全会議録


令和4年06月27日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 中野区長選挙公開討論会の議論からうかがい知れる今後の区政運営方針について

  (1)医療・福祉政策について

  (2)環境政策について

 2 職員ファースト区政からの脱却について

 3 中野サンプラザ再整備を奇貨とした「にぎわい」の維持・発展について

  (1)中野駅周辺エリアマネジメント協議会について

  (2)サブカルチャー・ポップカルチャーによる「にぎわい」について

  (3)社会実験による経済施策について

 4 中野区内におけるドローン実証実験について

  (1)建物点検技術の開発について

  (2)河川空間を活用したドローン配送について

 5 その他

 

○議長(内川和久) 最初に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 4番の中野区内におけるドローン実証実験についてを3番と入れ替え、その他で避難所の適正配置について質問いたします。

 まず初めに、酒井区長、御当選おめでとうございます。区民からの御信任を得られたということで、我が会派もそれを理解した上で、今後も是々非々で区政運営について議論を交わしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 選挙戦で区長は様々な公約を掲げられましたが、いずれも短期的に取り組める課題であり、ほとんど中長期的な戦略はありませんでした。今、中野区だけではなく日本全体が抱える財政、社会保障、防災、環境など大きな問題の解決の道筋をつけなければならない重要な時期だと考えます。そこで、1、中野区長選挙公開討論会の議論からうかがい知れる今後の区政運営方針について伺います。

 4年前は、東京青年会議所の主催者の立場で中野区長選挙の公開討論会を開催させていただきましたが、チラシ、選挙公報、ポスターからでは分からない候補者の政策をうかがい知れるよい機会です。特に気になった2点について伺います。

 まず、(1)医療・福祉政策について。

 討論会において、基礎的自治体である中野区は、医療・福祉政策に対して何ができるか、区民に何を提供するのかという問いに対して、区長は、地域で見守り支えあいネットワークを強化します。それによって、これまで支援の手が届きにくかった方々にもセーフティネットを準備することができます。例えばひきこもり支援やヤングケアラー支援を行いますと書面回答され、ネットワークの重要性について言及されました。

 それは、もちろん重要ですが、区長が地域包括ケアの担当課長を務めてから6年くらい経過しましたが、区民生活としては変化が全く感じられないというのが正直なところです。町会、民生委員の中には、これ以上業務を増やされるのは困るという声もあります。ネットワークを強化しますと言うのは簡単ですが、これ以上強化するのは難しいのが現状です。区は、今後重点プロジェクトで地域包括ケア体制の拡充を進めますが、小手先の改善では全く追いつかないと思います。軽自動車を改造して時速200キロの車にすることは到底困難で、車を買い換えるような抜本的な改善に着手しなければ問題の解決ができないと考えます。このボトルネックをどのように解消されるのか御見解をお伺いします。

 我が会派として、中野区における先進性がある医療・福祉政策としてこれまで提案してきましたが、ヘルスリテラシーの向上、特に予防に重点を置き、予防医療、介護予防が重要であると考えます。新型コロナワクチンを8割ぐらいの方々が2回接種されている事実から、公衆衛生に関するヘルスリテラシーは国民全体で上がってきているのではないでしょうか。ヘルスリテラシーの向上により自分の健康をよく考えるようになり、自助の力が向上します。自助力の向上は、周りの人もいい意味で巻き込み、公助へつながるものと考えます。

 2021年の衆議院議員選挙で、自民党が公約として国民皆歯科健診を掲げ、政府は、6月7日閣議決定した経済財政運営の基本方針、骨太の方針に国民皆歯科健診の具体的な検討と明記され、歯科健診の重要性についてフォーカスされるようになりました。私もこれまでに何度も質問に取り上げましたが、口腔ケア、口の健康が保たれる人は医療費が抑制できるという研究結果があります。また近年では、歯周病は糖尿病や動脈硬化をはじめとした全身の病気に大きく関わる万病の元と言われることは周知のことになりまして、かむことは認知症の予防になること、糖尿病、動脈硬化、口の中をきれいにする口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎を防ぐことも、調査の結果分かってきました。

 また最近では、滑舌低下、食べこぼし、僅かなむせ、かめない食品が増えるなど、オーラルフレイルから始まる外出、運動の機会の減少、そして、それが著しくQOLを低下させることが分かっています。もし、国を挙げた歯科健診の体制が構築されたとしても、口腔ケアの重要性を区民が理解し、自分の口の状態を知ることの大切さを感じていなければ健診率の向上は望めません。

 口腔ケアの重要性について、中野区を挙げて情報発信し、成人歯科健診の向上と、さらなる健診項目の充実に改めて努めるべきと考えますが、区の見解をお伺いします。

 また、歯科だけでなく、日頃から個人的に行える健康、予防医療、認知症を代表する介護予防に関する情報をイベントや区報で共有すべきと考えますが、見解を併せて伺います。

 二つ目、環境政策について。

 討論会において、サステナブル・トランスフォーメーションは国際的にもトレンドですが、国や都が行っている取組以外に、基礎自治体として中野区が区民と共に行えることは何があるかという問いに対して、区長は、「2030年までに二酸化炭素排出量を2013年度比で46%削減します。里・まち連携自治体との協働により環境交流を深めていきます。家庭ごみの堆肥化、家屋の断熱化など家庭からできる取組を強化します。」と書面回答され、コンポストや本年度から始まった高断熱窓・ドア15万円の設置補助について語られました。

 どの政策もやるべきですが、中野区の世帯数は20万を超えており、焼け石に水であります。施政方針説明で唯一数値目標を出しているのはゼロカーボンシティ宣言です。2030年に2013年度比46%、2050年には100%削減ということです。かなり困難であることを理解された上でゼロカーボンシティ宣言をされているわけですから、その実現に向けて区はどのように考えているのか、具体的な方針について伺います。

 CO2排出量の民生家庭部門は、23区平均30%、中野区が51%です。ドラスチックな住宅政策が環境施策に直結します。ゼロカーボンに近づける方法は、大きく分けて、エネルギー由来を石油、石炭などの天然資源によらないこと、もう一つが、使用するエネルギーを最小化していく、この二つとなります。前者は国のエネルギー政策で、自治体でコントロールするのは困難です。しかし、後者の各世帯の使用エネルギーを最小化する手伝いは自治体にもできると考えます。やるなら20万世帯の動機付けとなる政策が必要です。

 我が会派としては、環境配慮型住宅建設を条件に容積率のインセンティブを付加するなど、都市計画の制度を活用した予算に頼らない住宅政策を推進することを提案してきました。新たな環境施策として、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の中野区への導入を提案します。CASBEEは、建築物の環境性能や建設、維持管理等により発生する様々な環境負荷を多面的かつ客観的な観点から評価する手法です。多くの地方自治体で、新築、増改築の際にCASBEEによる評価結果の届出を義務化する制度や、インセンティブを付加する制度を実施しています。熱効率が高い家では、エアコン等の空調に使われるエネルギーを大きく抑えられます。

 私は人生で7回引っ越しましたが、熱効率が高い住居では電気、ガス代が安いことは身をもって体験しております。特に築40年となっていた公務員官舎に住んでいたときは、壁が薄過ぎて暖房は効かずに、最終手段として毛布にくるまって生活をしたこともありました。環境性能が高いことで月々の光熱費が抑制できることを区民に理解していただき、まちづくりを進めていくべきと考えます。例えばグレードが高い集合住宅の建設は初期投資が高くなり、家賃へ価格転嫁せざるを得ませんが、家賃の上昇分よりも光熱費の抑制分が勝る、もしくは、とんとんなのであれば、オーナーも入居者もウィン・ウィンの関係となります。設計事務所、住宅メーカー、不動産業などと連携を図り、環境配慮型のまちづくりを推進すべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 二つ目に、職員ファースト区政からの脱却について。

 区長は、中野区改善運動OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)の継続の重要性を訴えています。確かに改善を続けることは重要ですが、一部職員が言うには、OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)の本戦に出場したくないために、レベルが低い改善内容をエントリーするとの声も聞きます。だから、発表内容が学芸会レベルになるのであって、これが逆に区全体の改善ムードを壊していることを区長が理解されているのか、裸の王様になっているのではないかと危惧します。区長はそのような声を踏まえ、今後、改善の改善をどのように進めていくのか伺います。

 現在、中野区における行政運営、事務執行は改善しないことを容認しているように見え、また縦割り行政や前例踏襲の弊害が各所に散見されます。新庁舎の移転を控え、今が改革をできる唯一かつ最大の100年に1度のチャンスです。区長には、職員に嫌われようと、将来的に区民、職員のためになると陣頭指揮を執り改革に取り組んでいただきたいと考えます。

 まず、新庁舎移転を契機とした行政運営の見直しについて伺います。区では、MS365の導入を決定しました。横串を刺せる区政一体となった行政運営を目指す上で、この効果は計り知れません。コミュニケーション手段が激変し、やり取りの仕方から、意思決定に関わるエビデンスの分析、資料作成といった政策形成に関わる手段全てに革命が起こると言っても過言ではありません。一方で、職員によっては、いまだMS365でどのような変化が起こるか知らず、所管業務における活用を聞いても要領を得ないと聞きます。事実、私がMS365のディクテーション、音声認識を使いながら一般質問の取材をすると、理事者から、こんなことができるのかと驚かれます。相応の投資をして導入するMS365の活用に対する意識変化をさせる必要がありますが、区の見解を伺います。

 新庁舎では、区民サービスのさらなる向上を目指し、「区民サービスにおける四つのない」、待たない、書かない、動かない、迷わないの取組、ペーパーレス、判こレスなどの検討を進めております。また東京都では、DX推進に向け五つのレス、ペーパーレス、判こレスに加え、ファクスレス、キャッシュレス、タッチレスの徹底方針を定め、組織的に取組を進めていると聞いております。中野区においては、2年後の庁舎移転で時間がありません。これらが標語倒れ、キャッチフレーズに終わることなく、多くの区民の方にとって利便性が高く、全国に誇れるサービスを提供できる新庁舎となるよう、妥協なく検討を進めていただきたいと考えますが、検討状況を伺います。

 昭和43年、今のこの庁舎ができたときは、自治体で全国初めてコンピュータを導入した最先端の庁舎であったことの再来を願います。私は、本格的にICT機器を活用し業務に浸透させれば、ライフイベント系、子どもと福祉系などの手続を取り扱うフロアの窓口数は将来的に現在の半分以下にできると考えます。しかし、現在では、移転のことで頭がいっぱいで、将来のことまで考えられないといったムードを感じます。

 では、移転後に窓口を半分にするための業務改善をそれぞれの部署が考えるのでしょうか。職員には大変申し訳ないですけれども、新庁舎に移転し、一度固定された仕事やレイアウトを変更するモチベーションがあるとは到底考えられません。つまり、移転前の現在から将来を見据えた検討を行う必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 また、組織横断的な活発な議論や政策調整に当たっては、従来の組織ごとに縦割りとなったフロアレイアウトではこれまでと何も変わらず、新たな発想は生まれず、前例踏襲の政策になりがちです。新庁舎では、フリーアドレスに対応できる座席のユニバーサルレイアウト方式を採用するなどの報告はありましたが、庁舎における効率的かつ機動的な働き方や職員配置、政策形成の向上に向けた取組などの検討状況について伺います。

 組織横断的な取組の柔軟な運用や前例踏襲主義の打破に当たっては、それを実現する組織、職員数、配置の最適化が必要であります。構造改革実行プログラムでもうたわれておりますが、具体的なことまでは示されておりません。新庁舎移転を2年後に控える今、ラストチャンスとなるDX推進の効果を見据えた今後の組織再編の考え方について伺います。

 続いて、出先機関における組織運営の在り方について伺います。先般、今年の第1回定例会で実施すると答弁した事業に関し、すこやか福祉センターに私が問い合わせたところ、そのような区民サービスはやっていないとの回答がありました。調査してもらったところ、1週間後にすこやか福祉センターの職員で情報共有がされていなかったとの回答でした。本当に情報共有だけが問題なのか疑わしいわだかまりが残りました。オンライン相談0件、社会福祉協議会の成果を奪うようなアウトリーチチームの報告などは、すこやか福祉センターの組織体制、何でも屋としての仕事量が急増し、対応し切れていないなどの問題があると考えます。

 病院には病床数という考えがありますが、区民サービスには上限数がなく、いずれ現場が耐えられなくなるという時期が来ると危惧します。昔取り上げましたが、レストランチェーンのサイゼリヤの社長が、「おいしいものはすぐ食べ飽きる。でも、まずいものは食べたくない。だから、おいしくないけれども、まずくないものを出すのが大事」と言っています。持続可能な組織とする秘訣なのでしょう。丁寧な行政サービスは必要ですが、全区民に高級料理を提供し続けることはできません。人を増やすか、育てるか、対応レベルを下げるなどの検討が必要になります。

 あらゆるニーズに応えるすこやか福祉センターの窓口相談などにおけるノウハウは一朝一夕で習得できるものではなく、その知識の継承が安定的な窓口運営について非常に重要になります。現場に配置されている専門職について、年齢偏在がないのか伺います。

 また、専門職の組織的な育成計画が行われているのか伺います。

 現在、すこやか福祉センターは事業費予算が計上され、総合的な窓口対応から、広くは政策・施策形成まで行っています。すこやか福祉センターが重点的に担う役割はアウトリーチ機能、相談窓口など最前線における直接の区民対応です。そのため政策・施策形成は、区全体を総合的に見渡せる立場の本庁が広く俯瞰的に行う体制にすべきと考えますが、区の見解を伺います。

 続きまして、順番を入れ替えまして、4番、中野区内におけるドローン実証実験について。

 (1)建物点検技術の開発について。

 中野区、国立研究開発法人建築研究所などの4者は、相互協力に関する覚書を令和3年5月6日に締結し、2022年1月17日に中野サンプラザ、中野区役所で建物の外壁点検に使うドローンの飛行実験を行いました。この研究成果が一助となりまして、国土交通省住宅局は、令和4年3月に、赤外線装置を搭載したドローン等による外壁調査手法に関わる体制整備検討委員会を発足しました。中野区が研究フィールドを提供したことで日本の科学技術の発展への貢献を果たしており、今後、中野区の経済発展にもつながっていくことを期待します。

 建築研究所等は、今後も中野サンプラザを使った建物点検の研究実施の意向で、中野サンプラザの全体像を撮る、あと内部などの映像を収集するということです。これらの映像は、研究だけではなく、中野サンプラザ閉館のメモリアル映像にもなり得ます。この際、クラウドファンディングでしっかりとした映像制作をできる資金を調達し、ついでに作られる映像集ではなく、区民が欲しがるメモリアル映像を作成すべきと考えますが、いかがでしょうか。私が以前提唱させていただいた「ノスタルジーの成仏」に資するものと考えます。

 ところで、解体される中野サンプラザの備品などの廃材は、オークションを実施し、区の収入を増やす努力をすべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 またドローンの話に戻りますが、研究所は、今後ほかの区有施設、特に現在使っていない学校などを研究フィールドにしたいということですが、区の見解をお伺いします。

 (2)河川空間を活用したドローン配送について。

 ドローン配送の実現化に向けて全国的に議論がされています。中野区は都心であるため、現在の法律、社会理解の中でドローン配送の唯一可能性があるのは、神田川、妙正寺川などの河川空間、しかも、橋の下だけの河道に限られると考えられます。河道であれば、盗撮の疑い、落下による被害リスクなどがないためです。中野区の河道は人が入れないコンクリート3面張りです。上流の杉並区では親水公園があり、下流では船が舟航し、人がいるためドローン飛行に向かず、何もない中野区の河道はドローン配送実験にとって最高の条件となり得ます。

 そこで、中野区の河道を活用したいという大学、国内屈指の航空測量メーカー、総合電機メーカーから成る研究グループが現れました。河川を所有する東京都建設局は、都が自治体DXを掲げるもなかなかアイデア、予算がないため、実験を歓迎するということです。国土交通省では、全国の河川でドローン飛行のガイドラインの策定に向けて検討を始めるそうです。

 では、ドローン配送で何を運ぶかというのが重要となってきます。薬剤の配送は緊急事態時に有効ではありますが、一般ユーザー向きではありません。では、100万円の宝石や半導体を運ぶために、現状リスクが伴うドローンを使うのか、また、ドローンで牛丼1杯運ぶのに人件費2,000円かけるのか、悩みは尽きません。しかし、恐らく食べ物のデリバリーが現実的で、人件費を抑えるためにドローンの自動運転が求められると考えます。ドローン配送で自動運転するためには、空の道の設定が必要で、将来的にはスターウォーズの世界観になると考えられます。そのためには空の道の三次元データが必要になります。将来的には、何もないところに空の道が必要ですが、まずは河道という物理的に囲われている空の道を飛行することがあらゆるリスクを抑制します。

 実験では、河道のグーグルストリートビューより精度の高い写真データと、三次元の座標データを収集し、空の道を開拓できます。また、これらのデータから、河道の仮想空間、メタバースを作成、活用することで、将来的にどのような河道にしたいかデザインしながら議論できます。様々な可能性を秘めた河道内でのドローン飛行を進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。

 3番、中野サンプラザ再整備を奇貨とした「にぎわい」の維持・発展について。

 (1)中野駅周辺エリアマネジメント協議会について。

 人口減少下で、不動産価値は立地条件だけではなくソフト面が重要視される時代、そういったときにエリアマネジメントは非常に重要です。中野駅周辺を新宿のように買物、映画鑑賞ができるまちにしようとしましたら新宿本家にかなわないために、中央線高円寺駅より西側の方々には素通りされてしまうということになります。今後、中野駅周辺は独自性の高いまちを目指し、降りてみたいというまちにすべきです。例えば土日に行くと、食フェス、アニメフェス、アイドルフェスやら、何かしらのイベントをやっているまちを目指すのはいかがでしょうか。今週は何をやっているか分からないけれども、取りあえず中野に行こうぜと言わせるコンテンツを生み出す気概が必要です。

 とりわけ中野サンプラザ再整備中の空白期間において、エリアマネジメントがその穴埋めをすべきです。来年度中と聞いている中野サンプラザの閉館、エリアマネジメント協議会が動き出すのは、令和5年3月に(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定後になろうかと思います。来年、令和5年5月1日には、中野サンプラザ50周年となりまして、閉館と併せてメディアに取り上げられることは必至です。メディアに取り上げられているこのときに、中野のエリアマネジメントの宣伝ができなければ、非常に大きな機会の損失となります。

 そこで伺いますが、中野サンプラザの閉館日はいつでしょうか。また、新サンプラザが開業するまで何年かかるのか伺います。

 中野サンプラザの解体、再整備は、中野の一つの歴史の節目となります。そのために中野区民に対してイベントを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、時代の転換期を次代を担う子どもたちの記憶に焼きつけることは、中野へ対する郷土愛を高めることになります。子どもたち向けのイベントも実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 中野サンプラザ閉館までの時間を考えると、エリアマネジメント協議会の取組が遅れているように感じます。状況によっては、エリアマネジメント協議会のスケジュールを早期化させる必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 エリアマネジメント協議会の設立は、中野駅周辺における市街地再開発事業等によって新たに生まれる複数の開発街区間や、新旧のまちづくりの担い手、そして、官民をつなぐプラットフォームを構築することを目的としていると聞いております。私が想像する中の最高の運用は、例えば10月は中野駅周辺を丸ごと食フェスとし、全てのエリアで異なるジャンルの食フェスが楽しめる、そんな仕立てにすることで、取りあえず中野に行こうと来街者の気持ちを高ぶらせることにあると思います。そういったしつらえをこのエリアマネジメント協議会は実現できるか、また、そのために何が課題となるのかを伺います。

 ところで、平成27年の中野区グローバル戦略推進協議会は何の成果も残せませんでした。エリアマネジメント協議会も、趣旨は違いますが、オール中野でやろうという事業です。しかも、今回は箱物、広場を所有している事業者が参画するために失敗が許されません。そのために中野区グローバル戦略推進協議会での失敗を教訓に、区がしっかりと全体を把握し、中野区エリアマネジメント協議会が団体間の調整をし、一体感を持って中野独自のコンテンツを展開し、中野ブランドを確立すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 (2)サブカルチャー・ポップカルチャーによる「にぎわい」について。

 サブカルチャーとポップカルチャーをなぜ併記したかというと、サブカルチャーという言葉が現実にそぐわないためです。テレビを見れば、毎日のようにアニメ、アイドル、お笑いなどのコンテンツが流れております。子育てをする上で欠かせないアンパンマンというアニメがサブカルチャーなわけがありません。サブカルチャーが中野区の主要産業と位置付けるも、その言葉にネガティブなサブという言葉が邪魔です。

 例えばまちにJリーグのチームがあれば、みんなで応援し、御当地に産業があれば、みんなでその自慢をするわけですが、中野区民にその感覚はありません。サブカルチャーという言葉を変え、区民が誇れるものにしようという提案です。ポップカルチャーという言葉がベストとは限らないですが、ネオカルチャーなどの言葉でもいいと思います。いずれにせよサブという言葉を除した広報戦略があろうかと思いますが、区の見解を伺います。

 中野区には、ドラゴンボール、ワンピース等の東映アニメーション株式会社、アンパンマン、コナン等の株式会社トムス・エンタテインメントといったメディア芸術や、アイドルの聖地としての中野サンプラザ、お笑い芸人が多く住むまちと知られており、様々な地域資源やまちづくりの担い手を発掘しつつも、それぞれのカルチャーとエリアマネジメントを連携させていくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 先日、アイドル活動を手がける事業者と話しました。中野サンプラザはアイドルの聖地であり、中野サンプラザホールに立つことは夢でありますが、その舞台に立つまで中野区内などの小さなライブハウスで活動して夢を目指しています。中野サンプラザ閉鎖は、それらの活動の区外流出につながると懸念しましたが、やり方次第では、中野区全体をアイドルの聖地とすることも可能であるとの事業者の見解でした。お笑い芸人も同様です。活動の中で中野の店をSNSで紹介すると、聖地巡礼といったファンの購買運動による経済効果が生まれることも期待できるそうです。中野区として、いいかげん本格的に観光都市政策を展開すべき時期と考えますが、今後の戦略について伺います。

 (3)社会実験による経済施策について。

 エリアマネジメントでは、カルチャーだけでなく、実験も中野区を個性的にします。先ほどドローン配送を取り上げましたが、最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスにおける課題をラストワンマイルと言います。ドローンの飛行ルートは当面限られます。そのためドローン用のヘリポートに着陸してから物を運ぶのが問題となります。では、どうするのか。陸上専用の配送ロボットとなります。ドローン配送の実験が具現化されるのであれば、ラストワンマイルを埋める実験を中野区内で行える環境整備やエリアマネジメントで実現するといいと考えますが、区の見解はいかがですか。

 例えば四季の都市(まち)公園の屋台から新庁舎まで食べ物を運ぶ、そんな実験都市が生まれることを期待して、次の質問に移ります。

 最後、その他で、避難所の収容基準等を勘案した区有施設の配置の検討について伺います。

 学校跡施設の活用検討に当たっては、当該地域で必要となる避難所機能の確保、学校再編に伴う学級数、学校数の変化や、周辺の区有施設の状況を踏まえ、指針を定めることが重要です。先月、東京都が被害想定を10年ぶりに見直しまして、区内の想定避難者数は4万8,500人程度から3万2,000人程度と大幅な減になったそうです。また、子どもを含めた将来人口推計は、マクロスケールモデルであるコーホート法ではミスリードします。豊洲は何もないところからタワーマンションができ、小学校を2校建設しましたが、この現象はコーホート法では導けません。ミクロ的には、どこに巨大なマンションができるのか、都市基盤と情報連携が必要です。様々な情報を総合的に勘案して、跡地活用を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。

 沼袋小学校跡地は、区有施設整備計画において、北部すこやか福祉センター等の整備用地と位置付けられています。整備に当たっては、用途地区の変更が必要であると考えられ、2030年までの開設を考えると、所管と沼袋駅周辺地区まちづくりの担当が連携し、地区計画での用途地域の変更が必要と考えます。しかし、用途地域の問題が明るみになってから数年たったにもかかわらず、そして、区有施設整備計画に明確に記載しているにもかかわらず、本格的な検討はいまだに始まっていないと聞いております。今後、区はどのように進めていくのか伺います。

 区長のリーダーシップ不足、中野区の職員のやる気のなさを改善していかなければ、この4年間は暗黒の時代になってしまいます。希望の持てる区政運営への転換が図られることを期待いたしまして、全ての質問を終えます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 1点目に、医療・福祉政策の地域包括ケア体制のネットワーク強化についてでございます。

 これまですこやか福祉センターや区民活動センターを中心として、町会・自治会、民生委員の方々と連携しながら、見守り、支えあいなどの支援を行っております。今後は複合的な課題を抱える区民に対する支援体制を強化するため、区民活動センター圏域で、専門機関、関係者と連携した地域ケア個別会議を開催いたします。また、民間企業や大学等との産官学の共同事業などにより、地域の様々な担い手がそれぞれできる支援を無理なく継続できるオール中野で、地域包括ケアを重層的に推進する体制を整備してまいります。このような取組を通じて新たな地域活動の担い手を増やすことによって、町会・自治会、民生委員の負担軽減にもつながるものと考えます。

 次に、健診の受診率向上及び健康等に関する情報発信について。歯科健診を含めた各種の健診を受診することは、自らの健康状態を把握するとともに、疾病の早期発見、早期治療につながり、健康を保持増進する上で重要なものであると認識をしております。また、口腔ケアは歯や口の健康を保つだけでなく、誤嚥性肺炎など全身疾患の予防、全身の健康状態の維持向上にもつながるものであります。これらを周知することによって、歯科健診の受診率の向上を図ってまいります。

 成人歯科健診の健診項目につきましては、国や都、他自治体の動向など情報収集をしてまいります。

 ヘルスリテラシーの向上は、医療費等の問題だけでなく、誰もが健康に暮らせる社会の実現に欠かせないものであり、より効果的な情報発信方法について工夫してまいります。

 次に、ゼロカーボンシティ実現に向けた方針についてでございます。ゼロカーボンシティの実現に向けましては、民生家庭部門のCO2排出量が全体の約5割を占めている区の地域特性を踏まえ、再生可能エネルギーへの転換と住宅の高断熱化等の省エネルギー化を進めていくことに重点を置き、政策を展開していきたいと考えております。

 中野区基本計画におきましても、重点プロジェクトとして脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりを掲げており、全庁を挙げて取り組むべき課題であると認識をしております。現在区の様々な施策や事業に脱炭素の視点を取り組むことを検討するための方針の作成に取り組んでいるところでありまして、今年度中に当方針を作成し、議会にお示しした上で全庁的な取組を進めていく考えでございます。

 次に、CASBEEを活用した取組について。脱炭素社会の実現に向けては、各自治体で様々な取組を進めているところでありまして、CASBEEを活用し、届出に基づく環境性能の認証等を実施している自治体があることも認識をしております。現在実施しております太陽光発電システムと連携した蓄電システムや、高断熱窓・ドアへの改修に対する助成制度の検証等も踏まえながら、事業者との連携も視野に入れて、環境配慮型のまちづくりを進めるための施策について検討していく考えであります。

 改善運動のOneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)についてでございます。改善運動OneUp↑チャレンジ(ワンナップチャレンジ)は今年度で4年目を迎え、毎年テーマを設けながら各部課の取組を進めているところであります。職員提案が増えるなどの成果も出ております。特に現在新区役所への移行期にあって、職員レベルの様々な改善を行う好機となっております。この取組について様々な意見があることは承知しておりますが、改善を組織に根付かせ、組織文化を変えていくために必要な取組だと考えておりまして、引き続き創意工夫を重ねながら継続してまいります。

 次に、マイクロソフト365の導入と職員の意識改革についてでございます。新たなツールの導入と活用によって、業務の円滑、効率化や、エビデンスに基づく政策形成への寄与が期待できる一方、紙文書の使用を前提とした働き方からの脱却など、区職員の働き方にも大きく影響を及ぼすこととなります。これには職員の特に管理職の意識改革が不可欠と考えておりまして、今後管理職を対象に、DXについての知見の習得や、意識改革に向けた研修、事例紹介を進め、その活用を前提とした政策形成や事業執行につなげてまいります。

 なお、今般、日本マイクロソフト株式会社と区のDXの取組を一層推進するための協定、この締結を予定しておりまして、今定例会の委員会で報告を予定しております。

 次に、新庁舎での区民サービス向上に係る取組についてでございます。区では、新庁舎移転に合わせ、組織横断的な課題に的確、柔軟に対応できるよう、ペーパーレスや押印廃止の方針を定め、全庁で電子化を推進する等、場所を選ばない働き方の検討を行ってまいりました。また、窓口コンセプトである待たない、書かない、動かない、迷わない、これらの実現に向け、窓口レイアウトの工夫や業務手順の見直し、窓口連携機能を持った発券機の導入準備等を進めております。さらに手続に係る区民の負担を軽減する取組として、申請書の記載を補助する仕組みや、非接触型、かつキャッシュレスに対応した収納サービスなど、区民の利便性が大きく向上するよう検討を重ねております。

 次に、将来を見据えた働き方検討についてでございます。今後、マイナンバーカードの普及やオンライン手続の拡充によって、将来的に区役所に手続に訪れる方が少なくなり、窓口数についても一定程度減らすことができると考えております。また、将来的な行政需要の変化に合わせレイアウト変更等が柔軟に行えるよう、間取りや内装を変更しやすい構造とすることや、可動式の窓口カウンターを設置するなどの調整も進めております。現在、新庁舎のフロアごとの職員PTを立ち上げ、各課の業務手順の見直しを行っているところでありまして、こうした場を活用しながら、将来を見据えた働き方についても検討しているところであります。

 組織横断的な課題に対応できる柔軟な職員配置についてでございます。新庁舎では、場所にとらわれない働き方の実現や、スペースの効率化のため執務スペースを集約し、机を等間隔に配置するユニバーサルレイアウト方式を採用することを検討しております。また、グループアドレスなど、職員が業務内容に応じて機動的に座席を変更できる働き方を検討しておりまして、これによってコミュニケーションが活性化され、今まで以上に柔軟な働き方に寄与するものと考えております。

 さらに、フロアごとに各課が共用する打合せスペースを設置することによって、組織を超えた職員間の連携が強化され、よりよい政策形成を実現できる職場環境の構築に資するものと考えております。

 次に、基本計画を実現するための組織でございます。区は、基本計画を実現する上で新たな課題に対応するため、毎年度必要な組織変更を行っているところであります。今後も基本計画の重点プロジェクトや構造改革実行プログラムの具体化に合わせた組織体制の変更についても検討する必要があると考えております。また、DX推進による仕事の進め方の改革によって、簡素で効率的な組織へと再編してまいります。

 次に、すこやか福祉センター配置の専門職の年齢構成及び育成についてでございます。すこやか福祉センターには、専門職として保健師、福祉職、心理職、栄養士を配置しております。年齢構成については、20代が約41%、30代、40代が27%、50代が32%となっておりまして、若手職員の比率が高くなっております。窓口相談やケースワークの質の確保に向けて、研修や実務を通じた専門的知識の習得と継承に努めているところでありますが、多職種職場という特性や、今後さらに多様化する区民の生活課題、ニーズを捉え、中長期的な視点から計画的な人材育成及び職員配置を図っていく考えであります。

 次に、すこやか福祉センターの体制についてでございます。すこやか福祉センターについては、企画調整や政策立案機能の一元化、各所において実施、提供されるサービスの平準化、質の確保が課題であると捉えておりまして、こうしたことを踏まえ、連携調整を担う基幹機能の強化が必要であると考えております。区では、重層的支援体制の構築に向けて、すこやか福祉センターの基幹機能の強化を図るため、各所のコントロールタワーとなる(仮称)基幹型すこやか福祉センターの組織体制を検討することとしております。中野区構造改革実行プログラム更新案に位置付け、本定例会において報告する予定でございます。

 次に、中野サンプラザの閉館日でございます。令和5年6月末日で、ホールを除く営業を終了し、閉館日は7月2日とすると報告を受けております。

 次に、新北口駅前エリア拠点施設の竣工時期についてでございます。現在、新北口駅前エリア拠点施設整備の竣工は2028年度末を想定しておりまして、その後に新施設の開業とすると、閉館からおおむね6年程度かかると想定をしております。

 次に、閉館に際してのイベントの実施についてでございます。現在、株式会社中野サンプラザや施行予定者が中野サンプラザの記憶を次世代に残していくためのイベントを検討、調整していると聞いております。また区としても、小・中学生に中野サンプラザの記憶を残してもらうことは意義が大きいことと考えておりまして、何らかの事業を実施できないか検討しているところであります。

 中野駅周辺エリアマネジメント協議会の今後のスケジュールでございます。中野駅周辺エリアマネジメント協議会は令和4年4月に設立総会を開催し、今年度はビジョン策定を予定しております。中野サンプラザ閉館に伴うイベントにつきましては、株式会社中野サンプラザや施行予定者によって検討、調整していくものと考えております。新北口駅前エリアの施行予定者は中野駅周辺エリアマネジメント協議会の構成員となっておりますので、協議会の中において適宜情報共有を図っていくと聞いております。

 次に、中野に来街者を呼び込むイベントについてであります。中野駅周辺エリアマネジメント協議会は、各地区が連携することにより成果が期待できるテーマを抽出し、一体的な取組を協議、検討する場と考えております。御提案のような中野駅周辺を一つのテーマの下一体的にイベントを展開する取組は、協議会の趣旨と合致しております。実現に向けた課題としては、駅前広場、公園及び各種広場など、オープンスペースや公共空間の活用の在り方等について、今後検討をしていく必要があります。

 次に、中野駅周辺エリアマネジメント協議会の展開についてでございます。この協議会の設立によって、中野駅周辺における各開発地区の事業者や地域の関係者、そして、区をはじめとする公共機関等、官民の多様な人材が集積するプラットフォームを構築できたと考えております。また、策定する中野駅周辺エリアマネジメントビジョンは、今後の市街地再開発事業完了後の状況を見据え、新旧のまちづくりの担い手や、官民が将来像を共有し、その実現に向けた取組の方向性を一つにするための指針となることを目指しております。ビジョン策定後は、各構成員がビジョンに基づき、各開発地区のエリアマネジメントと中野駅周辺全域のエリアマネジメントを複層的に展開することで、官民連携で中野の魅力を高めてまいります。

 次に、サブカルチャーを言い換えた広報戦略です。サブカルチャーは、伝統の反対にあるマイナーで独自的文化という意味から、ネガティブに捉えられている側面もあると認識をしております。一方で、中野はサブカルチャーのあるまちとして一定程度浸透しておりまして、ポジティブな面もあります。現在、今後の観光施策について検討会を設置して協議を進めておりますが、その中で中野におけるサブカルチャーとは何かを明らかにするとともに、言葉の言い換えを含め、それらの効果的な広報についても検討してまいります。

 カルチャーとエリアマネジメントの連携についてでございます。今年度策定する中野駅周辺エリアマネジメントビジョンでは、将来像の実現に向けた取組のテーマの一つに、にぎわい、文化振興を掲げております。ビジョンを踏まえた具体的な取組の検討に当たりましては、様々な地域資源、まちづくりの担い手との連携を図ってまいります。

 次に、区の観光施策の展開についてでございます。芸能人による店の紹介やゲーム、アニメ、映画などで、まちが舞台となることがまちのイメージアップと来街者増加につながるものと考えております。そうしたことも含めて、中野の強みを生かした今後の観光施策について検討会を設置して、協議を進めているところであります。現在取り組んでいるシティプロモーションを発展する形で、観光施策を展開したいと考えております。

 私から最後に、社会実験についてでございます。ドローンの社会実験には、その後に社会実装されていくことに意義があり、社会実験の段階からプレーヤーやエンドユーザーを巻き込んでいくことが必要であると思います。現時点で、ドローンの実験に関与できるエリアマネジメント団体はございませんが、今後社会実験を行う際には、そうした観点も配慮していきたいと考えております。

〔企画部長石井大輔登壇〕

○企画部長(石井大輔) 私からは、中野区内におけるドローンの実証実験の御質問のうち、まず、中野サンプラザの映像制作におけるクラウドファンディングの実施についての御質問にお答えいたします。

 中野サンプラザの外観や内部の映像は、研究資料として価値が高いだけでなく、デジタルアーカイブとして、区民をはじめ多くの人にとって貴重な文化資源となり得るものと考えております。中野サンプラザの映像制作につきまして、関係機関と協議しながら、クラウドファンディングやふるさと納税制度を活用した中野区によるガバメントクラウドファンディングの実施について検討してまいりたいと考えております。

 次に、ドローンの実証実験への協力についてでございます。

 ドローンの実証実験に当たりましては、区は、フィールド提供や関係機関との協議、調整等の役割を担ってきたところでございます。今後、実証実験を行う際に、他の施設の利用希望があれば応じていきたいと考えております。

 次に、その他の質問のうち学校跡地の活用についてお答えいたします。

 学校跡地の活用につきましては、小・中学校建替えの代替校舎として活用するほか、公共施設の移転、集約化、複合化、防災まちづくり用地、公園等の活用が考えられるところでございます。地震に関する地域危険度をはじめ、地理的条件や人口、交通事情、その他社会的条件を総合的に勘案し、施設の適正配置、機能に応じた施設の再編等を検討してまいります。

〔総務部長海老沢憲一登壇〕

○総務部長(海老沢憲一) 私からは、中野区内におけるドローンの実証実験についてのうち、区の歳入を増やす努力についてお答えいたします。

 中野サンプラザ閉館後、その土地、建物及び建物附属物につきましては、市街地再開発事業における従前資産として権利変換により施行者に引き渡し、備品等その他の資産については、株式会社まちづくり中野21が区への移転、売却、廃棄など、処分を行うこととなってございます。株式会社におきましても、資産の処分に当たっては適切な対応が求められているところでございまして、オークションの実施もその一つの手法であるというふうに考えてございます。株主である区といたしましては、株式会社まちづくり中野21の所有資産が適切に処分されるよう要望してまいりたいというふうに考えてございます。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、河道内でのドローン飛行についての御質問にお答えをいたします。

 河川空間でドローン飛行を行う場合は、航空法や河川法など、関係法令を遵守する必要がございます。その上で安全対策が十分行われる場合には、河川の使用許可を行ってまいりたいと考えてございます。

〔地域支えあい推進部長角秀行登壇〕

○地域支えあい推進部長(角秀行) 私からは、その他の項目のうち、沼袋小学校跡地における北部すこやか福祉センター等の整備についてお答えいたします。

 沼袋小学校跡地における北部すこやか福祉センター等の整備につきましては、庁内各所管において、整備に当たって諸条件を整理しているところでございます。本整備につきましては、まちづくりのほか、避難所機能の整備も関連することから、今後も引き続き庁内の関連所管と綿密に連携を図り、検討を進めていきたいと考えてございます。

○議長(内川和久) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和4年02月24日中野区議会予算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 おはようございます。自由民主党議員団のトップバッターといたしまして総括質疑をさせていただきます。

 令和4年度の予算は、ウィズコロナ、アフターコロナ、そういったことを見据えた上での編成としなければならないということで、歳入歳出におきましてもきめ細かい精査をしたいと思い、ここに立つまでに質問検討をしてきたんですけれども、結局、最後まで予算の説明書だったり、補助資料を1ページも開くことがありませんでした。というのは、令和4年度当初予算案の概要を見たところ、非常に大問題、財政フレームにおきまして大問題を発見したからです。そのため、個別政策の各論ではなく、財政全体の総論で質疑を進めさせていただきたいと思います。私の質疑を聞いていただける議員・理事者の皆様には、要求資料、あとフリップも委員長の許可を得まして作成させていただきましたので、その辺よくそれぞれの資料を見ていただければと思います。理事者の方々には、財政フレームの信頼性を損ねる資料にもかかわらず、作成に御協力いただきまして本当にありがとうございます。

 先ほどの山本委員からの質疑の中で、財政非常事態宣言というのはもう抜けたんではないかということでしたけども、むしろこれから継続していかなければ本当に危ないんではないかということをそれらの資料で示していきたいと思っております。フリップ、またかなり高額で、4枚で数万円くらいかかって、安くはないですけれども、これから説明する何百億円という見込み差によって生じる向こう10年間の中野区政のダメージを抑えると考えるならば安いものだと考えます。様々説明させていただきますが、普段よりもゆっくりと時間をかけて、皆様に御理解を得ながら質疑させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、1、令和4年度予算について、まずは社会情勢から推測される今後の国や地方の財政のことについて触れさせていただきたいと思います。新型コロナウイルス感染症によって経済は悪化し、2020年度の名目GDPは335兆円と前年比3.9%減で、かなりの落ち込みにもかかわらず、収益が上がっている企業も多かったようです。国の税収は消費税増税もあり、令和元年度58.4兆円だったものが令和2年度60.8兆円となり、予想外にも過去最高を記録しました。また、2021年度はGDPを2.6%増加させ、税収は63.9兆円となり、これまた最高となっております。しかし、GDP、2019年から2020年の間に3.9%減して、その次に2.6%増なので、まだコロナ禍前のGDPには戻っていないということを理解していただきたいと思います。

 税収が増加した原因といたしましては、2020年度の国家予算で新型コロナウイルス問題の対応に力点が置かれ、3回にわたって合計76.8兆円の補正予算が編成されたことが大きいです。当初予算の一般歳出規模を74.8%も増加させました。この補正予算によりまして、皆さんよく御存じですけれども、新型コロナウイルス感染症に対応した医療機関等への支援、そして1人10万円の特別定額給付金、雇用調整助成金、持続化給付金、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金、GoToトラベル・イート事業、自治体によっては感染拡大防止協力金などにそれを充てたりもして、国民の生活の下支えを行いました。しかし、その国の補正予算70兆円以上のうち、2020年度内に使い切れず、2021年度に繰り越された繰越金が30兆円に達しております。

 これまで繰越額が最も大きかったのは東日本大震災直後の2011年度の7.6兆円だったので、この数字は異例のことであります。70兆円を超える補正予算を2年間かけて、それら生活の下支えにされたということで、令和元年度から比較しまして、税収は令和2年度2.4兆円、そして令和3年度は5.5兆円が増えましたが、はっきり言って、これら補正予算によって経済へのドーピングとも言える財政出動を国はしてきたわけですけれども、こういった財政の出動というのは、国はいつまでも続けられるわけではありません。コロナ禍が落ち着けば、これほどの財政出動をすることはないでしょう。

 ここで伺いますが、区のこういったところの御担当は、現在日本が置かれている社会情勢及び財政について、どのような御見解を持っているか、お伺いいたします。

○森財政課長 内閣府作成の中長期の経済財政に関する試算におきましては、経済対策を迅速かつ着実に実施することなどによりまして、次年度の実質GDPの成長率は3.2%程度が見込まれるというふうにされております。国の令和4年度予算におけます税収入も過去最高の65.2兆円とされておりまして、こういった景気としては上向き状況だというところなんですが、新型コロナウイルス感染症の拡大による下振れリスクも当然ありますので、楽観視できる状況にはないと考えております。

○加藤委員 そうですよね。来年度においては、先ほども東京都との調停というか、協議の中で数字が見えてくるところですけども、令和5年度以降というのは全く、先行き不透明感があるということですよね。旅行関連、飲食関連など、対人接触型のサービス消費は大幅に悪化しました。国・都道府県の補助によりまして、多くの企業が休業しながらも収益を得る形になりました。例えば、東京都の飲食店においては、休業することによって感染拡大防止協力金を東京都から補助してもらい、それが店の売上げとして計上されることになります。通常であれば、お客様からいただいた勘定を売上げとして、そこから材料費だったり、そういったところを経費として引いて、それが利益となるわけですけども、店を開いていないために、開店しなければ生じない材料費だったり、光熱費、人件費などの経費は生じないということで、ありません。店によっては、その協力金をもらって収益はありますけど、全体的に収益が下がっているにもかかわらず、利益が上がっています。日本の企業の7割が赤字企業と言われておりますが、実態としては経費などを多く積算して赤字決算として、納税は均等割、義務として最低払わないといけない7万円のみを支払うケースが多いわけであります。しかし、コロナ禍における決算は、必要経費が少なくなった、店を開いていないので食材費だったり、店を開いていれば生じる光熱費だったり、人件費、こういったものが積算できないために赤字の決算にできなかったわけで、黒字の企業が増えてしまった。黒字の部分に対しては法人税率がかけられて、法人住民税が増額したと考えられます。コロナ禍でいびつな法人税収となっておりますけれども、中小企業の経済実態を区はどのように考えられているか、お伺いいたします。

○平田産業振興課長 区内中小企業の経済実態でございます。現在集計中ではございますが、東京商工会議所中野支部等と協力して実施しました区内事業者に対するアンケート調査によりますと、今期と比較した来期の利益見通しにつきましては、厳しい、または同水準との回答が過半数を超えておりまして、急速な回復は見込めない状況でございます。また、調査に回答した区内中小企業全体の約62%が何らかの雇用調整助成金や一時支援金などの補助金を受けていることから、これらの国や都の公的補助が直ちに終了した場合につきましては、業況の回復していない企業にとっては打撃となりまして、収益状況の悪化は避けられないと考えてございます。

○加藤委員 今後、先行き不透明というよりも、その補助金がないと危ないというふうに言っている企業が多いということですよね。このドーピング的な補助金がなくなったときに、ドーピングが切れたときに、やっている最中もですけど、やっぱりなくなったら、切れた途端に廃人になるような、そういった事を考えれば、この補助金が切れれば、そのはね返りで税収というか、法人税が減って、そのまま今見込んでいる額ほどのことが入ってこないというふうに推測できると思いますか。感触でしかないでしょうけど、御担当の考えをお伺いいたします。

○平田産業振興課長 委員御指摘のとおり、業況が悪化した場合は収益が少なくなってまいりますので、やはり法人税等には影響が出るかと考えてございます。

○加藤委員 それでは、全国の税収の動向について資料がありますので、見てください。予算要求資料総務86、皆さん、ちょっと開いていただきたいんですけれども、「特別区交付金の将来見込み方法(次年度から10年間)」の資料を御覧ください。

 まず、この資料について御説明いただきますでしょうか。

○森財政課長 総務86「特別区交付金の将来見込み方法」でございます。特別区交付金につきましては、令和4年度、405億円と見込んでいるところなんですが、これにつきまして、財産費を除く交付金と財産費ということで内訳を設定しまして計算をしているところでございますが、財産費を除く交付金については、ほぼほぼ地方の税収等の伸び率を踏まえて伸びていくだろうということで、欄外に書いてございますが、経済財政諮問会議の「中長期の経済財政に関する試算」のうち「地方の普通会計の姿」の、地方税の税収等の伸び率を掛けてということで、下の「対前年伸率」のところを掛けているところでございます。財産費につきましては、都市計画交付金の対象事業が関係していますので、それをベースに推計しているというところでございます。

○加藤委員 財産費は特別区交付金ではあるけれども、道路の改修などのひもつき予算であるから、一般財源として見づらいというような解釈でよろしいですか。

○森財政課長 そのように捉えております。

○加藤委員 この財産費を除く交付金というところの伸びというところが今回私が大きく指摘させていただきたいところですけども、その辺は後で説明するといたしまして、ここの1に書いてあります経済財政諮問会議資料の「中長期の経済財政に関する試算」のうち「地方の普通会計の姿」を参考としているというふうに書いてありますけれども、この数字というものを図面化したものを用意させていただいております。地方の普通会計の税収ということで、「地方の普通会計の姿」という内閣府の資料に載っているものをプロットしたのが青い線であります。平成28年82.4兆円、これは普通会計、全国を足し合わせた数字ですね、82.7兆円、83兆円、84.4兆円と横ばいに、ちょっと微増な数字を描いております。赤い枠のところが決算値で、令和3年度におきましては、これは補正予算の額であります。令和2年度が109.8兆円、令和3年度が102.9兆円であります。来年度予算、令和4年度、ここでガクッと下がって86.9兆円となります。つまり令和元年度から、このベースラインとも言える、こういった線に乗って戻るというのが国の試算であります。この辺は理解していただけますかね。結局、法人税とか、そういったところが急にドーピング的な財政出動によって伸びたというのが、この証左なわけであります。来年度も、あくまでこれは見込みではありますけれども、ベースラインに戻ってくるというのが国の指標なわけであります。

 このオレンジのラインは、前年度からの変化率になっております。例えば平成29年度の0.4%と示しているポイントは、前年度82.4兆円から82.7兆円、ここからここが増えたら0.4ポイント上がっているというふうに示されるわけです。こういうふうに、前年度からどのぐらい変化したかという数字がこのオレンジのラインなわけですけれども、ここに書いてある令和5年度から令和13年度、このラインの数字、微増で0.3、1.9、1.6、0.3、0.4、0.5、0.7、0.8、0.8と増えているわけですけども、この数字が総務86の「対前年伸率」の数字です。100足さないと、この数字にならないんですけど。この数字を使って特別区交付金の推定をしているということでよろしいですよね。

○森財政課長 そのとおりでございます。

○加藤委員 つまり区はこの資料をかなり信頼した上で使っているということであります。この国が示す10年後の予測を使っているので、財政フレームを作成する際には一定程度の信頼が置ける資料ではあります。この図で言いたいのは、その伸び率を使っているということと、ドーピング的に令和2年度と令和3年度は非常に数字が上がってきているということを皆さんには御確認していただきたいと思います。

 続きまして、特別区税の見込みについてお伺いいたします。次に、総務88、41の資料を使って作図しましたので、まずは総務88の資料を見ていただければと思います。総務88、「令和2年度予算編成時における10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰入計画」であります。総務41は令和2年度と同じものでありますので、まず総務88を見ながらというところですけれども、この数字を使って特別区税についてグラフ化しました。横軸が令和元年度から令和13年度で、縦軸が一番下が340億円から360億円であります。黒い実線が決算と、この前、第11次補正でやった補正予算額であります。青い色が令和2年予算編成時の特別区税の予算のラインです。オレンジが今回示したところでありまして、令和4年編成時のラインであります。

 決算から見ていきますと、令和元年347億円だったのが、そこから11億円増えまして、令和2年で358億円となっております。令和3年度も、この前の補正だと同額ぐらいの358億円ぐらいであります。青いラインは令和2年度のときに編成したものでありますけれども、先ほども話がありましたけども、予算で見立てていたよりも決算額が増えているというところがここで示されているわけであります。この理由について改めてお伺いいたします。

○竹内税務課長 特別区税の約94%を占める特別区民税については、前年の所得に応じて課税されるものでございまして、令和4年度の特別区民税は令和3年度における新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的としました緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令などによる景気活動の低迷の影響を大きく受けると予想しております。納税義務者数、納税者1人当たりの所得額について慎重に見込んでいるものでございまして、今後とも景気の動向等について注視してまいりたいと考えております。

○加藤委員 今は、令和2年度のときに予算編成したよりも決算で増えてしまったというところを改めて、そのお答えを。

○竹内税務課長 令和3年度当初予算と、あとはこの前、補正を行わせていただきましたけれども、その額についてはそれほど、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であったというものと分析しております。ただ、今後、先ほど委員もおっしゃられました経済対策等がなくなってしまったときの影響というのを大きく受けると予想しておりますので、慎重に見込んでいるといったところでございます。

○加藤委員 令和4年度特別区税はかなり下がって、決算ベースでの令和元年度347億円だったところ、それを下回る342億円が予算となっているということで、コロナ禍前のときよりも税収が、特別区民税においては下がるというふうに見込んでるということでよろしいですね。

○竹内税務課長 委員おっしゃるとおりでございます。

○加藤委員 この辺は令和2年度、令和3年度においては、納税義務者数が増えたりとか、その辺が増えて要因が、令和2年度、令和3年度で増えているというところですけど、令和4年度でこんな下がってしまうというのは、もう一度、具体的に何でこういうふうに下げた見込みとするのか、教えてください。

○竹内税務課長 こちらのほうは新聞報道でも報じられておりますけれども、令和3年のGDP、7月から9月期ですが、こちら再びマイナス成長となってございます。そのほかにも、サラリーマンの平均賞与のほうはリーマンショック後に次ぐ大幅減といったことの影響もございますので、景気のほうは先行き不透明というところがございますので、繰り返しになりますけれども、こういったところで区税の収入については慎重に見込んでいるというものでございます。

○加藤委員 妥当な考えかなと思います、これに関しては。先ほど出した図ですけれども、ここで先ほどの令和2年度、令和3年度だけ上がっているというのは、この図とある程度一致するような傾向で、その後、それ以上に下がってしまうという区の見立てではありますけど、先行き不透明という意味では、国が出している決算額だったり、今後の見通しと合致するところであるかなというふうに考えます。そういう見解でよろしいですね。

○竹内税務課長 先行き不透明ということでありますので、今回、令和4年度予算につきましては慎重に見込んでいるというものでございます。

○加藤委員 続きまして、特別区交付金の見込みについて、先ほどの総務88と総務41の要求資料二つに加えて、平成20年度から決算値をかき集めてグラフ化しました。特別区交付金の推移で、横軸が平成20年度から令和13年度までで、20数年間のプロットです。縦軸が、一番下が300億円で、一番上が400億円、これは先ほど言いました特別区交付金の一般財源化できるところの財産費を除いた特別区交付金となります。黒い線が決算とこの前の補正の、令和3年の補正予算で出てきた、ほぼ決算値の補正額、青い線が令和2年予算編成時の予算ラインで、オレンジのところが今回の令和4年度予算編成時の見込みのラインです。緑は後で説明いたします。

 まずは実績ベースで見ていきますと、平成20年度、一番左になりますけど、このときが327億円の特別区交付金、財産費除くですけれども、この後、平成21年度、そして平成23年度にリーマンショックと東日本大震災があり、大きく下がりました。もちろん法人税と固定資産税が多くを占める特別区交付金でありますから、景気の動向が大きくここに出てくるというわけであります。そして、持ち直して平成26年度、平成27年度はかなり上がってきて、今度、また一つ下がる、平成29年、下がります。このときは何があったのかなと思ったんですけれども、いろいろと東京都の資料を見ますと、平成29年度は海外経済が回復するもとで、輸出や生産の持ち直しが続くとともに、雇用所得環境の改善が続いたことで景気は緩やかな回復基調が続き、名目経済成長率は2.0%増となった。このような経済情勢のもとで、法人2税は金融証券業を中心に企業収益が低迷したこと等により、平成28年度決算に対して2.2%の減となったものの、雇用環境の改善により都税総額では0.7%の増となった。はっきり言って、素人にはよく分かんないですけど、結局、景気がよくなったことで、なぜか金融と証券業の法人税が下がったということなので、吉田委員とかなら分かるのかもしれないですけども、そういった素人にはできないような減が含まれているわけです。

 平成28年度から、そのところから平成29年度で19億円の減となっております。またその後、平成30年度359億円と増えて、令和2年度は345億円、赤丸で示したところですね、左側の。この前の令和3年度の補正予算で、380億円が特別区交付金、財産費除くのところになりました。ここで青いラインを見ていただきますと、令和2年度予算編成時のときは、こういった下降ラインを設定しておりますけど、この理由は何ですか。

○森財政課長 令和2年度予算編成時に今委員お話があった特別区交付金が下降していくという、右肩下がりと見込んだという理由でございますが、同じように経済財政諮問会議の資料の地方公会計、地方の普通会計の姿、税収等の伸びを財産費を除く普通交付金に掛けてはいるんですが、令和2年度は法人住民税の一部国税化も拡大するというような見通しがありました。そういった影響が翌年度以降も続くであろうという想定をしまして、さらに0.98掛けをしたことによりまして、こういった右肩下がりということになったということでございます。

○加藤委員 結果的に法人税の一部国税化というところの影響は、今はどのように見ているんですか。

○森財政課長 結果として、令和3年度の特別区交付金につきましてもそうですし、令和4年度の見立てもそうですが、伸びているといったようなことで、令和2年度当時見込んでいたほど落ち込んではいないというふうに考えております。

○加藤委員 いずれにせよ、こういった青いラインを危険だと思ったら設定するという過去の事例があったということでよろしいですね。そういう想定をすることもあると。

○森財政課長 令和2年度当時においては、そういったことも想定をして厳しく見積もったといったような、そういったことでございます。

○加藤委員 また決算のところに戻りますけれども、令和3年度380億円ぐらいに、最終的に過去最大の特別区交付金になったわけですけど、この理由について、どのようにお考えですか。

○森財政課長 令和3年度につきましては再調整が行われまして、東京都においても法人住民税など調整税等の増額がされたということでございます。企業収益が堅調に推移したということで、調整税等が全体で1兆9,700億円余ということで増えたといったようなことで、それを踏まえて中野区の特別区交付金についても積算をして、補正予算として計上したということでございます。

○加藤委員 先ほどから何度か触れているところでありますけれども、その次の3、令和4年度の373億円というのはどのように算出されたか、改めて伺います。

○森財政課長 普通交付金につきましては、令和4年度の東京都の調整税等のフレームが示されましたので、それをもとに過去の中野区のシェア等を勘案しまして算出したということでございます。特別区交付金につきましては、令和3年度は10億円を見込んだところですが、調整税等の増を踏まえまして令和4年度は15億円を見込んだということでございます。その結果、特別区交付金としては全体で405億円になりますが、財産費につきましては32億円を想定していますので、それを控除すると373億円というふうになります。

○加藤委員 東京都との調整協議で決まったということですけども、この交付金が先ほどの国全体の地方税の増減のものとちょっとずれている、ベースラインに戻らないってなっているのはなぜか、なぜ戻らないか、そのぐらい下がらないかというか、元どおりになると推定されますか。

○森財政課長 詳細なところは、東京都が積算しているので把握していませんが、報道によれば企業収益の伸びがあるということで、法人住民税も増収となっているといったことで、特別区交付金の全体の財源についても伸びているといったようなことから下がらず、今委員がお話になったベースラインというところまでは戻っていないということだと考えています。

○加藤委員 令和4年度だけを考えたら、そういったこともあるかもしれませんけれども、私の見解といたしましては、東京都は、ほかの道府県と比較しまして1兆円の財政調整基金を使って、感染拡大防止協力金などを潤沢に用意しまして飲食店に大量に支給していったわけで、そういったところが結局、経済の冷え込みというのが遅れて出てくるのではないかなというふうに考えております。そう考えると、令和5年度以降にその影響が出てくるかなと考えるわけですけども、令和5年度以降はどのように算定されて、このオレンジのラインが出てきたかをお伺いいたします。

○森財政課長 先ほど来お話ししている内閣府の経済財政諮問会議の資料の「中長期の経済財政に関する試算」、こちらの税収等の伸び、これを財産費を除く普通交付金のほうに、それを伸び率として掛けまして算出をしているということでございます。

○加藤委員 先ほどから言っている総務86の「特別区交付金の将来見込み方法」というとおりだと思いますけれども、この計算で伸び率を出していくということですけども、1回もガクンと落ちることなく、堅調にこの交付金が伸びるとお考えなんでしょうか。

○森財政課長 政府の経済見通しによりますと、新型コロナ対策、新時代開拓のための経済対策、こちらを着実に実施することによりまして、今年度中には経済がコロナ禍前の水準に回帰するという、そういう展望もあるところでございます。令和3年度の決算見込みや令和4年度予算における特別区交付金の状況は、当初の想定よりも上振れの見通しでございまして、そういったところ、経済状況も戻りつつあるといったような、好転しているといったようなこともございまして、今後の特別区交付金につきましても、現時点においてはお示ししたような一定の伸びということで見込んでいるところでございます。

○加藤委員 先ほどから示していますけど、このベースラインに戻るという概念がこの特別区交付金の計算の中には入っていないのではないかと考えるわけであります。コロナ禍前の比較的安定している状態の経済に戻るとなれば、税収が下がってしまう、つまり交付金とかがなくなってしまうから、そういったふうな状況になるのではないかなと考えるわけですけども、そういうふうな想定はされないのかなと。ドーピングで上がった法人税のまま、そのまま伸びていくという計算方法になっているわけですけども、それが本当に正しいと思うのか、改めて伺います。

○森財政課長 区が今後の税収等、今回お話がありました特別区交付金の伸びの件でございますが、そういったものを、今後の伸びを見ていくときには、国の経済見通しを一つの参考にして見通しを立てているということでございます。繰り返しになりますけども、それを踏まえて見通しを立てておりまして、現時点においてはそういった形で伸びを見込んでいるということでございます。

○加藤委員 伸びのところしか見ていないですけど、下がるところを見込んでいないんじゃないかって言っているんですけど、下がることは見込まないんですかって改めて聞きます。

○森財政課長 いろいろ、様々リスクはあるというのは承知しております。承知はしているところですが、一つの区が参考にしている将来見通しにおいては、今回、国の経済見通しを参考にして伸びを見込んでおりますので、こういう形でお示しをしたということでございます。

○加藤委員 参考にしていると言うんだったら、この図面で示している下がりが、令和元年度から令和2年度でマイナス6.3%、令和2年度から令和3年度がマイナス0.3%、令和3年度から令和4年度がマイナス15.5%、この資料を参考にしていると言うんだったら、この下がりをどこかで入れないと計算としては成り立たないんじゃないかって言っているんです。もう1回お伺いします。

○森財政課長 令和5年度以降の伸び率は、経済財政諮問会議の資料で示されているところでございます。ですので、今回の令和5年度以降の見通しについては、その伸び率を踏まえて見通しを立てたということでございまして、それをどう掛けるのかというところはあるので、今回については国のこの伸び率、令和5年度以降の伸び率を踏まえたということでございます。

○加藤委員 だから、伸び率だけ参考にするんじゃなくて、下がるところは何で参考にしなかったかって聞いているんです。これだけ下がってしまったという現状、元どおりになるという現状は踏まえない想定だったんですかって聞いているんです。

○森財政課長 今ここで参考にしているのは、伸び率を参考にしておりまして、現状、令和4年度の積算については予算案のところでお示しをしたというところでございます。じゃ令和5年度以降どうなっていくのかといったところについては、この伸び率を踏まえて参考にしていますので、下がるといったところについては国の資料には出てきていませんので、こういう形でお示しをしたということでございます。

○加藤委員 だから、1年ずれているかもしれないけど下がっている現状があるじゃないですか。何で特別区交付金はこれを見込まないのかって聞いているんです。

○森財政課長 令和4年度予算については都のフレームを踏まえて積算をしていまして、それでお示ししたとおりでございます。繰り返しになるんですけど、国も経済対策を進めていくと。地方の税収等もこれによって伸びていくということでございますので、令和5年度以降の先についてはそういった見通し、見立てをしたということでございます。

○加藤委員 特別区税は下げているじゃないですか。そういう見込みをしているじゃないですか。担当部署によって考え方が違うんですか。

○森財政課長 特別区税は特別区税で、今後の人口見通しとか、収入の状況とか、そういったところは一定見ているというようなことは承知はしております。特別区交付金については、原資は都税でございます。東京都として徴収するということで、そこがどういった伸びをしていくのかといったようなところについては、詳細については区のほうも把握するのは難しいところでございますので、5年度以降の伸びについては、国が示した伸び率を参考に見通しを立てているということでございます。

○加藤委員 下げを含まないままやってしまったというところはお認めにならないですけど、確実に下がることも想定するということが先行き不透明な状況の中での緊張感を持った財政運営だと思いますけれども、緊張感がないんだろうなというふうに感じ取れます。

 2年前は、この青のラインで危機感を持った財政運営というものを実際にやろうとしていたわけであって、このぐらいのフレキシビリティーが区の財政運営の方法としてはあるんだなというのも一つ参考にはなったなという線でありますけども、今回は最大限に楽観視したオレンジのラインを設定したというのが分かっております。このオレンジと青の差、令和4年度で比較すると42億円、オレンジと青の差を引いたらですね。5年後の令和9年度には70億円となります。2年間でこれだけ見かけ上、財政的に余裕が生まれるとしたら、財政規律が緩んで、たがが外れた放漫経営というふうな方針転換になるというのも想像がたやすいわけです。計算ミスではないかもしれませんけれども、結局、総務86の財産費を除く交付金の、令和4年度の財産費を除く交付金の373億円に、ここの数字にエクセルで入れたらパッとその後10年間が出ちゃうという単純なことなわけですよ、はっきり言って。計算ミスとは言わないですけど、入れただけの数字が先に走り、こういったところで数字だけが先に走ってしまって、それで財政フレームを組み直したんだなというところで、青いラインから2年間でオレンジのラインになったということで、それで緩くなっていったんだろうなというふうに感じているわけであります。また、そういうところの想定というのが足りなかったのかなと。

 ちなみに、現実的な交付金の金額を自由民主党議員団で試算したのが緑のラインですけれども、これは令和5年度にコロナ禍による財政への影響がなくなったとする、つまり補正予算とかで感染拡大協力金だったり、雇用調整とかがなくなるのが令和5年、それ以降かもしれませんけれども、取りあえず令和5年度にはそういったドーピング的な財政出動がなくなったと仮定した場合、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する前の令和2年度歳入規模に戻ると仮定したのが、この赤丸から赤丸に移ったというところです。そして令和6年度以降は、総務86と同じように、財政経済財政諮問会議の「対前年伸率」というものを掛け合わせていくと、こういった緑のラインになります。そうすると、にわかにリーマンショックの前から、平均値がこういうふうにアップしたら緑のラインぐらいに近づくわけです。でも、このオレンジのラインというのは、最高値をずっと続けているぐらいのラインでやっているわけで、今じゃなくなってしまいましたけれども、当初予算の概要には令和元年度まで年度間調整分のぐにゃぐにゃと波線の図面が入っていたのに、令和2年度からなくなっているんですけれども、そういった変化みたいなものを捉えるというか、一応金額としては年度間調整分とは書いてありますけれども、そういった概念が薄れてしまったのかなというふうに感じるわけですけど、何で図面が令和2年度からなくなったのか、通告していないですけど教えてください。

○森財政課長 すみません、今のお話のところをちょっと認識は、特に意図的にこれをなくしたかどうかといったことについては、特に認識はしておりませんので、特にこういう目的で、これがあるからからなくしたということは、そこまでは認識はしておりません。

○加藤委員 そういった年度間調整分という概念が、危機的状況なときに使って、ある意味、来年度、令和4年度においては交付金が大きく入ってきて、その後、下がるというふうに考えたら、お金をためるタイミングなんじゃないかなというふうに、先ほどの山本委員の主張と全く逆になりますけど、令和5年度以降の財政を考えたときには非常に、まだ豊かな令和4年度予算になるのかなというときに、このときに金をためて、令和5年度以降に備えるというのが基本的な考えになると思うわけです。

 いろいろ言いましたけど、先ほど危機的状況で一部国税化をするということにおいて、青いラインということも想定された過去があって、今回は一番楽観視しているオレンジのラインをとったということで、今回緑で自由民主党議員団のほうで試算させていただきましたけれども、こういったラインになることもあり得ますよね、想定としては。だって青まで下げたことがあるんですから。考え方によっては、こういった緑になることもあり得ますよね。お伺いします。

○森財政課長 繰り返し御説明していますが、国の試算を踏まえて令和5年度以降の予測をしているところではございますが、今後の経済状況などにより、予測より伸びが鈍化する、下降する、そういった可能性もあるとは考えています。

○加藤委員 そうすると、こういった緑のラインというのも想定できないわけではないというか、全て分からないですから、税収は分かんないですけど、仮定としてはそういったラインも、青いラインも考えたことがあることなんですから、取りあえず緑のラインぐらいで考えるのが妥当ではないだろうかということで出させていただいたわけであります。

 そうすると、図面化するほどでもないですけど、大体、令和5年度以降は毎年30億円ぐらいが、このオレンジのラインと緑のラインで差が出てきます。毎年30億円ですよ。見込みが30億円足りなくなるんじゃないか、そのぐらいの危機感を持った経営が必要になってくると考えますけれども、そこに対しては、そちらはお答えできないかもしれませんけども、そういったことが考えられると。そういった先行き不透明な想定をしていかないといけないのではないかというふうに思います。

 以上、長くなりましたけど、財政フレームの歳入の部分についてまとめさせていただきます。特別区税においては、御担当が先行き不透明である経済状況を勘案して、緊張感を持った来年度以降の試算をしましたが、特別区交付金においては、令和4年度においては東京都との調整の中で出ているので問題ないかもしれませんけれども、令和5年度以降には毎年30億円以上過大に評価しているというのが、その辺が妥当な数字だということを指摘させていただきました。

 本定例会一般質問において、我が会派の大内しんご議員の財政的な非常事態であるとの従前の認識について、現時点ではどのように考えているのか伺うとの質問に対して、令和3年度の決算見込みや令和4年度予算における一般財源の状況は当初の予定よりも上振れの見通しであり、当時の状況よりも好転しているものと捉えている、しかしながら新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う景気の下振れリスクは依然としてあり、不透明な経済状況に変わりはなく、引き続き緊張感を持って財政運営に当たる必要があると考えていると答弁されております。確かに令和4年度においては、ある程度見込みがある数字ですけども、令和5年度以降については緊張感が全くないような歳入の値になっていると思いますけども、その辺、答弁の中で、「不透明な経済状況に変わりはなく、引き続き緊張感を持って財政運営に当たる必要があると考えている」というのは、この図面で言ったらどこに反映されるのか、お伺いいたします。どこに緊張感を持っているのか。

○森財政課長 今の図面は歳入の見通しでございますので、歳入予測は、繰り返しになりますけど国の試算を踏まえて、現時点において適切に見通したということで捉えているところでございます。財政運営全体として見れば、当然毎年の予算編成においては、経常経費を中心とした歳出削減ですとか、あと、債権管理体制の強化などを通じまして歳入確保にも取り組んでいく、また、将来に備えた基金積立や起債の抑制、また、執行段階に当たっては、工夫によりまして執行額の精査をしていくといったようなことなど、全体としてそういった取組をしっかり、緊張感を持って取り組んでいく必要があるということで考えているところでございます。

○加藤委員 もし30億円足りなかったら、どこのお金が歳出のほうで削らないといけないかといったら、簡単に計算したら基金のところから30億円減ってくわけですよ、入ってこないんですから。緊張感を持つべきは歳入の積算が一番最初なんじゃないですか。そこに緊張感が感じられないんですけど、改めて聞きます。歳入においては、どこに緊張感を持って計算をされたのか。

○森財政課長 今後の見通しについては、繰り返しになりますが、国の試算を踏まえて積算をしたという見通しを立てたということでございます。当然、毎年毎年の予算編成、それから予算執行の段階、そういったところでしっかり切り詰めていく、また、段階段階で歳入を確保していくと、そういったところが当然必要になってくるということで捉えているところでございます。

○加藤委員 だから、その歳入のところで、緊張感がない歳入見通しなのがなぜなのかって改めて聞いているんですけれども、全体的な話じゃなくて一番重要なところですよね。入らなきゃ駄目なんですから、ない袖は振れないじゃないですか。入る見通しを何でこんな甘く見ているのかというのを改めて伺います。

○森財政課長 甘く見ているという認識はございませんで、令和4年度予算の歳入ベースを、歳入の予算を踏まえて今後の伸び率を掛けているわけでございまして、そこのところといったところについては、現時点における見通しとしては適切な見通しだと考えています。

○加藤委員 一度立てた予算だから、そう言わざるを得ないんでしょうけど、はっきり言って甘い見通し、先ほどから何回も言っていますけど、国全体の地方税はガクンと下がる、ベースラインに戻るという、ここがいつ戻るのかって。ドーピング的に入ってきている法人税をそのまま、今後永劫入ってくると見ているということでよろしいですか、その答えは。お伺いします。増税している理由を踏まえて、今後もそれがずっと入ってくるという見通しであるかというのをお伺いします。

○森財政課長 国がそういう伸び率を掛けて見通しを立てているということでございますので、そういった形で一定の伸びがあるということでは見ているところでございます。

○加藤委員 何度も言いますけど、下がったところを見込んでいないので、伸び率は伸び率でいいですけども、これはしつこくなっちゃうので、もうこれ以上やらないですけど、そういったところで過大な積算をしているということで、令和2年度予算編成時、危機的な想定をしたらああいうラインもとれるし、令和4年度の過大な、あの甘々なラインをつくることもできて、財政規律が緩んで歳出が今後、その緩みが歳出にも影響が出てしまっているんじゃないかということです。

 ここで終わらせますけれども、午後においては、その財政規律の緩みから歳出の項においても非常に問題があって、それが令和5年度以降にちゃんと反映されていない、令和5年度以降がやっぱりやばいというような状況に対して指摘させていただきますので、お昼休みを挟んで、また後半戦をよろしくお願いいたします。

○ひやま委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。

 13時まで委員会を休憩にします。

午前11時56分休憩

 

午後1時00分開議

○ひやま委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 加藤委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 お昼休みを挟んで後半となります。前半では、特別区交付金が令和5年度以降30億円程度、毎年多く見積もっていると想定すべきだということを提言させていただきました。後半では、その特別区交付金が多く見積もられていて、中野区の実力を勘違いして多く見積もっているんではないかということで、それが今度、歳出のほうに影響が出ているということで、ただしていきたいと思います。

 それでは、令和4年度の歳出について、歳入と同様に基本的に財政フレームについて伺っていきます。また資料を見ていただきたいんですけど、総務41「令和4年度から10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰入計画」を御覧ください。

 まず、この歳出のうち、一般事業費とは何か、御説明ください。

○森財政課長 一般事業費でございますが、経常的経費のうち人件費や公債費、扶助費といった義務的経費、それから特別会計の繰出金を除いた経費でお示しをしているところでございます。

○加藤委員 義務的経費等を除いた経常経費ということでよろしいですか。

○森財政課長 そのとおりでございます。

○加藤委員 そうすると、義務的経費というのはなかなか削りづらいところではありますけれども、経常経費を削ると言っている中で削られるのは、主にここの金額のことでよろしいですか。

○森財政課長 そのようになります。

○加藤委員 ここで令和4年度以降、経常経費が214億円を維持し続けるという予算編成となっております。この214億円という金額を皆さん、覚えてください。

 次に、総務88を御覧ください。「令和2年度予算編成時における10年間の財政フレームと主な基金・積立繰入計画」であります。

 同じく一般事業費を見てみますと、大体150億円と設定しております。一般事業費は令和2年度編成時で150億円としておりましたけれども、令和4年度で214億円として、この2年間で経常経費が年間64億円増額していることが分かります。令和2年度の予算編成時の後年度の歳入見込みが厳し過ぎた反動か、経常経費がとんでもなく膨らんでいるわけですけれども、この2年間で64億円増額した理由は何でしょうか。

○森財政課長 主な理由、増要因を挙げさせていただきます。GIGAスクール構想の推進、また、清掃事業、予備費、東京二十三区清掃一部事務組合の分担金、それから定期予防接種、図書館指定管理委託料、それから文化施設の指定管理料、産業経済融資の利子補給、それから学校給食調理業務委託や学校用務の業務委託など、こういったところが2年前と比べると大きく増をしているところでございます。

○加藤委員 資料として要求したんですけど、締切日を過ぎてしまったので、明日以降出てくるということですけど、令和4年度予算において一般事業費が増額した主な要因ということで、致し方ない経常経費もあると思いますけれども、かなり増えていて、今おっしゃった主なところでは、幾らぐらいを計上しているんでしょうか。

