マイナンバーカードと免許証の保有率の関係

マイナンバーカードと免許証の保有率の関係


日本初の無料で作れる身分証明書であるマイナンバーカードの機能を喜んでいる人たちがいるのでないか。

個人情報漏えいなど不安材料もあるが一定の支持があることが伺える。

一般質問でマイナンバーカードを取り上げ、役所の方々から情報収集していたら、マイナンバーカードの申請者で、一番少ないのは40歳代、そして圧倒的に70歳代が多く、20歳代の申請も多いという話をいただいた。

具体的な数字を出すには困難ということである。

ふと思いついたのが身分証明書としての機能を求めてのことだと思った。一般的に身分証明書として使っている免許証を持っていない世代が、マイナンバーカードを申請しているのではないかという仮説である。

そこで世代別の免許証の保有率について、調べた。

<データ出典:国土交通白書平成24年度版 第3節 動き方の変化(2)自動車利用の動向>

https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h24/hakusho/h25/html/n1232000.html

 

表1 年齢階級別運転免許保有率の推移(全国)

表2 年齢階級別運転免許保有率の推移(東京都)

 

上記のデータを元に全国と東京の比較したのが図1である。

車がなくても生きられる東京においては予想通り全国と比較して率がどの世代においても低い。

40歳代が非常に高いことがわかる。そして、70歳代が非常に低く、20歳代も低く、マイナンバーカードの申請と逆相関であることが分かる。つまり世代によっては、日本初の無料で作れる身分証明書であるマイナンバーカードの機能を喜んでいる人たちがいるのでないかということである。

個人情報漏えいなど不安材料もあるが一定の支持があることが伺える。

図1 年齢階級別運転免許保有率

図1 年齢階級別運転免許保有率

ところで最近の若い世代は運転免許を取らないなどというが実際はどうなのか調べた。図2・3から20歳代の免許取得率が最近、減少傾向にあることがわかる。図4は生まれた時代別に20歳代、30歳代など、それぞれの時期での免許保有率を表している。結論としては1960年代いわゆるバブル世代の取得率が高いということである。

持っているのが当たり前の時代であったのはひと昔。景気によって免許保有率も変わるということである。免許を取得しないまま、人生を終えるということになりかねない。若年層の人口が少ないうえに、免許の取得もなされていないとなれば、自動車産業は海外に向いていかなくてはならないのも頷ける。

バブルを知らない世代は、バブルとは何だったのかも考えないといけないかもしれないが。

図2 年齢階級別免許保有率の推移(全国)

図2 年齢階級別免許保有率の推移(全国)

図3 年齢階級別免許保有率の推移(東京)

図3 年齢階級別免許保有率の推移(東京)

図4 生年別免許保有率の推移(東京)

図4 生年別免許保有率の推移(東京)