【質問項目】
1 行財政の構造改革について
(1)施策について
(2)施設について
(3)組織について
2 新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについて
(1)テレワーク普及に対応したまちづくりについて
(2)都市計画マスタープラン・住宅マスタープランについて
3 その他(ドローンの実証実験、旧中野刑務所正門)

【概要】
1 行財政の構造改革について
(1)施策について
施設整備に対する予算が見えない。絵に描いた餅にならぬように数字を示すべき。

(2)施設について
新区役所整備では業務効率を上げるために区のシステムを総合的に改め直すべきである。

(3)組織について
膨張し続ける職員定数をコントロールするために抜本的に組織改革をすべきである。

2 新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについて
(1)テレワーク普及に対応したまちづくりについて
コロナによりテレワークが進み、中野区の狭小の住宅より転出されないためには駅周辺等にテレワークができるスポットを創っていく必要がある。

(2)都市計画マスタープラン・住宅マスタープランについて
コロナによって家族の大切さを改めて実感、核家族と逆行した二世帯三世帯住宅が増えるまちづくりの推進を望む。

3 その他(ドローンの実証実験、旧中野刑務所正門)
ドローンによる建物点検ができる区にしましょう。
旧中野刑務所正門を残すために小学校建設が遅れている。


【議事録】
○議長(高橋かずちか) 初めに、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自民党の立場から質問いたします。
 その他で、ドローンの実証実験、旧中野刑務所正門について、伺います。

 1、行財政の構造改革について。
 さきの決算特別委員会総括質疑において行財政の構造改革は5年程度かけるべきと私から区に提案させていただきまして、その辺意識を共有できたと思いますので、その上で質疑します。
 (1)施策について。多くの議員が取り上げましたので、1点のみ質問します。
 区有施設整備計画は、今定例会で提示とのことですけれども、財政の裏付けなしでは絵に描いた餅です。施設に関する財政計画はいつ示されるのか、お伺いいたします。
 続きまして、(2)施設について。施設の幹となる新区役所整備について、伺います。
 新区役所のシステム、レイアウトは、コロナショックを契機としたデジタルシフトの推進を勘案する必要があります。中野区においてマイナンバーカードを利用した証明書のコンビニ交付サービスは、これまでの住民票の写し、印鑑登録証明書に加え、来年1月18日よりさらに拡充し、証明書交付で役所に来る必要がなくなります。2021年3月からは健康保険証との一体化が開始します。平井卓也デジタル改革担当相は、11月17日の記者会見で、将来的に保険者の判断で保険証発行の停止も選択肢との考えを示しました。
 そこで伺いますが、中野区は、マイナンバーカード普及を含むデジタルシフトによって生まれる業務削減量、財政効果をどのように見込んでいるのか、伺います。
 古代ローマの作家、ユウェナリスが唱えた「健全なる精神は健全なる身体にこそ宿るべし」、スポーツウエアメーカーのアシックスの社名の由来となっていることですけれども、中野区は、新庁舎を健全な身体とし、そこに健全なる精神を宿した業務体制とすべきです。構造改革5年間で、3年後に控えた新庁舎完成は絶好の機会です。厳しい財政状況ですが、新庁舎開設から逆算すると業務改善、システム検討は今すぐ取りかかるべきです。
 先日、会派で23区内最新の渋谷区役所を視察しました。渋谷区では、仮庁舎に移転し、業務改善やペーパーレス、テレワークなど実証実験を行い、新庁舎に移転しましたが、中野区は現庁舎から新庁舎へそのまま移転するということで、現庁舎内で実証実験をし、そこから得られた知見を新庁舎全体に生かすべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 渋谷区役所では、2階に福祉手続き・相談フロアに四つの部署、社会福祉協議会があり、個別ブースに担当者が入れ替わりで対応するワンストップサービスが確立されております。3階の暮らしの手続きフロアには、住民戸籍課、国民健康保険課があり、住民票の異動にひもづく登録をサポートし、関連窓口は同じフロアにあり、スムーズに完了いたします。庁内テレワークが確立し、窓口とバックヤードの執務室のフロアを分けることでワンストップは可能としました。
 現在、中野区は、庁内と庁外とのテレワーク環境づくりに注力しておりますが、そもそも庁内同士のテレワークさえできなければ、新庁舎移転後に使いこなせるのか、疑問であります。庁内におけるテレワーク、ペーパーレス、フリーアドレスを強力に推進するためには、強いリーダーシップの下、例外を認めないルールの徹底、早期のスケジュールの提示など、推進体制の構築が必要ですが、区はどのようにお考えか、伺います。