○森財政課長 今申し上げたもので約14億円増になります。それ以外に、令和2年度の時点と令和4年度のところで言うと、新規・拡充事業との入り繰りといったようなものもございます。大きな増要因としては先ほど申し上げた約14億円でございます。

○加藤委員 64億円増えて、14億円は先ほど主なところと言っていましたけど、50億円、もう1回どういったものが増えたかをお答えください。

○森財政課長 先ほど申し上げた新規・拡充事業、令和2年度のときは新規・拡充事業に寄せていたものが、しっかり整理したことによって、令和4年度においては経常経費のほうでカウントしたといったようなところで11億円ほどありまして、あとはすみません、細々としたものがありまして、それ以上についてはちょっとつかみ切れていないところでございます。

○加藤委員 分かっているところで、新規事業でやったものが、新規事業やった翌年からは、令和2年度で新規だったものは、令和3年度以降は経常経費となるということで一般事業費に回る。今分かる範囲でも11億円。先ほど14億円がGIGAスクールとか、そういった致し方なかろう経費増でしたけれども、合わせて14億円と11億円、でも2年間で増えたのは64億円で、差し引きすると39億円、何らかで増え続けている。大体その36億円は何で増えたか、もう1回教えてください。

○森財政課長 申し訳ないです、それより細かなところについては、ちょっと今調べ切れていないところでございます。

○加藤委員 結局、経常経費なるものが何で増えたか、すぐには分からないというような感じで、どんどん財政規律が緩んで、経常経費が膨らんでいる、2年間でということだと思うわけですけれども、本当に分かんないですか、分析してそれが。何で30億円以上増えちゃっているか。

○森財政課長 ちょっと今のところでは分析がし切れていないところです。

○加藤委員 もう増えてしまっているという、かなり経常経費が増えている事実はそこにあるわけで、切り詰めると言いながらも全然切り詰められなくて、何だかよく分からないで30億円以上が経常経費として増えていっているということであります。増えてしまう部分は構造改革実行プログラムとか財政効果、その辺で埋めていくということですけれども、その辺の進捗具合について伺います。

 要求資料、総務85「構造改革実行プログラムに基づく取組の財政効果の内訳」を御覧ください。御担当から総務85の内容について御説明いただけますか。

○石井構造改革担当課長 総務85「構造改革実行プログラムに基づく取組の財政効果の内訳」ということでございますが、こちらの財政効果につきましては、経費の削減、歳入確保、それから人件費相当額という三つに区分をいたしまして試算を行ったところでございます。内訳といたしまして、業務のICT化の推進による紙文書等の削減など、執行方法の見直しや事業規模の縮小により経費削減が見込まれるものということが経費削減になりますが、これが令和4年度では7,016万円余、それから、口座振替の促進や納付勧奨の工夫による収納率の向上など、新たな補助金や歳入確保等により歳入増加が見込まれるものが、同じく令和4年度として3億1,140万円、それからウェブ会議による移動時間等の削減など、効率化等による労働時間の削減が見込まれるもの、これを人件費相当に換算したものということで、令和4年度が1億6,271万円余ということでございます。

○加藤委員 財政効果を経費削減と歳入確保と人件費相当というふうに三つに分けておりますけれども、この人件費相当というのは、財政効果は時間を人件費に換算しただけであって、この人件費をカットするわけではないので、予算削減にはならないということでよろしいですね。

○石井構造改革担当課長 実際、予算そのものでの削減効果ではないものでございます。

○加藤委員 歳入確保で、Ⅴの安定的な財政運営と財源創出のところで3億1,540万円は、これは何をして生まれたお金ですか。

○石井構造改革担当課長 主には債権管理体制の強化ということで、税収増によるところが大きいということでございます。

○加藤委員 よく分かんないですけど、令和5年度にはこれがないわけですか。

○石井構造改革担当課長 令和5年度は、現時点ではまだ見込めないということで、歳入効果はあるものと見ておりますけれども、現時点では試算はできないというものでございます。

○加藤委員 そうすると、構造改革実行プログラムにおきまして経常的経費を生むというところは、①の経費削減というところのみになるということが言えます。令和4年度においては7,000万円程度で、令和5年度においては経費削減が2,500万円程度ということで、合わせると9,500万円ぐらいで、予算ベースで言うと、削減するのはそのぐらいの金額ということでよろしいですか。

○石井構造改革担当課長 実質的に経費の削減ということで、予算額に影響するものはそれに当たると考えております。

○加藤委員 構造改革実行プログラムが無駄とは言いませんけども、大きな予算削減につながるような財政効果というのは、今のところ見えていないということですけれども、そういった認識でよろしいですか。

○石井構造改革担当課長 今回のこの資料のとおり、構造改革の実行プログラムに位置付けている事業にも、資料にあるとおり事業費というのもございまして、実行するに当たっても事業費がかかるというものがございます。したがいまして、予算削減に直結するというところは、先ほどの経費削減の部分ではございますけれども、今後、構造改革の取組につきましては、中長期的に財政効果が上がるものと考えております。

○加藤委員 来年度までに完成させなくて、中長期的にということですか。今年度と来年度、再来年度の3か年って言っていましたよね。それで、中長期的というのはいつぐらいの年月を言っているんですか。

○石井構造改革担当課長 この構造改革実行プログラムは令和5年度まで、3か年で計画をしておりますけれども、その先、5年、10年という単位で、これは中長期的に財政効果が上がるということは考えております。

○加藤委員 いずれにせよ、今は検討中ということで、中身が出せないから、ここには数字として現れないということでよろしいですね。

○石井構造改革担当課長 現時点で、まだなかなか見込めないものもございますけれども、今後、取組を進める中で、財政効果も見ながら推進していきたいと考えております。

○加藤委員 それでは、次に総務84「次年度予算で計上した新規・拡充事業に係る経常経費の見込み」を御覧ください。総務84です。よろしいですか。

 では、御担当からこの資料について御説明してください。

○森財政課長 総務84でございますが、令和4年度予算に計上しました新規・拡充事業のうち、経常経費化する事業につきまして、経常経費と臨時経費に分けて記載したということでございます。令和5年度につきましても、経常経費と臨時経費の見込みの経費を記載しております。今後、後年度にわたって、単年度に見込まれる経常経費と見込まれるものが一番右端の列、後年度における単年度の経常経費ということで整理をしております。

○加藤委員 経常経費ということで、後々、後年度に関わる経常経費も出していただいたということで、この臨時経費というのはいわゆるイニシャルコストという認識でよろしいですか。

○森財政課長 そのようになります。

○加藤委員 ここで重要なのは後年度における単年度経常経費ということですけれども、これの2ページを見てください。2ページの一番右下、後年度における単年度経常経費の合計値が出ていますけれども、10億4,500万円余、10億円以上が後年度における単年度経常経費として出てくるということですけれども、今度の新規・拡充事業をやると、後々10億円以上が経常経費化する、令和5年度以降は経常経費化していくということでよろしいですね。

○森財政課長 そのように経常経費として見込んでいく、見込まれるということでございます。

○加藤委員 先ほども令和2年から令和4年において、経常経費化したものが64億円あって、致し方ないものも含めて、新規事業をやることによって、それが経常経費化いずれしていくという中でどんどん予算が増えていく、年間で必要なお金が増えてくるということで、これも同じような状況になっていくということでよろしいですか。

○森財政課長 この事業を進めていけば、そのようになっていくということでございます。

○加藤委員 ちなみに、この新規・拡充事業の中に児童相談所の経費が入っていないように見えますけれども、どうなんでしょうか。

○森財政課長 児童相談所の運営に係る経費につきましては、当初予算案の概要での整理、記載はしているところなんですけれども、推進事業として整理をしているところでございまして、この総務84につきましては、新規・拡充事業で整理をしている事業をまとめておりますので、この資料にはお示しをしていないということでございます。実際かかってくる経費については、令和4年度に12億6,000万円余、一般財源ベースで7億8,000万円余を計上しておりまして、これがほぼほぼ、翌年度以降も経費として見ていく必要があるということでございます。

○加藤委員 そうすると新規・拡充事業のほかに推進事業というのもあるということで、それは新規・拡充等事業の「等」に入るということなので、その推進事業をまとめると幾らになるんですか。

○森財政課長 先ほど一般財源ベースでは児童相談所について7億8,000万円余ということで申し上げましたが、それ以外の推進事業を合わせますと8億1,000万円余となります。

○加藤委員 そうすると新規・拡充事業に係る経常経費が10億4,000万円で、推進事業は8億1,000万円ということで、後方年度の単年度経常経費はそれら事業を始めると10億5,000万円になるということでよろしいですか。

○森財政課長 新規・拡充事業の後年度負担、単年度経費が10億4,500万円余で、推進事業の経常経費が8億1,000万円余でございますので、合計しますと18億5,000万円余、約19億円になるということでございます。

○加藤委員 計算をミスしました、18億5,000万円が経常経費として後年度負担していかないといけないということですね。改めまして、総務41「令和4年度から10年間の財政フレームと主な基金の積立・繰越計画」を御覧ください。

 経常経費が後年度18億5,000万円、約19億円ということですけれども、その金額が令和5年度以降に、義務的経費だったら一般事業費に加えられるべきだと思うんですけれども、その19億円程度の金額はどこに入っていくんですか。この総務41を見ると、一般事業費が令和4年度で214億円で、令和5年度も同じ214億円になっていますけれども、この辺の経常経費がどこに加わるんでしょうか。

○森財政課長 令和4年度の新規・拡充事業や推進事業で翌年度以降に経常経費化していくもの、19億円余と申し上げたところでございますが、当然それはかかってくるというところなんですが、一方で、PDCAサイクルを回していき、行政評価や決算分析による事業の効果検証を行って、新規事業と既存事業の見直しを一体的に行うビルド・アンド・スクラップを徹底しまして、既存の経常経費については当然抑制していく必要がある、努めていくということでございまして、令和5年度以降の一般事業費については横引きということでしたところでございます。

○加藤委員 令和5年度は、その19億円の経常経費を削れると今おっしゃったんですけど、本当ですか。今まで削れないじゃないですか、ビルド、ビルドばっかりで。スクラップやっていないじゃないですか。19億円のスクラップをするって今言ったわけですよ。ただ、構造改革実行プログラムでは、ほぼほぼ0円。19億円、令和5年度の予算で削れるって、どこにこれまでの区政運営の中で証明できるんですか。どうやって19億円削減するか、おっしゃってください。

○森財政課長 繰り返しになりますけれども、行政評価や決算分析の事業効果検証、当然ビルド・アンド・スクラップも徹底していく必要があるということで、そういった中で既存の経常経費についてはしっかり抑えるということでございまして、令和5年度予算以降についてもそういう形で進めていくということでございます。

○加藤委員 今まで、そのスクラップをやってきたなら、それも信じられますけど、今までやれていないじゃないですか。どうやって急にできるんですか、19億円もスクラップが。もう一度伺います。どうやって具体的に進めていくのか、教えてください。

○森財政課長 繰り返しになりますが、当然、行政評価や決算分析、そこのところでしっかりチェックをし、効果検証を行っていくと。その中で削減できるもの、経費を抑えていけるもの、見直ししていくもの、そういったところはしっかり整理をする、そういうところで既存の経常経費は抑えるということで、取り組みを進めていくということでございます。

○加藤委員 繰り返しになっちゃうので、次に行きますけれども、本定例会の一般質問において我が会派の大内議員が、区民の暮らしを守るため、財政運営のため、令和4年度予算で最も優先すべきことは何と考えているか伺うとの質問に対して、新型コロナウイルス感染症の影響による経済状況の先行きが不透明であることから、中長期的な視点を持ちながら経常経費の削減や歳入確保、将来に備えた基金への積立と起債発行の抑制にも取り組んだところであるとの答弁がありました。中長期的な視点とはどこら辺に持たれているのか。本当に経費削減や歳入確保とか、その辺のところの中長期的な戦略というのが見えてこないですけど、改めて伺います。

○森財政課長 当然、新規・拡充事業を計画する際、そういった際には事業の目標年度、どこに置き、事業展開をしていくか、また後年度負担、どういった形で軽減をしていくのか、そういったところを踏まえた事業構築、そういったところは議論したところでございます。また、歳入確保につきましては、債権管理体制の強化などを踏まえての取組、それから将来に備えた基金への積立や起債発行の抑制といったようなことも当然取り組んできたところでして、中長期的な視点ということについて、そういったところを見て予算編成を行ってきたというところでございます。

○加藤委員 その答弁でなかったわけですけれども、結局、新たに生まれる経常経費というのを考慮していなかったというだけだと思うんですけども、その辺、削減するといってもなかなかできない中で、新たに生まれる経常経費というものにどういう考えがあったのか、そこをお伺いいたします。

○森財政課長 先ほども少し御答弁申し上げましたが、事業計画を立てる際は、当然後年度負担の経費も明らかにするようにいたしまして、後々の経常経費化ということについて議論をしたといったところはまずございます。当然、先ほども御答弁したとおり、ビルド・アンド・スクラップ、PDCAサイクルをしっかり回していくと、そういったところでの既存事業の経費削減、それから経費抑制、経常経費の抑制ということが必要であると考えておりまして、今後もそういう形で進めていきたいと思っているところでございます。

○加藤委員 内示のときの話をするのがありか分かんないですけど、予算内示のときに、新規予算を出すけれども、その分歳出抑制できるのかという、新規予算でどういった後年度予算が生まれるのかって質問に答えられなくて、今後整理していきますというふうに言って、それでこの資料、これら資料を作ってもらっているわけですよ。ということは、予算を編成するときには後年度どのぐらいの予算が生まれてくるかというのを、そのときには積算していなかったということじゃないですか。後年度予算がどのぐらい増えるかというのを考えないで新規予算をつくったということですよね。その辺、どうなんですか。

○森財政課長 予算編成過程において、事業計画を立てる際は当然後年度負担の経費も含めて議論はしているところでございます。今回改めて資料の作成に当たりまして全体を整理しまして、こういう形でお示しをしたということでございます。

○加藤委員 いや、内示のときには、そういうのはやっていないと言っていたんですよ。予算編成のときに、そういう後年度、後々のことを考えないで新規予算を作っているようにしか思えないわけですよ。歳入が増えそうだからといって、そういうところにバンバンお金を使って、後年度の負担のことまで考えていないというのが今回の財政フレームだと言っているわけです。

 時間もあれなので、ここでおさらいというか、まとめますけれども、まず歳入は年間30億円少なくするべきだと見込むべきだと考えています。そして、構造改革実行プログラムによる歳出の抑制は難しくて、ほぼ金額的に言ったらゼロと見ていいと考えております。それに加えて、令和4年度からの新規・拡充推進事業を始めることによりまして、後年度経常経費が約19億円増額されます。そして財政フレームに、経常経費が令和5年度以降入っていないというような財政フレームになっている、削れないと言い切ってしまうのは申し訳ないですけど、今までのことから考えればそうです。そうすると、歳入が30億円少ない、支出が19億円多いってなると、大体49億円、年間不足していくんじゃないかなということが推測されるわけです。しかも10年間。これは、大体50億円ですけれども、小学校1校建て替えるのに必要と言われているのが今52億円と言われていますけれども、それ相当の金額になるわけです。今後1年間に1校建て替える予算、ちょうど小学校の予算というのがないもんだと考えたほうがいいのかなと考えるわけですけれども、新規・拡充事業をやっている場合ではなくて、令和4年度はそれらの計画をある程度見直して、基金をため込むべきだったんじゃないかなと思うんですけども、その辺、中長期的な戦略はどう考えていますか。

○森財政課長 令和4年度予算で計上いたしました新規・拡充事業は、新型コロナウイルス感染症との闘いを乗り越え、活動を力強く再開し、未来へつなげる予算とするために計上したものでございまして、必要な事業であるということで認識をしているところでございます。将来的には、基金への積立につきまして、将来の施設更新に備えての減価償却費相当、25%相当額を関係する基金に積み立てたほか、財政調整基金への積立も行っているところでございまして、後年度負担も踏まえながら、基金の残高確保にも努めたところでございます。

○加藤委員 仮定の話もありますけれども、50億円ぐらい見込み差があるんじゃないかというところをしっかりと肝に銘じた予算編成であったべきだと我が会派としては考えているところであります。その辺は、歳入に関しては令和5年度から見込みが甘かったということで変えることは可能かもしれませんけど、来年度予算で始めてしまった新規事業、始める、ものによっては減らせられないんですけれども、児童相談所の8億円というのは削れる費用ではないですし、経常経費として使わないといけないものももちろんありますけれども、それに対して、そういうのも含んだ上で新規予算というのを抑制して、後年度経費というのを減らすべきだったと思うわけです。その辺のところを皆さんには理解していただいて、予算に対する質疑を終了いたします。

 それでは、中野区のDX戦略についてお伺いいたします。ちょっと時間の都合上、どこかで変わっちゃうかもしれませんけど、よろしくお願いします。

 戦略という言葉を使わせていただいているので、戦術的な細かい話ではなくて、抜本的にどうやって改革をしていくかというような観点から質問をさせていただきます。

 まず、働き方改革やMS365の活用についてお伺いします。新庁舎整備を契機とした行政事務のDX推進を実現するためにMS365の導入が令和3年12月に決定しました。MS365については、民間企業や自治体においても導入が広がっており、私自身も個人的に使用しておりますけれども、保有する機能面において、チャット・ウェブ会議などによるコミュニケーションの円滑化、ペーパーレスの推進、ファイルの共同利用や会議メモの自動作成、音声認識機能など、主たる機能だけ考えても業務の効率が上がっていくと想像できます。一方、構築経費で約5億円、年間ランニングコストで約3億円を見込んでいるところです。これだけのコストをかけてMS365を利用する以上、期待する効果は行政事務の効率化のみならず、やはり職員の働き方改革に資するものでないといけないと捉えております。DXの推進は、あくまで働き方改革の一手段にすぎず、DX推進が目的になってはいけません。

 そこで、区はMS365の利用について、働き方改革の視点で見たときに、どのようなメリットが生まれると考えているか、お伺いします。

○白井情報システム課長 新庁舎におきましては、MS365の導入やネットワーク環境、端末類の整備と併せまして、端末で電話を受発信できる機能を実装することにより、ウェブ会議によるコミュニケーションの迅速化・円滑化やテレワークの推進による柔軟な働き方の実現等のメリットが生まれると考えております。また、職員は組織横断的なプロジェクト型の働き方を実践することで、これまでの業務にかかる時間を縮減させ、生み出した時間は直接の支援を必要とする区民へのより丁寧な対応や政策の充実に向けた検討に充てるなど、さらなる区民サービスの向上につなげることができると考えてございます。

○加藤委員 いろいろメリットはあるとは思いますけれども、職員等いろいろ取材している中で、MS365日って何ですかとか、何だそれみたいなぐらい、MS365が庁内でこれから使われるということを認識していない理事者もいらっしゃるようなので、担当課だけじゃなくて、全庁的にしっかりと普及をするというプロモーションをかけてもらわないと、変わったときに大混乱が起こる、もしくは全くツールを使いこなせないということが想定できますので、しっかりとやってください。

 先般の我が会派、大内議員の一般質問における答弁において、DXを進めるに当たって専門的な知識や様々な経験を持った先進的な事業者と区とのDXを推進することを目的に協定を締結することを検討しているとの区側の答弁がありました。情報政策等調査特別委員会にて12月に行った愛知県の視察においても、先進企業と組んでDXの推進を図っていくことは、行政側、事業者側、双方にメリットのある取組であると感じるところです。しかしながら、DXの推進を目的に協定を結ぶに当たっては、区のDXを共に進められる事業者でなければ、その意味もなく、行政事務の効率化のみにとどまらず、区民サービスの貢献もままなりません。

 そこで、具体的にどのような内容を盛り込んだ協定とすると考えているか、伺います。

○白井情報システム課長 協定の締結に当たりましては、効果的な内容を盛り込む必要があるということは認識をしてございます。詳細につきましては、相手先となる事業者との今後の協議などを踏まえたものにする必要がございますが、行政事務のデジタル化や業務改善、職員のICTスキルの全体的な底上げや専門人材の育成と確保、ICTを活用した区民サービスの向上などをテーマとした協定を結びたいと考えてございます。具体的には、モバイルワークの環境の構築と窓口や現場での活用、職員の働き方改革への意識向上に関する取組や行政分野におけますICT人材の育成と確保、情報発信における多様性の対応などの分野で協働できる事業者との協定を考えてまいりたいと検討してございます。

○加藤委員 MS365の導入がDXの推進だけではないんですけれども、新庁舎において、庁舎を一から建設整備をするため、この機会に最適なネットワーク環境や会議環境を整備することが可能であると考えます。一方で、全庁でDXを進めていくという観点からすると、環境整備が新庁舎内にとどまってはいけないと考えます。区全体で取り組むことが可能な環境整備が必要となります。庁外施設においてはMS365を導入するのか、また、庁外施設のネットワーク環境についてどうやって整備を進めていくのか、伺います。

○白井情報システム課長 庁外施設におきましても、新庁舎整備と同時期にMS365や対応端末の導入を行い、環境整備を進めていく考えでございます。なお、外線電話に関しましては、庁外施設につきましては従前の電話機での対応となることや、当面は有線LAN環境での運用となりますことから、新庁舎における環境とは違い、固定電話であったり、固定席の義務となるなどの制約は発生するものと想定をしてございます。当面は各庁舎に既に配備しております環境の活用やモバイルルーター等を活用しつつ、新庁舎移転後の検証等も踏まえまして、庁外施設のネットワーク環境の在り方については引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 令和3年の第4回定例会の私の一般質問で、各所管でテレワークを推進し、BCP、出産・育児、条件付き病気休暇について、在宅勤務がしやすい環境をつくるべきだと考えるとの質問をしました。区の答弁は、テレワークの本格実施に向けて推進していきたいとのことでしたけれども、あまり具体的な答えではなかったんです。このたびMS365を導入するとしたことで、テレワークが可能な執務環境は一定整備されると考えますが、一方で、テレワークが可能な環境にするという道具がそろったとしても、区の職員が使いたい、使うという職員の勤務に関する制度がないということで、活用しようがありません。今後、区としてはテレワークを推進していく中で、さらに活用を図ろうとした場合、現在の区の制度面ではどういったことが課題となっているのか、また、新しい働き方に対する制度の検討についての進捗状況についてお伺いいたします。

○中谷職員課長 テレワークの本格実施に向けて推進をしていくに当たりまして、制度面の課題としては、半日単位の取得を認めるかといったことや、超過勤務や通勤手当の取り扱いをどうするかといったことが課題となってございます。東京都など、既にテレワークの実績が多い自治体の制度を参考にして検討は進めているところでありまして、ハード面の環境が整い次第、本格実施を開始できるように制度面の整備も進めているところでございます。テレワークの有効な活用が進むように、職員が利用しやすい制度とするよう検討を進めていきたいと考えています。

○加藤委員 例えば、半育休みたいな質問を前回定例会でさせていただいたんですけど、そういったものもできるんですか。半分働いて、半分育児しているみたいなことは、なかなか難しいんですか。

○中谷職員課長 休暇との組み合わせみたいなことはできるかとは思うんですけれども、半日単位の取得の場合には、通勤時間と勤務時間をどういうふうに認めるのかとか、管理上の難しさといった課題があるので、なかなか実現は難しい部分もありますが、検討は進めていきたいというふうに考えています。

○加藤委員 先ほど東京都の事例を挙げられましたけど、東京都は緊急事態宣言時のときに求められた4割出勤みたいなところを実現したわけで、制度的に既にあったのか、どうやって運用していたのか、ちょっとその辺のところを教えてください。

○中谷職員課長 制度上、詳細の部分の整備は進まない中でも、運用上、取得しやすいような半日勤務のようなものも認めていたというふうに聞いてございます。

○加藤委員 なかなか難しいでしょうけど、運用の範囲でいろいろできるように制度のほうをつくっていただきたいと思います。

 次に、令和4年度から総務部内にDX推進室を設置することになっています。働き方改革に資する道具の面については、新庁舎のレイアウトや窓口配置、MS365の導入など、方向性が示されておりますが、一方で、これを活用するための区の制度面については、その変化があまり外からは見えません。先般の一般質問において、中村議員の多岐にわたる横断的な区のDXの取組について、どのような検討・実施体制で進めていくのかとの質問に対して、新庁舎整備を契機としたDX推進による働き方、行政事務の効率化については、総務部内にDX推進室を組織して推進していくとの答弁がありました。働き方改革の視点で見たとき、総務部にDX推進室を設置することはどのような効果を見込んでのことなのでしょうか。また、区の目指す働き方改革とはどういったものなのか、総務部長にお伺いします。

○海老沢総務部長 業務の効率化を進める上でペーパーワークを削減していく、職員の移動時間を削減していく、組織横断的なコミュニケーションを円滑にしていくと、主にこの3点が大きな要素になるというふうに考えるところでございます。業務の効率化は、職務が増加する中で職員定数を一定維持していく上でも大変重要なことだというふうに認識を持っております。例えばでございますけれども、立案から契約、実施、検査、支払い、そして監査と、こういった一連の業務の流れについてでございますが、複数の組織が連携して行っているというところでございまして、これをペーパーレスで事務処理ができるとなれば、多くの職員の作業時間の削減につながるというふうに認識を持っています。新区役所の移転を契機といたしまして、これを推進していくに当たりまして、業務の執行を統括する総務部が中心となってDXの改革を担っていくということが必要だというふうに考えております。

 また、先ほどお話がありましたテレワークの推進などによる移動時間、職員の移動時間の効率化につきましても、システムの導入と職員課が担う職員管理制度を一体的に進める必要があるというふうに考えておりまして、職員が働きやすい取組を目指してまいりたいというふうに考えております。

○加藤委員 まだ何も組織ができていないので、具体的なところまで言及できないとは思いますけれども、新区役所ができるまでにしっかりと整備、その辺、進めていただきたいと思います。

 ここまでは区の働き方改革やDXの推進体制について伺ってきましたけれども、先ほど予算のところでもお話ししましたけれども、構造改革実行プログラムにおいて、令和4年度は人件費相当として1億3,000万円余りが見込まれるということを紹介させていただきましたけれども、あくまでデジタルシフトによって生まれた時間を人件費相当に換算しただけで、予算上その分が削減できるわけではありません。なので、そこでしっかりと財政効果として生まれた時間というのがどういうふうに生かされるのか、デジタルシフトによって生まれたこの果実をどのように働き方改革として生かしていくのか、構造改革の担当からお伺いいたします。

○石井構造改革担当課長 構造改革実行プログラムにおけますデジタルシフトの取組によりまして、今御案内のあったとおり人件費相当の財政効果、これが見込まれます。主に、ペーパーレスの推進と、また、区立保育園におけるICT化、こういったものが挙げられるところでございます。まず、ペーパーレスにつきましては、各種の申請手続や庁内事務におけるペーパーレス化、これによって業務が効率化されますので、職員は政策や事業の企画立案に注力ができるということもあります。また、超過勤務の縮減という実質的な削減効果もあるというふうに見込んでいるところでございます。また、区立保育園のICT化につきましても、登校園の時間管理等の電子化によって業務の負担軽減を図るというものでございますので、生み出された時間につきましては園児と接する時間に充てるといったようなことで、さらなる区民サービスの向上につながるものと考えております。

○加藤委員 通告はしていないですけど、言ってもやっぱり予算に反映できない、つまり人件費を削減できないのは分かるんですけど、新規の職員の採用数を抑えるとか、そういうふうには変わっていかないんですか、ここの財政効果というのは。

○中谷職員課長 財政効果といいますか、改善によって生み出される効果を積み上げていくことで、超過勤務の削減とかという部分には割と分かりやすく反映できると思うんですが、具体的に採用者数の減少までというところまで直接的にできるかというと、なかなか難しい部分があるのかなと思います。要は全庁的に、例えばDXの効果というのは、2,000人で生み出していくものだとすると、1人当たりに貢献できる業務量の削減効果というのは少しずつになってきますので、それを寄せ集めれば何人分となりますけれども、単純にその分、定数削減できるかというと、なかなか難しいのかなというふうには考えています。

○加藤委員 ある係で人一人分をなくすほどの効果はないということですかね。ちょっと時間がないので次へ行きます。ありがとうございます。

 次に、自治体の情報システムの標準化・共通化についてお伺いします。今年2月の読売新聞によると、令和4年2月8日、公正取引委員会は国や自治体が発注する情報システムに関する調査報告書を公表しました。既存のIT事業者がデータ引き継ぎなどを拒否するなど、新規業者の参入を妨害する契約の囲い込みが独占禁止法に抵触するおそれがあるとの指摘でした。行政システムで特定業者が受注を繰り返すことが問題となっており、国や自治体の約99%がシステムの改修や更新時に既存業者と再契約をしたと答えました。そのうち約半数が既存の業者しかシステムの詳細を把握することができないと回答しております。行政のデジタル対応が求められる中で、公正取引委員会はほかの業者の参入を妨げるベンダーロックインと呼ばれる状況を問題視し、業者にとっては一旦受注すれば保守や修理時でも稼ぐことができるといった記事です。独占禁止法に抵触するおそれがあるとの内容でもあります。

 中野区においても、基幹システムの標準化・共通化を約20のシステムについて令和7年度までに進める必要がありますが、対象となるシステムが同様の状態になっていると考えますが、いかがでしょうか。また、情報システムの標準化・共通化をすることで、そのベンダーロックの状況を打破できると考えますが、いかがでしょうか。

○伊東住民情報システム担当課長 住民基本台帳や児童手当、国民健康保険など、基幹系の業務に関わるシステムにつきまして、区では原則としてオープン調達を行っており、ベンダーロックインの状態になっているとの認識はございませんが、国が示しております自治体情報システムの標準化・共通化の意義や効果は、行政サービス及び住民の利便性の向上、行政運営の効率化、コスト削減、そして委員御指摘のベンダーロックインの解消でございまして、区としてもそのようなことを踏まえまして標準化・共通化の取組を行っていく考えでございます。

○加藤委員 ちょっと私の昔話になっちゃうんですけど、国土交通省に勤めていたときにCommonMPというシステムの構築業務をやっていました。CommonMPというのは建設業界において気象・河川・上下水道をモデル化して洪水の予測化とかをするんですけれども、そういったもののシステムの標準化・共通化を狙ったものでした。河川の計画を作成する場合には、統計学上から想定される降雨、雨を設定して、洪水予測モデルで河川流量、被害想定などを算出します。しかし、この洪水予測モデルは建設コンサルタント、事業者によってそれぞれ独自に開発しておりまして、完全にブラックボックスで、同じ想定の降雨を入れても、コンサルがつくるモデルによって答えが異なるというのが大問題でした。コンサルの計算結果によって国家予算1兆円規模の河川整備事業費の109ある一級河川の割り振りが変わってしまうからです。そこでシステムの標準化・共通化のためにシステム開発をしたんですが、結果的に失敗に終わりました。というのは、最大の要因が、ベンダーロックが発生する理由がコンサルの事業者、囲い込み側の話だけでなくて、その事業者と慣れ親しんでしまった行政サイドの職員が、事業者を変えたくないという身内の問題だったからです。新たな事業者と洪水予測のモデルをやって、違う答えが出てしまって、例えば過去の計画を再現できないまま新たな計画を作っても、その新しい計画に対して信憑性がなくなってしまうから、住民に対して説明責任が果たせなくなると考えたからです。ほかにも、著作権の問題などもありましたけれども、本省からかなり圧力がかかったにもかかわらず、変わることはなかったです。発注担当者がプロポーザルで事業継続性に焦点を当てた技術提案をさせれば、結局、ほぼ間違いなく同じ業者が取れることになります。

 話を戻しますけれども、せっかく自治体の情報システムの標準化・共通化を国が進めて、ベンダーロックを外すチャンスができても、担当職員自体が新たなロックを自らかける可能性もあるわけです。というのは、国の標準とは関係なく、例えば保育園の利用調整基準とか、中野区独自で試算するシステムを設ける必要は今後も続くわけで、区独自のシステムをつくり続ける限りはベンダーロックがかかる可能性があるわけです。はっきり言って、そんなシステム、大したものではないですけれども、事業者によってはこのシステムをブラックボックス化されると、情報システムに弱い発注担当者によっては、そこに恐怖を感じて、新たな事業者に入られることを拒むようになることも考えられます。結果的にシステム関連に関する費用の圧縮できるチャンスを自らつぶす可能性すらあります。

 話が長くなりましたけど、システム構築、維持管理の発注する際に、ベンダーロックがかけられないように情報システム課等の職員によくよく仕様書などを精査してもらう制度が必要と感じますが、区はいかがお考えでしょうか。

○白井情報システム課長 区では情報政策の推進に係る規則におきまして、情報システムの管理を計画的・効果的及び効率的に行うためにCIO体制を整備し、調達ガイドラインにのっとり運用をしているものでございます。導入するシステムで実現すべき機能要件を備えているか、構築・運用経費の妥当性、情報安全の確保等の視点を持って確認するとともに、ベンダーロックインとならないよう、競争性を確保した仕様書となっているか、新規・リプレイスの案件にかかわらず、システムの調達時においては必ず精査を行う運用としているものでございます。

○加藤委員 こういったシステム構築業務は仕様書が命ですから、その辺の仕様書にいろいろな成果物だったり、プログラム総数がちゃんと見れるような形でやってくように、仕様書策定に努めていただきたいと思います。

 次に、マイナンバーの普及についてお伺いいたします。

 令和3年度区民部の事業概要を見ますと、マイナンバーの交付は平成30年度1万2,000件余り、令和元年度13万件余り、令和2年度35万件程度、そしてマイナンバーを使った証明書のコンビニ交付は、平成30年度2万8,000件余り、令和元年度2万5,000件余り、令和2年度4万1,000件余りとなっております。これらの数字から、もしマイナンバーカードを80%ぐらい取得した場合に、証明書の発行数が14万件ぐらいになるかなというふうに私のほうで試算しましたけれども、区が現在発行する証明書全体が40万件なので、3分の1ぐらいをコンビニ交付でカバーされるのかなというふうに考えます。8割というのも、ワクチンの取得と、その辺の数字が妥当かなというので勝手に決めた数字ですけど。なので、コンビニ交付の認知度が高まれば、さらにそのカバー率は増えるのかなと思います。どう考えても、明らかに事務作業が軽減することは分かっておりまして、委託の人件費を圧縮し、予算削減できる、財政効果が見込めると考えられます。マイナンバー取得率を向上させることで財政効果が生み出せるのであれば、国が交付事業を進めている中で、マイナポイント最大2万円のキャンペーンに、さらに中野区が上乗せで何かできないかなというふうに考えますけれども、そこで伺いますけど、マイナンバー普及による財政効果について算定されているようだったら、お聞かせください。

○伊藤戸籍住民課長 マイナンバーカード交付率の伸びに伴いまして、コンビニでの証明書交付数は飛躍的に増加し、令和3年度の交付数は1月末現在、約5万6,000枚となってございます。一方で、無料による証明書の発行のほか、相続に伴う除籍謄本の発行や郵送による証明書の発行など、コンビニ交付サービスでは対応できない証明書の申請も依然として残ってございます。また、令和5年度には戸籍証明の広域交付も開始される予定でございます。今後、コンビニでの証明書交付数が伸びていけば、必然的に窓口業務量が減っていくことが想定されるため、委託業務において必要な見直しを検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 窓口の業務量が減るということで、その辺は検討すべきところだと思います。もしその財政効果、積算して、その効果が大きいというのであれば、その財政効果に生まれてくる経費削減の、生まれてくるお金の中で区独自の交付キャンペーンなどを打ってもいいのかなと思います。昨年12月に情報政策等調査特別委員会で行った袋井市では、マイナンバーカードを取得すると抽選で5,000名が5,000ポイントもらえるキャンペーンを自治体独自にやっていました。結果的に5,000円当たるというところだったんですけど、3,800人ぐらいだったかな、全員行かなかったので抽選することはなかったですけども、自治体がそういった抽選をするということも一つの手法であるということを学ばせていただきました。そもそも国のほうで2万ポイントあげると言っているので、ここで5,000ポイント加えたところで、なかなか伸びはないだろうなというところで、思い切って10万ポイントぐらいつけて、それが抽選で当たるぐらいのことを考えてもいいのかなというふうに考えております。その際には、不公平感を与えずに、取得というよりは、コンビニ交付した証明書を送ると当たるとか何か、コンビニの利用も実際に行ってもらった人に当たるような、そんなキャンペーンもやってもいいのかなと思います。これは質問にしませんけれども。

 新庁舎では、訪問した区民が受付を1回で済ませられるように共通発券機を設置するということですけれども、区民が各フロアに移動しなければならないため、結局はワンストップとは言いがたい状況になっております。最近、新庁舎を建てた渋谷区では、ワンフロアとはいきませんけれども、2フロアで完結するように設計されております。ワンフロアがめちゃくちゃ広いというわけではないですけれども、一つの課の窓口業務をそれぞれ窓口とそれをフォローするバックヤードの業務に分けて、フロアを窓口とバックヤードをする階を変えているということで実現しているわけです。DX推進がなされれば、同じフロアにおわらずともできることは増えるということで、そういったことを踏まえてのレイアウトというのも考えられると思います。現在の体制だと、結局その課でまとまって仕事をやりたいという職員側の意思、職員ファーストの体制が区民に負担を強いているとも言えるわけです。現在、中野区の戸籍住民課の窓口では、窓口の後ろの2列目の職員が証明書の申請書、手書きで書いてもらった申請書を2列目の人に入力してもらうという業務があると聞いていますけれども、そこで担当にお伺いしますけど、窓口やバックヤードの改善について他自治体などの先進事例がどんなものがあるか、お伺いいたします。

○伊藤戸籍住民課長 他自治体での先進的な事例については、御紹介の渋谷区のほか、会津若松市やつくば市の事例を把握してございます。会津若松市やつくば市では、市民にタブレットやスマートフォンでの申請を行っていただくことで、市民は申請書を書かずに証明書の交付を受けられてございます。また、これらの市では、申請書データを電子データとしてシステムに取り込むことで、手入力の業務を不要にしてございます。

○加藤委員 2列目というのをタブレットで入力してもらうことで、書いているものを入力する2列目みたいなのは要らなくなる、かつ3列目とでも言えばいいですかね、奥のほうで確認作業というのもありますよね。それもMS365を入れれば、ある程度、作業を減らせられるのかなと。つまり、2列目、3列目をわざわざ窓口に置かなくてもできるんじゃないかなというふうに考えられるわけですけれども、そういったいろんな事例を含めて、中野区は今後どうやって取り組んでいくか、お伺いいたします。

○伊藤戸籍住民課長 区でもこのような先進事例を研究しながら、様々なシステムを活用して、区民サービスの向上と効率的な業務に向けた改善への取組を行ってまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 こういった取組は戸籍住民課以外でもいろいろと、他自治体の事例を含めて進めていただきたいと思います。この項については終わります。

 最後に、統合型GISオープンデータについてお伺いいたします。令和5年度に向けて、区では統合型GISを構築します。GISとは地図データをベースに、図面情報や位置情報を地形図や住宅地図などに組み合わせて、用途に応じて必要な形で参照や抽出が可能となるものです。主にGISによって管理するデータは、都市計画図、道路現状平面図、道路判定図など多岐にわたっています。一方で、中野区の保有するデータは都市計画図や道路判定図を中心に、いまだ紙媒体での運用となっております。現在、紙媒体で運用しているデータは今後デジタル化をしていくわけですが、都市計画課、道路課、建築課などが抱えている情報は、紙媒体が何十万枚にもわたる膨大な量になっていると聞いております。これまでに当該の原図を何度か私、拝見させていただいたことがありますけど、かなりの量の変更点や注意点など、その地図の上に書き込みがなされているわけですね。これらの附帯的な、かつ継承が必要な情報もデジタルデータに変換がしっかりとなされるのか、非常に不安に感じるところであります。また、今後生き字引とも言える職員の方の退職も控えているとも聞いております。建築許可や道路判定といった業務は、長年の経験に裏打ちされた部分が強くあると思っていますが、行政である以上、定年退職等による人材の流出は避けられるものではなく、積み重ねてきた技術や知識の継承が必要となってきます。統合型GISへのデータ取り込みは、ただ行うのではなく、これまで職員が連綿とメモなどをしてきたその内容や更新履歴などの保有も必要になります。次年度以降、統合型GISへの取り込みを前提とした各種紙データの電子化をかなりの予算を持って行うこととしていますが、こういった課題に対応する内容となっているか、お伺いいたします。

○小山内建築課長 道路判定については、僅かな違いでも問題化することがあり、根拠を示すため、これまで蓄積された資料やメモ等を保存してきたところでございます。今後、統合型GISの導入に当たり、これらの電子化された資料等をきちっとひもづけることにより、これまでの経験や知識が活用されていくことと考えております。

○加藤委員 引き継ぎをしっかりとできんのかなという、誰とは言いませんけど、いなくなることを本当に懸念しているわけですけども、本当に大丈夫ですかね。

○小山内建築課長 今回の例えばひもづけのデータにつきましては、私ども建築課としては数年前から準備を進めておりまして、きちっと整理された資料で、きちっとひもづけをしていきたいということで、来年度の予算の中でもそういったことができるよう、きちっと仕様書をつくっているところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。またちょっと国土交通省にいたときの話になっちゃうんですけど、10年前に気象レーダーシステム開発をしておりました。この気象レーダーの情報は、皆さんが今多く使われているスマホアプリの雨雲レーダーなんですけれども、厳密に言えば、私が開発していたのは気象レーダーで、1分ごとに250メーターメッシュで観測された降雨、雨の情報で、この予測、その後、何分後にこのぐらい降るという予測のところに関しては、とった降水量観測データを基に気象庁が気象モデルで予測したもので、この観測データと予測データを合わせて高解像度ナウキャストという形でデータセットになっております。このデータは一般社団法人をかまして国が販売しているものです。国土交通省は、この情報を当初、自前で情報発信しようとも考えたんですけど、これだけいい情報だったら民間が勝手に広めてくれるんじゃないかなということで販売にいけました。自前で情報発信を試みようとも考えて、私もやっていたんですけど、レーダーで得られた情報はあくまで、その座標情報と降雨の情報だけで、ここから地図と重ね合わせたり、いろいろ、すごい大変だというのが分かったんで諦めました。情報公開をしたんですけれども、ちょっと時間はかかりましたけど、今、スマホの所有率が向上したり、民間の御努力もありまして、誰もがスマホで見れる情報になっていったという話です。

 何が言いたいかというと、今後の統合型GISやオープンデータの充実に当たって、自治体のシステムの標準化・共通化で整理させた区民情報のデータベースなど、その辺は個人情報をマスキングする前提ですけれども、官民データ活用推進基本法に基づいた運用も可能になると考えています。これらが実現すると、すごいことになるのかなと。中野区もうこういった売り物にするぐらい、いいオープンデータをつくろうという気概が必要なのかなというところで、その辺のオープンデータに、ビッグデータを整理することによって、例えばこういった情報が医療の政策に役立つとか、そういったことも誰かが研究してくれるかもしれないというふうに考えます。

 そこで、戦略的にオープンデータの開発をすることが必要と考えますけれども、区はどのように考えているか、お伺いします。

○白井情報システム課長 令和5年度の公開型GISの構築・運用開始に向けまして、オープンデータの種類でありましたり、システムでより活用が図りやすいデータ形式の拡充を考えているところでございます。国が示す推奨データセットにつきましては、既に区としては公開済みでございます。段階的にデータの公開数を現在は増やしているところでございますが、今後につきましては区民や事業者の利用実績でありましたり、ニーズを把握・検証しながら、需要の高いデータを中心に、さらなるオープンデータの充実を検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございました。最後に、また予算の話を言いますけれども、歳入の見込みが甘いということと、そして経常経費がこれから増えるような新規・拡充推進予算があるにもかかわらず、しっかりとその辺の経費削減についての検討がなされていないということを非常に危惧しているということをお伝えさせていただきまして、私からの総括質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

○ひやま委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。


令和3年11月26日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 BCP・半育休・創造力向上等を勘案した働き方改革の推進について

 2 「にぎわい」に着目した施策展開について

  (1)中野区景観方針について

  (2)道路占有による非日常の創出について

  (3)エリアマネジメントについて

 3 中野区地域包括ケア総合アクションプランについて

 4 環境・防災・住み心地を総合的に考慮した野心的な住宅政策について

 5 その他

 

○議長(内川和久) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団の立場から質問をさせていただきます。

 質問は通告どおりで、その他はございません。

 それでは、1番、BCP・半育休・創造力向上等を勘案した働き方改革の推進について。

 本来であれば、新しく中野区役所移転を契機とした働き方改革のため、どのようなDX推進、デジタルトランスフォーメーションが必要か議論すべきではありますが、現状としては新たなツール、アプリケーションを活用し、どんな働き方改革ができそうかという検討となり、手段と目的が逆になりがちです。そこで、本一般質問では、働き方改革のうち目的とすべき項目について触れていきます。

 まずはBCP。さきの定例会で平山議員が決算総括質疑で取り上げましたが、長崎県の佐世保郵便局で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、日本郵便が6万通の郵送物の期日中の配達ができなかったとの報道がありました。中野区においても、庁舎1階マイナンバーカード窓口で多数のコロナ感染者が発生し、濃厚接触者の職員も出勤停止とし、窓口を1週間閉鎖する非常事態となりました。

 このようなリスク回避には、同じ部署の職員全員、そして同時出勤を避けるしかありません。そのためにも各所管で常に誰かが在宅勤務をする体制を構築し、当該所管の職員全員が罹患もしくは濃厚接触する事態を回避すべきと考えます。そこで伺いますが、BCPの観点から、各部署でテレワークの職員枠を設けることを義務づけるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 続いて、半育休を含めた日常の観点から、例えばテレワークする職員の率を10%とします。そうすると、職員は平均10営業日に1度、つまり2週間に1回程度在宅勤務となります。テレワークできる業務を10%まで高めておけば、例えば足をけがして病気休暇を取得すべき人が在宅勤務であれば働ける場合に、テレワークを選択できます。

 最近では、育児休暇を取得しつつもテレワークで在宅勤務を実現する半育休という言葉があるそうです。また、妊娠初期は不安を抱えた生活を送る人が多いわけですが、日本においては一般的に安定期になるまで周りに報告しない人が多いようです。産婦人科学会の統計データによりますと、30歳以上になると20%以上の方が流産になり、20歳代ですら8%以上あります。妊娠初期12週以下の流産の原因のほとんどが胎児の染色体異常であり、受精卵の段階で流産は運命づけられているということです。しかし、妊娠初期は誰にも妊娠に気づかれない中、体調が優れない状態が続き、挙げ句の果てに悲しい結果となった場合、親として全力を尽くせていなかったのか自責の念に駆られる人もいると聞きます。プライバシーに関わることで、上司への報告さえもなかなか難しいですが、上司へ報告し、庁内全体でつくり上げたテレワーク業務を自宅で担ってもらうことで、精神的、体力的にもサポートできないかと考えます。そこで伺いますが、各所管でテレワークを推進し、妊娠・出産・育児、条件つきの病気休暇において在宅勤務がしやすい環境をつくるべきと考えますが、見解はいかがでしょうか。

 10%の職員が出勤しない体制を構築できれば、机と椅子を10%削減できます。新庁舎においては、生活援護課、社会福祉協議会などの配置に関する議論があるわけですが、テレワークの実現により各所管の執務スペースの削減が可能となります。テレワーク推進、マイナンバーカード普及により執務スペースを縮小し、将来的に空いたスペースをほかの用途に活用できるよう検討すべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 次に、創造力向上について。自民党会派で福岡県古賀市のフリーアドレスのオフィスを視察させていただきました。机を自由に使えるフリーアドレスとなり、職員たちが、例えば来週はプロジェクトチームのメンバーが同じ島の机なり、仕事がしたい、一人で集中させてもらいたい、テレワークがしたいなど、ある程度の要望を組み込んだ後、残りの席はくじ引きなどで決めるそうです。席が変わることで様々な会話ができ、新たな創造的なアイデアが生まれるそうです。また、必ずテレワークの職員枠があるそうです。もし職場内に苦手な方がいても固定席ではないため、そのリスクも軽減し、ストレスが著しく下がるようです。現在、中野区の新区役所整備課は、新庁舎に先立ち、モデルオフィスとしてフリーアドレスにも対応できる執務環境としましたが、これまでの検証内容、また今後の展望をお伺いいたします。

 11月29日から子ども・若者支援センター、児童相談所の内覧会に伺いましたが、机はフリーアドレス仕様で、個人ロッカーがあり、新庁舎と同様の什器がそろっています。同施設の業務は特殊ですが、仕事の引継ぎ、継続性の重要性はほかの業務よりもなおのこと高く、フリーアドレスのオフィスの考え方は重要だと考えます。新庁舎が完成する前に、新施設におけるフリーアドレスに関するノウハウのフィードバックが必要だと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 新庁舎移転に向けて、区では区民サービスのさらなる向上、職員の生産性を向上させる取組としてペーパーレス推進基本方針を策定し、2年半後に迫る新庁舎移転に向け、全庁的に効果的なペーパーレスを進める必要がありますが、具体的にどのような手法で紙を削減していくのか伺います。

 また、部署、所属によって業務内容も様々で、紙文書の書類や取扱いは異なりますが、成果にばらつきが出ることを是とはできないため、全庁的に足並みをそろえるために、進捗が芳しくない部署への対処方針などをどのように行うかを伺います。

 ユニファイド・コミュニケーションを活用し、自席以外の様々な場所でも業務を行える新しい働き方を進めるということですが、現庁舎ではまだまだ紙ベース、手元の紙資料で作業することが多いです。現庁舎のうちからペーパーレスし、生産性を高め、スムーズに新庁舎での執務が始められるよう工夫、実施をすべきと考えますが、その点について伺います。また、新しいコミュニケーションツールについても現庁舎から徐々にならしながら、これからの働き方の検証、検討を進めていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 新庁舎における行政と議会の情報共有の在り方についてもお尋ねいたします。区議会としても、議場システム、新庁舎における議会運営方法などの検討を進めておりますが、区のDXの進捗状況についての情報共有を図り、区と区議会で認識を合わせながら調整を進める必要があると考えます。今後導入を考えているコミュニケーションツールやICT機器について議会とも連携する必要があると考えますが、区の見解はいかがでしょうか。ちなみに、本原稿はMS365のディクテーション、音声認識を使って取材をしておりますけれども、この原稿を作るのにふだんの半分ぐらいの時間で済んだかなということで、コミュニケーションツールの在り方、よくよく考えていただければと思います。

 続きまして、2、「にぎわい」に着目した施策展開についてのうち、(1)中野区景観方針について。よい景観をつくりましょうとなれば、一般的に自然あふれ、テーマ性のあるまち並みというような表現になるかと思います。例えば東京駅周辺や西新宿の高層ビル街は看板の設置が禁じられ、スマートなまち並みです。自然との調和であれば、雪国のコンビニの看板が茶系になっている事例があります。景観とは地権者と相互努力が必要不可欠で、話合いで景観のテーマが決まらないと何も前に進みません。そして、決まらないことがほとんどで、多くの場合、防災面からまちづくりが進められ、特徴のないまちが出来上がっていきます。

 以前、私は景観デザインの学会に論文を出したこともあり、景観について多少学びましたが、今も昔もキーワードは緑と水辺とにぎわい、この三つ。場所によっては歴史や文化というキーワードも加わります。中野区景観方針骨子においても、目指す景観もそのキーワードを軸に構成されております。桜並木で有名な中目黒の目黒川沿いなどが分かりやすい理想像の一つになるのでしょう。

 私は様々なまちでどんな風景、景色、デザインがいいか、勉強会、パネルディスカッション、ワークショップなどを実行する企画運営メンバーとなり、時にはファシリテーターも務めたことがあります。参加者と議論をすると多種多様の価値観があり、参加者の中には、川の中には珍しいミジンコがいるため、川の改修は断じて認めないなどの意見もあり、なかなか統一見解を見出せず、最後やっつけの結論として、緑と水辺とにぎわいが調和するまちにすべきとまとめると、その場は一旦落ち着きます。しかし、これは具体的な方針が全く定まらないわけです。

 時代にそぐわない表現かもしれませんが、一つ思い出しました。三島由紀夫の書籍で「文章読本」というのがありますけれども、「あなたが小説を書くとき、彼女は絶世の美女だと書けば、それで、そのままその人は絶世の美女となるのです。」という一節があります。しかし、映画などで映像化されると個々のイメージと異なってくるということも述べられております。景観も同様で、個人が描く理想はそれぞれ異なります。多様性があるまちにすると掲げ、具体性がないということと同様です。

 また、ワークショップという手法は、東日本大震災後の復興方針について議論する場合は、早く結論を出さなければ自分たちの住む場所も描けないため、具体的な結論を導くことができました。しかし、切迫感がないワークショップは参加者のガス抜きを一定程度するだけの手法であり、それには限界があります。区はこういったところを丸投げするのではなく、最終的には腹を決めるしかありません。そこで伺いますが、景観方針で示される良好な景観を区内各地域で実現していく際には、どのようなスキームで構築していくのか伺います。

 例えば具体的にスカイライン、屋根の高さの統一、沿道の緑化などを義務づけしようというのは簡単ですが、民有地での計画策定、実施は困難を極めます。また、小宮山議員が主張される神田川などの水辺空間を最大に生かすことも重要な視点です。しかし、川沿いには建物が張りつき、コンクリート三面張りの川の中で親水空間を造ろうにも、気候変動に伴う降雨の激甚化、ゲリラ豪雨による洪水リスクが年々上昇し、区民の命を守る観点から行政はゴーサインを出せません。河川災害があった場合、自己責任論では済まされず、行政側が裁判で負けるケースが多いからです。ICTを活用した緊急避難手法の確立でこの状況も打開できると期待はしておりますが、即座にできるものではありません。

 何が言いたいかといいますと、先ほど挙げました緑と水辺とにぎわいのこの三つのうち、緑と水辺は地権者の合意形成、行政的な了承を得るのが非常に困難です。となると、緑、水辺、にぎわい、三位一体の理想的な景観方針を策定しても、道路の計画線を引いて30年間何も進まない事例と同様な形になっていくことが想定されます。

 景観方針を活用した事例は、にぎわいを主とすることが現実的には推進しやすいです。簡単に言えば、もうかるからです。住居エリアを除いた市街地に限定すれば、もうけ話に賛同する人は多いはずです。新しい中野サンプラザを含めた中野通りの景観は、区民のみならず全国的に興味を持たれる話です。東京駅周辺のように看板をなくし、かつ四季の森と連動性のある空間、それとも中野らしくアジアンチックに看板がたくさんあるまち並みにするのか。中野四丁目、五丁目で二面性をつくるのか。はたまた統一性を持たせるのか。中野通りの桜並木へのライトアップ、照明をつくるのか。特徴ある道路タイル、中野区の中心とも言える中野駅ガード下の整備、エリアマネジメントなど、様々にぎわいツールを景観の観点からは考える必要があります。

 そこで伺いますが、景観施策の中で緑、水辺、にぎわいを生かした景観形成が最も典型的だと考えますが、区は現在策定中の景観方針の中でにぎわい形成についてどのように位置付けていくのか伺います。また、具体的ににぎわいの実現に向けてどのような景観誘導手法があると考えられるか伺います。

 続きまして、(2)道路占有における非日常の創出について。なぜアミューズメントパーク、テーマパークなどに行きたいかと理由を問われましたら、根底は非日常を味わいたいからではないでしょうか。中野区にはアミューズメントパークの誘致は非常に困難でありますけれども、にぎわいを生み出す非日常空間をつくり出すことはできると考えます。例えば中野区の神社祭礼において、青梅街道南台交差点などを一時的に封鎖する神輿の渡御があり、鍋屋横丁、川島通り、南台商店街などを封鎖したお祭りも盛況です。四季の森公園沿道で東北復興祭のねぶた、ランニングフェスタなど、道路占有によって生まれた非日常空間には多くの笑顔があふれており、臨時的なアミューズメントパークが生まれます。無論これらイベントは関係者の長年による御努力によって実現したものです。

 余談ではありますが、私がタイに行ったときの話をします。現地の国土交通省の職員からレストランに招待されて、大学の後輩20人と幌なしの軽トラの荷台に乗せられました。そのまま移動して、すぐ近くのお店に行くと思ったんですけど、軽トラは一般道から高速道路に乗ってしまって、非常に興奮したことを覚えました。窓もドアもないトゥクトゥクと呼ばれるタクシーがあるように、実はこれは問題ないらしいんですね。こういった日本の法律という一般常識が身についていることでイメージしづらいですが、イベント利用や特区制度を活用して道路交通法を一時的に緩和させることで、どこでもアミューズメントパークをつくることを理解していく必要があると思います。このような道路上でのイベントなど、にぎわい創出の観点から道路占有の取扱いについて区の見解を伺います。

 ところで、沼袋の区画街路第4号線は道路拡幅により新たに生まれ変わる商店街です。国土交通省で昨年の5月に歩行者利便増進道路制度を創設しました。これは、にぎわいのある道路空間を構築するための制度であり、区画街路第4号線におけるにぎわいの創出として道路上でのテラス席など、一つの重要な切り口となると考えますが、区として今後どのように展開していくのかをお伺いします。

 (3)エリアマネジメントについて伺います。第2回定例会一般質問で取り上げましたが、コロナ禍でキッチンカーが増えました。資金面、能力面などで自信がない方が飲食業にチャレンジできるということで人気が出ました。将来的に新区役所前に位置する四季の森公園イベント広場及び周辺道路を活用し、キッチンカー事業者に期間限定で場所の無償提供ができれば、区の職員がお弁当を買い求めやすく、好循環が望め、新たなにぎわいが創出できます。事業者は中野で商売を始め、お客さんがつけば中野で店舗を持ちたいと考え、空き店舗対策につながる可能性があります。サンプラザ解体中の中野駅北口のにぎわいの一助となることが考えられます。ほかのエリアマネジメントの対象となり得る地区においても同様のことが期待できます。エリアマネジメントで生まれた活力を区全体に広げるためにも、このような空間活用があってもよいと思いますが、区の見解をお伺いいたします。

 オンラインショッピング、スーパー、コンビニで買えないものはない時代になりました。中野区商店街連合会からのお話ですと、現在、商店街の個店で生き残りができるのは、サービスを受ける本人が来店する理美容、マッサージ、飲食店とのことです。区としては、キッチンカーの創業の後押しで飲食店を盛り上げていくことができると考えます。

 続きまして、(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会設立について伺います。いよいよ協議会が設立されますが、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの取組の進捗状況を伺います。また、協議会の主体は中野区民間事業者、経済団体、地域団体となりますが、中野駅周辺のエリアマネジメントはどこがハンドリングするのか伺います。

 続きまして、3、中野区地域包括ケア総合アクションプランについて伺います。

 令和2年第3回定例会地域包括ケア推進調査特別委員会において、地域包括ケアに向けての区民1万人アンケートの内容が出てきましたけれども、生活実態、意識の調査に偏った内容であり、施策につながらないと私は指摘させていただきました。そして、令和3年第2回定例会で令和2年度暮らしの状況と意識に関する調査の一次処理データが報告されましたが、案の定、施策につながる調査結果ではありませんでした。また、11月4日の厚生委員会で報告された中野区地域包括ケア総合アクションプラン中間のまとめについてで、アンケート調査結果として、孤立感を感じていない人たちは趣味、生きがいがある。要介護度が上がると外出していない割合が増える。SOSを発信できない人たちはスーパー、コンビニ以外にあんまり行かない。自分のスキルを地域に生かしたいが、やり方が分からないなど、こういった概略が書いてあったわけでありますけれども、当たり前の事実が、アンケートを取らなくても分かるような当たり前の事実が挙げられていたわけであります。生きていればスーパー、コンビニぐらい行くのは当たり前で、わざわざ1万人にアンケートをして出てきた結果がこれなのかなと残念に思うところであります。実態把握は重要ではありますが、その生活苦に対して何ができるか、その施策を導けないものでありました。一般質問というよりは一般的な疑問ではありましたが、640万円の予算、多大な時間をかけてあれだけ大々的に実施したアンケートで知り得た事実は何だったのか。また、そこから見出した施策は何かを伺います。また、アンケート結果からアクションプランに反映する取組は何になるのか伺います。

 地域包括ケアシステム推進プランでは認知症対策が柱8にありましたけれども、総合アクションプランでは認知症対策は権利保護に含まれることになり、特出しの施策ではなくなり、認知症発症と歯周病の因果関係も指摘されるなど、これから予防手法の確立がされていく中で、中野区のそういったところの積極的な施策展開を期待していたので、残念でなりません。トーンダウンした感がありますが、認知症対策について区はどのような施策を展開されるおつもりなのか伺います。

 認知症や不慮の事故で自分の意思が表示できない、表明できなくなることがあります。私ごとではありますが、私の父が生活習慣病を患い、入院し、その病院でコロナのクラスター感染し、コロナ病棟から戻ったら終末期医療の病院行きとなりました。現在、本人の意思を確認できない状況です。ぎりぎり会話ができたとき、父は家に帰りたいと連呼しており、最後の希望と思い、医師に自宅での尊厳死、看取りを希望したら、あり得ないと一喝されまして、現在ほぼ寝たきりの状態が続いております。家族としてはあらゆる可能性を模索し、悔いが残らないように今もしているだけです。

 先日、特別養護老人ホームの入居相談を受け、相談者に今のエピソードを話しましたら、要介護者及び家族同士の未来についてしっかりと話すきっかけができ、情報共有をさらに深め、ケアマネジャーさんに状況をしっかりと伝えることになりましたら、要介護度が変わるなどして状況が改善していったそうです。地域包括ケアの構築も非常に重要ではありますけれども、家族でそういったことを話し合う風土をつくり上げていくということが最優先事項だと実感しました。ずっと父と終活について話そうと考えていた時期もありましたけど、私自身が転職、結婚、出産など目まぐるしいライフステージが変化する中で、気づいたらこういった手遅れの状況になっておりました。言霊信仰、滅相もない、縁起が悪い、腫れ物に触るなど言いますけれども、手遅れになる前に腹を割って家族で様々話すべきだと考えます。

 成年後見人制度の利用促進、介護や医療が必要になったときに、自身が望むケアを受けるために、ACP、アドバンス・ケア・プラン、人生会議の普及を推進し、特に自助の大切さを芽生えさせることも必要だと考えます。超高齢化社会を迎えるに当たり、例えば60歳、65歳、70歳等の節目の年に成年後見制度やACPについての利用や理解促進を推奨すべきと考えますが、区の見解はいかがかお伺いいたします。

 最後に、4、環境・防災・住み心地を総合的に考慮した野心的な住宅政策について。

 11月に中野区はゼロカーボンシティとして、2050年までのカーボンニュートラルを目指し、本格的に脱炭素施策を進めることを宣言しました。また、様々な社会情勢も踏まえて、基本構想が示す安全安心で住み続けたくなる持続可能なまちの実現を目指すことが求められ、災害にも強く、バリアフリー、ユニバーサルデザインに配慮した住み心地のよい住環境の形成が必要です。環境、防災、コロナに伴う新しい生活スタイルなどの変化を鑑みた良好な住環境形成に向け、区は国や都の補助事業やインセンティブ等を活用して、相当野心的かつ斬新的な住環境施策を展開すべきと強く感じております。例えば環境、防災、福祉に配慮したマンション建設などに関して、土地利用の観点でこうした施策に対応した緩和策、容積率アップなどのインセンティブ政策があるのか伺います。

 また、現在、区では建築課で対応している集合住宅条例は、一定規模以上の集合住宅に対してワンルーム住宅のみの設置を規制し、一定割合のファミリー住宅の誘導や自転車駐車場の設置、ごみ置き場等の設置など、周辺環境に配慮した建築を誘導しております。区の集合住宅の建築等の条例では、一定規模の住宅に対してファミリータイプの誘導を図っておりますけども、誘導居住水準を満たして居住をもっと増やす。最低床面積を増加させるなど、もっと誘導を図っていくと考えますが、いかがでしょうか。あるいは耐震耐火、良好な居住水準を満たした優良マンションの建設を誘導する制度はあるのか伺います。

 カーボンニュートラル実現に向けて野心的な住環境施策が求められ、これまで以上に環境配慮への規制・誘導が必要ですが、かなり厳しいと言えます。エコや脱炭素へ向けたインセンティブによる積極的な誘導が必要と考えますが、区の見解を伺います。

 また、区はゼロカーボン社会の実現に向け、環境配慮型の住宅建設や住環境形成等に関して具体的にどのような誘導策等を検討しているのか伺いまして、私からの全ての質問を終えます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、BCP・半育休・創造力向上等を勘案した働き方改革の推進について。

 初めに、テレワークをする職員枠の義務づけについての御質問です。BCPの観点からも、一定の規模の職員がテレワークできる体制を構築することは有効であると認識をしております。現在、テレワークの本格実施に向けた検討を進めているところでございますが、テレワークに必要な端末の台数や、テレワークにより自宅等で処理できる業務の量、これに制約があることから、枠を設けて義務づけるのは現在のところ難しいと考えております。業務の内容によっても、テレワークの実施しやすさが異なるため、それぞれの職場によってテレワークの可能性について積極的に検討するように促してまいりたいと考えております。

 続きまして、テレワークの推進についてでございます。BCPの観点のほか、職員が出産や育児、介護、病気やけがなどで通勤困難な場合等にも働きやすい環境をつくるために、テレワークの本格実施に向けて、これを推進していきたいと考えております。

 テレワークの推進に伴って、将来的なスペースが生まれるということについての活用についてでございます。新庁舎につきましては、レイアウト変更等が柔軟に行えるように間取りや内装を更新しやすい構造としておりまして、可動式の窓口カウンターも想定しております。将来的に来庁者や新庁舎で働く職員数が減少した場合には、空いたスペースを他の用途としても活用できるものと考えております。

 続きまして、モデルオフィスの検証内容、今後の展望についてでございます。庁内4階に設置しておりますモデルオフィスでは、新庁舎で導入を検討している什器及びICT環境を一部先行して導入し、新庁舎で目指す職員の働き方を実際に試行しております。これまで複数モニターやPCのペンタブレット機能を活用したペーパーレスの効果、それから、椅子の機能性や個人ロッカーの使い勝手等の検証を行ってきたところでございます。現在、同一係内におけるフリーアドレスも実践しておりまして、従来型の固定席方式との比較検証を行っております。今後はモデルオフィスで検証した内容をまとめて、什器やICT機器の発注や働き方のルールづくりに活用してまいります。

 次に、子ども・若者支援センターでの取組の活用についてでございます。子ども・若者支援センターにおきましては、業務内容や職員育成の観点から、当面席を固定化する予定でございます。子ども・若者支援センターで行っている取組や什器類の使い勝手等の内容については、新庁舎の検討に反映をしてまいります。

 次に、全庁を挙げてのペーパーレス推進の取組についてでございます。ペーパーレス推進は、継続的な文書量調査を行うとともに、電子申請及び窓口対応、電子化の推進等の観点から、業務特性に応じて各部で対象文書を選定し、電子化作業を民間事業者の知見も活用しながら効率的に進めていく必要があります。こうした考えの下、区では現在、副区長をトップとしたペーパーレス推進本部を設置して、各部の進捗状況の確認や優良事例、改善点の共有等を行っております。進捗が芳しくない部署につきましても、推進本部での確認や課題の洗い出しを通じて削減に向けた取組を進めておりまして、今後も全庁を挙げて着実にペーパーレス環境の実現を図ってまいります。

 次に、新庁舎に速やかに移行できる取組についての御質問です。新庁舎では執務環境に合わせてペーパーレスや場所を選ばない働き方の実現等、職員の働き方も大きく変わることになります。現庁舎のうちから紙を使用せずに、資料を見比べられるようなサブモニターの設置や、画面上で複数の電子ファイルを閲覧しやすい仕組みの導入など、ペーパーレスで業務を行える環境を現段階からできるだけ整えていくことで、新庁舎での働き方に速やかに移行したいと考えております。

 次に、新しいコミュニケーションツールの段階的な導入と新しい働き方の検証、検討についてでございます。新しいコミュニケーションツールに関しましては、新庁舎移転と併せて実施する本格運用に先行して、現庁舎にて業務用チャットやスケジュール管理、資料作成等、利用できる部分について段階的に利用開始をし、操作の習熟及び新しい働き方への活用を行うとともに、導入による効果を検証してまいります。

 次に、コミュニケーションツールを活用した議会との連携についてでございます。新庁舎における議会との連携については、お互いに情報共有を行いながら、一体となって検討を進めていくことが重要であると考えております。現在、区ではユニファイド・コミュニケーションの活用による情報伝達の円滑化や、ICT機器の導入による区政資料のペーパーレス化等の具体的な内容について検討を進めておりますが、これらの検討の内容についても適宜議会に情報提供してまいります。

 次に、中野区景観方針についてでございます。初めに、良好な景観形成に向けた手法についてでございます。景観方針では、区が目指す良好な景観形成に向け、区民参加の仕組みづくり、景観に取り組む区の体制づくり、景観形成事業の推進などを示すこととしております。この方針を踏まえ、区は今後、景観法に基づく景観計画を策定し、この中で景観計画区域、建築物の形態、意匠等の規制、誘導手法など、良好な景観形成に向けた様々な手法を示すとともに、区民参加と協働のための仕組みづくりを進めていく考えでございます。

 続きまして、景観方針におけるにぎわいの形成についての御質問です。景観方針の中では、暮らしの中のにぎわい、潤い、個性を育てる景観形成についての基本方針の一つとして示し、活気や親しみのある商店街、多くの人々が集まり、交流する場の形成、居心地がよく、歩きたくなるまちなかの実現など、活気や地域の魅力を高める景観形成を目指すこととしております。にぎわいを高める景観誘導手法としては、身近な景観資源を生かし、地域の自主的な合意形成により良好な景観づくりを目指す景観協定や建築協定制度、建築物の形態、意匠等の規制や壁面位置の後退等により、にぎわい空間づくりを目指すまち並み誘導型地区計画などの手法がございます。

 続きまして、道路占用の取扱いについての御質問です。区では地域の活性化やにぎわいの創出等に寄与する道路空間を活用した路上イベントの実施等の取組について、国土交通省の道を活用した地域活動の円滑化のためのガイドライン改定版、こちらに基づいて一般交通の確保とともに、公共性、公益性と地域における合意に配慮しながら占用許可を行っております。また、中野区内の道路は狭く、歩道のない道路が多いことから、交通管理者である警視庁と連携しながら検討していきたいと考えております。

 続きまして、区画街路第4号線におけるにぎわい創出についてでございます。区画街路第4号線沿道は、現在、商店街でございます。道路拡幅後も店舗やテナント等の活用が見込まれます。道路拡幅後の道路空間の活用に当たりましては、商店街の活性化や新たなにぎわいの創出に向け、地域住民や各商店街の意向を確認してまいります。国土交通省が創設した歩行者利便増進道路制度につきましては、地域の意向に沿った活用が見込まれる場合に、道路管理という視点も含めて交通管理者と協議するなど、地域を下支えしていきたいと考えております。

 続きまして、公共空間を活用したにぎわい創出、区内経済活性化についてでございます。中野駅周辺が再開発等によって変わりゆく中で、いかにこれまでのにぎわいをつなぎ、さらに発展させていくのかということは大きな課題であると認識をしております。公共空間を活用したにぎわいの創出は、エリアマネジメントの主たる取組の一つでございまして、地域経済の活性化にも寄与するものと考えております。まずは先行する中野駅周辺におけるエリアマネジメントの取組を試金石として、同様の課題を抱える区内各地区に展開していきたいと考えております。

 そして、中野駅周辺のエリアマネジメントの進捗状況についてでございます。現在、中野駅周辺エリアマネジメント協議会、この設立に向けて組織の制度設計の検討や、構成員となる関係者の調整を進めているところでございます。協議会の設立後は、中野駅周辺のまちの将来像等について、にぎわいや安心安全といったソフト的な観点から描いたエリアマネジメントビジョンを協議会として策定したいと考えております。

 続きまして、エリアマネジメント協議会の主たる担い手についてでございます。エリアマネジメント協議会の設立に向けた具体的検討や関係者調整のほか、設立後の事務局運営については区が担うことになります。今後、まちづくりが進展する中で、より発展的な取組が求められる場合は、適切な組織の在り方や役割分担等を協議していくものと考えております。

 続きまして、中野区地域包括ケア総合アクションプランについて。

 初めに、アンケート結果から把握できた事実や施策についてでございます。調査結果として、これまで主に社会的孤立や孤独、SOSを発信できないリスクの高い区民、地域の担い手に関する結果について報告をしております。社会的孤立や孤独、SOSを発信できない人については、地域で利用している施設や抱えている悩みなどの生活実態が把握できたことにより、調査結果を活用し、これまで十分ではなかったひきこもり支援などについて取り組んでいく予定でございます。ひきこもり支援の取組は総合アクションプランにも掲載しておりまして、令和4年度からはプラットフォームの立ち上げや本人、家族支援のための事業を実施する予定でございます。

 続きまして、認知症施策の展開についてでございます。総合アクションプランの柱につきましては、支援の対象者が広がったこと、若年性認知症への対応もあることから、権利擁護に変更いたしましたが、認知症施策については引き続き力を入れて取り組んでいるところであります。具体的な施策としては、従来の取組のほか、認知症本人や家族支援の場として運営するオレンジカフェについて、今年度新規開設支援を行うとともに、令和4年度については認知症検診の実施と地域における認知症地域支援拠点、これの設置を目指しております。これまで実施してきた取組や成果、今後の取組について総合的に発信をしてまいります。

 最後に、成年後見制度やACPの理解や利用促進についてでございます。節目の年や定年、あるいは介護保険制度への加入等のタイミングで、成年後見制度やACPについて理解を深め、御自身のその後の生活や望ましい医療、介護のケアについて考える機会を持つことは重要だと考えております。これまで区民や事業者に対する講演会等については実施しているところでございますが、節目の年に一斉に集中することも効果的であり、今後の取組に生かしてまいりたいと考えております。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、環境・防災・住み心地を総合的に考慮した野心的な住宅政策についての御質問のうち、初めに、新しい生活スタイルなどを考慮した土地利用のインセンティブについての御質問にお答えをいたします。

 東京都は、新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針を策定し、この中で多様なライフスタイルやライフステージに応じた質の高い居住環境形成に資する総合設計や、市街地再開発事業等に対しまして、環境、防災及び福祉の都市づくりなど、公共貢献に応じて一定の割増し容積などについても示しているところでございます。区はこうした制度の活用等を前提としまして、改定中の都市計画マスタープランでは、良好な住環境を提供する都市づくりの基本方針を示し、時代の変化に対応した良質な住宅の建築による居住水準の改善、多様な世帯が暮らすことができる住宅供給、安全安心な住環境の確保等を目指すこととしてございます。

 続きまして、集合住宅条例に基づく規制・誘導等についての御質問でございます。条例は最低限の基準を示したものでございまして、ファミリー世帯の誘導や居住水準の向上につながる手法への誘導に当たっては、事業者や個人の建築主への過度の負担とならないよう慎重に対応していきたいと考えてございます。

 また、耐震耐火及び良好な居住水準を満たす建物に対しましては、税制面の優遇等が受けられる長期優良住宅認定制度がございます。今後もこうした制度が十分活用されるよう周知を図り、良好な住宅が確保できるよう積極的に取り組んでまいります。

