3 世界最先端の洪水予測システムの運用について

 三つ目、世界最先端の洪水予測システムの運用について、中野区議会におきまして、再三取り上げさせていただいておりますが、国土交通省がゲリラ豪雨に伴う洪水・内水氾濫の予測・警報システムを完成させまして、一部の区民、区内施設にその情報を配信し始めたということで質問させていただきます。

 このシステムの現在に至るまでのプロセスといたしましては、アベノミクス3本目の矢の成長戦略に向けて、省庁、分野の枠を超えた研究開発のために、内閣府が戦略的イノベーション創造プログラムというプロジェクトを立ち上げまして、そこに予算がついたところから始まっております。

 その中で、防災技術の向上、その育った技術を海外へ輸出することを視野に入れまして、水災害に対する観測・分析・予測技術の開発及び導入を進め、国土交通省国土技術政策総合研究所、通称国総研は、プロジェクトの果実として、神田川、善福寺川、妙正寺川流域を対象とした洪水予測システムを昨年度末に完成させました。

 しかし、このシステムは、河川周辺の関係者に活用してもらわなければ、何の意味もありません。そこで、今、プロジェクトはそのシステムを地元の方々に使ってもらうという実証実験が始まりました。国総研は中野区の防災担当、神田川流域の地域防災会会長と防災会のメンバー数名、障害者施設と老人ホームの管理責任者にこのシステムの使い方を説明し、利用してもらっているということです。また、現在、学校、消防団に交渉していると聞いております。

 そこで、伺いますが、国総研と中野区、また、三つの流域の関係者がタイアップしながら実証実験を進めているということでありますが、中野区としては、この実証実験において、どのようなかかわりを持っていくのか、お伺いいたします。

ここで、実証実験のメンバーが限定的であるのは気象業務法で、気象、また、雨などの水の現象である水象などの予測をできるのは、気象庁長官もしくは気象予報士のみとあり、それがボトルネックになっているということであります。

 気象庁が発信する1時間後の雨量予測情報をもとに、国土交通省が1時間後の洪水予測をしているため、気象業務法の範疇を超え、区民全員が使える予測情報ではありません。今は不特定多数ではなく、特定少数と人数を絞ってやっておりますが、今後、国土交通省は、免責事項を設けるなどして利用者をふやして、システムの改良に向けて実証実験規模を拡大する意向だということです。

 今後は、気象業務法の緩和を念頭に、国家戦略特区に申請するという手もあろうかと思いますし、区長には、必要があれば、その辺は善処していただけるとの回答をいただいております。

 それにしても、1時間後に洪水が来るという情報がわかったとしても、どのような行動を起こせばいいのかというのは、あまりにも最先端で誰もやったことがないので、誰にもわからないということです。そのため、最悪のパターンの豪雨が中野区に降ったときの洪水シミュレーション結果を用いて社会実験をするなどして、地域防災会、各施設、消防団、ボランティアなどが有事の際にどのような行動をすべきか理解するための避難訓練をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、その成果を中野区地域防災計画などに反映して、豪雨対策タイムラインなどの策定を進めていただきたいと思いますが、区としてはどのようにお考えか、お伺いします。

 洪水シミュレーションは、都市水害の権威であります早稲田大学の関根教授から御提供していただけると伺っております。国土交通省としても、中野区が社会実験に積極的に参加していただければ、今後、防災システムのさらなるバージョンアップをさせるモチベーションが上がり、中野区に対し研究投資するインセンティブが働く可能性があるということです。区民への防災意識の向上を図ることで、またシステムをバージョンアップしてもらえるという可能性があるということで、よいこと尽くしとなります。

 区には、水害対策のさらなる推進をしていただき、防災力の強化に努めていただきたいとお願いして、この項目の質問を終わらせていただきます。

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