 また、テレワーク推進にはICT整備と業務改善がセットです。現在、ハードは総務部、ソフトは業務改善課、システムは企画部と、異なる部署で検討しておりますが、ばらばらでよいものができるわけではありません。ハード、ソフト、システムを一体で検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 非常に細かい話ですが、新区役所に移転するまでに消耗品の購入や在庫管理等の庶務的な業務を各所管ではなくフロアごとに共同化する必要があると考えます。私の公務員のつたない経験上ではありますが、職員によっては在庫数の維持に情熱を持ち、常に棚卸しをしたいというような方もおり、非効率です。細かいことの積み重ねですが、これも現庁舎における実証実験の実施、そして新庁舎における消耗品の管理方法をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 (3)組織については、ドラスチックな改革を求めます。各係の職員数は繁忙期に必要な人数を念頭に2,000人が配置されており、区が定める事業概要の事務分掌以外を行うことは越権行為となりかねず、積極的に他部署の手伝いをすることはありません。行政が縦割り組織と言われるゆえんではありますが、税金から給料が出ている公務員の業務所掌を明確にする必要があります。

 田中区政では、課を分野という名称にし、人事の縦割りを緩めたものの、結果としては実らず、区民から分野とは何か理解されず、酒井区政で名称を戻したことは評価いたします。それら経緯を踏まえ、一部係員を係ではなく、課の直属の職員にし、所掌を広げることで係の所掌事務を超えた事務分担や協力・連携を可能とし、業務の効率化を図り、超過勤務の縮減や定数の削減を実現すべきです。新庁舎のフリーアドレスと相まって、常に全体を見渡せる職員が増え、区の底力を上げ、繁忙期対応、トラブルシュートをスムーズに行える体制とすべきと考えますが、区はどのようにお考えか、お伺いします。

 組織改編には、区の外郭団体、関係団体の統廃合も必要と考えます。各団体の創設当時の事業内容が変わり、財源が先細りする中で事業全体の見直しが考えられます。例えば、中野区国際交流協会と公益社団法人中野教育振興会、国際交流と教育という親和性が高い事業の統合はいかがでしょうか。社会福祉協議会の新庁舎移転後に空く社会福祉会館に移転し、大学やブロードウェイなどと連携することで国際交流がより円滑になり、大学との強い連携は、現在、区職員約3名でフルの直営で行っている生涯学習大学などを外部委託する受皿となり、業務負担の軽減にもなります。あくまで一案ですが、中野区は構造改革で関連団体を再編すべきと考えますが、区はどうお考えか、伺います。

 以上で本項目の質問を終えます。

 2、新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについて。

 JR東日本によると、2020年8月の中央線快速、中野から新宿駅間の終日の利用率は昨年度比で35%減っております。各家庭でオンライン会議をしようにも、子どもの声などの生活音があり、もう一部屋欲しいと切望し、中には車でオンライン会議をするような家庭もあります。ライフルホームズの今年8月の調査によると、「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」では、準近郊・郊外エリアに位置するまちのランクが上がり、中野区は12位から22位、同じ中央線の立川は46位から23位になりました。コロナショックで中野区の都心に近いメリットが著しく損なわれ、現在のテレワークしづらい環境を打開しなければまちとしての活力を失います。このピンチを、短期的及び中・長期的な観点で分別し、対応する必要があります。

 そこで、短期的な戦略として、(1)テレワーク普及に対応したまちづくりについて、伺います。

 中野がコロナ期にむしろ発展するためには、5Gなどの情報通信技術による在宅勤務スタイル、自宅の近隣にシェアオフィスやコワーキングスペース、それに付随した子育て施設やカフェなどがある新しい生活様式に対応したまちづくりをする必要があります。中野区では手狭と感じている方々を早々に救い出さなければ転出を決意されかねません。これまで都心部を中心とした勤め先周辺で落とされていたお金を中野区に落としてもらうことになれば、中野区に新しい消費活動や産業ビジネスの活性化も望めますが、テレワーク普及に対応したまちづくりについて、区はどのようにお考えか、お伺いいたします。

