続きまして、(2)大規模水災害に備えたタイムライン(防災行動計画)の策定についてです。
2012年10月末に、ハリケーン・サンディがアメリカ・ニューヨーク大都市圏を襲い、高潮災害は「都市機能が高度に集積した先進国の大都市を襲った初めての大規模な災害」であり、アメリカの災害史上2番目に大きな経済損失を与えました。しかし、ハリケーン・サンディへの対応は、アメリカの関係機関が互いに協力し、総力を挙げて実行した結果、大きな減災効果を上げました。その理由として、国土交通省・防災関連学会合同調査団が注目したのは、タイムラインという概念です。タイムラインとは、時間軸に沿った防災行動計画であり、関係機関であらかじめ策定し、緊急時に被害を最小限にとどめる工夫をします。
例えば、先日の台風18号を事例に挙げますと、堤防が決壊する72時間前から関係機関とどのような対応をするかを事前に計画しておきます。48時間前、24時間前、12時間前など、それまで何をしなければならないかと関係機関とあらかじめ決まりごとをつくることで、緊急時に慌てることなく防災・減災活動に専念できます。
国土交通省では、「タイムラインに関心の高い自治体と企業等とともに、課題解決型のタイムラインの策定に向けてリーディング・プロジェクトを首都圏、中部圏で推進する」としています。23区では、千代田区が既にタイムラインを策定しています。
そこでお伺いいたします。アメリカで考案され、防災・減災に大きな効果を与えるタイムラインを中野区の防災計画にも取り入れ、防災力を向上させるというのはいかがでしょうか。答弁を求めます。
4ページ目:「(3)大和町・弥生町の不燃化特区について」