので、今回については国のこの伸び率、令和5年度以降の伸び率を踏まえたということでございます。

 

○加藤委員 だから、伸び率だけ参考にするんじゃなくて、下がるところは何で参考にしなかったかって聞いているんです。これだけ下がってしまったという現状、元どおりになるという現状は踏まえない想定だったんですかって聞いているんです。

 

○森財政課長 今ここで参考にしているのは、伸び率を参考にしておりまして、現状、令和4年度の積算については予算案のところでお示しをしたというところでございます。じゃ令和5年度以降どうなっていくのかといったところについては、この伸び率を踏まえて参考にしていますので、下がるといったところについては国の資料には出てきていませんので、こういう形でお示しをしたということでございます。

 

○加藤委員 だから、1年ずれているかもしれないけど下がっている現状があるじゃないですか。何で特別区交付金はこれを見込まないのかって聞いているんです。

 

○森財政課長 令和4年度予算については都のフレームを踏まえて積算をしていまして、それでお示ししたとおりでございます。繰り返しになるんですけど、国も経済対策を進めていくと。地方の税収等もこれによって伸びていくということでございますので、令和5年度以降の先についてはそういった見通し、見立てをしたということでございます。

 

○加藤委員 特別区税は下げているじゃないですか。そういう見込みをしているじゃないですか。担当部署によって考え方が違うんですか。

 

○森財政課長 特別区税は特別区税で、今後の人口見通しとか、収入の状況とか、そういったところは一定見ているというようなことは承知はしております。特別区交付金については、原資は都税でございます。東京都として徴収するということで、そこがどういった伸びをしていくのかといったようなところについては、詳細については区のほうも把握するのは難しいところでございますので、5年度以降の伸びについては、国が示した伸び率を参考に見通しを立てているということでございます。

 

○加藤委員 下げを含まないままやってしまったというところはお認めにならないですけど、確実に下がることも想定するということが先行き不透明な状況の中での緊張感を持った財政運営だと思いますけれども、緊張感がないんだろうなというふうに感じ取れます。

 

 2年前は、この青のラインで危機感を持った財政運営というものを実際にやろうとしていたわけであって、このぐらいのフレキシビリティーが区の財政運営の方法としてはあるんだなというのも一つ参考にはなったなという線でありますけども、今回は最大限に楽観視したオレンジのラインを設定したというのが分かっております。このオレンジと青の差、令和4年度で比較すると42億円、オレンジと青の差を引いたらですね。5年後の令和9年度には70億円となります。2年間でこれだけ見かけ上、財政的に余裕が生まれるとしたら、財政規律が緩んで、たがが外れた放漫経営というふうな方針転換になるというのも想像がたやすいわけです。計算ミスではないかもしれませんけれども、結局、総務86の財産費を除く交付金の、令和4年度の財産費を除く交付金の373億円に、ここの数字にエクセルで入れたらパッとその後10年間が出ちゃうという単純なことなわけですよ、はっきり言って。計算ミスとは言わないですけど、入れただけの数字が先に走り、こういったところで数字だけが先に走ってしまって、それで財政フレームを組み直したんだなというところで、青いラインから2年間でオレンジのラインになったということで、それで緩くなっていったんだろうなというふうに感じているわけであります。また、そういうところの想定というのが足りなかったのかなと。

 

 ちなみに、現実的な交付金の金額を自由民主党議員団で試算したのが緑のラインですけれども、これは令和5年度にコロナ禍による財政への影響がなくなったとする、つまり補正予算とかで感染拡大協力金だったり、雇用調整とかがなくなるのが令和5年、それ以降かもしれませんけれども、取りあえず令和5年度にはそういったドーピング的な財政出動がなくなったと仮定した場合、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する前の令和2年度歳入規模に戻ると仮定したのが、この赤丸から赤丸に移ったというところです。そして令和6年度以降は、総務86と同じように、財政経済財政諮問会議の「対前年伸率」というものを掛け合わせていくと、こういった緑のラインになります。そうすると、にわかにリーマンショックの前から、平均値がこういうふうにアップしたら緑のラインぐらいに近づくわけです。でも、このオレンジのラインというのは、最高値をずっと続けているぐらいのラインでやっているわけで、今じゃなくなってしまいましたけれども、当初予算の概要には令和元年度まで年度間調整分のぐにゃぐにゃと波線の図面が入っていたのに、令和2年度からなくなっているんですけれども、そういった変化みたいなものを捉えるというか、一応金額としては年度間調整分とは書いてありますけれども、そういった概念が薄れてしまったのかなというふうに感じるわけですけど、何で図面が令和2年度からなくなったのか、通告していないですけど教えてください。

 

○森財政課長 すみません、今のお話のところをちょっと認識は、特に意図的にこれをなくしたかどうかといったことについては、特に認識はしておりませんので、特にこういう目的で、これがあるからからなくしたということは、そこまでは認識はしておりません。

 

○加藤委員 そういった年度間調整分という概念が、危機的状況なときに使って、ある意味、来年度、令和4年度においては交付金が大きく入ってきて、その後、下がるというふうに考えたら、お金をためるタイミングなんじゃないかなというふうに、先ほどの山本委員の主張と全く逆になりますけど、令和5年度以降の財政を考えたときには非常に、まだ豊かな令和4年度予算になるのかなというときに、このときに金をためて、令和5年度以降に備えるというのが基本的な考えになると思うわけです。

 

 いろいろ言いましたけど、先ほど危機的状況で一部国税化をするということにおいて、青いラインということも想定された過去があって、今回は一番楽観視しているオレンジのラインをとったということで、今回緑で自由民主党議員団のほうで試算させていただきましたけれども、こういったラインになることもあり得ますよね、想定としては。だって青まで下げたことがあるんですから。考え方によっては、こういった緑になることもあり得ますよね。お伺いします。

 

○森財政課長 繰り返し御説明していますが、国の試算を踏まえて令和5年度以降の予測をしているところではございますが、今後の経済状況などにより、予測より伸びが鈍化する、下降する、そういった可能性もあるとは考えています。

 

○加藤委員 そうすると、こういった緑のラインというのも想定できないわけではないというか、全て分からないですから、税収は分かんないですけど、仮定としてはそういったラインも、青いラインも考えたことがあることなんですから、取りあえず緑のラインぐらいで考えるのが妥当ではないだろうかということで出させていただいたわけであります。

 

 そうすると、図面化するほどでもないですけど、大体、令和5年度以降は毎年30億円ぐらいが、このオレンジのラインと緑のラインで差が出てきます。毎年30億円ですよ。見込みが30億円足りなくなるんじゃないか、そのぐらいの危機感を持った経営が必要になってくると考えますけれども、そこに対しては、そちらはお答えできないかもしれませんけども、そういったことが考えられると。そういった先行き不透明な想定をしていかないといけないのではないかというふうに思います。

 

 以上、長くなりましたけど、財政フレームの歳入の部分についてまとめさせていただきます。特別区税においては、御担当が先行き不透明である経済状況を勘案して、緊張感を持った来年度以降の試算をしましたが、特別区交付金においては、令和4年度においては東京都との調整の中で出ているので問題ないかもしれませんけれども、令和5年度以降には毎年30億円以上過大に評価しているというのが、その辺が妥当な数字だということを指摘させていただきました。

 