 次に、中・長期的な観点から、(2)都市計画マスタープラン・住宅マスタープランについて、伺います。

 都市計画マスタープラン及び住宅マスタープランの改定を行っており、都市計画マスタープランはおおむね20年後、住宅マスタープランが10年後の中野のまちの姿を描いた、すなわち中・長期的な視野での検討で、区が進める都市計画・都市基盤整備、住宅や住環境施策の根本的根拠となるもので、まちづくりにおいては基本構想・基本計画よりも重みのある方針と言えます。新しい生活様式等の考えを盛り込むにも非常に重要な改定作業です。コロナ禍で本来では家族間でもマスクの着用が推奨されますが、事実上、家族間ではマスクを外す場合が多いです。今、社会コミュニティの最小単位である家族が見直され、核家族化と逆行し、親子2世帯もしくは3世帯家族など、昔ながらのスタイルに回帰することも考えられます。家族同士が力を合わせることで保育、医療・介護等の問題が少なからず緩和につながり、行政としても願ったり叶ったりで、地域包括ケアシステムにも資することです。そのため、全世代的に過ごしやすいまちづくりを推進させる必要があります。手狭と思われている住環境の改善、生活インフラの拡充、自然や広場が多いまちづくりが必要になると考えますが、中野区の今後のまちづくりの方向性についてどのようにお考えか、伺います。

 また、例えば、住生活基本法に定められている最低専用面積25平方メートルに、中野区の条例で容積率などにインセンティブを持たせながら面積の上乗せなどをし、中野区全体の住宅及び生活の質の向上をさせる転換期だと考えます。この点、都市計画マスタープランや住宅マスタープランにおいて、今回の新型コロナウイルス感染症の経験について、改定作業の中でどのように対応するのか、お伺いいたします。

 6月5日、国土交通省は、公道におけるテラス席や機材の設置などのルール緩和を行い、中野区にもこの制度を使った店舗ができました。公共空間の利活用はエリアマネジメントの基本であり、小さい一歩でありますが、中野区にエリアマネジメントののろしが上げられました。西武新宿線の連続立体交差事業の沼袋駅バス通りをはじめとした再整備、弥生町・大和町防災まちづくりなどにおいて公共空間活用の緩和をインセンティブとすることで、特に商店街では道路幅員拡大によるにぎわいの創出を懸念する方々に対して安心材料になるとも考えられます。

 また、5月20日、国土交通省は、歩行者利便増進道路制度を創設しました。これら制度が地域の不安を緩和させる一助となりますが、都市計画マスタープラン改定ではどのようにお考えなのか、区の見解をお伺いいたします。

 (3)その他で、公道の活用について、お伺いたします。公共空間の活用ならば、行政が公道にベンチを設置することで一定の効果が得られ、高齢者・障害者の方たちの休憩場所にもなり、ユニバーサルデザインに資するものです。例えば、歩道の広い山手通りにおいて、公共施設や店舗の前、あるいはバス停前などにベンチを設置していただけないか、東京都へ働きかけていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

 以上でこの項の質問を終えます。

 その他で、ドローンの実証実験について、お伺いいたします。

 中野区が未来都市として社会・経済ともに成長するために、スーパーシティ法案、国家戦略特区法案などを活用した事業を立案すべきだと考えます。中野区としては、国立研究開発法人建築研究所との実証実験が今その可能性がある事業と考えます。同研究所は、ドローンを活用した外壁点検などを中心とした建物診断技術の研究開発の実証実験をするために、中野区に区役所庁舎と中野サンプラザのフィールド提供を依頼しました。人口過密都市における同実験は日本初の試みであり、中野区で先進事例が生まれました。中野区からの費用は一切なく、フィールド提供のみで区の関連施設の診断が行われました。今後、高度成長期に建設された建物に一気に老朽化の波が訪れ、建物診断技術が注目されていきます。同研究所は、今後、様々な建物診断の実証実験を行うために中野区とさらなる連携を図りたいと打診しているようですが、区はいかがお考えか、伺います。

 最後に、旧中野刑務所正門について、伺います。

 区は、我が会派の要望を聞き入れない形式での関係者への意見聴取、アンケートをした結果、現地保存しかないという認識を示しました。我が会派は、小学校建設を考えると現地保存が合理的な判断ではないと再三申しましたが、区は、専門家の意見、アンケート結果が現地保存方針のエビデンスであると主張していたにもかかわらず、このたび一転して、区民に何の説明もすることなく、移築と判断いたしました。これまで区は、ボトムアップ区政ということで意見聴取やアンケートを活用したEBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)を説いてきましたが、一体何だったのか、伺います。答弁によっては、これまで中野区が意見聴取、アンケート結果を基にしたエビデンス作成手法を自ら否定することになりますので、御留意ください。