〔環境部長朝井めぐみ登壇〕

○環境部長(朝井めぐみ) 私からは、環境配慮型住宅建設の誘導についての御質問にお答えいたします。

 区内の二酸化炭素排出量は、家庭における電力やガスの消費によるものが約半分を占めていることから、ゼロカーボンシティを実現するためには住宅の環境性能の向上が不可欠であると考えております。来年度は既存住宅の断熱性向上に向けた助成制度の実施を検討しておりますが、その後も国や東京都の助成制度なども勘案しながら、新たな助成制度を創出するなどによりまして、環境配慮型の住宅を増やし、地域の脱炭素化を強力に進めていきたいと考えております。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 4番の環境・防災・住み心地を総合的に考慮した野心的な住宅政策についてお伺いいたします。

 中野区におきましては、狭小住宅を建てることが一番利益が生まれるというような、交通の便というところもありまして、これを解決するためには、最低床面積を強引に増やす。しかし、その代わりに容積率をアップするとか、そういった野心的な住宅政策がない限り、国の制度のままやっていくと、それをクリアできない。中野区独特の課題に対してクリアができないんじゃないかということを考えているんですけれども、その辺、積極的な政策を御検討されるおつもりがあるかというのを再度お伺いしたいと思います。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 加藤たくま議員の再質問にお答えいたします。

 先ほど御答弁申し上げましたとおり、現在におきましては集合住宅条例に基づく規制・誘導ということで最低限の基準を示してございます。御指摘にありましたような点につきましては、今後研究してまいりたいと考えてございます。

○議長(内川和久) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和3年09月17日中野区議会決算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 自民党の一番手として質疑をさせていただきます。

 令和2年度予算は、酒井区政3年目となり、区長のカラーが色濃く出た内容でありました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大によりまして、それを起因とした感染拡大予防事業、医療体制の構築、特別定額給付金の事業など、様々な新規事業が国からなど発生しまして、一部事業を中断せざるを得ない、イレギュラー続きの区政運営となりました。そういった中で、最前線で執務を行われた職員の皆様方には、本当に感謝いたします。

 しかし、その令和2年の区政運営がよいものであったかというのは、その新型コロナのために分析が困難であり、中村委員もいろいろ新型コロナと一般事業で分けてやられておりましたけれども、新型コロナによって相当大変だったということは、分かったところでありますので、我が会派としては、限られた予算、職員、技術などの中で妥当な運営ができたかどうかを指摘させていただきたいと思います。

 そして、来年度予算は、その中でどうするべきであるかという総論を申し上げていきたいと思っております。

 それでは、1番、令和2年度決算について伺います。

 まず、定型的でありますけれども、歳入について触れます。特別区民税、先ほどもありましたけれども、増加の原因はどう分析されておりますでしょうか。

○竹内税務課長 お答えいたします。令和2年度の特別区民税の収入額は340億6,285万7,000円でございまして、前年度と比較して13億4,579万円増加してございます。これは、納税義務者数の増加や納税者1人当たりの所得額の増によるものと分析しております。

○加藤委員 来年度以降はどのようになると予測されていますでしょうか。

○竹内税務課長 国は、景気回復にはなお時間がかかるものと見ておりまして、過去の類似事例でございますリーマンショックにおいても、影響が複数年続いたことがございます。新型コロナウイルス感染症の影響も複数年続くと予想されておりまして、その動向には注視してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 リーマンショックのときは、東日本大震災の影響もあって、かなり長く、5年ぐらい影響が続いたというようなこともありましたけれども、新型コロナはリーマンショック以上のものだと言われている中で、どういったことになるかということでは、予断を許さない状況が続くものだと思います。

 そうしましたら、次は特別区交付金のほうを伺いますけれども、当初予算より減少しまして、昨年度予算よりも減額となっておりますけれども、その要因についてお伺いいたします。

○森財政課長 特別区交付金の減要因でございますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりまして、また、法人住民税の国税化の影響もありまして、交付金の財源でございます調整税等が減になったことが、減少の要因というふうに捉えております。

○加藤委員 その法人住民税等が減少した理由は、どう分析されているんですか。

○森財政課長 一つは、税制改正の影響がございます。

 もう一つは、大きなところですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりまして、法人に影響があったということで、減少したというふうに捉えております。

○加藤委員 一般的に経済状況がよくないだろうというところは、イメージできるところでありますけれども、来年度以降はどうなると予測されておりますでしょうか。

○森財政課長 令和2年度の決算状況ですとか、現時点での令和3年度の歳入見込みということからすると、上振れの状況でございます。ですが、経済状況は不透明でございますので、しっかりその辺りは注視していく必要があると考えております。

○加藤委員 上振れって、上に上がっていくと予測されているということでよろしいんですか。

○森財政課長 そういった傾向もあると考えておりますが、しっかり経済状況等、そこは注視していきたいと考えております。

○加藤委員 そうしましたら、今後の歳入全体としての見通しで、中野区はどのように予想されていますでしょうか。

○森財政課長 一般財源の歳入全体としまして、令和2年度の歳入状況というのが想定よりもよかったということでございます。また、令和3年度も想定より上振れの状況も見込まれるというようなところでございますが、繰り返しになりますが、経済状況等、しっかりその辺りは注視していきたいと考えております。

○加藤委員 そうしましたら、次、歳出のほうを伺います。

 生活保護については、先ほど質疑で取り上げられておりましたので、質問は割愛いたしますけれども、生活、住宅、介護扶助とかが増加しているものの、医療扶助が減少したということで、全体としては生活保護費が減ったということですが、あまり増えなかったというところは、政府・与党の新型コロナの緊急対策で、住宅確保給付金、総合支援資金貸付けの拡大だったり、特別定額給付金などがあったというふうにも、理由として挙げられるのではないかということは思います。しかし、今後、新型コロナの影響で見通すことはできないというような答弁であったと思います。

 そうしましたら、次は国民健康保険事業特別会計繰入金等について、その令和2年度決算と今後の傾向について伺います。

○伊藤保険医療課長 令和2年度におきましては、被保険者数の減少などの影響に伴い、国民健康保険事業特別会計への一般会計繰出金は38億3,349万5,000円で、令和元年度から6億59万3,000円の減となってございます。今後、国民健康保険の被保険者数は、令和2年度の約7万7,000人から減少すると見込まれるため、一般会計の繰出金も減少すると見込んでございます。

○加藤委員 続きまして、後期高齢者医療特別会計の広域連合納付金などについて伺います。同様に、令和2年度決算と今後どうなっていくかという予測についてお伺いします。

○伊藤保険医療課長 令和2年度におきましては、新型コロナウイルス感染の拡大などの影響から医療給付費が減少し、広域連合への納付金は、令和2年度、69億2,195万5,000円で、3,901万2,000円の減となってございます。しかし、団塊の世代が75歳を迎える来年1月以降、被保険者数は現在の3万4,500人から2%あるいは3%増加することが想定されてございます。今後、広域連合への納付金及び一般会計の繰出金は増えていくと見込んでございます。

○加藤委員 令和4年10月以降には、後期高齢者、現在、1割負担のところが2割負担へと変わっていくということですけれども、区財政への影響についてどのように予想されているか、お伺いします。

○伊藤保険医療課長 自己負担額が1割負担から2割負担に変わる方につきましては、必要な医療受診が抑制されるといった事態が生じないように、2割負担施行後の3年間は、外来患者の1か月の負担増が最大でも3,000円に収まるような措置がなされることとなってございます。広域連合納付金及び一般会計の繰出金が減少すると考えられるのは、令和7年度以降と考えてございます。

○加藤委員 続きまして、介護保険の特別会計について伺います。

 今年度はどんな傾向だったのか、今後どのような予想をされているのか、お伺いします。

○葉山介護・高齢者支援課長 お答えします。介護保険特別会計全体の歳出につきましては、微増、僅かに増ということになっております。高齢者人口はほぼ横ばいでございますけれども、その中でも高い年齢層の人口の増加が反映しているものと見ております。新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、通所系のサービスは減、訪問系のサービスは増といった傾向は見られますが、特別会計全体の数字には表れていないという状況でございます。今後の見通しといたしましては、微増傾向が続くと考えているところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。

 そうしましたら、歳出全体としての見通しについてお伺いします。

 さきの一般質問で若林議員より質問で、来年度予算は骨格予算にはしないということでした。その答えの中で、引き続き緊張感を持って区政運営をされるような趣旨の御発言がありましたけれども、来年度以降の歳出についてどのような方向で考えられているのか、お伺いします。

○森財政課長 まず、来年度予算編成に当たっての考え方でございますが、新型コロナウイルスの感染症対策と様々な活動の支援、それから基本計画で掲げる重点プロジェクト、区有施設整備計画に基づく施設整備、構造改革実行プログラムに基づく取組及び新庁舎移転を見据えた業務改善等、これら5項目を重点事項としまして、限られた財源を優先的に配分するということで、予算編成をこれから進めていくという考えでございます。

 来年度予算については、基本計画策定後、初年度の予算編成ということでございまして、新たな基本計画を踏まえながら、中長期的な視点を持ちながら編成を進めていきたいということで考えておりまして、そういった形で、来年度以降、検討しているところでございます。

○加藤委員 今後の区政運営で、そういった方向性であるということですけれども、いろいろと歳入の見通しが変わってきたという中で、基本計画の財政フレームとかが変わってくるぐらいのインパクトがあると思うんですけれども、その辺は変更が出てくるんでしょうか。

○森財政課長 基本計画の改定素案ということで、現在お示ししております財政フレームから、その後、事情の変更等あったものにつきましては、職員の退職金の見通しが変わったことによっての人件費の変更ですとか、令和2年度決算が確定したことによる基金残高の変更といったようなものは想定しているところでございますが、基本的には歳入歳出とも大きく変わるものではないと考えておりますので、財政フレームについても大きな変更があるとは考えていないところでございます。

○加藤委員 それは、もう施設整備とかの変更が出ない程度の影響ということですか。つまり、そこまで財政が楽観的な状況にはなっていないという状況のままだという認識でよろしいですか。

○森財政課長 施設整備計画についても、改定素案等、検討してまいりまして、それを踏まえた形で基本計画の財政フレームの中にも落とし込んでいるというような状況でございます。ですので、そういったことからすると、この間の検討の状況によって、大きく財政フレームに影響を与えるような変更があった、変化があったということでは捉えていないということでございます。

○加藤委員 財政的に厳しいという見通しは変わらないままという認識でいいんですか。

○森財政課長 歳入のところでも申し上げましたが、全体としては厳しい状況にあるということについては変わっていないところでございます。

○ひやま委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。1時まで委員会を休憩します。

午前11時59分休憩

 

午後1時00分開議

○ひやま委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 加藤委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 お昼を挟んで続けてやらせていただきます。

 先ほど最後にお伺いしましたけれども、来年度以降も区政の財政運用的にはかなり厳しいものがあるということを最後にお聞かせいただきました。我々会派といたしましては、新区役所整備を進めるために必要な業務改善に注力すべき時期だと考えております。そのため会派としては、新型コロナ対策、災害対策だったり、将来的に財政負担が減っていくような事業以外の新規予算に関しては控えていくべきだろうと考えております。

 ちなみに、骨格予算とは何なのかというのをこの機会にちょっと伺ってみたいと思っていますけれども、財政担当としてはどのように考えておりますか。

○森財政課長 骨格予算についての考え方でございますが、新規事業等の経費は計上せず、法律等に基づく義務的経費や既存施設の維持管理経費など、基本的な行政運営を行っていくための経費、それのみ計上するものが骨格予算であると考えております。

○加藤委員 令和2年度におきましては執行統制をかけたわけですけれども、それによって新規予算等がかなり削られましたけれども、これはかなり骨格予算に近づいたと認識するものなんですか。

○森財政課長 確かに令和2年度予算の執行に当たりまして、新規事業、拡充事業について一旦立ち止まって、どうしていくのかということを検討してやったわけでございます。ですので、実際、当初予算の段階ではそういった政策的な経費、新規事業の部分については計上しないというのが骨格予算の考え方でありますので、近づいたというところまではなかなか言いづらいところがありますけれども、新規事業を立ち止まって見直したということについては、一つそういった要素もあったかなと思います。

○加藤委員 よしんばの話ですけれども、例えば予算が否決されて義務的経費だけでやっていかないといけないというような状況になった場合の予算と骨格予算というのはニアリーイコールになるものなんですか。

○森財政課長 例えば義務費について計上していくといったようなことと骨格予算がどうなのかということなんですけれども、なかなか骨格予算というのは、その時々の状況によって変わってくるところがあります。義務費については、当然、本当に必要な人件費ですとか法的に支出していかなければならない義務的経費とかというようなことで、結構ありますので、完全なイコールにはならないかなと思います。

○加藤委員 ないとは思いますけれども、そういった事態があったとしても、頭の体操として、区としては何が本当に必要というか、最低限運用するための予算とは何なのかというのをちょっと研究はしていただきたいなと思っております。

 これまで令和2年度決算から見て、令和4年度の予算についてマクロ的な視点から指摘させていただきました。続いて、ちょっと事業別にミクロな視点から質疑を行います。

 まず、備品の区分が3万円以上から10万円以上に上がったわけですけれども、この点については令和2年の第1回定例会で立憲民主党の酒井議員からも予算総括質疑等で挙げられ、多くの議員がその消耗品の購入について真っ当に行われているかということで懸念を示されておりました。それは、その質疑において、どのように運用されるか明確な答弁がなかったからだと思っております。鉛筆やボールペン1本の消耗品を業務の流れから持ち帰ることもひょっとしたらあるでしょう。では、電卓とか工具とか5万円の消耗品とかを持ち出していても鉛筆と同じような扱いだったら分からないようなこともあるだろうということで、疑義も生じるわけです。制度を変えた中で、結果的に消耗品はどのように運用管理されているのかお伺いいたします。

○吉村会計室長 お答えいたします。従前より、備品に限らず消耗品についても物品管理規則等に基づき適切に運用管理を行っているところであります。各課には部長が指定しました物品出納員と物品管理者がおりまして、購入した物品の保管、使用状況について相互にチェックを行う体制を取っております。消耗品となる基準単価が変更された後も、この体制に変更はございません。会計管理者としましては、これらの物品管理を適正に行うために、毎年、同規則第47条による自己検査で重点項目を各部に示すとともに、所属から定期的に報告を求め、必要に応じて調査を行うなど、指導を徹底しているところでございます。

○加藤委員 要求資料総務112の備品点数の推移(前年度までの4年間)というものを作成していただきました。令和元年度まで6万件余りあった物品数が令和2年度から2万点以下になっておりますが、購入時3万円から10万円までの金額であった備品を全て消耗品扱いに切り替えたということですかね。また、そうだとしたら、4万件ほど差があるわけですけれども、どういったものが消耗品に管理替えをされたんでしょうか。

○吉村会計室長 令和2年4月1日付で、購入時3万円以上10万円未満の備品約4万4,000点余り、これを全て消耗品に組み替えたところでございます。このうち特に多かった品目についてはスチールキャビネット、折りたたみ机、スクールロッカー、いずれも1,000点以上でございます。それに物品棚類でございます。

○加藤委員 今の時代、PCとかタブレットに関しては10万円以下で買えるわけですけれども、その辺もどのように管理されているのかお伺いいたします。

○白井情報システム課長 PC、タブレットといった情報機器等の調達に当たりましては、中野区調達ガイドラインによりまして、その必要性や費用等効果について評価した上で調達を行うこととしてございます。また、情報機器等の運用管理につきましては、情報機器等を執務室の外に持ち出す場合などに当たりましては、情報安全保護担当者として各課長の事前の許可を得た場合に限り利用可能とするなど、区の情報安全対策におけます情報セキュリティポリシー及び各情報システム実施手順の遵守により運用管理を行っているものでございます。

○加藤委員 新庁舎におきましては、新たに机とか椅子などの什器を大量に購入するわけですけれども、これらはもちろん値段の感覚からすれば消耗品の扱いになってくるわけですけれども、どのように管理されるのか。また、文具とかも消耗品で一緒ですけれども、どういうふうに新庁舎では管理していく予定なのかお伺いします。

○中村新区役所整備課長 新庁舎における机、椅子については、共通仕様となるものを基本とすることにより、全庁的に効率的に管理していく想定でございます。また、文具等の消耗品については、一括調達を行い、フロアごとに集約して配置することで、在庫管理等を効率的、適正に行うことを検討してございます。

○加藤委員 あまり細かいところをこの総括質疑の中で見ることはできないですけれども、一応、運用上は備品の管理というのはされているんだなというのは確認させていただきましたが、議会としてはその辺、これからも注視していくことだと思いますので、よろしくお願いいたします。

 続きまして、執行統制についてお伺いいたします。まず、執行統制の目的と目標についてお伺いします。

○森財政課長 昨年度実施いたしました予算の執行の調整、統制でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして厳しさが増すことが予想された区財政に鑑み、区民生活を停滞させることなく安定した持続可能な財政運営を進めていくため、区民に対して安心な未来を提示できる財政基盤を構築することを目的としまして、執行調整を行ったというところでございます。

○加藤委員 事業を実施するか否かの判断や線引きというのはどうだったのか、また、誰がそれを判断したのかお伺いします。

○森財政課長 区民生活に大きな影響を与えない範囲で事業の規模や時期、方法について十分に検討して見直すべきものは見直したというところでございます。見直しに当たりましては、各部の検討結果を政策調整会議で議論いたしまして方針を決定したものでございます。

○加藤委員 そうしましたら、個別にちょっと聞いていきたいと思いますけれども、決算説明資料128ページの教育大綱パンフレットについて、なぜ執行統制をかけられたのかというのと、今後事業を復活する可能性があるのかお伺いいたします。

○堀越企画課長 教育大綱の執行停止と今後の事業化についてでございますが、教育大綱につきましては、その内容の周知のため配布するパンフレットの作成経費等を予算化していたものでございました。昨年度、新たな基本構想等の策定時期の変更もございまして、教育大綱自体の改定時期を延期する見込みとなりましたため、経費を執行しなかったものでございます。教育大綱の改定は行っていきたいと考えておりますが、今後、改定の時期に合わせまして効果的に内容を周知するための方法についても改めて検討を行っていきたいと考えております。

○加藤委員 役所としてはペーパーレス化を進めるとかそういったこともある中で、必ずしも印刷物にはしないということも踏まえているという認識でよろしいですか。

○堀越企画課長 紙による効果も検証しながら効果的な周知方法を併せて検討してまいりたいと思ってございます。

○加藤委員 続きまして、UDフォントについてお伺いしますけれども、なぜ執行停止されたのか、また、今後事業を復活させる可能性があるのかお伺いします。

○中村新区役所整備課長 令和2年度に導入を検討してございましたUDフォントにつきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ、歳出抑制のため執行を見送ったものでございます。UDフォントの今後の活用につきましては引き続き検討してまいります。

○加藤委員 UDフォントは無料でも使えるものもあるというところでしたけれども、その後、検証というのは行われているんですか。

○中村新区役所整備課長 区のほうで現在、無償のUDフォントのほうの活用は行ってございまして、有償のものも含めまして今後改めて検討してまいります。

○加藤委員 決算説明資料140ページ、広聴一元管理システム導入に向けた試験的導入ですけれども、これも執行停止されたわけですけれども、なぜ執行停止されたのかと今後について展望をお伺いします。

○高村広聴・広報課長 執行統制の考えに基づき、必要性はあるが緊急性が高い取組ではないこと、また、感染症拡大に伴い、区民の声など、即時対応しなければならない広聴業務が増大していることを踏まえ、執行を停止したところでございます。このシステムの有効性そのものは認識しているところです。ですので、今後改めてシステムの導入について研究していきたいと考えております。

○加藤委員 先にどんな内容だったかを聞くべきだったと思うんですけれども、一元と言っているぐらいですから、ばらばらなものを一つにするということだと思うんですけれども、中身を教えてください。

○高村広聴・広報課長 各課に寄せられた意見と、その回答や対応、これをシステムに入力することで、それらを庁内で共有できると。さらに、内容を分析できるものなので、職員の対応力向上や事務の効率化を図ることが可能なツールというものです。

○加藤委員 止めるべきものだったのか、入れたときの作業効率とかが上がる可能性があったと思うんですけれども、止めなきゃいけなかったというところをどうやって認識されていますか。

○高村広聴・広報課長 確かに入れたときの効果は高いものだというふうに思うんですけれども、一方で課題もありまして、対応しなきゃいけない数が多い現場で入力をしなきゃいけないということがあります。ですので、試験的導入というふうにしました。なぜ止めたかというのは先ほどお話ししたとおりで、必要性は感じているんですけれども、緊急性という点で高い取組ではないということと、感染症等の当面の対応があったということで見送ったものでございます。

○加藤委員 結局、システムを導入するためにはまだ検証が少し足りなかったなということだったということですね。分かりました。

 続きまして、同じ140ページで、オーラルヒストリー作成事業ですけれども、これは広域行政でもそんなものがあったと思うんですけれども、これと連動したものなんですか。

○高村広聴・広報課長 このオーラルヒストリーの作成なんですけれども、地域団体等に対して委託という形で予算を組んでおりました。ただ、この業務は緊急性が高いものではないという判断をして執行停止したところです。ただ、当初委託先として想定していた団体が自主的な活動として規模とか対象を大幅に小さくしてオーラルヒストリーを作成するということを企画され、当課の区のシティプロモーション事業助成に応募して、審査の結果助成を受けたということで、シティプロモーション事業の助成を受けたものです。

○加藤委員 こういったものをボランタリーだったり──オーラルヒストリーというのは時間がかかる作業だと思いますから、こういったものがアウトソーシングできるというのは結果的に執行統制の中でよかったことなのかなということで評価させていただきたいと思います。

 続きまして、166ページの人事評価システムの導入開発委託で、先ほども取り扱っていましたけれども、補正予算で減額されていましたけれども、もう一度、これはどんなシステムだったかお伺いします。

○中谷職員課長 令和2年度予算に人事評価システムの導入経費を計上してございますが、これは職員の職務経験や人事評価等に関する情報をデータベース化して各種帳票の作成や提出をシステムで行うことによりまして、人事異動や人事評価に関する業務の効率化を図るとともに、職員に関する各種情報を活用することにより、効果的な人材育成や適切な人員配置を図ることを目的としたものでございます。

○加藤委員 令和2年度は、その減額補正で丸々なくなったわけですけれども、その後、今策定中、策定し終わった──構造改革実行プログラムの中で、人事評価や人事異動等の人事情報の集約や活用を効率化するため、人事情報活用システムを令和4年度に構築することとしていますけれども、これは同じなんですよね、結局。

○中谷職員課長 基本的には、その人事評価システムと同様のシステムでございます。効果的な人材育成や適切な人員配置を図るという目的や効果を重視した導入を進める予定でありまして、まだ仮称の段階ではありますが、名称の表記を「人材情報活用システム」に改めたというものでございます。

○加藤委員 令和2年度の予算の執行統制でなくなったものの、区を構造改革していくという中でやはり必要だと判断されて、結局、令和4年度に同様のシステムを構築するというのだと、先ほども指摘がありましたけれども、2年間遅れた。これを入れることによって、構造改革実行プログラムは歳出の抑制とかそういったところが目的になっているわけですから、将来的には入れたほうがいいというシステムだったにもかかわらず執行統制をしたということになるわけですけれども、その辺はどういった認識なんですか。

○中谷職員課長 令和2年度の予算編成時から現在に至るまで、所管としましては効果的な人材育成や適正な人員配置を進めていくために必要性の高いシステムであるという認識に変わりはございませんが、予算の執行統制をしたときには、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う財政の影響がまだどの程度になるか想定できない初期の段階であったということで、予防的に導入時期を延期したということはやむを得なかったものであり、当時の判断としては妥当なものであったというふうに認識をしてございます。

○加藤委員 結局、でも、構造改革でやるぐらい必要なものだったということで、その時の執行統制として判断が正しかったのかというのは疑問が残ります。

 次へ行きます。次は決算説明書316ページ、キッズスペースの木製おもちゃについてですけれども、この事業はどういったものでしょうか。

○滝浪子育て支援課長 この事業は、3階の総合窓口のキッズスペースに木製おもちゃを配置するものでございます。

○加藤委員 現在、机とかそういったものはありますけれども、積み木も入っていたと思うんですけれども、現在はしまわれてしまっています。恐らく消毒が必要だというところで。ですけれども、そうなると、何で購入したんだみたいな話になるんですけれども、その辺は正しいのか。正しいんだったら、その認識はどう考えているか、見解を伺います。

○滝浪子育て支援課長 こちらのおもちゃは、子育て世代を中心に木材利用の普及啓発を図り、持続可能な森林整備に寄与するとともに子どもたちの遊びに係る環境を整備したものでございます。感染防止の観点を踏まえ、抗菌対策とともに拭き取りや日常的なメンテナンスが容易な物品を購入いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑み、利用できるおもちゃを限定しているものでございます。

○加藤委員 これを事業として始めたのは、いきなり4月から、もうそういった契約に入っていたんですか。いつ頃始まったんですか。つまり、新型コロナによって、そういった消毒が必要だという認識が既に生まれていた時期に契約に入っているんじゃないかなと思ったときに、そのタイミングというか判断が正しかったのかなという疑問が残るんですけれども、いかがですか。

○滝浪子育て支援課長 これは令和2年度の当初予算にのせているものでございますので、新型コロナが始まったときには既に予算化していたものですけれども、特にこのキッズスペースに限りましては、先ほど申し上げた理由で必要ということで、当初予定どおり導入したものでございます。

○加藤委員 いや、当初予算に入っていたけれども契約がいつだったかという話ですよ。執行統制に間に合うタイミングじゃなかったかどうかということですよ、簡単に言えば。

○滝浪子育て支援課長 時期的には年度当初ではなく途中ですので、執行統制の状況下の中で、これについては実施したものでございます。

○加藤委員 途中でいろいろ減額しないといけない中で判断材料には入ったわけですよね。その辺はちょっと指摘させていただきます。

 同様に、児童館への木製おもちゃですけれども、これも同様に執行停止をなぜされたか、今後復活する可能性があるのか伺います。

○細野育成活動推進課長 木製おもちゃの選定でございますが、児童館の利用者の声を聞きながら進めることといたしておりました。しかしながら、新型コロナの感染拡大の状況があって、児童館の臨時閉館等があり、意見募集や意見聴取の機会を設けることができなかったというのが一つの理由です。また、子どもが直接触れるものであること、それから、利用者が密集状態をつくるおそれがあることから、感染予防の観点から配置を見送る判断をさせていただきました。

 本事業については、森林環境譲与税の目的にもある、自然への親しみの醸成や木育に資する取組というふうに認識してございますが、利用者からの意見聴取の実施にめどが立たないことから、3年度の予算の計上は見送ったところでございます。今後につきましては、利用者の声も踏まえながら、木製おもちゃの配置について検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 執行統制をかけたものに関していろいろとありますけれども、止めるべきだったのか進めるべきだったのか、ちょっと当時の状況はあっただろうとは思うんですけれども、いろいろとそれが正しかったのかなというのが散見されるという指摘をして次へ行きます。

 個別の事業ですけれども、決算説明書264ページ、給付システム賃借料について伺います。令和元年、2年度の予算決算にはあるんですけれども、令和3年度から、この給付システム賃借料というのがなくなっているんですけれども、やめたということでよろしいですか。

○渡邊保育園・幼稚園課長 令和元年度と令和2年度につきましては、本システムの本格運用を目指し試験運用を行ったところでございますが、課題が判明したため、令和3年度は本システムの使用契約を見送ったものでございます。

○加藤委員 そもそも何をするシステムなのかというのと課題は何だったのかを教えてください。

○渡邊保育園・幼稚園課長 本給付システムは、各保育園が情報を入力し、区に給付費や補助金を申請するためのシステムでございます。本システムは、セキュリティを確保しながら区と事業者の双方向での個人情報を交換することが難しいこと、また、事業者にとってはシステム入力のほか紙ベースでの手続も残ることから、事業者の事務負担の軽減につながらないことが判明したため、令和3年度予算には本システムを使用する経費を計上しなかったところでございます。

○加藤委員 そのやめたとかというのは委員会とかで報告はされているんですか。

○渡邊保育園・幼稚園課長 委員会に対する報告はしておりません。

○加藤委員 PDCAサイクルでその事業をやっぱりやめるという判断はよかったと思うんですけれども、予算を立てて、結局結論としてやめるというそういったところというのは、議会に対して説明があってしかりだと思うんですけれども。あと、そのシステムというのは、いわゆるパッケージのものなんですか。

○渡邊保育園・幼稚園課長 パッケージシステムでございます。

○加藤委員 先日、情報政策等調査特別委員会の学習会で講師の方がおっしゃっていたんですけれども、他自治体でパッケージソフトを導入してうまくいったなんて話で、それをうちで使ってみようなんていっても、仕事のやり方が全然違うから、人がパッケージソフトに合わせて仕事をしようとしたら結局無理が生じるみたいな事例がある。簡単にパッケージソフトを入れるべきじゃないなんていうことを講師の方はおっしゃっていたんですけれども、やってみてそういう感じだったのか、その辺、見解を教えてください。

○渡邊保育園・幼稚園課長 やはり現実に合わせる部分はパッケージシステムの場合は難しい点もあるというふうに感じたところでございます。

○加藤委員 現在自分たちが抱えている業務というのはどういうものなのか、業務改善しようとしたらどういったシステムが必要なのかというのを一から、別にこの話だけではなくて役所全体で考えていくべきなのかなという、その一例だと考えています。

 続きまして、決算説明資料370ページ、すこやか福祉センターにおけるオンライン相談事業について伺います。なぜ実績がゼロだったのかお伺いします。

○大場鷺宮すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 お答えします。導入を検討していた昨年5月ごろは、すこやか福祉センターの事業の中止など、来所を制限しており、一定の利用があると想定しておりました。しかしながら、昨年6月以降、感染対策を徹底した上で来所等による事業や相談を再開したため、本年6月までの利用はございませんでしたが、本年7月以降の感染状況であったり、区の改善策を踏まえ、相談の利用実績が出てきたところでございます。

 周知につきましては、これまでも区のホームページや窓口等で周知に努めてまいりましたが、継続して相談される方への周知や各種事業での案内を強化しているところであり、広報アドバイザーも活用して周知を強化していくところでございます。

○加藤委員 役所の事業がうまく数字が出てこないとき、広報が、周知が足りなかったという言い訳になって、その広報費にまたチラシを入れて、結局利用者がほとんど増えないでという悪循環を繰り返すみたいなところで、PDCAサイクルとして広報が足りなかったという言い訳ではなくて、運用の仕方として何が問題だったか、どう考えているんですか。

○大場鷺宮すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 まず、オンライン相談を開始して数か月経過したときに、実際に実績がなかったというふうなところでございますので、その部分でどういったところが課題になっているのかというふうなところをきちんと見直し、検証を図っていくことが必要だというふうに考えております。その中で、妊産婦や子育て世代の保護者をターゲットにした周知であったり各種事業における個別案内の強化を図っていくというふうなことが必要だということでございますので、きちんとPDCAサイクルに従って効果を測っていきたいというふうに考えております。

○加藤委員 そもそも、表現は悪いですけれども筋が悪い事業だったんじゃないかと考えるわけです。区民ニーズがあったのか、現場窓口の声があってつくったのか、もしくはトップダウンでこんなものをやってみたらという状態だったのか。少なからず区民ニーズはなかったんですよね、ゼロ件ですから。現場はニーズがあったかもしれないけれども、区民とはマッチングしなかったかもしれない。その辺はどうやって分析されているんですか。

○大場鷺宮すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 昨年3月以降、すこやか福祉センターにおける事業を中止や延期した際におきましては、外出を自粛されている妊婦の方から、電話の説明では分かりづらいというふうな声が聞かれたということもございます。また、その時期に助産師会においてオンライン相談を実施しているというふうなところを、相談しやすいというふうな声も聞いており、一定のニーズがあるというふうに考え、導入したところでございます。なお、導入に当たっての必要性の検討につきましては、部内の職員の意見というものを反映して実施決定したところでございます。

○加藤委員 結局、現状としてはゼロではないけれども、当時始めたときにゼロ件だったというのは、何が合わなかったかというのが結局あんまり見えてこないんですけれども。それが制度のつくり方に問題があるのかというところで、緊急でいろいろと予算を組んだ割にはそのニーズがあんまり感じられなかったというところで、その辺は指摘させていただきます。

 続きまして、決算説明書242ページの経営相談オンラインについて実績をお伺いいたします。

○平田産業振興課長 オンラインビジネス相談でございます。こちらにつきましては、中小企業診断士会に委託して行っている事業でございますが、今回、9月現在で計4件の相談予約という実績でございます。事業を開始して2か月ということもございまして、これから件数としては伸びてくるものと考えてございます。

○加藤委員 これも件数がちょっと少ないというところで、広報が足りないとかそういう言い訳ではなくて、制度設計について考えていただきたいと思います。

 ちなみに、これは経費は幾らなんですか。

○平田産業振興課長 今年度につきましては、限度額契約でございますが、160万円余でございます。

○加藤委員 今のままだと、ちょっと単価が高く感じられますよね。

 続きまして、決算説明書532ページの自転車シェアリング事業実証実験業務委託について伺います。自転車シェアリングの4,240万円の事業ですけれども、補助金等の特定財源を抜いても一般財源が1,761万円となっていますけれども、この事業は、一般財源をそこまで投入してまで中野区にどんなメリットがあるのか伺います。

○村田交通政策課長 多様な交通環境が整うことで区民の移動に関する選択肢が広がり、利便性が高まるため、区としても新たな交通環境を育てる必要があると考えております。その中で、区内だけでなく自治体間の広域連携を活用できるシェアサイクルは、公共交通の補完、区民の移動利便性の向上というメリットがあると考えてございます。令和2年度の利用状況や利用者アンケート等から、現時点での事業の有効性は確認をさせていただいておりまして、引き続き検証していきたいと考えてございます。

○加藤委員 他区で補助金対象となりながらも実施しなかった自治体というのは幾つぐらいあるんですか。

○村田交通政策課長 シェアサイクルに活用できる補助金としまして、東京都環境公社の東京都区市町村との連携による地域環境力活性化事業補助金がございますが、この補助金を活用している区は中野区を含む広域連携区及び練馬区の12区でございまして、残りの11区は活用していないと聞いてございます。

○加藤委員 使っていないところもあるということですよね。すみません、質問はほかにもお願いしていたんですけれども、ちょっと時間の関係上割愛しますけれども、例えばソフトバンクグループが実施するハローサイクリング、中野サンプラザのところにありますけれども、実はハローサイクリングのポートの第1号がサンプラザだということですけれども、この事業は公金がほとんど注がれていなくて、先日、JR東日本と資本提携もして拡大が見込まれる上に公金がほとんど必要ないというような事業だということです。今回のシェアサイクル事業、東京都の補助金があるからといって、じゃあ乗ってみようというんじゃなくて、もう少し政策判断というのをしっかり見極めていただきたいなと思っております。この項は終わります。ありがとうございます。

 では、続いて中野サンプラザについて伺います。令和2年度の中野サンプラザ全体の連結決算では当初純損失がおよそ4.5億円、つまり営業で赤字になっているわけですけれども、令和2年度の純資産は前年度に比べて約4.4億円の資産が目減りしていると思いますけれども、区がまちづくり中野21の100%株主であることからすると、その減った額がそのまま区の資産が減少したと見てよろしいですか。

○浅川総務課長 株式会社まちづくり中野21の連結決算におきまして純資産が減少したことで区の資産が減少したと言ってもいいかということについては、あながち間違いではないと考えてございます。と申しますのも、株主資本合計は期首残高26億2,539万円から期末残高21億7,809万2,000円に減少しておりまして、株主資本は4億4,729万8,000円減少いたしました。また、1株当たりの純資産額も令和2年3月期の10万4,704円84銭から令和3年3月期の7万1,800円68銭に減少したものでございます。株式会社まちづくり中野21の純資産は、運営会社である株式会社中野サンプラザの営業が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け低迷したことによりまして大きく減少したものでございます。

○加藤委員 中野区の隠れた赤字があったということで認識が必要なんだなと思います。ちなみに、サンプラザ解体に伴って従業員の多くが退職されるわけですけれども、退職金というのはまちづくり中野21の資産から負担するものなんですか。確認です。

○浅川総務課長 株式会社中野サンプラザは中小企業退職金共済制度、中退共に加入してございまして、従業員の退職金は中退共から支払われることになります。

○加藤委員 この項は終わります。

 新型コロナによって組織体制がいろいろ変わっているなと。そもそも特別給付金とかでかなり職員が使われたとか、もちろんワクチンの接種だったり、いろんなところでありますけれども、そういったところで要求資料総務113の新型コロナウイルス感染症対策に伴う職員人事異動発令一覧というものをつくっていただきましたけれども、保健所等への応援とかでも人員が割かれているということで、新型コロナが収まるまで、いつ何どき職員の異動をさせなければいけないのかというのは予想もつかないところでもあります。そんなさなか、これから年末にかけて予算要求が始まっていくわけですけれども、予算があまりないというような印象を受ける財政でもありますし、職員体制もかなりつらいというところ、そして業務改善というのも質問項目2で挙げますけれども、その辺も求められているという状況の中で、我々自民党といたしましては、新型コロナ対策、災害対策、将来の財政負担の減少に資する事業であればやっていくべきだと思いますけれども、新規予算はそのほかでやっていくべきではないんじゃなかろうかなというふうに考えております。もし何か予算的に余裕があるといっても、それは小中学校の再整備スケジュールを大きく遅らせて、年に二、三校と言っていたものを年に1校に変えた、こういったところによって余裕が多少できたかもしれませんけれども、結局ここでお金を使うというのは、将来の子どもたちに借金をして何か事業をするということで、そのお金の使い方というのはしっかりと見極めてやっていただきたいなと思うということで、この1の項を終えます。

 それでは、2の新区役所整備を奇貨とした働き方改革、業務改善、DX推進、組織改編についてお伺いいたします。

 まず、JR東日本の企画系の職員から聞いた一昔前のDXの事例というのを挙げます。乗降客数が世界一であるJR新宿駅、自動改札機の導入前、新宿駅中央口の有人改札の職員は、切符を切ったりとか、その切符の日付だったり、搭乗駅、値段とかを瞬時にチェックしていたわけですけれども、この作業は本当に集中力が必要だったそうです。この通勤ラッシュピークの時間帯に有人改札ボックスに入っていた職員が入っていられる時間は皆さんどのぐらいか分かりますか。15分ぐらいだったらしいんですね。相当な集中力だったと。大変な業務であるために自動改札機の導入を検討したところ、今度は、仕事がなくなるといって労働組合から猛反対があったそうです。しかし、自動改札機を導入して、そのできた余力はホテル事業や不動産、キヨスクのような小売業を展開して、国鉄負債の返済の一助となりました。結果的に、有人改札にいた職員たちは地獄から解放されたと言ったそうです。切符の処理は人間がやるような仕事ではなくて奴隷みたいな作業だった。現代においてはあんな仕事は多分もうできないと思うんですけれども、そういう話です。

 おとぎ話のような話ですけれども、機械が導入できる仕事は機械に任せて、ルーチンワークから人々を解放することによって新しいアイデアを想像したり仕事ができる余力をつくっていくべきだと思います。この新庁舎に移転することによって様々なことが検討できるわけですけれども、そういった中野区政が生まれ変わるチャンスが巡ってきたと思っております。現在、中野区では中野区構造改革実行プログラムを実行するなど、構造改革に取り組んでいるところですけれども、この状況をどのように担当として捉えているのか伺います。

○中村新区役所整備課長 お答えします。現在、区では区政の構造改革の取組を進めているところでございますが、同時に新庁舎移転のタイミングも重なりますことから、それを契機として効果的に業務改善を進め、働き方を見直す絶好の機会であると認識してございます。

○加藤委員 7月21日の情報政策等調査特別委員会における学習会で講師の高橋邦夫さんに「加速する行政のデジタル化 庁舎移転を契機とした変革」というタイトルで、豊島区の事例を中心に講義していただきました。冒頭では、働き方改革の本当の意味ということで、自治体業務のクオリティについて考え方を示されて、要するに庁内におけるDX推進というのは働き方改革の1ツールにしかすぎないということでした。新庁舎整備を3年後に控えて、中野区政の働き方、業務改善の臨むべき展望がなければ、結局DX推進というのは、ある所管から無理やり各所管に押しつけられたものにすぎず、逆に業務の効率性が落ちる可能性すらあります。現在の中野区の働き方改革の検討状況についてお伺いします。

○中村新区役所整備課長 新庁舎整備を契機とした働き方、業務改善については、新庁舎でのフロアごとの運用を検討するプロジェクトチーム(PT)や職員の働き方を検討するPTを設置し、課題検討を進めているところでございます。

○加藤委員 働き方PTで検討を行っているということですが、どのようなテーマ、職員体制で行っているのでしょうか。

○中村新区役所整備課長 こちらの働き方PTでは、消耗品の一括管理、複合機の機能向上等をテーマにしまして、PTのリーダーでございます総務部長の指揮の下、総務部内の各課から職員を選出し検討を行っているものでございます。

○加藤委員 聞いている検討内容ですと、働き方改革というよりは一般職員だけがちょっと頑張って検討しているというぐらいで、業務改善どころか事務のちょっとした改善のレベルにすぎないという印象です。職員が効率的に働くような検討はもちろん大切ですけれども、同時に区民サービスを向上させていく具体的な取組を検討推進していくことも重要なテーマです。

 一例を挙げますと、区民の方が役所に来ることなく用事を済ませられる仕組み、行政手続のオンライン化に集中的に取り組んでいく。その効果を区民が実感できる実効力のあるものにするためにはオンライン化はもちろん前提ですし、その前にも、ペーパーレス化というのも計画的に進めることが必要です。手続書類の簡素化などの見直しにより区民の負担、区職員の負担も減らしていくといった大所的な視点に立って、抜本的に事務内容を見直していくことが大切です。

 先日、本会議の一般質問で、ペーパーレス化推進により文書の6割減という野心的な目標を掲げておりましたけれども、そのために現在の書類が本当に必要なのか抜本的に見直す必要があります。まず、6割減というものの定義を教えてください。

○中村新区役所整備課長 区では令和2年12月にペーパーレス推進基本方針を定めまして、紙文書の削減目標として、申請書や起案文書など組織で共有している文書について現状から6割を削減することを目標としまして定めてございます。

○加藤委員 その6割というのは、保管文書が6割減るということですよね。手続上の書類が6割減るのか。何が6割減るのか伺います。

○中村新区役所整備課長 執務室で保管している文書も含みますし、手続で行っている文書も含めたものになります。

○加藤委員 業務フローで出てくるのを6割減らすか、区の保管している保管庫にあるものを6割減らすのかとか、存在している紙自体を6割減らすという認識でいいんですか。

○中村新区役所整備課長 ペーパーレスの対象でございますが、主には執務室等で普段使っている文書が対象になりまして、保管庫等で保管している文書につきましては、また別の削減の内容を検討しているところでございます。

○加藤委員 庁舎内にある書類の量ということで、ウェブ申請とかデータファイルで保存することで紙を減らす、ペーパーレス化につながると思います。例えば国や東京都から標準フォーマットが送られて、そのまま準拠して書類がいたずらに増えているということもあろうかと思います。区民の皆様、区内事業者からの要望で、書類の簡素化というニーズが非常に高いです。代表的な事例に関して各所管の対応が可能か伺います。

 まず、区民サービスに直結する保育園の入園申込みに関わる書類について、昨年10月より電子申請による受付を開始したということですけれども、利用率を伺います。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 入園申請全体におけます電子申請の割合ですけれども、令和2年10月から3月、昨年度の分で4%、令和3年4月から現在までで6%というふうになってございます。

○加藤委員 すごい低い数字だと思うんですけれども、その原因は何でしょうか。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 制度開始当初、電子申請に対応していたのが入園の申請書類の一部にとどまっていたこと、また、申請書類を申込者の方がPDFファイルで添付する必要があるなど、利便性の面でまだまだ課題があったというふうに考えてございます。

○加藤委員 改善は可能なんですか。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 申請書類につきましては、今年10月より一部の書類を除きましてほぼ全ての申請書類に対応できるようにする予定でございます。また、さらに利便性向上というところで、引き続き検討のほうを進めてまいりたいと思います。

○加藤委員 ある程度画像ファイルというのが必要になると思いますけれども、今、新型コロナウイルスの感染拡大協力金ということで、飲食業の方々が協力金を得るために画像ファイルを送るわけですけれども、それはPDFではなくて写真のJPEGとか普通の画像ファイルでも申請ができるわけです。PDFは多分一般の方々がスマホでやったところで、かなりハードルが高いんだと思うんです、PDF化するというのが。区としては令和2年ときにAI-OCRを入れていますけれども、多分OCRはPDFしか効かないと思うので、その辺の画像変換とかも含めて利便性を向上させていただきたいと思いますけれども、いかがですか。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 利便性の向上というところでございますので、PDFの部分以外にも、今、委員御指摘のJPEGといった画像ファイルですとか様々なファイル形式に対応していくというところにつきましても今後研究をしていきたいと考えております。

○加藤委員 ありがとうございます。では、私立幼稚園や保育所からも書類の簡素化を求められていますけれども、どのような書類の提出義務があるのか、また、その書類を削減していくことが可能なのか伺います。

○渡邊保育園・幼稚園課長 私立園や保育園につきましては、各種補助金の申請書、実績報告書、請求書、それらの証拠書類を区に提出する必要があります。今後、押印の省略など、事務の簡素化と併せ、オンラインを活用するなどしてペーパーレス化に取り組み、紙文書の6割削減を目指したいと考えております。

○加藤委員 具体的に聞くと時間があれなのであれですけれども、もちろん幼稚園や保育園のそういった事務的な手続で書類のやりとりをしていることによって子どもたちと向き合う時間というのがやっぱり減ってきて、それがすなわち保育・教育の質の低下につながってしまうので、その辺の改善はお願いしたいと思います。

 続きまして、工事業者から書類の簡素化を同様に求められているわけですけれども、どのような書類の提出義務があるのか伺います。

○井上道路課長 工事提出書類についてですが、区では請負者提出書類処理基準を定めており、工事に当たっては法令等で定められている書類のほか、安全や品質に関わる必要な書類や適正な執行を確認するための提出書類を求めております。この請負者提出書類処理基準については国土交通省の工事書類の簡素化に合わせて適宜改定を行ってございます。

○加藤委員 業者の事務作業が減るような工夫というのはできるんでしょうか。

○井上道路課長 区が発注する工事の中には国や都の補助金等を活用しているものが多くありまして、適正な執行を確認するために求められる書類があるため、それ以上の書類の簡素化については区が独自に判断できない部分もございます。工事書類の電子化につきましては、工事写真の管理などを専用のソフトウェアを活用することで事務作業の軽減につながると考えてございます。

○加藤委員 国・都からの補助金があると、国・都からの標準フォーマットに乗っからないと提出できないというのもあります。それは区では変えられないですけれども、そういったものを変えていただくような要望というのはちょっとやっていただきたいなと思います。

 今、電子化という話もありましたけれども、新庁舎に向けて庁内の書類の削減という話がありますが、工事書類のペーパーレス化や電子化はさらに進めることが可能ですか。

○井上道路課長 工事書類の電子化についてでございますが、請負者、発注者双方にとって、ペーパーレスの推進や業務の効率化の観点から、工事書類の電子化について工事関係団体等と意見交換を実施したいと考えてございます。

○加藤委員 そうですね、現場の方々が電子化に対応できなかったら問題があるので、その辺は現場の方々とコミュニケーションを取っていただければと思います。

 質問はしないですけれども、元請業者さんの求めが多いのは、書類が多過ぎて、結局、公契約条例をやめてくれと言っているんですけれども、こういったそもそものところが多いので、まずこういったところを整理しないと、公契約条例にまたプラスになる書類の対応がなかなかできない。また、職員のほうもすごい大変なことになっていくんだなというところなので、まずそういった整備をした上で検討すべきだと思います。これは要望です。

 話を戻しますが、現在、区でも働き方改革と言っていますけれども、業務改善に毛が生えたようなものに感じます。もっと庁舎全体でどういうふうにするか、権限を持って区長が直接やるか、新庁舎整備課だけではなかなかできないかもしれませんが、職員に嫌われても言う仕組みというのが必要なんだなと考えております。そのためにも、もっと大きく推進体制を組む必要があると思います。働き方に関するPTの責任部長は総務部長だと伺いましたけれども、その辺、どのようなお考えでどのような体制が必要だと考えておりますか。

○海老沢総務部長 新庁舎への移転を契機といたしまして、今まで以上に職員が効率よく働き、迅速に業務遂行が行え、かつ、区民サービスの拡充を図れるような環境整備をいたしまして、職員の職務意欲をさらに高めたいというふうに考えているわけでございます。そのために、お話があったようなペーパーレス化や押印の廃止など、今までの仕事の進め方と異なる改善に取り組んでいく必要があるというような認識を持ってございます。課題の一つひとつを改善検討していくという地道な作業になるわけでございますけれども、新庁舎移転までの2年半の間に働き方に関する職員プロジェクトチームの検討を踏まえまして、全庁に関わる取組でございますので、部長等で構成された新しい区役所整備検討会議の場で協議をいたしまして、全庁的な推進を図ってまいりたいと考えております。また、実施のための担当所管の体制強化も図ってまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 先ほど事例に挙げましたJRみたいに、ある部署が毎日すごい何人もいたのが、もう1人で作業できちゃうようなドラスチックに業務体系を変えてしまうというのは、その担当部署、課室の人から提案するのはなかなか難しくて、大所なところから言っていく必要があるのかなと思います。また、そういうことを言うと必ず抵抗勢力というのが出てきてしまうんですけれども、そこら辺は言われても、将来のために重要なんだという、そういう踏ん張りどころの3年間だと思うんですね。

 そこで伺いますけれども、中野区の働き方改革、業務改善、DXを推進する上で、区の検討体制、検討組織はどのようになっているのか、また、働き方改革や業務改善を支える手段としてユニファイドコミュニケーションの導入検討はどのようになっているのか伺います。

○中村新区役所整備課長 新庁舎移転に向けました職員の働き方については新区役所整備課、DX推進については情報システム課、ユニファイドコミュニケーションツールについては新区役所整備課と情報システム課が連携して検討を進めてございます。

○加藤委員 今後は中野区がどういったビジョンを持って区民サービスを向上させていくのかが、DX、テレワーク、データ統合、レイアウト、会議室、内線電話、フリーアドレス、ペーパーレスと、手段を言っても、とてつもない検討量があります。聞いたところ、新区役所整備担当と情報システムがやっているなというところですけれども、そこの部署だけではなかなか実現が難しいだろうなというふうに考えます。これだけ重要な事業にもかかわらず、中野区基本計画では重点プロジェクトにも挙げられておりません。今からでも入れるべきと思いますけれども、いかがですか。

○永見基本構想担当課長 基本計画(案)におきましては、区政運営の基本方針の「持続可能で活力ある組織体制の構築」の中で職員の働き方改革について述べるとともに、「デジタルシフトによる行政サービスの質と生産性の向上」や「利便性が高く、区民に開かれた新区役所の整備」についても記載をしているところでございます。新区役所の整備を見据え、職員の業務生産性と区民サービスをともに向上させるために、基本計画と併せて検討を進めている中野区地域情報化推進計画や新区役所における働き方の検討等を踏まえて全庁で連携しながら取組を推進していく必要があると考えてございます。

○加藤委員 もし基本計画(案)に入れられないというのであれば、働き方改革に関連する部署の組織権限だったり部課長の権限を強く持たせる必要があると思います。現在は手段の検討が先行しているきらいがありますけれども、本来であれば、目的、ビジョンの検討を十分詰めてから手段の検討を行うべきです。さきに述べたように、まさにこの数年が踏ん張りどころなわけですけれども、今こそ国の総力を結集して区民サービスや事務効率を飛躍的に向上させる意気込みを持って業務改善、働き方改革、DXなどを一体総合的に検討する体制整備が必要だと考えますが、事務方のトップである副区長はどのようにお考えか伺います。

○白土副区長 委員御指摘のように、新区役所整備はDXを一挙に進める好機であるというふうに考えております。DXの推進によりまして、区民サービスの向上、働き方改革、業務効率化を強力に推進する必要があるというふうに考えております。現在、ペーパーレス化を中心に全庁的に取り組んでおりますけれども、それ以外にも新庁舎のネットワーク環境の構築や、AI、RPAの導入など、また、マイナンバーの活用、それから統合型GISの活用によるオープンデータの推進、キャッシュレス決済の推進による商店街の活性化など、取り組まなければならない課題は山ほどあるというふうに考えてございます。これらの課題を短期集中的に取り組んでいくためには組織体制の強化も必要であるというふうに考えておりまして、CIO、副区長として自ら先頭に立って総合的に進めていく考えでございます。

○加藤委員 副区長から、全体的にそういった検討をする体制をつくっていただけるというお言葉を頂きましたので期待したいと思います。それでこの項の質問を終えます。

 3、都市計画マスタープランについてお伺いします。

 都市計画マスタープランは中野区の今後20年間、もっと先を言えば100年ぐらいを見据えた大方針と、それに付随すべき事業について中長期的な観点になってくると思いますが、その辺についてただしていきます。

 今、区の最高位の計画である基本構想というのは、かつて地方自治法により、その最高位という計画ではありましたけれども、地方自治法の一部を改正する法律、平成23年の改正によって、基本構想の策定を義務付けていた規定が廃止されて、現在においては基本構想は必ずしもつくらなければいけないというものではないです。一方、都市計画マスタープランは、都市計画法で作成の義務付けがされており、国から自治体を見ると、基本構想よりも都市計画マスタープランのほうが重要視されていると考えられます。

 私の話ですけれども、土木工学科に入学したんですけれども、大学1年生の夏休みの宿題は、住んでいる自治体の都市計画マスタープランを読み込んで、現状と課題、自分ならどんな計画にするかというレポートを提出するものがありました。当時、第1次のマスタープランだったそうですけれども、ふわっとした内容で、どんなまちにしたいのかというのが分かりづらい内容でありました。そして、あれから20年余り経過して、自分が都市計画マスタープランについて直接意見が言える立場になったことに対して感慨深いなと思いながら、これまで質疑をさせていただきました。

 それではまず、区の都市計画マスタープランの改定の歴史について伺います。

○安田都市計画課長 お答えします。区の都市計画マスタープランは平成12年3月に最初に策定し、平成21年4月に改定されてございます。今回は2回目の改定を行っているところでございます。

○加藤委員 現在改定中の都市計画マスタープランの改定内容の概要を教えてください。

○安田都市計画課長 上位計画の改定を踏まえ、これからの都市づくりの基本的な方針を明らかにすること。これまでの各まちづくりの成果を踏まえ、新たな都市政策を展開する方向性を定めること。社会経済状況や都市整備課題に対応した都市づくりの基本的な方針を定めること。また、個別具体の都市計画の決定や変更に向けた基本的な方向性を位置付けていくことを目標として、これらについて土地利用や都市施設の整備の総合的な都市計画の基本方針を定めているところでございます。

○加藤委員 都市計画マスタープランは法的根拠があるまちづくりの方針なのか確認します。

○安田都市計画課長 都市計画法第18条の2に規定されます区の都市計画に関する基本的な方針でございます。

○加藤委員 そうであれば、区が進める都市計画や地区計画、道路・公園などの都市基盤施設は、この方針に即して計画や事業化されると理解していいのか。

○安田都市計画課長 都市計画法第18条の2の第4項では、区市町村が定める都市計画は都市計画マスタープランに従う旨が示されており、委員御理解のとおりでございます。

○加藤委員 中野駅周辺まちづくりに関しては、都市計画マスタープランと中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3がありますけれども、どのような関係なのか伺います。

○小幡中野駅周辺まちづくり課長 中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3は、2012年(平成24年)に策定をしておりまして、現行2009年(平成21年)策定の中野区都市計画マスタープランの地域別構想、中央部地域のまちづくり方針を踏まえまして、駅周辺各地区の整備に係る基本的な考え方や実現に向けた取組を指針として示したものでございます。

○加藤委員 グランドデザインVer.3というのは、結局、都市計画マスタープランに載っていないところでもこうしたいというところを補完的にするものだと、都市計画マスタープランに欠けている部分を補完する位置付けということでよろしいですか。

○小幡中野駅周辺まちづくり課長 都市計画マスタープランを踏まえまして、そこを補完する形で策定したものでございます。

○加藤委員 そうですよね。だから結局、都市計画マスタープランに載っていないことはできなくて、それをやろうとしたら、また別の都市計画マスタープランに準ずるものをつくらないと、まちづくりというのは進められないということですよね。そうしたら、都市計画マスタープランについて、目標年度はいつ頃としているのか、また、その理由について伺います。

○安田都市計画課長 お答えします。おおむね20年を目標年度としてございます。理由は、上位計画である東京都の都市計画区域マスタープラン等が目標とする年数に合わせてございます。

○加藤委員 中野区の問題を解決するために中野区の特徴を捉えて、その長所と短所を理解した処方箋を都市計画マスタープランで出していかなければなりません。地域によっては用途地域と現状のまちの発展とミスマッチになっており、なかなか身動きが取れないようなところもあります。一つ分かりやすい事例で、その御本人からは承諾も得たんですけれども、東京アスレティッククラブ、TACさんが建設当時の建築条件と現在異なっている、用途地域が細分化されている中で全く同じスケールのものを建て替えることが今できないということで、事業的にどうしていくか非常に悩まれていると。また、このような問題はほかの中野区の経済団体からも要望をもらっておりまして、今、中野区で事業をしているところが、建て替えが困難であるから中野区外で事業を、その建物を建ててやり直そうということも考えたり、建て替えができないことを主要因として事業継承が困難になっているという事業所もあるということです。

 都は用途地域の変更に関して地区計画の原則を指標の一つとしています。例えば地域住民が周辺環境との整合や公共性、公益性を備えた地区計画を提案型で策定した場合、用途地域の変更について東京都が考慮する指標となり得るのか伺います。

○安田都市計画課長 都市計画マスタープランでは、土地利用の方針として課題がある土地利用について将来性を定めているところでございます。委員御指摘の用途地域の変更の権限は東京都にございます。用途地域において地区計画の原則化がありまして、地区内のみならず、周辺地区の公共性の高い地区計画等が提案された場合、そうした可能性があると考えてございます。

○加藤委員 地区計画の策定というのが中野区民の意思でつくれるということは非常に重要です。しかし、もちろんまちづくりは区民だけでなく行政サイドも注力しなければなりません。都市計画マスタープランは中野区の20年後の未来が描かれており、都市計画課が関わるのはもちろんですが、多くの所管が関わります。

 そこで、代表的な部署と都市計画マスタープランとの関係性について伺いたいと思います。住宅課の事業と都市計画マスタープランの関連性について連携関係を持っているか伺います。

○池内住宅課長 現在策定作業中の住宅マスタープランですが、相互に連携を図りながら取り組んでまいっております。引き続き連携を取りながら取り組んでまいりたいと思っております。

○加藤委員 もちろん住宅は、住宅マスタープランもこれから策定されていく中で重要な位置付けになっていくと思います。

 ちょっと時間がないので申し訳ないですけれども、続いて建築課の事業と都市計画マスタープランの関係性、連携関係について伺います。

○小山内建築課長 安全で安心、快適なまちづくりを進める上で重要な指針となる都市計画マスタープランの趣旨を踏まえ、今後も都市計画課と情報を共有し連携を図っていく所存でございます。

○加藤委員 続いて、環境課での都市計画マスタープランとの関係性と連携関係について伺います。

○波多江環境課長 都市計画マスタープランは、環境基本計画との関連計画と位置付けており、環境の計画との整合性を図る必要があるものと認識しております。都市計画マスタープランには都市整備上の主な課題として、都市活動から発生する環境負荷の軽減について、また、脱炭素社会、省エネ建築物や再生可能エネルギー導入促進についても掲げており、環境課としても都市計画課などと連携し、環境基本計画と都市計画マスタープランとの整合性を図っているところでございます。

○加藤委員 これから中野区は環境のCO2排出抑制、温室効果ガスを削減するといって、自動車とかの運輸部門からは、ほとんど乾いた雑巾を絞るような状態なので、住宅におけるCO2排出量を減らすということが大きな中野区の環境目標に資する政策だと思いますので、頑張っていただきたいと思います。

 住みたいまちというふうに言われ、そして住み続けたいまちと、中野区のブランドイメージが高まってきたと思いますが、現実としては年間10%の中野区民が転入転出を繰り返しております。ここにいる皆さんには釈迦に説法ではございますけれども、結婚や出産、就職など、様々なライフステージの変化によりまして、中野区に住み続けたいけれども、結果、住み続けられないという実態があります。酒井区長の言葉を借りれば、中野区はスタートアップのまちでありますけれどもステップアップのまちでもあり、ネガティブな表現をすれば踏み台とされてしまうまちでもあります。20代、30代の入れ替わりの激しさは40代以上の区民の人口を尻すぼみとさせ、持続可能な都市の形成がなかなか難しい状況が生まれております。そこで、提言させていただいた「住み続けられるまち」というキーワードが改定都市計画マスタープランの将来都市像として明記される方針であるということを大きく評価させていただきます。

 では、具体的にどうすればいいのか。まずは狭小集合住宅が多いことが問題であると考えます。しかし、オーナーとかディベロッパーからすれば、都心へのアクセスがよい中野区に寝に帰るだけの狭小住宅を供給するというのは利益確保をする上ではしようがない観点で、正しいです。オーナーからすれば。しかし、中野区の現状を考えると、こういったものを変えていかないといけないということがあります。自民党の2番手、高橋かずちか委員より詳細な質疑をしますけれども、住宅政策一つにしても、先ほどお答えいただいた都市計画課、住宅課、建築課、環境課が連携して様々なインセンティブを与えながら政策をしていく必要があると自民党は考えます。

 まち並みについても重要であります。例えばテレワークが進むと通勤しなくなり、体を動かす機会が激減する可能性があり、不健康な生活にならないか危惧されるところです。例えば骨子には、「居心地が良く歩きたくなるまちづくり」とあり、いわゆる景観行政、バリアフリーなど、あらゆる部署との連携が想定されるわけです。都市計画マスタープランが描く20年後のまちづくりに向けては、区の各組織が連携して土地利用や都市施設の方針を共有して進めなければ、20年後のまちはまとまりのないまちになってしまうかもしれません。そのためにも、区の各組織が連携してまちづくりに取り組む必要があると思いますが、そういった理解でよろしいでしょうか。

○安田都市計画課長 お答えいたします。都市計画マスタープランは、区が進める都市計画の基本的な方針であり、先ほども述べましたように、都市計画法において区が進める各まちづくりや都市整備は、この方針に従って進める必要がございます。この意味から、都市計画マスタープランが描く20年後のまちづくりに向けて各まちづくり計画や都市整備事業が連携して進んでいくものと考えてございます。

○加藤委員 また、緑・防災の観点からお伺いいたします。良好な景観形成に向けて、基本計画の施策47「まちなかの安全性・快適性の向上」の施策の中で示されているように、「周辺の建物等と調和のとれた街並みの形成、地域の特性や歴史的資源を生かした景観の形成、将来に向けた新たな都市景観の創出」がありますが、神社や寺院などの歴史ある空間は、地域の特性を生かした良好な空間にとって重要な地域の資源であると考えます。素案には社寺林──神社の社にお寺の社寺林というキーワードが載っておりますが、区はどういったイメージで明記されているんでしょうか。

○安田都市計画課長 社寺林は、神社や寺院にあるまとまりを持った樹林のことを言います。樹林など、緑が多い歴史ある空間というイメージを持っております。

○加藤委員 それならば、神社や寺院などの樹木や樹林は保護樹林などに指定されていることが多いわけですけれども、そういったことを勘案すると、地域の緑が長く保全できるように定期的に樹木医診断を行い、緑が健康に維持できるよう支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○林公園緑地課長 区では、神社や寺院にある樹林、樹木について、条例に基づき一定の要件を満たし特に保護する必要があると認めることができるものを保護指定し、維持管理費の一部を補助しているところでございます。委員御指摘の樹木医診断につきましては、中野区基本計画(案)において検討しているところでございます。

○加藤委員 また、寺院や神社は貴重な緑だけではなくて、災害時に地域にとって安全な空間を提供できる可能性があると考えます。広域避難場所で、お隣、杉並区と中野区では、「コーシャハイム中野弥生町・立正佼成会大聖堂一帯」というのがありますけれども、非常に大きな重要なオープンスペースであり、地区のまちづくりを考える上でも防災性や災害時の避難場所としての活用も考えられる重要なところです。神社とかお寺というところ、緑だけでもなく、オープンスペースの地域の貢献について検討の俎上に、そちらのほうでも上がっているということなので、区との連携をこれから図っていっていただきたいなという要望を申し伝えまして、この項の質問を終えます。

 4、ガバメントクラウドファンディングについて。

 本格的に中野区も活用すべきと考えます。墨田区では、同区が生んだ世界の偉人、葛飾北斎の作品を集めたすみだ北斎美術館の当初建設費用7.4億円のうち5億円を建設時までにふるさと納税で募金しました。令和2年度末で14億3,000万円を集めており、返礼品を差し引いても1年1億円かかると言われる維持管理費を賄える状況となりました。

 私も10年前に、1歳の女の子が海外における心臓移植をするために、費用1億円を御支援者のおかげで10日という短期間で集めることができました。当時まだ普及していなかったSNSを使ったクラウドファンディングを行いました。ファンディングの趣旨、熱意があれば、短期間で募金することも可能だと、経験上、断言させていただきます。

 そこで伺いますが、中野区のガバメントクラウドファンディングについて考え方を伺います。

○高村広聴・広報課長 中野区のガバメントクラウドファンディングの活用の目的は、区政の課題に対応する事業にガバメントクラウドファンディングを活用することで、必要な財源の一部を確保するとともに、PR効果が高いことから、区への関心と取組への理解を深め、区民のシビックプライドの醸成を図るものでございます。

 対象となる事業は、区政の課題に関連するものであるとともに、区民の共感を呼ぶ内容であること、さらに、当該事業の実施が担保されていることを必須条件としています。また、個別要件として、区民や地域に貢献するものであるか、区民や事業者と連携協力していること、あるいは事業の拡大や新たな展開が期待できるものであること、このいずれかに該当するものとしております。以上の条件に照らし、区としてガバメントクラウドファンディングを活用すべきか否かを判断しているところでございます。

○加藤委員 墨田区のように文化的施設としてクラウドファンディングが見込める施設として旧中野刑務所正門、哲学堂公園、中野サンプラザがあると考えます。まず、旧中野刑務所正門ですが、現状、移設の費用と移設先の土地の購入等に合計約19億円、また、年間の維持管理費は今のところ100万円程度と言われておりますが、区の一般財源から賄わないといけないということです。旧中野刑務所正門の保存には、自民党会派としては、これまでどおり是とはしませんけれども、保存をするというのであれば、その価値があるというのであれば、今後保存や活用、周知をするに当たり、資金の調達の手段としてクラウドファンディングなどを活用してみてはいかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 旧中野刑務所正門の保存に当たりましては、移築や公開等に係る区の費用負担を見込んでいるところでございます。資金調達の手法につきましては、負担軽減を図るため、ガバメントクラウドファンディングなど特定財源確保の方策につきまして今後検討してまいりたいと考えております。

○加藤委員 次に、哲学堂公園ですが、令和2年3月に国の名勝指定を受けましたが、今後、哲学堂公園保存活用計画を策定する中で、例えば公園内の整備や維持管理費などに係るクラウドファンディングの活用も検討してはいかがでしょうか。

○矢澤文化国際交流担当課長 哲学堂公園が令和2年3月に国の名勝に指定されたことに伴いまして、その文化財的価値を後世に継承し適切に保存、復元、活用することを目的としまして、今後、哲学堂公園保存活用計画を策定する予定でございます。保存活用計画を作成した後、公園等の維持管理や整備を行うに当たりましては、国や都からの補助金を見込む予定でございますが、保存活用計画を作成する段階におきまして、こういったガバメントクラウドファンディング活用の可能性につきましても併せて検討してまいりたいと考えております。

○加藤委員 続きまして、中野サンプラザのデジタルアーカイブ化について、中野駅新北口駅前拠点施設整備における施行予定者が提案していますし、また、ほかの団体からも同様の要望もあると聞いており、その筋がよければ区としても文化振興の観点から関与していくべきと考えますが、こういったデジタルアーカイブの取組についても、区としてクラウドファンディングを活用していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 中野サンプラザのデジタルアーカイブ化につきましては、中野駅新北口駅前エリアの施行予定者が新北口駅前エリアにおけるエリアマネジメントの取組の中で現在内容を検討しております。施行予定者の取組と併せまして、区としてのその取組への関与、取組内容を検討する中でクラウドファンディングの活用についても整理をしてまいりたいと考えております。

○加藤委員 ありがとうございました。いろいろとクラウドファンディングを活用していただければと思います。これでこの項の質問を終えます。

 すみません、冒頭で予告していませんでしたけれども、その他で、多様性やエリアマネジメント、基本構想・基本計画について質問させていただきます。

 基本構想で多様性がうたわれており、中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会を設置し、議論が重ねてこられましたけれども、特に事業と紐づけられることもなく、実効性がない理念条例となるのではないかと危惧します。

 私は2017年、当時所属しておりました東京青年会議所の総合政策委員会というところで、「青年が挑む ダイバーシティマネジメント推進 ~混沌とした時代で個性を輝かせるために~」という提言書を取りまとめさせていただき、方々に提言書を出してきた、誰よりも多様性の推進派であると自負しております。ダイバーシティ研究の権威である早稲田大学の谷口真美教授をはじめ、多くの企業のダイバーシティを推進されているヤフーの推進室長だったり、多くの著名人からアドバイスを頂きまして、個性が強いJC(東京青年会議所)という組織の中で、様々、まとまりがつかないのではないかという中で議論をまとめて、1年かけて全員が納得いくという答えを導き出せました。

 ダイバーシティ推進には、大きく分ければ、ダイバーシティインクルージョンとダイバーシティマネジメントがあります。ダイバーシティインクルージョンは、差別をなくして共存していこうという、大雑把に言えばそういった概念で、マイナス状態のところをゼロにするようなイメージで、人権擁護を中心とした考えです。一方、ダイバーシティマネジメントは、多様性を強みにしたチームをつくるということです。再三、例で挙げさせていただいていますけれども、多国籍であったラグビー日本代表が最も分かりやすい例だと考えます。

 こういったことを踏まえると、基本構想審議会で描かれる多様性のイメージは、ちょっとインクルージョン、人権擁護をメインとした色が強いなと考えて、多様性を強みにするという表記もありますけれども、その実現性が乏しいというふうにも考えられるわけです。ダイバーシティマネジメントを意識し、多様性を強みにした中野区になっていただきたいと思います。

 では、どんな提案内容だったかというので、ちょっとフリップを用意させていただきました。ダイバーシティマネジメントを行う上で三つのステップがあると考えております。まず、A、B、Cみたいな価値観がそれぞれ違う人が集まっていくというイメージです。どこに行けばいいか迷っている人、状況によっては世の中で溺れて死にそうな方もいるわけです、そういった個人のところから。そういったところからそれぞれマッチング、ダイバーシティマッチングということで、同じ価値観の人が相集い安心感を与える、この辺は中野区の基本構想でうたわれているところで、ここはインクルージョンとしていいところだと思います。次は、それぞれの立ち位置を、これは座標を描いているわけですけれども、どこに立っているかということをイメージする必要があります。これもインクルージョンのところです。

 その次ですけれども、それぞれが手を合わせて頑張っていく、こういったところ、これをやるためにはどうすればいいかといったときに、価値観を共有するのではなくて目的を共有する、これが重要なんです。多様性ということで、価値観は共有できないと言い切ってはあれですけれども、そういうふうに割り切ったほうがいいわけです。つまり、価値観を共有するのではなくて目的を共有する、こういった概念が必要であるという内容で提言をさせていただいたわけであります。

 こういった提言をさせていただいて、例えば最後のところ、手を合わせるというところですけれども、技術革新で分かりやすい事例かなと思って言うのが、例えばカーナビゲーションというのはGPSとオートジャイロ、マップマッチングシステムと、各個性を持った技術の融合の賜物です。一つの技術だけでは車がどこにあるかというのを示すことができないんです、実は。それらの技術を合わせたことによって精度が高い場所を維持できるわけです。こういったことを各個性を合わせて一つの目標、車の場所をここだと分からせるという目的を共有するからこそできる技術だと考えるわけです。

 提言書はもっといろいろ細かかったんですけれども、大ざっぱに言うとこんな感じです。この提言書は大手広告代理店でも参考にしていただいたという話もあり、JC(東京青年会議所)としても当時、自信作でもありました。今からでも基本的な考え方や条例に盛り込むべき事項としてこういった考えを入れていただきたいと考えますけれども、いかがでしょうか。

○堀越ユニバーサルデザイン推進担当課長 新たな条例に盛り込むべき事項についてでございます。現在検討を進めております新たな条例につきましては、人権や多様性が尊重される地域社会を目指すこととしておりまして、審議会の答申では、社会的包摂、ソーシャルインクルージョンという考え方も重要であると述べられております。委員の示されました活力を生み出していくようなダイバーシティインクルージョンの考え方ですとかマネジメントの姿勢についても、こちらは今後、条例内容の検討ですとかその後の浸透状況を捉える中で、各担当とも調整を図りながら検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 またほかのフリップも用意しているんですけれども、先ほど触れましたけれども、基本構想では、「多様性を生かし新たな価値を生み出します」と掲げておりますが、多様性を強みにしたまちづくりを進めるためには、ダイバーシティマネジメントだけではなくて、それをさらに強固に連携し合って高めていくために、エリアマネジメントやイノベーションマネジメント、三つを体系的に進めるべきだと私は考えます。

 1番目にダイバーシティマネジメント、そしてエリアマネジメント、これは中野区が今進めていこうとしているものですけれども。あと、イノベーションマネジメント。これは新規事業をつくっていこうという、これはまさに活力の経済部門のところですけれども、例えばダイバーシティマネジメントとエリアマネジメント、これを合わせることによって、それぞれ共感だったり同調できる、そういった関係構築をする、そういったみんなの集える場をつくっていくことができます。ダイバーシティマネジメントとイノベーションマネジメントをやれば、様々なアイデアが、ダイバーシティマネジメントがありまして、こういうものをやりたいといった場合に様々なアイデアができる、多角的な経営戦略みたいなものが築けると考えます。

 また、エリアマネジメントとイノベーションマネジメント、こういったところ、実験環境をつくる、こんなことができれば、この中野駅周辺ですごい事業ができるのかなと。中野駅周辺は、新宿を真似ても、中野駅より西にある駅の人たちは、新宿にあるようなものを中野区に来てまで、例えば映画館とかがあっても、新宿のほうが館数が多いので、結局、中野にわざわざ来て見ようという発想にはならないと思うんですね。そうすると、中野区に何の魅力があるかというのをつくり出すために、新たな魅力、新宿にはない魅力をつくっていかないといけないと私は考えます。そういった中で、こういった社会実験ができるような、チャレンジングができるようなまちというのを中野区でできればいいなと考えているわけでございます。

