令和元年中野区議会(第3回定例会)決算特別委員会総括質疑


≪決算特別委員会 原稿≫

未だ台風15号の傷跡に苦しんでいる方々の生活の早期の復旧をご祈念申し上げます。

中野区は今週より災害支援に向かうそうですが、しっかりとその一助となっていただければ思います。

災害に対する脆弱性がまちの機能を不全にする様を見て、中野区が有事に対するリスク管理が出来ているのか、不安になりました。

現地に伺い、様々な生の声を聴いてきました。

災害対策については私も通告しておりませんので明日登板の高橋ちあき議員にお任せいたします。

 

 新たな基本構想は、災害に強い安全・安心のまちづくり、郷土愛を育むことは当たり前で、その目標実現のためには何をすべきか、自民党並びに私の考えをお訴えしながら質問をいたします。

質問は通告通りで「2. 今後のまちづくりを鑑みた新しい中野区基本構想について」を最後にさせていただきます。

 その他はございません。

 

1.平成30年度決算について

 田中前区政の予算案に対する変更点が、今後の区政の方向性を窺い知れるものだと考えております。

 質問したかったものがすでに出ているので、ぺんぺん草を刈りとるだけの質問をさせていただきます。

 本決算で特出しているのは、元々33億円としていた起債をゼロに抑え、また基金が減ったことです。

 これまでの答弁で、今後も起債においては公債費負担比率上限10%、財調基金は年度間調整で景気の変動等に耐え得る予算150億円を確保しながらの財政運営と理解しました。

  • 平成31年度の予算特別委員会で指摘しましたが、平成31年度の当初予算では平成35年度、改め令和5年までのたった5年間で起債残高を791億円、公債費率7%とする過去最大の借金地獄となる予算案方針は変わっていないということでよろしいのでしょうか。

 

長々いいませんが、目的基金を活用したバランスを考えた運営を願います。

 

  • 次に「令和2年度中野区予算編成方針について」で、10月の消費税10%に伴う税制改正に触れておりますが、全体として歳入はどの程度減少するのでしょうか。

 

また一部国税化された税収は国庫・都支出金として、ひも付きで幼児教育無償化に要する経費として補助されますが、不足分は一般財源からの持ち出しが必要です。

  • そこで伺いますが、幼児無償化関連の増収分と、一般財源等で充当しなければならない想定金額はいくらでしょうか。

 

中村議員・白井議員も総務委員会の人口推計を用いた財政予測の資料について触れましたが、私も一年前の決算で同様の試算をしました。

  • 区の資料では一般財源の推計はおそらくは人口総数からの推定ですが、生産年齢人口との相関性が高く、試算しなおせば、一般財源は、右肩下がりになる可能性と考えますが、どのように推定されたのでしょうか。

 

より厳しい数字が出てくるはずです。いずれにしても絶望的な数字です。

区は納税義務者数、一人当たりの納税額増加による歳入の増、政策の削減・民間活用による歳出の抑制をするための基本構想・基本計画また付随する計画を立案していく必要があります。

 歳出においては、サイゼリヤの社長の名言「美味いものは、すぐに飽きる。でもマズイものは食いたくない。だから、美味くないけど、まずくないものを出すのが大事。」という概念が行政運営に重要と考えます。

行政が高級ワイン、高級肉を提供できません。

防災において、設計外力以上の災害に対して必ず命は守るが、家財は減災と概念は変わりました。

行政において「まずくないもの」、つまりは最低限度やらないといけないものは何なのか、最低ラインを決め、そのライン以上のものはすべて政策の棚卸をする必要があります。

  • 区は今後の危機的な財政の状況から、どのように歳出を削減するのか、また自らこれまで進めてきた政策を削減・縮小できますか?

 

 歳出を減らせなければ、新たな手法を考える必要があります。

中野の明るい未来を創るには民間活力をできる限り活用するしかなく、中野区基本構想からその想いを注入していく必要があります。

基本構想はのちほど触れさせていただきます。

 

 

3.公園行政について

(1)広町みらい公園について

 昨日オープンした広町みらい公園ですが、2年前にサウンディング型市場調査を実施し、民間ノウハウを詰め込んだPFIの公園で、指定管理者は儲けなければ赤字になる、中野区の新たなスキームです。

 地元ボランティア、民間会社と連携し、土日のみならず、平日も自然学習、音楽、運動・スポーツ、クラフトなどのイベントが開催され、中野区だけではなく、都市部における公園運営の試金石となるアミューズメントパークともいえる目玉事業です。