 平成31年2月1日、区長記者会見で、2023年度に平和の森小学校の供用開始と発表されました。今回の判断で2027年度の供用となり、早期の新校開校から程遠い結果となりました。また、せめて早々に移築を選択していれば、当初の学校敷地には影響が出ないために、今年度中に平和の森小学校の基本構想・基本計画が完成し、来年度から実施設計に入れ、工期を1年間は少なからず短縮できたはずです。区は、しっかりとした調査を行わず、決断できず、工夫も努力もなく、平和の森小学校の完成がいたずらに遅れ、子どもたちにしわ寄せが行っている点についてどうお考えか、伺います。

 区の恣意的とも受け取られるアンケート方法、そしてその結果のみをエビデンスとし根拠とするのではなく、現地周辺にお住まいの方々の声を聞くことが本当のボトムアップとなると考えます。先日行われた保護者、地域住民の方々への説明会でどのような意見があったのか、伺います。

 移築は、現在においてはあくまで案ですが、改めて方針が変わる可能性があるのか、移築で決定なのか、伺います。

 以上で私からの全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、行財政の構造改革について。施策についての施設更新経費の推計についてでございます。区有施設整備計画につきましては、計画に盛り込む区有施設配置の考え方を今定例会中の常任委員会においてお示しすることとしております。今後10年間の施設更新に係る経費につきましては、基本計画における財政見通しと併せて検討を進めているところでございまして、来年1月に策定する区有施設整備計画(素案)の中でお示しする予定でございます。

 次に、施設について。デジタルシフトによる効果についての御質問です。平成29年度に行った新庁舎に向けた調査では、来庁者のうち約46%が諸証明取得目的となっております。このことから、マイナンバーカードの取得率向上によるコンビニ交付の普及、あるいはさらに進んでデジタルシフトに伴って各種手続における証明書添付の省略等が進むことによって、諸証明発行に係る職員の業務量の削減、来庁者対応の削減等を見込むことができると考えております。

 続きまして、新しい働き方の実証実験についてでございます。新庁舎整備に伴う新たな執務環境への移行は、可能な限り現庁舎のうちから課題を発見し、トライアンドエラーを繰り返しながら移転までに効率的かつ最適な解決策を検討・検証していくことが必要であると考えております。来年度はパイロットオフィスの整備を検討しておりまして、無線LANやタブレット端末といったICT環境や、多様な打合せができ職員の席を固定しない執務環境の整備、さらにペーパーレスを前提とした働き方などの実証実験を行う予定でございます。

 次に、新庁舎に向けた推進体制についてでございます。新庁舎の整備を契機とし、区民サービスや職員の生産性を向上させるためには、これまでの区職員の働き方に対する意識を大きく変えていく必要があると認識をしております。新庁舎では場所を選ばない働き方やペーパーレスなどによる効率的な執務環境の確立を目指しており、その実現に向けて、既存文書の電子化やICTを活用した紙の使用を前提としない新しい働き方を浸透させていくことが重要であると考えております。こうしたことから、今年度中にペーパーレス推進体制を構築し、基本方針の策定や既存業務の見直し、改善を全庁的かつ強力に進めていく考えでございます。

 続きまして、新庁舎に向けた一体的な検討体制についての御質問です。新庁舎移転はこれまでの働き方を見直す好機であり、建物の整備はもとより、ICTやペーパーレス環境の整備など、生産性を高め、効率的に働ける執務環境を確立することが重要であると認識をしております。こうしたハードやソフト、システムの整備は密接な関係にあることから、一体的にこれらの業務を推進する体制について今後検討を進めていく考えでございます。

 続きまして、消耗品の一括購入・集中管理についてでございます。構造改革において生産性の向上につながる事務執行の改革を検討する必要があると考えておりまして、その一つの取組として、現状各課で個別に購入・管理している消耗品につきまして一括購入し、集中管理とすることなどが挙げられます。新庁舎では、原則として一括購入、集中管理とすることで業務を効率化し、余剰在庫及び設置スペースの削減を行う計画でございまして、開設までには様々な課題が想定されることから、来年度からの一部部署などにおける試行について検討してまいります。