 本定例会一般質問において、我が会派の大内しんご議員の財政的な非常事態であるとの従前の認識について、現時点ではどのように考えているのか伺うとの質問に対して、令和3年度の決算見込みや令和4年度予算における一般財源の状況は当初の予定よりも上振れの見通しであり、当時の状況よりも好転しているものと捉えている、しかしながら新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う景気の下振れリスクは依然としてあり、不透明な経済状況に変わりはなく、引き続き緊張感を持って財政運営に当たる必要があると考えていると答弁されております。確かに令和4年度においては、ある程度見込みがある数字ですけども、令和5年度以降については緊張感が全くないような歳入の値になっていると思いますけども、その辺、答弁の中で、「不透明な経済状況に変わりはなく、引き続き緊張感を持って財政運営に当たる必要があると考えている」というのは、この図面で言ったらどこに反映されるのか、お伺いいたします。どこに緊張感を持っているのか。

 

○森財政課長 今の図面は歳入の見通しでございますので、歳入予測は、繰り返しになりますけど国の試算を踏まえて、現時点において適切に見通したということで捉えているところでございます。財政運営全体として見れば、当然毎年の予算編成においては、経常経費を中心とした歳出削減ですとか、あと、債権管理体制の強化などを通じまして歳入確保にも取り組んでいく、また、将来に備えた基金積立や起債の抑制、また、執行段階に当たっては、工夫によりまして執行額の精査をしていくといったようなことなど、全体としてそういった取組をしっかり、緊張感を持って取り組んでいく必要があるということで考えているところでございます。

 

○加藤委員 もし30億円足りなかったら、どこのお金が歳出のほうで削らないといけないかといったら、簡単に計算したら基金のところから30億円減ってくわけですよ、入ってこないんですから。緊張感を持つべきは歳入の積算が一番最初なんじゃないですか。そこに緊張感が感じられないんですけど、改めて聞きます。歳入においては、どこに緊張感を持って計算をされたのか。

 

○森財政課長 今後の見通しについては、繰り返しになりますが、国の試算を踏まえて積算をしたという見通しを立てたということでございます。当然、毎年毎年の予算編成、それから予算執行の段階、そういったところでしっかり切り詰めていく、また、段階段階で歳入を確保していくと、そういったところが当然必要になってくるということで捉えているところでございます。

 

○加藤委員 だから、その歳入のところで、緊張感がない歳入見通しなのがなぜなのかって改めて聞いているんですけれども、全体的な話じゃなくて一番重要なところですよね。入らなきゃ駄目なんですから、ない袖は振れないじゃないですか。入る見通しを何でこんな甘く見ているのかというのを改めて伺います。

 

○森財政課長 甘く見ているという認識はございませんで、令和4年度予算の歳入ベースを、歳入の予算を踏まえて今後の伸び率を掛けているわけでございまして、そこのところといったところについては、現時点における見通しとしては適切な見通しだと考えています。

 

○加藤委員 一度立てた予算だから、そう言わざるを得ないんでしょうけど、はっきり言って甘い見通し、先ほどから何回も言っていますけど、国全体の地方税はガクンと下がる、ベースラインに戻るという、ここがいつ戻るのかって。ドーピング的に入ってきている法人税をそのまま、今後永劫入ってくると見ているということでよろしいですか、その答えは。お伺いします。増税している理由を踏まえて、今後もそれがずっと入ってくるという見通しであるかというのをお伺いします。

 

○森財政課長 国がそういう伸び率を掛けて見通しを立てているということでございますので、そういった形で一定の伸びがあるということでは見ているところでございます。

 

○加藤委員 何度も言いますけど、下がったところを見込んでいないので、伸び率は伸び率でいいですけども、これはしつこくなっちゃうので、もうこれ以上やらないですけど、そういったところで過大な積算をしているということで、令和2年度予算編成時、危機的な想定をしたらああいうラインもとれるし、令和4年度の過大な、あの甘々なラインをつくることもできて、財政規律が緩んで歳出が今後、その緩みが歳出にも影響が出てしまっているんじゃないかということです。

 

 ここで終わらせますけれども、午後においては、その財政規律の緩みから歳出の項においても非常に問題があって、それが令和5年度以降にちゃんと反映されていない、令和5年度以降がやっぱりやばいというような状況に対して指摘させていただきますので、お昼休みを挟んで、また後半戦をよろしくお願いいたします。

 

○ひやま委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。

 

 13時まで委員会を休憩にします。

 

午前11時56分休憩

 

 

 

午後1時00分開議

 

○ひやま委員長 委員会を再開します。

 

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 

 加藤委員、質疑をどうぞ。

 

○加藤委員 お昼休みを挟んで後半となります。前半では、特別区交付金が令和5年度以降30億円程度、毎年多く見積もっていると想定すべきだということを提言させていただきました。後半では、その特別区交付金が多く見積もられていて、中野区の実力を勘違いして多く見積もっているんではないかということで、それが今度、歳出のほうに影響が出ているということで、ただしていきたいと思います。

 

 それでは、令和4年度の歳出について、歳入と同様に基本的に財政フレームについて伺っていきます。また資料を見ていただきたいんですけど、総務41「令和4年度から10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰入計画」を御覧ください。

 

 まず、この歳出のうち、一般事業費とは何か、御説明ください。

 

○森財政課長 一般事業費でございますが、経常的経費のうち人件費や公債費、扶助費といった義務的経費、それから特別会計の繰出金を除いた経費でお示しをしているところでございます。

 

○加藤委員 義務的経費等を除いた経常経費ということでよろしいですか。

 

○森財政課長 そのとおりでございます。

 

○加藤委員 そうすると、義務的経費というのはなかなか削りづらいところではありますけれども、経常経費を削ると言っている中で削られるのは、主にここの金額のことでよろしいですか。

 

○森財政課長 そのようになります。

 

○加藤委員 ここで令和4年度以降、経常経費が214億円を維持し続けるという予算編成となっております。この214億円という金額を皆さん、覚えてください。

 

 次に、総務88を御覧ください。「令和2年度予算編成時における10年間の財政フレームと主な基金・積立繰入計画」であります。

 

 同じく一般事業費を見てみますと、大体150億円と設定しております。一般事業費は令和2年度編成時で150億円としておりましたけれども、令和4年度で214億円として、この2年間で経常経費が年間64億円増額していることが分かります。令和2年度の予算編成時の後年度の歳入見込みが厳し過ぎた反動か、経常経費がとんでもなく膨らんでいるわけですけれども、この2年間で64億円増額した理由は何でしょうか。

 

○森財政課長 主な理由、増要因を挙げさせていただきます。GIGAスクール構想の推進、また、清掃事業、予備費、東京二十三区清掃一部事務組合の分担金、それから定期予防接種、図書館指定管理委託料、それから文化施設の指定管理料、産業経済融資の利子補給、それから学校給食調理業務委託や学校用務の業務委託など、こういったところが2年前と比べると大きく増をしているところでございます。

 

○加藤委員 資料として要求したんですけど、締切日を過ぎてしまったので、明日以降出てくるということですけど、令和4年度予算において一般事業費が増額した主な要因ということで、致し方ない経常経費もあると思いますけれども、かなり増えていて、今おっしゃった主なところでは、幾らぐらいを計上しているんでしょうか。

 

○森財政課長 今申し上げたもので約14億円増になります。それ以外に、令和2年度の時点と令和4年度のところで言うと、新規・拡充事業との入り繰りといったようなものもございます。大きな増要因としては先ほど申し上げた約14億円でございます。

 

○加藤委員 64億円増えて、14億円は先ほど主なところと言っていましたけど、50億円、もう1回どういったものが増えたかをお答えください。

 