 そんなことを踏まえて、中野駅周辺のエリアマネジメントはこういった視点で進めていくべきと考えますが、区の見解を伺います。

○石橋中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 今年度、区が設置を予定してございます中野駅周辺エリアマネジメント協議会は、中野駅周辺の各開発地区等の事業者、それから地域団体、公共機関等のまさに多様な主体が結びつくプラットフォームとなることを想定してございます。今、委員が御指摘されたような視点で、新たな価値創造につながるような活動や取組が中野駅周辺で持続的に創出・展開される仕組みをエリアマネジメントの観点からも構築していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 最後に、基本計画において基本構想に掲げる多様性を生かした新たな価値を生み出すための重点プロジェクトを設定すべきと考えますが、設定されておりません。新たな価値を生み出すためには、今言った三つのマネジメントを一体的に進めるべきと私は考えておりますけれども、そのためには横の連携を深めながら現在の事業を見直していく必要があると考えます。その辺のところ、区の見解をお伺いいたします。

○永見基本構想担当課長 多様性を生かし、新たな価値を生み出すまちづくりを進めていくためには、共通の目的の設定などを通じまして多様な主体との協働、協創を深めていくことも必要でございまして、そうした積み重ねが新しい価値を生み出していくものだと捉えてございます。今後の事業の実施に当たりましては、御意見の趣旨も踏まえながら、組織横断的に取り組んでいく考えでございます。

○加藤委員 ありがとうございました。私の今回の総括質疑におきましては、前半でかなり財政的に厳しい、そしていろいろと各事業がうまくいっていないこともある。今抱えている区の問題というのはかなりいっぱいあって、まず新規事業を立ち上げるべきではなくて、業務改善とかそういったところに注力をすべき時期なのではないかということで質疑させていただきました。ただし、新型コロナだったり災害だったり、今後、財政負担を削減するためにやる事業であればよしとするということで、予算に対しての要望を言わせていただきまして、私の総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○ひやま委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。


令和3年06月03日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 小さな失敗と大きな成功ができる街NAKANOの創造について

  (1)ダイバーシティマネジメントについて

  (2)エリアマネジメントの考え方について

  (3)実験特区等への申請について

  (4)その他

 2 中野区の公務員倫理について

  (1)予算の積算根拠および業者選定について

  (2)中野区職員倫理条例の遵守について

  (3)その他

 3 中野区の情報政策の推進について

  (1)デジタル庁の創設について

  (2)地域情報化推進計画について

  (3)マイナンバーカードの利用促進について

  (4)GIGAスクールについて

  (5)区民のデジタルデバイドの解消について

  (6)その他

 4 行財政の構造改革で生み出す財政効果の目標・見込みについて

 5 その他

 

○議長(内川和久) 初めに、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自民党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 新型コロナウイルス感染症によってこれまでの日常が一変し、誰しもがストレスを抱える状況が続いております。政治・行政はこの喫緊の課題に対して全力で対応することが責務であり、持てる力を注力されていることと思いますが、今、大きく変わろうとしている中野の未来を語っていくことも必要な時期であります。

 そこで、1、小さな失敗と大きな成功ができる街NAKANOの創造について質問させていただきます。

 (1)ダイバーシティマネジメントについて伺います。

 中野区基本構想は21対20と薄氷の勝利での可決ではありましたが、今後、中野区はこの構想の下、区政運営をすることとなりますので、具体的な方向性についてある一つの視点から言及させていただきます。

 ダイバーシティマネジメントは、多様性の個の力を生かした人間関係の構築、組織運営ということです。基本構想の冒頭の2「10年後に目指すまちの姿」、(1)「人と人とがつながり、新たな活力が生み出されるまち」では、「多様性を生かした新たな価値をつくります」「国籍や文化、年齢、障害、性別、性自認や性的指向などにかかわらず、誰もが地域の一員として暮らし、地域の特色や今までにない新たな価値が生まれています」とあります。

 冒頭にあることから、「多様性により新たな価値をつくります」という方針は区の一丁目一番地の政策であると理解します。間もなく大詰めの中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会では、多様性を認め合うことが中心として明記されております。もちろん多様性を認めることは大前提でありますが、多様性を認めるだけでは新しい価値が生まれることは困難です。新しい価値を生み出せる環境、土壌を創出する必要があります。

 ダイバーシティマネジメントは、多様性を認め合い、力を合わせ、新たな価値・活力を生み出します。理想の形は、2年前のラグビーワールドカップに見られた日本代表です。当時日本代表は、代表登録31名中15名が日本ではなく他国にルーツを持つ方々でした。そして、何よりキャプテン、リーチマイケルはニュージーランド人。しかし、日本代表選手は一般の日本人より日本を愛し、大会前に日本国・国歌に対する理解を深めるため、さざれ石を見学するなど、誰よりも日本人の魂を持ったチームでした。共通の目標・目的に心一つにすることで、ダイバーシティ、多様性は強みとなり、快進撃を続けました。多様な能力が組み合わさり、短所を補い合う最高のイメージです。個々の力を認め合うだけではなく、共通の目標を見つけ、力を合わせることが重要なのです。このようなイメージの実現こそが、中野区が求める多様性あるまちなのではないかと考えます。

 区は、基本計画(素案)の政策1「多様性を生かし新たな価値を生み出す」に対する主な新規事業は男女共同参画・多文化共生推進条例の制定、ユニバーサルデザイン合同点検のみで、新たな価値が生まれる三歩手前の段階で終わることが見込まれます。

 新たな価値をつくることは、AI社会で生き抜く上で重要です。AIは過去のデータから未来を予測するシステムで、前例があればAIが人間に取って代わり、仕事をも奪っていく可能性があります。前例がないものをつくり続ける力が必要になります。

 そこで伺いますが、区の一丁目一番地の重要政策として、多様性を生かし、どのように新たな価値を生み出すイメージを区はお持ちなのか、具体的な政策とともに区のお考えを質します。

 一事が万事で、基本計画全体を見ますと、個別政策を実現するための事業計画を成功させるためには見えないような中野区基本計画全体のさらなる検討を求めます。

 では、「多様性により新たな価値をつくります」をどう実現するか、私としての答えはエリアマネジメントにあると考えます。そこで、次の(2)エリアマネジメントの考え方について伺います。

 エリアマネジメントは都市計画学の延長線上にあります。大ざっぱに言うと、都市化され、都市が成熟し、社会・経済活動が横ばい、停滞するとスラム化することは都市計画学の基本です。ほかの自治体の成長に埋もれ、スラム化しないためにも、ブランド力を高め、中野が都市として常にアップデートし続ける必要があります。ブランド力というのは、都市間・地域間における競争力に資する付加価値、あるいは都市やエリアの不動産価値を示します。ここでは、競争力に資する付加価値を与える最たる方法として注目されているのがエリアマネジメントです。新宿の隣で新宿をまねても付加価値はほとんど生まれません。

 今年度、(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会の設立がなされ、来年度以降は(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定、ビジョンに基づく具体的な事業の検討・実施というスケジュールです。協議会は一つの結論、一様性の考えに統一するのではなく、様々な共通目的がある仲間・組織がおのおのの考えで活躍・活動ができる器のでかいまちにすることが、常に活力あるまちをつくる上で必要となっていきます。

 そこで伺いますが、エリアマネジメントにおける中野の付加価値を生み出すためにダイバーシティマネジメントの導入を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 そして、中野のエリアマネジメントには、ダイバーシティマネジメントのほかにもう一つのエッセンスとして、挑戦、実験というキーワードが必要になってくると考えます。小さな失敗と大きな成功ができるまちです。

 私は大学に入学し、大学院、大学助手を経て、30歳まで大学にいました。大学教授のサポート、学生指導、研究など、日々多くの初体験と失敗を繰り返してきました。特に研究においては、自作プログラミングによる数値シミュレーション、都市や山間部、河川における観測、前例が全くない数々の実験など、トライ・アンド・エラーの繰り返し。当初はこれだと思える成功例は、感覚で言えば100回に1回、30歳ぐらいになると10回に1回くらいになってきました。指導教官からは、研究も野球と同じで、3割打者なら名プレーヤーだと言われました。

 本当に失敗だらけの30年間でしたが、32歳のときに、当時1歳の私の親友の娘さんの海外における心臓移植のために1億円の募金活動をしてほしいと頼まれました。募金活動の業務量の多さに悲鳴を上げましたが、多くの重要な判断が求められる中、30年間の失敗・経験から、与えられた環境下において何が最適な答えなのか、迷いなく即時に判断ができ、手戻りや無駄がなく、中野を中心としてスムーズに募金活動ができ、皆様のおかげで、結果的に準備期間1か月、募金活動10日間で1億円を集めることができました。当時まだなかったクラウドファンディングのような手法も考案いたしました。私の人生にとって最大の成功であったこの出来事は、小中高を中野で育んでもらい、そして、大学で多くの失敗をさせてもらえたからだと、その環境を与えてくれた方々に今でも感謝しております。

 「失敗は成功の元」と言われますが、今の御時世、失敗が許される場が少ないと感じます。そこで私は、「小さな失敗と大きな成功ができる街NAKANOの創造」を提唱させていただきます。

 中野区政、公教育にも、小さな失敗を恐れずに挑み、様々な経験ができる環境をさらにつくる方針を打ち立てるべきと考えます。中野区政において、実験的に事業を行い、3,000件見込んでいたがゼロ件の実績となり、PDCAサイクルで考えれば事業廃止、抜本的な見直しが妥当なところ、実績を増やすために広報するという結論は、失敗を認めない最も駄目な事例であります。科学的アプローチに言えば仮説が間違っているわけですが、区政や公教育については別の機会に質問させていただきます。

 ともかく、中野のエリアマネジメントでは実験的なことを許容し、夢見る者たちが失敗を恐れずに挑戦でき、新たな価値を生みながら成功できるまちになっていただきたいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 ところで、中野のエリアマネジメントの試金石である四季の森公園の運用に関するサウンディング調査を現在行っていますが、どのような提案があるのか伺います。

 今、キッチンカーは空前のブームです。特にコロナ禍でもあり、店舗を持つことに感染対策、資金面、能力面などで自信がない方が飲食業にお試しで参入できる上でも人気があります。例えば将来的に区役所前に位置する四季の森公園イベント広場及び周辺道路を活用し、キッチンカー事業者に期間限定2年間の無償提供などを行い、小さな失敗を積むことができ、大成功をつかんでもらいます。中野で商売を始め、お客さんがつけば、中野で店舗を持ちたいと考える事業者もおり、空き店舗対策にもつながると考えられます。

 このような空間活用があってもよいと思いますが、区の見解はいかがかお伺いいたします。

 3番、実験特区等への申請について。

 ダイバーシティマネジメント、エリアマネジメントを相互に高め合いスパイラルアップし、中野区全体を実験特区にはできないでしょうか。多様な技術力が中野区に集結し、日本のシリコンバレーを目指すことで、人、物、金、情報が中野に集まります。例えば時期・場所が未定の病院誘致が行政課題としてありますが、医療圏域の病床数など地政学的に困難です。臓器移植に関する医療特区に申請し、インセンティブを持つことで打開できる可能性があると考えます。

 スウェーデンでは、子宮不全のために妊娠ができない方が、子宮の臓器移植で妊娠・出産した事例が増えております。移植後、拒絶反応を防ぐために、出産後に子宮の摘出もします。

 中野区ではLGBTQが多いと言われ、そのうちトランスジェンダーの方で子宮の除去・摘出手術を行う方がいます。子宮が欲しいという方、そして要らないという方、こんなすばらしいマッチングはありません。iPS細胞の研究が進めば、自分の細胞からつくられた臓器を移植する技術も生まれ、その手術ができる病院が必要になるため、都内で先駆けの医療を目指せるわけです。

 中野区の特性を生かした特区申請をして、地域発展を目指すべきですが、区の特区申請に対する考えをお伺いいたします。

 また、先日、国立研究開発法人建築研究所等と建築ドローンの共同研究に関する覚書を締結されましたが、研究が進む中で、行く行くは初の都心地上部を飛行できるドローン特区を目指すということも肝要かと存じますが、区の見解をお伺いいたします。

 また、西武新宿線の上部空間、つまり、現在の線路の部分におきまして、今後の利活用方針について西武鉄道に要望や協議を始める時期かと考えます。駐車場、駐輪場、緑道、公園など様々な地元ニーズがあるかもしれません。しかし、状況としては、自治体も西武鉄道もコロナによる減収で、今すぐ利活用ということは困難かもしれません。そして、直前まで現役だった線路をただ単に除却するのではなく、車両・ドローンを含めた最新機器を活用した維持管理の技術開発をするため、実験フィールドとして利用し、踏切部分以外の線路を当面据置きにすることなども一案かと思います。

 区は、西武新宿線の上部空間についてどのような方針であるかお伺いし、この項の質問を終えます。

 2、中野区の公務員倫理について。

 (1)予算の積算根拠および業者選定について。

 さきの中野区議会第1回定例会では、イレギュラーで臨時の予算特別委員会全体会が開催され、令和2年度補正予算のテレワークシステムに関する費用1.4億円の積算根拠などについて質疑させていただきました。テレワークシステム構築に、現在の主幹事業を委託している事業者に見積りを取ったところ、イニシャルコスト1億2,600万円、ランニングコスト5,900万円で、別の事業者ですとイニシャルコスト2,300万円、ランニングコスト1,500万円でした。システムの新規参入事業者は通常安い価格を提示いたしますが、イニシャルコスト1億300万円、ランニングコスト4,400万円の差はあまりに大きく、補正予算の積算根拠に疑義が生じました。

 そこで、一般的に中野区ではどのようなプロセスを経て、特に事業内容、金額については誰が主に査定した上で予算案が出されるのかお伺いいたします。

 また、コロナ関連の急ぎの事業だとしても、予算立てに最低3者見積りをすべきですが、なぜ1者のみになったのかお伺いいたします。

 私も過去に公務員として発注業務に携わってきました。公務員になりたてのときは一つの契約に数か月間かかり、ステップが進むたびに決裁が必要となる果てしない事務作業ははっきり言って面倒くさいと思っておりましたが、それは発注業務の妥当性を受益者である納税者に説明するための作業だと認識するには時間はかかりませんでした。しかし、監査委員ですら予算議案提出前に積算根拠をチェックすることができません。ましてや区議会でもチェックはできません。

 そこで伺いますが、状況によっては予算案とともに積算根拠を、決算時には業者指定理由書を要求資料として提出することは可能でしょうか、伺います。

 (2)中野区職員倫理条例の遵守について。

 監査委員でも予算議案上程前に積算根拠が見られないのであれば、職員の倫理観に期待するしかありません。中野区職員倫理条例の第3条の(3)には、「効果及び効率並びに経済性を科学的に検証し、区民の利益を最大化することを目指して計画的に職務に当たること」とあります。区民の立場から見たときに、事業が適切に行われているのか、おのれの執務を俯瞰、第三者の視点から見ることができる職員倫理を徹底し、公務を遂行すべきと考えますが、区は職員に対してどのような倫理教育を行っているのか伺います。

 職員の倫理の徹底により財政効果が生まれると考えます。私個人としては、職員が予算を使い切ろうという感覚はなくし、予算成立後であっても、職員の努力によって生まれた契約落差ならばありだと考えます。議会報告に出ている図面を説明できない、何回も不調になるなど、研究不足が否めない職員もおります。

 このコロナ禍で大変厳しい財政状況にあって、なおのこと職員の倫理観、緊張感を高め、財政効果を生むべきと考えますが、区はどのようにお考えかを伺い、この項の質問を終えます。

 3、中野区の情報政策の推進について。

 情報政策等調査特別委員会が設置され、二、三年で解決しなければならない情報政策に関する一刻を争う課題について質問をさせていただきます。

 (1)デジタル庁の創設について。

 2021年9月1日に設置されるデジタル庁は、これまで複数の省庁にまたがって行われてきたマイナンバー施策などのデジタル化に関する業務をまとめ、国のデジタル化主導をする役割を担います。省庁や地方自治体などの行政機関の間でスムーズにデータをやり取りし、共有し、行政手続全般を迅速化するとともに、マイナンバーカードの普及を推進し、様々な証明カードを統合していきます。まだ全容は見えませんが、国がシステムを一括に管理することで、各自治体のシステムに係る費用を持ってくれる可能性もあり、国の動向にすぐさま対応できるように多角的な準備が必要となります。

 地方自治体が担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを生かして、住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術の活用によって業務効率化を図り、人的資源を行政サービスのさらなる向上につなげていくことが求められますが、これらを達成するためにどのようなことに対して重点的に取り組んでいく必要があると区は考えているのか、お伺いいたします。

 また、重点的に取り組んでいる項目は多岐にわたりますが、区としてどのようにDX推進をしていくのか、予定をお伺いいたします。

 (2)地域情報化推進計画について。

 地域情報化推進計画においては、国の自治体DX推進計画における重点取組事項への取組を示すとしております。一方で、中野区ではもう一つ大きな転換期として、新しい区役所への移転があります。新しい区役所への移転を契機として、これまで組織で縦割りの情報保有の仕組みを、区が保有するデータを組織横断的に保有する仕組みに転換していく必要があると考えます。区内で情報がガラパゴス化と言っても過言ではない状況になっておりますが、区が導入しているシステムというのは現在幾つあるのかお伺いいたします。

 システムの数だけ人が張りついており、システムを統合することでスケールメリット、システム管理に係る人的資源の省力化を図ることも可能です。ガラパゴス化の解消の手段の一つとして、遅々として進まなかった統合型GISの構築などを本格的に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 統合型GIS構築により、また、官民データ活用推進法などによるデータ分析が可能となり、行政課題の因果関係を考察することで、エビデンスがある予防策を打つことも可能となります。区内で情報を共有するのみならず、公開可能なデータについては産民学官が活用を可能とするために、積極的にその情報を公開するとともに、自由な活用が可能となるようにオープンデータとして活用していくべきと考えますが、区はいかがお考えか伺います。

 コロナにより厳しい財政でもありますが、区のDX化による財政効果は、中・長期的には必ず大きなものとなっていきます。しかし、現状では、そのような組織体制、予算とは見受けられません。今このときに情報政策に人的・財政的な投資をすべきと考えますが、区はいかがお考えでしょうか、伺います。

 (3)マイナンバーカードの利用促進について。

 中野区においては今年の1月18日より、マイナンバーカードがあれば、コンビニで住民票の写し、印鑑登録証明書、特別区民税・都民税の課税もしくは非課税証明書、特別区民税・都民税の納税証明書、戸籍全部事項証明書、戸籍個人事項証明書、戸籍の附票の写しが交付できるようになりました。窓口よりも100円安く、時間は朝6時半から夜11時まで、一度コンビニ交付を経験すれば、もはや証明書のために役所に行く人はおりません。

 私が自民党の区議会議員の候補の公募を決意したときに、住民票の写しが必要となりました。退職理由につながるかもしれない住民票の写しをもらうということで有給を取るとは、ちょっと上司には言えない状況で、かつ、ほぼ毎日深夜1時まで残業していた業務量の中、後ろめたさを感じながら午前中の有給を取り、区役所窓口に訪れました。その午前休が数日間しわ寄せとして、非常に大変な状況になりました。

 窓口受け取りで午前中の3時間を失い、アルバイトの時給換算でも3,000円以上、交通費や社会的コスト、機会損失など被害は計り知れません。住民票の写しのためだけに精神、肉体、時間、物理的、費用的にも多くの犠牲を払いました。コンビニ交付は区が抱えるコストだけで語られるべきではありません。

 マイナンバーの普及は、昨年の特別定額給付金、マイナポイントを契機にカード取得率50%になる見込みということですが、今後はコンビニ交付がさらに増加することで窓口交付が減少し、窓口業務の縮小化にもつながります。カード取得のきっかけはマイナポイント等だとしても、その流れをコンビニ交付サービスにつなげるためにも、マイナンバーカードによって得られる機能、利便性を改めて区報などで周知してはいかがでしょうか。行政・区民両サイドにとってよいことしかありません。

 ちなみに、先ほど児童手当の申込みをマイナンバーカードからやろうとしたら、中野区はその対象になっていませんというふうに画面で出てきましたので、その辺も含めて御検討いただきたいと思います。

 (4)GIGAスクールについて。

 学校内の通信速度が脆弱で、インターネットを活用した授業は困難であると聞いておりますが、今後どのような対策が取られるのか伺います。

 しかし、オンラインではタブレットが使えないというわけではありません。オフラインだからこそ、ICTの最も基礎となるタイピングをマスターするチャンスです。タイピングのスピードと仕事の能力が比例するという知見もあります。条件反射的に入力するタッチタイピングまでの上達は、小・中学生ならばすぐのことです。

 そこで伺いますが、通信速度が悪い期間中だからこそ実施すべきカリキュラムがあると考えますが、区はどのように御検討されていますか、伺います。

 GIGAスクールでは情報リテラシーを育むことも重要と考えます。NHK教育で和田アキ子さん、藤岡弘さんにスマホの使い方について講師をしている、中央大学の岡嶋裕史教授から伺った話ですけど、ツイッターで裏アカウントを取得して、他人の悪口や偽情報をつぶやいている学生は、世の中にあふれている情報、例えば偏向報道、えせ科学、詐欺行為などを見極める能力が高いということです。どんな情報であろうと発信すると、自分自身がその情報を発信することによって、他人の出している情報に対して取捨選択できるリテラシーが向上するということです。

 人に何かを伝えたいという気持ちは学びのきっかけとなります。例えば学校で今配付されているタブレットに内蔵されているパワーポイントなどを活用したプレゼンで情報発信能力を高め、情報リテラシーの向上が可能だと考えます。

 そこで、情報社会にさらされる子どもたちが正しい情報を選べる人材にすべく、どのような指導をされていくのかお伺いいたします。

 (5)区民のデジタルデバイドの解消について。

 先輩議員が財布を忘れて、Suicaだけ持って出かけてしまい、一日中不安だったけれども、交通機関はもちろんのこと、映画、食事をSuicaだけで決済でき、その利便性に感動したということを伺いました。デジタルデバイド政策は、デジタルの利便性に触れるきっかけが重要だと考えます。

 先ほど御紹介させていただきました岡嶋教授によりますと、デジタルツール未使用者は、デジタルに不信感があり、また、携帯ショップのスマホ教室などが開催されて興味があっても、何か買わされるのではないかということで疑心暗鬼になるということです。

 区が区民活動センターなどで携帯ショップと共催のスマホ教室を開催することで、その不信感をある程度拭える可能性もあります。携帯ショップは商機にもなり、無料で行ってもらえる可能性もあると考えます。孫とテレビ電話ができる、最新の共有写真が見られる、スマホがあるすばらしい未来・生活をイメージしてもらう。コロナ禍でその利点はより魅力的に見えるはずです。

 デジタルデバイド対策として、携帯ショップとタイアップしたセミナーが有効と考えられますが、区の御見解をお伺いいたします。

 また、岡嶋教授は、高齢者こそキャッシュレス決済をするべきだと言います。高齢者はお財布からお金を出すのに手間取ったり、お金の勘定が苦手になっていくということで、買物にどんどん行きたくなくなってしまうという方がある程度いるということです。キャッシュレス決済ならばその問題をクリアでき、買物に行くために歩くことで、健康施策にもつながっていきます。

 デジタルツール活用による利便性を知ってもらうために、スマホ、キャッシュレス決済がある豊かな生活、夢のある生活があることを区報などで特集を組む必要があると考えますが、区の御見解はいかがかお伺いしまして、この項の質問を終えます。

 4、行財政の構造改革で生み出す財政効果の目標・見込みについて。

 昨年の決算特別委員会で総括質疑させていただき、今後の中野区の財政状況について指摘させていただきました。その当時、中野区は最新の国の経済指標を基に財政の将来予測をしておりました。令和2年度を基準とした一般財源の減収は5年間で215億円となり、コロナショックによる財政悪化は非常に厳しいものとの予測で、同時期に行財政の構造改革に着手するということも明言されたタイミングでありました。

 そして、第1回定例会で報告された中野区基本計画(素案)23ページに示された最新の財政予測はさらに厳しいものでありました。10年たっても令和2年度の一般財源784億円まで回復せずに、10年間の減収は総額で457億円となります。半年間で予測は大きく悪化し、減収は215億円から457億円となり、大前提が変わりました。財政調整基金に全く手をつけない場合と、逆に使い切るという幅で考えても、毎年20億円から50億円の財政効果を生まなければ、この危機を乗り切ることができません。現状として、この穴埋めに小・中学校をはじめとした施設整備を遅らせることのみで乗り切るのではないかと不安になります。

 どの議員も構造改革は中野区政に大なたを振るう大きな事業と思っておりましたが、あくまで基本計画を下支えするだけのものということが、おとといの総務委員会で御報告がありました。一般の区民はこの言葉の強さに、大きなことをすると勘違いするのではないでしょうか。このままでは構造改革というキャッチフレーズは見せかけだけだと言わざるを得ません。子育て先進区、エビデンスベース、スクラップ・アンド・ビルド、様々な言葉が出てきましたが、ほとんどその結果が残せておりません。見せかけ、見栄えの政治はもうやめましょう。

 中野区政が財政緊急事態となっている今、我々が一般的に想像する構造改革を実行し、そこで得る財政効果を事業ごとにごまかしなしにしっかりと明示すべきと考えますが、区の御見解をお伺いします。

 以上で私からの全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 一つ目に、小さな失敗と大きな成功ができる街NAKANOの創造について。

 まず、新たな価値を生み出す政策についての御質問です。共通の目標の実現に向けた多様な主体との協働・協創の積み重ねが新たな価値を生み出していくものだと考えております。その前提として、一人ひとりの人権を尊重しつつ、多様性を認め合う社会の土壌づくりに取り組んでいくことが必要だと考えておりまして、基本計画の前期において、男女共同参画・多文化共生推進条例の制定や多文化共生の推進に向けた基本指針の策定を予定しているところでございます。その上で、多様な人材・団体が参画し、活躍できる事業の構築・展開について検討を進めていきたいと考えております。

 続きまして、エリアマネジメントの考え方についてでございます。今年度区が設置を予定しております(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会は、各開発地区の事業者間や地域団体、公共機関等の多様な主体が結びつくプラットフォーム機能となることを想定しております。協議会では、中野駅周辺におけるまちの将来像を主にソフト面から描く(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定をはじめ、公開空地等公共空間の活用や安心・安全に対する一体的な取組など、中野駅周辺全域で展開してこそ価値を高め、新たな価値を創出する事項について協議・検討していく予定でございます。多様性や挑戦という概念も、こうした取組を進めるに当たって参考にしてまいります。

 次に、中野四季の森公園サウンディング調査における提案についてでございます。中野四季の森公園の管理運営に係るサウンディング型市場調査は、今年の2月から3月にかけてオンライン形式で行い、11社が参加しました。主な提案としては、管理運営における民間参画による事業手法、キッチンカーなど公園のポテンシャルを生かした企画運営、カフェなど収益施設の新たな整備、芝生の基盤改良等による維持管理費の縮減策、地域貢献に関する取組など様々な提案があり、今定例会の常任委員会で報告する予定でございます。

 次に、中野四季の森公園などにおけるキッチンカーやテラス席についてでございます。サウンディング調査においても、キッチンカーの出店やカフェ等の飲食施設の整備などが提案としてありました。この調査における提案内容などを参考に、中野四季の森公園などのにぎわいや快適性につながるような管理運営方法について検討してまいります。

 次に、区の特性を生かした特区申請とドローン特区についてでございます。区としては、中野区の地域資源を最大限に生かし、様々な社会実験を誘導・促進することで、区の持続的発展につなげていきたいと考えております。ドローンに係る特区申請につきましては、共同研究の推移やその成果等を踏まえ、引き続き区として研究するとともに、その他の領域における特区の可能性についても、御提案のあった内容も参考にしながら研究をしてまいりたいと考えております。

 次に、西武新宿線の上部空間の利活用方針についてでございます。鉄道の上部空間につきましては、地域のにぎわいや不足する都市施設の補完などに寄与する利活用が望ましいと考えております。今年度は、東京都、中野区、西武鉄道株式会社で上部空間の利活用に関する検討会議体を設置する予定でございますので、御提案については、その会議体を活用して、関係者で情報共有も行っていきます。

 次に、中野区の公務員倫理についてで、最初に、予算案提出までのプロセスについてでございます。予算案につきましては、予算編成方針及び事務処理方針に基づいて、各部において経費の積算を行い、企画部において事業内容や経費の精査を行った上で、区長査定の場で最終調整・確認を行い、議案として提出することになります。経費の積算に当たりましては、原則として二つ以上の事業者の見積りを聴取するものとしておりますが、昨年5月の臨時会に提案したテレワークシステムの補正予算につきましては、区の契約するデータセンター内に環境を構築することを想定していたことから、当該業者から聴取した見積りのみを根拠に予算を調製したところでございます。

 次に、契約における積算根拠や業者指定理由書の提示についてでございます。契約締結請求がなされた契約案件につきましては、契約締結手続の前提となる積算根拠や業者指定理由書を契約締結後に提出することは可能でございます。

 続きまして、職員倫理の教育についてでございます。中野区職員倫理条例の内容を理解し、職員として踏まえなければならない職務行動について学ぶことを目的とし、係長級の昇任者や管理職候補者等を対象として研修を実施しているところであります。今後もこうした実務研修を通じて、職務遂行の行動原則を周知徹底し、適正な公務の執行を確保してまいりたいと考えております。

 続きまして、職員倫理の向上による財政効果についてでございます。職員倫理条例で定める職員の行動原則の中には、「効果及び効率並びに経済性を科学的に検証し、区民の利益を最大化することを目指して計画的に職務に当たる」という項目があります。職員一人ひとりがこうした行動原則を職務の中で徹底していくことにより、効率的かつ効果的な行政運営につながっていくものと考えております。

 続きまして、中野区の情報政策の推進についてで、重点的に取り組む事項についてでございます。行政サービスの向上を目的として、国の自治体DX推進計画において示されている重点取組事項のうち、特に区民サービスに直結する自治体の情報システム標準化・共通化、マイナンバーカードの普及促進、行政手続のオンライン化などに注力して取り組んでいく必要があると考えております。

 次に、区のDX推進についての御質問です。特に自治体の情報システムの標準化・共通化につきましては、令和7年度までに実行する必要がございます。そのためにも組織体制を強固にし、併せてデジタル人材の確保・育成に当たっていく必要があると考えております。

 続きまして、地域情報化推進計画についてで、稼働しているシステムの件数についてでございます。区で稼働中の情報システムの数は141システムとなっております。うち、国や東京都が所有しているシステムや共同利用、クラウドサービス等を利用しているシステムを除く76システムが、区独自にパッケージソフトウエアの導入やサーバー構築等により導入されたものとなっております。

 次に、統合型GISの導入に係る検討状況についてでございます。統合型GISを構築することで、各部が保有する地理データなどの共有が図られ、政策形成などに当たって横断的な分析が可能になると考えておりまして、地域情報化推進計画にも位置付けた上で導入を進めていきたいと考えております。

 次に、オープンデータの拡充についてでございます。行政で保有するデータを行政のみで活用するのではなく、産学民による活用を促すために、これまでもオープンデータとして公開をしてきております。また、統合型GISの構築に合わせて、各種空間情報と組み合わせた情報を公開するなどデータの内容を充実させるとともに、データ形式も充実させるなど活用の範囲を広げる取組を進めていきたいと考えております。

 次に、DX推進に向けた投資についてでございます。厳しい財政状況下においても、デジタルシフトやデジタルトランスフォーメーションを推進し、効率的かつ効果的な行財政運営を行っていく必要があります。そのための組織や体制を構築して、外部人材の活用等によって人員体制を強化し、取り組んでいく必要があると考えております。財政的な投資につきましては、中・長期的な効果を見込んだ上で、必要な経費を積算し、各年度の予算の中で計上してまいります。

 マイナンバーカードの機能や利便性の周知についてでございます。これまでも区報やホームページ、ポスター掲示等で、証明書のコンビニ交付サービスの利便性の周知に努めてきたところであります。今後もマイナンバーカードの利便性を十分に周知するとともに、コンビニ交付サービスなどの機能の充実にも努めてまいります。

 続きまして、区民のデジタルデバイドの解消についてで、携帯電話事業者との協力についてでございます。ウィズコロナ時代の新しい生活様式では、スマホなどのデジタル機器が生活の質、クオリティー・オブ・ライフを向上させる重要な役割を担うと考えておりまして、特に高齢者のデジタルデバイド解消は喫緊の課題だと捉えております。今年度、国が携帯電話事業者による講習会などを予定しておりますが、これには区としても大いに期待しておりまして、無料講習会開催時の区施設などの提供や参加者募集における広報活動など、協力できることがないか検討してまいります。

 最後に、キャッシュレス決済の現在の取組と今後の展開についての御質問です。区では、住民税、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料や介護保険料の納付について、24時間365日支払いが行えるスマートフォン決済の取扱いを3月1日から開始をしておりまして、区報やチラシで周知を行っているところでございます。また、キャッシュレス決済はポイント還元も得られるなど利便性が高いことから、高齢者の利用機会を増やすために、区報等による周知のほか、きめ細やかな説明会の開催や、商店街での使い方の説明動画の放映など、丁寧な対応を行っていく予定でございます。引き続き、他自治体などの先行事例も参考にしながら、区報やお知らせのチラシを活用したキャッシュレス決済の準備をしてまいりたいと考えております。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 私からは、中野区の情報政策の推進のうちGIGAスクールについてお答えをいたします。

 初めに、校内ネットワークの通信速度についてでございますが、現在、校内ネットワークにつきましては、複数のクラスが同時にインターネットに接続しながら授業が行える状況には至っておりません。このような状況を改善するための学校のインターネット環境の高速・大容量化について、来年度の実施に向けて検討を行っているところでございます。

 次に、タブレット端末を活用した学習についてでございますが、学校では、カメラ機能を用いて植物の成長を記録したり、跳び箱やマット運動で自分の動きを動画に撮影して確認するなど、授業で活用しております。また、ワープロ機能等を用いて自分の考えや学習したことをまとめ、それらを電子黒板を用いて学級で交流するなど、発達の段階に合わせて、様々な場面でタブレットを活用しております。現在、オフラインでも使用ができる学習アプリ等の導入も学校と連携して検討しているところでございます。教育委員会では、取組の進んでいる学校の事例を紹介するなど、全ての学校で効果的にタブレットを活用した学習が行われるように推進してまいります。

 最後に、情報リテラシーの育成についてでございますが、低学年から各教科等の学習の中で自分の考えを発表する場面などを計画的に行い、正しい情報を分かりやすく発信する指導を重ねることで、情報収集の力、情報選択の力、情報発信力などの情報リテラシーを育成しております。あわせて、個人情報の扱い方やインターネットを介した様々なトラブルを回避するための情報モラルにつきましては、セーフティー教室などの機会に指導しているところでございます。これらの活動を通して、児童・生徒が情報や情報技術を適切かつ効果的に活用して、自分の考えを発信することができる力を身につけさせてまいります。

〔構造改革担当部長石井大輔登壇〕

○構造改革担当部長(石井大輔) 私からは、行財政の構造改革で生み出す財政効果の目標・見込みについての御質問にお答えいたします。

 財政的な非常事態に対処する観点から、予算編成におきましては、歳出の一般財源充当事業費を基準となる一般財源規模に近づけるよう努めていく考えでございます。一方、実行プログラムでは、個別プログラムそれぞれに設定している想定する成果を目指すものとし、六つの指標及び目標によって統制を図っていく考えでございます。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 2の中野区の公務員倫理の(1)の予算の積算根拠および業者選定について再質問させていただきます。

 先ほども挙げましたけれども、すごい金額の差がある見積りが二つあって、適正な金額が積算根拠として出ていないというところで、こういったことが役所内で多々あるのではないかということを危惧しておりまして、そういった観点から、予算提案のときに予算の積算根拠、決算のときにはそれをどこの事業者がやったか、決算においては出していただけるということですが、予算に関しては契約締結後ということでした。我々としては積算根拠をしっかりと出していただいて、緊張感がある中でそういったお金の支出のところを議会で審議していきたいなと考えているわけですけども、そういったところ、出せないというのであれば、どうやれば我々は金額の妥当性について審議をしていけばいいのか。それをしっかりやっていくことが、構造改革をやる前に大前提として中野区政が今求められていることの一つなのかなと思っておりますので、その辺、どうやってもう少しそういったスリム化をしていくのか、方針を伺えればなと思っていますので、よろしくお願いいたします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤たくま議員の再質問にお答えいたします。

 我々が予算を要求する中で、事業の積算根拠についてどのようにチェックをしていただけるかということだと思いますけれども、それについては予算の質疑の中で、我々の業務の積算根拠についてお尋ねいただければ、業務に支障のない範囲内では我々もしっかりと説明をしていきたいというふうに考えておりますので、そのようにお願いしたいと思います。

○議長(内川和久) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和2年11月30日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 行財政の構造改革について

  (1)施策について

  (2)施設について

  (3)組織について

  (4)その他

 2 新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについて

  (1)テレワーク普及に対応したまちづくりについて

  (2)都市計画マスタープラン・住宅マスタープランについて

  (3)その他

 3 その他

 

○議長(高橋かずちか) 初めに、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自民党の立場から質問いたします。

 その他で、ドローンの実証実験、旧中野刑務所正門について、伺います。

 1、行財政の構造改革について。

 さきの決算特別委員会総括質疑において行財政の構造改革は5年程度かけるべきと私から区に提案させていただきまして、その辺意識を共有できたと思いますので、その上で質疑します。

 (1)施策について。多くの議員が取り上げましたので、1点のみ質問します。

 区有施設整備計画は、今定例会で提示とのことですけれども、財政の裏付けなしでは絵に描いた餅です。施設に関する財政計画はいつ示されるのか、お伺いいたします。

 続きまして、(2)施設について。施設の幹となる新区役所整備について、伺います。

 新区役所のシステム、レイアウトは、コロナショックを契機としたデジタルシフトの推進を勘案する必要があります。中野区においてマイナンバーカードを利用した証明書のコンビニ交付サービスは、これまでの住民票の写し、印鑑登録証明書に加え、来年1月18日よりさらに拡充し、証明書交付で役所に来る必要がなくなります。2021年3月からは健康保険証との一体化が開始します。平井卓也デジタル改革担当相は、11月17日の記者会見で、将来的に保険者の判断で保険証発行の停止も選択肢との考えを示しました。

 そこで伺いますが、中野区は、マイナンバーカード普及を含むデジタルシフトによって生まれる業務削減量、財政効果をどのように見込んでいるのか、伺います。

 古代ローマの作家、ユウェナリスが唱えた「健全なる精神は健全なる身体にこそ宿るべし」、スポーツウエアメーカーのアシックスの社名の由来となっていることですけれども、中野区は、新庁舎を健全な身体とし、そこに健全なる精神を宿した業務体制とすべきです。構造改革5年間で、3年後に控えた新庁舎完成は絶好の機会です。厳しい財政状況ですが、新庁舎開設から逆算すると業務改善、システム検討は今すぐ取りかかるべきです。

 先日、会派で23区内最新の渋谷区役所を視察しました。渋谷区では、仮庁舎に移転し、業務改善やペーパーレス、テレワークなど実証実験を行い、新庁舎に移転しましたが、中野区は現庁舎から新庁舎へそのまま移転するということで、現庁舎内で実証実験をし、そこから得られた知見を新庁舎全体に生かすべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 渋谷区役所では、2階に福祉手続き・相談フロアに四つの部署、社会福祉協議会があり、個別ブースに担当者が入れ替わりで対応するワンストップサービスが確立されております。3階の暮らしの手続きフロアには、住民戸籍課、国民健康保険課があり、住民票の異動にひもづく登録をサポートし、関連窓口は同じフロアにあり、スムーズに完了いたします。庁内テレワークが確立し、窓口とバックヤードの執務室のフロアを分けることでワンストップは可能としました。

 現在、中野区は、庁内と庁外とのテレワーク環境づくりに注力しておりますが、そもそも庁内同士のテレワークさえできなければ、新庁舎移転後に使いこなせるのか、疑問であります。庁内におけるテレワーク、ペーパーレス、フリーアドレスを強力に推進するためには、強いリーダーシップの下、例外を認めないルールの徹底、早期のスケジュールの提示など、推進体制の構築が必要ですが、区はどのようにお考えか、伺います。

 また、テレワーク推進にはICT整備と業務改善がセットです。現在、ハードは総務部、ソフトは業務改善課、システムは企画部と、異なる部署で検討しておりますが、ばらばらでよいものができるわけではありません。ハード、ソフト、システムを一体で検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 非常に細かい話ですが、新区役所に移転するまでに消耗品の購入や在庫管理等の庶務的な業務を各所管ではなくフロアごとに共同化する必要があると考えます。私の公務員のつたない経験上ではありますが、職員によっては在庫数の維持に情熱を持ち、常に棚卸しをしたいというような方もおり、非効率です。細かいことの積み重ねですが、これも現庁舎における実証実験の実施、そして新庁舎における消耗品の管理方法をどのように考えているのか、お伺いいたします。

 (3)組織については、ドラスチックな改革を求めます。各係の職員数は繁忙期に必要な人数を念頭に2,000人が配置されており、区が定める事業概要の事務分掌以外を行うことは越権行為となりかねず、積極的に他部署の手伝いをすることはありません。行政が縦割り組織と言われるゆえんではありますが、税金から給料が出ている公務員の業務所掌を明確にする必要があります。

 田中区政では、課を分野という名称にし、人事の縦割りを緩めたものの、結果としては実らず、区民から分野とは何か理解されず、酒井区政で名称を戻したことは評価いたします。それら経緯を踏まえ、一部係員を係ではなく、課の直属の職員にし、所掌を広げることで係の所掌事務を超えた事務分担や協力・連携を可能とし、業務の効率化を図り、超過勤務の縮減や定数の削減を実現すべきです。新庁舎のフリーアドレスと相まって、常に全体を見渡せる職員が増え、区の底力を上げ、繁忙期対応、トラブルシュートをスムーズに行える体制とすべきと考えますが、区はどのようにお考えか、お伺いします。

 組織改編には、区の外郭団体、関係団体の統廃合も必要と考えます。各団体の創設当時の事業内容が変わり、財源が先細りする中で事業全体の見直しが考えられます。例えば、中野区国際交流協会と公益社団法人中野教育振興会、国際交流と教育という親和性が高い事業の統合はいかがでしょうか。社会福祉協議会の新庁舎移転後に空く社会福祉会館に移転し、大学やブロードウェイなどと連携することで国際交流がより円滑になり、大学との強い連携は、現在、区職員約3名でフルの直営で行っている生涯学習大学などを外部委託する受皿となり、業務負担の軽減にもなります。あくまで一案ですが、中野区は構造改革で関連団体を再編すべきと考えますが、区はどうお考えか、伺います。

 以上で本項目の質問を終えます。

 2、新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについて。

 JR東日本によると、2020年8月の中央線快速、中野から新宿駅間の終日の利用率は昨年度比で35%減っております。各家庭でオンライン会議をしようにも、子どもの声などの生活音があり、もう一部屋欲しいと切望し、中には車でオンライン会議をするような家庭もあります。ライフルホームズの今年8月の調査によると、「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」では、準近郊・郊外エリアに位置するまちのランクが上がり、中野区は12位から22位、同じ中央線の立川は46位から23位になりました。コロナショックで中野区の都心に近いメリットが著しく損なわれ、現在のテレワークしづらい環境を打開しなければまちとしての活力を失います。このピンチを、短期的及び中・長期的な観点で分別し、対応する必要があります。

 そこで、短期的な戦略として、(1)テレワーク普及に対応したまちづくりについて、伺います。

 中野がコロナ期にむしろ発展するためには、5Gなどの情報通信技術による在宅勤務スタイル、自宅の近隣にシェアオフィスやコワーキングスペース、それに付随した子育て施設やカフェなどがある新しい生活様式に対応したまちづくりをする必要があります。中野区では手狭と感じている方々を早々に救い出さなければ転出を決意されかねません。これまで都心部を中心とした勤め先周辺で落とされていたお金を中野区に落としてもらうことになれば、中野区に新しい消費活動や産業ビジネスの活性化も望めますが、テレワーク普及に対応したまちづくりについて、区はどのようにお考えか、お伺いいたします。

 次に、中・長期的な観点から、(2)都市計画マスタープラン・住宅マスタープランについて、伺います。

 都市計画マスタープラン及び住宅マスタープランの改定を行っており、都市計画マスタープランはおおむね20年後、住宅マスタープランが10年後の中野のまちの姿を描いた、すなわち中・長期的な視野での検討で、区が進める都市計画・都市基盤整備、住宅や住環境施策の根本的根拠となるもので、まちづくりにおいては基本構想・基本計画よりも重みのある方針と言えます。新しい生活様式等の考えを盛り込むにも非常に重要な改定作業です。コロナ禍で本来では家族間でもマスクの着用が推奨されますが、事実上、家族間ではマスクを外す場合が多いです。今、社会コミュニティの最小単位である家族が見直され、核家族化と逆行し、親子2世帯もしくは3世帯家族など、昔ながらのスタイルに回帰することも考えられます。家族同士が力を合わせることで保育、医療・介護等の問題が少なからず緩和につながり、行政としても願ったり叶ったりで、地域包括ケアシステムにも資することです。そのため、全世代的に過ごしやすいまちづくりを推進させる必要があります。手狭と思われている住環境の改善、生活インフラの拡充、自然や広場が多いまちづくりが必要になると考えますが、中野区の今後のまちづくりの方向性についてどのようにお考えか、伺います。

 また、例えば、住生活基本法に定められている最低専用面積25平方メートルに、中野区の条例で容積率などにインセンティブを持たせながら面積の上乗せなどをし、中野区全体の住宅及び生活の質の向上をさせる転換期だと考えます。この点、都市計画マスタープランや住宅マスタープランにおいて、今回の新型コロナウイルス感染症の経験について、改定作業の中でどのように対応するのか、お伺いいたします。

 6月5日、国土交通省は、公道におけるテラス席や機材の設置などのルール緩和を行い、中野区にもこの制度を使った店舗ができました。公共空間の利活用はエリアマネジメントの基本であり、小さい一歩でありますが、中野区にエリアマネジメントののろしが上げられました。西武新宿線の連続立体交差事業の沼袋駅バス通りをはじめとした再整備、弥生町・大和町防災まちづくりなどにおいて公共空間活用の緩和をインセンティブとすることで、特に商店街では道路幅員拡大によるにぎわいの創出を懸念する方々に対して安心材料になるとも考えられます。

 また、5月20日、国土交通省は、歩行者利便増進道路制度を創設しました。これら制度が地域の不安を緩和させる一助となりますが、都市計画マスタープラン改定ではどのようにお考えなのか、区の見解をお伺いいたします。

 (3)その他で、公道の活用について、お伺いたします。公共空間の活用ならば、行政が公道にベンチを設置することで一定の効果が得られ、高齢者・障害者の方たちの休憩場所にもなり、ユニバーサルデザインに資するものです。例えば、歩道の広い山手通りにおいて、公共施設や店舗の前、あるいはバス停前などにベンチを設置していただけないか、東京都へ働きかけていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

 以上でこの項の質問を終えます。

 その他で、ドローンの実証実験について、お伺いいたします。

 中野区が未来都市として社会・経済ともに成長するために、スーパーシティ法案、国家戦略特区法案などを活用した事業を立案すべきだと考えます。中野区としては、国立研究開発法人建築研究所との実証実験が今その可能性がある事業と考えます。同研究所は、ドローンを活用した外壁点検などを中心とした建物診断技術の研究開発の実証実験をするために、中野区に区役所庁舎と中野サンプラザのフィールド提供を依頼しました。人口過密都市における同実験は日本初の試みであり、中野区で先進事例が生まれました。中野区からの費用は一切なく、フィールド提供のみで区の関連施設の診断が行われました。今後、高度成長期に建設された建物に一気に老朽化の波が訪れ、建物診断技術が注目されていきます。同研究所は、今後、様々な建物診断の実証実験を行うために中野区とさらなる連携を図りたいと打診しているようですが、区はいかがお考えか、伺います。

 最後に、旧中野刑務所正門について、伺います。

 区は、我が会派の要望を聞き入れない形式での関係者への意見聴取、アンケートをした結果、現地保存しかないという認識を示しました。我が会派は、小学校建設を考えると現地保存が合理的な判断ではないと再三申しましたが、区は、専門家の意見、アンケート結果が現地保存方針のエビデンスであると主張していたにもかかわらず、このたび一転して、区民に何の説明もすることなく、移築と判断いたしました。これまで区は、ボトムアップ区政ということで意見聴取やアンケートを活用したEBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)を説いてきましたが、一体何だったのか、伺います。答弁によっては、これまで中野区が意見聴取、アンケート結果を基にしたエビデンス作成手法を自ら否定することになりますので、御留意ください。

 平成31年2月1日、区長記者会見で、2023年度に平和の森小学校の供用開始と発表されました。今回の判断で2027年度の供用となり、早期の新校開校から程遠い結果となりました。また、せめて早々に移築を選択していれば、当初の学校敷地には影響が出ないために、今年度中に平和の森小学校の基本構想・基本計画が完成し、来年度から実施設計に入れ、工期を1年間は少なからず短縮できたはずです。区は、しっかりとした調査を行わず、決断できず、工夫も努力もなく、平和の森小学校の完成がいたずらに遅れ、子どもたちにしわ寄せが行っている点についてどうお考えか、伺います。

 区の恣意的とも受け取られるアンケート方法、そしてその結果のみをエビデンスとし根拠とするのではなく、現地周辺にお住まいの方々の声を聞くことが本当のボトムアップとなると考えます。先日行われた保護者、地域住民の方々への説明会でどのような意見があったのか、伺います。

 移築は、現在においてはあくまで案ですが、改めて方針が変わる可能性があるのか、移築で決定なのか、伺います。

 以上で私からの全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、行財政の構造改革について。施策についての施設更新経費の推計についてでございます。区有施設整備計画につきましては、計画に盛り込む区有施設配置の考え方を今定例会中の常任委員会においてお示しすることとしております。今後10年間の施設更新に係る経費につきましては、基本計画における財政見通しと併せて検討を進めているところでございまして、来年1月に策定する区有施設整備計画(素案)の中でお示しする予定でございます。

 次に、施設について。デジタルシフトによる効果についての御質問です。平成29年度に行った新庁舎に向けた調査では、来庁者のうち約46%が諸証明取得目的となっております。このことから、マイナンバーカードの取得率向上によるコンビニ交付の普及、あるいはさらに進んでデジタルシフトに伴って各種手続における証明書添付の省略等が進むことによって、諸証明発行に係る職員の業務量の削減、来庁者対応の削減等を見込むことができると考えております。

 続きまして、新しい働き方の実証実験についてでございます。新庁舎整備に伴う新たな執務環境への移行は、可能な限り現庁舎のうちから課題を発見し、トライアンドエラーを繰り返しながら移転までに効率的かつ最適な解決策を検討・検証していくことが必要であると考えております。来年度はパイロットオフィスの整備を検討しておりまして、無線LANやタブレット端末といったICT環境や、多様な打合せができ職員の席を固定しない執務環境の整備、さらにペーパーレスを前提とした働き方などの実証実験を行う予定でございます。

 次に、新庁舎に向けた推進体制についてでございます。新庁舎の整備を契機とし、区民サービスや職員の生産性を向上させるためには、これまでの区職員の働き方に対する意識を大きく変えていく必要があると認識をしております。新庁舎では場所を選ばない働き方やペーパーレスなどによる効率的な執務環境の確立を目指しており、その実現に向けて、既存文書の電子化やICTを活用した紙の使用を前提としない新しい働き方を浸透させていくことが重要であると考えております。こうしたことから、今年度中にペーパーレス推進体制を構築し、基本方針の策定や既存業務の見直し、改善を全庁的かつ強力に進めていく考えでございます。

 続きまして、新庁舎に向けた一体的な検討体制についての御質問です。新庁舎移転はこれまでの働き方を見直す好機であり、建物の整備はもとより、ICTやペーパーレス環境の整備など、生産性を高め、効率的に働ける執務環境を確立することが重要であると認識をしております。こうしたハードやソフト、システムの整備は密接な関係にあることから、一体的にこれらの業務を推進する体制について今後検討を進めていく考えでございます。

 続きまして、消耗品の一括購入・集中管理についてでございます。構造改革において生産性の向上につながる事務執行の改革を検討する必要があると考えておりまして、その一つの取組として、現状各課で個別に購入・管理している消耗品につきまして一括購入し、集中管理とすることなどが挙げられます。新庁舎では、原則として一括購入、集中管理とすることで業務を効率化し、余剰在庫及び設置スペースの削減を行う計画でございまして、開設までには様々な課題が想定されることから、来年度からの一部部署などにおける試行について検討してまいります。

 続きまして、係を越えた協力・連携体制についての御質問です。区民にとって分かりやすい組織とするため、平成31年度の組織改正によって一般的な組織名称である課と係を改めて設置いたしました。現在の体制でも、課の重点課題について必要に応じて担当係長を配置するなど、実質的には課直属となるような体制を取っているところでございます。また、課の中で係を越えて繁忙期の対応や協力をすることは可能でございます。臨機応変に各所属で対応しているところであります。長期的には、より効率的な事務分担によって超過勤務の縮減や定数の削減につながるような人員配置ができないか、検討していきたいと考えております。

 続きまして、関連団体の再編についての御質問です。区としては、各団体が自主的・自立的な経営改善に努めていくことが基本だと捉えております。仮に団体間の調整の中で統廃合の可能性が選択として提案された場合には、区としても検討に加わっていきたいと考えております。

 続きまして、新型コロナウイルス感染拡大による社会変革を踏まえた今後のまちづくりについてでございます。

 1点目に、テレワーク普及に対応したまちづくりについて。新型コロナウイルス感染症の影響によってリモートワークなどの新しい生活スタイルが広がってくると、産業の分野においてもこれに対応した施策が必要となってくると考えております。今後の感染症の状況とそれに伴う消費行動や働き方の変化による区民のニーズを踏まえて、中野のまちの経済活性化を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、新型コロナウイルス感染症を踏まえたまちづくりの方向性についてでございます。新型コロナウイルス感染症の対応に向けては、いわゆる3密を回避した新しい生活様式が求められ、通勤スタイル、テレワークの普及、オープンスペース等の活用など、区民の住生活や都市整備の在り方に大きな影響を及ぼしていると考えております。都市計画マスタープラン・住宅マスタープランの改定において都市の将来像を描く際には、区民のライフスタイルの変化や都市活動・社会状況の変化をしっかりと踏まえ、良質な住環境の形成や新しい生活様式に対応した都市基盤の整備など、持続可能な都市づくりに向け検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、新型コロナウイルス感染症対応と都市計画マスタープラン・住宅マスタープランの改定についてでございます。都市計画マスタープランや住宅マスタープランの改定においては、都市活動の変化に対応した住環境整備、オープンスペースや都市交通の在り方、また複合災害を踏まえた防災まちづくりなど、学識経験者からの意見も踏まえ、課題整理を行っております。今後、国や東京都の検討状況も踏まえて改定作業を進めてまいりたいと考えております。

 次に、にぎわいある歩行者空間の形成についてでございます。都市計画マスタープランにおいては、改定中の基本構想が示す「快適で魅力ある住環境」の実現に向けて、国が推進する「居心地が良く歩きたくなるまちなかづくり」、これを都市整備の方針の一つとして盛り込む予定でございます。この中で、街路を使った歩行者滞在空間の創出や官民連携によるにぎわいあるオープンスペース設置など、人々が出かけたくなるまちづくり・都市づくりについても検討を進めているところでございます。

 続きまして、歩道へのベンチ等の設置についてでございます。新型コロナウイルスを契機としたまちづくりの方向性について公表しており、この中で歩道等へのベンチやオープンテラスの設置など、歩行者滞在空間の創出に向けた支援策や規制緩和等を国は示しております。本趣旨を踏まえ、区としても歩道空間の活用について検討を進めるとともに、東京都に対して連携協力を求めるなど、良好な街路空間形成に向けて取り組んでまいります。

 続きまして、旧中野刑務所正門について。曳家移築の判断についてでございます。旧中野刑務所正門の取扱いについて、当初、現地での保存と決定しましたが、曳家移築を含めた多角的な検討するべきではないかという議会での御議論がございました。その後、昨年実施した学術調査によりますと、曳家が技術的に可能であることが分かり、また正門の公開活用と良好な教育環境の両立が難しいことから、文化財保護審議会の答申や教育委員会からの正門の取扱いに係る意見等を踏まえて再検討を行い、先日の常任委員会において正門の取扱い方針(案)として曳家による移築を報告したところでございます。結果として、平和の森小学校開校スケジュールに影響が生じ、遅れにつながってしまったことについてはおわびを申し上げたいと考えております。

 次に、旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)に係る説明会についてでございます。旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)に係る地域住民に対する説明会につきましては、11月29日、昨日に開催したところでございます。この中で、正門に文化財的価値があるのは分かるが、現在の子どもたちの環境を考えると、一日も早い新平和の森小開校を願うなどの御意見をいただきました。

 また、11月20日に開催した、平和の森小保護者説明会におきましては、同校学区域内の未就学児の保護者などが出席できる説明会を開いてほしいとの意見がございましたので、これらの保護者を含めた地域住民に対する説明会を12月中に実施することといたしました。その後、これらの説明会や議会での意見などを踏まえて、正門の取扱い方針を決定し、議会に報告してまいります。

〔企画部長高橋昭彦登壇〕

○企画部長(高橋昭彦) ドローンの実証実験について、お答えいたします。区としては、中野区の地域資源を最大限に生かし、様々な社会実験を誘導・促進することで区の持続的発展につなげていきたいと考えており、ドローンについても、過去の経緯を踏まえ、活用可能性を検討してまいりたい、そのように考えてございます。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 旧中野刑務所正門について、再質問させていただきます。

 私、当時、現地保存、移設等、案が出ているときに、アンケート結果によって現地保存というふうになっていて、当時から残すというのがありきでアンケートが取られていたように感じますし、その前の選択肢の時点で移設というものもあって、学術調査を経る前から移設というものも既に案があった。なので、当時から移設というものも選択肢にあったので、学術調査前後で考えが変わるというのが、ちょっとそういうわけではないと思う。つまり、当時、委員会では、そのアンケート結果によって、現地保存しかない、これがエビデンスなんだと言ってきたにもかかわらず、今回、そのエビデンスを覆す形で、結局移築にしますというふうに言っていた。区がこれまでアンケートでボトムアップだと言っていた、そのエビデンスベースだと言っていたものを自ら否定するようなことが今回の決断だと思っておりますけれども、その辺についてちょっと詳細に語られていなかったように感じますので、再質問とさせていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再質問にお答えいたします。

 旧中野刑務所正門についてということで、最初に現地保存を方針として決定したというときの、そのエビデンスについての御質問だったと思います。現地保存についてということでは、当時の有識者に聞いた意見等で現地保存をしない、移築をすることによって文化財の価値が損なわれるという、そういう判断があったこと、それからタウンミーティングなどを開催していろんな区民の皆さんの意見を伺いました。そのときに様々学校の教育環境をよくするという声をたくさん聞きましたし、また門をそのまま現地保存してほしいという声もたくさん聞きました。その中で、早く教育環境を改善するために、現地保存にして、学校の改築を急ぐという結論を一旦出したわけでございます。その後、議会から御意見等をいただきまして、多角的な検討するということで、その中で移築というものの可能性があるということと、また文化財の価値というものも直ちに損なわれるわけではないというような状況が生まれてきたことによって、今回判断を変更したということになります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 同じ旧中野刑務所正門について、再々質問させていただきます。

 今の御説明から行くと、議会からの意見もあった、当時のアンケート結果、タウンミーティングなどの結果などもあって、あの時期ではそういう判断があったということでありますけども、当時やはりいろいろと、曳家というものは電話1本したら、そんなものはできますよと、割と曳家業者ができると、技術的に不可能ではないと言っていたにもかかわらず、なかなか難しいというような意見があると、当該委員会でそんな答弁もあったようにも記憶しております。そういった中で、当時しっかりと調査をしていなかったというのが一つの原因になっているのかなというふうに考えております。タウンミーティング等の意見交換やアンケート結果、それも区が掲げる中ではエビデンスというのかもしれませんけど、そもそもできるかどうかというような技術的な見地とか、あと合理的な判断というものが今回の判断に至るまでちょっといろいろと不足していたのではないかなというふうに考えるわけですけれども、その辺はどのようにお考えなのか。

 そして、これまでいろいろとアンケート結果など、区民のボトムアップと言っていた中で意見を集めていくというふうには言っておりましたけども、それだけではなかなか判断をつけてはいけない、もっと総合的に判断して、合理的な判断というものがあるのではないかなというふうに、その辺のところを区長はどのようにお考えか、再々質問をさせていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再々質問にお答えいたします。

 当時、曳家については、文化財的な価値が失われるということを専門家からの意見として聴取した結果、曳家についての可能性というものがそこではないというふうに判断したところは否定できません。なお、現地保存したとしても、学校の教育環境というものがこれは両立できるのではないかというところで私としては考えていたところでございますけれども、結果的に教育環境の両立と現地保存というものはなかなかこれは両立し難いということが判明した時点で、私としても考え方を変えたということでございます。

○議長(高橋かずちか) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和2年09月18日中野区議会決算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 自由民主党の立場から総括質疑させていただきます。河野太郎行革担当大臣がいろいろと規制改革のところを打ち破るということで、ちょっと与えられたこういった仕組みの中でやれることをやっていきたいなということで、こういったフリップを今回つけさせていただきました。いろいろ御協力いただき、ありがとうございます。また、インターネット中継が今回からやられるということで、こういった質問項目が多数ありますけれども、こういったところも見やすいものを作っていったほうがいいのかなということでの試みでもありますし、今回の行政報告に挙げられているのが3、4に全て項目として書いております。つまり、これは行政報告で今後やっていくもののチェックリストとして見ていただきたいという趣旨もございます。そういった観点からいろいろと質問させていただきます。

 それでは、1、令和元年度決算および基準となる一般財源規模の増加の理由について 、決算についてはほかの委員が質疑されましたので、申し訳ないですけど、割愛させていただきまして、基準となる一般財源規模について示します。

 左が令和元年度のものであります。右が令和2年度で編成されています。大きな違いとしましては、基準額を超えた財源超過分を貯金して、足りなくなれば取り崩す手間をかけておりました。しかし、令和2年度よりその手間をなくしました。例えば分かりやすいのが体育館整備です。要求資料の総務105番、令和元年度、令和2年度における基準となる一般財源規模が増額になった主な要因と事業一覧を見ると、令和2年度750億円になった理由に中野区立総合体育館の開設があります。しかし、平成31年度の予算概要で見ますと、(仮称)中野区立総合体育館整備14.64億円は臨時的な経費として基金の繰入れで行ってあり、基準となる一般財源規模に入っておりません。平成30年度においても同様でありました。つまり令和2年度は臨時的経費を基準となる一般財源規模に入れて計算しています。一定の規模を超えないような手間を省きました。

 一般家庭で言えば、お小遣い制度だった会計が、令和2年度から給料の全てを財布に入れて、パソコンが欲しかったら買った、余ったから貯金する、そんなイメージになるわけです。自民党、我が会派としてはこれが財政支出のたがが外れたと指摘しているわけであります。別に規模を来年度下げれば40億生まれるとは思っていないですけれども、こういった基準を上げたことによって経常経費が臨時的経費に隠れてしまって増加が分からなくなってしまうというところに疑義を感じているわけであります。なぜこの基準額を上げて基金を一財にため込む、この手間をなくしてしまったのか、お伺いいたします。

○森財政課長 基準となる一般財源規模でございますが、その規模、基準を上回った歳入は基金に積み立て、歳出が基準を上回った場合は基金を繰り入れて財源の調整を行っているということでございまして、この運用について変更はしていないところでございます。今、委員が少しお話しいただいた臨時的経費の取扱いという部分については、確かに御説明という部分については一部変更しているところではございますが、基準額を上げることにより経常経費の増加を見えにくくしているといったような認識は持ってございません。令和2年度は歳出の一般財源充当事業費が750億円の基準の範囲内に収まったことから基金からの繰入れを行わず、従来の考え方に基づいた編成をしているということでございます。

○加藤委員 そうしましたら、体育館の経費を平成30年度と平成31年度は基金の繰入れでやっていて、令和2年度ではこの750億の中に入れているというこのやり方の差というのはどこから生まれてくるんですか。

○森財政課長 先ほどの答弁の繰り返しになるところでございますが、令和2年度については一般財源充当事業費が750億円の基準の範囲内に収まったと。それは臨時的であっても経常的でも同じということでございます。ということなので基金からの繰入れは行っていないということでございます。令和元年度、平成31年度当初の予算編成においては基準額を超えたということでございますので基金からの繰入れは行ったということになります。

○加藤委員 やり方を変えたというのはお認めになるということでよろしいんですか。

○森財政課長 やり方を変えたというよりも、説明のところで基準となる一般財源規模を超えた部分が臨時的な経費の一部が当たっていたといったようなことは確かに令和元年度の予算の概要のところでは御説明をしているというところでございます。そこのところはおっしゃるとおりなんですけれども、繰り返しになるんですけれども、令和2年度については750億円の基準の範囲内に収まっているということですので、臨時的経費であっても経常的経費であっても基金を取り崩すことなく予算編成を行ったということになります。

○加藤委員 こういったところを、ちょっと自分が夫婦の話というと変ですけど、こういった会計制度を家庭内でいきなり変えちゃうとやっぱりもめごとの要因になるわけですよ。この辺の説明をしっかりと説明してもらわないとやっぱりもめてしまうので、議会にこういうふうにちょっと趣旨を変えました、方法を変えましたという説明はしっかりと丁寧にやっていただかないと信頼関係が失われるということで、来年度はまた全く異なった方法でやらざるを得ないところもあると思いますけど、その辺の説明はしっかりしていただきたいと思います。

 それでは、次の社会情勢を踏まえた令和3年度歳入見込みについて、特別区税についてお伺いいたします。

 これは過去のリーマンショック前後の特別区税の推移で、リーマンショックにより翌年度以降減収して、3年後が減収のピークとなります。翌年度じゃないんですね。平成23年、東日本大震災があったせいか、その税収が復活するまでには5年ぐらいかかっておりますけれども、コロナショックによるこの影響というのはどのように見込んでおりますか。

○矢島税務課長 新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、多くの納税相談の実情から区民の所得の減少が推測され、来年度につきましてはそれに伴う収納率の低下や課税額の減少などの影響があると見込んでございます。長期的な影響につきましては、経済の回復には新型コロナウイルス感染症の今後の状況も関係してくるため、現時点では見通すことは難しいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。

 次に、特別区の交付金についてお伺いします。リーマンショック後2年後が減収のピークとなっております。コロナショックによります特別区交付金についてどのような予測をされておりますでしょうか。

○森財政課長 令和3年度の特別区交付金につきましては、リーマンショック時のGDPの成長率と減収額を踏まえ、今年度のGDPの成長率の予測値から来年度の減収額を推計し、特別区交付金といたしましては48億円の減を見込んでいるところでございます。令和4年度の推計につきましては、令和2年7月の経済財政諮問会議提出資料であります中長期の経済財政に関する試算に示された地方税収等の伸びを参考に推計をしておりまして、令和3年度から約1.1%の伸びを見込んでおります。

○加藤委員 ところで、特別区交付金は各区の基準財政需要額から収入額を差し引いた金額で、基準財政需要額は、人口、学校数、生徒数、道路面積、いろんなものから算出して、収入額のほうは、特別区税、交付金、地方譲与税から算出されます。リーマンショックで中野区の特別区交付金が平成20年度、353億円から319億円へ翌年度下がるほど人口や区民税の変化があるわけではありません。私はオープンデータから、基準財政収入額からその金額を試算しましたけど、おおむね妥当な数字は出せました。基準財政需要額はちょっとそこで計算方法が全く分かりませんでした。この金額の差が出てくるのは何でかなというところで、リーマンショック時の基準財政需要額と交付金の算定方法について教えてください。

○森財政課長 基準財政需要額につきましては、今、委員少し御紹介いただきましたが、それぞれの項目について単価等が決められておりまして、そこから各区の状況、規模等に応じて算出をしているところでございます。リーマンショックの際の算定なんですけれども、平成21年、また平成22年において普通交付金の総額の減額が大きく見込まれたということでございまして、そのため、都区財調協議による基準財政需要額の計算におきまして、投資的経費の圧縮や臨時的に起債を充当するなどの財源対策を行った上で交付金を算定したというところでございます。

○加藤委員 つまり需要額というのは、結局23区で調整3税をどういうふうにパイを分けるかという計算式で、毎回区で起債をしたからお金が足りるんだろうというような、そういった想定で金額が大きく変わってしまうということで、結局このパイが少なくなってくるということは中野区に対して交付金が結果減少してしまうということでよろしいですか。

○森財政課長 リーマンショック時の平成21年度、また平成22年度についての基準財政需要額の算定方法については先ほど御説明をしたところでございますが、そういったことの変更により普通交付金のほうの減額にもつながったということになります。

○加藤委員 そうすると、結局パイを増やす以外にないということになりますので、区長には特別区長会で、現在、区が55.1%という割合になっていますけれども、これを引き上げるように強く要望していただきたいなということをここで要望させていただきます。

 次の今年度と比較し92億円減収が予測される次年度の一般財源についてです。リーマンショック前後の一般財源の推移を示します。この水色──色はないです。すみません、カラーにすると、全部で8万円するとか言われてやめちゃいましたけど。ここで足りない部分はこういう色になっていますけれども、2年後が一番減収となります。リーマンショックが9月ぐらいにあったというのと、コロナが今回年度初めから財政的には大きな影響というのがあるので、リーマンショックのように2年後が一番厳しいのかというとなかなか分からないところではありますけれども、一応そのリーマンショックのときと同じような計算をしますと、リーマンショック翌年からどのぐらい減収があったかというのがこの図になります。この前、9月1日の総務委員会の財政フレームの資料を使って今回のコロナショックを見ますと、92億円が来年度、そして徐々に低下するということで、合計215億円の減収ということが見込まれていますけれども、区は来年度だけでこういった穴埋めをすべきではなくて、他の委員も言っていましたけれども、中長期的にこの穴埋めをすべきと考えますけど、区のお考えをお伺いします。

○森財政課長 一般財源の歳入が今年度の当初予算並みに回復するというのは複数年要すると見込んでいるところでございます。ですので、令和3年度予算における見直しだけでなく、中期的な取組が必要だと考えております。

○加藤委員 次に、この215億円をどうやって穴埋めするかというのが行政報告で伝えられたと思いますけども、僕はこの行政報告を読んでこういったイメージを描きました。まず来年度予算、横が期間で、縦が財政効果です。つまりどのぐらい歳出を抑制したかというところになります。最初の令和3年度の予算規模を圧縮できれば、それを5年間続ければ、この5年間ずっと同じ金額を抑制できる。これはかなり厳しいですけど、区長の覚悟が一番重要になってくるところかなと思います。行政報告の中では行財政の構造改革というのも書かれていますけども、それは時間がかかるんで、効果としてはこういうふうに徐々に増えてくるもんだなと思っています。つまり、12月までに、この後聞きますけど、まずはここで、こういったところで行政報告の中身を僕はこういうふうなイメージを持って読んでいたんですけども、区としてはどういったイメージをお持ちか、お伺いします。

○森財政課長 行革の効果が徐々に現れてくるといった部分についてはそのとおりだろうなと思います。おっしゃられるように、今後の財政状況についてしっかりイメージを共有することが必要だと思いますので、財政、企画部門だけでなくて全庁的にそういった取組は必要だろうと考えております。

○加藤委員 では、大きい3の行政報告に示された令和3年度歳出抑制について、つまりここの下のバーのところになります。主に四つの手法が示されており、やり方によってはこういった5年間続く財政効果が得られると思います。来年度予算の編成はおおむね12月までに決定すると思いますけど、この四つの手法を残り2か月で実施するというスケジュール感でよろしいですか。

○森財政課長 12月には区長査定を行っていくということになりますので、令和3年度に向けました歳出削減などの取組、また、それを踏まえた各部の予算要求作業ということについて言いますと、残り2か月ということになろうかと思います。

○加藤委員 残り2か月間程度しかない中で、ちょっと取材をすると、まだ現段階でほとんど何も決まっていないということなんで、各項目の具体的な内容というよりはアウトラインだけ伺っていきます。

 (1)区立小中学校をはじめとした区有施設の改築・改修計画見直しについてですけれども、具体的には言えないんでしょうけども、これは全体的に施設整備を遅らせていくというイメージのものなんでしょうか。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 学校再編による学校施設の改築を計画どおり進めるため、令和3年度の予算には計上することになりますけれども、施設全体の整備のスケジュールにつきましては、今後の財政見通しや事業の重なりの分散化の観点、改修等の必要性や計画の進捗状況などを見極め、慎重に判断をしていきたいと考えております。

○加藤委員 後にも行財政の構造改革のほうでありますので触れますけれども、瞬間的な経済危機に対して持続可能な行政運営に資する区有施設の更新をやめるべきではないということをここでは指摘させていただきます。

 そうしましたら、次、(2)から(4)、取材を通じて同等のものだということでしたので、ちょっと質問通告しておきながら申し訳ないんですけれども、まとめて伺わせていただきます。廃止、縮小、先送りすべき事業、既存事業の統合、再編、見直し等事業のスクラップ、事業の評価、見直しは区長査定に至るまでどのようなプロセスとなるのか、お伺いいたします。

○森財政課長 まず既存事業につきまして各部において事業の効果等を評価する。その中で見直しができるかどうか等ということの検討を行っていきます。その結果、予算要求として上がってきて、まず企画部に対してその内容が示されるというようなことになります。企画部においては予算査定において部から示された要求内容、また見直しの状況などを踏まえて、事業の実施方法及びその経費についてさらなる精査、検討を行い、区長査定に上げていくということになります。新規・拡充事業については各部において検討、区長への説明を行い、区としての各事業の方向性を確認し、当然実施時期の見直し等、判断できるものについてはしていく必要がございますし、また、既存事業の再編、スクラップ等が反映されているかどうかというようなことについても確認をして、企画部においてチェックをし、最終的な区長査定に至るということになります。

○加藤委員 各部からそういった予算要求が上がってくるということで、予算要求前に事業を見直すかどうか、その辺のこれは継続すべきだ、縮小すべきだみたいなリストでABCDとかそういうランクがついてくると思いますけれども、そもそも各部一律に事業費2割カットというのが妥当なのか。子育て先進区だから子ども関係は1割で、ほかは2割とかそういうふうな、そういう意味でのむらはあっていいかなとは思いますけども、それがまず妥当なのかというのが気になる点と、あと、各部がこの無理難題に対して2割ちゃんと言ってくる部と、結局、いや、うちはもう増加しかあり得ないとかそういうふうに言ったときに同じ土俵で評価ができるのかなということがすごい気にかかるんですけれども、でも、それは企画部が調整しないといけない内容なのかと思うんですけども、そういった評価がばらばらな各部から上がってきたものをどうやって一律の基準に乗っけていくのか、その作業について教えてください。