 続きまして、係を越えた協力・連携体制についての御質問です。区民にとって分かりやすい組織とするため、平成31年度の組織改正によって一般的な組織名称である課と係を改めて設置いたしました。現在の体制でも、課の重点課題について必要に応じて担当係長を配置するなど、実質的には課直属となるような体制を取っているところでございます。また、課の中で係を越えて繁忙期の対応や協力をすることは可能でございます。臨機応変に各所属で対応しているところであります。長期的には、より効率的な事務分担によって超過勤務の縮減や定数の削減につながるような人員配置ができないか、検討していきたいと考えております。

 続きまして、関連団体の再編についての御質問です。区としては、各団体が自主的・自立的な経営改善に努めていくことが基本だと捉えております。仮に団体間の調整の中で統廃合の可能性が選択として提案された場合には、区としても検討に加わっていきたいと考えております。

 続きまして、新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについてでございます。

 1点目に、テレワーク普及に対応したまちづくりについて。新型コロナウイルス感染症の影響によってリモートワークなどの新しい生活スタイルが広がってくると、産業の分野においてもこれに対応した施策が必要となってくると考えております。今後の感染症の状況とそれに伴う消費行動や働き方の変化による区民のニーズを踏まえて、中野のまちの経済活性化を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、新型コロナウイルス感染症を踏まえたまちづくりの方向性についてでございます。新型コロナウイルス感染症の対応に向けては、いわゆる3密を回避した新しい生活様式が求められ、通勤スタイル、テレワークの普及、オープンスペース等の活用など、区民の住生活や都市整備の在り方に大きな影響を及ぼしていると考えております。都市計画マスタープラン・住宅マスタープランの改定において都市の将来像を描く際には、区民のライフスタイルの変化や都市活動・社会状況の変化をしっかりと踏まえ、良質な住環境の形成や新しい生活様式に対応した都市基盤の整備など、持続可能な都市づくりに向け検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、新型コロナウイルス感染症対応と都市計画マスタープラン・住宅マスタープランの改定についてでございます。都市計画マスタープランや住宅マスタープランの改定においては、都市活動の変化に対応した住環境整備、オープンスペースや都市交通の在り方、また複合災害を踏まえた防災まちづくりなど、学識経験者からの意見も踏まえ、課題整理を行っております。今後、国や東京都の検討状況も踏まえて改定作業を進めてまいりたいと考えております。

 次に、にぎわいある歩行者空間の形成についてでございます。都市計画マスタープランにおいては、改定中の基本構想が示す「快適で魅力ある住環境」の実現に向けて、国が推進する「居心地が良く歩きたくなるまちなかづくり」、これを都市整備の方針の一つとして盛り込む予定でございます。この中で、街路を使った歩行者滞在空間の創出や官民連携によるにぎわいあるオープンスペース設置など、人々が出かけたくなるまちづくり・都市づくりについても検討を進めているところでございます。

 続きまして、歩道へのベンチ等の設置についてでございます。新型コロナウイルスを契機としたまちづくりの方向性について公表しており、この中で歩道等へのベンチやオープンテラスの設置など、歩行者滞在空間の創出に向けた支援策や規制緩和等を国は示しております。本趣旨を踏まえ、区としても歩道空間の活用について検討を進めるとともに、東京都に対して連携協力を求めるなど、良好な街路空間形成に向けて取り組んでまいります。

 続きまして、旧中野刑務所正門について。曳家移築の判断についてでございます。旧中野刑務所正門の取扱いについて、当初、現地での保存と決定しましたが、曳家移築を含めた多角的な検討するべきではないかという議会での御議論がございました。その後、昨年実施した学術調査によりますと、曳家が技術的に可能であることが分かり、また正門の公開活用と良好な教育環境の両立が難しいことから、文化財保護審議会の答申や教育委員会からの正門の取扱いに係る意見等を踏まえて再検討を行い、先日の常任委員会において正門の取扱い方針(案)として曳家による移築を報告したところでございます。結果として、平和の森小学校開校スケジュールに影響が生じ、遅れにつながってしまったことについてはおわびを申し上げたいと考えております。

 次に、旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)に係る説明会についてでございます。旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)に係る地域住民に対する説明会につきましては、11月29日、昨日に開催したところでございます。この中で、正門に文化財的価値があるのは分かるが、現在の子どもたちの環境を考えると、一日も早い新平和の森小開校を願うなどの御意見をいただきました。