○森財政課長 先ほど申し上げた新規・拡充事業、令和2年度のときは新規・拡充事業に寄せていたものが、しっかり整理したことによって、令和4年度においては経常経費のほうでカウントしたといったようなところで11億円ほどありまして、あとはすみません、細々としたものがありまして、それ以上についてはちょっとつかみ切れていないところでございます。

 

○加藤委員 分かっているところで、新規事業でやったものが、新規事業やった翌年からは、令和2年度で新規だったものは、令和3年度以降は経常経費となるということで一般事業費に回る。今分かる範囲でも11億円。先ほど14億円がGIGAスクールとか、そういった致し方なかろう経費増でしたけれども、合わせて14億円と11億円、でも2年間で増えたのは64億円で、差し引きすると39億円、何らかで増え続けている。大体その36億円は何で増えたか、もう1回教えてください。

 

○森財政課長 申し訳ないです、それより細かなところについては、ちょっと今調べ切れていないところでございます。

 

○加藤委員 結局、経常経費なるものが何で増えたか、すぐには分からないというような感じで、どんどん財政規律が緩んで、経常経費が膨らんでいる、2年間でということだと思うわけですけれども、本当に分かんないですか、分析してそれが。何で30億円以上増えちゃっているか。

 

○森財政課長 ちょっと今のところでは分析がし切れていないところです。

 

○加藤委員 もう増えてしまっているという、かなり経常経費が増えている事実はそこにあるわけで、切り詰めると言いながらも全然切り詰められなくて、何だかよく分からないで30億円以上が経常経費として増えていっているということであります。増えてしまう部分は構造改革実行プログラムとか財政効果、その辺で埋めていくということですけれども、その辺の進捗具合について伺います。

 

 要求資料、総務85「構造改革実行プログラムに基づく取組の財政効果の内訳」を御覧ください。御担当から総務85の内容について御説明いただけますか。

 

○石井構造改革担当課長 総務85「構造改革実行プログラムに基づく取組の財政効果の内訳」ということでございますが、こちらの財政効果につきましては、経費の削減、歳入確保、それから人件費相当額という三つに区分をいたしまして試算を行ったところでございます。内訳といたしまして、業務のICT化の推進による紙文書等の削減など、執行方法の見直しや事業規模の縮小により経費削減が見込まれるものということが経費削減になりますが、これが令和4年度では7,016万円余、それから、口座振替の促進や納付勧奨の工夫による収納率の向上など、新たな補助金や歳入確保等により歳入増加が見込まれるものが、同じく令和4年度として3億1,140万円、それからウェブ会議による移動時間等の削減など、効率化等による労働時間の削減が見込まれるもの、これを人件費相当に換算したものということで、令和4年度が1億6,271万円余ということでございます。

 

○加藤委員 財政効果を経費削減と歳入確保と人件費相当というふうに三つに分けておりますけれども、この人件費相当というのは、財政効果は時間を人件費に換算しただけであって、この人件費をカットするわけではないので、予算削減にはならないということでよろしいですね。

 

○石井構造改革担当課長 実際、予算そのものでの削減効果ではないものでございます。

 

○加藤委員 歳入確保で、Ⅴの安定的な財政運営と財源創出のところで3億1,540万円は、これは何をして生まれたお金ですか。

 

○石井構造改革担当課長 主には債権管理体制の強化ということで、税収増によるところが大きいということでございます。

 

○加藤委員 よく分かんないですけど、令和5年度にはこれがないわけですか。

 

○石井構造改革担当課長 令和5年度は、現時点ではまだ見込めないということで、歳入効果はあるものと見ておりますけれども、現時点では試算はできないというものでございます。

 

○加藤委員 そうすると、構造改革実行プログラムにおきまして経常的経費を生むというところは、①の経費削減というところのみになるということが言えます。令和4年度においては7,000万円程度で、令和5年度においては経費削減が2,500万円程度ということで、合わせると9,500万円ぐらいで、予算ベースで言うと、削減するのはそのぐらいの金額ということでよろしいですか。

 

○石井構造改革担当課長 実質的に経費の削減ということで、予算額に影響するものはそれに当たると考えております。

 

○加藤委員 構造改革実行プログラムが無駄とは言いませんけども、大きな予算削減につながるような財政効果というのは、今のところ見えていないということですけれども、そういった認識でよろしいですか。

 

○石井構造改革担当課長 今回のこの資料のとおり、構造改革の実行プログラムに位置付けている事業にも、資料にあるとおり事業費というのもございまして、実行するに当たっても事業費がかかるというものがございます。したがいまして、予算削減に直結するというところは、先ほどの経費削減の部分ではございますけれども、今後、構造改革の取組につきましては、中長期的に財政効果が上がるものと考えております。

 

○加藤委員 来年度までに完成させなくて、中長期的にということですか。今年度と来年度、再来年度の3か年って言っていましたよね。それで、中長期的というのはいつぐらいの年月を言っているんですか。

 

○石井構造改革担当課長 この構造改革実行プログラムは令和5年度まで、3か年で計画をしておりますけれども、その先、5年、10年という単位で、これは中長期的に財政効果が上がるということは考えております。

 

○加藤委員 いずれにせよ、今は検討中ということで、中身が出せないから、ここには数字として現れないということでよろしいですね。

 

○石井構造改革担当課長 現時点で、まだなかなか見込めないものもございますけれども、今後、取組を進める中で、財政効果も見ながら推進していきたいと考えております。

 

○加藤委員 それでは、次に総務84「次年度予算で計上した新規・拡充事業に係る経常経費の見込み」を御覧ください。総務84です。よろしいですか。

 

 では、御担当からこの資料について御説明してください。

 

○森財政課長 総務84でございますが、令和4年度予算に計上しました新規・拡充事業のうち、経常経費化する事業につきまして、経常経費と臨時経費に分けて記載したということでございます。令和5年度につきましても、経常経費と臨時経費の見込みの経費を記載しております。今後、後年度にわたって、単年度に見込まれる経常経費と見込まれるものが一番右端の列、後年度における単年度の経常経費ということで整理をしております。

 

○加藤委員 経常経費ということで、後々、後年度に関わる経常経費も出していただいたということで、この臨時経費というのはいわゆるイニシャルコストという認識でよろしいですか。

 

○森財政課長 そのようになります。

 

○加藤委員 ここで重要なのは後年度における単年度経常経費ということですけれども、これの2ページを見てください。2ページの一番右下、後年度における単年度経常経費の合計値が出ていますけれども、10億4,500万円余、10億円以上が後年度における単年度経常経費として出てくるということですけれども、今度の新規・拡充事業をやると、後々10億円以上が経常経費化する、令和5年度以降は経常経費化していくということでよろしいですね。

 

○森財政課長 そのように経常経費として見込んでいく、見込まれるということでございます。

 

○加藤委員 先ほども令和2年から令和4年において、経常経費化したものが64億円あって、致し方ないものも含めて、新規事業をやることによって、それが経常経費化いずれしていくという中でどんどん予算が増えていく、年間で必要なお金が増えてくるということで、これも同じような状況になっていくということでよろしいですか。

 

○森財政課長 この事業を進めていけば、そのようになっていくということでございます。

 

○加藤委員 ちなみに、この新規・拡充事業の中に児童相談所の経費が入っていないように見えますけれども、どうなんでしょうか。

 

○森財政課長 児童相談所の運営に係る経費につきましては、当初予算案の概要での整理、記載はしているところなんですけれども、推進事業として整理をしているところでございまして、この総務84につきましては、新規・拡充事業で整理をしている事業をまとめておりますので、この資料にはお示しをしていないということでございます。実際かかってくる経費については、令和4年度に12億6,000万円余、一般財源ベースで7億8,000万円余を計上しておりまして、これがほぼほぼ、翌年度以降も経費として見ていく必要があるということでございます。