○森財政課長 当然各部の要求、上がってきたものについては予算編成方針にのっとっているかどうかということを企画部のほうで確認をいたします。重なる部分もございますが、新規・拡充事業については、事業の優先度や関連する既存事業の統合、再編、また見直し等事業のスクラップにより経費が生み出されているかどうかの確認、また、当然見込まれる効果などデータ等も含めた計画がなされているかどうかの確認も行います。経常経費については、効果を分析した上で経費削減の状況ですとか、また実際の至った効果の原因の分析状況などを確認して精査をしていくということでございます。

○加藤委員 いろいろと基準がばらばらなところ、それをまとめるのはかなり時間がかかると思いますけども、その辺はしっかりと各部のむらを企画部のほうで調整していただきたいと思います。

 それでは、上がってきた企画部で評価をある程度一律にしたものをその後区長が査定していくというプロセスでよろしいですか。

○森財政課長 そのようになります。

○加藤委員 来年度予算編成まで待ったなしという状況ではありますけれども、ある事業はなくなってしまうかもしれない。スクラップされるかもしれないという事態、これまで政策立案プロセスをちゃんと公表していくというような話もありましたけれども、逆になくすというところも流れを、プロセスを出していただきたいと思うわけですけれども、議会や区民にそういった詳細に示していただけるんでしょうか。

○森財政課長 そういった事業の見直し等の検討過程、またどういった評価によってそういう考え方に至ったのかなど、そういった検討状況につきまして区議会や区民に対して時期を逸することなくお示しをしていきたいと考えております。

○加藤委員 それでは、次の項目、4番、行政報告に示された行財政の構造改革の推進について、これで言う三角形で示しているところでありますけれども、この効果が出るには時間がかかるものかなとは思っております。そういった観点でお伺いいたします。

 この行財政の構造改革の推進は施策と施設と組織の三つの歳出抑制が指針のようなもので示されておりますけれども、それぞれの内容、実現性、財政効果について伺います。

 (1)施策の再編について、(ア)施策の統合・再編について、取材をしたところ、この施策全体の統合、再編というのは基本構想・基本計画に関連するということでしたので、御担当からその内容、実現性、財政効果についてお伺いいたします。

○永見基本構想担当課長 新しい基本計画における施策につきましては、現在の新しい中野をつくる10か年計画(第3次)における施策の体系を新しい基本構想で描くまちの姿の体系に沿って全体的に再編をする考えでございまして、具体的な内容につきましては第4回定例会で骨子としてお示しをする考えでございます。また、新しい体系に基づいて基本計画に定める施策を実施するに当たりまして、民間活力や外部資源の活用、また効果的、効率的な組織体制、内部事務の効率化、そういった構造改革に取り組むことで財政効果を含めて持続可能な区政運営を行っていくものであると考えてございます。

○加藤委員 今後、組織とか施設の再編をどうやっていくかという根本的なところになってくると思います。もちろんこういった基本構想・基本計画が重要というところにはなりますけれども、ここでは財政効果を生むわけではないということですよね。

○永見基本構想担当課長 施策の再編を行いまして、その事業の実施をするに当たっての様々な取組で財政効果を生んでいくものと考えてございます。

○加藤委員 では、続きまして、(イ)公助の役割と自助・共助、例えば町会、自治会、防災会などはいろいろと関係の中で自助、共助、公助の連携を区とやってきたわけでありますけれども、今後さらにそういったところから自助、共助を引き出す、強化するというのはなかなか難しいことです。またそこから、つまり財政効果を生み出すということは難しいだろうなということです。新たに自助、共助を強化できるとしたら、今まさに地域包括ケアを構築しているというところで、そういったところから期待されるわけでありますけども、現在の地域包括ケアシステムで自助、共助の力を引き出して歳出抑制ができると考えられる事業はあるか。またその財政効果についてお伺いいたします。

○高橋地域包括ケア推進課長 自助、共助、公助等の適切な役割分担が将来にわたり持続可能な地域包括ケアシステムの構築のためには重要であり、歳出抑制はその成果の一つとして考えられるところでありますが、具体的な事業の財政効果として申し上げるということは難しいところでございます。

○加藤委員 医療、介護、そういったところの費用をこれ以上増やさないためにそういった自助、共助の力、あとこれに関しては互助とかもありますけれども、そういったところを考えますと、イメージとしては、歳出抑制をするけれども、歳出を削減するというところまでにはなかなか至れないのかなということで、この自助、共助についても構造改革の中でなかなか財政効果を生むのは難しいのかなというふうに理解しました。

 続きまして、(2)施設の再編について、(ア)施設の集約化・複合化を踏まえた適正配置について、例えば小学校内にキッズプラザ、学童クラブを整備することにより児童館を廃止していくということで、こういったところでどのぐらい財政効果を生むのか、お伺いいたします。

○細野育成活動推進課長 施設の廃止を行った場合には、その施設の運営経費等の減少という面では財政上の効果はあると考えます。幾らかというところにつきましては、財政白書には児童館全体で5.5億円というようなことを掲げているわけなので、そこから今のところは試算するしかないですが、廃止を行える場合には最低限運営経費等の減少という効果はあるというふうに考えます。

○加藤委員 5.5億円というのは年間ということですか。

○細野育成活動推進課長 財政白書に示させていただいたところで、現状の行政コストの計算手法によりまして平成31年4月から令和2年末までで5.5億円という試算をしております。

○加藤委員 金額算出は難しいということですけれども、ちなみに、児童館の配置の今後の在り方はどのようになっていますか。

○細野育成活動推進課長 令和元年第3回定例会の子ども文教委員会で御報告申し上げたとおり、現時点では中学校区に1館の配置としていく考えでございます。

○加藤委員 今、児童館は一例ですけれども、例え話ですけれども、そうしたら、区はほかに具体的にそういったことができる施設、どこら辺にイメージを持っておられるのか、お伺いいたします。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 区では現在区有施設は約270ございますけれども、それぞれの施設についての再編を考えているところでございます。その中で施設の集約化や複合化によってスケールメリットを生かした施設の運営が可能となると考えております。施設の管理費や人件費の軽減による財政効果が見込まれる組み合わせを現在検討しているところでございます。

○加藤委員 5年間というのは例えの話ですけど、コロナショックを考えたときに、そういったのを今から計画して集約とかする中で財政効果が生まれるにはちょっと時間がかかるのかなというようなイメージは持ちました。

 次に、(イ)の民間活力の活用について、1年前の決算資料になりますけれども、平成30年度の財政白書79ページに保育園の行政コストの割合が示されておりました。金額もありました。直営である14の区立保育園の行政コストは32億7,000万円、すみません、今回の数字じゃないですけれども、その脇の参考に私立園での行政コストが3割程度国と都の補助金が入っているという図でありました。単純計算でありますけれども、この32.7から3割程度掛けると10億円の補助金が入るということになって、行政コストとして10億円程度圧縮できるというふうに理解したんですけど、例えばそういうことをしたらそういう計算でよろしいんでしょうか。お伺いたします。

○渡邊保育園・幼稚園課長 財政白書でお示ししているコストと同規模の保育所であると仮定した場合、単純計算で国、都の補助等により約10億円の運営コストを圧縮できるものでございます。

○加藤委員 ちなみに、保育園は今後民営化とかそういったところの方針はどのようになってますか。

○渡邊保育園・幼稚園課長 区立保育園は区全体の保育定員と保育需要の調整機能を担うこととしております。民営化し、残る区立保育園10園については、地域的にばらつきがあるため、この調整機能を果たすためには10園全園を残しておく必要があり、現在の区立保育園10園は民営化しない方針でございます。

○加藤委員 区立園を残すというと、もう一回改めてお伺いいたします。

○渡邊保育園・幼稚園課長 区立保育園は、将来的に少子化により保育需要が減少する状況になった場合の調整機能の確保や民間保育施設に対する指導、検査や助言等を行う際の経験とノウハウの蓄積、就学前教育の充実、医療的ケアが必要な子どもへの対応など役割機能があり、6~7園存続させることとしております。

○加藤委員 区立園存続理由としてそういった医療連携とかもありましたし、過去の委員会答弁の中では、保育現場で培った豊富な経験、ノウハウを最大に活用する必要があるとか、そういったことをおっしゃられているんですけども、こういったコロナ危機において区立園がそういったところでイニシアチブを取って何かガイドライン作成に一役買うとか、そういったことも全くなくて、そのノウハウをどうやって私立園に生かしていくのか、そういったところも見えなくて、区立園の役割として、残すならもう少し役割というものを持たせないと、言っているところで区立園だからこそこういうのができたみたいなところをもう少し示していただきたいと思うんですけど、御見解はどうでしょうか。

○渡邊保育園・幼稚園課長 区立保育園の保育士は経験を蓄積しております。コロナ禍にありましても感染症マニュアル等を作成し、私立保育園に配布したところでございます。あるいは小規模保育所に対して合同保育をするなど、区立保育園の保育士の経験を提供しているところでございまして、そんな活用を考えてございます。

○加藤委員 ちょっと時間がないんであまり詰めませんけども、それでは、保育園は一例ではありますけども、ほかに民間活力が使えそうな施設というのはどこがあって、どんな財政効果を見込んでいますでしょうか。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 民間活力の活用といった場合、ただいまあったような民営化ということもございますが、そのほかにも施設建設に当たっての民間活力といった観点もございます。今後の施設建設に当たりましては、PFIやPPPなどによる民間活力の活用も視野に入れているところでございます。再編する施設の整備のほか、未利用地、未利用施設の利活用でも検討してまいります。

○加藤委員 では、次に、(ウ)未利用地及び未利用施設の活用・処分について、総務の資料108に作っていただきましたけれども、財政効果を生むとしたら、その家賃収入や売却をするしかないですけれども、このコロナ危機に対して5年以内にというのは、5年は勝手に僕が定めたところですけども、危機として行政報告に3年から5年とは書いてあるんで、それに間に合わせるとしたらそういったスパンだと思うんですけれども、そういったところにこの項目がどうやって当てはまっていくのか、お伺いをいたします。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) ただいま御案内があったように、やはり貸付けですとか売却、そういったことで収入を得ていくということは大きな点であるかと思います。また、資料にある施設のうち、今後、区民サービスを提供する公共施設として整備する場合には、ただいま御案内したとおり、PFIやPPPの活用といったことがございます。区として使用しない場合には売却や貸付けを行うことになると考えております。

○加藤委員 大きな億単位のお金を捻出しようとすると処分しかないのかなというところで、その辺は議会としても注視していかないといけないかなというふうに思います。

 次に、(エ)で区有施設の新規整備スケジュール見直しというところですけども、スケジュールの見直しの前に、まず区が進めている公契約条例について触れます。というのは、平成30年度に東京都知事がオリンピック施設の落札結果に納得いかないと入札契約制度改革をしたところ、不調、不落が続出し、工事が進まず大失敗、結局元に制度を戻すという事態がありました。契約制度の改革というのは本当に難しいもので、ある種職人技だと私は思っております。というところを心配するからこそ、この構造改革の中で公契約条例もセットで考えていくものとなってくるのかなというところで、ちょっと課題についてまとめましたので、その辺についてお伺いいたします。

 2000年頃に最低賃金が生活保護以下になるなど官製ワーキングプア問題がありましたけれども、最低賃金の引上げ、厚生労働省の命令によって解消しました。しかし、品質確保にはまださらなる賃上げが必要だという議論がありまして、引き上げるためにはこの重層構造を直していかないといけないというような指摘をする人がいるわけです。下請に仕事を回すたびに中間搾取をこのところでやっていく。これは管理する側からすれば管理費とも言えますし、でも、その厚生労働省の基準で最低賃金は保障されております。ちなみに、一人親方、小規模事業者さんなど、小学校工事とかだと5次まであるような現場も認められますので、3次、4次とかにこういった一人親方さんが入るようなことになっております。

 これを公契約条例でやっていくということで、フルスペックでやっていくと、最終的には首長が各元請さんと下請さんの間に介入して契約をするような状況にもなっていくわけです。それをやるとかなり大変ですし、そのためには労務管理をするために労務台帳が必要になりまして、事務作業が激増して、その作業が工事に積算されるのか、そして誰が作成するのかというのを押しつけ合うような状況になってきます。最終的には公契約条例をやるとこういった絵になりますけれども、下請さんがいなくなるというのはいいんですけども、一人親方さんとかそういったところがなかなか公共事業を請け負えなくなる。そして、ここでは非常に労務台帳を作る事務作業が激増するようになるために、こういったところで、質は向上しますけれども、非常に求めていた形になりづらいのかなと思っていますけれども、この辺、私というか、自民党はこういう見解を持っているわけですけれども、区はこの公契約条例についてどのような御見解をお持ちなのか、お伺いいたします。

○吉沢経理課長 現在、公契約条例につきまして意見聴取をしておりますけれども、事業者並びに関係団体からは、労働状況に関する確認書類の提出や複雑な労務管理が事業者に求められるなど、事務負担の増を懸念する声が多数寄せられているところでございます。公契約条例の制定につきましては事業者の御協力が必要不可欠でありまして、十分な御理解を求めていくことが重要であります。スピード感を持った制定が必要ではありますが、一方で事業者や関係団体の御理解、また諸課題等につきましてもその課題解決に向けまして慎重に取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 行財政の構造改革とともにこういったところも考えられるのかなと思いますけれども、しっかりと研究をしていただきたいと思います。

 話を行財政の構造改革に戻します。

 それでは、区有施設の整備スケジュール見直しとは何を意味しているのか。そしてその財政効果についてお伺いいたします。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 今後、多くの区有施設が更新時期を迎えることによりまして区財政に大きな影響を及ぼすため、主に改築を要する施設の整備スケジュールの見直しを検討しているところでございます。今後の財政負担の平準化を図ることも視野に入れながら検討を進めているところでございます。また、区の財政負担といったこともございますけれども、地域経済への影響といったことも踏まえながら慎重に判断していきたいというふうに考えております。

○加藤委員 持続可能な行政運営について、先ほども言いましたけど、区有施設の更新というのも一つ重要になってくるわけであります。昨日高橋ちあき委員から質疑がありましたけれども、中野区公共施設総合管理計画建物編の考え方について、踏襲はするけども、金額とかが変わってくるというような話でしたけど、再度確認ですけども、常にそういった更新費用というのを区としてはちゃんとため込むなり起債なりをしてしっかり確保していかないといけないという認識はあるということでよろしいですか。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 中野区公共施設総合管理計画建物編は平成29年3月に策定したものでございますので、削減の割合や金額については、対象となる施設の増減の反映や経費の算出根拠の見直しなど時点修正が必要であると考えております。現在検討中の区有施設整備計画との整合を図りながら改定の作業を進めてまいりたいと考えております。

○加藤委員 分かりました。

 次に行きます。(3)組織の再編について、(ア)新型コロナウイルス感染症対策・児童相談所開設について、行財政で財政効果を生むというよりは、むしろ歳出が増加するのかなというところでしたけれども、おとといの羽鳥委員への答弁で保健所体制の強化をするということで、ここは歳出はちょっとあるんだろうなというところで財政効果は出ないかなと思います。なので、今度は児童相談所についてお伺いしますけども、さらに増員されると思いますけれども、その辺の最終的な人数、開設時期をお伺いいたします。

○中谷職員課長 現在、児童相談所の開設に向けて準備を行っている職員や他自治体の児童相談所に派遣研修している職員は48名でありますが、令和3年度の開設時には70名程度の職員が必要というふうに所管からは聞いてございます。今後、虐待件数が増加した場合の配置数の増加を推計すると、100名を超える規模になる可能性もございます。職員定数の配分に当たりましては、専門職の配置基準を満たすとともに、業務量に応じた真に必要な職員数を精査していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 いずれにせよ、この項ではマイナス効果を生むどころか、しっかりと今後検討していかないといけない財政支出のところだというふうに認識しました。

 (イ)の業務・手続・施設の管理・運営方法などの効率化・省力化・デジタル化推進による業務量削減・職員配置の見直しについてお伺いいたします。業務改善の観点から効率化、省力化についての財政効果について伺います。

○藤永業務改善課長 業務改善の観点から、効率化、省力化を進める手段としまして、従来から取り組んでいる施設の管理運営の指定管理者化のほか、複数施設の業務を一括で事業者に委託する包括管理委託があり、現在研究しているところでございます。包括管理委託のメリットとしましては、施設の維持管理水準の向上による安全安心の確保や不具合対応の迅速化による区民サービス向上のほか、発注や契約事務などの事務負担が効率化され、業務の省力化につながるというものであります。この取組により行政コスト軽減による財政効果が見込まれますが、現時点では具体的な効果額を算出するところというまでには至ってございません。

○加藤委員 システムの観点からデジタル化推進による財政効果についてお伺いいたします。

○平田情報システム課長(企画部参事事務取扱) デジタル化によります財政効果の例としまして現在想定している取組を御紹介いたします。まずペーパーレス化につきましては、紙のほかに廃棄のコスト、また紙が遷移することによる事務処理の時間ロス、そういったものの削減が見込めるとともに、電子データ化することによりまして情報システムを活用した事務処理が可能となるということでございます。また同時に、事務フローの見直しを行うことで業務処理の効率化も見込めるところでございます。また、RPAやAIなどの省力化ツールにつきましては定型業務の生産性向上に効果が期待できるものでございまして、例えば今年度構築中の保育園入園業務では年間約5,500時間の削減を見込んでいるところでございます。

○加藤委員 5,500時間で、アルバイト代2,000円だとしても億単位を生むということではないのかなということで、入れたほうがいいとは思いますけども、そこまで億単位を生み出すというものではないということを認識させていただきました。

 (ウ)適正な定数管理の実現について、区は2,000人体制維持を堅持するようですけども、その人数が必要かというのはちょっと疑義はありますけれども、といいながらも、自分の部署が暇で人が要らないというわけもありませんし、もし要らなかったとしても公務員のところから解雇するというのはあり得ません。そう考えると、人事の人数、2,000人をどうコントロールするかといったら、新しく採用枠を狭めるしかないのかなと思います。そういう中で新卒採用というところに注目しますけれども、現在、新卒は何人程度採用していますか。

○中谷職員課長 平成27年度以降、毎年100人に近い職員を採用しているところなんですが、そのうち経験者採用を徐々に増やしておりまして、昨年度は24名、今年度は30名程度経験者採用を行う予定でございます。必ずしも新卒というわけではないんですが、経験者以外の採用は今年度は60名程度を想定しているところでございます。

○加藤委員 新卒から定年ぐらいが40歳ぐらいの幅があるとなりますけども、2,000人体制を維持しようとしたら、そうすると40世代あるわけですから、40で割ると50人が適正な人数というか、必ずしもずんどうがいいかというのはありますけども、今のロスジェネが少ない状態よりは理想だというふうに考えると、50人ぐらいが妥当で、60人を採用というのはちょっとその世代だけ多いのかなと感じます。先ほども言っていましたけど、児童相談所などでそういった職員というのは新卒で有資格ではないわけで、有資格者を入れようとしたらある程度の年齢で入ってくる可能性もあるということを考えると、新卒採用をある程度狭めて、その年の入れられるキャパというのを残すべきだと思うんですけども、この40人ぐらいにするというのは可能なんですか。

○中谷職員課長 新規採用者数を減らせるかどうかといったことにつきましては、今後の退職者数の見込みと様々な定数の増減要因を十分見極めた上で判断をしていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 そうすると、お伺いしますけど、行政コストというのは職員1人1,000万ぐらいで計算してよろしいんですか。

○中谷職員課長 概算で言うと、毎年人件費が200億円程度全体でかかりますので、それを2,000人で割り返すと1人当たり1,000万円程度というのが平均的な金額であります。

○加藤委員 こちらの提案ですけれども、もし今60人新卒を採っているのを20人に抑えるというと、そうすると、年間20人の1,000万で2億円、それを5年間やると、2億円、4億円と増えていくと、5年間抑えると20億円ぐらいの行政コスト、かつ、今後その年代に必要だというのを入れたいといったときにその年代にキャパがある、そういったような状況になるのかなということで、これは一つの提案ということですけれども、区としてここの項について具体的な案があったらちょっと教えていただけますか。

○中谷職員課長 今後、事業の廃止、縮小や組織の統廃合、また職員の適正配置などを全庁的に検討することで人員を削減できないか、また、捻出した人員を充てるべき新たな行政需要がないかといったことにつきまして内容の検討を進めてまいります。その結果として職員数を削減することになれば、その分人件費が財政効果として生み出すことができるというふうに考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。

 (4)の構造改革の推進体制について、内容、スケジュール、基本計画等との関係について伺います。

○石井企画課長(企画部参事事務取扱) 構造改革の具体的な取組の内容やスケジュールにつきましては、今後プロジェクトチームに引き続き立ち上げる推進体制によって別途取りまとめていく考えでございます。一方、基本計画におきましては区政運営の基本方針を定める考えでございまして、その中で今後取り組む構造改革の趣旨についても記載をする考えでございます。

○加藤委員 分かりました。

 では、次の5、コロナショックを踏まえた今後の財政運営について、(1)経常経費の削減目標額2割の実現可能性について伺います。これまで区長が事業評価から事業のスクラップを判断してくということですけど、改めてですけど、伺いますけど、間違いないでしょうか。

○森財政課長 最終的にはそのようになります。

○加藤委員 そうすると、タイトルの2割の削減の実現の可能性というのは区長の覚悟そのものになってくるのかなというところで、非常に大変な決断をされる必要があるのかなということをここで確認しておきます。

○酒井区長 新規・拡充事業については、真に必要であって優先度の高いものとして、関連する既存事業の統合、再編を見直す等事業のスクラップによって経費を生み出していく考えでございます。経常経費につきましても削減を原則とし、全ての事業について、事業の成果、効果及びその原因の分析を行った上で、効果が上がっていないものについては事業の廃止、統合、縮小、休止、執行方法の変更等について検討を行っていきます。また、構造改革を進める中で組織横断的な事業の統合等、区全体を見据えながら歳出構造にメスを入れる考えでございます。

○加藤委員 すみません、ちょっと(3)で区長にお出まししていただく予定だったんでちょっとあれなんですけど、こちらの提案というか、一案ということで次の項へ行きますけど、人件費カットについてということですけど、伊藤議員が行財政5か年計画で挙げた区長級20%カット、一般職4%カットとかそういったことをやったんですけど、もしそれをやった場合、どういった財政効果が生まれるのか、伺います。

○中谷職員課長 当時と同様の給与カットを現在実施した場合には1年で3億5,000万円程度の人件費の削減効果がございます。

○加藤委員 そういったところで、一番分かりやすい財政効果というか、そこの身を切る改革というのはほかの議員も言ったとおり必要であると感じます。

 (3)全取り組みによって生み出される財政効果ということで、ここで区長にお出まししていただきたかったんですけれども、質問がなくなっちゃったんでちょっとこちらから提案というか、一言言わせていただきますけども、平時はボトムアップで、有事というのはトップダウン、どこかで聞いたよくあるセリフですけれども、こういった危機的状況において、やはり区長はトップダウン、それでリーダーシップを発揮していかないといけないところだと思います。このコロナショックにおいて誰が悪いわけでもないですし、ちゃんと決断していただければみんなついていくと思います。本当に覚悟を持ってしっかりとやっていただければ、我々議会としても応援していきますので、その覚悟というのをというのでここで質問する予定だったんですけど、そういったところを申し伝えておきます。

 6の新型コロナウイルスによる社会変革に対する対応でございますけれども、ちょっと何問かあったんですけども、申し訳ございません、時間がなくて割愛させていただきます。取材に応じていただいた理事者の方々、本当にありがとうございました。ここで挙げる内容に関しましては都市計画マスタープランとかの変更においてコロナショックを入れていただきたい。あとサンプラザアリーナにおいては、いろいろとコロナによってアリーナは必要なのかみたいな議論もありますけれども、バーチャルリアリティがこのさなか入ってきました。そういったところで、そういうコト消費みたいのが弱くなっちゃうんじゃないかなと思いますけれども、最近の技術だと、例えばフィギュアスケートだと、エキシビジョンだと、GPSをスケーターがつけて、それでライトがついているわけですね。そういった技術とかを含めてアリーナの事消費がバーチャルリアリティを超える、そういったものを入れてほしいと、そういったような内容を含めておりました。コロナ時代のこの社会の変革がある中で、逆にこれを契機に中野区政が前進できるようにみんなで知恵を出し合って前に進めればいいなということで、私からの全ての質問を終了させていただきます。

 ありがとうございました。

○山本委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。


令和2年02月19日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 [1]地域包括ケアシステムについて

  (1)抜本的な方針変更について

  (2)オーラルフレイル予防について

  (3)その他

 2 エリアマネジメントについて

 3 平和の森公園・中野区立総合体育館について

 4 公契約条例について

 5 国土強靱化地域計画について

 6 教科書採択の実施について

 7 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 令和2年第1回定例会におきまして、自民党の立場から一般質問させていただきます。

 質問は通告どおりで、その他はございません。時間がないので駆け足で行きます。

 1、[2]地域包括ケアシステムについて 、(1)抜本的な方針変更について。

 1月16日の地域包括ケア推進調査特別委員会における、平成29年3月策定した中野区地域包括ケアシステム推進プランにおける指標の達成状況についての報告では、設定された達成指標のほとんどが横ばいもしくは悪化でした。しかし、同委員会において、現在のステップ1、高齢者が可能な限り住み続けられる地域づくりに向けた基盤整備を終え、ステップ2の基盤、機運の充実を背景とした地域包括ケアの全世代、全区民への発展・充実の段階に進んでいるとの報告でした。成果指標の目標をほとんど達成できていないにもかかわらず次のステップに移行しようとすることに全く理解ができません。

 達成指標がそもそもこれでいいのかということについて、平成29年第2回定例会一般質問において取り上げました。達成指標の一つである65歳の健康寿命、つまり、65歳の人が要介護2以上の認定されるまでの期間は、男性においては平成25年17.1年、平成27年では17.6年、平成29年では17.9年で、平成30年目標の17.7年を達成している可能性はあります。女性も同傾向です。

 しかし、健康寿命は理想値が設定できないため、指標として取り扱うべきではありません。例えば、65歳における健康寿命が50年だとしたら115歳まで要介護2にならないわけですが、この数字がでかければでかいほどいいのかというと、そういうわけでもない。税金を使って延ばす数字ではありません。健康寿命の延伸を行政が担うものではなく、個人個人が努めていくべき数字であります。度々申しておりますが、平均寿命から健康寿命を引いた不健康期間、つまり介護をされている期間を短縮することが医療費・介護費を抑制します。不健康期間の短縮を目標にすべきであります。非常に分析し難い指標ではありますが、医療・介護の分野において明確な目標となります。

 今のは一例ではありますが、達成指標の項目の全面改定を提案させていただきます。区民意識調査などから使えそうな指標を選ぶのではなく、中野の将来をしっかりと見据えられる指標にすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、各指標と政策がひも付いていないため、指標の結果の良し悪しの原因が何なのか追求できないため、PDCAサイクル、スクラップ・アンド・ビルドができるわけがありません。例えば長期療養が必要になったとき、自宅で過ごしたい人の割合、成年後見制度の理解と活用を推進するためには、まず生命の死というものを理解する必要があります。学校教育で始まっている命の授業の中で、人の死、脳死と移植、人権擁護、動物愛護を学び、家族、関係者が死について語り合うなどの風土が必要であります。危篤状態のとき、延命治療をするのか否か、終末医療、また葬儀などをどうするかということを語り合える環境をつくり、人間の尊厳と死を再確認することが必要であります。

 政策は、対症療法ではなく根本療法、川上から川下へ向ける必要があります。政策が指標と結び付かないのであれば、指標に入れるべきではありません。地域包括ケアシステムに限りませんが、区が向上させたい指標と政策を結び付けた新たな推進プランを策定すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 (2)オーラルフレイル予防について。

 昨年の第4回定例会一般質問で、地域包括ケアシステムとしては、地区町会連合会、区民活動センターのエリア単位で組織づくりを進めるべきと訴えさせていただきましたけれども、現実としては、現状は医療・介護・福祉従事者、行政を中心にしたものであり、地域力を活用した理想形にはまだまだ程遠い状況であります。地域を含めたシステムの構築は粛々と進めながら、地域包括ケアシステムの推進、健康寿命延伸改め不健康期間の短縮のためのフレイル予防を行っていく必要があります。

 フレイル予防のための三つの柱として、栄養、社会参画、運動があります。昨年の予算特別委員会総括質疑で取り上げましたが、大阪警察病院などは、口腔機能ケア、つまり歯が健康であると病状によっては3割以上医療費が下がるという研究成果があり、口の健康が体全体の健康となるエビデンスがあります。様々なフレイル予防がありますが、中野区としては、ここはひとつ口腔ケアを中心としたオーラルフレイル対策を進めるべきと考えます。

 そこで、区のオーラルフレイル予防に関する認識と区のオーラルフレイル予防に向けての取組について伺います。

 国は、令和2年度予算で8%から10%への消費税率引上げに伴う社会保障の充実の中に、予防・健康づくりの取組の抜本的強化、都道府県・市町村における予防・健康づくり事業の推進等のための交付金として、公費700億円、国費700億円の計1,400億円を計上しております。まだ全貌は見えておりませんが、積極的にこういった予算の確保に向かっていただきたいと思います。

 次の質問に行きます。2、エリアマネジメントについて。

 人口減少により、不動産価値の低下、つまり、まちの価値を下げていきます。近年の研究では、まちの価値にはにぎわいが必要であり、そのためにはエリアマネジメントが必要です。昨年9月、副区長も発起人の1人に名を連ねる中野駅周辺エリアマネジメント研究会が発足し、講演会やグループディスカッションが行われていると聞いております。また、2月7日に公表された中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備民間事業者募集要項に、事業初動期からのエリアマネジメントの展開や周辺地域との連携が示されております。エリアマネジメントは、中野駅周辺全体を視野に入れて、各エリアのマネジメントに取り組むべきですし、それに向けた組織化が必要と思いますが、区はどのようにお考えか、伺います。

 区は、中長期的なプランを持ってエリアマネジメントに関わる必要があります。ここで、各地区のエリアマネジメントの事例を幾つか挙げさせていただきます。

 武蔵小杉駅周辺地区では、もともとグラウンドや大規模工場跡地などで居住者がほとんどおらず、新住民で新たな地域コミュニティを形成しました。町会・自治会の加入率が低下している昨今、今後の町会・自治会の在り方のヒントになります。

 大手町・丸ノ内・有楽町地区、通称大丸有では、公民協調によるサステーナブル・ディベロップメントを通じて、120ヘクタールのまち全体で「新しい価値」、「魅力と賑わい」の創造に取り組んでいます。地元住民はほとんどおりませんが、地元企業が中心に入り、まちの活性化を行っております。

 歌舞伎町は、昭和50年代中頃から性風俗店が乱立し、規制をするも、新たな性風俗店舗の登場と法規制のいたちごっこが繰り返されました。根本はまちのイメージが悪いとの認識に至り、公共空間の活用社会実験で食フェスを精力的に開催、小学校を吉本興業に貸すなど、イメージの変革とにぎわいの創出をしております。

 今紹介した三つのエリアマネジメントは、大きく分けると住民・企業・行政主体と言えます。エリアマネジメントには、その地域の特性を勘案する必要があります。中野区の地域特性は、交通の利便性が高く、区外からの転入者が多く、年間の転入出はおよそ10%であり、人の出入りが激しいことです。結果、多様性があふれるまちになりますが、マジョリティーが形成されづらく、何でもあるけど目玉となるものが何か、形成されないと推測します。

 区長が中野の強みとして挙げられる多様性は、放置すれば弱みになりますが、仕組みをつくれば強みにもなります。キーワードとして多様性があります。

 また、度々申し上げさせていただいておりますが、中野区の歴史は興味深いです。

 中野駅周辺の人権擁護、動物愛護のシンボリックな施設である犬小屋、日本初の公園、花見文化の形成に一役買った桃園、中央線の前身の甲武鉄道、陸軍鉄道隊による鉄道研究、飯田町駅と中野駅の区間の汽車からの電化、山手線の始発駅、陸軍中野学校、警察大学校、中野区役所、中野サンプラザ、オフィス、大学など、時の権力者にじゅうりんされながらも、実験的なフィールドとして様々な社会実験が行われた歴史がこの中野にはあります。

 もう一つのキーワードは社会実験で、区長の掲げるスタートアップの概念とも通じます。多様性掛ける社会実験、これが中野のエリアマネジメントにマッチすると考えます。多様性を生かし、何か一つを確立、執着するのではなく、常にいろいろ試せる環境づくりを目指すべきと考えます。常に新しいことができれば、新しい人たちが集まり、にぎわいが創出できます。多様なイベントを開催したり、犬小屋を期間限定復活させたり、ドローンを飛ばしたり、IoT、AI、ビッグデータの新技術の実験フィールドとしたり、無限の可能性が感じられるエリアマネジメントが必要です。

 中野駅周辺のエリアマネジメントに多様性掛ける社会実験を中核に入れるべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

 ところで、2019年3月に、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局と内閣府地方創生推進事務局は、地域再生エリアマネジメント負担金制度ガイドラインを策定しました。3分の2以上の事業者の同意を要件として、市町村が、エリアマネジメント団体が実施する地域再生に資するエリアマネジメント活動に要する費用を、その受益の限度において活動区域内の受益者(事業者)から徴収し、これをエリアマネジメント団体に交付する官民連携の制度です。要するに、区がエリアマネジメント関係者から費用を徴収してエリアマネジメント団体に交付するものであります。

 そこで伺いますが、もし区がエリアマネジメントに関与する場合の財政スキームとして、このガイドラインに準拠されるものになるのでしょうか。

 社会実験を基軸としたエリアマネジメントが、国家戦略特区、スーパーシティ構想への参画を目指し、中野のブランドイメージを向上させることを切に願います。

 続きまして、3、平和の森公園・中野区立総合体育館について。

 ついに平和の森公園がリニューアルし、第1工区、第2工区を合わせて、300メートルトラック、バーベキューサイト、多目的運動公園、水遊び場、犬の広場、小多目的広場ができます。特に300メートルトラック、バーベキューサイトにおいては、中野区になかった施設であります。

 そこで、それぞれの施設の運営方法について伺います。

 続いて、中野区立総合体育館ですが、現在の工事の様子を外から眺めますと、6月20日のオープニングセレモニーがしっかりと迎えられるのか不安となりますが、どのようなスケジュールでなっているかお伺いいたします。

 また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の卓球公式練習場に使われるわけですが、世界トップクラスならではの練習環境が必要と考えられ、日本卓球連盟などにヒアリングなども必要かと思いますが、この事業における中野区の役割についてお伺いいたします。

 また、区にレガシーを残すために、例えば、小・中学校の生徒に練習見学、記念となる物品、写真などを残すなど試みるべきと考えますが、区はどのような努力をされているのかお伺いいたします。

 続きまして、4、公契約条例について。

 条例の性質上、最低賃金を定めるものであり、請負事業者は労務者に対して条例で定める金額以上の賃金を支払う義務を負うこととなります。建設業では、一つの受注案件に下請業者がかなりの数になり、重層的な下請構造が特徴となる、ほかの業界で見られない構造となっています。公契約条例が導入されると、元請が下請に対する賃金の支払状況を管理するための膨大な事務量が発生します。事務量を抑制するため、元請は重層的な下請構造を嫌い、一人親方等の会社に下請をせずに、ある程度人工の確保が見込める会社にお願いすることが想定でき、重層的な下請構造は解消し、ダンピング、中間搾取を予防することはでき、条例の効果は見込めると思います。

 しかし、元請からすると一人親方や小規模会社への下請は手間になるため、現在3次、4次下請をしている中野区の地元の小規模企業は区の公共事業に関われなくなる可能性が出てくると懸念しますが、区の見解とその対策方法についてお伺いいたします。

 5、国土強靱化地域計画について。

 東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、平成25年に強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法が制定され、平成30年度の国土強靱化関係予算は補正などを含め5兆円が計上され、その取組が大きく進みました。

 令和元年12月2日の総務委員会で、中野区国土強靱化地域計画の策定についての報告がありましたが、国は地域計画の策定と地域の国土強靱化の取組を一層促進するため、国は地域計画に明記された事業に交付金等を優先的に配分していく旨の方針を示しており、中野区は地域防災計画と整合を図りつつ、国土強靱化地域計画の策定を進めているとの報告でありました。

 つまり、国土強靱化地域計画を策定しなければ国の交付金が配分されづらいということです。国のホームページによれば、23区で現在、荒川区は策定済み、大田区は令和3年3月策定完了予定、中野区においては令和2年7月策定完了予定で、荒川区に次ぐ2番目の早さで策定が完了します。国土強靱化関連予算は大型予算でありますが、時限的とも考えられ、区が率先して交付金・補助金を得る努力をされ、評価するところであります。

 そこで伺いますが、中野区国土強靱化地域計画の策定において、区はどのように注視されていますか。また、時限的とも考えられるこの国土強靱化の予算を取りにいくためには、各所管はいずれ実施しようとしている関連事業を前倒しする必要があります。短期、中長期の計画を全て整理して、財源確保として積極的に交付金・補助金の取得をすべきと考えますが、区のお考えをお伺いします。

 6、教科書採択の実施について。

 令和2年度は、学習指導要領の変更と併せて、区立中学校の教科書選定のタイミングとなります。エリアマネジメントのところで触れましたが、犬小屋、鉄道などの歴史は区民の郷土愛を醸成させると考えます。平成31年予算特別委員会の総括質疑においてその辺りの歴史認識について伺ったところ、「今後の文化施策展開に当たりましても、そういった視点を取り入れてまいりたいと考えております。」との御答弁をいただきました。令和3年度から使う教科書を科目ごとに1種を選定、採択するわけですが、中学校の社会科の教科書においては、生類憐れみの令の表現がネガティブになっていないようなものを取り上げていただきたいと思いますけれども、教育委員会の御見解をお伺いいたします。

 駆け足ですみませんでした。以上で全ての質問を終了いたします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 私からは、2番目のエリアマネジメントについてのお答えになります。

 最初に、エリアマネジメントの組織化についての御質問です。

 中野駅周辺におきましては、各地区整備におけるエリアマネジメントを誘導するとともに、中野駅周辺全体でまちづくりの目標を共有し連携していくためのプラットフォームの組成が必要であると考えております。各地区整備の進捗状況を踏まえながら、推進体制の構築を検討してまいります。

 次に、エリアマネジメントの概念についての御指摘でございます。

 全国各地で行われているエリアマネジメントでは、多様な人々の交流促進や様々な社会実験が行われている事例が散見されます。中野駅周辺で取り組む場合には、検討素案として示した基本構想にあるように、多様性を重視しつつ、人と人がつながることや、新たなことが始まる、チャレンジするといった中野らしさを生かした取組が求められると考えております。

 次に、エリアマネジメント負担金制度についての御質問です。

 地域再生法に基づくエリアマネジメント負担金制度は、安定的な活動財源の確保によってエリアマネジメント活動の推進を図るため、平成30年に創設されたものであります。自治体が受益者負担金を徴収し、活動に応じて交付金を支出するものでありますが、中野区周辺の状況に適合するか、研究はしてまいります。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 私からは、教科書採択の実施についてお答えいたします。

 区民の郷土愛を考慮した教科書採択についてでございますが、これまで中野区の教科書採択では、独自に地域性への配慮なども採択基準の一つに加えてまいりました。中野区の子どもたちにとってふさわしい教科書を採択することは、大切な視点の一つであると考えております。

 また、採択基準には、これ以外にも内容等、構成・分量、表記・表現、使用上の便宜などがあり、教育委員会では教科書の科目ごとに総合的に判断して採択してまいります。

〔地域包括ケア推進担当部長藤井多希子登壇〕

○地域包括ケア推進担当部長(藤井多希子) 私からは、地域包括ケアシステムに関する御質問にお答えいたします。

 まず、推進プランの達成指標の全面改定に関する御質問です。

 現在、中野区地域包括ケアシステム推進プランのステップ1の実績を取りまとめるとともに、見直しを行っているところでございます。達成指標の改定も含め、(仮称)地域包括ケアシステム総合計画策定の中で、より適切なものとなるように検討してまいります。

 次に、指標に結び付いた政策立案についての御質問です。

 政策立案評価における各指標は、実施している事業や施策の成果や効果を適切に図ることができるものでなければならないと認識しております。(仮称)地域包括ケアシステム推進総合計画の策定に当たっては、手段と目的の関係を明確にして、適切な指標を考案してまいりたいと考えております。

〔健康福祉部長朝井めぐみ登壇〕

○健康福祉部長(朝井めぐみ) 私からは、[3]地域包括ケアシステムについて の御質問のうち、まずオーラルフレイル予防に関する区の認識についての御質問にお答えいたします。

 オーラルフレイルは、歯、舌、口周りの筋肉、喉など、口に関する様々な機能が衰えることをいいます。オーラルフレイルによって口腔機能が衰えると、食べ物をかんで飲み込むことや言葉を伝えるなどのコミュニケーションが困難になり、栄養の摂取や社会参画に支障を来す可能性がございます。オーラルフレイルが進行することで身体的フレイル状態となるリスクが高まるため、区民の健康増進維持のためには、オーラルフレイルを予防することが極めて重要であると考えております。

 次に、オーラルフレイル予防のための取組についての御質問でございます。

 オーラルフレイルは、健康な口腔機能の状態と機能障害のある状態の中間に位置するものでございます。適切な対応をすることによって健康な状態に回復する可能性があります。今年度、区は、区民への口腔機能の維持に関する意識の啓発を目的とした区民向け講演会やイベントにおける歯科医師による口腔機能測定や指導、また介護予防事業として食べる幸せ口腔機能向上プログラムなど、オーラルフレイル予防のための取組を行ってまいりました。今後も、他自治体の先進的な取組についての情報収集を行うとともに、中野区歯科医師会並びに保健師及び栄養士などの多職種の連携を図りつつ、オーラルフレイルを予防するための対策を検討してまいります。

 次に、平和の森公園・中野区立総合体育館についての御質問のうち、総合体育館の完成時期についての御質問にお答えいたします。

 現在、令和2年5月末の完成に向け工事が進行中でございます。6月20日に予定どおり区立総合体育館の開所式を執り行うことを予定してございます。

 続きまして、卓球の公式練習会場としての準備についての御質問でございます。

 総合体育館が卓球の公式練習会場に求められる機能を有していることは、既に大会組織委員会の確認が得られているところでございます。公式練習会場に必要な備品類は組織委員会が用意することとなっており、区は、組織委員会と緊密な連絡調整等を図り、公式練習会場が円滑に運営され、各国の選手に最良の練習会場を提供できるよう努めていきたいと考えております。

 次に、公式練習会場としての使用をレガシーとすることについてでございます。

 総合体育館が東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の公式練習会場として使用されたということを区民の誇りとして後世に残していけるよう、練習で使われた卓球台の購入や展示用銘板の作成を考えております。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、平和の森公園の300メートルトラック、バーベキューサイトの運営方法についての御質問にお答えいたします。

 平和の森公園は、体育館開館後の令和2年6月より指定管理者による管理を予定してございます。300メートルトラック、バーベキューサイトは、専用利用が可能な施設とする考えであり、今後具体的な運用方法を示していく予定でございます。

〔総務部長海老沢憲一登壇〕

○総務部長(海老沢憲一) 私からは、公契約条例導入に伴う課題等の対応についてお答えいたします。

 公契約条例の制定に当たりましては、事業者においても新たに対応すべき義務等が生じてくるため、事業者や労働者など関係団体との議論を重ねながら条例の内容を検討していくことが重要であるというふうに考えてございます。公契約条例導入に伴う課題等の対応については、既に条例が制定され施行されている近隣区の実態を把握いたしまして、それを踏まえて制度を検討するなどして、地域事業者の活性化や区民サービスの向上に貢献できるものになるよう進めてまいりたいというふうに考えてございます。

〔危機管理担当部長滝瀬裕之登壇〕

○危機管理担当部長(滝瀬裕之) 私からは、国土強靱化地域計画につきまして、地域計画の作成についてお答えいたします。

 区は、これまでも中野区地域防災計画に基づきまして防災対策等の取組を進めてきたところでございます。今般、より一層の防災・減災対策を推進していくため、中野区国土強靱化地域計画を策定することといたしました。

 具体的には、建物の耐震化や不燃化の促進、防災性能を備えた共同建築物の整備誘導など、計画的な防災まちづくりの推進や各種防災訓練の拡充など、区民の防災意識や災害対応能力を高めていくための平時からの取組の強化といったハード、ソフト両面の防災・減災対策を総合的かつ着実に進めるための指針としたいと考えているところでございます。

〔企画部長高橋昭彦登壇〕

○企画部長(高橋昭彦) 国土強靱化予算に係る交付金・補助金の検討についてのお尋ねでございます。

 国は、各自治体の国土強靱化地域計画に基づいて実施される事業等に対しまして、令和2年度予算におきまして重点配分や優先採択等を重点化することを公表しており、令和3年度以降につきましては要件化をすることも検討していると聞いているところでございます。

 国の政策動向を注視しながら、時限的な制度にも対応できるよう、今後策定する区の国土強靱化地域計画においては、対象となる補助金・交付金等を精査いたしまして、確実な交付金・補助金の獲得に努めてまいりたいと考えてございます。

○議長(高橋かずちか) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和元年11月27日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 中野区基本構想・基本計画について

  (1)地域包括ケアシステムについて

  (2)子育て先進区というキャッチフレーズの定義について

 2 ドローン実証実験について

 3 旧中野刑務所正門の取り扱いについて

 4 学校のメモリアルアーカイブについて

 5 その他

 

○副議長(平山英明) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 通告どおり質問させていただきますが、時間に関しましては、この後の市川しんたろう議員の時間を多少いただいての質問とさせていただきます。

 それでは、一つ目、中野区基本構想・基本計画について質問させていただきます。

 令和元年10月28日に中野区基本構想審議会答申が出されました。さきの定例会決算総括質疑で我が会派のいでい議員と私加藤は、それまでの議論で答申に掲載されるであろう内容に関して、ソフト面に偏り過ぎて、まちづくり、すなわちハード面に関しての検討がほとんどないことについて指摘させていただきました。都市計画マスタープラン、住宅マスタープランの改定時期が来ておりますので、中野区基本構想・基本計画でその方向性をしっかりと打ち出し、足腰が強い自治体運営を目指していただきたいと思っております。

 本質問におきましては、基本構想・基本計画に盛り込むべき二つのソフト面について取り上げさせていただきます。

 それでは、(1)地域包括ケアシステムについて。

 地域包括ケアシステムは、各自治体の裁量で推進するものですが、もとをたどれば、増加し続ける社会保障、特に医療・介護費においては、各自治体で知恵を絞って抑制してくださいと言わんばかりの国から丸投げの制度であります。将来的に財源負担を抑制できるのか、各自治体は試されているわけです。この財源負担を自助・互助・共助・公助といったいろいろな理屈をつけ、支援のあり方をスマートな表現でするわけでありますけれども、予算的に見れば、費用が生じない自助・互助に頼っていかざるを得ない状況であるのは明白であります。つまり、地域包括ケアシステムの構築を検討する上で、自助・互助の力を最大限に引き出せる体制をつくっていくことが一番重要となってくるわけです。増加し続ける社会保障費の増大を防ぐためには、自助・互助を促し、予算を抑制した持続可能な地域包括ケアシステムの設計思想が必要となってきます。

 そこで伺いますが、区は持続的な地域包括ケアシステム構築の推進の上で、特に予算などにおいてどのような点に注意をされていますでしょうか。

 地域包括ケアシステムは、各地域の状況を勘案して、国の一律ではなく、各自治体事情によって構築できるわけですが、中野区全体を見渡して中野区一律ではなく、中野区においても細分化する必要があると思っております。中野区はJR線で南北区切ったところで文化がよく違うなどと言われるくらいですけれども、互助を促す上で、その文化圏が異なる地域を一括してシステムを構築することは困難だと考えられます。最適なエリア分割は何なのかを整理する必要があります。エリア分割のサイズ感はどのぐらいがいいのか。先日、自由民主党議員団有志で、台風15号の風による被害を受けた館山市に災害ボランティアに伺った際に、そのヒントを得られたと思いますので、事例を紹介いたします。

 館山市に着きますと、災害ごみが散乱して電気がなく、信号機も機能が不全しておりまして、ほぼ無政府状態になっていた館山市内は、中野で言う地区町会連合会を中心として秩序を保っておりました。地区町会連合会が中心となりまして、公民館を拠点として地域の方々が集い話し合い、公共スペース、私有地にごみの集積所を定めて、災害ごみの運搬、ブルーシートによる屋根の補強など、みんなで力を合わせて活動しておりました。また、区内外からのボランティアを受け入れるセンターの設置を自主的に行っておりました。有事の際には行政職員の力は当てにすることはできず、地域力が必要となってまいります。

 現地に行って、緊急時は助け合い、やはり御近所さんの信頼関係が重要と改めて感じさせていただきました。地域包括ケアシステムの単位エリアは、日ごろから顔を突き合わせている町会・自治会と、それを束ねる地区町会連合会の規模が妥当であると痛感いたしました。

 そこで伺いますが、現在、すこやか福祉センター圏域ごとに行っている地域包括ケアシステムのエリア単位を地区町会連合会、つまり区民活動センター圏域とするべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。もし地区町会連合会ごと、つまり区民活動センターごとに地域包括ケアに必要な専門員を配置できれば望ましいですけれども、この点におきましては、先ほどの自助・互助の話ではなくて、公助に置く話になってきますので、区の予算との兼ね合いになってまいります。

 そこで伺いますが、現状において、すこやか福祉センター一つを運営する上で必要最低限な予算、職員数はいかほどでしょうか。お伺いいたします。

 さきの定例会において、すこやか福祉センターを主に中部を二つに分割するということで、現在の四つの圏域から五つの圏域にするという報告がありました。中部圏域のJRより北部の方々には非常に不便を強いる状況を緩和するためには、一定程度評価させていただきたいと思っております。しかし、今後五つのすこやか福祉センターからさらに増設するのであれば、その配置等も含めて手戻りになりかねません。

 そこで伺いますが、すこやか福祉センターは地域包括ケアシステムにおいて現在どのような役割を果たしている施設なのでしょうか。そして、今後どのような役割を担っていくべきなのか、お伺いいたします。

 また、すこやか福祉センター、区民活動センターに配置されているアウトリーチの活動が見えてこないという声をよく聞きます。また、アウトリーチを必要とする年代の方々が、アウトリーチという言葉自体を理解できていないという事態も起こっております。そこで、アウトリーチチームとは何をするチームなのか、改めて伺います。また、民生委員、社会福祉協議会職員との役割の差について伺います。人事異動で地域に密着する職員を育てられないのであれば、アウトリーチチームのあり方自体を再検討されたほうがよいのかなと考えております。

 さまざま、るる申し上げてまいりましたけれども、中野区における地域包括ケアシステムは現在の二つの層がある体制から、3階層の組織に変革する必要があると考えております。

 現在、中野区における地域包括ケアシステムは全区レベルで実施する地域包括ケア推進会議を第1階層とし、すこやか福祉センター圏域ごとに年数回実施する地域ケア会議を第2層としております。この二つしか現在ありませんが、私が最も今後強化しなければいけないと思っていますのは、この第2層であるすこやか福祉センターの地域ケア会議につなげるために地区町会連合会、区民活動センター圏域ごとの地域に密着した課題の把握、解決策の検討、区が言うところのアウトリーチの取り組みだと考えておりますけれども、これを第3の層と位置付けることを提案させていただきます。

 第3層の取り組みは、地域事業に詳しく、地域の方々の信頼を得て多種多様な相談を受け、町会・自治会や民生委員などとともに連携し、適切に対応していくことが役割です。この役割は、ほかのさまざまな業務を同時に行わなければならない区の職員より、社会福祉協議会の職員にもっと力を発揮していただいたほうがよいかと思っております。

 そこで、例えば社会福祉協議会の地区担当職員に加えて、すこやか福祉センター圏域ごとに1名ずつ担当をふやすなどすることによって機能強化を図るべきだと考えております。そうすることで、区の職員はデータの収集や分析、町内の関係調整や第2層のすこやか福祉センターとつなぐための準備など、区の職員でなければできない業務に集中できると考えますが、いかがでしょうか。

 この項の最後として、健康寿命、その辺について質問しますけれども、人が亡くなる平均寿命から介護を受け始める健康寿命を差し引いた不健康期間は、ここ数年横ばいです。つまり、健康寿命を延ばしたけれども、死ぬまでの不健康期間、介護を受けている期間が変わらないということです。国の政策として、健康寿命を延ばせば平均寿命との差が縮まって、ぴんぴんころりといった介護期間をゼロに近づけると考えておりましたが、どうやらこの辺の分析、最近厚生労働省はその事実を、改善されていないという事実を隠しているようにも見受けられます。健康寿命延伸政策は介護期間を縮減しないどころか、区の財政と直接にかかわりはないですけれども、年金受給期間を延ばすのみであり、予算抑制の観点からはとてもプラスになるとは考えられません。

 介護費用を縮減できるエビデンスがない健康寿命延伸政策を区が独自でやることに疑義が生じております。メニューを減らす必要はございませんけれども、これ以上、区の税金を使ってまで進める政策でないとも言えます。

 そこで、区は今後、健康寿命延伸施策についてどのような御見解をお持ちなのかを伺いまして、本項目の質問を終えます。

 (2)子育て先進区というキャッチフレーズの定義について。

 酒井区政になりまして、子育て先進区というキャッチフレーズを多用されております。そして、さきの定例会におきまして、区が目指す子育て先進区ということで、次の二つを挙げられております。子育てをする上で必要な環境が整っており、子育て環境の満足度の高いまち、区の子育て環境が区内外に認知されており、多くの子育て家庭から選ばれるまち。一つ目の満足度の評価は非常に難しいですけれども、子育て家庭の満足度が高いことはもちろんいいことです。しかし、「多くの子育て家庭から選ばれるまち」という表現はやめるべきです。人口減少の中、財政を健全化、持続可能なまちをつくっていくために自治体間競争は必要です。しかし、この「多くの子育て家庭から選ばれるまち」という表現は、他の自治体から人口を奪う、つまり転入してもらうことという意味と捉えられますが、それを目標とするのはいかがなものかなと考えるわけです。

 田中区政におきましても、ポスト2020を見据えた中野区の取り組みについて、「多彩な魅力で選ばれるまち」、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)において、「グローバルに展開するビジネスの拠点として選ばれるまちづくりに取り組む」というような文言はありますが、これは来街者や企業をターゲットにしているのであって、子育て世代をターゲットとするものではありません。「多くの子育て家庭から選ばれるまち」というのは、他の自治体から人を奪うということを意味します。

 東京23区という日本の中枢として社会環境のアドバンテージを生かし、人口減少社会にあらがっていく、つまり人口をふやす姿勢こそが必要であり、奪っていくというのはナンセンスだと考えるわけであります。豊島区は日本創成会議が2014年5月に打ち出した、いわゆる消滅可能都市に指定されました。その後、豊島区は努力しまして短期間で結果を出しまして、道半ばでありますが、そのときの最悪な状況は脱しました。

 東京23区、リーディングシティというような状況の中から、他から人口を奪うのでなく、自己増殖で人口増加すべきであり、選ばれるまちを目指すという表現は非常に恥ずかしく感じられるわけであります。結果的に選ばれるまちというふうになるのは構いませんけれども、目標とすべきではありません。自治体間競争から人口、人を奪い合って、結果的に法人住民税の国税化のように、結局簡単に国からその利が奪われるような状況もあるわけであり、奪い合うのではなく、こういったものをつくり出していくということが重要だと考えるわけであります。

 そこで伺いますが、他の自治体から人口を奪うという意味にとられかねない「多くの子育て家庭から選ばれるまち」という目標をやめていただけないのかということを伺います。

 日本全体で少子化に歯どめがかからない状態でありますが、中野区はこの事態を乗り越えられ、初めて子育て先進区と呼ばれるものと考えます。子育て先進区という言葉に振り回され、全国初、23区初などの称号を手に入れたいがために小手先のことをするのではなく、政策の本流、本丸である出生率を向上させることのみが子育て先進区と呼ばれる唯一の道だと考えますが、区はどのようなお考えなのか、お伺いします。

 決算の総括で指摘させていただきましたけれども、中野区はファミリー世帯用の住宅の不足というハード面における欠陥的な問題を解消できない限り、抜本的な解決はなかなか図っていくのは難しいところでありますけれども、基本構想・基本計画、都市計画マスタープラン、住宅マスタープランなどにおいて、そのあたり、力強い中野をつくるための魂を注入していただきたいと考えております。

 一つひとつの子育て政策が出生率の向上に寄与するのか、しっかりと吟味しなければ、いたずらに予算を使うばかりであります。出生率の向上のために何ができるのか。子育ての前段として、結婚ができる環境整備が不可欠であると、街コンなどが全国にはやった時期もありますけれども、プライバシーにかかわる問題であり、行政が主体に行うには限界があるということ。実際、今、民間企業が商売として成立させていることから、わざわざ中野区が手を出す事業ではないと考えます。

 それでは、区が、子どものいない家庭に妊娠・出産を促すということもあり得ないということになります。そうなると、恐らく区民には妊娠・出産に対する安心感を与える以外にはないと考えます。そのためにも、まず一人っ子世帯がもう何人か産みたいと思えるような環境をつくる必要があるのだろうと考えます。中野区の子育て環境はいいという口コミがほかの家庭にも安心感を与えるはずです。区の子育て行政サービスは多岐にわたっており、まずは新しいメニューをつくる前に従前の行政サービスのPDCAサイクルを行うこと、子育て世帯にサービス内容をしっかりと周知していくという地道な作業が必要であります。

 さきの定例会で報告がありました中野区子ども・子育て支援事業計画の達成状況及び評価についてでは、事業評価は非常に甘い目標で、お手盛りの指標が設定されておりまして、マイナス評価になったとしても努力目標が書いてあるだけで、具体的に改善される兆しが全く読み取れません。新しいことをやる前に、これまでのサービスの見直しが必要だと考えますが、今後は子育てサービスをどのようにしていくべきか、お伺いいたします。

 そして、さきの定例会において、地域包括ケアの子どもバージョンをつくるために、その拠点として児童館を中学校圏域9カ所に残すという報告がありました。先ほど地域包括ケア体制として地区町会連合会という単位エリアでの設定が望ましいということを述べさせていただきました。自助・互助を最大限に引き上げることが、地域包括ケアを成功させるためにおいて重要と考えますけれども、子どもバージョンでは、すこやか福祉センター圏域、もしくは我々が自民党として提案させていただきます区民活動センター単位というのと、また新たな地域の設定ということで、その地域が混乱される可能性があるわけです。区の都合、管理しやすい体制で圏域を区切るわけにはいきません。互助の力を最大限に引き出すことを念頭に入れる必要があります。

 地域包括ケアシステムは、全て一つの単位エリアで成り立つべきものと考えますが、区は混乱が生じかねないこの新たな子ども版の地域包括ケアシステムの構築についてどのような御見解をお持ちなのかお伺いいたしまして、この項の質問を終えます。

 二つ目、ドローン実証実験について。

 先般、11月14日に中野区役所において、国立研究開発法人建築研究所が中心となり、ドローンを活用した建物点検調査技術の開発の一環として、ドローンを実際に飛翔させた実証実験を行いました。この実験は国土交通省の許可を得ることがかなり厳しい都市部のいわゆる人口密集地域(DID)において、許可を得て実際にドローンを飛翔させる画期的な実験であり、その実効性を確認できた試みでありました。御協力いただいた区の施設管理担当に感謝申し上げます。

 実験では、安全確保について十分検討し、建物屋上から地上にワイヤーやリールを張るなど創意工夫をして実験に臨みました。建築研究所によるドローンを活用した建物点検調査技術の開発では、ドローンを飛ばして建物周りをドローンで写真のような画像、3Dレーザースキャン、赤外線などさまざまなセンサーで非破壊・非接触検査を行うことです。高層ビルなどで足場を組んで人がチェックするよりもドローンの活用のほうが安全で、簡易的でかつ効率的に検査を実施できることがこの実験で証明されたと言えます。

 構造物の長寿命化をする上で、道路や橋梁を含む公共建造物等の維持管理は非常に重要で、そのために定期的な点検が必要であります。また、有事の際の安全性確保の緊急性が高いときには非常に有用な技術であると考えます。さらに、除去等が予定される歴史的・文化的建造物等の建物外観や、内部意匠などのアーカイブ記録の作成などにも応用が期待できると考え、例えば、中野サンプラザの外観や内装などを映像として記録を残すことなどにも応用が可能と考えます。

 そこで伺いますが、今回のドローンによる建物点検調査技術は非破壊・非接触により建造物の調査が可能であり、公共施設の長寿命化に向けた安全点検や大地震発生時の建物安全診断等に大きく役立つと考えますが、区はどのようにお考えでしょうか。

 また、ドローンの活用は、例えば除去前の中野サンプラザなど、歴史的・文化的施設の建物内外の映像記録を残すことで、貴重なアーカイブ記録の作成にも大きく役立つと考えます。状況によっては、この後に取り上げます旧中野刑務所正門、また小・中学校校舎などにも活用が期待できますが、区としては活用にどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 今後、国立研究開発法人建築研究所では、より高層の中野サンプラザでも実証実験を試みたいと考えております。区としてもぜひ御協力いただけるようにお願いいたします。

 この項の最後に、ドローンを活用した公共構造物、老朽化した民間高層マンションなどの安全点検には、今後大きくその有用性が期待されます。今後の建築研究所など専門研究機関と連携し、今後、技術発展が見込めるドローンに関して、国家戦略特区の申請などを踏まえ、建築研究所などとの連携を模索していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 ドローンが危険だと言われ続け、人口密集地域であるDID地区においては、特に飛行の許可は難しい状況は続いております。今回の中野区における実証実験は、人よりもドローンのほうが安全というキャッチフレーズとイノベーション実現に向けた第一歩になることを主張させていただきまして、この項の質問を終えます。

 3、旧中野刑務所正門の取り扱いについて。

 平成31年1月24日、厚生委員会資料「旧中野刑務所正門の取扱いについて」において、門の取り扱いについては、これまで区にお寄せいただいた区民の皆様方からの意見、議会での議論、文化的観点、費用等を総合的に判断して、旧中野刑務所正門の取扱い(案)として第4回定例会で報告を行いました。結果的には現地保存するということが報告されたわけでありますけれども、さきの区民委員会の旧中野刑務所正門の学術調査結果の報告では、技術的には移築が可能という結果が得られました。平成30年10月5日、厚生委員会の旧中野刑務所正門についての報告における学識者による意見聴取の結果報告(概要)で、学識者3名は東京都指定文化財になり得る、現地保存としない限りは文化財価値は低下する、モニュメント、映像保存は文化的見地からは検討対象にはならないとの見解でした。つまり、移築するという物理的にできるということが出たとしても、移築するということ自体には価値がなくなり、東京都の文化財指定を受けられない可能性が高いという主張となっているということになります。

 そういったところから、改めて伺いますけれども、移築が物理的にできるからといって、学術的な見解が変わることはないのかということを念のために確認いたします。従前に区は、移築した場合、都の文化財指定がとれなくなると報告されておりましたけれども、移築を再検討するということは文化財指定がとれなくなることを意味しますが、どうでしょうか。すなわち、区はもう文化財指定を目指すことをやめるということを意味すると思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。

 移築の調査を実施したということは、移築も選択肢の一つであるというエビデンスにほかならないわけでありますけれども、改めて移築、現地保存する場合の期間と経費についてお伺いいたします。

 旧中野刑務所正門については、平和の森小学校開校日と密接にかかわってきます。区長は定例記者会見などにおいて、平和の森小学校の供用開始、2023年にすると明言されております。これに間に合わせるには文化財指定を受けられる可能性が低い、揚家をしない現地保存、もしくは現実的には解体・撤去、この二つに一つになろうかなという感じですけれども、解体・撤去もその選択肢になり得るのか、お伺いいたします。

 また、仮に曳家移築を選択した場合には、平和の森小学校開校日はおくれますが、区としては、学校開校日がおくれたとしてもそういった選択をなさるのか、お伺いいたします。

 また、学校施設であるため、教育委員会に本件について方針を伺うと考えられますが、教育委員会が出した回答に区は100%従うのでしょうか。もし従わないのであれば、時間がない中、諮問する必要性も問われてまいります。はっきり言ってどうするか、判断が既にできる判断材料がそろっていると考えますが、区はどのような見解をお持ちか、お伺いいたします。

 これは私見ですけれども、純粋に考えますけれども、本当に文化的な価値があるのであれば、ふるさと納税だったり、クラウドファンディングなどでそういった資金が集まるのかなというふうに考えるわけですけれども、こういったところに関しては質問を控えさせていただきますけれども、もし残さないという選択肢をするのであれば、ドローンを活用して、そういったデジタルアーカイブをしていったほうがいいのではないかということを要望させていただきまして、この項の質問を終えます。

 最後に四つ目、学校のメモリアルアーカイブについて。

 学校の思い出に関する問い合わせが私のところに幾つかありました。先日、私の母校、仲町小学校の先輩から校歌の歌詞、楽譜、音源を欲しいという御要望をいただき、再編後の桃花小学校にあるのかなと思いましたけれども、最終的には歴史民俗資料館にわら半紙とCDで保存されていたという事例がありました。

 また、昨今の統廃合で、旧中野第十中学校、現中野東中学校のところの敷地に石碑を置きたいというような御要望もいただいたということがあります。小・中学校の時代の思い出は何事にもかえがたいものであります。そこで伺いますけれども、小・中学校再編の中で要望が出てくるそういったモニュメントなどの保存というのは可能なのか、現行のルールをお伺いいたします。

 と言いながらも、校舎、歌詞など、やはり当時を思い出すアイテムはみんな残したいというところではありますけれども、そういったものが延々と残るというのもなかなか、全く違う100年後とかになったときに、無用の産物になってくる可能性もあるということで、葛藤があるところではあります。ばかの一つ覚えで申しわけありませんけれども、こういった問題もデジタルアーカイブで解決するのかなというふうに考えます。

 岡山市においては岡山シティミュージアムというホームページがあります。このホームページでは学校メモリアルというページがあり、再編後の中でなくなった小・中学校の校舎の写真、校章、校歌、航空写真、沿革、レトロ写真などさまざまな情報が詰まっております。中野区においても事実そういった情報を求められている状況がありますので、さきのドローンの質問でも取り扱いましたが、そういった小・中学校をドローンで撮影したものもアーカイブできると考えます。また、区長のおっしゃるシビックプライドの醸成の一助にもなると考えられます。

 そこで伺いますが、今後も再編が続き、なくなっていく小・中学校のデジタルアーカイブを区のホームページに保存することがノスタルジーの成仏となると思いますので、御検討していただきたいということをお伺いいたしまして、私の全ての質問を終了させていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問で、1番目に中野区基本構想・基本計画について。

 1点目に、地域包括ケアシステム構築推進における予算の考え方についてでございます。区はこれまで介護予防・日常生活支援総合事業における住民主体サービスの創出、アウトリーチチームの配置や地域包括ケア推進会議の設置、情報共有システムの導入による医療介護連携の仕組みづくり、認知症サポーターの養成などについて事業化してまいりました。こうした事業は地域資源の開発、住民主体活動の活性化、地域のネットワークづくり、地域包括ケアの理念の共有などに資するものであり、区民による自助・互助を支援するものでございます。今後も事業効果を検証しつつ、PDCAサイクルによる評価結果を予算に反映させてまいります。

 次に、すこやか福祉センター運営に必要な予算と職員数についての項でございます。すこやか福祉センター運営経費は、平成30年度決算では1所当たりで約3億円でございます。職員数としては、所管する区民活動センターの職員を除いて、常勤職員で1所平均約25名となっております。

 次に、地域包括ケアシステムにおけるすこやか福祉センターの役割についてでございます。すこやか福祉センターは、介護保険サービス基盤の整備単位となる日常生活圏域を所管する地域包括ケアシステムの推進拠点でございます。同センターでは、その圏域の住民のライフステージに応じて、各種の保健福祉サービスを継続的・包括的に提供することを目指しております。このため、専門相談機関である地域包括支援センターや障害者相談支援事業所を置いて、ワンストップ型の相談支援を行うとともに、区民の活動圏域である区民活動センターごとにアウトリーチチームを編成し、区民とともに支えあいのまちづくりを進めているところでございます。

 次に、アウトリーチチームについての御質問でございます。みずから相談窓口にたどり着けない潜在的対象者へのアウトリーチ型支援は、保健福祉の領域で特に重要となっております。このため、区はアウトリーチチームを設置し、個別の相談支援と支援のために必要となる地域資源ネットワークの構築、不足している資源や地域課題の発見と解決に取り組んでいるところであります。一方、民生委員については、住民の最も身近な気軽な相談先として、ボランティアでさまざまな相談を受けるとともに、区と協働して高齢者や子育て世帯の継続的な見守りなども行っております。また、社会福祉協議会は社会福祉法に位置付けられた民間団体で、地域福祉の推進を目的として、住民主体の理念を基本としつつ、多様な事業を展開しております。地域包括ケアにおいては、その理念や情報を共有しながら、それぞれの立場で取り組む重層的な支援のネットワークが必要と考えております。

 次に、地域包括ケアシステムの階層の御質問と社会福祉協議会への支援についてでございます。中野区地域包括ケアシステム推進プランにおきましては、介護サービス基盤を整備する単位としての日常生活圏域、それと地域活動を推進する単位としての日常区民活動圏域の二つの圏域を設定しております。議員御指摘の区民活動センター単位ということで、日常区民活動圏域というものが一番基礎的な単位となっております。見守りや支えのある地域のつながりの再構築は喫緊の課題となっておりまして、今後ますます区民活動センター圏域での取り組みが重要になってくると感じております。中野区では、こうした区民活動センター単位での取り組みや発見した課題をすこやか福祉センターが集約し、地域ケア会議で検討する階層構造としております。区民活動センター圏域を基本とした活動が、地域包括ケアシステムの根幹でございまして、地域福祉推進のパートナーである社会福祉協議会への支援のあり方については、役割や機能を含め総合的に検討して充実してまいります。

 次に、健康寿命の延伸策についての御質問でございます。健康寿命の延伸が介護費用を縮減できるというエビデンスがないことは承知をしております。しかしながら、医療費、介護費への影響を議論する以前の話として、健康づくり、介護予防の取り組みは、個々人のQOLの向上という極めて大きな価値をもたらすものであり、中野区地域包括ケアシステム推進プランや中野区健康福祉総合推進計画においては、65歳以上の健康寿命を重要な指標の一つに掲げております。厚生労働省も、本年6月に健康寿命延伸プランを示して、2040年までに健康寿命を男女ともに3年以上延伸し、75歳以上とすることを目標として、介護予防、フレイル対策などの取り組みを推進するものとしております。区といたしましては、健康寿命延伸プランの考え方も踏まえて、区民による生きがいや介護予防の推進、各種検診の受診促進、検診データを用いたデータヘルスによる病気の早期発見、早期対応などを通じて、健康づくり、ひいては健康寿命の延伸に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、子育て先進区についての御質問でございます。まず、区が目指す子育て先進区と出生率の向上についての御質問にお答えします。少子高齢化、人口減少が進むことによる地域活力の低下は、区政運営にとって大きな課題であると同時に、日本社会全体としても抱える最も大きな課題でございます。一方、区の合計特殊出生率は近年増加傾向にあるものの、1.0前後で推移しておりまして、全国の中でも低い水準である東京都平均、23区平均をも下回っている状態でございます。また、区の人口動態は区民全体では転入超過であるものの、子育て家庭の多くを占める年齢階層においては転出超過の傾向にあります。そのような区の現状を踏まえれば、当然、出生率の向上も目指すわけですが、子育て家庭の転入・定着を狙い、子どもと子育て家庭の満足度と認知度の高いまちを目指すことといたしました。区が子育て先進区を実現して都市型のモデルを示していくことは、これからの日本の社会が向かうべき方向性を考える上で大きな意義のあることだと考えております。これの実現に向けて力を尽くしたいと考えております。

 次に、子育て先進区実現に向けた子育てサービス実施のあり方についてでございます。子育て家庭のニーズは多種多様であるため、区民の声にしっかり耳を傾けて課題を把握して、その課題に向き合い、改善を重ねていくことで、子どもと子育て家庭の満足度を高めていきたいと考えております。それに加えて、子どもと子育て家庭に対して、区の子育て環境について広くわかりやすく情報を届けることによって、認知度を上げていきたいと考えております。もちろんサービスについては評価を行い、スクラップ・アンド・ビルドなど見直しを図っていくつもりでございます。

 次に、子どもと子育て家庭の包括ケアシステムの活動圏域についての御質問でございます。子どもと子育て家庭の地域包括ケアシステムについては、次世代育成委員などの地域での支援、見守り活動や保育園、幼稚園、小学校、中学校、これらの連携教育が中学校区単位で行われていることを踏まえて、中学校区を活動圏域といたしました。中学校区を活動圏域として地域包括ケアシステムの関係者が十分に情報を共有し、連携が図られるよう、ネットワーク体制を検討していきたいと考えております。

 次に、ドローン実証実験について、最初に、ドローンによる建物点検調査についての御質問です。区庁舎を使って行ったドローン実証実験は、国から人口密集地区において安全確保を含む飛行実験の許可を得た上、実際に建物調査を行ったものであり、先駆的な実験であると認識しております。本技術が確立されれば、公共施設等の安全点検や災害時の建物被害状況の把握など、さまざまな応用が期待できるものと考えております。

 次に、アーカイブとしてのドローンの活用についての御質問です。区は中野駅周辺地区の再整備をはじめ、まちの移り変わりなどを画像や映像で記録し、後世に残す貴重な資料として保存し、広く活用できるようにする取り組みを進めていきたいと考えております。諸条件が整い、中野サンプラザをはじめとした文化施設や歴史的建築物などをドローンで撮影することができ、また利用することが可能となれば、区として活用してまいりたいと考えております。

 次に、ドローンを活用した国家戦略特区の申請についての御質問です。現在進めている国立研究開発法人建築研究所における実証実験の推移やその成果等を踏まえ、国家戦略特区に向けた連携等についても研究してまいります。

 次に、旧中野刑務所正門の御質問で、最初に、移築した場合の文化財的価値と東京都の文化財指定についての御質問でございます。昨年9月、学識者3名に対して、旧中野刑務所正門の文化財的価値等について意見聴取を行い、翌10月、第3回定例会において、東京都の指定文化財になり得る、現地保存以外では文化財的価値が低下すると報告したところでございまして、現時点でその学術的見解に変更はございません。東京都の文化財指定については、東京都教育委員会が文化財保護審議会を設置して指定についての諮問を行い、審議会において審議し、教育委員会へ建議を行い、最終的に東京都教育委員会が議決し、指定される制度となっております。したがって、指定されるかどうかは、あくまで東京都の文化財指定制度のもとに判断されるものと考えております。

 次に、移築、現地保存、それぞれの期間と経費についての御質問です。詳細な調査を行わなければ確定はしませんが、曳家移築の場合は基本計画、基本設計、実施設計、曳家移築工事等で5年から5年8カ月の期間が見込まれ、概算経費は4億9,596万円でございます。一方、現地保存の場合は、設計、修理工事で2年半の期間が見込まれ、概算経費は9,339万円でございます。

