【区長田中大輔登壇】
○区長(田中大輔) 加藤議員の御質問にお答えいたします。
防災体制に関連して、ゲリラ豪雨発生予測研究への参画についてであります。いわゆるゲリラ豪雨は、事前の予測が難しく、短時間で水害が発生することから、ゲリラ豪雨の発生及び水災害の予測に関する研究は中野区にとって有益なことと考えております。御提案のあった研究について、参画を視野に入れて手続や研究内容の詳細などについて検討を行ってまいりたいと思います。
それから、台風などの風水害に対するタイムラインの導入についてであります。タイムラインは、国、地方公共団体、防災関係団体、地域住民などが時間軸に沿って連携して行動することで、水災害の被害を軽減する方策であると理解をしております。現在の災害対応を振り返りながら、タイムラインの作成に向けて検討してみたいと考えております。
それから、大和町・弥生町の不燃化特区に関連しての御質問です。避難道路後背地における木密地域の改善について、避難道路の後背地において建てかえが進まず、改善が必要な街区等の解消は防災まちづくりを進める上で重要な課題として認識をしております。区では、不燃化特区内の支援策として相談ステーションの設置や専門家の派遣を行うとともに、弥生町ではUR都市機構と共同による代替地の活用や地区の改善に向けた勉強会を行うこととしております。大和町では、大和町中央通り沿道だけでなく、今後、地域全体の面的なまちづくりを予定しており、その中で御指摘のような取り組みを進めてまいりたいと考えております。
不燃化特区事業の延伸についてであります。不燃化特区制度は、首都直下型地震の切迫性に伴い、期限を定め、集中的に災害に強いまちづくりを推進しようとするものであり、現段階ではあくまでも定めた目標に向け、事業の推進を図る考えであります。しかしながら、今後、事業の進捗状況において必要が生じた場合には、防災まちづくりが着実に継続できるよう東京都に対してこの事業の延伸等を要望していくことも必要となる場合があると考えております。
通学路のブロック塀対策についてであります。区は、建築指導や道路管理の一環として、危険なブロック塀等については調査を行い、所有者等に対して安全対策を講じるよう指導を行っているところであります。危険な塀の除却等につきましては、本来所有者等の責任において対応すべきことであり、特に安全基準外のブロック塀の指導をより強化していく考えであります。
それから、中野の歴史の検証について、中野が誇る歴史の検証と発信についてであります。観光振興は、地域の個性や持ち味を伸ばし、魅力づくりを行うプロセスが重要であります。歴史文化の地域資源を活用し、魅力の発掘や創造、情報発信を行うことを目的として、本年度、区は哲学堂公園及び野方配水塔周辺の刊行物編集を行っているところでもあります。このような取り組みを通じて、区内外に地域資源をPRすることで、中野区民の区に対する誇りへとつながることにもなると考えております。
中野の地域資源の発掘、発信事業である中野区認定観光資源の中には、中野の犬屋敷をはじめ、歴史の由来を持つものも多く、所有者の承諾を得られたものについては表示を掲げ、PRに努めているところであります。綱吉と犬屋敷や、吉宗と桃園といった歴史については、中野の貴重な地域資源であると認識をしております。今後、これらの歴史を検証し、都市観光ホームページでのPRなどでの情報発信の強化について検討していきたいと考えております。
中野の地球温暖化の実態について、中野区のCO2排出と地球温暖化対策の推進についてであります。中野区のCO2排出量は、23区中、荒川区に次いで2番目に少なく、また、家庭からのCO2排出量を1世帯当たりで見ますと23区中一番少ない、こういう結果になります。こうした結果は、区の実施する地球温暖化対策による区民の省エネ、節電意識の向上も一因になっていると考えておりますが、中野区は人口に比較して世帯数が多いため、世帯当たりの排出量が低くなる傾向があること等、さまざまな要因が考えられるところだと考えております。
今後、区民の電力不足への切迫感が薄まることも予測をされます。区民、事業者の地球温暖化防止に関する意識をさらに向上させていく必要があり、地球温暖化対策をさらに推進していくとともに、キャッチフレーズ等による意識啓発についても検討してまいりたいと考えております。
私からは以上です。
9ページ目:「教育長田辺裕子氏・環境部長戸辺眞氏答弁を掲載」