 

○加藤委員 そうすると新規・拡充事業のほかに推進事業というのもあるということで、それは新規・拡充等事業の「等」に入るということなので、その推進事業をまとめると幾らになるんですか。

 

○森財政課長 先ほど一般財源ベースでは児童相談所について7億8,000万円余ということで申し上げましたが、それ以外の推進事業を合わせますと8億1,000万円余となります。

 

○加藤委員 そうすると新規・拡充事業に係る経常経費が10億4,000万円で、推進事業は8億1,000万円ということで、後方年度の単年度経常経費はそれら事業を始めると10億5,000万円になるということでよろしいですか。

 

○森財政課長 新規・拡充事業の後年度負担、単年度経費が10億4,500万円余で、推進事業の経常経費が8億1,000万円余でございますので、合計しますと18億5,000万円余、約19億円になるということでございます。

 

○加藤委員 計算をミスしました、18億5,000万円が経常経費として後年度負担していかないといけないということですね。改めまして、総務41「令和4年度から10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰越計画」を御覧ください。

 

 経常経費が後年度18億5,000万円、約19億円ということですけれども、その金額が令和5年度以降に、義務的経費だったら一般事業費に加えられるべきだと思うんですけれども、その19億円程度の金額はどこに入っていくんですか。この総務41を見ると、一般事業費が令和4年度で214億円で、令和5年度も同じ214億円になっていますけれども、この辺の経常経費がどこに加わるんでしょうか。

 

○森財政課長 令和4年度の新規・拡充事業や推進事業で翌年度以降に経常経費化していくもの、19億円余と申し上げたところでございますが、当然それはかかってくるというところなんですが、一方で、PDCAサイクルを回していき、行政評価や決算分析による事業の効果検証を行って、新規事業と既存事業の見直しを一体的に行うビルド・アンド・スクラップを徹底しまして、既存の経常経費については当然抑制していく必要がある、努めていくということでございまして、令和5年度以降の一般事業費については横引きということでしたところでございます。

 

○加藤委員 令和5年度は、その19億円の経常経費を削れると今おっしゃったんですけど、本当ですか。今まで削れないじゃないですか、ビルド、ビルドばっかりで。スクラップやっていないじゃないですか。19億円のスクラップをするって今言ったわけですよ。ただ、構造改革実行プログラムでは、ほぼほぼ0円。19億円、令和5年度の予算で削れるって、どこにこれまでの区政運営の中で証明できるんですか。どうやって19億円削減するか、おっしゃってください。

 

○森財政課長 繰り返しになりますけれども、行政評価や決算分析の事業効果検証、当然ビルド・アンド・スクラップも徹底していく必要があるということで、そういった中で既存の経常経費についてはしっかり抑えるということでございまして、令和5年度予算以降についてもそういう形で進めていくということでございます。

 

○加藤委員 今まで、そのスクラップをやってきたなら、それも信じられますけど、今までやれていないじゃないですか。どうやって急にできるんですか、19億円もスクラップが。もう一度伺います。どうやって具体的に進めていくのか、教えてください。

 

○森財政課長 繰り返しになりますが、当然、行政評価や決算分析、そこのところでしっかりチェックをし、効果検証を行っていくと。その中で削減できるもの、経費を抑えていけるもの、見直ししていくもの、そういったところはしっかり整理をする、そういうところで既存の経常経費は抑えるということで、取り組みを進めていくということでございます。

 

○加藤委員 繰り返しになっちゃうので、次に行きますけれども、本定例会の一般質問において我が会派の大内議員が、区民の暮らしを守るため、財政運営のため、令和4年度予算で最も優先すべきことは何と考えているか伺うとの質問に対して、新型コロナウイルス感染症の影響による経済状況の先行きが不透明であることから、中長期的な視点を持ちながら経常経費の削減や歳入確保、将来に備えた基金への積立と起債発行の抑制にも取り組んだところであるとの答弁がありました。中長期的な視点とはどこら辺に持たれているのか。本当に経費削減や歳入確保とか、その辺のところの中長期的な戦略というのが見えてこないですけど、改めて伺います。

 

○森財政課長 当然、新規・拡充事業を計画する際、そういった際には事業の目標年度、どこに置き、事業展開をしていくか、また後年度負担、どういった形で軽減をしていくのか、そういったところを踏まえた事業構築、そういったところは議論したところでございます。また、歳入確保につきましては、債権管理体制の強化などを踏まえての取組、それから将来に備えた基金への積立や起債発行の抑制といったようなことも当然取り組んできたところでして、中長期的な視点ということについて、そういったところを見て予算編成を行ってきたというところでございます。

 

○加藤委員 その答弁でなかったわけですけれども、結局、新たに生まれる経常経費というのを考慮していなかったというだけだと思うんですけども、その辺、削減するといってもなかなかできない中で、新たに生まれる経常経費というものにどういう考えがあったのか、そこをお伺いいたします。

 

○森財政課長 先ほども少し御答弁申し上げましたが、事業計画を立てる際は、当然後年度負担の経費も明らかにするようにいたしまして、後々の経常経費化ということについて議論をしたといったところはまずございます。当然、先ほども御答弁したとおり、ビルド・アンド・スクラップ、PDCAサイクルをしっかり回していくと、そういったところでの既存事業の経費削減、それから経費抑制、経常経費の抑制ということが必要であると考えておりまして、今後もそういう形で進めていきたいと思っているところでございます。

 

○加藤委員 内示のときの話をするのがありか分かんないですけど、予算内示のときに、新規予算を出すけれども、その分歳出抑制できるのかという、新規予算でどういった後年度予算が生まれるのかって質問に答えられなくて、今後整理していきますというふうに言って、それでこの資料、これら資料を作ってもらっているわけですよ。ということは、予算を編成するときには後年度どのぐらいの予算が生まれてくるかというのを、そのときには積算していなかったということじゃないですか。後年度予算がどのぐらい増えるかというのを考えないで新規予算をつくったということですよね。その辺、どうなんですか。

 

○森財政課長 予算編成過程において、事業計画を立てる際は当然後年度負担の経費も含めて議論はしているところでございます。今回改めて資料の作成に当たりまして全体を整理しまして、こういう形でお示しをしたということでございます。

 

○加藤委員 いや、内示のときには、そういうのはやっていないと言っていたんですよ。予算編成のときに、そういう後年度、後々のことを考えないで新規予算を作っているようにしか思えないわけですよ。歳入が増えそうだからといって、そういうところにバンバンお金を使って、後年度の負担のことまで考えていないというのが今回の財政フレームだと言っているわけです。

 

 時間もあれなので、ここでおさらいというか、まとめますけれども、まず歳入は年間30億円少なくするべきだと見込むべきだと考えています。そして、構造改革実行プログラムによる歳出の抑制は難しくて、ほぼ金額的に言ったらゼロと見ていいと考えております。それに加えて、令和4年度からの新規・拡充推進事業を始めることによりまして、後年度経常経費が約19億円増額されます。そして財政フレームに、経常経費が令和5年度以降入っていないというような財政フレームになっている、削れないと言い切ってしまうのは申し訳ないですけど、今までのことから考えればそうです。そうすると、歳入が30億円少ない、支出が19億円多いってなると、大体49億円、年間不足していくんじゃないかなということが推測されるわけです。しかも10年間。これは、大体50億円ですけれども、小学校1校建て替えるのに必要と言われているのが今52億円と言われていますけれども、それ相当の金額になるわけです。今後1年間に1校建て替える予算、ちょうど小学校の予算というのがないもんだと考えたほうがいいのかなと考えるわけですけれども、新規・拡充事業をやっている場合ではなくて、令和4年度はそれらの計画をある程度見直して、基金をため込むべきだったんじゃないかなと思うんですけども、その辺、中長期的な戦略はどう考えていますか。