 次に、解体・撤去の可能性についての御質問でございます。旧中野刑務所正門の取り扱いが決定するまでに、平和の森小学校新校舎整備に関する設計作業には着手しておりません。また、平和の森小学校の用地については、国が地下埋設物等の調査を行った後、売買契約を結ぶことになったことから、用地買収がおくれる見込みでございます。そのため、予定している新校舎の供用開始時期にもおくれが生じるものと現在考えております。学識者の意見や、本年10月の学術調査における文化財的価値の調査結果から、旧中野刑務所正門について文化財的価値はあると区は考えておりまして、現時点では解体・撤去ではなく、現地保存もしくは曳家移築する方向で検討しております。

 最後に、学校や教育委員会との関係と今後の方針についてお答えします。旧中野刑務所正門の保存につきましては、旧矯正管区用地内における平和の森小学校との共存が前提でございます。文化財の保存・活用と良好な教育環境の確保を両立し、できるだけ早く開校を実現したいと考えております。門の保存につきましては、文化財的価値や文化財としての保存・活用だけでなく、学校運営に大きな影響があることから、教育委員会へ意見聴取を行い、その意見を考慮し、区として方針を決定してまいります。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 私からは、学校のメモリアルアーカイブについての御質問にお答えいたします。

 小・中学校の記念碑の保存につきましては、学校統合された学校については、地域要望を受け、学校の判断により記念碑の設置を認めてきたという経緯がございます。統合新校は、新たに保護者、地域と連携しながら学校を盛り立てていただきたいという思いの一方で、双方の学校の伝統や歴史を引き継ぐことも大切なことと考えております。校内にメモリアルコーナーを設置して、校旗、校歌、校名板、外壁校章、記念冊子などを保管しております。今後、統合された学校の記録は、石碑、モニュメントという形ではなく、メモリアル品の保管及びデジタル化という形で保存していくことを基本に、学校や地域と調整してまいります。

 次に、ホームページへのデジタルアーカイブ保存についてでございますが、現在、統合された学校の記録については、ホームページが削除されている学校と、統合新校から統合前のホームページにリンクできる学校がございます。今後は統合された学校の記録について、メモリアル品の保管に加え、電子的な記録も保存していきたいと考えております。デジタルアーカイブとしての保存、活用方法について検討してまいります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 2点、再質問させていただきます。

 「多くの子育て家庭から選ばれるまち」という目標はやめていただけませんかという質問に対して、ちょっと直接的な回答をいただけなかったんですけれども、イエスかノーかというところでお答えいただいて、その答えの理由を教えていただきたいと思います。

 二つ目に、旧中野刑務所正門についてです。もう判断ができる材料がそろっているかなというところでしたけれども、2023年の開校よりおくれるというのが先ほど発言で明言されたと思います。そうすると、一つの条件が変わったということで、また判断もいろいろ出てくるんでしょうけれども、はっきり言って現地におきましては、なかなか決まらないというこの不誠実とも言われるような態度に、区の対応について、もうどっちでもいいから早く決めてくれみたいな声もあるわけでありまして、その辺、今後のスケジュールが全然示されないという点におきまして、今後どのようなことを行っていくのかということをお伺いします。よろしくお願いします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再質問にお答えします。

 まず、1点目の「多くの子育て家庭から選ばれるまち」という目標を変えられるかという話ですが、これについては、先ほども当然御説明いたしましたけれども、今後、中野区としては子育て家庭の転入・定着を狙っていくということで、これによって都市型のモデルとなる事例をつくっていくということなので、これについては目標として掲げていきたいと考えております。

 そして、もう1点の旧中野刑務所正門の取り扱いについての現地に対する保護者、PTAなど関係者に対する説明について。これについては今後、曳家についての詳細な条件がまだわからない部分もございますけれども、なるべく早く丁寧に情報提供していきたいと考えております。

○副議長(平山英明) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


令和元年06月28日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 [1]8050問題 について

 2 国家戦略特別区域法の活用について

  (1)世界最先端浸水予測システムについて

  (2)ドローンについて

 3 森林環境譲与税の活用について

 4 海洋プラスチックごみ問題について

 5 中野駅新北口駅前エリア(区役所・サンプラザ地区)再整備について

 6 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 令和元年第2回定例会におきまして、自民党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 まず1番目、[2]8050問題 におきまして、ことしの5月28日に神奈川県川崎市、登戸で通り魔殺傷事件が発生しまして、被害者のうち、二人がお亡くなりになりまして、18名が負傷し、犯行の直後、加害者はみずから首を刺し、その後死亡いたしました。また、その事件の後、6月1日、練馬区におきまして自分の息子を刺し殺すという痛ましい事件が発生いたしました。これらの事件におきまして関係各位の皆様に対して哀悼の意を表します。

 これらの事件において、いわゆる[3]8050問題 が指摘されています。ひきこもりが長期化し、親も高齢となり、収入や介護などに関して問題が発生することです。80代の親と50代の子の親子関係でのことが多いということから[4]8050問題 と呼ばれております。ひきこもりと犯罪率に相関は認められませんが、[5]8050問題 が要因として大惨事が引き起こされている可能性は否めません。また、中野区自殺対策審議会において[6]8050問題 が自殺につながっていくとの指摘をしており、ひきこもりが大きな問題となっております。プライバシーの問題もあり、一個人や民間、第三者が入り込むことは容易ではありません。現状を考えると、行政、公共機関がやるしかないという結論になっていくわけであります。[7]8050問題 といっても、ひきこもり、就業支援、生活保護、自殺対策のさまざまな行政の対応の形がありますが、当事者としてはどうすればいいのかわからないことだらけとなります。

 そこで伺いますが、区は、ひきこもり問題、[8]8050問題 などに対してどのように対応されているのでしょうか。もしくは、これからどうしていくのかということをお伺いいたします。

 中野区社会福祉協議会では、事業を進める中で、行政や介護保険等、既存のサービスの対象にならない制度のはざまにある人、またそれらサービスの対象になるにもかかわらずサービスを利用しない・利用できない、いわゆるSOSを出せない人たちの存在が課題であると認識しています。そこで、社協は、平成27年より福祉なんでも相談事業を開始し、年々利用者がふえているということです。福祉なんでも相談でひきこもりの相談は年々増加し、特に40代、50代の相談が多いということです。相談内容に中高年のひきこもりが多かったことをきっかけに、平成27年に民生・児童委員をはじめ、各すこやか福祉センターや地域包括支援センターなどに対してアンケート調査を実施し、167名の方が何らかの理由によりひきこもり状態であることがわかっております。社協としまして8050について事業内容に盛り込んでおりまして、ひきこもりの当事者とその御家族が語り合う場所としてカタルーベの会を毎月行っており、これも参加者が徐々に増加しているということであります。すこやか福祉センターなどからの紹介で参加されることもあります。これらの事業は社会福祉協議会の自主財源となっております。今後、さらなる深刻化が予想されるこの問題に対して、区は社会福祉協議会などとのより一層の連携支援、役割分担が必要になると考えますが、どのようにお考えでしょうか。

 OECDによりますと、ひきこもりの原因の多くの精神疾患は児童・青年期に発症するということです。中野区は、令和3年に児童相談所機能を含む(仮称)総合子どもセンターを開所する予定ですが、その役割は重要となってきます。また、私たち1970年代生まれの世代はロストジェネレーションとも呼ばれ、バブル崩壊で就職が思うようにできなかった世代であり、ニート、ひきこもりの方々が多いとも言われております。ひきこもりの潜在性は各世代にあります。ひきこもり対策として、短期観点からの対症療法と中・長期的な観点からの根本療法、双方の環境を拡充していくべきと考えますが、区は今後どのような対策を講じていくのか、お伺いいたします。

 しかし、財源、人工(にんく)、プライバシーの問題など行政の対応には限りがあります。最悪な事態にならない最低限度のセーフティネットとして区は何ができるのかということをしっかりと熟考していただきたいと要望を申し上げまして、この項の質問を終了させていただきます。

 2番目、国家戦略特別区域法の活用について、自治体間競争の中、魅力ある自治体であるために中野区で特徴ある産業を育てていただきたいと思っております。自治体間競争とはいえ、他の自治体からヒト・モノ・カネを奪うような発想はゼロサムゲームになるため、何もないところからモノ・カネを生み出して選ばれる、正々堂々とした戦いを中野区にはしていっていただきたいと思っております。私は、再三御提案しておりますが、国家戦略特別区域法を活用いたしまして規制緩和を行い、イノベーション、そして新たなビジネスが始まる、そんなわくわくする区政をつくっていきたいと切に思っております。

 ことし3月に、私が所属しております東京青年会議所中野区委員会から区長宛てに二つの提言を提出させていただきました。それについて取り上げさせていただきます。

 一つ目、世界最先端浸水予測システムについて。

 3年前から、国土交通省国土技術政策総合研究所は、ゲリラ豪雨のような突発的な大雨にも対応可能な浸水予測システムを社会実装するために中野区の一部地域で特定の方々を対象に社会実験を行ってきました。このシステムは、河川の外水だけではなく下水道管の水の流れも考慮されておりまして、マンホールなどからの浸水、つまり内水においてもその計算予測がされております。また、東京青年会議所では、その国交省のシステムと早稲田大学関根研究室のシステム二つを活用した水防訓練を南中野中学校で実施させていただきまして、テレビ・新聞にも取り上げられまして、その成果はマニフェスト大賞の政策提言賞のノミネートをいただきました。中野区地域防災計画の風水害対策計画では、台風性豪雨、線状降水帯豪雨、ゲリラ豪雨の降水種別ごとの避難対応が明記されたタイムラインが作成されました。また、東京都は、ことしより「東京マイ・タイムライン」という水害時の個人の行動パターンをまとめるツールを作成いたしました。リアルタイムの浸水予測システムとタイムラインを使うことで防災関係者と住民それぞれの動き方が明確になっていきます。さまざまな水害対策が進む中、国土交通省では、先ほど言っておりました、浸水予測システムのバージョンアップを図っていくということで、その実用性を検証するために中野区とさらなる連携を深めたいということでありますけれども、区のお考えをお伺いいたします。

 しかし、この予測システムが完成しても、現行の気象業務法の解釈の仕方ではシステムの不特定多数に情報発信ができません。気象業務法では、気象庁、気象予報士、気象業務許可事業者のみが気象情報、災害予測情報を出せるわけでありますが、国土交通省とはいえその情報を勝手に出すことができません。今回の浸水予測システムのさらなる技術発展のサポートすることを奇貨といたしまして、中野区のソフト対策としての防災力の強化が望めると考えます。

 そこで、国家戦略特別区域法によって、気象業務法の規制緩和をし、気象関連研究機関、事業者が予測技術を競争し合うことで浸水予測システムを含む新たな災害予測技術のイノベーションを推進していくべきと考えますが、区としてはいかがお考えでしょうか。

 二つ目、ドローンについて。

 第1次はパソコン、第2次はインターネットやメールアドレス等の普及、そして第3次はスマートフォンの登場で、IT革命はどんどん進んでおります。そして、第4次のイノベーションとして、ドローンの誕生にそれが期待されているところでございます。しかし、法律によってドローンの飛行の規制は厳しいものであります。千葉県千葉市では、国家戦略特区を使って宅配ドローンの社会実験により実用性の検証を行っております。東京青年会議所では、中野区においても同特区法に申請しまして、ドローンを利活用したシティプロモーション、防犯・防災、メンテナンス等の技術向上に資する実証実験を行い、イノベーションが想像できる環境づくりについて提言をさせていただきました。区としても、哲学堂公園のプロモーションビデオ撮影でドローンを使用されており、ドローンの活用にお考えがあることはうかがいしれます。

 私個人的には、中野区内にあります都立富士高校のグラウンドをお借りいたしまして、密集市街地におけるドローンの飛行実験を2回実施させていただきました。1回目は、アメリカンフットボールの試合を真上から撮影いたしまして、戦略的に非常に参考になる映像をおさめることができました。2回目は富士高校で、文化祭の後夜祭で打ち上げ花火を中野区内で上げるということを毎年やっておりますので、その様子を上空からおさめようとしましたが、その日は風が強くて撮影を断念いたしました。ドローンパイロットの技術やモラル、風の状況から飛行をやめる判断などを見て、あくまで安全・安心は人間がつくるものということの確証もいたしました。

 ドローンによるイノベーションを創造するためには、まずは飛行できるフィールドを用意する必要があります。以前にも取り上げましたけれども、有事を踏まえ、まずは河川上で飛行できないかと考えます。河川は、区の管理であるために区の許可があれば飛行可能と思いますけれども、飛行させるために必要な諸手続について、伺います。

 また、小・中学校の周年行事などで行われる人文字などはヘリコプターで撮影するよりもドローンの方が低価格でさまざまな角度から撮影が可能であり有用と考えますが、こういった場合の諸手続についてもお伺いいたします。

 ところで、国立研究開発法人建築研究所では、ドローンを活用した建物点検調査技術の開発をしております。建物の周りをドローンで写真のような画像データ、ほかにも3Dレーザースキャン、赤外線など、さまざまなセンサーで非破壊・非接触検査を行う開発をしております。高層ビルなどで人が直接検査するよりもドローンのほうが安全であります。構造物の長寿命化をする上で維持管理は非常に重要で、そのために定期的な検査・点検が必要となってまいります。また、有事の緊急性が高いときに有用な技術であります。建築研究所は、人口集中地区、DIDと呼ばれるエリアであります自治体と連携をしていきたいということであります。そういった社会実験は中野区でも求められているということで、今後、技術発展が見込めるドローンに関しても国家戦略特区の申請などを踏まえ建築研究所などとの連携を模索していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

 人よりもドローンのほうが安全というキャッチフレーズでイノベーションが起こることを期待して、この項の質問を終えます。

 3番目、森林環境譲与税について。

 平成31年3月27日に森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立しました。森林環境譲与税は、令和6年度から個人住民税に上乗せして一人当たり1,000円を徴収します。徴収された森林環境税は、森林環境譲与税として配分されます。配分に関しては先行的に行われまして、ことしから始まりました。森林環境譲与税は復興税からの切りかえとなり、実質負担は感じませんが、区民に納めていただいた森林環境税は区民に還元されなければなりません。そもそも、この森林環境税は、国土の森林を推進するために、平成18年の森林・林業基本計画、そして平成22年の木材利用促進法がこの法体系のルーツとなります。私もその現場にいたんですけど、国土交通省の実物大の実験で木造3階建ての小学校の火災実験というものをやっていました。その3階建ての小学校に火をつけてそのまま燃やしてしまうという実験なんですけども、そういった実験などを踏まえて、平成26年には木造3階建て、学校大規模建設などができる建築基準法が改定されていきました。そして、今回の森林環境譲与税ができました。このような国の大きな動きから、国や東京都は木造の公共施設を建設するための補助制度を創設しておりますが、区は把握されているのか、お伺いいたします。

 これから区役所、小学校の建てかえが進む中、財源が非常に厳しくなっていきます。森林環境譲与税と国・東京都の補助金を活用することで区の持ち出しを最小限に抑えつつ、小・中学校の建てかえであれば、2年前に山本議員が取り上げておりましたけれども、木育にも資するものとなっていくと考えます。木造を含む前提で施設整備計画をすることで多くのメリットが生まれてきます。

 そこで、森林環境譲与税をまずは環境基金に積み立て、施設整備に対して投資すべきと考えますが、区はどのように活用するのか、お伺いして、この項の質問を終えます。

 4番目、海洋プラスチックごみ問題につきまして、海洋プラスチックごみ問題は、人間生活から廃棄されるプラスチックごみが沿岸部や海に流出し、生態系破壊や人体への健康被害、沿岸部の経済社会のダメージ等を引き起こしている問題です。

 2018年6月カナダで開催されましたG7シャルルボワサミットで、海洋プラスチック問題等に対応するために世界各国に具体的な対策を促す「健康な海洋、海、レジリエントな沿岸地域社会のためのシャルルボワ・ブループリント」を採択いたしました。プラごみは、本日と明日開催しておりますG20の主要なテーマの一つとなっております。プラスチックは紫外線に弱く、洗濯ばさみがよくぼろぼろになっていくということから、紫外線によってぼろぼろになり、さらに細かくなっていきますと5ミリ以下のマイクロプラスチックとか生態系を破壊してまいります。洗顔料や歯磨き粉のスクラブ剤等にも利用されているマイクロビーズも同様であります。排出抑制よりもプラスチックを製造させない根本的な対策が必要となってきますけれども、まずは可能なところから実施していかなければなりません。

 そこで伺いますが、区は、家庭から排出されるプラスチックごみをどのように回収しているのか、お伺いいたします。

 プラスチックのリサイクルは、物理的に形を変えるマテリアルリサイクル、化学変化をさせるケミカルリサイクル、プラスチックが原油由来ということで熱処理に使われるサーマルリサイクルがあります。区として収集したプラスチックごみはどのように処理されているのか、お伺いいたします。

 また、中野区の家庭から排出されるプラスチックごみと世界的に問題となっております海洋プラスチックごみとの関連性についてどのようになっているのか、お伺いいたします。

 中野区として海洋プラスチックごみ問題として、御答弁の中で、もし不作為がなかったとしても、個人のポイ捨てや無許可業者の不法投棄などモラル・法律にかかわるところもあります。持続可能な世界をつくっていくためにも、行政、そして各個人で御努力していただくことを切に要望させていただきまして、この項の質問を終えます。

 最後、5番目、中野駅新北口駅前エリア(区役所・サンプラザ地区)再整備について、質問させていただきます。

 本定例会一般質問において、新サンプラザにおきましては民設民営で行うとの御答弁がありましたが、それについて深掘りさせていただきます。区役所の建設費用に254億円かかりまして、64億円を財調で、190億円程度が起債と想定されているというような御答弁があったと思いますけれども、区債については早期に償還しなければ年々利子返済分だけでも数億円かかっていくというものになっております。サンプラザ再開発から生まれる転出補償は区運営において非常に重要な財源となります。サンプラザ再開発が民間によるものになると、最終的には土地を所有する事業者に好き勝手な開発をされるのではないかということの懸念も出てまいります。中野区、そして中野区民にとってみんなが描く理想に近付けたいという思いもありますし、事業者としてはできるだけ収益が高いものにしたいと双方の思いが出てくると思いますけれども、権利を持っている事業者の意見が通るのではないかということが不安になってまいります。

 そこで伺いますけれども、区は、民間によるサンプラザの再整備について一定の発言権を維持し、事業者に好き勝手な開発をさせないための方法について、お伺いいたします。

 続いて、民設民営の大規模集客交流施設、いわゆるアリーナについて、お伺いいたします。

 現段階において客席数の規模感は決まっていないということであります。3月の予算特別委員会で、私は、現在の中野サンプラザホールがそもそも中野区民のために役立っているのかということに疑問を呈させていただきました。一般区民にとってはコンサートとかに行かない限り中野サンプラザホールへ入ることはありません。行くとしたら、成人式のみでございます。幾ら区民のための施設とうたっても、今と同規模のホールをつくるのであると同じようなことがまた起こる、区外の方々ばかりが還元されるというような施設になるのかなというふうにも考えるわけであります。ある程度の規模がある平土間型のアリーナであれば、北海道物産展みたいなイベント、最近では規模が拡大し細分化されているコミケ、バスケ、卓球、フットサルなどのプロスポーツなどにも使え、区民がわくわくできる可能性があると指摘させていただきました。むしろ区民に還元されない規模、今と同じような規模であれば区がホール、アリーナを間接的であろうと立地させる必要があるのかということも疑問になってまいります。ということで、最大の集客規模の平土間型の施設がよいということを提案させていただきます。

 第22期、前期4年間で自民党会派委員会視察におきまして、これも予算特別委員会で言いましたけども、函館アリーナ、ゼビオアリーナ仙台、浜松アリーナ、大阪城ホール、愛知県武道館、マリンメッセ福岡などの全国のアリーナ施設に伺いましてその成功と失敗を視察してまいりました。設計思想、それらの成功事例を見て、最先端にすることで1回当たりの興行の使用料、年間の維持管理等の費用の抑制を図ることができるわけであります。

 ポイントは、大きく分けて四つだと思っております。

 一つ目は、舞台装置・照明。今、舞台というのは、ワイヤーでつり下げるのが基本ということで、地上から組み立てると非常に危ないというものもあるということで、ワイヤーでつり下げる、そういった施設にするということです。大阪城ホールでは、最大39トンつり下げることができるということでありますが、後からそういったつり下げもつくったということで、やはり定期的なメンテナンスが必要だということで最初からある必要があると考えます。また、LED照明を最初からしっかりとすることによりまして、もちろん軽いということでありますし、またすばらしい演出を今LEDの照明ですることができます。

 二つ目は、搬入です。興行用装置の荷さばきのためにトラックがアリーナに直接入ることによりましていろいろ荷さばきをする時間が短縮されるということで、人件費の抑制ができますし、トラックをアリーナの脇に駐車するというような、そのスペースも必要ありません。これはホールではできないということであります。

 3番目、ウェイティングスペースでありますが、興行開始前の利用者の待機スペース、四季の森公園、そして幾らでも時間を費やしたくなる中野駅周辺地区がありまして、それもまた地域に還元されるということになります。

 そして、四つ目、IoT活用をすることです。スマートフォンなどで管理される出入り口でこれをすることによりまして人件費の抑制ができますし、そういった入退場がスムーズになることで、スマートアリーナと呼ばれるものですが、こういったものの活用もしていくべきだと考えます。

 区民が楽しめる施設とするために平土間型施設、つまりアリーナにしていただきたいと考えます。この新しいサンプラザにおけるアリーナのあり方について区長はどのようにお考えなのか、お伺いして、私の全ての質問を終えます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問です。

 まず最初に、ひきこもりや[9]8050問題 への対応です。区では、ひきこもり者や家族からの相談はすこやか福祉センターが地域のワンストップ総合相談窓口として相談支援を行っているほか、生活援護課の生活困窮者自立支援や地域包括支援センターでも相談を受けているところでございます。また、東京都のひきこもりサポートネットとも連携して個別事例に対応しているところであります。一方、社会福祉協議会は、以前から中高年のひきこもりについて家族支援などの取り組みを進めているということで認識をしております。区や社会福祉協議会をはじめとする関係団体がそれぞれの専門性を生かして包括的な支援体制を構築していくために、適切な役割分担と連携の強化に努めてまいります。

 次に、今後のひきこもり対策についてでございます。ひきこもりの状態に至るまでの原因や経過、また当事者や家族が求める支援の形もさまざまであると考えられます。このため、一人ひとりの状況とニーズに応じた丁寧な対応が求められていると認識しております。区では、当事者・家族に寄り添いながら地域での継続的で包括的な支援につながることが重要であると考えておりまして、関連部署、関係団体が一体となって進める地域包括ケア体制を構築して支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、国家戦略特別区域法の活用について。

 まずは、各研究機関との連携と国家戦略特区の申請についてでございます。本システムでは、降雨量等から河川の氾濫やマンホール等からの内水判断による浸水を事前に予測し、携帯電話等に警報アラートとしてメール配信をすることで区民の避難行動を促すことができると聞いております。一方、区では、現在、河川判断にかかわる情報は、降雨量、河川の水位、洪水予報等を総合的に判断して避難情報として区民に提供する体制を整えておりますが、内水判断は浸水予測が困難な状況でございます。内水判断による浸水予測が可能となって必要な避難情報等を区民に提供できる場合には効果は高いと考えられることから、委員御案内の各研究機関との連携、それから国家戦略特区の申請等について検討してまいります。

 次に、ドローンについて。河川におけるドローンの飛行手続についてのお尋ねでございます。中野区は人口集中地区なので、ドローンを飛行させる場合にはあらかじめ国土交通大臣の許可を受ける必要がございます。また、ドローンの飛行に当たっては、国土交通省が定めた無人航空機飛行マニュアルを順守することや、飛行目的や日時等について東京都や区をはじめとした関係機関との情報共有、周辺住民への周知等が必要と考えております。

 次に、学校行事等へのドローンの活用でございます。学校行事等を含む多数の人々に影響が生じる催し物の上空飛行の場合は、航空法に基づく所定の審査手続に加えて、学校関係や警察等を含む各行政機関との調整を含め、より厳しい安全性確保や保安上の措置が求められていると認識をしております。

 次に、国の研究機関と連携したドローン活用でございます。都市計画法に基づく土地建物現況調査並びに構造物、建造物の安全点検など、国の研究機関と連携したドローンの活用は有用だと考えております。ドローン飛行に当たっての安全性や保安上の課題も十分検証し、可能性について検討してまいります。

 次は、森林環境譲与税の活用についての木造公共施設建設への補助制度についての御質問でございます。国は、公共建築物等木材利用促進法に基づく木材利用方針を策定している地方公共団体に対して、地域材利用のモデルとなるような公共建築物の木造化、内装木質化を行った場合などに補助しております。また、東京都には多摩産材利用促進プロジェクトの一環として、木材利用推進方針を策定している市区町村が多摩産材を使用したモデル的な木造、内装木質化、木製什器による施設整備を行う場合の補助制度があることなどを承知しております。

 次に、森林環境譲与税の有効な活用についてでございます。今後の施設整備における財源として、森林環境譲与税や国や都の補助制度を有効に活用することも必要となってくると考えております。施設整備における木材利用はそのコストを勘案しながら促進すべきと考えており、今後、区の木材利用の考え方を整理してまいります。森林環境譲与税は毎年譲与されるものであって、施設整備のスケジュールを踏まえて、最も有効に活用するために一時的に環境基金に積み立てることも想定をしております。

 次に、中野駅新北口駅前エリア再整備についてでございます。

 まず、再整備における発言権についての御質問です。中野駅新北口駅前エリア再整備は、今後策定する再整備事業計画に基づいて民間参画事業者の公募を行うこととしております。この再整備事業計画や上位計画となる中野四丁目新北口まちづくり方針、都市計画としての中野四丁目新北口地区地区計画などにおける方針に沿った開発を誘導していくため、民間の完全な自由ということにはならず、むしろ公共貢献を引き出していく考えでございます。また、市街地再開発事業への一定の関与を保持し、事業の着実な推進を図るため、現在の資産の一部を市街地再開発事業において権利変換し、事業後の資産を保有する考えでございます。

 最後に、大規模集客交流施設のあり方についてでございます。中野駅新北口駅前エリア再整備における大規模集客交流施設は、中野サンプラザのDNAの一つであるポピュラー音楽の公演を主体とした民設民営の多目的ホールとして整備・誘導を図る考えでございます。また、中野の文化がさらに豊かになるよう多様なエンターテイメントに対応できるホールとするため、民間事業者からの提案を求めていく考えでございます。

〔環境部長岩浅英樹登壇〕

○環境部長(岩浅英樹) 私からは、海洋プラスチックごみ問題について、お答えいたします。

 まず、プラスチックごみの収集と処理についてでございます。プラスチック製容器包装及びペットボトルは資源として回収し、それ以外のプラスチックでできた製品は燃やすごみとして収集をしているところでございます。資源として回収いたしましたプラスチック製容器包装及びペットボトルは中間処理施設に運搬し、そこで選別をした後に圧縮・保管し、容器包装リサイクル法に基づく指定法人ルートに乗せて再商品化事業者によりリサイクルが行われておりますけれども、今年度区が回収したものにつきましてはマテリアルリサイクルが行われております。燃やすごみとして収集いたしましたプラスチックごみは清掃工場に搬入し、適正に焼却処理を行っております。なお、焼却により発生する熱エネルギーはサーマルリサイクルとして発電や熱供給に有効利用され、焼却灰も埋め立て処分以外にセメントの原材料である粘土の代替材料としても利用されているところでございます。

 次に、海洋プラスチックごみと家庭ごみとの関連でございます。海洋プラスチックは、その多くが陸から運ばれたものであるとされておりまして、例えばポイ捨てされたレジ袋やペットボトル、使い捨ての食器等が屋外に放置され、それらが雨や風によって流され、最終的に海に流れてしまったことにより発生しているものでございます。分け方や出し方のルールがきちんと守られて家庭から排出されたプラスチックは、リサイクルや焼却処理等を確実に行っているため、海へ流出することはございません。今後とも3Rの推進や資源ごみの適正排出につきましては、海洋プラスチックごみの問題に関することも含め、区民等に対し周知・啓発を行ってまいりたいと考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


平成31年02月26日中野区議会予算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

〇加藤委員 それでは、自民党の立場から総括質疑をさせていただきます。時間がありませんので、足早に行かせていただきたいと思います。

 質問は通告どおりで、初めに、5、その他で、平和の森小学校と成人歯科健診について取り上げさせていただきます。

 昨日の伊東委員の質疑におきまして、門の保存用地について、10月の厚生委員会報告時の区の見解は別敷地であるということが改めて示されました。その見解に立てば、報告資料別紙3の4、旧中野刑務所正門を現地保存した場合の平和の森小学校新校舎の新イメージ②の校舎配置――上の図のほうですね――は建築基準法56条の建築物の各部分の高さの規定に抵触し、違法建築になると思いますが、建築主事の見解はいかがでしょうか。

〇小山内都市基盤部副参事(建築担当) 御指摘のとおり、別敷地であると――2通りの考え方ができるというふうに考えております。まず、平和の森小学校新校舎の配置イメージ②、これについて、敷地を分割しないというふうに考えれば違反はしない。だけど、敷地を分割したら違反をするというような考え方を当時思っておりました。

〇加藤委員 この辺に関しましては、各分科会で詳しくお伺いしたいと思います。ありがとうございました。

 それでは、その他で、成人歯科健診についてお伺いいたします。

 タレントの堀ちえみさんが先日舌がんを発表されて、手術が間もなく実施されたニュースは非常に大きなインパクトを与えました。舌がんとは、舌の前、3分の2の部分と、その下面に発生するがんで、口の中に発生するがん、つまり口腔がんの約半数以上が舌がんが占めるということであります。口腔がんが進行してから見つかると、話す、食べる、飲むといった大切な機能に支障を来すほか、がんの手術後に顔や首、舌に大きな傷跡が残り、外見にも大きな影響を及ぼすためにQOLを著しく低下させてしまいます。

 口腔がんで毎年1万1,000人が発症しているということで、歯科医師会でも講演会研修、啓蒙活動しておられます。歯科医師会によりますと、多くは視診、触診で早期発見もすることが可能だということでございます。

 昨日の読売新聞によりますと、スマホで歯周病発見開発へなどというふうなものもありまして、さまざまなこういった口の中に関することが進んでおります。口腔がんに関しましては、不安のある方々がその受け皿として、近所の歯医者さんにそういう受け皿があるということを認識していただきたいわけでありまして、事実、ここ最近、そういったニュースを受けて気になさった患者さんがふえているということを伺っております。

 そこで、成人歯科健診の機会を利用いたしまして、ふだん自分で気づかない口腔内の異常を発見してもらい、精密検査を受けることで口腔がんの早期発見・早期治療へとつなげられると考えられます。

 そこで、伺いますが、現在成人歯科健診の受診率は何%ぐらいでしょうか。

〇只野健康福祉部副参事(健康推進担当) 平成29年度の成人歯科健診の受診率は約2%でございます。

〇加藤委員 非常に低いということでございます。

 また、大阪警察病院の研究で、歯の治療が行き届いている方のほうが医療費が非常に下がっているというような、症状によっては3割以上医療費が下がっているというような結果も出ているということで、口の健康自体が体全体の健康にいい影響を及ぼすというような結果も出始めておりますので、これから口の中の健康というのを非常に重視すべきだというふうに考えております。

 そこで、成人歯科健診制度について、さらに周知を図り、区民のお口の健康を守る働きかけをさらにしていただくというのはいかがでしょうか。

〇只野健康福祉部副参事(健康推進担当) 成人歯科健診は申し込み制でございますが、平成30年度からは周知を強化いたしまして、40歳から75歳までの5歳刻みの区民に対し、受診券を送付し、受診勧奨を行っているところでございます。また、区報、ホームページのほか、健康づくりフェスタ、オレンジバルーンフェスタなどのイベントを活用し、区民健診の周知を図ってまいりました。今後もさまざまな機会を捉え、成人歯科健診をはじめとした区民健診の周知に努めてまいります。

〇加藤委員 ありがとうございました。口の中の健康は、体全体にいい影響を及ぼすというデータ、先ほど言いましたけれども、こういったところに着目して、区政としてもそこら辺を手助けしていただければなと思います。ありがとうございました。

 それでは、予算について伺わせていただきます。

 平成30年の決算特別委員会の場におきましてこういった図面を示させていただきました。借金と貯金のバランスだけで考えた、一元化したようなイメージでありますけれども、このままいきますと、人口減少の影響におきまして貯金がどんどん減っていって借金がふえていく、こういったような簡単なイメージをつくらせていただきました。さまざまなアイデアを持って無駄遣いをなくすことは当たり前ですけれども、そのアイデアを持って行政運営をしていただくことをお訴えさせていただきました。しかし、予算案を見ますと、かなり借金だらけの計画だということで、最悪なものができ上がってきたなという印象が拭えません。

 平成31年度当初予算(案)の概要、この17ページ、これを見ますと、起債残高は平成35年で791億円、公債費負担比率(中野区方式)では9.7%まで上昇し、目安の10%近くになっております。

 まず、起債をする際の基本的な償還期間、そしてその利率についてはどのぐらいなのかということをお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 償還期間につきましては、借り入れ先の起債の種別ごとに設定されている償還期間内で、施設建設の場合であれば、その施設の耐用年数で設定することが望ましいというふうにされているわけでございまして、利率につきましては、借り入れ先や償還期間、借り入れ方法等によって変わってございます。

 平成29年度末に残っている区債の償還期間は20年、10年、5年で構成されておりまして、利率につきましては、一番低いもので0.01%と、一番高いもので2.1%でございます。

〇加藤委員 そうしますと、ここに、17ページに書いてあります起債残高に対して、それぞれどのぐらい利子を払っているかというのは計算できますでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) それぞれというところはちょっと手元にはございませんが、5年間の利子ということでございますが、出しますと、この間、当初予算(案)の概要の財政運営の考え方でお示しした今後の起債予定分を含みまして、さらに用地特別会計分含めまして、平成31年度が1億4,700万円余り。平成32年度が3億3,100万円余り。平成33年度が5億400万円余り。平成34年度が6億700万円余り。平成35年度が7億200万円余りで、合計いたしますと22億9,300万円余りでございます。

〇加藤委員 利子だけで22億円かかってしまうということで、この辺、ここに起債の計画、世代間負担の公平化という言葉がありますけども、せっかく基金があるにもかかわらず、なかなかそこら辺のバランス、うまく考えられていないのかなというふうなイメージを受けました。

 これは昨年度の起債残高と、あと主な基金の残高でございますけども、ここ、青い線が昨年までのベースでしたけれども、平成34年におきましては377億円、そして同じ平成34年で比較しますと、ことしの計画が平成34年におきましては699億円ということで、起債計画、起債残高が非常に一気にボリュームがふえているということです。に対して、基金は非常に残すというような計画になっております。こういったところから、なぜこのように一気に起債でお金を賄うというような考え、方針が変わったんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 労務単価の上昇等によります建設経費の大幅の増加ですとか、あるいは経済状況の不確実性に対しまして留意が必要とされる中で、より柔軟な財政運営を行うことができるよう、学校施設の建て替えにつきまして必要な起債を行いまして、基金を確保していくという方針にしたというところでございます。

〇加藤委員 そこら辺の景気の変動とかは財政調整基金のところでやると言っているんで、義務教育施設整備基金とはあまり関係ないと思うんです。まだ義務教育のところ、深くは触れていませんけれども、財調がそれは150億円残していれば何とかやっていけるって今までの説明、あとほかの目的基金に対しての使い方とはまた別の話になってくると思うんですけど、いかがでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 委員御指摘のとおり、財調基金につきましては、年度間調整ということで、景気の変動等に耐え得る予算を確保していくということでの機能を持っているということでございますが、あわせまして、今後の建て替え需要が非常に大きいということでございます。施設の老朽化等がございまして、そういった基金の需要もふえていくというところの中で、より柔軟な財政運営を行うためには、基金を少しでも多く残しておくという形の財政運営に持っていくという形で判断したものでございます。

〇加藤委員 そういったところで、計画的にどうやって考えていくべきかということでちょっと考えを示させていただきたいなと思っております。

 まず、義務教育施設整備基金に限って考えていくところですけれども、現在中野区の小学校23校、中学校10校でありますので33校、一つの学校の改修経費が40億円ぐらいだといういう話ですので、合わせると1,320億円、そしてその耐用年数を今60年で設定されているようなことを伺っておりますので、60で割れば、毎年必要なお金というのは22億円ということになります。今の計画でいきますと、16ページの義務教育施設整備基金は平成32年度は30億円でありますけれども、ほかは20億円ということで、おおむねこの積み立ての計画というのはいいかなと思います。

 そこで、伺いますけれども、この積み立ての計画というのは、こういった計画のもとに成り立っているのか、ほかの意図があるのか、教えてください。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 学校改築についてでございますが、学校再編計画(第2次)などによりまして、学校の適正規模を確保しつつ、学校数を再編して改築を進めていくとしたものでございまして、この計画に合わせました改築を、区民サービスの縮小を及ぼすことなく対応できるように、基金の積み立て及び起債計画を進めているところでございます。

 御指摘のように、減価償却分を基金に積み立てるという考え、ございますが、基本的に全額を基金で賄うことになるわけでございます。現在は、基本計画等で予定している改築に対応するため、基金と起債をバランスよく活用して、世代間負担の公平化を図るというところを前提といたしまして、基金の積み立てを行っているというものでございます。

〇加藤委員 世代間負担ということで、全部を積み立てで行う必要はないとは思いますけれども、少なからずこの5年間で20億円ずつ積み立てるという計画は、そういった減価償却分に相当する充当金額になってくるということで、そういった考えのもと、数年間やっていいのかなというふうには考えられるわけです。

 そうしましたら、学校の、小中学校再編計画(第2次)が終了する際には、基金を使い切る資金計画があると考えたら、利子払いを最小限に抑え込むことができると考えますけども、ここに載っています平成35年度において148億円残していますけども、この後、小学校を改修する予定は何校あるんでしょうか。

○石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 平成35年度、すなわち2023年度から2027年度に改築を行う小中学校は5校でございます。

〇加藤委員 また、その後に計画しているものというのはあるんでしょうか。

○石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 2028年度以降に校舎の主要部分が建築後50年を経過する学校の改築スケジュールにつきましては、今後検討を進めていきたいと考えているところでございます。

〇加藤委員 まだ計画できていないということでございますけども、当面のところ、第2次の再編が終わるまでにその基金をうまく使っていくというところで、ある程度境界条件が出てくるということで計算ができるのかなと思います。

 そうしますと、これに載っていないところの、平成36年以降も毎年20億円積み立てをして、第2次の終了までに基金を使い切るようなイメージになった場合に、ここで言う17ページの起債残高――学校関係の起債というのはどのぐらいになってくるんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 基金につきましては、各基金に係る事業計画等に基づきまして、義務教育施設整備基金のほか、財政調整基金等に財源を振り分けて、各基金で運用しているというところでございます。

 仮に、平成35年、2023年までに、義務教育施設整備基金の残高がなくなるように試算をいたしますと、抑制される起債発行額は、5年間の計は約470億円でございまして、平成35年度末の起債残高は408億円という形になります。

〇加藤委員 いつが408億円……。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 今回の計画は平成35年度までお示しをしておりまして、その平成35年度の段階で義務教育施設整備基金を全て使い切るという形にいたしますと、起債残高は408億円という形になります。

〇加藤委員 ありがとうございます。そうしますと、昨年度までの計画していたようなベースになってくると思いますけども、そうなると利子払いのところも大分抑制されるのかなというふうに考えられますし、その辺の――多分今のも理想過ぎると思いますけれども、起債をフルに使っている今の状況もなかなか厳しい状況でありまして、ちょっと間みたいなところがあるとは思うんですけれども、ちょっと今の現行の起債計画というのはなかなか納得いくようなものではないなと考えているわけです。

 あと、ちょっと社会福祉施設整備基金についてお伺いしますけれども、予算説明書補助資料の87ページにあります社会福祉整備基金繰入金が8,000万円、学校施設整備に繰り入れられることになっておりまして、当初予算(案)の概要で言うと、16ページで、1億円とついているわけですけど、これは具体的に何に使われるのでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 中野東中に併設いたします(仮称)総合子どもセンターにかかわる経費に充当したいというふうに考えております。

〇加藤委員 目的に合っていれば基金を使っていくべきだと思いますし、この社会福祉施設整備基金は、当初予算(案)の概要の後ろのほうのページに載っていますけれども、ここ数年使っていない予算でありますけれども、使っちゃいけないのかなと思ったら、使うことももちろんできるわけであって、こういったところもちゃんと使っていただきたいなというわけでありますけれども。

 同じような趣旨でいきますと、児童福祉施設に当たります今後予定の一時保護所の建設費用にも使うことは可能なんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 社会福祉施設整備基金でございますが、条例で中野区の社会福祉施設の整備に要する財源に充てる場合に繰り入れできるものというふうに定められているものでございます。

 今後、建設予定の一時保護所につきましても、児童福祉施設でございまして、当該施設の建設費用にこの基金を充当するということは可能でございます。現在のところ、建設費用等が具体化されていないというところで、財源計画に参入してはいないというところでございます。

〇加藤委員 また、社会福祉施設整備基金の使い道としては、すこやか福祉センター等の、何かそういった福祉施設があると思いますけども、今後の改修予定というのはあるんでしょうか。

○伊藤地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) すこやか福祉センターにつきましては、今現時点で改修というようなことは予定しておりませんけれども、北部すこやか福祉センターとそれから鷺宮のすこやか福祉センターについては建て替えを予定しているというところでございます。

〇加藤委員 あと、ついでに、区役所の建設費用とかに充てることというのは、この基金は可能なんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 先ほど申しました条例の趣旨でございますが、中野区の社会福祉施設の整備に要する財源と定められているというところから、区役所の建設費用に充当することは難しいだろうなというふうに考えております。

〇加藤委員 ありがとうございました。これで質問を終わりますけれども、こういった、綿密に練ればいろいろと計画もっといいものになると思いますので、その辺はしっかり綿密にやっていただきたいなと思います。これでこの項の質問は終わります。

 それでは、中野駅新北口駅前エリア再整備についてお伺いします。

 ホール、アリーナと注目されがちですけれども、ほかの機能についてもお話しできればなと思っております。

 今、多機能複合施設ゾーンと集客交流施設ゾーンの2つがあると思いますけれども、前者の多機能複合施設については、高層棟になると考えられますが、今サンプラザにあります会議室、式場、ホテルの機能に加えて、オフィスやショッピングモールなどがまざってくることも想定されます。そして、単に収益を上げるだけなら極端な話、デベロッパーからすれば全部住宅にすればいいわけですし、区民税もそれだけ上がるというような考えもありますけれども、しかし、それでは区民も望まない形になるのかなというふうに考えられます。そういうところでバランスが必要なわけであります。オフィスが来るならば、ランチ難民をこれ以上ふやさないために、それなりの食事できる場所も必要になってくるわけでございます。

 そういった難しい運営が高層ビルのほうには出てくると思いますけれども、区が運営できるものとは思えないんですが、この運営、どのようにやっていくか、区はどうお考えか、お伺いします。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 多機能複合施設は、民間運営になると考えております。

〇加藤委員 それでは、集客交流施設については公設民営、民設民営など議論ありますけれども、この多機能複合施設とは管理が全く違う形で行う可能性が高いのかなと思っておりますけれども、建物は、これ別々のものなんでしょうか。また、その容積率とか、それぞれの施設で設定するもんですか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) この再整備における施設は、高度利用により最大限活用するため、一つの建物として建設することを想定をしております。容積率は、その施設全体での設定となります。主に集客交流施設を配分する部分と、他の複合施設を配置する部分でのゾーニングを考えているものでございます。

〇加藤委員 そうすると、集客交流施設を大きくしたりすると、今度は高層ビルのほうの多機能のほうが面積小さくなるとか、容積率小さくなるってことなんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 集客交流施設ですが、施設の大きさの割に床面積を抑えられるということになりますので、容積は余り消化をしない施設と考えております。したがいまして、多機能複合施設への影響は少ないものと考えております。

〇加藤委員 そうしますと、集客交流施設、ホール、アリーナ、話ありますけど、これの規模感、関係なく、高層ビルの面積とかにはほとんど関係がないということが言えるってことは、アリーナ、ホールのサイズ感というのは、区民の要望に沿ったものにするとか、民間だとか、それぞれのニーズに合わせて変えていくことが可能だということだと思います。

 そうしますと、ホールよりアリーナのほうが、多目的に使えて収益性が上がるのかなとも考えられます。アリーナであれば、北海道の物産展みたいなイベントだったり、最近では、規模が大きくなって細分化されているコミケだったり、バスケットボール、卓球、フットサルみたいなプロスポーツなどもできるのかなということで、広く区民の方々がわくわくできる可能性が出てくるのかなと考えておりますけども、区の考えはいかがでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 施設運営の観点から申しますと、主たる用途が決まっている方が運営をしやすいだろうと考えられますが、多目的であることをメリットに生かした運営ということも考えられます。どのようなコンセプトで施設をつくるかということにつきましては、収益性の面からも検討が必要であろうというふうに思っております。

〇加藤委員 私自身、区議会議員になってから結構いろいろ行くことありましたけれども、それまでホールに入ったのは成人式の日しかないわけですよ、はっきり言って。一般区民が入るような施設ではないために、広く今の状況、今の規模感だけだと、区民に還元されづらいのかと考えておりますので、広くいろんな方々が参加できるイベントみたいなことができるような施設になっていただきたいなと思います。

 自民党ではいろいろと視察に行きまして、あと委員会視察でも行きましたけれども、函館アリーナ、ゼビオアリーナ仙台、浜松アリーナ、大阪城ホール、愛媛県武道館、マリンメッセ福岡といろいろ行ってきました。ちょっとここで全部しゃべると時間かかっちゃいますけれども、それぞれの魅力を感じて、成功と失敗を聞いてきましたので、それはまた別の機会にお話ししますけども、こういったアリーナの魅力というものがあるわけでございます。

 最終的には、民間企業にやってもらうというところで、そのたがをはめながらも、区民の税金、財産を脅かさないでどうやってすまされるのかということを区は考えないといけないと思いますけども、その辺の作戦みたいなものがあったら教えてください。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 集客交流施設につきましては、やはり運営のしやすさですとか、収益を上げる工夫というのが必要だと考えています。設計の段階から運営者が関与するようなことが必要であると考えておりまして、そうしたスキームとなるような検討をしていきたいと思っております。

〇加藤委員 ありがとうございました。これでこの項目の質問は終了させていただきます。

 平和の森公園再整備について、端的に質問だけ。

 先日の建設委員会において、バーベキューサイト設置予定場所に災害時の炊き出しに対応するためのスペースを設置するとの案が示されました。このスペースの施工はどのような内容になるのか、お伺いいたします。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) そちらのスペースにつきましては、石を敷き詰め、砂利状に仕上げていく予定でございます。また、災害時の水等については、予定地付近の洗い場等を活用していただきたいというふうに考えてございます。

〇加藤委員 災害時の対応策として、例えば弥生町三丁目にあります川島公園などのように、防災を目的とした公園は防災パーゴラ等が設置される例がありますが、雨天時にも対応できるよう屋根の設置を検討してはいかがでしょうか。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) 屋根につきましては、これまで想定をしてきませんでしたので、今後、今いただいた御提案の趣旨も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

〇加藤委員 建設委員会において、2020年4月予定の全面開園時のバーベキューサイトとしての運用開始を目指し、煙の園路内への流入対策等の技術的検討を継続するとありますけれども、煙の対策等はどのように今後進められていくのでしょうか。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) 具体的には今後の検討となりますが、民間事業者の知見も生かして考えていきたいというふうに思っております。

 また、煙の園路内の流入対策等への十分な対策が可能となることが、バーベキューサイト運用の開始の条件であるというふうに考えてございます。

〇加藤委員 最後に質問します。

 このバーベキューサイトは、無論防災に資するものになるばかりか、区内の青少年育成地区委員会で実施されているミニリーダーなどで、デイキャンプなどにも活用することも可能です。こういった趣旨から、キャンプサイトなどと命名することも一案と考えますが、そういった余地はございますでしょうか。

○細野都市基盤部副参事(公園担当) 名称については今後の検討ということになりますが、災害時炊き出しスペースの機能もわかることも含めて考えていきたいというふうに思っております。

〇加藤委員 ありがとうございました。この項の質問を終わります。

 最後、教科書採択の実施について。これもあれですけど、結局、中野の黒歴史と思っていた犬小屋、生類憐れみの令が悪いというようなところの話になってしまうんですけれども、この法律は人権擁護、動物愛護をうたった法律ということで、最近解釈が変わっております。そういった歴史がある中で、シンボリックな施設である犬小屋、こういったものを再評価してもいいのではないか。そして、その後、桃の木が植えられまして、日本初の公園にもなりますし、花見文化が形成された場所、この中野駅、その後は日本発の電車の始発駅など、初物づくしであります。

 中野区の歴史や文化について、古い解釈にとらわれず、新しい解釈を積極的に取り入れることが、中野区民が地域に郷土愛を持つこと、そして区長がおっしゃる、区に対する愛着や誇り、シビックプライドに直結するものと考えます。テレビなどで学芸員の方がそのような解釈を述べられておりますけども、酒井区政においては、このような歴史認識、どのように捉えていますでしょうか。

〇平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 歴史認識についてでございます。生類憐れみの令につきまして、歴史解釈は諸説あるところでございますが、近年は行路病人を放置することや、捨て子、動物への虐待を禁止することを目的としたものであったという研究も出てきているところでございます。中野区の持つ、こういった歴史に対する正しい認識は大切だと考えておりまして、今後の文化施策展開に当たりましても、そういった視点を取り入れてまいりたいと考えております。

〇加藤委員 最後の質問にします。平成31年1月31日の子ども文教委員会におきまして、2019年度教科書採択の実施についての報告がなされました。2020年度から使う教科書を科目ごとに1種を選定、採択するいうことです。小学校の社会の教科書に、生類憐れみの令を記載している事例はほぼないようですけれども、もし記載があった場合に、その表現がネガティブなものは採用してほしくないというわけであります。教科書採択の参考とするために、保護者や区民の意見を聴取するということですが、区民の声として、こういった声が上がっていることも1意見としてお含みいただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

〇宮崎教育委員会事務局指導室長 これまで中野区の教科書採択では、特筆すべき事項として、地域性への配慮なども採択基準の一つとして加えてまいりました。採択基準には、これ以外にも内容と構成、分量、表記、表現、使用上の便宜などがあり、教育委員会では、科目ごとに総合的に判断して教科書を選定しているところでございます。

 来年度は、小学校の教科書採択の年に当たっておりますが、その採択期間には広く学校や区民から意見を受け付けるつもりでございます。

〇加藤委員 これで全ての質問を終了させていただきます。駆け足ですみませんでした。ありがとうございます。

○高橋(か)委員長 以上で加藤委員の質疑を終了します。


平成30年12月04日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 区内のバーベキューサイト整備について

 2 弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりについて

 3 いのちの授業について

 4 フラッグフットボールの普及について

 5 子育て応援券の配布について

 6 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 第4回定例会に際しまして、自民党の立場から一般質問をさせていただきます。

 質問は通告どおりで、1、区内のバーベキューサイト整備について、2、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりについて、3、いのちの授業について、4、フラッグフットボールの普及について、5、子育て応援券の配布について、6、その他でふるさと納税について質問させていただきます。

 1、区内のバーベキューサイト整備についてから質問させていただきます。

 平和の森公園において整備される予定でしたバーベキューサイトが、区長同席の平和の森公園再整備を語る会及び電子メール、ファクス等による意見募集の結果を受けて、中野区は工事の中止を判断いたしました。バーベキューサイトの整備の中止の結果を受けて、若い世代を中心とした多くの区民が落胆しております。

 近年、本当にバーベキューが好きな人が増えました。公益財団法人日本生産性本部のレジャー白書によりますと、バーベキュー人口は2,000万人とされ、野球が600万人、サッカーが500万人を優に超えます。また、2017年の全国15歳から69歳までの1万人を対象としたインターネットアンケート調査によりますと、バーベキューの経験者は8割を超えるということでございます。中野区民がバーベキューをしようとなれば、杉並区の和田堀公園、立川の昭和記念公園、臨海エリアなど、周辺の施設まで足を運ぶのが現状であります。やっと中野区も若者に対して理解ある施策をやってくれるのだと思われた矢先のことで、中野区に対する絶望の声も聞こえます。同僚議員におきましては、その理由の説明に追われることがあると思いますが、中野区が中止の判断をした理由の詳細がわからないため、説明ができません。

 そこで伺いますが、多くの方々に求められているバーベキューサイト整備を中止した詳細な理由は何でしょうかお伺いいたします。

 平和の森公園周辺住民の方々の理解を得ていく必要がありますが、何十年も塩漬けだった未開園の地区に新中野体育館を整備することで、平和の森公園はある地域の一つの公園という位置付けから、中央体育館を含む中野区民全員が共有すべき公益性が高い公園に変貌を遂げなければなりません。そもそも平和の森公園のこの広大な敷地は様々なポテンシャルを持っており、公園を一部の方々だけ、つまり、既得権益者のために今のままの施設であり続けることは公益性が担保されないと危惧します。言わずもがな、公益性とは、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与することであります。特定かつ少数であってはなりません。

 平成29年6月の都市公園法改正では、これからの公園緑地行政について都市公園の持つ多機能性を都市のため、地域のため、市民のため最大限引き出す新たなステージへと移行し、1、ストック効果をより高めること、2、民間との連携を加速すること、3、都市公園を一層柔軟に使いこなすことが必要であると提唱されました。これから中野駅から平和の森公園・新体育館行きのバスなどが新設されていくと思いますが、体育館の利用者だけではなく、様々なニーズに対応できる公園、体育館でなければ、運行バスの本数の相当数の確保をすることは困難であります。

 そこで伺いますが、今後、体育館が併設される平和の森公園はどのような公園としていくのか。地域と中野区民全体のニーズをどのように把握され、今後どのようなバランスにしていくべきと考えているのかお考えをお伺いいたします。

 区民ニーズが十分にあるバーベキューサイトでありますが、平和の森公園における整備がないという残念な事態も十分に考えられますので、ほかの方策も必要であると考えます。そこで、既存の公園、あるいは現在整備中の公園でもできないかということを検討できないでしょうか。例えば現在整備中の(仮称)弥生町六丁目公園におきまして、先ほど取り上げた都市公園法改正の趣旨を踏まえた指定管理者募集要項となっており、公園の管理運営方針では多様な企画運営による来園意欲の向上と明記されております。整備している公園の周辺の町会・自治会からは、管理者によって利用できる日程、時間、利用ルールを徹底することで、ごみ処理、騒音等の対策がなされているのであれば、バーベキューを含めた様々な企画が運営されることはあってもいいというような声があります。地域、区民全体のニーズに合致するところであります。

 そこで伺いますが、(仮称)弥生町六丁目公園におきまして、公園運営の在り方、指定管理者の裁量の範疇においてバーベキューサイトを設置することは可能でしょうかお伺いして、この項を終了いたします。

 二つ目、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりについて、弥生町の防災まちづくりは、平成25年に東京都の不燃化特区の指定を受け、約5年間が経過しまして、都営川島アパート跡地をURと共同で取得し、現在では公園整備が始まるなど、まちづくりが進んでいる実感があります。2年前ぐらいより再三申し上げさせていただきましたが、避難道路用地の買収については、どの権利者も生活再建に大きな不安を抱いております。代替地の提示や残った土地の建築プランの提示にとどまらず、相続や贈与、資金計画など、権利者の将来の生活設計やライフプランまで含めた現実的かつ多角的な支援が必要なわけであります。

 交渉の中で、区の担当者は権利者の生活再建に向けた相談をまず受けまして、間に入って建築士や税理士、あるいは地元金融機関など、ふさわしい専門家に引き継ぐなど、権利者に十分寄り添った相談という甘いニュアンスではなく、より現実的な課題解決に向けた介入というべきくらいの対応が必要であることを訴えさせていただきました。その後、区はどのように対応されてきたのかお伺いいたします。

 大内議員、甲田議員が御質問された弥生町防災まちづくり、新井薬師前駅・沼袋駅周辺地区まちづくりに先立ち行われているこの弥生町三丁目防災まちづくりでございます。ここで得られた経験、知見、ノウハウをほかのまちづくりにも生かしていただきたいと思います。

 そして今後、不燃化特区プロジェクト終了の平成32年度までに、避難道路が100%できる保証は全くありません。また、きめ細かく地権者に対して御対応されているとは思いますが、地権者の財産に関することであり、非常にセンシティブになり、不満の声もないわけではありません。プロジェクトが100%遂行されるためにも、事業をより慎重にかつ迅速に進めていくべきと思いますが、区は今後どのような点に留意されておられるのかお伺いいたします。

 次に、防災まちづくりで進められている無電柱化についてお伺いいたします。

 無電柱化の推進に関する法律が成立し、東京都の実行プランのセーフシティの主要施策として無電柱化の推進が掲げられ、木造密集地域におきましては、とりわけ防災の観点から推進が進められております。東京都では市区町村の無電柱化に向けて低コスト手法の導入などをはじめ、先駆的に行う市区町村に対して財政及び技術的支援を行っています。中野区では、パイロット事業として弥生町三丁目において進めていますが、経過を含めて進捗について伺います。

 そして、中野区では無電柱化推進方針を策定し、そして今、推進計画を策定中でありますが、1キロで5億円かかると言われている事業で、全ての道路を対象にするわけにはいきません。ここで得られた技術、今後の無電柱化によるコストパフォーマンスを推しはかる試金石となるわけでありますので、その辺のところから様々な分析をなされるように要望します。

 そこで、無電柱化の優先順位というものを考えていく必要があると思いますが、どのように考えられているのかお伺いして、この項の質問を終えます。

 3、いのちの授業について。

 私は7年前に、あおいちゃんを救う会という団体で、当時1歳のお子さんの海外における心臓移植に必要な1億円の寄附を募るため、寝る間を惜しまず尽力し、多くの方々のお力によりまして募金活動から10日で1億円を募金することを達成できました。その後、同様の団体が発足される度に活動に対する助言が求められまして、これまで6団体へ協力させていただきました。ことしの春におきましては、中野区出身のそうし君に対する海外における移植手術のために募金活動を手伝わせていただき、中野区、そして中野区議会に御協力いただき、また、社会福祉協議会におきましては後援までもいただき、中野区民を中心に多くの方々の御支援を賜りました。結果的に国内でドナーが見つかりまして、命をつなぐことができました。その節は大変ありがとうございました。

 しかし、このような募金活動が必要となっているのは、国内にドナーが少なく、海外に渡航せざるを得ないことが原因であります。そのためにも、国内における移植に対する理解を深める必要があると感じております。

 ところで皆さん、免許証、保険証、そしてマイナンバーカードの裏面に書いてある臓器提供に関する意思の表示欄に丸をつけていますでしょうか。1、2、3とありまして、1、私は、脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します。2、私は、心臓が停止した死後に限り、移植のために臓器を提供します。3、私は、臓器を提供しませんと、三つの選択肢があります。なお、これは議長から提示を許可していただいております。

 この表記は、1997年10月16日、臓器移植法が施行されたことによりまして意思表示をできるようになりました。そして、2010年7月17日に施行された改正臓器移植法によりまして、本人の意思が不明な場合でも御家族の承認があれば臓器提供できるようになりましたが、もしものときに家族が判断に迷わないためにも、臓器提供についての意思を表示しておく必要があります。植物状態とは異なりまして、脳死と判定されましたら、その後2日から3日の間で半数の方が死に至り、1週間以内に90%の方が死に至ります。脳死と判定されたら、いつ亡くなるかわからないため、できれば1日、2日ぐらいの間に臓器提供するか判断をする必要があります。家族が急に脳死になり、その場で判断することはなかなかできるものではありません。事前に家族間でそういった会話がなされなければ、急な事態に対応はできません。

 そこで、中学校でこのような制度や倫理観を学ぶ場が必要と考えます。4月から中学校の道徳が教科化されます。命の大事さを学ぶ場にもなっていると伺っております。NPO法人日本移植支援協会では、移植に関する様々な教材の準備、講師の依頼などができる体制があるということであります。臓器移植を一切しないというのももちろん尊重される意思であります。しかし、確信を持って、先ほどの三つの選択肢のうちどれに丸をつけるか、臓器提供の意思表示をできるだけ示す必要があると考えます。

 そこで伺いますが、身分証の裏面に記載欄があるほど生活に身近であるべき臓器移植の意思表示について、家族を巻き込んで学べる場を中学校の授業に含めることは可能でしょうかお伺いいたしまして、この項の質問を終えます。

 4、フラッグフットボールの普及につきまして質問させていただきます。

 鬼ごっこなどの外遊びをする子どもは、現代の環境変化から減ってしまいました。激減いたしました。スポーツ科学の見地から外遊びの減少が身体的に大きな影響を与えることがわかっております。文部科学省の「体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究報告書」では、屋外の遊びが多い幼児ほど体力総合評価が高かったとされております。また、帝京平成大学の眞瀬垣啓氏は、中学野球選手を対象に幼少期の外遊びについてアンケートを行い、幼少期に外遊びの経験が多いと成長期のスポーツ障害の発生を抑制している可能性が示唆されましたとしております。また、どの運動においても幼少期にしっかりとした指導があると、その後の運動に関する成長がいいとの結果を示唆しております。

 子どもたちの体力向上は授業の体育などで主に培われますが、鬼ごっこなどを含む外遊びはその補助的な機能を果たしているということになります。現代社会に足りないのは鬼ごっこ、そういったことが言えるのではないでしょうか。

 そして、その補完的役割を果たせそうなのがフラッグフットボールであります。フラッグフットボールは、アメリカンフットボールのルールをベースにつくられたスポーツです。誰でも楽しめるようにタックルではなく、左右の腰についたフラッグと言われる布を奪うことでタックル代わりといたします。

 先日、中野区スポーツ推進委員主催のフラッグフットボールの体験会にお邪魔いたしました。序盤で指導されていたのが、ボールを使わないで腰についたフラッグを取り合うだけのしっぽ取りというゲームから行いました。要するにルールがしっかりとした鬼ごっこをやったわけであります。子どもたちと大人たち、がむしゃらになって動き回りまして、私自身もやったんですけれども、非常に楽しいものでありました。そしてその後、楕円形のボールを使いまして、球技と鬼ごっこがまざったようなフラッグフットボールという試合になっていくような教える順番になっております。

 中野区の中学教諭やスポーツ関係者の御尽力によりまして、2013年に東京国体のデモンストレーションとして、中野体育館でフラッグフットボールを開催したのを皮切りに、実は関東の中でもフラッグフットボールが最も普及しているのが中野区だそうです。

 日本アメリカンフットボール協会フラッグフットボール委員会が中野区の今の現状、活動を知りまして、協力をしたいという打診をしてきております。現在、アメリカンフットボール業界におきましては、大学の試合でありましたいわゆるタックル問題でイメージが非常に悪くなりまして、日本アメリカンフットボール協会は草の根の普及促進といたしまして、小・中学生を対象にフラッグフットボールを中野の地から広めていきたいと考えているそうです。

 日本アメリカンフットボール協会フラッグフットボール委員会が窓口となりまして、アメリカンフットボールをプレーする組織や団体が協力していけるように調整をしているそうです。先ほど取り上げた眞瀬垣氏の論文では、幼少期にしっかりした指導のもとで培われた運動は、ほかのスポーツにも転じて応用がきくということであります。小・中学校におきましても、フラッグフットボールの授業をカリキュラムの選択肢としておるとも聞いております。

 そこでお伺いいたしますが、教育委員会としましては、このようなバックアップ体制が得られるということで何か連携を模索できないでしょうか。また、区内イベントにおきまして、区として何か協力連携を結んでいくことは可能でしょうかお伺いいたしまして、この項の質問を終えます。

 5、子育て応援券の配布について。

 来年、2019年10月から上昇する消費税の衝撃を緩和するために、住民税が非課税の低所得世帯と、ゼロから2歳児がいる子育て世代に対しまして、プレミアム付き商品券の配布が検討されているとの報道が一部ありました。様々な評価がなされるプレミアム付き商品券ではありますが、補助金が出るのであれば、ばらまきと言われるような使い方ではなくて、中野区の抱える課題解決に資する活用を検討すべきと考えます。

 そこで伺いますが、過去のプレミアム付き商品券はどのようなものでありましたか。他の自治体の知見などを含めてお伺いいたします。国から指示された基本的な補助金の使い方、また自治体における裁量はどこまであったのか。そして、その効果やメリット、デメリットについてもお伺いいたします。

 平成26年度の国の補正予算の地域住民生活等緊急支援のための交付金については、消費税によって回復の遅れる地方の消費喚起や生活支援を目的とした消費喚起生活支援型交付金事業と、地方版総合戦略の策定を支援するものと、仕事と人の好循環の確立を目的とした地方創生先行型交付金事業があったと聞いております。前者の消費喚起生活支援型交付金事業では、プレミアム付き商品券、ふるさと旅行券のような景気喚起型と、生活が困窮している世帯に対して直接的に援助する低所得者向け商品、またサービス購入券などの生活支援型があると聞いております。今回もし同様の補助金が出され、自治体の裁量が大きい制度であれば、この財源をもとに、第3回定例会で自民党から提案させていただいておりました子育て応援券の創設、もしくはその財源の一部としてこの補助金が活用できるのではないかと考えます。

 子育て応援券の意味合いについての説明を改めてさせていただきますと、平成28年度決算におきまして、園児一人当たりの月額は、私立保育園の0歳児が24万7,000円、1歳児が17万8,000円、そして区立の保育園の場合は、0歳児が41万6,000円、1歳児が27万4,000円であることから、0歳児の入園を抑制することによりまして、それだけ区からの保育園の費用が抑制できます。そこで、0歳児がいて保育園に預けないで家庭で育てる世帯に対しまして、月額5万円程度の子育て応援券を配布することができれば、一定程度入園希望者を減少させ、ランニングコストが抑制されるとともに、新設保育園の数を抑制できる可能性があると考えます。月5万円程度の支給があれば家庭で育てたいというニーズも必ずあると思われます。住民税が非課税の低所得世帯に対しては既定方針でいいと考えますが、0歳児がいて保育所に預けないで家庭で育てる世帯に対しまして、プレミアム付き商品券の財源を子育て商品券に転嫁しまして、直接的な生活支援型の子育て応援券の配布をできないかと考えます。子育て応援券はプレミアム付きではなく、全額を公費として子育て応援券を配布するものです。

 例えば区内共通商品券の配布であれば、プレミアム付き商品券ではないので、家庭の内情を探られるリスクも少なくなると考えます。対象者数によりましては一般財源を投入する必要もありますが、保育園の新設費用、一人当たりの費用が高い0歳児の保育費用の抑制につながるものと考えます。

 そこで伺いますが、消費増税に関する補助金を前回のようなプレミアム付き商品券事業ではなく、保育園に預けていない0歳児を持つ子育て世代に対する子育て応援券に活用できないか検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうかお伺いいたします。

 最後、その他です。ふるさと納税について。

 ふるさと納税におきまして、東京23区全てで財政的にマイナス効果となっております。制度自体の在り方を疑問視するわけでありますが、日本全体的にプラスと考えられまして、この返礼品合戦は当面終わることはないとの前提で、中野区も対応していかなければならないと考えております。この状況に抗うために、様々なアイデアを出してきた都心の自治体でありますが、例えば中野区の里・まち連携自治体と協力した返礼品、目黒区のEXILEグッズの返礼品、これらは総務省の判断として返礼品として不適格であるのではないかと報じられましたが、結果的には先月、11月22日の総務省からの過度な返礼品として中野区は指摘されましたが、目黒区は指摘されませんでした。総務省は、ふるさと納税の返礼品にかかる地場産品の定義につきまして、詳細の統一的な見解を出しているわけではないようですが、EXILEのような著作権等を所有している会社が自治体にあればいいのだと推測されるわけであります。

 そこで伺いますが、現在、区は返礼品の著作権等におけるルールに関してどのようになっているとお考えでしょうかお伺いいたします。もし権利を有している会社が区内にあれば、それに関するグッズを返礼品としていいということになりますので、中野区にはそれだけのコンテンツがたくさんあります。アンパンマン、コナン、ルパン三世を取り扱うトムス、ドラゴンボール、ワンピースを取り扱います東映、世界的な展開をしているカードゲームのブシロードなど様々あります。これらの関連グッズを返礼品にすることが可能かお伺いいたします。

 また、著作権を所有している著者の事務所が中野になければならないという見解になるとも推測されます。もしそのようなルールになるのであれば、ゴルゴ13のさいとうたかを先生、そしてタッチなどのあだち充先生の作品と返礼品のコラボレーションなども模索できるのではないかということをあわせてお伺いしまして、私からの全ての質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 まず1点目に、区内のバーベキューサイト整備についての御質問です。

 バーベキューサイト整備中断の理由についてのお尋ねでございました。平和の森公園のバーベキューサイトについては、実証実験を行った結果、臭気、騒音には問題はないが、園路内への煙の流入が課題であることが判明いたしました。また、区民説明会やいただいた意見書等において、マナー等への懸念の声も多くいただいております。したがって、11月の建設委員会でお示しした変更案では設置を見送ることとし、煙の流入への対策や公園利用者が安心して利用できるルールを確立できるよう検討してまいります。

 次に、平和の森公園のコンセプトでございます。平和の森公園は、誰もが憩い、楽しむことのできる中野の中心にふさわしい公園づくりをコンセプトに、体育館と一体となった利用を想定しております。決して一部の方々だけの施設とは考えておりません。区民の声を踏まえつつ、区内全域の方が利用いただけるように整備を進めているところでございます。

 今後、草地広場内に計画している300メートルトラック及び100メートルコースの必要性について、関係各団体等への意見聴取を行うとともに、そのほか草地広場内の利活用についても、保育園、幼稚園等への意見聴取も行い、改めて整備内容をお示ししたいと考えております。

 次に、弥生町六丁目公園におけるバーベキューサイト設置についての御質問です。指定管理者による運営事業は、適切な維持管理に加え、民間の能力を生かした公園利用者の健康増進、文化教養、憩い・安らぎの提供、飲食の提供・物販等を想定しており、バーベキューサイトの管理運営もその一つであると考えております。現在のところ、区から指定管理者の募集において事業の実施を指定することはしておりませんが、実施に向けては利用時間、騒音等の具体的な対策を講じていかなければならないと考えております。

 次に、弥生町三丁目周辺地区防災まちづくりについての御質問で、これまでの生活再建支援についてでございます。用地買収に伴う権利者の生活再建は、まちづくりを進める上で重要な課題であると認識しております。弥生町三丁目周辺地区の防災まちづくり事業においては、代替地のあっせんやまちづくり住宅への入居などの支援だけではなく、用地担当職員が権利者からの要望を受け、生活再建に関わる資金計画について金融機関との間に入り調整するなど、個々の課題に応じたきめ細やかな対応に努めてまいりました。

 今後の区の対応についてでございます。権利者の生活再建に伴う課題は多岐に渡ることを留意し、引き続き関係部署との密接な連携を図るとともに、用地取得に関わる国や都などの先進自治体のノウハウを積極的に吸収し、より現実的かつ多角的な生活再建の支援を行ってまいります。

 弥生町三丁目無電柱化の経過と進捗状況についてでございます。弥生町三丁目周辺地区で計画している避難道路について、無電柱化の整備効果や実効性などの視点から検証を行い、避難道路2号について先行的に事業化を行うこととしております。現在は、東京都が創設した市区町村の無電柱化チャレンジ支援事業を活用し、東京都から財政的、技術的支援を受けながら、低コスト手法の検討なども行い、事業を進めているところでございます。今年度は試掘調査を含めた実施設計を行い、来年度に工事着手をする予定でございます。

 最後に、無電柱化の優先順位についての御質問でございます。区内道路の無電柱化優先順位は、中野区無電柱化推進方針において、1、都市計画道路等、2、都市計画道路以外の主要幹線道路、3、駅周辺及びバリアフリー重点整備地区内の道路、4、不燃化特区区域内の避難経路等、5、1から4以外の生活道路としております。現在策定中の無電柱化推進計画では、これらとあわせて、まちの防災性の向上、安全な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出という無電柱化の目的にかなう路線から順位付けしたいと考えております。

〔子ども教育部長、教育委員会事務局次長戸辺眞登壇〕

○子ども教育部長、教育委員会事務局次長(戸辺眞) 私からは、はじめに、いのちの授業についてお答えいたします。生命の尊さを考える授業ということでございます。

 臓器移植の意思表示も含め、学校教育におきまして児童・生徒が生命の尊さについて考える機会を設けることは大変重要なことであると認識してございます。生命の尊さに関わる授業は、各小・中学校において人権教育や道徳教育など教育活動全体を通じて計画的に実施しているところでございます。具体的に助産師や乳幼児等を招いた体験的な学習や犯罪被害者による講演なども実施しており、道徳の授業において生命の尊さに関わる内容を取り扱ったりしているところでございます。生徒が生命の尊さについて自らのこととして考え、主体的に行動する態度を養うことが求められております。今後も、各校がその実態に応じて家庭との連携を図るなどの工夫をしながら、臓器移植の意思表示など、命に関わる問題を生徒が自らのこととして考える授業を充実できるよう、教育委員会として情報提供をしていく考えでございます。

 次に、フラッグフットボールの普及についての御質問でございます。教育委員会と連携を密にしてということでございます。

 現在、中野区におきましては、教育委員会主催の行事として参加を希望する区立小・中学校の児童・生徒を対象に、中野区スポーツ推進委員の協力を得ながら、中野区立学校フラッグフットボール大会を実施しているところでございます。今年度は小学校12校22チーム、中学校5校12チームの参加を得て実施されております。中学校では、フラッグフットボール大会に参加するため、通常の部活動に加え、別に練習時間を確保する必要があり、負担が大きくなっているところでございます。また、生徒への過度な負担を軽減する必要があることから、国、都、区の部活動ガイドライン、そちらでは活動時間に制限を設けているところでございます。フットボール大会への参加の継続というのは難しい状況になってきております。

 小学校につきましては、参加を楽しみにしている学校も多いことから、今後も従来どおり実施してまいります。御協力いただける団体等があれば、調整してまいります。

 次に、子育て応援券の配布についてでございます。

 消費増税に関連する補助金の子育て応援券の活用についてでございます。国から正式な通知等は現在のところ何もない状況で、詳しいことはわからないところでございます。国の方針が示された段階で、子育てに資する施策として展開できるかどうか検討してまいりたいと思っております。

〔健康福祉部長小田史子登壇〕

○健康福祉部長(小田史子) フラッグフットボールの普及についてで、区内イベントでの連携協力についての御質問でございます。

 平成29年度、平成30年度には、南部スポーツ・コミュニティプラザ、中部スポーツ・コミュニティプラザで開催しておりますスポコミディにおきまして、スポーツ推進委員がフラッグフットボールの体験会を行っております。今後もこういった場を活用するなどして連携協力体制を築いていきたいと考えております。