 しかし如何せんアクセスが悪いため、自動車、自転車、バスそれぞれの交通手段について検討をする必要があります。

  •  まずは自動車、自転車ですが、駐車場の拡充は可能でしょうか。

 

バスについては一般質問で若林議員が、路線変更、フィーダー交通を提案しました。

中野駅、中野通り、方南通りを行きかう便があれば中野南部の方々の不都合を解消でき、広町みらい公園に行きたい人たちの足にもなります。

  • そこで提案しますが、現在運行中の中野駅・永福町を往来する便は中野車庫より本郷通りを通るわけですが、その一部を南台交差点、方南通り、そして新たに開園した広町みらい公園を通るバス運行についてもバス事業者に協力をお願いしてみては、いかがかでしょうか。

 

(2)公園再整備計画について

 先の補正予算に含まれていた公園遊具安全対策工事で、危険遊具への対応は無論実施すべきです。

これまで中野区政は財政難から既存公園に対して、積極的にことを進めず、多くの遊具が現在の国交省基準を満たせなかったことは、議会も含めて、反省すべきことかと思います。

しかし公園の未来像、公園再整備計画が示されていない現在において、簡単に遊具を更新、再設置することは看過できません。

 広町みらい公園や四季の森公園などと同じ機能の公園はいくつも作れません。

つまり地域毎に公園の適正配置というものが必要であります。

遊具、ボール遊び、緑、憩いの場、防災機能などを各公園で重視するポイントがあってもいい、時間帯によって、ボール遊びができるなどのルール設定の検討も必要です。

 遊具の更新は、公園再整備計画が完成するまで待つべきです。公園再整備計画のスケールがとても小さくなることを懸念します。

 杉並区においては公園づくり基本方針を今年1月に制定し、公園の配置に関しては近隣自治体が設置・管理する公園等、生産緑地をはじめとする農地や公共施設(学校、体育館等)も含めて考えていきます。

機能に関しては一休みできる公園、大きな広場がある公園、ボール遊びができる公園、健康づくり向けの公園などを区民の声を捉え、地域単位で公園づくりを考えますとあります。

 中野区も杉並区の小学校と共有される蚕糸の森公園のような配置、生産緑地の利活用など、ドラスティックに公園行政を見直すことが必要です。

 

  • 先の建設委員会で私が質問させていただいたところ、来年には出す公園再整備計画に支障をきたさないように遊具の更新をするとの答弁でしたが、支障がでないわけありません。たただ遊具の更新をするのですか?

 

 再整備計画策定が間に合わなくとも、整合性が図れるものにしていただけますでしょうか。

  • ところで台風15号で中野区の公園の樹木の対応状況を教えてください。

 

 樹木を切るなという声もありますが、樹齢などから状態が悪い樹木の放置は危険であり、行政の不作為となります。

  • 私が提案した樹木管理台帳などを活用し、樹木の適正管理も公園再整備計画に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

 

4.区内におけるドローン利活用について

 中野区においても国家戦略特別区域法の活用で千葉県千葉市の宅配ドローンのようなワクワクする社会実験が実施されればと、改めて質問をさせていただきます。

国立研究開発法人建築研究所は、ドローンと様々なセンサーを併用した非破壊・非接触検査を用いた建物診断技術の開発をしております。

過疎地でのドローンの飛行は可能ですが、人口集中地区、DIDと呼ばれるエリアでの飛行は技術的、法令的に困難であり、建築研究所は都市部の自治体との連携を模索しております。

  • 現在、国の外郭団体である独立行政法人建築研究所においてドローンを用いた建物の非破壊診断調査を研究目的とした飛翔実験を行うこととしていますが、本実験に区が協力した場合どのようなメリットがあるか伺います。

 

 「人よりもドローンの方が安全」というキーワードで、プロジェクト推進を願います。

 

都市計画マスタープラン、住宅マスタープランなどは技術革新により、その内容は変更すべきです。

  • 将来ドローンを活用することで、土地建物調査など、中野区では最先端技術を磨きつつも、それらを活かせる都市計画を進めていただきたいと思いますが、ご担当としてはいかがお考えでしょうか。

 

 サンプラザへのドローンによる建物調査は、今後解体が決まっている建物のデジタルアーカイブとして記録することにも有用で、私の提唱する「ノスタルジーの成仏」としても一定の効果があります。