 

○森財政課長 令和4年度予算で計上いたしました新規・拡充事業は、新型コロナウイルス感染症との闘いを乗り越え、活動を力強く再開し、未来へつなげる予算とするために計上したものでございまして、必要な事業であるということで認識をしているところでございます。将来的には、基金への積立につきまして、将来の施設更新に備えての減価償却費相当、25%相当額を関係する基金に積み立てたほか、財政調整基金への積立も行っているところでございまして、後年度負担も踏まえながら、基金の残高確保にも努めたところでございます。

 

○加藤委員 仮定の話もありますけれども、50億円ぐらい見込み差があるんじゃないかというところをしっかりと肝に銘じた予算編成であったべきだと我が会派としては考えているところであります。その辺は、歳入に関しては令和5年度から見込みが甘かったということで変えることは可能かもしれませんけど、来年度予算で始めてしまった新規事業、始める、ものによっては減らせられないんですけれども、児童相談所の8億円というのは削れる費用ではないですし、経常経費として使わないといけないものももちろんありますけれども、それに対して、そういうのも含んだ上で新規予算というのを抑制して、後年度経費というのを減らすべきだったと思うわけです。その辺のところを皆さんには理解していただいて、予算に対する質疑を終了いたします。

 

 それでは、中野区のDX戦略についてお伺いいたします。ちょっと時間の都合上、どこかで変わっちゃうかもしれませんけど、よろしくお願いします。

 

 戦略という言葉を使わせていただいているので、戦術的な細かい話ではなくて、抜本的にどうやって改革をしていくかというような観点から質問をさせていただきます。

 

 まず、働き方改革やMS365の活用についてお伺いします。新庁舎整備を契機とした行政事務のDX推進を実現するためにMS365の導入が令和3年12月に決定しました。MS365については、民間企業や自治体においても導入が広がっており、私自身も個人的に使用しておりますけれども、保有する機能面において、チャット・ウェブ会議などによるコミュニケーションの円滑化、ペーパーレスの推進、ファイルの共同利用や会議メモの自動作成、音声認識機能など、主たる機能だけ考えても業務の効率が上がっていくと想像できます。一方、構築経費で約5億円、年間ランニングコストで約3億円を見込んでいるところです。これだけのコストをかけてMS365を利用する以上、期待する効果は行政事務の効率化のみならず、やはり職員の働き方改革に資するものでないといけないと捉えております。DXの推進は、あくまで働き方改革の一手段にすぎず、DX推進が目的になってはいけません。

 

 そこで、区はMS365の利用について、働き方改革の視点で見たときに、どのようなメリットが生まれると考えているか、お伺いします。

 

○白井情報システム課長 新庁舎におきましては、MS365の導入やネットワーク環境、端末類の整備と併せまして、端末で電話を受発信できる機能を実装することにより、ウェブ会議によるコミュニケーションの迅速化・円滑化やテレワークの推進による柔軟な働き方の実現等のメリットが生まれると考えております。また、職員は組織横断的なプロジェクト型の働き方を実践することで、これまでの業務にかかる時間を縮減させ、生み出した時間は直接の支援を必要とする区民へのより丁寧な対応や政策の充実に向けた検討に充てるなど、さらなる区民サービスの向上につなげることができると考えてございます。

 

○加藤委員 いろいろメリットはあるとは思いますけれども、職員等いろいろ取材している中で、MS365日って何ですかとか、何だそれみたいなぐらい、MS365が庁内でこれから使われるということを認識していない理事者もいらっしゃるようなので、担当課だけじゃなくて、全庁的にしっかりと普及をするというプロモーションをかけてもらわないと、変わったときに大混乱が起こる、もしくは全くツールを使いこなせないということが想定できますので、しっかりとやってください。

 

 先般の我が会派、大内議員の一般質問における答弁において、DXを進めるに当たって専門的な知識や様々な経験を持った先進的な事業者と区とのDXを推進することを目的に協定を締結することを検討しているとの区側の答弁がありました。情報政策等調査特別委員会にて12月に行った愛知県の視察においても、先進企業と組んでDXの推進を図っていくことは、行政側、事業者側、双方にメリットのある取組であると感じるところです。しかしながら、DXの推進を目的に協定を結ぶに当たっては、区のDXを共に進められる事業者でなければ、その意味もなく、行政事務の効率化のみにとどまらず、区民サービスの貢献もままなりません。

 

 そこで、具体的にどのような内容を盛り込んだ協定とすると考えているか、伺います。

 

○白井情報システム課長 協定の締結に当たりましては、効果的な内容を盛り込む必要があるということは認識をしてございます。詳細につきましては、相手先となる事業者との今後の協議などを踏まえたものにする必要がございますが、行政事務のデジタル化や業務改善、職員のICTスキルの全体的な底上げや専門人材の育成と確保、ICTを活用した区民サービスの向上などをテーマとした協定を結びたいと考えてございます。具体的には、モバイルワークの環境の構築と窓口や現場での活用、職員の働き方改革への意識向上に関する取組や行政分野におけますICT人材の育成と確保、情報発信における多様性の対応などの分野で協働できる事業者との協定を考えてまいりたいと検討してございます。

 

○加藤委員 MS365の導入がDXの推進だけではないんですけれども、新庁舎において、庁舎を一から建設整備をするため、この機会に最適なネットワーク環境や会議環境を整備することが可能であると考えます。一方で、全庁でDXを進めていくという観点からすると、環境整備が新庁舎内にとどまってはいけないと考えます。区全体で取り組むことが可能な環境整備が必要となります。庁外施設においてはMS365を導入するのか、また、庁外施設のネットワーク環境についてどうやって整備を進めていくのか、伺います。

 

○白井情報システム課長 庁外施設におきましても、新庁舎整備と同時期にMS365や対応端末の導入を行い、環境整備を進めていく考えでございます。なお、外線電話に関しましては、庁外施設につきましては従前の電話機での対応となることや、当面は有線LAN環境での運用となりますことから、新庁舎における環境とは違い、固定電話であったり、固定席の義務となるなどの制約は発生するものと想定をしてございます。当面は各庁舎に既に配備しております環境の活用やモバイルルーター等を活用しつつ、新庁舎移転後の検証等も踏まえまして、庁外施設のネットワーク環境の在り方については引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 令和3年の第4回定例会の私の一般質問で、各所管でテレワークを推進し、BCP、出産・育児、条件付き病気休暇について、在宅勤務がしやすい環境をつくるべきだと考えるとの質問をしました。区の答弁は、テレワークの本格実施に向けて推進していきたいとのことでしたけれども、あまり具体的な答えではなかったんです。このたびMS365を導入するとしたことで、テレワークが可能な執務環境は一定整備されると考えますが、一方で、テレワークが可能な環境にするという道具がそろったとしても、区の職員が使いたい、使うという職員の勤務に関する制度がないということで、活用しようがありません。今後、区としてはテレワークを推進していく中で、さらに活用を図ろうとした場合、現在の区の制度面ではどういったことが課題となっているのか、また、新しい働き方に対する制度の検討についての進捗状況についてお伺いいたします。

 