〔都市政策推進室長奈良浩二登壇〕

○都市政策推進室長(奈良浩二) 私からは、子育て応援券の配布についての御質問のうち、過去のプレミアム付き商品券についての御質問にお答えをいたします。

 国の消費喚起策に呼応し、平成27年に実施をしたプレミアム付き商品券は、発行総額を7億2,000万円とし、0歳から15歳の子どもを持つ子育て世帯向け先行販売と一般販売を組み合わせた方式で実施をしたものでございます。当時、国は、国として推奨する施策などを例示という形で示すにとどめ、実施する事業につきましては地域の実情に応じた各地方自治体の判断に広く委ねるとしていたところでございます。このように地方の判断に広く任せる形としていたことから、区は子育て世帯向け先行販売を行い、区の子育て施策としての展開ができたことは、一定の効果があったと思ってございます。

〔政策室長朝井めぐみ登壇〕

○政策室長(朝井めぐみ) 私からは、ふるさと納税についての御質問にお答えいたします。

 総務省からは、ふるさと納税に対する返礼品に関するルールにつきまして、明確な回答がない状況でございます。東京都からは、平成31年4月以降の税制改正に伴いまして、総務省が基準を示す予定であるというふうに聞いております。アニメ関連グッズを返礼品とすることが可能であれば、アニメ制作会社とのコラボレーションについて検討していきたいと考えております。今後は、より多くの方から共感を得て寄附していただけるよう、中野区の特徴を生かした魅力ある返礼品の検討をしてまいります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 1の区内のバーベキューサイト整備について再質問させていただきます。

 地域と区全体のニーズのところのバランスをとって、今後整備をしていくというところでございましたけれども、その意見の集約というところにおきましては、これまでファクス、メール、そして地域でそういった説明会などを行われてきたところでございますけれども、更に区全体のニーズを探ろうとしたときに何か新しいことをやられるのか。更にアンケートをとるのか、調査を行うのか。それがなければ、次どうしていくのかというのを決められないのかなと思うんですけども、その辺のところについてお答えいただければなと思います。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) バーベキューサイトについて、現在のところ平和の森公園については検討中ということで、先ほどの弥生町六丁目についても今後更に検討が必要だということでございます。バーベキューサイトについては一部御意見等もいただいておりますので、今後タウンミーティングなど、それから加えてホームページなどのメール意見募集など、様々な方策を用いて意見を吸い上げて、それらを踏まえてバーベキューサイトについても検討してまいりたいと考えております。

○議長(いでい良輔) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


平成30年09月25日中野区議会決算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 おはようございます。私、今回決算におきましていろいろとボードをつくらせていただきまして、学会発表みたいになってしまうんですけれども、非常に、これから区政において将来懸念するところがそういった分析から出てきましたので、その辺を全理事者の方々に共通認識していただきたいなということで、ちょっと熱くその辺を御説明させていただきながら、御質疑させていただきたいと思います。

 それでは、質問通告どおり行きたいと思います。

 1、決算について。将来推計人口に基づいた歳入・歳出の将来予測についてということです。

 少子高齢化は我々に非常に厳しい現実を突きつけることは、国の試算からも皆さん感じているところだと思いますが、実際においては具体的な財政の将来的なイメージが持てる資料が出てきていないために、その辺の将来予測をする必要があると思っております。近年、最近議会においても頻繁に出てくる言葉、AI、ビッグデータなどのキーワード、これらは全て過去のデータから傾向を捉えて将来予測をするための要素技術であります。過去を知り未来に対して準備をすることは、区政運営に限らず重要なことであります。ビッグデータには全くほど遠いデータ量ではありますが、わずかなデータでこれだけのことができる、未来を予測できるということを、手前みそながら研究職だったときのスキルを用いて皆様にお示しさせていただければと思います。それはわずかなデータからできるということで、区長がおっしゃるオープンデータの利活用そのものということにもなります。ウエブに掲載されている無料の情報からどういったことができるのかを、事例を示しながら質疑をさせていただきたいと思います。

 少子高齢化や団塊の世代が後期高齢者になる2020年問題など、人口の波、ピラミッドは財政にダイレクトかつ大きな影響を及ぼします。そこで過去の人口と歳入歳出の関係を導き出し、将来推計人口から歳入歳出を予測します。相当なボリュームになる分析結果でしたけれども、結果をかいつまんで御説明させていただきたいと思います。その分析の前に、まず使ったデータを御説明しますと、中野区のホームページに掲載されております2007年以降の中野区の住民基本台帳による年齢別、1歳別の人口と、あと中野区の財政白書、そして国立社会保障・人口問題研究所ホームページに掲載されております2015年から2045年まで予測された中野区の将来推計人口です。これは消滅可能性都市とかを出す際にも使われている情報でございます。誰もが簡単に手に入れられるオープンデータです。

 まず、中野区の年齢別の人口データですが、フォーマットがされて印刷しやすいのですが、データ分析をするためには整理に少し骨を折りましたので、ちょっとその辺のデータについて御質問させていただきたいと思います。まず、データが2007年以降しかなくて、2006年よりも前のデータがなかったです。ネットが普及している現在において、中野区の統計書に載せる必要はないと思いますが、人口はオープンデータとして極めて基本的なデータです。整理していただけると、オープンデータとして有効かと思います。そこで、人口データの利活用しやすいフォーマットへの改良及び2006年以前の過去データの拡充など、オープンデータとして利活用しやすいように整理することは可能でしょうか。お伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 1998年以降の人口データにつきましては、ホームページ上の中野区統計書におきまして、利活用しやすいように年次別に5歳階級にまとめてエクセル形式で掲載してございます。しかしながら、人口データはさまざまな推計におきまして基礎データとなることから、1歳刻みの年齢別データについても今後拡充してまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。今後進められるというオープンデータの利活用に対して、前進だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 あと、これはちょっと個人的な質問という感じになってしまうんですけど、整理して気づいたんですけれども、2015年10月1日付の住民基本台帳と、同日にあります国勢調査データで人口が7,000人も差があるんですけど、これはどういったことなのか、御参考に伺います。

○杉本政策室副参事(企画担当) 住民基本台帳におきます人口につきましては、2015年10月1日時点での住民登録者数を掲載しているものでございます。一方で、国勢調査の人口につきましては、2015年10月1日に住民登録をしていない方で、3カ月以上居住している方及び3カ月以上居住する予定の方も含んでおりますので、こうしたことから差が出ているものでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。そうしましたら、その辺、何かオープンデータを出されているんだったら、その辺の注意書きみたいなものも載せていただけるとさらによろしいかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、財政白書等に載っている決算データの過去のトレンドについて、基本情報を知らないとちょっと将来予測ができないために、いろいろ伺いたいと思います。ここで委員長の許可を得まして、フリップを使わせていただきます。図面がちょっと小さくて見えづらいと思いますので、後ほど私のホームページに図面を掲載しておりますので、詳細が見たい方は、そちらのホームページを見ていただければと思います。

 財政白書の11ページに載っております人件費の推移が示されておりますが、平成27年から29年、ここで言うとこの3年間ですけど、一番下はゼロじゃなくて180億円なんですけれども、ここは横ばいになってほとんど人件費が上がっていないということがあります。田中区政におきまして人件費の抑制を、委託費にある程度転嫁することによって人件費を抑えてきました。つまり人件費と委託費の合計値を下げていけばいいと思ったんですけけど、実は2012年より委託費と人件費の合計値は上がってきているということが、これを足すと簡単にわかっております。こういった中で委託費がどんどんふえていくということで、行政サービスがこれからふえ続けるということは考えられますが、これからの傾向から、委託料は今後どのようになっていくかお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 委託費の将来予測ということでございますが、過去3年間の委託料につきまして、対前年度比、前年度の伸び率を見ますと、3.5%程度の伸びを示しているところでございます。行政サービスへの区民ニーズが多様化あるいは複雑化しているところでございまして、そのサービスは民間が担う場面が増加しているということから、委託料は当面の間は増加していくものというふうに考えております。

○加藤委員 ちょっと質問通告はしていなかったんですけれども、委託料というのは、その中で保育園関係の運営にかかわる費用というのは含まれるんでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 保育園運営費は扶助費ということになりますので、保育園の運営費が伸びていくというところでは、この委託料の中の数字はどこで捉えたのかというところでありますけども、財政白書に載っている扶助費の内訳のところの委託料ということで捉えているということであれば、保育園の新設がふえることによって、そこの扶助費の部分が伸びるということになります。

○加藤委員 そういった保育関係のは、12ページにあります扶助費の児童福祉費の増加になるということで、委託費の増加にはならないということだと思うんですけれども、そうすると委託料というのは、そういった区立から民営にすることによって委託料を減らすどころか、別に関係ないところでカウントされながらも、委託料がふえ続けているという認識でよろしいですか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 新しいサービス等を提供するに当たって、民間が担う部分というのがふえているというところもございますので、そういったところでふえているということも言えるかなというふうに考えています。

○加藤委員 ありがとうございます。そうしましたら、次に、財政白書の12ページにおきます生活保護費についてお伺いします。先ほどひやま委員からもありましたけれども、ちょっと最近の傾向について。ここ数年微増でありまして、頭打ち感が生活保護費はありますけれども、厚生労働省の社会保障審議会、生活困窮者自立支援及び生活保護部会の資料によりますと、平成27年において、生活保護受給者は65歳以上の方が全体の45.5%を占めており、これから少子高齢化社会に向けて将来的に増加の一途をたどることが見込まれそうなんですけれども、そこでお伺いしますけれども、生活保護の事業の取り組みを実際にされている御担当者から、今後どのような傾向になると考えられるか、現場の肌感覚なども含めてお伺いできればと思います。

○林健康福祉部副参事(生活保護担当) このままの景気動向が続いたと仮定しますと、1年間で約0.8%程度ずつ保護費が上昇するのではないかと思われるところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。過去データからここの頭打ち感のある中で、大体0.8%ということだと思います。過去のデータから上昇の仕方が気になっている点でこの二つの点を聞かせていただきましたが、御担当者に念のため伺います。まち・ひと・しごとなどの報告書でまとめられておりますように、人口ピラミッド、人口の波が将来において区の財政に大きな影響を及ぼすと考えられると思うんですが、区の御見解をお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 区の直近の人口推計といたしましては、平成28年3月に策定いたしました中野区まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、2060年までの長期人口の推計を行ったところでございます。これによりますと、生産年齢人口は2020年をピークに減り続けていくということで、2060年までに対2015年で約4割の減少と、大幅な減少推計となっているところでございます。一方、老年人口でございますが、2060年までに対2015年で約34%の増加推計という形になっています。生産年齢人口の減少でございますが、区の基幹収入である区民税の減収につながる一方で、老年人口の増加による社会保障費の増加が見込まれるということで、財政運営上大きな影響を受けるというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 少子高齢化による財政の不安定性は今後の最大の課題でありまして、あくまで地域包括ケアなどはその社会保障費の圧縮のための一手法でしかないと考えるべきです。そのため将来的に財政がどのような傾向になるかを知る必要があり、今まで聞いておりました。

 それでは、ちょっとデータ分析した結果をお示ししていきます。今回は2007年以降の人口データしかなかったので、その期間における10年間の決算額との関係をまず導き出します。まず、非常にわかりやすい結果となりました後期高齢者医療特別会計繰出金と人口の関係でございます。ここで横軸がある年齢階層の人口です。65歳以上の人口を全部足したものが横軸、青はそうですね。オレンジは70歳、灰色が75歳以上、黄色が80歳以上のある年の合計人数です。縦軸が後期高齢者医療特別会計繰出金の合計でございます。こうしますと、後期高齢者、75歳以上の人口の合計と、その出しているお金がかなり比例関係にありまして、統計学上で言う、その辺の回帰直線というものを引いているんですが、これはかなり直線という関係が言えます。このことから、例えば将来、後期高齢者階層の人口が40万人になったら、点線を引いたここと40万人のここのところが金額になっていくというようなことが予測できるというようなことをやっております。

 次に特別区民税に関してですけれども、同様にやりました。納税義務者数と関係がありそうな15歳以上から64歳、20歳から64歳、20歳から69歳、25歳から64歳、25歳から69歳を同様にプロットしました。そうすると一番相関が高いのが20代から69歳の人口の多さと、そのときの特別区民税の関係性が一番強いということで、人口がこの辺にふえたら、この点線のところに、財政がここに来ると。逆に人口が減ればこの点線のところに合うというようなことがこの相関性から、マクロ的ではありますけれども、計算ができるということになります。

 では、将来の人口というのはどうするかといいますと、将来予測に基づいた人口データは、国立社会保障・人口問題研究所の先ほど言ったデータで中野区だけのデータというものがありますので、そこから将来人口推計のデータを当てはめました。それで人口の波がどうなっているかというのをちょっと概算で足したものがこうなってきます。データとしては5歳刻みのものがあるんですが、ここでは19歳以下と20歳から69歳、そして70歳以上のデータに分類をいたしました。こういったデータがありまして、このデータを先ほどのそれぞれの費目ごとに人口の波と、それから予測したデータを当てはめます。将来の各費目のデータはこれになります。赤い点線が生活保護費です。この実線の上のほう、かなり上に行きまして、将来どのものよりも一番上に来てしまいます。これは人口の波に合わせたものですけれども、先ほど御担当者から0.8%の上昇ぐらいだという、御担当者の努力レベルで言えば、この点線のほうで行くということで、この両方の二つを使ってどういうふうになるかというのを、分析を進めております。

 ここまで一区切りなんですけど、あくまで私の仮説、そして試算にすぎませんが、区としてもこのような将来予測になることは御認識されておりますでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 2025年以降に65歳以上の高齢者の人口が急速に拡大するという推測がされておりまして、さまざまな支援を必要とする人口がふえるということから、社会保障費など、区民サービスのための財政負担が増加していくというふうに考えているところでございます。歳入につきましても、現役世代の減少によりまして、区の基幹収入である特別区民税、特別区税に影響を及ぼすとの認識を持っているというところでございます。基本計画をこれから策定するわけでございますが、その将来予測を行うということでございますけれども、現段階では、将来的に歳入がどの程度不足するかという額については、推計は行っていないというところでございます。

○加藤委員 一つ言い忘れたんですけど、先ほど予算担当からおっしゃっていた委託料も上昇傾向なんですけど、仮に1%上昇ということで、後々の推計に使わせていただいております。

 それでは、次に(2)の施設改修費用の将来予測についてお伺いいたします。

 平成29年第1回定例会予算特別委員会総括質疑において、私は財政調整基金について取り上げさせていただきました。中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方については、区有施設270施設の今後60年間に必要となる更新費用は3,236億円、そして施設更新費用が多くかかる直近の40年間で目標額を設定されておりました。直近40年間で施設更新費用は総額で2656億円、年間の標準歳出額48億円程度と見込んでおったと思いますけれども、それは今でも変わらないでしょうか。お伺いします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 平成29年3月策定の中野区公共施設総合管理計画(建物編)におきまして、今御紹介いただきましたとおり施設更新費用の総額は2,656億円、年間の標準歳出額は約48億円というふうに見込んでございます。

○加藤委員 その施設更新費に当たる金額は、1年半前に予特でお伺いしたときには、平成27年に48億円、平成26年に29億円、平成25年度に52億円ということでしたが、ここ直近、平成28年、平成29年の施設更新費に当たる金額は幾らになるでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 施設改修費用でございますが、総務省実施の地方財政状況調査、いわゆる決算統計から算出いたしましたところ、平成28年度が52億円、平成29年度が45億円でございました。

○加藤委員 そうしますと、直近5年間の平均額というのは幾らになるでしょうか。

○森経営室副参事(行政監理担当) 平成25年度からの直近5年間の平均でございますが、45億円になるところでございます。

○加藤委員 ありがとうございます。じゃあ、40年間の施設更新費、先ほど公共施設総合管理計画においては、毎年48億円ずつ必要ということでありましたが、45億円がここ直近5年間で支出されているということで、その差額は3億円ということで、目標に対してまずまずの支出と言えると思います。

 それでは、施設整備において最も予算が必要となる新区役所の建設費用のあり方についてお伺いいたします。再三ほかの方々が質疑をされておりますサンプラザ・区役所の再整備は、実質、前に進むということが区長の御発言からあったということで、新区役所整備について前進したというわけであります。サンプラザ・区役所の再整備で区役所の整備費を捻出するということですので、そのスキームについてお伺いいたします。事業手法としては市街地再開発事業を想定していると伺っておりますが、まず簡単に御説明をいただけますでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 市街地再開発事業は、敷地を共同化し高度利用することによって公共空間を生み出す公共性の高い事業でありまして、都市計画事業に位置付けられるものでございます。土地や建物の従前権利者の権利は原則として等価で新しい再開発ビルの床に置きかえられます。これを権利床といいます。また、高度利用で新たに生み出される床、これを保留床と呼びますが、この保留床を処分し、事業費に充てる仕組みとなっております。

○加藤委員 つまり、従前の資産評価と同等の床を持つだけであれば、権利者の負担なく新たな建物を入れることができるということでよろしいでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) はい、そのとおりでございます。

○加藤委員 その際、中野区がもともと所有していた土地というのはどうなるんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 建物の床は権利に応じた区分所有ということになりますけれども、土地は基本的に地権者間で共有の形になりまして、持ち分割合を所有することになります。

○加藤委員 区民会議の資料では、区役所とサンプラザを合わせて450億円の資産評価ということですが、そのまま権利を残すとしたらどうなっていくでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 再開発における土地と建物の従前評価額は現区役所が約175億円、サンプラザが約275億円、合計約450億円と試算をしているところでございます。権利床として残留する場合には450億円相当の建物の床と土地を持つことになります。

○加藤委員 新区役所整備の財源を生み出すということですが、権利を全部持ったままでは財源が生まれないということなんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 新区役所整備費は221億円とされていることから、一部は転出して、相当額の転出補償金を受け取るということが考えられておりまして、現在そのような検討をしているところでございます。

○加藤委員 質問項目に挙げていなかったんですけど、この土地を賃貸することで財源を生むというのは現実的なのか非現実的なのか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 土地を他に移転するということと、そのまま持っていて貸し付けるということ、これによって得られる現金、お金の額が違ってくるということがございます。そのようなことから、新区役所整備の221億円、これを確保するためにはどうしたらいいか、このような検討をしております。

○加藤委員 まだ検討ということです。新区役所整備はサンプラザ整備から生まれるということでよろしいと思うんですけど、その補償金にしても新たな建物の整備にしても、そのお金を調達してくる必要がありますが、それはどうされるんでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 資金調達は市街地再開発事業の施行者が行うことになります。この施行者は誰が担うのかは今検討中でございます。その施行者は保留床の売却処分によって資金を調達することになりますけれども、一般的にはオフィスや商業、住宅などの不動産市場で流通するものを導入することになります。

○加藤委員 区はアリーナになるのかホールになるのか、何らかの集客交流施設を設けたいと考えているようですけれども、それは権利床で持つということでよろしいですか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 集客交流施設を区立施設として持つ考えはございませんが、まちづくり中野21や民間の活用を検討しているところでございます。

○加藤委員 平成20年に議決されたサンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針では、一体的な再整備とともに、株式会社まちづくり中野21に将来にわたって同社の所有権を保有させ、中野駅周辺のまちづくりを牽引させるといった内容も含まれております。再開発であれば何らかの形で権利を持たせておくことも可能と考えられますが、そう捉えてよろしいでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針につきましては議会で議決されているものでございまして、一体的再整備の推進や、まちづくり中野21による所有地の保有など、規定されている事項を軸に今後の検討を進めてまいります。

○加藤委員 一番予算がかかる新区役所整備に関しては、サンプラザ再開発整備関連の予算でクローズするということで、直近40年間で必要な施設更新費2,656億円から新区役所整備費の221億円を引いた金額ということで考えてよろしいのかお伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 今、委員御指摘のとおり、2,656億円から221億円を引いた2,435億円になろうかと考えてございます。

○加藤委員 その後40年間の施設更新費で48億円が大体毎年必要な標準歳出額ということでありましたけども、大体221億円を40とかで割って5億円ぐらい引いた43億円ぐらい――ちょっと物価変動とか、その辺は何も考えていないですけど――が妥当だということが考えられます。平成25年から平成29年における施設更新費の平均が45億円でしたので、大体、区としては出すべきベースの金額が支出されているのではないかということが言えます。ここの質問は終わります。

 それでは(3)今後の予算のあり方についてです。

 やっとここで本題に入ります。長かったですけれども、次の図面をつくるために全ていろいろお伺いしておりました。ここまでヒアリングした内容を、質疑させていただいた内容を含めて、将来の歳入と歳出の合計を記したものであります。ちょっと見づらいですけれども、赤いラインが歳入で、今からどんどん下がっていく右肩下がり、もちろん人口、先ほど言いましたとおり、20歳から69歳の人口の減に応じて歳入が減っていくという計算でやっておりますので、下がっていきます。2020年です。あと、歳出は逆に社会保障費がふえているということで、右肩上がりになっております。これは今後から10年後にはもう赤字収支になっていくということになっております。もちろんさまざまな仮定があります。過去15年間の基金の積み立て、公債費の支払いを合わせて、大体貯金と借金を返すのが15年間で1,000億円程度となっておりますので、15で割って66億円を毎年歳入に入れて計算しております。ここで単純計算のために区は2020年までに区債残高をゼロにする。66億円掛ける3が平成29年決算の残り公債費の198億円でしたので、ちょうど2020年に残高をゼロにするということです。その後は、ゼロにした後、余った予算は実質収支でプラスになれば基金の積み立て、マイナスになれば基金を切り崩し、基金がなくなったら起債をするという単純な計算です。物価変動等もありますけれども、歳入も歳出も同様に変化するので、その辺を無視したマクロ試算であります。急激な上昇をとめられるかもわからない生活保護費と委託費はある程度、先ほど言ったとおり抑えさせていただいたのがこの図面であります。

 しかし、この設定は、例えば近年買った本五ふれあい公園だったり、弥生町六丁目公園みたいな大きな公園になるような土地を買うことができないような、かなり緊縮した状態での予算ということになります。先ほど言いましたとおり、歳入は右肩下がり、団塊の世代が完全に仕事を引退すると思えるきっかけとなる70歳となる年齢を近くに控えておりますので、これから歳入が減っていくということが考えられます。今の社会システムや社会の習慣が変わらない限り、この傾向は続いていくということが考えられます。

 歳出の増加がとめられない上に歳入の下落もとめられません。アベノミクスはネクストステージとしまして、生産性革命で1人当たりの生産性、そして給与を増加させようとしております。結論で言うなれば所得倍増計画のようなもので、物価上昇をほどほどにして、給与はその上昇よりも大きくなることを狙うわけであります。それを狙って危機を乗り越えようとしているわけでありますが、それは、私はイノベーションを起こすことが重要だと思っていますが、しかし、そういった方針に否定的な方もいらっしゃり、本当にそうなるかという疑念の声もあります。もし何も生産性革命がうまくいかないのであれば、歳入はこのままの下降線のラインとなっていきます。2020年の貯金額は725億円、2025年には、まだ歳入がありますので、最高額977億円、2030年には貯金額、基金が減り始めて930億円、2035年には610億円、2040年には134億円、2040年には借金が、公債費の残高が580億円となりますけれども、もちろん担保になるものもないので、借金ができるのかどうかというのも疑問なところなんですけれども、こういったような将来暗い状況となってまいります。

 参考に、生活保護費が人口ピラミッドで推測されるベースですけれども、こういった形になります。生活保護費ががっと上がってきますので、区長がもし3期12年やられるとしたら、2030年よりも前にもう既に基金が減ってくるような状況が見られてきます。そういったような状況です。人口減少というのが、豊島区が消滅可能都市と言われたことで奮起しまして、子どもがふえてそういった汚名を払拭したというのもありますけれども、そういった区に変えることももちろん可能だとは思うんですけど、今ある予測だとこういったことになってくるということであります。

 あと、消滅可能都市と言っておりますが、あれは女性の人数がとかいうところで試算しましたけれども、財政に関しましては、納税してもらうまでに大体二十歳以上になってもらわないと困るということで、今子どもをいっぱい産んでいただいたとしても、歳入となるまで20年かかるということで、簡単に解決する問題ではないということがわかっております。数値はあくまで参考値でありますが、予算編成方針で挙げられているエビデンスデータ、エビデンスベースという方針についてかなりリーチした予測だと自負しております。御担当者にお伺いしますが、将来的にこのような状況になることは想定されているでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 中長期的な財政予測ということでございますが、20年後、30年後の具体的な財政規模の推計につきましては、現時点では行っていませんが、生産年齢人口の減少によります区財政への影響については、大きな課題になるというふうに受けとめているところでございます。今後策定する基本計画に盛り込む予定であります財政フレームの策定に当たりましては、生産年齢人口の減少など長期的な人口推計も視野に入れましてつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 そういった歳入が減っていくということは、もちろん歳出を減らしていかざるを得ないということになってきますけれども、予算編成方針において、平成28年度に策定された公共施設総合管理計画(建物編)の方針にのっとり、最適な資産運営が行われるよう計画的に事業展開を図ることと記されておりますけれども、そもそも270施設を維持することが妥当なのかというところが、この方針にのっとりというところ自体をちょっと考え直さないといけないのかなと考えているわけでありますけれども、では、どうやって歳出を減らしていこうと考えられているのか、お伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 公共施設整備も含まれていると思いますけれども、将来に向けた行政需要を的確に把握いたしまして、必要な事業に選択と集中を図ることが求められていくというふうに考えています。ICTを活用した行政手続の電子化などによりまして、行政経営の効率化を進める努力は、歳出削減を図る上で欠かせないというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 扶助費、特に生活保護費の上昇を防ぐことと、先ほども言いましたけど、施設更新費を抑えることが今のところ考えられる一番の効果が高いところだと思いますが、生活保護費に関してはちょっと今回時間がないため切り込みませんが、増額がなされないように今後さらなる対策の推進を要望いたします。施設更新費に関しましては、今後の区政運営の方針そのものを説いているものだと思います。基本構想は理想を語るものであろうかとも思いますが、現実的には予算との比較というか、予算と対峙していかなければいけないものでありまして、どの施設を、選択と集中という中にその施設をある程度切っていかないといけないこともあり得るのかもしれませんが、そういう吟味をしていく必要があると思います。気を抜けば、あっという間になくなってしまう基金だと思っております。基金がほとんどない神山区長時代には、サンプラザを買ってくれという打診があったにもかかわらず、基金がなさ過ぎてサンプラザを買い取ることができなくて、その後、幾つもの混乱があったわけでありますので、ある程度の基金は残していかないといけないと思います。景気変動、施設整備を考えれば、常に基金はある程度確保していく必要がありますけれども、予算が激減していくことが予想される中で、今後の区政運営でどのサービスの予算を削っていくべきなのか、現在お考えはありますでしょうか。

○海老沢政策室副参事(予算担当) どのサービスの予算を削っていくべきなのかという御質問でございますが、どのサービスということではなく、全ての事業につきまして効率性、効果等の改善の視点から点検を行いまして、必要に応じて見直しを検討していくということが必要であるというふうに考えております。

○加藤委員 今後どのサービスを削っていくかというのも、対話集会などでやっていくとかいう答えが出ると思ったんですけど、その辺は内部でやっていただければなと思います。もしそういうことを皆さんに聞き始めると、自分の関連しているというか、自分の生活圏にある予算を削りたいんだけどと言った場合に、あっち削ってくれよ、こっち削ってくれよと、自分のところはある程度守ってほしいというのが、そういう考えだと思うんで、あるグループで集めたら、何の予算を削れなんて話には到底ならないんじゃないかなということで、そういった場合にはちょっと対話というのはあまりよくないのかなというふうに考えております。サンプラザを今後どうしようかとか、何かみんなで利益を分け合えるかもしれないという夢のある話ならば、まだアイデアが出るかもしれないんですけども、みんなで利益を削り取りましょうという話について、対話というのはなかなか厳しいのかなって考えておりますので、その辺は対話をするにしても、説明責任をするという対話、意見を聞くという意味じゃなくて、対話というのは相手を説得させるのも対話だと思いますので、そういったところに力点を置いていただければなと思います。

 それでは、切り口を変えますが、どの予算を削るべきかというのは今のところ判断できないのであれば、せめて中野区の最低限やらなければいけないと思うサービス、責務とは何なのか、その概念をお伺いいたします。

○海老沢政策室副参事(予算担当) 区が必ず実施しなければならないサービスは、法に定められたサービスや、区民の生命にかかわるセーフティーネットの機能を果たすサービス、地域で暮らし続けられるためのサービス等、多岐にわたっているわけでございます。地方自治法第1条で「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と規定されているところでございまして、この趣旨にのっとれば、その時々に真に必要な区民サービスを安定的に供給するということが行政の責務であるというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 まあ、そう答えるしかないでしょう。

 では、また先ほどの施設の話に戻ります。270施設全て維持することが本当に妥当なのかという話にやっぱりなってしまうのかなというところで、例えば幹線道路沿いに、山手通り沿いに旧第十中学校に複合施設ができるわけですけれども、このような建物を、このようにあらゆるものを一つの建物に集約していくということが一つのファシリティマネジメントとして考えられるのかなと思いますけれども、例えば保健所だったり、ちょっと利用がまだ決まっていないですけれども、商工会館なども幹線道路沿いにあるということで、そういったところは用途地区の変更なども検討に入れて高度化することも重要かと思いますが。また、高度化した上で余るところがあるのであれば、そこら辺はPFIなどを活用することによって収益化することも重要かと思いますが、今後の施設のあり方についてどのようにお考えかお伺いいたします。

○杉本政策室副参事(企画担当) 公共施設総合管理計画(建物編)におきまして示してございますように、継続的な施設更新を進めるに当たりましては、財源確保を進めるため民間活力の活用や区民資産を有効に活用していく、こうしたことが必要だというふうに考えてございます。

○加藤委員 一応、区長に要望していたんですけど、それが通ったかわからないんですけど、こういったオープンデータの利活用方法、どうでしょうか。また、そのオープンデータが出てきたこのような傾向から、歳出を減らしていかざるを得ないということが見えてきていると思いますが、区長はこういった将来を見越してどういった区政運営をなさっていくのかお伺いして、この項の質問を終わらせていただきます。

○酒井区長 区民のニーズを的確に捉えていくことが必要だと考えております。毎年度実施している事業についても、事業のスクラップ・アンド・ビルドを進めて歳出の抑制を図っていきたいと考えております。

○加藤委員 ちょっとオープンデータの利活用も込めてほしかったんですけれども。いろいろと歳出を抑制しないといけないということはもう見えていることです。皆さん少子高齢化という時代に対して、漠然と、歳入が減っていって歳出がふえていくというのはわかっていたものの、具体的な数字目標がないためにどうすればいいのかというところがあったと思います。2020年問題は目の前でありますので、基本構想の早期作成と、またそういった将来予測から、予算もこうしていかなきゃいけないという、削っていかなければいけないところは削るということを、その覚悟を持つことと、そういった概念を入れていただくことをお願いしまして、この項目の質疑を終えます。

 それでは、二つ目の子育て応援券について御質疑させていただきます。

 兵庫県明石市は、中学生までの子ども医療費の無償化だけではなく、2016年9月から所得制限なく、また子どもの年齢に関係なく、第2子以降の保育園、幼稚園の保育料の無料化を行い、関西の子育て世代には大変評判がよいということです。しかし、明石市の子ども施策の評判がよ過ぎて流入人口が増加し、ことし4月の保育施設の待機児童数は586人と全国最多になったという報道がありました。まず、そこで伺いますが、中野区における保育所の第2子以降の保育料はどのようになっていますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 保育施設の保育料につきましては、保護者の所得に応じて32階層に区分し、それぞれ金額を定めているところでございます。その階層におきまして、第2子は規定の保育料の50%から70%の額となっておりまして、第3子以降は無料となっております。

○加藤委員 国は来年の平成31年10月から教育・保育の無償化を目指しておりますが、その概要と、それに対する中野区の対応はどのようにされていくのかお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 子ども・子育て支援新制度の対象となります幼稚園、保育施設、認定こども園を利用している3歳から5歳の全てのお子様の利用料が無償となります。新制度の対象とならない幼稚園の利用料については、月額2万5,700円を上限として無償化される予定でございます。また、ゼロから2歳児の利用料につきましては、住民税非課税世帯の方が無償化されます。また、幼稚園の預かり保育を利用されている方は月額1万1,300円を上限に、その他の認可外保育施設を利用している3歳から5歳は月額3万7,000円、ゼロから2歳は月額4万2,000円を上限として無償化となる予定でございます。区といたしましては、国の制度にのっとり対応していく考えでございます。

○加藤委員 教育・保育の無償化により、明石市のようにさらに保育需要が増加する可能性があると思われますが、その動向はどのように把握されますでしょうか。

○板垣子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 保育の無償化に伴う保育需要の変化につきましては、乳幼児の人口推計とこれまでの保育需要から推計することになると思いますが、あわせて、子ども・子育て支援事業計画の改定に際して実施するアンケート調査などの結果を参考にしたいと考えております。

○加藤委員 その詳細はこの前、委員会でも報告あった調査の結果を待つことになると思いますけれども、明石市の例を見るまでもなく、保育料の無料化は保育需要を押し上げる強い要因になると考えられます。そこで保育需要の急増に対応するためにも、ゼロ歳児の保育の受け皿をふやす必要があります。そこで、よくある質問ですけれども、改めてゼロ歳児と1歳児における保育士の配置基準についてお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 中野区におけます配置基準は、ゼロ歳児のお子様は3人に対して保育士1人以上、1歳児はお子様5人に対して保育士1人以上となってございます。

○加藤委員 人的配置で3人の保育士がいるとすれば、ゼロ歳児は9人まで、1歳児は15人、保育は可能となります。また保育に必要な面積要件、離乳食対応も必要ということで、ゼロ歳児と1歳児では保育する1人当たりの経費が変わってくると思いますが、どのぐらいの違いがありますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 平成28年度決算におきまして、園児1人当たりの月額として区が支出してございますのは、私立保育園のゼロ歳児が24万7,000円、1歳児が17万8,000円でございます。区立保育園の場合はゼロ歳児が41万6,000円、1歳児が27万4,000円でございます。

○加藤委員 昨年10月に区がまとめたニーズ調査では、希望する年齢から保育施設に入園させたい理由として、「早いほうが入園しやすい」が25.5%と最多となっています。また、2歳まで育児休業給付金が支給されるために、そもそもゼロ歳のうちは家庭に置いて自分で子育てをしたいという方も多いのではないかということも考えられます。そこで、区内のお店で利用できる子育て応援券、ハート商品券みたいなものでいいとは思うんですが、保育施設を利用しないゼロ歳の時期を家庭で育てたいという、育児したいという家庭を支援して、保育需要の急激な増加を抑制させることが一つ施策として必要なんではないかと考えております。仮に保育施設を利用せずにゼロ歳児を養育する家庭に月5万円給付するとしたら、どのくらい経費がかかりますでしょうか。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 保育施設を利用していないゼロ歳児、1,750人が対象となりますけども、月額、仮に5万円の給付をした場合、1年間で約10億5,000万円の支出となります。

○加藤委員 金額が大きいんですけれども、そのバーターとなるところで考えられるのが、例えば、ことしの4月のゼロ歳の保育ニーズをゼロにするとするためには、保育施設開設や運営に関する費用がなくなるということになりますが、その費用はどのぐらいかかりますでしょうか。

○板垣子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 本年4月のゼロ歳児の待機児童は20人でした。この20人の待機児を解消するために、例えば100名規模の認可保育所2園程度整備する必要がありますが、これを賃貸物件型で1施設整備するとした場合、区の支出額は約1億9,000万円で、この経費の特定財源が約1億5,000万円なので、一般財源は4,000万円程度となり、2園整備した場合は8,000万円程度の財源が必要になります。一方、保育園の運営費につきましては、定員100名の私立保育園の支出額は2億1,600万円弱、この経費の特定財源は1億850万円ですので、一般財源は1億750万円程度となります。2園分で2億1,500万円となり、施設整備費と運営に関する経費1年分を合わせた一般財源は約2億9,500万円となります。

○加藤委員 ありがとうございます。今の御説明ですと、一般財源分で2園つくるのに、およそ3億円ぐらい必要ということになるということだと思いますが、先ほど、家で育てる家庭、ゼロ歳児を家で養育するとしたら、家庭に子育て応援券5万円を配るとしたら10億5,000万かかるということでありましたけども、保育園がもし配ることによってある程度抑制できたとしたら、3億円の財源を捻出できる。ここ、かなりまだギャップはありますけれども、子育て応援券を配布するための条件とかをしっかりと整理できれば、こういったことのニーズにリーチできて、保育ニーズを下げられるんではないかなということがありますので、こういった子育て応援券を配布する、できる可能性の検討を進めていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。

 では、続きまして、保育施設に入園するために利用調査基準により、保育を必要とする度合いを判断しているわけではありませんが、例えば両親ともにフルタイムで仕事をしている人は通常指数は何点になって、そして、その指数でゼロ歳児は保育施設を利用することは可能なのかお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 両親ともフルタイムで仕事をしている方の場合、各20点でございますので、両親2人で合わせて40点となります。フルタイムの状態で引き続き3カ月以上の就労であれば1点加点されるため、2人で2点の加算となりまして、合計42点となってございます。両親がフルタイムで加点がある場合でも、保育施設の入所については利用調整により入所を希望する方の指数の高い方から順に決定しているため、必ずしもゼロ歳の方が入所できるとは限りません。

○加藤委員 さまざまな加点指数があると思いますけど、今の答弁のあった42点について、よく言われるのは、認証保育所等に早く子どもを預けて職場復帰をして、指数を2点加算して認可保育施設に入れるようにするという手法があります。このことがゼロ歳から保育施設の利用に拍車をかけているのではないかということが考えられます。そこで、この利用調整指数について、ゼロ歳を自宅で養育した人についても何らかの形で加算する方法に変えてはいかがかということで、その可能性についてお伺いいたします。

○濱口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当) 現在、1歳児の待機児童が多く発生しているという状況の中で、ゼロ歳児の御家庭で養育した方に指数の加点をしても、1歳児の定員にあきがなければ、必ずしも入所できるという状況にはなりません。しかしながら、区といたしましては今後の需要見込みを見据えながら、利用調整指数についても検証してまいりたいと考えているところでございます。

○加藤委員 ゼロ歳児を家庭で養育する家庭に対して、子育て応援券や保育指数の調整により支援をすることで、適切な保育需要へ誘導するためにも、乳児期を両親に育まれる機会が保障されることを期待しまして、この項の質問を終わらせていただきます。

 それでは、三つ目の豪雨対策について。

 東京青年会議所中野区委員会では、国土交通省が開発中のゲリラ豪雨のような急な事態にも対応できる浸水予測システムの利用可能性を見出すために、同システムを使った避難訓練をことしの7月15日に実施しました。このシステムは、要するに30分後、ゲリラ豪雨を予測したデータから30分後、このあたりが氾濫するかどうかというのを予測したリアルタイムの洪水・内水ハザードマップがウエブ上で見られるというシステムであります。アンケート調査によりますと、浸水予測システムがあったほうがいいという回答が100%、ないよりあったほうがいいという話なんですけども、なっておりまして、国土交通省はこの辺のアンケート結果を受けまして、2020年のオリンピック・パラリンピックまでに23区内でこのシステムが稼働できるようにシステムを改良させていくということを目標に、今進めているということであります。中野区におきましても、まだ制度はあれですけれども、そのシステムを使った実証実験も行われているところであります。この技術、このたびバージョンアップされた中野区の地域防災計画において、ゲリラ豪雨に対するタイムラインが有効に活用できると思うんですけれども、その辺のお考えはいかがでしょうか。

○中川都市基盤部副参事(防災担当) 国土交通省がオリンピック・パラリンピックまでに完成させる浸水予測システムが、30分後の区内の洪水や内水氾濫を予測し、国土交通省のホームページなどから容易に確認することが可能であれば、ゲリラ豪雨をはじめ、大雨に対する中野区タイムラインに有効な情報となることから、区としても積極的に活用していきたいと考えております。

○加藤委員 ありがとうございます。そういったのが、情報が出ても結局使われないことには全く意味がないということですよね。そういったところを役所が使うべきだというふうに言っていただければ、さらに制度も改良していくための予算とかもつくでしょうし、いろいろとそういった国・都と連携してやっていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 全く違う観点になりますけど、災害時、これは豪雨災害というタイトルでしたけども、これは地震災害にも使えることですけれども、ドローンの活用が有効と考えられます。平時に中野区内での操縦がふだんからできなければ、緊急時に対応できるものではないと思います。ちょっと聞いた話であれですけども、中野区で上げたいと言っていた事業者が、体育館の中ですら上げることが許されなかったということで、屋外はもってのほかみたいな。それは、ある小学校の先生がそういうふうにやっただけなのかもしれませんが、とにかく上がっている事例がありません。私はちょっと事例をつくりたいなということで、都立富士高校と交渉しまして、グラウンドでドローンを上げさせていただいて、アメフトの試合を撮ったりとか、まあ、失敗はしてしまったんです。失敗じゃない。失敗と言っちゃいけないですね。風が強くて上げられなかったんですけれども、都立富士高で花火を上げているので、それを上からドローンで撮ろうと思ったんですけど、風が強くて撮れないというような状況がありました。その辺、逆に言えば、パイロットが、この風の場合は上げちゃいけないという、そういった判断がなされるということで、落下防止の最大の要素というか、やらないといけないのは、パイロットがちゃんとした良識を持って操縦をする人なのかどうかというところなんだろうなというのは、逆にそこから学ばせていただくことができました。そういったように、パイロットがしっかりと判断できるのであれば、ドローンは非常に有効なツールとなることは間違いないと思います。

 例えば、小学校の周年イベントとかで上空から人文字を撮ったりとかそういったこと、あとヘリコプターだったら静止画1枚撮って終わりですけど、ドローンだったら人文字も動画として撮ったりとか、いろんな新しい展開みたいなものもできるのかなと考えております。ということで、ドローン、一応目的は防災というところでありますが、日常からちょっとした試験的に使っていくということは非常に重要なのかなと思っております。ということで、せめて防災訓練時とかに学校の敷地内、平時だったら中野区の河川というのは東京都が、神田川で言えば国が所管していますけど、東京都に移管されて、最終的な管理形態はわからないんですが、中野区がふだんは管理しているということですので、河川内でドローンを上げることも可能かと思うんですけれども、そういったドローンを上げる可能性みたいなところについて、どういったことができるのかお伺いいたします。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 区内でドローンを飛行させるためには、試運転の場合も含めて航空法の規制があります。その一つとして、中野区のような人口集中地区の上空を飛行する場合には、国土交通大臣の許可を要することになっています。河川における日常の維持管理、それから点検巡回や出水時の現場状況確認に活用している事例があることから、河道内、あるいは学校敷地内での飛行について課題を検討していきたいと考えております。

○加藤委員 確かに、やっぱり落下というところが一番気になるところだと思うんですけども、許可に関しては、国土交通省で言っている航空法に基づいたところというのは、ドローンのパイロットがその辺の航空法をしっかり守るということで許可書が得られるということで、問題は結局そこの土地管理者がそこで上げていいかというところだけなんです。パイロットがしっかり資格を持っていますね。そういったところで、土地管理者が上げていいと思える要件というのはどうでしょうか。もう一回お伺いします。

○井上都市基盤部副参事(道路担当) 航空法上の許可を受けているということが前提となりますけれども、例えば、河川の河道域内、東京都の例でいきますと、環七の地下貯留施設の中で飛ばした事例等もありますので、その辺の事例を参考にしながら、今後課題として検討していきたいというふうに考えております。

○加藤委員 さまざまな場所で試行的にやっていただいて、非常時の際にしっかり上げられるようにやっていただければなと思います。以上でこの項の質問を終了させていただきます。

 では、最後の項目になります。中野区におけるスポーツ推進についてということで、質問は1問なんですけれども、中野区の体育使用の利用はことしの7月より半額となりまして、多くの方々に喜ばれております。そして2020年には新中野体育館が完成します。現在、中野体育館では土日に大抵大きな大会が行われておりまして、各団体は決して安くはない利用料金を払っている状況であります。私もわんぱく相撲の中野区大会実行委員会メンバーとして大会の運営をしている身でありますけれども、かなりの利用料金に、半額になるならないでやっぱり大きなところを判断が委ねられるところであります。新体育館は耐用年数など勘案すれば、もちろん非常に高くなることも懸念されますけれども、また、その半額というのが時限法だということですので、もとに戻ってしまったときの各団体が大会を運営できるのかどうかというような、そのぐらいの問題をはらんでいるのかなというところで、妥当な値段の設定をお願いしたいところであります。

 そこで、新体育館の使用料は6月までの金額以下で、もとの値段よりも少なくて、つまり半額がもとに戻ってもというところと、あと、7月の半額の金額以上が、新しいのでそこはあまり安くするのもというのもあると思うんですけど、その辺のところが妥当だと思うんですけど、そういった新体育館の利用料金の検討状況というのが進んでおられるのであればお伺いいたします。

○平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 新体育館利用料の検討状況でございます。スポーツ施設につきましては、オリンピック・パラリンピックの開催を契機としたスポーツ振興のため、平成30年7月1日より6年間、スポーツ施設の使用料を半額としているところでございます。現在、新体育館の利用料金につきましては、どのような算定方法がよいのか、他区の状況などを参考として検討しているところでございます。

○加藤委員 ありがとうございました。そういった大会運営をする際に、やっぱり各団体、中野区体育協会とかに入っている団体も含めて、その利用が阻害されないようにしっかりとした利用料金を設定していただくことをお願いしまして、全ての私からの質問を終了させていただきます。

○高橋(か)委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了いたします。


平成30年07月03日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 区民との対話のあり方について

 2 行政改革について

 3 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 平成30年第2回定例会におきまして、自民党の立場から質問をさせていただきます。

 まず、酒井区長、御当選おめでとうございます。新しい風が区政の前進に寄与することを祈念いたします。

 一般質問も終盤に差しかかりまして、重複する質問については割愛させていただきますので、理事者の方々には御対応をお願いいたします。

 通告どおりですが、その他で、区立幼稚園の存続についてをつけ加えさせていただきます。

 それでは、1、区民との対話のあり方について。

 区長は施政方針説明で、「今回の区長選挙は、政策決定過程での『区民参加のあり方』が問われた選挙」と述べられ、対話の力を生かした区政にすると御発言されております。区民との対話に重点を置かれることは困難ですが、理想とする政治手法を選択されたことに敬意を表します。そこで、対話のあり方について御質問させていただきます。

 18世紀、ヨーロッパは絶対王政であり、王様、貴族中心の世界で、奴隷制度が当たり前の時代背景から、ジャン=ジャック・ルソーは後にフランス革命を引き起こした一因と言われる民主主義の根本となる社会契約論を唱えます。社会契約論では、国家や自治体などの政治体の統一を保ち、正しい政治を行うためには、一般意志という基準が必要だとしております。この一般意志は、ステークホルダーの政治思想の中央値で、全員で一般意志を導くのが直接民主主義となりますが、意見が多くまとまらないために今行われているのが間接民主主義、つまり議会制民主主義が今の世界のスタンダードの物の決め方となっております。議会制民主主義がベストとは言えないですが、非常にベターな政治手法であるということは間違いありません。そして得票率でものははかれませんが、さきの区長選挙で、酒井区長の得票率は39.6%であり、3年前の今回の区長選より投票率が高かった我々区議会議員選挙で当選した42名合計の得票率は87.6%であり、区議会は民意を集約する装置として非常に有効的だと信じ、私はその一人としてこの場に立たせていただいております。

 区議会が100点の機能を果たしているとは言えませんが、できる限りの対話、不断の努力をしております。しかし、選挙中の対話の力を生かすという区長のキャッチフレーズ、今定例会における議会決議に対しての軽率な発言は、区議会が不要、無能と言われている気がし、憤りと悲しみを感じておりました。もし区長が、よもや自身を選挙応援した区議会議員を含め、中野区議会の対話能力が不足していると考えるのであれば、越権行為かもしれませんが、その点について御意見を賜りたいと思います。もしくは、区議会ではなくて、前区長及び中野区全庁的に対話能力がないことを表現されていたのか。もしくは両方なのか。今、中野区政にとってどんな対話が不足しているのか、区長のお考えをお伺いいたします。

 それでは、区長の対話の力の生かし方について、具体例として区役所・サンプラザ地区再整備を取り上げさせていただきます。

 サンプラザ再整備は、区民合意なしに推進されたとの御主張でありますが、これまでの議会での議論や24人で構成された区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議は4回開催されてきました。これまでの就任直後の発言などをまとめますと、この区民会議を活用して新たに15人から20人で構成された検証委員会を立ち上げるということになってきますが、そして検証委員会での審議内容を答申として出していくということですが、区民会議が24人で、それで就任直後に言われた検証委員会は15人から20人ということで人数が減少するということになります。区民との対話力は、明らかにこういった数字から落ちてくることが考えられます。既にある会議体の劣化版をつくり直す、それが対話を生かすものなのでしょうか。それらの問題を解決するために、まずは人数に関しては前言撤回していただき、24人よりも多く、そして検証委員会の座長には区長みずからが務めるべきと考えますが、いかがでしょうか。みずから座長を務めることによりまして、検証結果をいち早く再整備にフィードバックできると考えます。

 私は水辺環境の研究をやっておりましたが、そういったところで地元住民の方々との対話の中でさまざまな事例を見てきましたので、一例を挙げさせていただきます。

 2001年に就任した堂本千葉県知事は、政策論争にあった三番瀬という干潟をつぶして道路を建設するか否か、丸い机、円卓ですね。三番瀬円卓会議というものをつくり、県民との対話路線をとりました。小委員会、ワーキンググループに分かれて議論するも、小委員長が多くの意見をまとめ切れず途中辞任するなど大混乱。知事が議論を丸投げしたことが問題と指摘されました。例えば、大人数で昼御飯に何を食べるかという意見を募って、和洋中、イタリアン、アジア料理、エスニック、あらゆる料理の種類が出てきたときに全員の要望を聞き入れることはできません。船頭多くして船山を登るといった、誰も食べたくない創作料理が出るかもしれません。対話とは全ての意見を入れることではなくて、時にはその説得をすることも必要だと考えます。

 改めて伺いますが、対話を標榜される区長には検証委員会の座長になっていただくしかないと考えます。イエスかノーかでお答えしていただくことをお願いして、この項の質問を終わります。

 二つ目に行政改革について。

 公約においてオープンデータの推進、IoT、AIの活用による行政の効率化、多様性社会の実現がありました。それらの推進には、まず職員のマインドチェンジ。そのためにも人事制度の改善が必要であります。目指すべきは、あらゆる人材育成のためのダイバーシティマネジメントと考えます。

 私は昨年、東京青年会議所におきましてダイバーシティマネジメントについて1年間調査研究を行いましたので、その結果から、その必要性について御説明の一端をさせていただきたいと思います。

 インターネットの進展によりまして、さまざまな多様な価値観が世の中に表面化しました。また、情報のスピード化、ボリューム化によりましてVUCA(ブーカ)ワールドという予測不能な時代に突入しております。例えば、わずかな口コミからのヒット商品の誕生や政局の大きな変動、既存ビジネスの崩壊、そして再構築など新しい価値観、多様な考えがさまざまな現象を引き起こしております。大学教授、各分野の専門家、官僚などとこの予測不能な時代にどう対応するか議論を交わし、多様な人材を育成するダイバーシティマネジメントを推進し、閉塞感がある現代社会を改善する必要があるとの結論に至りました。ダイバーシティマネジメントの推進に具体的な対策として、個人としてはパラレルキャリアの推進、ボランティア活動への参加意識の向上、そして組織としては年功序列、縦割りによる組織の硬直化を解消するため、異なる価値を認め、活性化する組織制度が必要との見解となりました。そしてことし6月15日、政府は、国家公務員の兼業を正式に認める調整に入りました。地方公務員でも神戸市などをはじめとして自治体がそれを実施しております。中野区においても兼業の許可を行っていますし、区長自身も区役所職員のときになさっておりました。職員の人材育成、ダイバーシティマネジメント推進に資するパラレルキャリアの観点から、さらに兼業を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、人材育成のため、人事評価の内容の見直しが必要と考えられます。現行の人事評価は、企画力、折衝・応対力、指導力、規律性、積極性、協調性、責任感からなる能力・態度と業績の平均点からなります。ここで、折衝という言葉は、利害関係が一致しない相手と問題を解決するために駆け引きをすることとあります。例えば、行政が住民に道路拡張で立ち退きを要求しているにもかかわらず、利害が一致していないからこれは折衝だというような考え方であるとすれば、役所側の怠慢・傲慢であると考えられます。新区長が対話を大事にするというのであれば、この評価項目の折衝という言葉を対話や交渉などの言葉を使いまして、言葉から襟を正す必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、ダイバーシティマネジメント推進のためには、企画力・交渉力・協調性が必要でありまして、また挑戦・チャレンジなどを評価としてウエートやメリハリをつける必要があると考えますが、いかがでしょうか。また、そのための区の方針が必要となりますが、いかがお考えでしょうか。

 兼業の規制緩和によるパラレルキャリア、人事評価制度がダイバーシティマネジメントを推進し、文字どおり多様性を認める区政に直結していきます。また、新たな技術に対応できる人材育成にも資するものであると考えます。前向きな御答弁を求め、この項の質問を終えます。

 3、その他、区立幼稚園の存続についてお伺いします。

 公約で区長は、中野区として幼児教育に関するノウハウの維持のため、区立幼稚園の存続をすべきということでした。田中区政におきましては、障害をお持ちのお子さんに対しては、幼稚園の偏在性を考慮して、私立園で対応できるようにするという措置を施す予定でありました。そこで、そういった方向で進んでいたのに逆になるということなので、新たに素朴な疑問なんですけれども、これまで区立園のノウハウがどのように中野区の幼児教育にいい影響を与えてきたのでしょうか。重要なフィードバックがなされてきたのでしょうか。行財政改革を無にしてまで必要と考えるノウハウの維持による効果の具体的な例を教えていただけないでしょうか。残すべき理由はそこにあり、公約にしていたわけですから、これから検証という答弁はあり得ないと思っております。納得できる理由があれば、是々非々で新たに議論できるものと思っております。

 これで全ての私の質問を終えます。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤たくま議員の御質問にお答えいたします。

 まず1点目に、中野区政における対話の不足ということで御質問がございました。私も元職員でございます。前区長のもとでは、職員が地域に出向いて区民の声を聞き、それを施策に反映させるという組織づくりが十分ではなかったと感じております。また、区民に対しての情報提供の姿勢や施策の立案段階から積極的に意見を求めていく姿勢も足りなかったと考えております。

 次に、区役所サンプラザ地区再整備についての御質問がございました。区役所サンプラザ地区再整備については、中野サンプラザの取得以来、議会においては継続的に議論が行われ、平成27年6月に設置された区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議では、求心力のあるシンボル空間の形成や次世代都市の骨格形成などについての意見交換が行われてきたことと認識しております。このように一定の議論は行われてきたものの、これまで区民に対しての周知や理解促進が十分でなかったというふうにとらえており、今後はしっかりと対応してまいりたいと考えております。

 それから区民会議について。検証に係る会議体についてはさまざまな手法が考えられる中、できるだけ早期に議論を始められるよう、区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議を活用する方向で考えております。

 それから区民会議に区長の参加、座長でということでお話がございました。まず、区民会議を活用する場合に、基本的な枠組みは変えませんが、人数については定員としている30名程度としたいと考えております。区民会議の運営をつかさどるのは、会議の中で選任された座長で、既に学識経験者の方が就任しておられます。区長みずからがその役目を負うことはございませんが、この間の経緯なども含め、直接説明することも必要だと考えております。もう一方で、区民と区長の対話の場の活用も考えており、中野駅周辺のまちづくりについて区民との対話を進めてまいります。

 最後に、区立園が持つノウハウについて、効果についてでございます。中野区では、子どもに関する調査研究に基づき、平成23年5月に運動遊びプログラムを作成しております。区立保育園では、職員がこの運動遊びプログラムに沿った専門的な指導方法を学び、日常保育で実践しております。運動遊びプログラムについては、私立幼稚園、保育園、小規模保育事業者等へも提供しており、他の自治体にはないこのような取り組みは、中野区の子どもの健やかな成長と健康な体づくりに生かされていると考えております。区立の保育園では、子どもの発達に関することや保護者対応などについて、これまでの経験に基づく豊富なノウハウの蓄積があり、それらのノウハウを私立保育施設等へ情報提供をしているところでございます。

〔経営室長髙橋信一登壇〕

○経営室長(髙橋信一) 私からは、行政改革について。1点目が人材育成等の観点から兼業許可の推進についてお答えいたします。

 職員が勤務時間外に勤務に支障のない範囲で公益活動に従事することは、多様性やパラレルキャリアなど人材育成の観点から推進していくことも必要であると考えているところでございます。職員が報酬を得て公益活動に従事する場合、職務の公正円滑な執行に支障がない場合などは現状でも許可しております。積極的に職員への周知等について検討してまいりたいと考えます。

 次に、人事評価についてでございます。現在、業績評価についてはメリハリのある評価を行っておりますが、能力・態度評定についてもモチベーションアップにつながるようウエートやメリハリをつけた評価の仕組みや評価項目名について、人材育成ビジョンの改定とあわせて検討してまいりたいと考えます。

〔政策室長朝井めぐみ登壇〕

○政策室長(朝井めぐみ) 私からは、行政改革についてのうち、IT人材の育成の御質問にお答えいたします。IT人材の育成につきましても、改めて研修を体系化し、計画的に実施するなどの取り組みを進めてまいります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 1番の区民との対話のところで御質問させていただきたいんですけれども、前段で区議会に対して何か対話能力が足りないかという御質問に対してはお答えがなかったんで、特に御意見がないというふうに解釈いたします。そうすると、サンプラザ再整備に関しては、区民会議におけるところの対話が足りなかったというところになるわけですけれども、その対話の能力が足りないと言っているのにも、それの焼き直しの検証委員会をつくる。区長はたまには説明するかもということです。選挙の際にはさんざん、もう口を開けばサンプラザの合意はなかったと言われ続けたにもかかわらず、全然足りなかったというところを補うほどのものが何も感じられません。

 対話なので私が提案させていただいたのは、対話をするんだったら人数を、24人のところ定員を30人にするというところで、そこをふやすというところですけれども、それで人数がふえたからって対話能力がふえたかというと、言う人がふえるだけであってまとめるところは関係ない。なので、そこでまとめ役として、先ほども千葉県の事例を挙げましたけれども、その座長、もしくはそれに準ずるところに区長がぜひ入っていただければ、そういった対話というものができるのかなと思っております。

 またもう一つ言わせていただきますと、区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議設置要綱の第2条におきまして、所掌事項は、第1に「求心力のあるシンボル空間の形成に関すること」、第2に「次世代都市の骨格形成に関すること」、第3に「区役所・サンプラザ地区再整備の事業化に関すること」、第4に「前3号に掲げるもののほか、区役所・サンプラザ地区再整備に関し必要な事項」とあります。区長は、この検証委員会の中におきまして、サンプラザを残すという議論も残した中で議論をすると言っていますけど、サンプラザの区民会議をそのまま流用されるというのであれば、残すという議論がこの要綱の中に入っていないということになります。新たにつくり直すなり、その要綱を変えていかないといけないということでございます。要綱を変えるというのであれば、そのメンバー構成も変わるようなきっかけにもなるんで、その際に座長になったらいかがでしょうかということを御提案させていただきます。

 以上です。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤たくま議員の再質問にお答えいたします。

 まず1点目のサンプラザ等の会議についての議論の進め方ということで、対話能力が不足していたというその指摘についてでございます。その点につきまして、やはりその会議を進める中で、区民に対しての周知や理解促進が十分でなかったというところに問題があったと感じております。やはり、ほかのところでも主張しておりますけれども、政策は企画の立案段階から見える化をして、そこで区民の皆さんと同じデータ、同じものを見ながら、検証可能な状態で議論していくことが必要だなと改めて思っております。そこら辺を、今回の区民会議の中ではそういう手法をしっかりと取り入れてまいりたいと考えております。

 それから、区民会議の要綱の中では、サンプラザについて残すという項目がなかったということでございます。今回サンプラザについて、改めてこれまでの経緯等を、議論も含めて説明をしてまいりまして、その中でサンプラザの地区についてのあり方を皆さんとともに議論をしていくということで考えております。私としては、座長にはなれませんけれども、積極的に会議に参加して議論にも、私も先頭に立って説明をしてまいりたいと考えております。

○議長(いでい良輔) 以上で、加藤たくま議員の質問は終わります。


平成30年03月02日中野区議会予算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 おはようございます。自民党5番目といたしまして、加藤たくまが総括質疑をさせていただきます。タブレットでやってみます。よろしくお願いいたします。

 まず初めに、2月上旬にありました福井県におきます大雪によりまして亡くなられた方々に哀悼の意を示すとともに、それの除雪にかかわった自衛隊、そして地域ボランティアの方々に感謝の意を示すところでございます。気候変動による原因によりまして大雪が発生したものと考えられます。こういった気候変動に関する質問に関しましては、質問通告の2番目に挙げさせていただいているところです。質問は通告どおりで、その他はございません。

 それでは、一つ目の民泊の利活用と国際交流についてから始めさせていただきます。

 民泊に関しましては、自民党として2年前の平成28年第1回定例会の予算総括質疑におきまして、私の実体験に基づく民泊の危険性を御説明させていただいたとともに、ホームステイ型ならばその問題をクリアできるということを御提案させていただきました。当時は家主同居型、居住型、不在型などという言葉の定義もない中で提案させていただいたので、具体的な形でお示しすることはできませんでしたが、その後、国がガイドラインを定め、中野区も時間がない中、不断の御努力によりまして、結果的に先日の本会議で第40号議案、中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例が可決されました。その中におきまして、区長は届け出住宅の居室の数が住宅宿泊事業法施行規則第9条第2項に規定する居室の数を超えず、かつ当該届け出住宅に宿泊者を宿泊させる間に住宅宿泊事業者が不在とならずに実施される住宅宿泊事業で、規則で定める要件を満たすものについては、制限区域における第1号に規定する居住住宅事業を実施してはならない期間においても、家主同居型住宅宿泊事業の実施を許可することができるという許可制度を、他の自治体では見られないすばらしい条例ができたのであろうということで多大な評価をさせていただくところであります。

 住宅宿泊事業法が施行されることによりまして、いわゆる違法民泊が名実ともに違法となっていくということで、良質な民泊のみが残る形となってまいりました。そして、今後としては二つ重要となってきます。スムーズな届け出、許可申請の事務作業、そして国際交流を鑑みた民泊の利活用について検討していく必要があります。

 まず、届け出、許可申請についてお伺いします。3月15日から届け出ができるわけですが、準備状況はいかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(生活環境担当) 現在、条例施行規則の制定作業、ガイドラインや周知用文書の作成、国が提供します民泊制度運営システムの確認と操作方法の習熟、区独自の許可制度に係る様式等の作成など、さまざまな準備を進めているところでございます。

○加藤委員 住宅宿泊事業法の制度から、まず3月15日から住宅宿泊管理業者は国土交通省の地方整備局に登録し始めます。住宅宿泊事業者としても届け出に火災報知機の設置などが必要で、また、その火災報知機の設置がちゃんとなされているかということを消防署職員に点検してもらう必要などがあり、3月15日から住宅宿泊事業者が中野区にいきなり届け出をできるわけではないようです。6月15日までに出せばいいということになれば、逆にぎりぎりの時期に申請がなされる可能性もありまして、区としてはどの時期がピークになるか読めないところなんではないかなと推測します。区としても、事務手続で申請者一人ひとりに説明するには非常に労力がかかるため、説明会や相談窓口が必要かと思いますが、区の職員の負担を減らすためにも、このあたりの事務作業について、一部を行政書士等に担っていただくというのはどうか、お伺いいたします。

○高橋環境部副参事(生活環境担当) 住宅宿泊事業を営もうとする方が、届け出等の手続につきまして行政書士の方に相談されることもあろうかと思われます。したがいまして、今後、区といたしましては、行政書士会等に対し、区の条例、規則に基づく規定の内容や届け出の手続等につきまして、ガイドラインの送付や説明会等の形で説明することを検討してまいります。このことを通じまして、円滑な届け出や許可申請がなされることを期待しているところでございます。

○加藤委員 話は変わりますが、かぼちゃの馬車というサービスにおいて、民泊のトラブルのもとになると考えます。かぼちゃの馬車とは、いわゆるシェアハウス投資、サブリースの業態です。サブリースとは、不動産業者が建物などを一括して借り上げてほかの人に貸す転貸で収益を上げる事業です。かぼちゃの馬車については、物件のオーナーとして多くの会社員らが、ある銀行から多額の融資を受けてシェアハウスを建設しまして、家賃収入の長期保証をうたうスマートデイズという会社がサブリース形式で借り上げました。部屋を借りる際、非常に安い物件ではあるんですが、東京都の建築安全条例の共同住宅の居室の最低面積7平方メートルをぎりぎり満たす部屋、4畳ちょっとですね。あと、キッチン、トイレ、シャワーが共有で、物件を見ますと10部屋ぐらいで一つのシャワーとかトイレ、そんなような物件で、ちょっと、あまり住みやすくないのか、物件によっては入居率が非常に低くて、最低保証を支払う約束がその後一方的に破られまして、ことし、2018年の1月には家賃収入がゼロになっているオーナーもおりまして、自己破産が続出しかねない事態に陥っています。

 そして、中野区にもその多くの物件がありまして、しかも、見ましたところ空室だらけとなっております。2週間前の2月19日、日本弁護士連合会は、サブリースを前提とするアパート等の建設勧誘の際の規制強化を求める意見書を国土交通大臣と金融担当大臣に提出したような状況です。

 このような状況下におきまして、そういった不動産として使いづらい物件のかぼちゃの馬車となっているオーナーは、その収益を何とか確保しようとして民泊経営に乗り出す可能性もあるというようなことも示唆されております。こういったような事例で、さまざまな方法で闇民泊が行われる可能性があったりしますが、区としてはそういった違法民泊に対してどのような対応を行っていくのか、お伺いいたします。

○高橋環境部副参事(生活環境担当) いわゆる闇民泊、無届けの民泊でございますが、旅館業法上の無許可営業となりますので、6月15日に施行される改正旅館業法によって付与されます報告徴収及び立入検査等の権限に基づいて厳正に対応してまいります。なお、無許可営業者等に対する罰金の上限額は3万円から100万円に引き上げられることとなっているところでございます。

○加藤委員 届け出、許可を経て取り締まり体制がやっと確立されて、これでいい民泊ばっかりが残っていくような状況になって、やっと区としては民泊の有効な利活用について考えることができるようになった、スタート地点に立ったということが言えます。平成28年5月に策定されました中野区グローバル都市戦略、グローバル都市NAKANOの創造におきまして、外国人向け滞在施設(民泊)の整備誘導を図るとともに、まちなかの多言語化を進め、中野の日常的な暮らしや繁華街での飲食が味わえ、哲学堂公園をはじめとする歴史・文化や、ハイカルチャーからサブカルチャーまで多様なコンテンツが楽しめる中野ツーリズムの展開を図りますと記されておりまして、民泊をグローバル戦略の一つと位置付けております。また、民泊新法及び条例ができたことによりまして、グレーゾーンだった民泊は合法になるということで、やってみたいという人も出てくるのではないかと思われます。二の足を踏んでいたという方々も参入しやすい環境づくりをしていただければと思います。

 それでは、今後、区として、そういった参入しようとする事業者に対してどのように制度についてわかりやすい説明や情報提供を行っていくのか、お伺いいたします。

○高橋環境部副参事(生活環境担当) 住宅宿泊事業を営もうとする方に対しましては、区のガイドラインをお示しするとともに、届け出方法や添付書類等につきましてわかりやすく記したパンフレット類を作成し、周知を図ってまいります。また、区報やホームページなども活用し、積極的に情報提供をしていく所存です。

○加藤委員 また、そういった形で参入してきた事業者の質のレベルのアップというものが必要になってくると思いますが、その辺についてどのように区としてはお考えか、お伺いいたします。

○平田都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 事業者のレベルアップについてでございます。区としましては、合法的に参入した住宅宿泊事業者の質のレベルアップにつきまして、制度開始から一定の期間、地域のさまざまな活動との連携や国際交流などとの取り組みに関するセミナーを実施いたしまして、区内で住宅宿泊事業を営む事業者の質の向上を図ってまいりたいと考えております。

○加藤委員 わかりました。爆買いと言われたモノの消費からインバウンド、そういう中で、今度は体験型のコト消費へとシフトしていると言われておりますが、そういった中でまちづくりについては、私の今回質問で、4番で取り上げます歴史民俗資料館のリニューアルと都市観光施策でも取り上げますが、中野区には潜在的な都市観光資源を最大限に利活用できると思っております。また、四季の森公園の拡張用地などでイベントをたくさんやっていけば、それもまたまちめぐりのコンテンツになっていくのかなと思うんですけれども、区としてはこういったところと民泊をどのように具体的につなげていくようなお考えがあるのか、お伺いいたします。

○平田都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 観光コンテンツの利活用についてでございますが、哲学堂公園をはじめとしまして、区内に存在する観光資源の利活用につきましては、民間観光事業者や、その他区内の観光事業に取り組む団体等に区から情報提供を行いまして、区内での宿泊と観光、伝統文化の体験などを組み合わせた体験コンテンツの開発を促していきたいと考えております。また、区の役割といたしまして、そういった民間事業者同士の情報交換ですとか連携の仕組みづくり、そのための協議を行う場を設けてまいりたいと考えております。

○加藤委員 また、伝統文化体験など、書道とか、着物を着たりとか、そういったものとかがありますが、そういったコト消費ビジネスというのは、既に、ビジネスですのでかなり展開されていまして、エアビーアンドビーなどで検索できるようになっていますが、ビジネスなので、区が積極的にそういったビジネスを支援するというのもおかしな話ではありますけれども、中野区内の業者に関しては何かそういったリストがあって、民泊事業者とはもう連携するということが条例の中に入っていますから、条例の中で定められている連携の中で、そういったところとつなぐような役割ぐらいはあってもいいのかなと思っております。

 また、質問項目3で挙げていますローカルSNS「マチマチ」などの活用によりまして、地域の情報というものがさらにうまくそういったところと共有できる可能性もあると思っていますが、いろいろこれが可能性がありますけれども、現在のところ、区としてはそういった伝統文化の体験に関しまして事業推進をどうやって進めていくか、お考えをお伺いいたします。

○平田都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 先ほどの御答弁の中で、区としまして連携の仕組みづくりを行っていくということを申し上げたところでございますが、区としましては、伝統文化も含めまして、さまざまな体験を提供する活動を組み合わせて、コト消費として都市観光商品として組み立て、中野区における都市観光としていくことが必要だと考えてございます。そのため観光事業者や区内で活動する団体の協議の場を設けまして、観光商品の開発を促していきたいと考えております。また、委員御指摘のSNS等をはじめといたしまして、さまざまなツールの活用についても検討してまいりたいと思っております。

○加藤委員 この伝統文化とか体験をやっている事業者さんからちょっとお話を聞いて、なかなかそういった活動を、区民活動センターの会議室とかだとビジネスライクなので貸し出すことができないということで、やりたいけど場所がないみたいな話の中で、空き家を使えないかみたいな声がありました。オーナーがその家に住んでいないということなので、恐らく寝泊まりするというのはなかなかしたくないような物件なのかもしれませんけれども、日中、先ほど言ったような書道とか着物の着つけとか、そういったことぐらいはできますし、ちょっと聞こえよく言えば古民家という表現になりますので、そういった背景の中でインスタ映えするような写真を撮れるとか、そういったところによりまして、外国人にとってはちょっと魅力的なロケーションになっていくのかなというところもあわせると、空き家の対策にもなりますし、使い勝手がいいのかなというふうに思う中で、一つのアイデアとしてあります。

 ということで、空き家の利活用について、今後協議会でオーナーとそういった利用者、事業者とのマッチングのあり方について検討を今進めているということではありましたけども、こういった文化交流事業についての利活用の可能性があるのか、お伺いいたします。

○塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当) 建物の用途制限でありますとか老朽度、そういったところに問題がなく、利用者の安全性が確保でき、また周辺の環境にもなじむものであれば、文化交流の場として空き家が活用されることは可能性としてあり得るものと考えてございます。今後さまざまな形態での利活用が想定されている空き家利活用でございますが、そういった空き家利活用のあり方につきましては、区と民間事業者等との連携体制の中で空き家に対するニーズ、あるいは所有者さんの意見、そういったものを伺いながら検討を深めてまいりたいといったふうに考えてございます。

○加藤委員 以上でこの項の質問を終わりますが、こういった民泊という今までになかった行政課題ではありますけれども、また新たなチャンスとも思えますので、さまざまな行政課題をクリアしつつ、こういったものをうまく利活用していっていただければと思います。ありがとうございます。

 それでは、2番の気候変動対策推進基本法案についてですが、申しわけないんですが、まず質問に先立ちまして、このタイトルではなくて、調べたところちょっと古いものでして、廃案になった法案を上げてしまったので、正しくは気候変動適応法案でございました。修正し、おわびさせていただきます。

 今言いました気候変動適応法案が、先日2月20日に閣議決定されました。気候変動に対して自治体においてもいろいろやっていかないといけないという、そういった法案でございます。気候変動の原因は地球温暖化にあるわけですが、18世紀に始まった産業革命から、その前から二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスというのは40%増加したと言われております。産業革命のタイミングから気温が上昇しているタイミングが同じということなので、多くの科学者が人間活動と地球温暖化は切っても切り離せないということになっております。地球温暖化で、先ほど言いました大雪みたいになぜ寒くなるかというと、地球全体で平均気温は上がっていますけれども、そういった寒くなるところも出てくるというのは、気温が上がっていくと大気循環がぐちゃぐちゃになってきて、そうすると二極化するわけです。暑くなる日もあれば、寒くなる日もありまして、台風におきましては、数は減りますが、その台風一つひとつは大きくなるというような試算も出ております。そのため大雨が降って洪水になったり、また全く降らなくて渇水になったりということで、気象が二極化していくというのがまた気候変動の一因だと、その現象の一端であります。

 2007年、アル・ゴア元アメリカ副大統領と同時にノーベル平和賞を受賞しましたIPCC(国連・気候変動に関する政府間パネル)は、気候変動に対して三つの対策を挙げております。一つ目は、地球温暖化をさらに進めないために緩和策ということで、温室効果ガスをこれ以上出さないためのものです。そのため森林とか、二酸化炭素を吸収するものをしっかり入れていこう、そういったものが緩和策になります。二つ目は、もはや気候変動によって災害は発生してしまうという近年で見られる、先ほど言った大雪だったり大きな台風だったり、そういったものはもう起きてしまうということで、それに対応できるように適応策を立てていこうということがあります。そういったものは自治体レベルでできます。三つ目は、影響評価というものがありますが、これは地球全体のモニタリングなので、研究機関に委ねるところであります。

 そういうことで、中野区としてはこういった適応策と、あと緩和策についてやっていかないといけないということですが、その緩和策に関しましてはいろいろと、みなかみの森林などによりまして温室効果ガスの発生を抑制というか、二酸化炭素を吸収するような努力によって緩和策を進めておりますが、適応策に関してはあまり進んでいないというところであります。法案が可決すれば、気候変動に対して各自治体が適応策を進めていかないといけませんが、区としてはこういったところに対してどのような御見解をお持ちでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 現在、環境基本計画に気候変動に関する適応策を盛り込んでおりますが、今後、気候変動適応法案が成立した場合、その内容も踏まえた上で、より具体的な対応について検討したいと考えております。