  • ドローンで撮影された映像等を広く区民の方々にも見ていただけるよう、区としてぜひ企画いただきたいと考えるがいかがかでしょうか。

 

 今後、建替え等でなくなる区役所、小中学校など区内施設を3Dポリゴンでデジタルアーカイブし、いつでもどこでも誰でも見られるグーグルアース上に保存するなど区民が喜ぶ企画にしていただければと思います。

 

 

2.今後のまちづくりを鑑みた新しい中野区基本構想について

 まちづくりを戦略と戦術に分けると戦略は基本構想・基本計画、都市計画マスタープラン、住宅マスタープラン、新しい中野をつくる10か年計画となるでしょう。

戦術は個別事業の計画・実施になると考えます。

 そして、都市マスと住マスの改定が迫ってきております。

  • 酒井区政になったとしても都市マスと住マスは、中野区基本構想・基本計画、新しい中野をつくる10か年計画と連動するものだと考えますが、その関係性とスケジュール感についてお伺いします。

中野区基本構想が川上にあるということですね。

 

それでは先に戦術としての個別事業の計画・実施においては、まちづくり推進の足を引っ張る事例を指摘させていただきます。

まちづくりの計画のため、道路の中心線などを測量します。

  • まちづくりの進捗により、土地・建物を登記する際に当初測量したデータが登記には使えない事例があり、再度測量し、時間とお金を無駄にしている事例があると聞きましたが、いかがでしょうか。

 

次に決特資料総務102過去5年間における地中埋設物等により工事延期事例の内容と期間を作成していただき、ありがとうございます。

延期する事例があり、少なからずあるため、今後の事業においてはしっかりと計画に盛り込んでいただきたいと思います。

  • 測量や地下埋設物などまちづくりを遅滞させる要因の影響を減少させるため、そしてまちづくりの専門職員が少ないということで、まちづくりの計画・実施におけるガイドライン作成、もしくはチェックリスト程度は必要と思いますが、いかがでしょうか。

 

それでは戦略としてのまちづくりの最上流にある基本構想について質疑をしたいと思います。

区長が掲げる新しい区政の考え方で重要なのは、人であることは理解しました。

しかしソフトを人としたとき、ハードのまちづくりが脆弱と考えます。

ソフトとハードが同じ方向性を向いていなければ、区長の目指す区政は実現しないと考えます。

失敗事例を挙げます。

日本橋の橋の周りに賑わいをつくろうと若旦那といわれる日本橋の老舗経営者、三越、三井不動産などが巨額を費やしても思った成果を挙げられておりません。何故でしょう?

その答えは、ほとんどの人が雨も降らない、気温が安定した地下街を利用するためです。

ソフト、人がいくら頑張ってもどうにもならない事例です。

 

 人集い、頑張れる環境、まちづくりをソフト・ハードの両輪で創造する必要があります。

ハードが重要ですが、中野区のインフラ、住宅事情は大きな欠陥があります。

 若い人たちは都心へのアクセスのしやすさから多くの人たちが転入しますが、シングル用の住居が多く、結婚、出産を機に転出するパターンがあまりに多いです。

 中野に住み続けたかったと中野を愛する人が転出する様を多く見てきました。

中野は住みたいまち、住み続けたいまちまで前進しましたが、住み続けられるまちになっていません。

住み続けられるまちへとステップアップする必要があります。

持続可能な自治体にはハードが重要ということ、シビックプライドだけではだめです。

そのためにも抜本的、ドラスティックなマインドチェンジ、中野のまちづくりの条例のパラダイムシフトが起こらなければなりません。

 

 住宅問題点を簡単にまとめました。

2018年、東京都は『地域危険度一覧表』で町丁目別の5段階評価を行いました。

今月9月のBusiness Journalの記事ですが、総合危険度ランク4以上とされた面積は、23区平均11.3%、中野区は23区ワースト3位の27.6%で、千代田区、中央区、港区は0%で、中野区の地震に対する脆弱性が示されました。

 

また全国を見てみるとスラム化しており、国土交通省住宅局によると分譲マンションの建て替えがなされた事例は全国で277件だけ、そして築40年以上が現在81.4万戸で、10年後には約2.4倍の197.8万戸、20年後には約4.5倍の366.8万戸となる見込みです。

権利者のライフステージが疎らで、終の住処としたい世帯、今すぐ建替えたい人との乖離、建て替え積立金が貯まっていないなどの理由で建て替えが進みません。

一戸建てにおいても同様のケースもあるでしょう。

暗い未来がこのようなエビデンスから示されております。

 