○中谷職員課長 テレワークの本格実施に向けて推進をしていくに当たりまして、制度面の課題としては、半日単位の取得を認めるかといったことや、超過勤務や通勤手当の取り扱いをどうするかといったことが課題となってございます。東京都など、既にテレワークの実績が多い自治体の制度を参考にして検討は進めているところでありまして、ハード面の環境が整い次第、本格実施を開始できるように制度面の整備も進めているところでございます。テレワークの有効な活用が進むように、職員が利用しやすい制度とするよう検討を進めていきたいと考えています。

 

○加藤委員 例えば、半育休みたいな質問を前回定例会でさせていただいたんですけど、そういったものもできるんですか。半分働いて、半分育児しているみたいなことは、なかなか難しいんですか。

 

○中谷職員課長 休暇との組み合わせみたいなことはできるかとは思うんですけれども、半日単位の取得の場合には、通勤時間と勤務時間をどういうふうに認めるのかとか、管理上の難しさといった課題があるので、なかなか実現は難しい部分もありますが、検討は進めていきたいというふうに考えています。

 

○加藤委員 先ほど東京都の事例を挙げられましたけど、東京都は緊急事態宣言時のときに求められた4割出勤みたいなところを実現したわけで、制度的に既にあったのか、どうやって運用していたのか、ちょっとその辺のところを教えてください。

 

○中谷職員課長 制度上、詳細の部分の整備は進まない中でも、運用上、取得しやすいような半日勤務のようなものも認めていたというふうに聞いてございます。

 

○加藤委員 なかなか難しいでしょうけど、運用の範囲でいろいろできるように制度のほうをつくっていただきたいと思います。

 

 次に、令和4年度から総務部内にDX推進室を設置することになっています。働き方改革に資する道具の面については、新庁舎のレイアウトや窓口配置、MS365の導入など、方向性が示されておりますが、一方で、これを活用するための区の制度面については、その変化があまり外からは見えません。先般の一般質問において、中村議員の多岐にわたる横断的な区のDXの取組について、どのような検討・実施体制で進めていくのかとの質問に対して、新庁舎整備を契機としたDX推進による働き方、行政事務の効率化については、総務部内にDX推進室を組織して推進していくとの答弁がありました。働き方改革の視点で見たとき、総務部にDX推進室を設置することはどのような効果を見込んでのことなのでしょうか。また、区の目指す働き方改革とはどういったものなのか、総務部長にお伺いします。

 

○海老沢総務部長 業務の効率化を進める上でペーパーワークを削減していく、職員の移動時間を削減していく、組織横断的なコミュニケーションを円滑にしていくと、主にこの3点が大きな要素になるというふうに考えるところでございます。業務の効率化は、職務が増加する中で職員定数を一定維持していく上でも大変重要なことだというふうに認識を持っております。例えばでございますけれども、立案から契約、実施、検査、支払い、そして監査と、こういった一連の業務の流れについてでございますが、複数の組織が連携して行っているというところでございまして、これをペーパーレスで事務処理ができるとなれば、多くの職員の作業時間の削減につながるというふうに認識を持っています。新区役所の移転を契機といたしまして、これを推進していくに当たりまして、業務の執行を統括する総務部が中心となってDXの改革を担っていくということが必要だというふうに考えております。

 

 また、先ほどお話がありましたテレワークの推進などによる移動時間、職員の移動時間の効率化につきましても、システムの導入と職員課が担う職員管理制度を一体的に進める必要があるというふうに考えておりまして、職員が働きやすい取組を目指してまいりたいというふうに考えております。

 

○加藤委員 まだ何も組織ができていないので、具体的なところまで言及できないとは思いますけれども、新区役所ができるまでにしっかりと整備、その辺、進めていただきたいと思います。

 

 ここまでは区の働き方改革やDXの推進体制について伺ってきましたけれども、先ほど予算のところでもお話ししましたけれども、構造改革実行プログラムにおいて、令和4年度は人件費相当として1億3,000万円余りが見込まれるということを紹介させていただきましたけれども、あくまでデジタルシフトによって生まれた時間を人件費相当に換算しただけで、予算上その分が削減できるわけではありません。なので、そこでしっかりと財政効果として生まれた時間というのがどういうふうに生かされるのか、デジタルシフトによって生まれたこの果実をどのように働き方改革として生かしていくのか、構造改革の担当からお伺いいたします。

 

○石井構造改革担当課長 構造改革実行プログラムにおけますデジタルシフトの取組によりまして、今御案内のあったとおり人件費相当の財政効果、これが見込まれます。主に、ペーパーレスの推進と、また、区立保育園におけるICT化、こういったものが挙げられるところでございます。まず、ペーパーレスにつきましては、各種の申請手続や庁内事務におけるペーパーレス化、これによって業務が効率化されますので、職員は政策や事業の企画立案に注力ができるということもあります。また、超過勤務の縮減という実質的な削減効果もあるというふうに見込んでいるところでございます。また、区立保育園のICT化につきましても、登校園の時間管理等の電子化によって業務の負担軽減を図るというものでございますので、生み出された時間につきましては園児と接する時間に充てるといったようなことで、さらなる区民サービスの向上につながるものと考えております。

 

○加藤委員 通告はしていないですけど、言ってもやっぱり予算に反映できない、つまり人件費を削減できないのは分かるんですけど、新規の職員の採用数を抑えるとか、そういうふうには変わっていかないんですか、ここの財政効果というのは。

 

○中谷職員課長 財政効果といいますか、改善によって生み出される効果を積み上げていくことで、超過勤務の削減とかという部分には割と分かりやすく反映できると思うんですが、具体的に採用者数の減少までというところまで直接的にできるかというと、なかなか難しい部分があるのかなと思います。要は全庁的に、例えばDXの効果というのは、2,000人で生み出していくものだとすると、1人当たりに貢献できる業務量の削減効果というのは少しずつになってきますので、それを寄せ集めれば何人分となりますけれども、単純にその分、定数削減できるかというと、なかなか難しいのかなというふうには考えています。

 

○加藤委員 ある係で人一人分をなくすほどの効果はないということですかね。ちょっと時間がないので次へ行きます。ありがとうございます。

 

 次に、自治体の情報システムの標準化・共通化についてお伺いします。今年2月の読売新聞によると、令和4年2月8日、公正取引委員会は国や自治体が発注する情報システムに関する調査報告書を公表しました。既存のIT事業者がデータ引き継ぎなどを拒否するなど、新規業者の参入を妨害する契約の囲い込みが独占禁止法に抵触するおそれがあるとの指摘でした。行政システムで特定業者が受注を繰り返すことが問題となっており、国や自治体の約99%がシステムの改修や更新時に既存業者と再契約をしたと答えました。そのうち約半数が既存の業者しかシステムの詳細を把握することができないと回答しております。行政のデジタル対応が求められる中で、公正取引委員会はほかの業者の参入を妨げるベンダーロックインと呼ばれる状況を問題視し、業者にとっては一旦受注すれば保守や修理時でも稼ぐことができるといった記事です。独占禁止法に抵触するおそれがあるとの内容でもあります。

 

 中野区においても、基幹システムの標準化・共通化を約20のシステムについて令和7年度までに進める必要がありますが、対象となるシステムが同様の状態になっていると考えますが、いかがでしょうか。また、情報システムの標準化・共通化をすることで、そのベンダーロックの状況を打破できると考えますが、いかがでしょうか。

 