 また、11月20日に開催した、平和の森小保護者説明会におきましては、同校学区域内の未就学児の保護者などが出席できる説明会を開いてほしいとの意見がございましたので、これらの保護者を含めた地域住民に対する説明会を12月中に実施することといたしました。その後、これらの説明会や議会での意見などを踏まえて、正門の取扱い方針を決定し、議会に報告してまいります。

〔企画部長高橋昭彦登壇〕

○企画部長(高橋昭彦) ドローンの実証実験について、お答えいたします。区としては、中野区の地域資源を最大限に生かし、様々な社会実験を誘導・促進することで区の持続的発展につなげていきたいと考えており、ドローンについても、過去の経緯を踏まえ、活用可能性を検討してまいりたい、そのように考えてございます。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 旧中野刑務所正門について、再質問させていただきます。

 私、当時、現地保存、移設等、案が出ているときに、アンケート結果によって現地保存というふうになっていて、当時から残すというのがありきでアンケートが取られていたように感じますし、その前の選択肢の時点で移設というものもあって、学術調査を経る前から移設というものも既に案があった。なので、当時から移設というものも選択肢にあったので、学術調査前後で考えが変わるというのが、ちょっとそういうわけではないと思う。つまり、当時、委員会では、そのアンケート結果によって、現地保存しかない、これがエビデンスなんだと言ってきたにもかかわらず、今回、そのエビデンスを覆す形で、結局移築にしますというふうに言っていた。区がこれまでアンケートでボトムアップだと言っていた、そのエビデンスベースだと言っていたものを自ら否定するようなことが今回の決断だと思っておりますけれども、その辺についてちょっと詳細に語られていなかったように感じますので、再質問とさせていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再質問にお答えいたします。

 旧中野刑務所正門についてということで、最初に現地保存を方針として決定したというときの、そのエビデンスについての御質問だったと思います。現地保存についてということでは、当時の有識者に聞いた意見等で現地保存をしない、移築をすることによって文化財の価値が損なわれるという、そういう判断があったこと、それからタウンミーティングなどを開催していろんな区民の皆さんの意見を伺いました。そのときに様々学校の教育環境をよくするという声をたくさん聞きましたし、また門をそのまま現地保存してほしいという声もたくさん聞きました。その中で、早く教育環境を改善するために、現地保存にして、学校の改築を急ぐという結論を一旦出したわけでございます。その後、議会から御意見等をいただきまして、多角的な検討するということで、その中で移築というものの可能性があるということと、また文化財の価値というものも直ちに損なわれるわけではないというような状況が生まれてきたことによって、今回判断を変更したということになります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 同じ旧中野刑務所正門について、再々質問させていただきます。

 今の御説明から行くと、議会からの意見もあった、当時のアンケート結果、タウンミーティングなどの結果などもあって、あの時期ではそういう判断があったということでありますけども、当時やはりいろいろと、曳家というものは電話1本したら、そんなものはできますよと、割と曳家業者ができると、技術的に不可能ではないと言っていたにもかかわらず、なかなか難しいというような意見があると、当該委員会でそんな答弁もあったようにも記憶しております。そういった中で、当時しっかりと調査をしていなかったというのが一つの原因になっているのかなというふうに考えております。タウンミーティング等の意見交換やアンケート結果、それも区が掲げる中ではエビデンスというのかもしれませんけど、そもそもできるかどうかというような技術的な見地とか、あと合理的な判断というものが今回の判断に至るまでちょっといろいろと不足していたのではないかなというふうに考えるわけですけれども、その辺はどのようにお考えなのか。

 そして、これまでいろいろとアンケート結果など、区民のボトムアップと言っていた中で意見を集めていくというふうには言っておりましたけども、それだけではなかなか判断をつけてはいけない、もっと総合的に判断して、合理的な判断というものがあるのではないかなというふうに、その辺のところを区長はどのようにお考えか、再々質問をさせていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再々質問にお答えいたします。

 当時、曳家については、文化財的な価値が失われるということを専門家からの意見として聴取した結果、曳家についての可能性というものがそこではないというふうに判断したところは否定できません。なお、現地保存したとしても、学校の教育環境というものがこれは両立できるのではないかというところで私としては考えていたところでございますけれども、結果的に教育環境の両立と現地保存というものはなかなかこれは両立し難いということが判明した時点で、私としても考え方を変えたということでございます。