しかし中野駅周辺再開発、西武線連続立体交差事業を皮切りに中野が生まれ変わる機運が高まります。

この機運を活用し、都市計画で用途地域を変更し、容積率変更という大きなインセンティブを得られるようにし、セットバック、まちづくりを進めるべきです。

 

例えば、基本構想審議会において無電柱化と空き家についての言及があります。

台風15号で最大93万件が停電し、さらに無電柱化が注目されますが、今の中野は道路幅員が足りず、ほとんど不可能です。

現在の無電柱化計画もできるところからやる、防災の観点が低い優先順位となっています。

空き家は現状のままでの利用希望者は少なく、公共施設としては既存不適格で、リノベーション、建て替えなどが求められますが、所有者は結局そのモチベーションが上がりません。

様々なモチベーションをあげるため、容積率を変える用途地域変更のインセンティブが必要です。

 

東日本大震災を起因として表面化された土地所有者不明問題を解決しようと所有者が特定できない場合においても対処できるように法改正が進み、あと数年でマンション建て替え問題にも使える法律になっていくでしょう。

 ブロードウェイや中野5丁目のような権利が複雑化したところにおいても解決の糸口が見えてくるはずです。

住宅マスタープランとしても集合住宅の最低面積を上昇させ、ファミリー世帯が住める住居を確保することが重要です。

ドローンの建物診断技術もその一助になるでしょう。

用途地域の変更によって、まちづくりのモチベーションが上がったところで、各所から要望がある耐震助成もセットバックを前提としたものにすれば、効果的です。

  •  ここでやっと質問させていただきますが、現在の都市マスの土地利用基本方針の中で、土地利用の基本的な考えとともに基盤整備等にあわせた相応しい用途地域の考え方を定めております。

実際には、区内でほとんど用途地域は変更されていないように思われます。どのような過程を踏めば、用途地域の変更ができるようになるか、伺います。

 

まちづくりの推進には区の持つリソースを最大限に生かす必要があります。

学校施設、公園、区営住宅、更新が必要なものが多々あります。

杉並区蚕糸の森のような学校と公園のコラボ、区営住宅の更新に合わせた学校の移転、公園をまちづくり推進の従前居住者の代替地にするなど、所管部署がもつ管理物件だけで考えるのではなく、全庁的にまちづくりに取り組めば、様々な可能性が生まれてきます。

  •  もしそのようなことができるとしたら、区有地すべてがまちづくりのタネ地になりうると考えますが、主な用途別の区有地の面積は、それぞれどれくらいあるのでしょうか。

 

 中野刑務所正門の曳家についての良し悪しは置いといて、全庁的にプロジェクトを進めようとすれば、所管を超えたアイディアが生まれるわけです。

 そしてそのようなダイナミックな発想の中での公園再整備計画の策定を願います。

 

 区のリソースを使い、まちづくりが進めば、公園・防災機能を持つスペースを有した集合住宅などができ、民間所有のために税金は使いません。

私は中庭があるマンションで育ちました。

一つ屋根で育った義兄弟、仲間たちは未だに中野に住み続け、地域活動に積極的に参加します。

中野好きとして育っています。

 

また地域活動が盛んな地域においてその核になっているのが飲み屋さんです。

商店街はネット通販によりかなり厳しい経営を強いられておりますが、利用者本人がいく必要がある飲食店、美容室、マッサージなどは新規の経営ができております。

この辺りが連携している商店・町会は若い人たちの活気が出てきており、神輿を担ぐ人数が増えてきているところもあります。

区としては昼間人口、夜間人口だけではなく区内の滞在時間を理解する必要があります。

夜7時と夜11時に中野に帰ってくるのでは全く個人個人と区のかかわり方が違います。

活動時間を図る方法などの提案は後日提案させていただきますが、そのような考え方が必要と思います。

縷々も仕上げましたがハードをここまでをセッティングしてやっとソフトを走らせることができると考えます。

  • 基本構想において、基本構想審議会でほぼ触れられないハード面について、担当はどのように考えておりますでしょうか。

 

  • 区長、こんな中野の未来でよろしいでしょうか。違う未来を描いてらっしゃるのであれば、その度に議論を交わしていきましょう。最後に区長に中野の未来についてお伺いします。

 

ワクワクする区政ができることを期待して、すべての質問を終えます。