○伊東住民情報システム担当課長 住民基本台帳や児童手当、国民健康保険など、基幹系の業務に関わるシステムにつきまして、区では原則としてオープン調達を行っており、ベンダーロックインの状態になっているとの認識はございませんが、国が示しております自治体情報システムの標準化・共通化の意義や効果は、行政サービス及び住民の利便性の向上、行政運営の効率化、コスト削減、そして委員御指摘のベンダーロックインの解消でございまして、区としてもそのようなことを踏まえまして標準化・共通化の取組を行っていく考えでございます。

 

○加藤委員 ちょっと私の昔話になっちゃうんですけど、国土交通省に勤めていたときにCommonMPというシステムの構築業務をやっていました。CommonMPというのは建設業界において気象・河川・上下水道をモデル化して洪水の予測化とかをするんですけれども、そういったもののシステムの標準化・共通化を狙ったものでした。河川の計画を作成する場合には、統計学上から想定される降雨、雨を設定して、洪水予測モデルで河川流量、被害想定などを算出します。しかし、この洪水予測モデルは建設コンサルタント、事業者によってそれぞれ独自に開発しておりまして、完全にブラックボックスで、同じ想定の降雨を入れても、コンサルがつくるモデルによって答えが異なるというのが大問題でした。コンサルの計算結果によって国家予算1兆円規模の河川整備事業費の109ある一級河川の割り振りが変わってしまうからです。そこでシステムの標準化・共通化のためにシステム開発をしたんですが、結果的に失敗に終わりました。というのは、最大の要因が、ベンダーロックが発生する理由がコンサルの事業者、囲い込み側の話だけでなくて、その事業者と慣れ親しんでしまった行政サイドの職員が、事業者を変えたくないという身内の問題だったからです。新たな事業者と洪水予測のモデルをやって、違う答えが出てしまって、例えば過去の計画を再現できないまま新たな計画を作っても、その新しい計画に対して信憑性がなくなってしまうから、住民に対して説明責任が果たせなくなると考えたからです。ほかにも、著作権の問題などもありましたけれども、本省からかなり圧力がかかったにもかかわらず、変わることはなかったです。発注担当者がプロポーザルで事業継続性に焦点を当てた技術提案をさせれば、結局、ほぼ間違いなく同じ業者が取れることになります。

 

 話を戻しますけれども、せっかく自治体の情報システムの標準化・共通化を国が進めて、ベンダーロックを外すチャンスができても、担当職員自体が新たなロックを自らかける可能性もあるわけです。というのは、国の標準とは関係なく、例えば保育園の利用調整基準とか、中野区独自で試算するシステムを設ける必要は今後も続くわけで、区独自のシステムをつくり続ける限りはベンダーロックがかかる可能性があるわけです。はっきり言って、そんなシステム、大したものではないですけれども、事業者によってはこのシステムをブラックボックス化されると、情報システムに弱い発注担当者によっては、そこに恐怖を感じて、新たな事業者に入られることを拒むようになることも考えられます。結果的にシステム関連に関する費用の圧縮できるチャンスを自らつぶす可能性すらあります。

 

 話が長くなりましたけど、システム構築、維持管理の発注する際に、ベンダーロックがかけられないように情報システム課等の職員によくよく仕様書などを精査してもらう制度が必要と感じますが、区はいかがお考えでしょうか。

 

○白井情報システム課長 区では情報政策の推進に係る規則におきまして、情報システムの管理を計画的・効果的及び効率的に行うためにCIO体制を整備し、調達ガイドラインにのっとり運用をしているものでございます。導入するシステムで実現すべき機能要件を備えているか、構築・運用経費の妥当性、情報安全の確保等の視点を持って確認するとともに、ベンダーロックインとならないよう、競争性を確保した仕様書となっているか、新規・リプレイスの案件にかかわらず、システムの調達時においては必ず精査を行う運用としているものでございます。

 

○加藤委員 こういったシステム構築業務は仕様書が命ですから、その辺の仕様書にいろいろな成果物だったり、プログラム総数がちゃんと見れるような形でやってくように、仕様書策定に努めていただきたいと思います。

 

 次に、マイナンバーの普及についてお伺いいたします。

 

 令和3年度区民部の事業概要を見ますと、マイナンバーの交付は平成30年度1万2,000件余り、令和元年度13万件余り、令和2年度35万件程度、そしてマイナンバーを使った証明書のコンビニ交付は、平成30年度2万8,000件余り、令和元年度2万5,000件余り、令和2年度4万1,000件余りとなっております。これらの数字から、もしマイナンバーカードを80%ぐらい取得した場合に、証明書の発行数が14万件ぐらいになるかなというふうに私のほうで試算しましたけれども、区が現在発行する証明書全体が40万件なので、3分の1ぐらいをコンビニ交付でカバーされるのかなというふうに考えます。8割というのも、ワクチンの取得と、その辺の数字が妥当かなというので勝手に決めた数字ですけど。なので、コンビニ交付の認知度が高まれば、さらにそのカバー率は増えるのかなと思います。どう考えても、明らかに事務作業が軽減することは分かっておりまして、委託の人件費を圧縮し、予算削減できる、財政効果が見込めると考えられます。マイナンバー取得率を向上させることで財政効果が生み出せるのであれば、国が交付事業を進めている中で、マイナポイント最大2万円のキャンペーンに、さらに中野区が上乗せで何かできないかなというふうに考えますけれども、そこで伺いますけど、マイナンバー普及による財政効果について算定されているようだったら、お聞かせください。

 

○伊藤戸籍住民課長 マイナンバーカード交付率の伸びに伴いまして、コンビニでの証明書交付数は飛躍的に増加し、令和3年度の交付数は1月末現在、約5万6,000枚となってございます。一方で、無料による証明書の発行のほか、相続に伴う除籍謄本の発行や郵送による証明書の発行など、コンビニ交付サービスでは対応できない証明書の申請も依然として残ってございます。また、令和5年度には戸籍証明の広域交付も開始される予定でございます。今後、コンビニでの証明書交付数が伸びていけば、必然的に窓口業務量が減っていくことが想定されるため、委託業務において必要な見直しを検討してまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 窓口の業務量が減るということで、その辺は検討すべきところだと思います。もしその財政効果、積算して、その効果が大きいというのであれば、その財政効果に生まれてくる経費削減の、生まれてくるお金の中で区独自の交付キャンペーンなどを打ってもいいのかなと思います。昨年12月に情報政策等調査特別委員会で行った袋井市では、マイナンバーカードを取得すると抽選で5,000名が5,000ポイントもらえるキャンペーンを自治体独自にやっていました。結果的に5,000円当たるというところだったんですけど、3,800人ぐらいだったかな、全員行かなかったので抽選することはなかったですけども、自治体がそういった抽選をするということも一つの手法であるということを学ばせていただきました。そもそも国のほうで2万ポイントあげると言っているので、ここで5,000ポイント加えたところで、なかなか伸びはないだろうなというところで、思い切って10万ポイントぐらいつけて、それが抽選で当たるぐらいのことを考えてもいいのかなというふうに考えております。その際には、不公平感を与えずに、取得というよりは、コンビニ交付した証明書を送ると当たるとか何か、コンビニの利用も実際に行ってもらった人に当たるような、そんなキャンペーンもやってもいいのかなと思います。これは質問にしませんけれども。

 

 新庁舎では、訪問した区民が受付を1回で済ませられるように共通発券機を設置するということですけれども、区民が各フロアに移動しなければならないため、結局はワンストップとは言いがたい状況になっております。最近、新庁舎を建てた渋谷区では、ワンフロアとはいきませんけれども、2フロアで完結するように設計されております。ワンフロアがめちゃくちゃ広いというわけではないですけれども、一つの課の窓口業務をそれぞれ窓口とそれをフォローするバックヤードの業務に分けて、フロアを窓口とバックヤードをする階を変えているということで実現しているわけです。DX推進がなされれば、同じフロアにおわらずともできることは増えるということで、そういったことを踏まえてのレイアウトというのも考えられると思います。現在の体制だと、結局その課でまとまって仕事をやりたいという職員側の意思、職員ファーストの体制が区民に負担を強いているとも言えるわけです。現在、中野区の戸籍住民課の窓口では、窓口の後ろの2列目の職員が証明書の申請書、手書きで書いてもらった申請書を2列目の人に入力してもらうという業務があると聞いていますけれども、そこで担当にお伺いしますけど、窓口やバックヤードの改善について他自治体などの先進事例がどんなものがあるか、お伺いいたします。

 

○伊藤戸籍住民課長 他自治体での先進的な事例については、御紹介の渋谷区のほか、会津若松市やつくば市の事例を把握してございます。会津若松市やつくば市では、市民にタブレットやスマートフォンでの申請を行っていただくことで、市民は申請書を書かずに証明書の交付を受けられてございます。また、これらの市では、申請書データを電子データとしてシステムに取り込むことで、手入力の業務を不要にしてございます。

 

○加藤委員 2列目というのをタブレットで入力してもらうことで、書いているものを入力する2列目みたいなのは要らなくなる、かつ3列目とでも言えばいいですかね、奥のほうで確認作業というのもありますよね。それもMS365を入れれば、ある程度、作業を減らせられるのかなと。つまり、2列目、3列目をわざわざ窓口に置かなくてもできるんじゃないかなというふうに考えられるわけですけれども、そういったいろんな事例を含めて、中野区は今後どうやって取り組んでいくか、お伺いいたします。

 

○伊藤戸籍住民課長 区でもこのような先進事例を研究しながら、様々なシステムを活用して、区民サービスの向上と効率的な業務に向けた改善への取組を行ってまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 こういった取組は戸籍住民課以外でもいろいろと、他自治体の事例を含めて進めていただきたいと思います。この項については終わります。

 

 最後に、統合型GISオープンデータについてお伺いいたします。令和5年度に向けて、区では統合型GISを構築します。GISとは地図データをベースに、図面情報や位置情報を地形図や住宅地図などに組み合わせて、用途に応じて必要な形で参照や抽出が可能となるものです。主にGISによって管理するデータは、都市計画図、道路現状平面図、道路判定図など多岐にわたっています。一方で、中野区の保有するデータは都市計画図や道路判定図を中心に、いまだ紙媒体での運用となっております。現在、紙媒体で運用しているデータは今後デジタル化をしていくわけですが、都市計画課、道路課、建築課などが抱えている情報は、紙媒体が何十万枚にもわたる膨大な量になっていると聞いております。これまでに当該の原図を何度か私、拝見させていただいたことがありますけど、かなりの量の変更点や注意点など、その地図の上に書き込みがなされているわけですね。これらの附帯的な、かつ継承が必要な情報もデジタルデータに変換がしっかりとなされるのか、非常に不安に感じるところであります。また、今後生き字引とも言える職員の方の退職も控えているとも聞いております。建築許可や道路判定といった業務は、長年の経験に裏打ちされた部分が強くあると思っていますが、行政である以上、定年退職等による人材の流出は避けられるものではなく、積み重ねてきた技術や知識の継承が必要となってきます。統合型GISへのデータ取り込みは、ただ行うのではなく、これまで職員が連綿とメモなどをしてきたその内容や更新履歴などの保有も必要になります。次年度以降、統合型GISへの取り込みを前提とした各種紙データの電子化をかなりの予算を持って行うこととしていますが、こういった課題に対応する内容となっているか、お伺いいたします。

 

○小山内建築課長 道路判定については、僅かな違いでも問題化することがあり、根拠を示すため、これまで蓄積された資料やメモ等を保存してきたところでございます。今後、統合型GISの導入に当たり、これらの電子化された資料等をきちっとひもづけることにより、これまでの経験や知識が活用されていくことと考えております。

 

○加藤委員 引き継ぎをしっかりとできんのかなという、誰とは言いませんけど、いなくなることを本当に懸念しているわけですけども、本当に大丈夫ですかね。

 

○小山内建築課長 今回の例えばひもづけのデータにつきましては、私ども建築課としては数年前から準備を進めておりまして、きちっと整理された資料で、きちっとひもづけをしていきたいということで、来年度の予算の中でもそういったことができるよう、きちっと仕様書をつくっているところでございます。

 

○加藤委員 ありがとうございます。またちょっと国土交通省にいたときの話になっちゃうんですけど、10年前に気象レーダーシステム開発をしておりました。この気象レーダーの情報は、皆さんが今多く使われているスマホアプリの雨雲レーダーなんですけれども、厳密に言えば、私が開発していたのは気象レーダーで、1分ごとに250メーターメッシュで観測された降雨、雨の情報で、この予測、その後、何分後にこのぐらい降るという予測のところに関しては、とった降水量観測データを基に気象庁が気象モデルで予測したもので、この観測データと予測データを合わせて高解像度ナウキャストという形でデータセットになっております。このデータは一般社団法人をかまして国が販売しているものです。国土交通省は、この情報を当初、自前で情報発信しようとも考えたんですけど、これだけいい情報だったら民間が勝手に広めてくれるんじゃないかなということで販売にいけました。自前で情報発信を試みようとも考えて、私もやっていたんですけど、レーダーで得られた情報はあくまで、その座標情報と降雨の情報だけで、ここから地図と重ね合わせたり、いろいろ、すごい大変だというのが分かったんで諦めました。情報公開をしたんですけれども、ちょっと時間はかかりましたけど、今、スマホの所有率が向上したり、民間の御努力もありまして、誰もがスマホで見れる情報になっていったという話です。

 

 何が言いたいかというと、今後の統合型GISやオープンデータの充実に当たって、自治体のシステムの標準化・共通化で整理させた区民情報のデータベースなど、その辺は個人情報をマスキングする前提ですけれども、官民データ活用推進基本法に基づいた運用も可能になると考えています。これらが実現すると、すごいことになるのかなと。中野区もうこういった売り物にするぐらい、いいオープンデータをつくろうという気概が必要なのかなというところで、その辺のオープンデータに、ビッグデータを整理することによって、例えばこういった情報が医療の政策に役立つとか、そういったことも誰かが研究してくれるかもしれないというふうに考えます。

 

 そこで、戦略的にオープンデータの開発をすることが必要と考えますけれども、区はどのように考えているか、お伺いします。

 

○白井情報システム課長 令和5年度の公開型GISの構築・運用開始に向けまして、オープンデータの種類でありましたり、システムでより活用が図りやすいデータ形式の拡充を考えているところでございます。国が示す推奨データセットにつきましては、既に区としては公開済みでございます。段階的にデータの公開数を現在は増やしているところでございますが、今後につきましては区民や事業者の利用実績でありましたり、ニーズを把握・検証しながら、需要の高いデータを中心に、さらなるオープンデータの充実を検討してまいりたいと考えてございます。

 

○加藤委員 ありがとうございました。最後に、また予算の話を言いますけれども、歳入の見込みが甘いということと、そして経常経費がこれから増えるような新規・拡充推進予算があるにもかかわらず、しっかりとその辺の経費削減についての検討がなされていないということを非常に危惧しているということをお伝えさせていただきまして、私からの総括質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

 

○ひやま委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。