○加藤委員 中野区環境基本計画にはたしか四つのプロジェクトと適応策が挙げられていますが、その辺、詳細を確認のために教えてください。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 環境基本計画において、中野区の目指す将来像として環境負担の少ない低炭素社会づくりを掲げ、これを実現するための四つのプロジェクトとして、1、低炭素なまちづくり、2、地球環境に優しい快適なまちづくり、3、みどりを守り育てる都市緑化、4、大規模事業者としての区の環境配慮率先行動、以上四つのプロジェクトを掲げております。

 さらに温暖化に伴う気候変動への適応策として、1、水害対策の推進、2、高齢者の熱中症対策事業、3、デング熱対策等に向けた周知活動の推進、以上三つの取り組みを掲げております。

○加藤委員 中野区の温暖化対策に関する代表的な取り組みとして、エコポイントやカーボン・オフセット事業などありますが、そういった温暖化対策、気候変動対策の他区の実施状況について、ちょっとお伺いいたします。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) なかのエコポイント制度と同様の取り組みとしましては、他区では千代田区をはじめ八つの区で実施しております。カーボン・オフセット事業につきましては、千代田区、港区、新宿区の3区が中野区と同様、森林資源の豊富な自治体で森林整備を行い、イベント等で排出されるCO2排出量の一部を相殺する取り組みを実施しております。ほかに足立区のほうでオフセットクレジットを購入し、区内のCO2排出量、こちらのほうを相殺しているというものでございます。

○加藤委員 30年度の予算におきましては、エコポイントが500万円ほど増額になっておりますけれども、ことしまで、直近までのこれまでの実績とその効果みたいなところと、予算拡充をすることによってどういったことになっていくのか、教えていただけますでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) なかのエコポイント制度につきましては、本年1月末現在で参加登録世帯数が2,194世帯、制度開始の平成23年度以降昨年度までの6年間で、制度参加者数の電気・ガスの節約により削減できたCO2排出量は、累計で312トンとなります。これは1本の杉の木が1年間にCO2を吸収する量を14キログラムとして換算しますと、2万2,286本分に相当するものでございます。

 また、この制度の改善・充実の内容でございますが、来年度に向けましてCO2削減コースの取り組み期間を現在の1年間から、夏季及び冬季の6カ月間に短縮しまして取り組みやすくするほか、新たに環境行動コースを設け、温暖化対策や資源リサイクルなど環境に配慮したさまざまな行動にエコポイントを付与する予定でございます。この制度の改善・充実による効果につきましては、平成30年度の参加登録世帯数、こちらのほうを3,000世帯と、現在よりは1,000世帯ふえまして3,000世帯と見込みまして、これを平成28年度の1世帯当たりのCO2排出削減量で換算しますと、年間で21.45トンのCO2排出量を抑制できるというふうに見込んでございます。

○加藤委員 すみません。質問通告にはないんですけれども、先ほど言われた減った量というのは、直近のデータと1年前に比べて杉の木何本分が減ったというのと、エコポイント制度を始めたというところを関連づけて今御説明されたんですか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 最初に説明しましたのは、エコポイント制度を開始しまして、23年度から昨年度28年度までの6年間、各年度のお取り組みによってCO2排出量、これが全部6年間を合計しますと312トンになるというところで申し上げました。最後に御説明しましたのは、来年度の1年分、これは参加者数がふえるというふうに見込んでおりますので、その場合のCO2排出量、1年間で21.45トン、このぐらいは計算できるという御説明を申し上げました。

○加藤委員 エコポイントを始めたからといって、区民全体の意識が一気に変わるということもなかなか難しいとも思いますし、そこを関連づけるべきでもないとは思いますが、これをやったからこのぐらいCO2が減りましたというのを、そういったところでしっかりと調査できるような体制をとりつつエコポイントについてはやっていただきたいと思いますので、今後ともその辺は研究をよろしくお願いいたします。

 次に行きまして、先ほども話がありましたけれども、23区の中で中野区が取り上げられそうなとか、そういった中で先駆的なユニークな事例があったら教えていただけますでしょうか。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 他区の取り組みで、今回の中野区のエコポイント制度の改善案を作成する際に参考にした事例としまして、千代田区のエコ・アクション・ポイントという制度がございます。これは資源リサイクルや環境イベントへの参加など、一人ひとりの環境行動に着目してポイントを付与するとともに、区内のさまざまな場所にあります環境関連の施設をめぐり歩いて訪問し、その行程や体験内容をエコツアーレポ、御自身のエコツアーレポートとしてまとめまして、これを区に提出しますとポイントがもらえるという、こういうユニークな仕組みを設けております。

○加藤委員 さまざま研究していただいて、新たなそういった緩和策に資するものをやっていただきたいと思います。

 緩和策の中で柱となるのがみどりですけれども、中野区はみどりの基本計画の中で、むろんのことみどりをふやしていこうという内容となっていくわけですが、公園をふやしていくということは純粋にみどりが増加するというところで、今、公園の開発等がありますので、そういったところに進んでいくのだろうと思います。20年くらい前までゴルフ場開発というのは環境破壊だというようなレッテルが張られていた時代がありました。しかし、ゴルフ場というのは芝や草地とか、あと樹木というのが密林である山よりは、そういった管理されているときのほうがCO2の吸収量がいいというようなデータがあります。公園においても必ずしも樹木にこだわらずに、そういった芝や草地の整備のやり方によっては、緩和策としてはむしろCO2吸収量が高まるということも考えられるわけです。

 手前みそですけど、私が昔、小石川後楽園内で延べ100日ぐらい気象観測していたことがあるんですけれども、森林がどのぐらい周りを涼しくするかという熱環境緩和作用についてちょっと研究していました。その中でCO2フラックスという、つまり森林が二酸化炭素をどのぐらい吸収するかというのを計測したりもしていましたし、他者の研究成果も見てきましたけれども、密林よりも、ある程度まばらのほうが樹木1本当たりの頑張りが違うということです。二酸化炭素を吸収しようとするときに、もちろん光合成をしないといけないんですけど、光合成するためには日光と二酸化炭素が必要なわけなんですけれども、密林であると結局それを奪い合ってしまうということで、その効率が悪いということです。だから、まばらに木があったほうがいいということになります。ちょっと表現が違うかもしれないですけど、綱引きの原理みたいな感じで、一人ひとりのほうが頑張れるということで、集合すると全体の力が落ちてしまうというようなことが言えます。

 ということで、公園整備においても、密林があるということは必ずしもいいというわけではないので、また、密林によって街路の明かりが遮られて夜が怖いという声とかもあったりするので、そういった樹木の配置とか数とかというのは、地球温暖化の緩和策とか防犯に資するところにもなりますので、樹木の数に限らず、樹木の最適配置の研究を進めていただきたいなと思います。

 そういったことを踏まえまして、みどりの基本計画に基づき事業を進めていただきたいんですけれども、現在どういった方向性で進められているかお伺いいたします。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) みどりの基本計画の改定作業に当たりまして、目標として設定いたしますみどり率というものには、樹木だけではなく草地や芝生、公園等のみどりで覆われていない部分の面積等も含め、対象として捉えております。みどりの基本計画を策定する際には、樹木だけではなく地球温暖化に効果のある草地や芝生、屋上緑化の面積などもふやしていくという視点も重要というふうに考えております。

○加藤委員 緩和策に関しましてはここまでとさせていただきます。

 適応策に関してですけれども、そういった暑さ寒さとか、天気、雨とか大雪みたいに対して適応策をやっていかないといけないということですが、あらゆる天候に対して適応できる、そういった区の体制が必要です。ゲリラ豪雨に関してはいつも私が話しているので、きょうはやめとしまして、ただ、予告として、私が所属します東京青年会議所のほうで水防関連に関する社会実験を夏に検討しておりますので、区の御協力を賜りたいということで、ちょっと防災担当が今回忙しいということなので、今回は質問はしませんが、またの機会に取り上げさせていただきます。

 ということで、今回は暑過ぎ、寒過ぎみたいな対策のところで、環境ウエアラブルというものを紹介させていただきたいと思います。通販じゃないですけど。

 今の時代は情報ウエアラブルということで、スマホから腕時計、眼鏡の機器が生まれています。ウエアラブルというのは、ウエア、着るに、エイブルできるということで、身につけることができるということで、情報ウエアラブルの次は環境ウエアラブルだと言っている人もいます。ちょっと今回紹介したいのはこの環境ウエアラブルで、動脈などを冷やすことによって個人の体温をコントロールする機械ということがあります。中野区役所のような役所においては、エアコンが使用できる時間、時期、曜日とかが限られている状況において、どうしても暑さ寒さに耐えられない人がいるわけであります。また企業におきまして、エアコンは別にそんな時間の定めがないとしても、例えば休日に1人でオフィスに出勤したりすると、その1人のためにエアコンを使うというのは非常に電力がもったいないということになってきます。暑がりの人に合わせてエアコンの温度を調整し過ぎても、その温度が寒過ぎて何か羽織ったりとかいろいろ、本会議場でもそういったことはありますけれども、一人ひとりの温度というのは個々によって理想とするものが違うということです。

 時間があるので、ちょっと余談になってしまうんですけど、なぜクールビズが28度なのかということなんですけど、平成17年のクールビズの開始の際には、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令などに、その室温設定の範囲が17度以上で28度以下に基づいて、冷房時の室温が28度と呼びかけられました。つまり、建物の管理者は28度以下にできる建物にしないといけないということからそういった数字になったと言われています。

 その法令、なぜ28度なのか、昔調べたことがあるんですけど、そういった文献が見つかりませんでした。ただ、裸で過ごしたら28度が適温という、ちょっとわけわからない文献が出てきました。裸で職場で働くわけがないので、この28度設定というのは暑過ぎるというのは、通常考えれば暑過ぎるという設定になっているということで、現在、環境省のホームページでは、28度というのは努力目標になっているということです。湿度との兼ね合いも含めると、個々に求める空調設定が違ってくるわけですけれども、そういったさまざまなニーズがある中で、環境ウエアラブル機器で自己の体温、感じ方を変えることができるということです。この適応策を進めるということになれば、エアコンの空調温度をさらに下げることができるかもしれませんし、そういったことによっては――下げるというか、上げても大丈夫か。電力量を下げることが可能になってくるということで、緩和策にも適応策にも一石二鳥ということになるということです。

 今御説明させていただいた環境ウエアラブルが、ことしの夏にプロトタイプができる見込みということで、区の職員とかにもつけていただくという、そんなこともできるんじゃないかということで、こういったアイデアが今後も出てくると思いますが、区としてはそういったものが出てきた際に取り上げていくというような考えはあるかを御質問させていただきます。

○高橋環境部副参事(地球温暖化対策担当) 委員御指摘のような環境ウエアラブル機器に関しまして、今後さまざまな新しい製品が出てくるものと存じますので、例えば区民に積極的に御紹介していくなど、周知に努めていきたいというふうに考えております。

○加藤委員 ありがとうございました。以上でこの項の質問を終了させていただきます。

 では3番目、ローカルSNS「マチマチ」を活用した地域情報の発信について。マチマチというのは地域イベントや保育所、防災など、サイト利用者の欲しい項目を選択すると、そのエリアの情報が入ってくる無料のサービスです。使い方はフェイスブックと似たような仕組みで、SNS利用者なら誰でも使えるものです。自治体向けにはマチマチfor自治体というサービスが既に4区で導入されておりまして、利用者がふえているようです。地域デビュー促進のために地域の入り口を見つけやすくなる、また、敷居ハードルを下げるためにも非常に有用なツールであると考えます。

 私は平成29年第4回定例会の一般質問におきまして、地域情報の発信方法の一つとして、このサービスの導入について御提案させていただきました。そのときの答弁で、区の事業のほか、町会・自治会等が行っている地域での活動についても、さらにきめ細かい情報提供ができる。実名登録のため信頼度の高い情報交換が可能になるとして、地域コミュニティの活性化に寄与する可能性があるため導入を検討したいという答弁がありましたが、その後、検討はどのように進んでおりますでしょうか。お伺いいたします。

○堀越政策室副参事(広報担当) その後、類似のSNS等との比較などさまざまな検証を行いまして、現在、マチマチfor自治体について協定の締結を視野に入れ、導入方向での検討を進めているところでございます。

○加藤委員 その活用方法については、各地域からの身近な場所からの情報発信により、きめ細かくタイムリーな情報提供ができる、地域課題をみずから解決していくことになるとし、中野区全体として、また各地域の特性に応じた活用方法やその効果についても検討したいとしておりましたが、その内容についてはいかがでしょうか。

○堀越政策室副参事(広報担当) 中野区にはこのサイトの目指すところであります地域課題の解決に結びつく取り組みや、地域団体ネットワークづくりを進めております15カ所の区民活動センターがございます。おのおののセンターは地域自治の活動拠点でございまして、その地域の特性を生かしながら事業を展開しているところでございます。このセンターの取り組み、身近な場所からの情報提供等と地域版SNSを介しました利用者同士の交流などから、コミュニティのさらなる活性化へとつながっていくものと考えております。

○加藤委員 区民活動センターの機能を生かしたというところで、区内全体のエリアごとのそういった情報が集約されて発信されるということで、ちょっと私が想像していたよりもすごいことになっているなということで、非常にわくわくする事業展開だと思っています。さらに進めていただきたいと思っています。

 ところで、今のところ、利用者が30代から40代の子育て世代が多いようですが、保育園の入園にかかわる情報、いわゆる保活などの情報や子育て情報を提供すれば利用者がふえ、その後も地域に住み続けるなどコミュニティの継続なども期待できます。地域性だけではなく、そのライフステージに応じた地域情報の出し方が考えられると思いますが、導入というか、提携される予定ということですが、そのような内容、情報を提供されることも念頭に入れておられるのか、お伺いいたします。

○堀越政策室副参事(広報担当) 活用内容といたしましては、他自治体同様、行政情報や地域でのイベント、防災、子育て支援の情報等を想定しておりますが、中野区の特徴といたしましては、地域の特性、実情に合わせましたきめの細かい情報の提供ということになると考えてございます。現在、マチマチに登録している世代はSNSの利用率の高い30から40代の方が多いようでございますが、それ以上の年代の方のスマートフォン利用率等も高まっているところでございます。ファミリー層、子育て世代の利用の多さを想定しつつ、登録者や地域での活用状況等も勘案しながら、提供する情報の内容を検証していく必要もあると考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。学校の同窓会とかに入っていますので、理事とかやっていますと、年間運営費というのは卒業生から徴収して、それで年間回す。ただ、OBの数は年々ふえていくというところで、1人当たりの年間運営費が年々大変になっていくというような会が非常に多いという中で、紙媒体を年に1回送っているというのも2年に1回になったりとか、そういったところでかなり負担がふえているというような状態があります。そういった中で、マチマチなど地域情報を発信できるというのが、ある種、回覧板とか掲示板にかわるところとしてちょっと期待ができるのかなと思うんですけれども、そういった観点から、きのうも山本委員からもありましたけれども、区報とか、こういったところから発信すると、カラーにするとかそういったところでもなく、読む人がふえていくのかななんて思うんですけれども、そういった検討みたいなこともできますでしょうか。

○堀越政策室副参事(広報担当) 区報の電子版につきましては、現在、区のホームページのほか、マチイロというアプリ等でも読めるようになってございます。マチマチfor自治体には電子版の広報紙や行政からのお知らせが読める公共機関と地域のイベントチラシとが見られますニュースというメニューがございます。区内全域でのお知らせと地域の身近なニュースが一つのサイトで見られ、さまざまな情報を入手しやすいということがこのサービスのメリットでありまして、導入に当たりましては、電子版の区報についても登録を行い、区政情報の提供の場をふやしていきたいと考えてございます。

○加藤委員 区全体とか、地域に特化とか、年齢とかライフステージに応じて出す情報、そして欲しい情報というものが変わってくるという多様性が求められていく行政サービスの中で、さまざま御検討していかないといけないところは多々あるかと思いますけれども、先ほども言いましたけれども、紙媒体とデジタル情報、こういったところ、今は併存して、まさに議会がそういったところで、紙媒体とタブレットの併用とか、完全に移行するとか、そういった過渡期で、地域におきましても、今のところはもちろん紙情報は非常に重要ではありますけれども、もうちょっと先になると、多分そういったところで過渡期になってくるのかなと思いますので、その辺いろいろと今後とも研究していただいて、どういった情報が一番いいのか。その最適解というのは、結局は地域活動がしっかりと活性化するという目標を、手段ではなく、情報配信はあくまで手段ですから、その目的の地域活動の活性化に対して資するようなことで情報発信のあり方について検討していただきたいと思います。今後御期待させていただきまして、この項の質問を終了させていただきます。ありがとうございます。

 質問項目最後の歴史民俗資料館展示リニューアルと都市観光施策について質問させていただきます。

 まちづくりは人づくりで、そして人づくりには郷土愛というものが必要不可欠だと考えております。今なくなってしまいましたが、中野区立仲町小学校、私が通っていた小学校の同級生が、島根県の隠岐島、人口3,000人ぐらいの島なんですが、そこで、いわゆるUターン、Iターンと言われる人口還流現象をつくるためにさまざまな試みをしておりました。その一つとして、地元の島の高校生に、島には大学がないので、本土に大学に行くという際に、それぞれ島の高校生たちをその島の観光大使に任命して、夏休みに自分の島に帰ってくるときに、その友達を連れて帰ってくるんだって、それが観光として循環していくんだということで、それぞれを観光大使にするというような試みがあります。そういったことをやるには、やっぱり郷土愛がなければできないということです。

 また、そのほかにもインターネットができれば、できる仕事の方々に関しては移住してもらうとか、そういったことによりまして、その隠岐島の人口が単純減少していたんですけれども、横ばいもしくは増加する時期もあるというような状況になってきました。郷土愛がまちをつくっていくというような事例であります。

 歴史民俗資料館リニューアルにおきましては、淡々と中野区の歴史を学ぶ場所とするだけではなくて、中野区の小学生が中野に誇りを持てる、中野に生まれてよかった、そんな郷土愛が生まれる場所にしていただきたいということで質問させていただきます。まず、リニューアルということなので、現況についてお伺いします。常設展示のリニューアルということですが、現在何が展示されているのか、確認で御質問させていただきます。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 歴史民俗資料館の常設展示室におきましては、武蔵野における中野の風土と人々の暮らしということを基本のテーマといたしまして、中野に生きた人々の歴史と民俗を紹介しているものでございます。区内で出土いたしました旧石器・縄文・弥生時代の土器、弥生時代のジオラマ、宝仙寺三重塔の模型、お囲いの関係資料、江戸時代の農家、かまど周りの復元、戦前・戦後の資料など、それぞれの時代の各種の資料を展示しております。

○加藤委員 ここ数年の、歴史民俗資料館の入館者数は何人でしょうか。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 歴史民俗資料館の直近3年間の入館者数でございますが、平成26年度が3万6,354人、平成27年度が3万5,363人、平成28年度が3万3,757人でございます。

○加藤委員 ちょっと実際に訪れると、そんな3万人規模いるのかなというようなところを感じるところですけれども、恐らく団体で来られるのかなというところではありますけれども、よくいらっしゃるような団体とかがいれば教えてください。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) まずカウントにつきましては、入り口にセンサーが設置されておりまして、来館の際にセンサーが感知した件数を、出と入りがありますので、2で割って算出しているものでございます。また団体につきましては、平成28年度の歴史民俗資料館の利用団体が230団体ございまして、小学校の社会科見学が21校、保育園・幼稚園が10園、デイサービス事業所が125所、その他の団体が74団体の利用がございました。

○加藤委員 小学校、かなりのところが来ているということなので、冒頭に挙げましたとおり、なおさら郷土愛が育まれるようなリニューアル、そしてまた、せっかくリニューアルするのであれば、入館者数がふえていただきたいなと思いますが、リニューアル後の目標人数などが定まっておりましたら教えてください。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 今回のリニューアルに当たりまして、現時点では具体的な目標人数は設定はしておりませんが、より多くの方に御来館いただける施設にしたいというふうに考えてございます。来年度、再整備計画の策定を進めていく過程で、目標人数の設定についても検討していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 そうしましたら、リニューアルする展示内容について触れさせていただきます。ちょっと話が長いので、すみませんが、語らせていただきます。

 私がこの区議会に入って初めての一般質問のときに、犬大好き、犬公方の5代将軍徳川綱吉公がつくった生類憐れみの令のシンボルである犬小屋が現在の中野区の中心にあったことは、大人になってから、大学生とかになったときに、おまえのまちの名物は何かみたいな話を聞かれたときに、犬小屋がありましたなんて言うと、何か、ああ、あの犬小屋かみたいな感じで、かなりばかにされたりすることもありました。そういったところを私が黒歴史だと、中野区の黒歴史だと認識して20代ぐらいまで過ごしてきましたけれども、最近のそういった歴史研究によりましては、当時、切り捨て御免などという言葉が物語るように、応仁の乱から続いた戦国時代、安土桃山時代、そして江戸時代、大坂夏の陣、島原の乱まで続いた戦争が、人を殺すことを、あやめることを何とも思わないという日本人の感性をつくりあげてしまったということが言われています。

 そういった中で綱吉は、生類というのは人間を含めており、特に子ども、老人に対して迫害があった社会情勢下において、人権擁護の観点からそういった生類憐れみの令をつくったということを言う歴史家がおります。生類憐れみの令は1684、5年ぐらいから130ぐらいの法律群、法律の多くをまとめて言うものでありますけれども、犬に関しては1600年代の前半から野犬がまちじゅうにあふれかえっているという社会問題があったということで、そういった流れの中で犬小屋ができたというのが真実であるということです。生類憐れみの令は、日本人に殺すなんてとんでもないという人権擁護、動物愛護の感覚を育むために必要な条例であったという解釈があります。そういったところから、むしろ黒歴史から輝かしい歴史のシンボルである犬小屋であるというふうに、初めて立った議会で説明させていただきました。

 そして、ことしの2月5日の区報裏面、これは許可を得てますけど、ここで裏面に小径・より道というのを書いてあります。ここで区長は、上高田の功運寺に墓所がある吉良上野介が歴史上の悪役にされているが、名君であったとの史実もあり、忠臣蔵のストーリー性が日本人の心情に受け入れられているという話に続けて、犬小屋の話に触れます。

 同様に評判の悪い歴史上の人物が中野に犬小屋をつくった5代将軍徳川綱吉です。綱吉の生類憐れみの令も一般的に受け入れられている典型的な悪法という見方には反論が存在します。犬よりも先に孤児や病人を守るための令であり、福祉的な治世の先駆けだったというのです。犬小屋は廃止されても、福祉的な部分は江戸時代を通じて守られていたそうです。常識や先入観にとらわれず、物事を多面的に冷静に捉えることで、歴史をより深く楽しく学べると思います。区長・田中大輔。

 そういったところで、区長にも同じ歴史認識を持っていただいているのかなと思ってうれしかったわけですけれども、区として全体として、これは区長1人の意見なのかもしれませんが、区としてはその辺の歴史認識をどのように捉えているのか、お伺いいたします。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 生類憐れみの令につきましては、徳川綱吉将軍が文治政治に着手する手法の一環として制定いたしまして、お囲いを設置したものと言われております。歴史的にさまざまな評価がございますが、見解の一つといたしまして、人権擁護や動物愛護の先駆けであり、治安の改善などの功績があった、そういった解釈が存在しているということは承知してございます。そういった多面的な解釈が存在するという点におきましても、綱吉とお囲いの歴史は中野の貴重な地域資源の一つであるというふうに認識してございます。

○加藤委員 また、それも先ほど言った一般質問の中で取り上げていたんですけど、今の桃丘あたりにありました桃園が日本初の公園みたいな話でしたけども、中野区が監修に携わっていると思うんですが、J:COMチャンネル中野の番組の「ピックアップなかの」第56回、2017年の12月1日から、ことし18年の1月31日まで放送していました「なかの公園物語」において、桃園は犬小屋の跡につくられて、その庭園が花見の名所であり、花見文化の形成に一役を買っている。明治以前に公園と呼べるものであったと言っております。これは非常に中野の歴史を語る上でありますし、誇りになると思えます。

 過去のいろいろなものを見てきますと、区が徐々にそういった中野駅周辺の歴史輝かしいものであったという認識のもと、内容が徐々にそういう明るい感じになっているようにも感じられるわけですけれども、歴民に関してもそういったコンセプトでリニューアルしていただきたいと思うところではあるんですけれども、どのように御検討されていますでしょうか。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 御紹介のありました「ピックアップなかの」の素材につきましては区が提供しているものでございまして、当時の桃園における花見文化につきましては、明治以前に日本に公園と呼べるような場所があったというふうに認識してございます。

 歴史民俗資料館が開館してから29年が経過しておりまして、リニューアルの際には中野の歴史の魅力をより感じていただけるよう、開設後に得た新たな知見の反映についても留意していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 話は近代になりまして、1889年、中央線の前身である甲武鉄道は新宿から立川まで開業しました。東中野駅から立川駅までが27キロ程度ありますけれども、日本全国、現在のローカル線の中では、その直線距離は、新幹線を除いてローカル線では北海道1位、2位で、3位だと。東中野から立川が3位の長さだというふうに言われております。そのときの甲武鉄道の経営陣がえいやっと線を引いたということです。もともと甲州街道につくろうと思っていた中央線は、当時甲州街道沿いなので人がいっぱい住んでいたので、なかなかだめだということで、甲州街道の新宿南口のあたりから無理やり北のほうに行くというルートで今の中央線のところになった。そこには田畑が多かったということで、線路が引きやすかったということで、直線距離で引かれたというような話があるということです。

 その後、甲武鉄道が1904年8月になると、今の市ケ谷と飯田橋の間あたりにあります飯田町という駅と中野駅の区間だけ電化、つまり汽車から電車にした。これが日本初の電車だそうです。中野駅が初めての電車の始発駅になるわけです。飯田町駅は今言ったようにないわけですから、今、中野駅は日本最古の電車の始発駅と言えるわけです。1919年になりますと、中野駅から東京駅はもう中央線で通っています。当時、下町だった秋葉原から上野の2.4キロぐらいなんですけど、これはなかなかつながらなかったということで、中野駅から中央線で東京へ来て、山手線の時計回りの東京、品川の南のほうへ行って、新宿へ行って、その後、池袋、田端、上野、こういった「の」の字の形で運行していた。つまり、中野から1本で上野に行っていた時代があった、そういったことがあります。そこの始発駅が中野駅であり、今、電車区がある、車庫が、今そんなフルに使われていないですけれども、そういったものがあるルーツなんではないかと推測するところであります。こういったところで、中野の電車の歴史だけで見ると、中野駅というのは非常に国鉄時代に、つまりJRの前身である国鉄のいろいろと発祥のものがあったということが言えます。

 その後、陸軍省の電信連隊とか気球隊だったり、そういった最先端の技術がこの中野で育まれていったと。場所柄そういった最先端のものが置かれていったということです。

 ということで、いろいろとこのJR中野駅周辺というのは、人権擁護、動物愛護、花見、公園、電車、通信、そしてつけ麺も入れれば、いろんな発祥、起源のものがあるということで、こういった中野の歴史をひもとくと、ほかにはない非常にすばらしいものがあるわけですが、そういったものも展示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○永見健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 中野には、他の自治体にはない歴史や文化遺産があり、それらを魅力として広く伝えていくことは、歴史民俗資料館の使命であるというふうに考えてございます。リニューアルに当たりましては、歴史的事実や解釈等について検証した上で、中野の魅力を十分に伝えることのできる展示内容を目指していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。資料館の内容次第で、中野のふるさと自慢を小学生がしてくれるのではないかということで、その内容については非常に期待するところでありますし、郷土愛だけではなくて、都市観光資源にもなっていくということも考えられます。現在、中野サンプラザ、また新サンプラザでもですけど、あと新しい区役所とか、そういったところから展望を、中野駅を見おろすような形にできるような展望室ができるのであれば、またグランドレベルでもいいんですけど、AR技術によって犬小屋だったり、そういった日本初――ARというのは、携帯とかをかざして、現実の映像に対してデジタルの画像を重ね合わせる技術で、ポケモンGOなど、そういったところで使われている技術ですが、そういった技術を使って中野の昔からの歴史が見えるような、AR技術を使うことによって、そういった中野初のものがいろいろ見られるような形にしていく、そんな歴史が見えるコンテンツがあってもいいのかなと思います。

 また、当時犬小屋があった四季の森公園で犬のイベントなどをやって、1日限りの復活、中野の犬小屋みたいな、そんなインパクトがありそうな事業を展開できるのかなという私見を申し上げさせていただきますけれども、そんないろいろアイデアが生まれそうですけども、区としては今後、都市観光施策としてどのようなことを御検討しているのか、お伺いいたします。

○藤永都市政策推進室副参事(都市観光・地域活性化担当) 中野の歴史をテーマとした観光施策についてでございますけれども、平成28年度の都市観光サイトのリニューアルにあわせまして、中野の歴史をテーマとするページを新たに作成してございます。このページでは、江戸時代を中心とした中野の歴史や文化を掲載して情報発信を行ってきたところでございます。今後につきましても、引き続き都市観光サイトを含む情報発信を中心に観光施策を行っていく予定でございます。

○加藤委員 中野駅周辺が先ほど言ったみたいに都市観光資源の塊だということを考えると、スタートを都市観光歴史散策コースみたいなので、歴史民俗資料館をスタートとして哲学堂とか、先ほどの功運寺とか、新井薬師とか、そういったもので、ゴールが中野駅周辺みたいな、そういったところでかなりいろんな密度が濃いというか、濃密な都市観光のコースになっていくのかなと思うんですけど、中野全体の都市観光の推進として、今後どのような方向性で考えているのか、お伺いします。

○藤永都市政策推進室副参事(都市観光・地域活性化担当) 中野駅から哲学堂公園周辺にかけてのエリアにつきましては、中野の歴史に触れることのできる歴史民俗資料館、また寺社仏閣、哲学堂公園のようなユニークな観光資源など、歴史の視点からも見どころのある地域であると認識してございます。今後につきましては、歴史民俗資料館のリニューアルや哲学堂公園の再整備などのハード事業にあわせまして、さまざまな関係者と協力関係を築きながら、歴史的な資源を活用した観光施策を進めていきたいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。以上で私の全ての質問を終了させていただきます。いろいろと都市観光、今後もいろいろ資源があるので、やっていただきたいと思います。それでは、御清聴ありがとうございました。

○高橋(か)委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。


平成29年11月30日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 地域特性を踏まえた民泊条例のあり方について

 2 中野二丁目地区のまちづくりについて

 3 放置自転車対策について

 4 地域情報の発信方法について

 5 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 平成29年第4回定例会に際しまして、自民党の立場から一般質問をさせていただきます。

 時間がちょっと少ないので、前段のところは同僚議員が説明していますので、ある程度省略させていただきながら進めていきたいと思います。

 質問は通告どおりで、1番からいきます。

 地域特性を踏まえた民泊条例のあり方についてです。

 中野区が現在抱える民泊によるクレームは大きく分けて三つで、一つ目が時間・場所関係なしの騒音、二つ目に、無秩序なごみ捨て、三つ目に、外国人がふえる漠然とした不安といったところであります。中野区においても、これらのクレームを減らして、生活環境の保全を目的として、条例の策定に苦心されていると伺っております。

 そこで早速伺いますが、この民泊新法に伴い策定される条例において、新宿においてはホテル、世田谷においては閑静な住宅街を守るといったようなスタンス、ニュアンスがありますが、中野区においてはどのようなスタンスで基本的方針を立てられているのか、お聞かせいただけますでしょうか。

 民泊における中野の地域特性について、私のほうでいろいろと調べさせていただきました。まず、結論を言わせていただきますと、中野の民泊利用者の考えとしましては、東京に長期滞在したい、もしくはベースキャンプになるということで、できるだけ安い物件、こういったものを中野に求めています。

 事業者に御協力いただきまして、中野の現在の民泊の宿泊情報について分析いたしました。分析期間は、2016年11月から2017年10月の1年間です。

 まず、この事業者のやっているサイトの情報なんですけれども、ここからですと、中野に宿泊した人は4.8万人――サンプルは5万くらいから成りますので、かなり高精度な情報となります。そして、ホストの1年間の総収入は6.8億円です。何曜日に泊まるかというような宿泊特性はなく、ほとんど同率であります。つまり、利用者は、日本の暦など全く気にしていないということです。次に、宿泊日数ですありますが、1泊だけする人が10%、2泊が14%、3泊が20%、そして、4泊以上が56%ということになります。一つの宿に泊まる宿泊数が全国平均で2.5泊となっていることから、中野の民泊は全国平均よりもかなり長い宿泊日数となって、実態が全国平均と違うということがうかがい知れます。また、目視によるサイトのチェックではありますが、やはり都心部よりも価格は中野の民泊のほうが安いです。

 浅草、渋谷などの観光名所があるところに泊まる人は2泊ぐらいして、京都、北海道などに移動するケースが多いそうです。中野に泊まるというのは、東京に長期滞在したい、もしくはベースキャンプとして大きな荷物だけ中野に置いて、都外の観光地に行くというケースもあるということです。そういうことができるのはいわゆる家主居住型のみでありますが、中野区内で居住型の民泊は33%を占めているということです。中野の民泊は、東京での長期滞在、ベースキャンプといったニーズがあるということを改めてお伝えします。

 そして、現状に民泊新法の180日ルールを適応しますと、365日ありました売り上げ、利用客数は180日になるわけですから、曜日の特性は特にないということなので、単純に365分の180日で、49%まで下がることになります。そして、中野区の条例素案を適応した2018年の暦でカウントいたしますと、1泊が2回できまして、3泊が41回、それで、4泊できるチャンスは年に10回のみです。単純計算ですが、先ほどの宿泊日数、それらから換算いたしますと、民泊新法施行前から条例素案どおりやりますと、13%程度まで利用客が減るということになります。無論、事業者も営業努力をすることでしょうが、中野の民泊に対して、長期滞在したいというニーズに応えられないインパクトははかり知れません。

 11月24日の都政新報によりますと、都市政策推進室では、民泊の適正な実施にはアクセルとブレーキが必要、地域イベントが多く行われる金、土、日、祝日を営業可能にすることで地域交流を深め、民泊のよい部分を引き出したいと語ったとしておりましたが、いささかブレーキが強過ぎるかと思います。素案の住宅専用地域かつ駅周辺ではない街区の生活環境を守るために行う条例は非常に効果があるものだと考えられますが、あまりの厳しいルールに、闇民泊をふやすことになりかねないと懸念いたしますが、区の御見解をお伺いいたします。

 そして、このアクセルに当たるところは、駅周辺ということではなくて、家主居住型にするのはいかがでしょうか。駅周辺のみの緩和ですと、新宿などにアクセスがいいために、宿泊というところで出てくるいろいろな不安要素は全て中野区で受け持つことになり、そして、インバウンドなど期待したいところに関しては他区で行われる可能性が高く、ハイリスクでローリターンなルールになる可能性があります。

 さきの一般質問、総括質疑で取り上げさせていただきましたが、家主居住型はホストとゲストでコミュニケーションをとるのが常でありまして、国際交流の拠点にもなり得ます。そもそも条例の制定の目的で、先ほど挙げましたクレームに対して、騒音、ごみ捨てに関しては、家主居住型では問題がありません。家主が民泊利用者に対して利用上の注意をダイレクトに説明できるために、クレームはないということです。また、基本的に事業者は自宅を利用しているわけですから、周りからクレームを受けないように細心の注意を払います。

 不在型におきましては、民泊新法では管理業者を入れないといけないというルールになっておりますが、新事業のために、業務がしっかりとなされるかというところには疑問が残ります。例えば、夜中の3時に騒音騒ぎがあったときに、10分ぐらいでその管理業者が現場に到着できるのか、実態が見えない事業のために、不安は残ります。不在型は関係者がふえるために、居住型と全く違う、そういった管理状況にあります。

 また、クレームの外国人に対しての漠然とした不安に関しては、先ほどのサイトで年間4.8万人、そのサイトの国内シェアを考えますと、中野ではどう考えても年間10万人、1日平均で300人程度かなというふうに私のほうでは推測します。現在、中野区においては、1万7,000人、5%が外国人登録というところで、むしろ数百人の民泊というよりも、賃貸などにおける外国人における事例に対して区民の方々が不安を感じている可能性も否めません。

 素案の中においても、近隣住民等への事前周知の項目において内容に違いを持たせ、一定の配慮が見られます。民泊新法における国会答弁では、例えば家主不在型の民泊の急激な増大に起因して生活環境が悪化するような特別な場合など合理的に認められる限度において、類型ごとに制限することまでを否定するものではないと考えておりますと、非常に難解な文章でありまして、この見解は、それぞれの区でなかなか難しい、区だけではなくて自治体でも難しいというところでありますけれども、北海道、京都市では、既に居住型と不在型で分けた条例策定に向けて骨子を固めているとホームページに記載すらあります。隣の杉並区においても、まだ正式ではないようですが、不在型と居住型について分ける方針が出ているそうです。そして、2時間ぐらい前ですが、ほかの区でも、また23区のある一つのところで、分けるルールをやる方針だということもあります。

 そのため、中野区においても、民泊のアクセル部分、いいところを引き出すというためにも、そして、国際交流の拠点にもなります家主居住型に対して寛容なルールを設定すべきと考えますが、区の御見解はいかがでしょうか。

 そして、中野区内で家主居住型を運営されている方々と懇談をいたしました。運営は交流を目的の一つとしていることと、あと、人の入れかわりが激しいと疲れるために、基本的には3泊、4泊以上の方々しか認めていないということです。先ほどのデータに出てくるのは、貸し手側のそういった現状があるということです。荷物を預かっている数日間に都外に行って、そして、日本から帰国する直前に中野に戻ってくる、そういったケースもあるということです。また、毎日運営するのも厳しいということで、政省令の180日というのは割と妥当なラインだという認識だそうです。

 また、消防法も民泊に対して法改正を行う可能性がありまして、誘導灯、消火器、自動火災報知機の設置義務を課す方向性であるということです。ここまでの設備基準を整えるのであれば、旅館業法の許可をとったほうがいいという話になりますが、普通の一軒家なので、旅館としてやろうとする場合には、今度は建築基準法にひっかかるということで、民泊というのはどんどんハードルが高まっていく方向になるということなので、条例でこれ以上厳しく家主居住型について絞ると、絶滅の危機があるのではないかと察します。

 また、民泊新法の届け出をしない違法民泊は、ルール的には旅館業法で取り締まることになりますので、改正される予定の消防法、旅館業法おいても、その動向に注視していただきたいと思います。

 家主居住型に関する寛容な対応は、著書「米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす」の作中にあります、外国人が中野、東京を楽しんでいる世界感を維持するためにも重要なことだと考えます。条例素案によれば、ただ、鉄道の駅の出口から一定の範囲は、住居専用地域であってもこの制限の対象から除くとありますが、駅周辺の事情はそれぞれ大きく事情が異なることから、地域活性化を理由とする例外規定としては合理性に欠けます。さらに、事業者、地域住民の双方にとってわかりづらく、不公平感を招きかねないと考えます。

 そこで、我が会派としては、駅周辺などのエリア規制を設けず、家主居住型と不在型の2種類に分類することで規制を図っていただきたいと考えております。基本としましては、家主居住型は政省令どおりの180日ルール、一方で、家主不在型に関しましては、通学時間を避けるように、金、土と祝日の前日のみの運営を可能とすべきと考えますが、区の御見解はいかがでしょうか。

 民泊による生活環境悪化を防ぐとともに、利活用によるグローバル推進がなされることを願いまして、この項の質問を終えます。

 二つ目、中野二丁目地区のまちづくりについて。近年、JR中野駅周辺の区の関与が高い再開発は、警大跡地の開発、中野駅北口の再開発と、北側が中心でありましたが、二丁目地区市街地再開発事業は、南口における本格的なものとなります。

 南口駅前は、今から26年前の平成3年、大火事で飲み屋街がなくなりまして、平成6年にティップネスが入っているノイビルが竣工されました。そして、今回の再開発。私は38歳でありますが、私が生きている間に南口が既に3代目の景色に生まれ変わり、私なりにノスタルジーの成仏に努めつつ、再開発後の姿に大きく期待するところであります。再開発用地には、自転車駐車場と堀江敬老館が中野区の所有する土地にあります。二丁目のこの再開発では、中野区も権利者として再開発ビルに床を取得する予定と聞いております。

 そこで、この権利床の取得に向けたスケジュールについてお伺いいたします。

 また、この市街地再開発事業の範囲における区の財産にはどのようなものがあり、それらが再開発事業の中でどのようになっていくのか、お伺いします。

 そして、再開発ビルの中に取得する権利床については、中野駅に近い一等地であり、区の権利をしっかりと確保して有効活用を図るべきと考えますが、区の方針としてどのようなものがあるのか、お伺いいたします。

 中野区のダイナモである中野駅の駅前再開発の成功により、中野の細部までその活力が行き届くように、しっかりとした計画にしていただくことをお願いいたしまして、この項の質問を終わります。

 3、放置自転車対策について。

 今月、2回目になります改定、中野区自転車利用総合計画(平成29年から38年度)が策定されました。平成4年から13年までは、中野駅周辺において放置自転車台数が約2,500台と、東京都調査で毎年ワースト10に名を連ねておりました。平成9年に、放置自転車対策や自転車駐車場整備を中心とした中野区自転車駐車対策総合計画(平成9年から18年度)を策定し、そして、平成14年からは、平日の毎日自転車撤去を実施するなど強化いたしまして、平成9年に中野区全体で9,611台あった放置自転車台数が平成19年には932台と、約10分の1まで減少しました。

 ここで、放置自転車台数は毎年10月実施の駅周辺における放置自転車等の実態調査数ということでありますが、近年、平成24年から28年は平均850台で、微減傾向ではございますが、20年前からほぼ横ばいの状態が続いております。今の毎日撤去するような対処療法としてはこれまでのやり方は今後も継続していくべきだと思いますが、根本療法として、なぜ自転車を放置してしまうのか、その原因を探るべきだと思います。

 その原因の一つの仮説といたしましては、そもそも放置自転車が撤去されること自体を知らないのではないかということです。少なからず私と同年代だったり、年上の方々に聞きますと、自転車を撤去された人はおりません。しかし、中野区は、毎年人口が10%入れかわるといった特性を持った区であります。中野区の住まい方を知らない方が放置自転車をしてしまう人に多いのではないかという仮説であります。事実、放置自転車の返却を求めて自転車保管場所にいらっしゃる方々の中には、怒ってやってくる方も多いと聞きます。ルールを知らないから怒っているのではないでしょうか。

 そこで、放置自転車所有者の実態調査を行うのはいかがでしょうか。放置自転車を回収したという本人への連絡は、防犯登録番号を警察に伝えて、警察から住所・氏名情報をいただき、区から本人に連絡すると聞いております。そして、自転車を返す際に、自転車等返還請求書、受領書に本人であるかの確認事項を記入するのみです。そこで、この書類に次の三つくらいのアンケートをするのはいかがでしょうか。一つ目に、放置自転車が撤去されるルールを知っていたか、二つ目に、撤去されたのは何回目か、3に、中野に住んで何年か、選択式で構いません。撤去ルールに関する認知度がわかると思います。書式を変えるだけで、予算をかけずに傾向を捉えることができます。ぜひ書式の変更をしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

 こういった分析によって、中野の住まい方を理解していない人が自転車を放置しやすいという傾向が認められれば、中野歴が浅い人に対して自転車のルールを周知することに特に力を注げばいいという対策方針が具体的になっていくのではないでしょうか。特にこれから中野に住もうという方々には、転入届の提出の際に、約190ページある「わたしの便利帳」を配布するだけではなく、自転車やごみ捨て、防災など中野区と区民が密接な事業に関して、これだけは覚えて中野の住まい方などといったリーフレットをペラ1枚で配るのもいいかと考えます。不動産屋におきまして町会の加入案内を配布すると同様の方法もあろうかと思います。この部分については要望とさせていただきます。

 話を自転車に戻しますが、中野区外から来た自転車が放置されているケースも少なからずあると聞いております。全体に対してどのくらいの比率か伺います。

 中野に住んでいない方々にルールを伝えるすべは看板しかありません。看板の文字が小さくて、何が書いてあるかわからない方もいると思います。放置自転車、毎日撤去中、5,000円徴収など、短いキャッチフレーズを大きな字で示すことで、その効果が出てくると思います。看板の表示方法に対して今後改善できる余地があるかお伺いしまして、この項の質問を終わらせていただきます。

 四つ目、地域情報の発信方法について。最近、国内で無料のローカルSNSサイトが幾つかあります。特に「マチマチ」という名前のローカルSNSが注目を浴びております。全体の仕様はフェイスブックと同様でありますが、登録情報には住所で町名と何丁目までということが含められ、住んでいる地域がある程度特定されます。そして、地域イベント、保育所、介護・医療、防災などサイト利用者が欲しい情報を選択することで、自分好みのエリア情報が入ってくるサービスであります。また、誰もが地域情報を発信することができ、見知らぬ方と情報共有をし、その地域の方々と仲よくなれます。

 この機能を利活用しようと、ことしの6月に渋谷区、8月に豊島区、9月に文京区がこのサイトの運営事業者と業務提携を行っており、区からの情報発信の手助けをしているということです。例えば保育所の情報を区の担当部署から発信すれば、その情報を求めている方々にダイレクトに情報が届きます。区も利用者も無料で使えるサービスであります。

 アメリカではネクストドアというローカルSNSが使われており、このサイトでは、自治体、警察など1,500以上の公共機関が活用しているということで、アメリカ人の登録人数は、人口の約半分ということになっております。ツイッターでは地域情報が探しにくく、フェイスブックでは近所の情報を投稿しづらい、LINEでは本当に近い人との情報のやりとりしかできないということで、ローカルSNSには、新しい地域の欲しい情報をほどよい規模感で共有できる可能性があります。

 そこでお伺しますが、中野区で、先ほど説明したマチマチなどのローカルSNSの利活用によりさらなる情報発信を行うとともに、地域コミュニティの力の支援を行っていくのはいかがでしょうか。

 事実、ローカルSNSの活用で特に保活情報共有されている人など、さまざまな効果が出ているということであります。また、このSNSでの交流が活発になり、地域に知り合いがふえれば、ファミリー世代が中野に対して愛着が出て転出せずに住み続けたり、引っ越しをしても中野での結びつきが続いていくなど、コミュニティが継続していくものと考えます。もし中野区でローカルSNSを導入した場合の活用方法や、また、その活用による効果はどのようなものがあるか、お伺いいたします。

 以上で全ての質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 加藤議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、地域特性を踏まえた民泊条例のあり方についてであります。

 条例の考え方、素案における区のスタンスについてということです。住宅宿泊事業による住環境の悪化を防止し、区民の安全及び安心を確保するとともに、宿泊事業と地域活性化の要請にも応えることを基本的な方針として、(仮称)中野区住宅宿泊事業の適正な実施に関する条例の考え方素案を作成いたしました。

 厳しいルールによる闇民泊の増加の懸念についてであります。厳し過ぎる規制は、住宅宿泊事業者が届け出を躊躇する結果、違法民泊を潜在化させるのではないかとの懸念がありますが、規制が緩過ぎると良好な住環境の確保を図ることはできないと考えております。条例の考え方の内容が厳し過ぎるとまでは考えておりませんが、事業実施による地域活性化と良好な住環境の確保の両立を図るという目的を達成する上で、必要かつ合理的な規制を行う必要があると考えているところであります。

 家主居住型に対して寛容なルールとすべきではないかといったようなお考えも示されました。家主居住型の事業は、健全な形で実施されれば、家主不在型に比べて近隣トラブルの発生が少なく、区民と外国人旅行者との国際交流が図られるなど、区が目指すべきグローバル化などの施策に資する面があると考えております。しかし、住居専用地域で平日に実施する場合には、良好な住環境を確保するために必要な地域の理解やルールの遵守など一定の条件のもとに実施することが必要であると考えております。

 家主居住型の民泊を推進する提案についてどう考えるかということであります。駅周辺の規制緩和も、宿泊事業と地域活性化の要請に応えるという意味では、一定の効果はあると考えておりますが、さまざまな住環境を確保しつつ、今後増大することが見込まれる宿泊事業に応える方策は、さまざまなものが考えられるわけであります。今回、(仮称)中野区住宅宿泊事業の適正な実施に関する条例に盛り込むべき主な内容を素案という形でお示ししているところですが、意見交換会での意見や議会での議論を踏まえて、条例に盛り込むべき内容につきましては早急に検討をした上で、今議会中の委員会において、新たな考え方、素案にかわる案をお示ししていきたいと考えているところであります。

 中野二丁目地区のまちづくりについて。権利床の取得スケジュールであります。中野駅南口地区では、土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的施行によって事業が進んでおります。区及び中野区土地開発公社は施行区域内の地権者として市街地再開発準備組合に参画しており、同準備組合においては、年度内の本組合設立に向けて、事業計画等の協議を進めているところであります。市街地再開発組合設立後は、平成34年度の市街地再開発事業の完了に向け、同組合において、権利変換計画の策定を進めていく予定であります。

 再開発事業における区有財産について。区及び土地開発公社は、土地区画整理事業の施行区域内に、堀江敬老館、南部教育相談室及び中野駅南自転車駐車場の資産を保有していたことから、土地区画整理組合に対して、市街地再開発事業区への換地、いわゆる土地交換ですが、この申し出を行い、仮換地の指定がされたところであります。今後、市街地再開発組合において策定する権利変換計画において取得する床面積が定められる予定でありまして、その一部を自転車駐車場として活用することを想定しておりますほか、再開発ビルの中に一定の床を取得する予定であります。

 権利床の有効活用について。市街地再開発事業においては、適正な権利変換が行われるよう、市街地再開発組合の中で協議を進めてまいります。また、この事業において取得をする権利床につきましては、区民サービスや地域の魅力向上につながるような最適な活用方法を検討してまいりたいと考えております。

 私からは以上です。

〔都市基盤部長豊川士朗登

壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) 放置自転車対策についてお答えをいたします。

 まず、放置自転車に係る実態調査実施の検討についてでございます。自転車放置規制区域や放置自転車の撤去等の周知、啓発につきましては、区報やホームページでの周知、放置防止指導員による自転車利用者の放置防止指導や自転車駐車場の利用案内及び放置された自転車への警告札の張りつけ、そして、地域や関係団体、関係機関等との連携、協力による放置自転車クリーンキャンペーンなどを実施するなど、さまざまな活動を通じまして、幅広く区民等に対して啓発を行っているところでございます。

 御提案のような実態調査につきましては、他自治体における事例やその効果などについて調査をしてみたいと考えてございます。

 それから、中野区民以外の放置自転車の割合でございますが、平成28年度の実績によりますと、中野区民以外の放置自転車の割合は約3割となってございます。

 それから、放置自転車撤去看板の改善についてでございます。自転車放置規制区域内に設置しているいわゆる自転車撤去看板には、この場所が自転車放置規制区域であること及びこの付近の放置自転車は条例に基づき即時撤去を行うこと、そして、撤去した自転車の引き取りには、手数料として5,000円が必要となることを記載してございます。特に即時撤去及び5,000円の文言と金額の部分につきましては赤色の文字を使用するなど、わかりやすい表記に努めているところではございますが、短いキャッチフレーズの採用などにつきましても、他自治体の例やその効果等を調査してみたいと考えてございます。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) 私からは、地域情報の発信方法について。初めに、地域版のSNSの活用についてお答えいたします。

 御提案のあった地域を限定した新たなSNSは、区の事業のほか、町会、自治会等が行っている地域での活動などについてもさらにきめ細かい情報提供ができるものであり、また、実名登録であることから、信頼度の高い情報の交換が可能になるなど、地域におけるコミュニティの活性化に大きく寄与する可能性があり、採用については検討してまいりたいと考えます。

 次に、導入した場合の活用方法等についてでございます。御提案内容のような地域限定のSNSの活用においては、各地域など身近な場所からの情報発信により、きめ細かくタイムリーな情報提供ができるものと思われます。もう一つの機能、新たな交流の場の創出についてでございますが、例えば子育てに関する情報交換でのコミュニケーションが生まれるなど、地域課題をみずから解決していくものにもつながっていくのではないかと考えます。今後、中野区全体として、また、各地域の特性に応じた活用方法やその効果についてもあわせて検討していきたいと考えます。

○議長(いでい良輔) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


平成29年09月13日中野区議会本会議(第3回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 待機児童解消に向けた緊急対策について

 2 民泊の推進と生活環境保全の両立について

 3 世界最先端の洪水予測システムの運用について

 4 区内事業者育成のための工事発注のあり方について

 5 その他

 

○議長(いでい良輔) 加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 平成29年第3回定例会に際しまして、自由民主党の立場から質問させていただきます。

 質問項目に変更はございません。その他はありません。

 それでは、1、待機児童解消に向けた緊急対策について、日本全国共通喫緊の課題である待機児童問題に対して、中野区も平成29年8月1日から10月31日まで、待機児童解消緊急対策本部を設置し、全庁挙げて解決に向けて取り組まれていると伺っております。待機児童を解消する方法は二つ、保育所への入園以外の育児方法を提示・提供すること、もしくは保育所の入園者数の枠をふやすことであります。

 前者に関しましては、今定例会、篠議員の質問にもありましたが、江戸川区において、乳幼児のいる家庭においては、乳児養育手当、保育ママといった政策もあるように、2歳児くらいまでは親と子どもとできるだけ一緒にいる環境が望ましいという考えもあります。

 しかし、現実的には、決して安くはない地価の中野に住み続けるのに、共稼ぎでなければ難しい家庭もあれば、ビジネスキャリアを向上させたい家庭もあります。本当は育休で1歳になるまで家庭で育てたいが、そのタイミングからだと子どもを預けることが困難であるなど、家庭によってさまざまなニーズがあります。保育所をふやさざるを得ない現状は他区と一緒で、中野区においても、ほかの自治体と変わりはありません。

 今回の待機児童緊急対策を進めるに当たっては、大きく分けて三つ、一つ目が場所の確保、二つ目に保育士の確保、三つ目が近隣住民の理解と協力を得ること、この三つが不可欠であり、どれが欠けても成り立たないと考えます。緊急対策に係る保育所整備には、保育事業者の力をかりることは不可欠でありますが、この都心部に保育所の整備ラッシュの中で、保育需要のピークが何年後なのか見定められない現状、保育士確保の困難さ、整備費用の高騰などを受け、保育事業者も自治体からの要請に手を挙げづらい状況であります。

 先ほど一つ目に挙げた場所の確保というのは、保育所の運営を行う保育事業者の確保ということとイコールになります。何年先に保育需要が落ちつき、保育施設をほかの用途に転用せざるを得ない場合などもあり得ると思います。ビル内の保育所であれば、保育施設後の利用に関しても想定した上でなければ、ビルオーナー等は再開発で保育所を入れづらいのではないでしょうか。

 昨年、同僚議員からスケルトン・インフィル方式による施設整備について質問があったように、改修が容易に行える施設整備を事業者も考えているようですが、例えば保育施設の後に福祉施設にすることなどを担保するなど、将来的に想定される施設改修に区が子ども教育、健康福祉等が分野横断する体制を構築した中で、何らかの助成ができるようにインセンティブを働かせることにより、事業者も将来負担へ軽減が図れることになるのではないでしょうか。現在の保育所整備がそれによって進むものではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 二つ目に挙げました保育士の確保に向けては、育児などで一定期間職場を離れた有資格者の採用も重要と考えられ、各議員から質問があったように、保育士の子どもの優先入所を図ることは、ぜひとも確実に来年の4月から効果が上がるように実施していただくことを強く要望するところです。

 このほか、保育士の保育人材の確保に向けては、宿舎借り上げの補助として事業者への支援があり、今年度からの新しい取り組みとして、区内の保育所に就職する保育士への奨励金の制度などがあります。このような制度も事業者にとっては有効であると考えますが、やはり保育士がその職につきたいと思えるような賃金にしていくことが一番の近道ではないかと考えます。

 そこで、キャリアアップ補助の増額も行われているところですが、直接、保育士の給与にはね返る支援を区として検討し、区内保育所の保育士の確保につなげていくのはいかがでしょうか。また、今回の緊急対策の実施に当たっては、さらにどのような支援を考えているのか、あわせて区の考えをお伺いいたします。

 三つ目に挙げました近隣住民の理解と協力を得る必要があるということですが、昨今、保育施設が迷惑施設だという声もあり、整備を断念する事例などがほかの自治体で散見されます。2014年12月に東京都の環境確保条例における子どもの声に関する規制について見直しが図られ、近隣住民の方々に理解を求めていくものであります。

 また、保育施設を静かにしてもらうという考え方もあろうかと思います。埼玉県松伏町、こどものもり認定こども園は、ゼロ歳から5歳の園児160人がいる大きな施設でありますが、静か過ぎる保育園として一時期マスコミで大変話題になっていました。開設以来、騒音に対する苦情が一切なく、海外からも視察が来るほどです。その秘訣は、多くの遊び道具をそろえた中で、どの遊びをするのか、ランチタイムはビュッフェ方式で何をどれぐらい食べるかなどを全て自分で選べるということにしているそうです。その安心感があれば、変に騒いだりすることはないということです。主体性を持った教育は、卒園後に大きな人格形成の基礎となっていくということです。

 また、もともと子ども施設だった小・中学校跡地の利用は、そういった騒音に対する理解が得られやすいのではないかと思います。そこで、この地域住民の理解に関しては、本当に区が力を入れる必要があるということですが、時間がない中で地元住民に理解をしていただくため、区としてどのような工夫をなさるのかお伺いして、この項の質問を終えます。

 二つ目、民泊の推進と生活環境保全の両立についてお伺いします。

 住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が平成29年6月9日、参院本会議で可決し、成立しました。これにより民泊ホストは都道府県に届け出することで、年間180泊を上限として、住宅の空き部屋に旅行者を合法的に宿泊させることが可能となりました。新法は来年、平成30年6月に施行、その準備行為としては、平成30年3月から始まるとされております。新法の施行によりまして、民泊ホスト及び民泊ホストにかわって物件を管理する住宅宿泊管理業者は、国土交通省への登録、エアビーアンドビー、ホームアウェイなどに代表される住宅宿泊仲介業者も官公庁への登録が義務付けられます。

 民泊施設はホテルのように看板がないために、基本的にはこういった民泊仲介サイトにおける掲載がなければ運営が成り立ちませんが、SNSを使った業者、また、仲介サイトを利用しなくても大量の顧客管理ができている業者においては、違法民泊を続けていく可能性があります。

 国がこの民泊新法について、まだ詳細を示していないため、区としては具体的に対応ができない時期ではありますが、各自治体が条例により宿泊日数、区域の制限をかけることが可能であるとの方向性は示されているようですが、それらを受けて、現段階において、区はどのような対応をする方針であるかをお伺いいたします

 平成28年の予算特別委員会総括質疑において、私は中野駅北口かいわいの民泊施設に宿泊し、身をもって民泊のメリットとデメリットについて調査し、説明させていただきました。サイトで民泊施設を予約すると、当該物件の住所と関係者しか知り得ないオートロックのパスワードを教えてもらい、建物に入れました。その物件の鍵が郵便ポストに入っているわけですが、誤って当該民泊施設以外のポストをあけて、そこに鍵が入ってしまって、本当は泊まるべきはずじゃない物件に私が入りそうになったというエピソードです。騒音、ごみの処分などの苦情が区に挙げられているところでありますが、それ以上のリスクが民泊に関しては内在しているということを強く感じたところであります。

 中野区民の生活環境を悪化させてまで民泊を導入する必要は全くありません。現段階において、住宅宿泊事業法は、名前のとおり住居を宿泊できるようにする法律であり、これは住宅専用地域においても同様です。むしろオフィスビルなど住居でないところは、旅館業法にのっとり運営すべきという内容です。そして、基本的に周辺住民に民泊として運用することを知らせる必要もないということを伺っております。

 住環境を保全するという観点で、ほかのさまざまある情報を総合してみますと、ポイントは三つになろうかと思います。一つ目が来年、平成30年6月以降は民泊の届出をしなければ罰せられる。二つ目、届出制度ができても、違法民泊物件がなくならない可能性がある。三つ目として、住宅専用地域を含めたどの物件が民泊施設になるかわからないということです。

 一つ目に言いました届出がされることで、違法民泊を罰することができるというのは、住環境の悪化を防ぐ一助となっていくでしょう。二つ目の違法民泊物件がなくならない点においては、区は全ての物件の監視が不可能であるということをある程度割り切りまして、トラブルが発生したときに無届け物件に対して迅速に対応できる体制を敷ければいいと思っております。道交法でシートベルトをつけていない人を全員検挙することができないのと同じだと考えます。

 問題は三つ目で、どの住居が民泊になるかわからない中で、区の条例などがなければ、戸建ては間違いなく許可をせざるを得ません。しかし、マンションなどの集合住宅は、民泊新法ができるまでにマンション管理規約に民泊禁止の文言を入れなければ、トラブルのもとになることが想定されます。もし新法の施行もしくはその準備行為期間、つまり来年の3月以降にマンション内の民泊実績があり、届出も出してしまえば、どんな手だてを使おうと、後からその民泊ホストを追い出すことは困難となっていくでしょう。

 区は、今からでも集合住宅に管理規約の改定の検討を促すことも必要かと思いますが、そのような住宅リストがないというふうにも伺っております。

 そこで、区条例などで定めるところの届出の要件として、マンション管理規約に民泊としての利用が認められている条項が含まれている、もしくは理事会で民泊利用の承認の資料などが提出、そういったものが義務付けられるものがあれば、マンションの管理規約の改定が民泊新法ができるまで間に合わなくても水際対策として、悪質な民泊がふえるのを抑制できるものと考えます。

 区としては、違法民泊が届出を出さないように何か規定を定めるべきと考えますが、区の方針はどのようなものか、お尋ねいたします。

 民泊による住環境の悪化は到底許せませんが、制度を利活用して、わくわくするまち中野にしていきたいということは一つ考えていきたいところです。

 日本のそういった住環境のルールを理解されていない外国人による問題がクローズアップされておりますが、民泊は日本人も使えるものであります。何人か中野の民泊施設の利用者と接触することができましたが、大抵は日本人学生の長期休暇中の利用が多かったです。そして、いわゆる居住者滞在型と言われるオーナーもしくは管理人がいることによって、周辺にクレームが出にくい民泊施設の利用者でありました。また、そういった施設は、オーナーの努力によりまして、モノ消費、あと、最近言われています体験型のコト消費につながる可能性もあります。中野の地域性、ホテルが密集している新宿などに隣接している地理条件、民泊利用者の所得、世代などを考えますと、中野の民泊利用者は若者が多いと考えられます。居住者滞在型はクレームが少ないと考えられ、どの地区においても推進してもいいものかと考えております。

 中野における民泊に対するニーズ分析をしっかり行って、環境施策に反映していただきたいと考えますが、区は観光施策において民泊事業をどのような位置付けにすべきとお考えなのか、お伺いいたします。

 今後は、180泊ルールなどを勘案して、マンスリーマンション、そして民泊、そういった組み合わせの新しいスキームが既に登場しているなど、民間業者はさまざまなアイデアを持っています。区は生活環境を悪化させないことを念頭にして、臨機応変の対応をお願いして、この項の質問を終わります。

 三つ目、世界最先端の洪水予測システムの運用について、中野区議会におきまして、再三取り上げさせていただいておりますが、国土交通省がゲリラ豪雨に伴う洪水・内水氾濫の予測・警報システムを完成させまして、一部の区民、区内施設にその情報を配信し始めたということで質問させていただきます。

 このシステムの現在に至るまでのプロセスといたしましては、アベノミクス3本目の矢の成長戦略に向けて、省庁、分野の枠を超えた研究開発のために、内閣府が戦略的イノベーション創造プログラムというプロジェクトを立ち上げまして、そこに予算がついたところから始まっております。

 その中で、防災技術の向上、その育った技術を海外へ輸出することを視野に入れまして、水災害に対する観測・分析・予測技術の開発及び導入を進め、国土交通省国土技術政策総合研究所、通称国総研は、プロジェクトの果実として、神田川、善福寺川、妙正寺川流域を対象とした洪水予測システムを昨年度末に完成させました。

 しかし、このシステムは、河川周辺の関係者に活用してもらわなければ、何の意味もありません。そこで、今、プロジェクトはそのシステムを地元の方々に使ってもらうという実証実験が始まりました。国総研は中野区の防災担当、神田川流域の地域防災会会長と防災会のメンバー数名、障害者施設と老人ホームの管理責任者にこのシステムの使い方を説明し、利用してもらっているということです。また、現在、学校、消防団に交渉していると聞いております。

 そこで、伺いますが、国総研と中野区、また、三つの流域の関係者がタイアップしながら実証実験を進めているということでありますが、中野区としては、この実証実験において、どのようなかかわりを持っていくのか、お伺いいたします。

ここで、実証実験のメンバーが限定的であるのは気象業務法で、気象、また、雨などの水の現象である水象などの予測をできるのは、気象庁長官もしくは気象予報士のみとあり、それがボトルネックになっているということであります。

 気象庁が発信する1時間後の雨量予測情報をもとに、国土交通省が1時間後の洪水予測をしているため、気象業務法の範疇を超え、区民全員が使える予測情報ではありません。今は不特定多数ではなく、特定少数と人数を絞ってやっておりますが、今後、国土交通省は、免責事項を設けるなどして利用者をふやして、システムの改良に向けて実証実験規模を拡大する意向だということです。

 今後は、気象業務法の緩和を念頭に、国家戦略特区に申請するという手もあろうかと思いますし、区長には、必要があれば、その辺は善処していただけるとの回答をいただいております。

 それにしても、1時間後に洪水が来るという情報がわかったとしても、どのような行動を起こせばいいのかというのは、あまりにも最先端で誰もやったことがないので、誰にもわからないということです。そのため、最悪のパターンの豪雨が中野区に降ったときの洪水シミュレーション結果を用いて社会実験をするなどして、地域防災会、各施設、消防団、ボランティアなどが有事の際にどのような行動をすべきか理解するための避難訓練をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、その成果を中野区地域防災計画などに反映して、豪雨対策タイムラインなどの策定を進めていただきたいと思いますが、区としてはどのようにお考えか、お伺いします。

 洪水シミュレーションは、都市水害の権威であります早稲田大学の関根教授から御提供していただけると伺っております。国土交通省としても、中野区が社会実験に積極的に参加していただければ、今後、防災システムのさらなるバージョンアップをさせるモチベーションが上がり、中野区に対し研究投資するインセンティブが働く可能性があるということです。区民への防災意識の向上を図ることで、またシステムをバージョンアップしてもらえるという可能性があるということで、よいこと尽くしとなります。

 区には、水害対策のさらなる推進をしていただき、防災力の強化に努めていただきたいとお願いして、この項目の質問を終わらせていただきます。

 四つ目、区内事業者育成のための工事発注のあり方について。第2回定例会の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、今年度からの取り組みとして、工事請負契約における最低制限価格等の上限額引き上げ、業務委託契約における総合評価方式の導入、区内事業者優先枠の拡大などがありました。発注は安さと質、双方を兼ね備えないといけませんが、一朝有事の際に区内事業者がいなければ迅速な復旧ができないということで災害協定を結んでおり、中野区のことを熟知し、電話一本で対応できる区内事業者の優位性が保たれております。

 しかし、区内事業者であるから、高くて粗悪な工事になっていいというわけではありません。中野区としては、公共調達の品質向上に向けた区内事業者の技術力を高める仕組み、発注者と受注者双方がスパイラルアップしながら、持続的に成長する仕組みをつくり、区外でも十分闘える力を培っていただきたいと思っております。そういった観点で、区内事業者が成長でき、品質が担保される工事発注のあり方を考えていく必要があります。

 例えば、区内事業者育成、災害協定などを勘案しまして、区内事業者には有事の際に避難場所等、及び、またそこへアクセスする道路の復旧などをお願いするわけでありますが、どの施設、どの道路の復旧優先順位が高いのか、決まっていないのが現状であります。スパイラルアップしていくための区の今後の防災計画をしっかりと考え、そのストーリーをもって区内事業者を育成することを考えながらやっていくべきだと考えます。

 また、具体的なところでいいますと、区の工事請負契約における入札参加要件として、類似工事案件における受注実績を有していることが求められております。しかし、この要件は、元請として受注した実績だけに限られており、下請の実績は認められておりません。下請事業を地道に積み重ねた技術力ある区内事業者の入札参入機会を拡大するため、下請としても、その実績を一定程度考慮すべきと考えますが、区の考えはいかがでしょうか。

 また、区の工事請負契約において、近年、さまざまな内容の工事を包含して一つの契約として発注している案件が多く見受けられます。納期短縮、コスト縮減を目的としてのことと考えられますが、区内中小事業者の受注機会を減少させるのではないかと危惧されております。

 官公需法においても、中小事業者の受注機会の増大を図る目的で、経済合理性を担保した上で、分離分割発注の推進を促している中、区発注の工事請負契約においても、区内事業者の受注機会拡大の観点から、分離分割発注の検討をすべきと考えますが、区の見解を伺います。

 これにて、以上で全ての質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 待機児童解消に向けた緊急対策について、保育所から他の用途に転換する際の区の支援についてであります。民設民営の認可保育所につきましては、新規開設時において、最低10年以上運営を続けることが認可の条件とされており、やむを得ず閉園しようとするときには、1年以上の期間をもって区長及び都知事に協議することとされているところであります。こうして運営されている保育園が条件を満たして閉園等の相談があった場合などにつきましては、区としても御相談に応じるなど、可能な範囲でさまざまな対応を考えていきたいと考えております。

 保育士の給与に寄与する支援の検討について、民間保育所の人件費を含めた運営費の補助に当たっては、国の定める公定価格とともに、区独自の加算措置を行っているところであり、宿舎借り上げに対する補助も、保育士に対する経済的な支援の効果があると考えております。

 今後、区内への新規の民間保育所の整備を促進するとともに、既設保育所における保育士の定着促進を図るため、私立保育所等と話し合いを行いながら、保育士の確保や定着支援が図られるよう、さらに検討を行ってまいりたいと考えております。

 緊急対策に係る認可外の区立保育所の運営に関しては、保育士確保のための開設前準備経費の支援とともに、運営に当たっては、現行の私立保育所と同等の運営費を委託料として支出するほか、私立保育園に適用している宿舎借り上げ補助を行っていく考えであります。

 緊急対策における地域住民の理解と協力について。緊急対策における保育施設の整備に当たっては、近隣住民を含む地域住民の理解と協力が不可欠であります。理解と協力を得るために決定的な近道はない、こう考えておりますが、町会組織整備予定の用地を利用している個人や団体をはじめ、近隣住民の皆様に丁寧に説明を行い、理解と協力を得ていきたいと考えております。

 民泊の推進と生活環境の保全の両立についての質問がありました。条例への対応方針について、住宅宿泊事業法18条に基づく区域及び期間の制限のほか、住環境の安全・安心を確保するために必要な区独自の制限を盛り込むことを検討しているところであります。具体的な制限の内容につきましては、今後、公布される政省令を踏まえて検討し、区議会における議論や区民参加の手続を経た上で、できるだけ早期に条例の制定ができるよう取り組んでいきたいと考えております。

 違法民泊の届出防止策についてであります。区としては、違法民泊によるトラブルを未然に防止するための規定を区の条例等で定めることを検討しております。住宅宿泊事業を禁止するためのマンション管理規約の改正の問題についても、管理組合が適切に対応できるような対策を検討していきたいと考えております。

 観光施策における民泊の位置付けについて。2020年のオリンピック・パラリンピック開催で東京都を訪れる外国人旅行客は2,500万人を超えると見込まれ、中野区においても、集客施設を含む中野駅周辺まちづくりが完了するころには、現時点よりも来街者数の大幅な増加を見込んでいるところです。一方、Nakano Free Wi-Fiによる利用者の動向データでは、現在、区内を訪れる人のほとんどが短時間の滞在となっており、今後、区内での滞在時間を延ばし、消費による経済効果を高め、地域の活性化につなげていくことが必要であります。

 新たな宿泊サービスである住宅宿泊事業を効果的に活用し、今後増加する宿泊事業に的確に対応するとともに、近隣地域や観光コンテンツと優良な民泊が連携することで、地域の活性化につなげていけるような取り組みを進めていきたいと考えているところです。

 私からは、以上です。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) 洪水予測システムについてお答えいたします。

 この実証実験における中野区の立場についてでございます。中野区では、平成26年度より国土交通省国土技術政策総合研究所のゲリラ豪雨に伴う洪水・内水氾濫の予測・警報システムの開発プロジェクトに協力してまいりました。引き続きこのシステムを活用した洪水予測情報の配信実験が進められることから、区は河川周辺の防災会や施設関係者等と国土技術政策総合研究所との仲立ちを行うなど、協力・支援を行っていくものでございます。

 それから、洪水シミュレーションを活用した避難訓練についてでございます。洪水予測システムによりまして、1時間後の河川の氾濫が予測可能となるため、どのように周辺住民へ避難情報を伝達し、避難行動を促すかは、区としても大きな課題であると認識をしております。また、洪水シミュレーション結果に基づいた避難訓練が必要となることから、避難訓練方法について検討するなど、効果的な水害対策を推進してまいります。

〔経営室長篠原文彦登壇〕

○経営室長(篠原文彦) 区内事業者育成のための工事発注のあり方についての御質問にお答えいたします。

 初めに、入札参加資格におけます下請受注実績の考慮についてでございます。入札参加要件に受注実績を課す目的につきましては、事業者が一定水準の工事履行能力や技術力を有しているか否かを確認をするためでありまして、工事全体の工程管理や品質管理、近隣・関係機関調整等のマネジメントを含んだ技術力を求める観点から、元請事業としての実績に限定をしているところでございます。下請事業としての受注実績では、総合的な施工能力の確認をする上で十分ではないというふうに考えているところでございます。

 次に、中小事業者の受注機会拡大のための分離分割発注についてでございます。発注につきましては、基本的に工種を細分化をせず、全体を包含した工事とすることを原則としているところでございます。しかしながら、工事内容、工期、現場の状況や経済合理性など、そういったことを総合的に勘案しまして、中小事業者の育成に資するものと判断される案件につきましては、分離分割発注を行っておりまして、今後も同様に行っていきたいというふうに考えてございます。

○議長(いでい良輔) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


平成29年06月05日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 次世代を見据えた中野区政のあり方について

  (1)地域包括ケアシステムについて

  (2)官民データ活用推進について

  (3)組織について

  (4)契約・発注について

 2 その他

 

○議長(いでい良輔) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 平成29年第2回定例会におきまして、自由民主党の立場から一般質問をさせていただきます。質問項目は通告どおりで、その他はございません。

 1、次世代を見据えた中野区政のあり方について。

 このタイトル、大風呂敷を広げたようなタイトルではございますが、地域包括ケアシステムが始まり、二十、三十年後を見据え、中・長期的に中野区政が進むべき方向を考えなくてはならないと強く思いまして、この質問をさせていただきます。

 それでは、(1)地域包括ケアシステムについて。始まったばかりの地域包括ケアシステム、この目標、中野区としての方向性、事業としての持続可能性など、基本的なところに関して伺います。

 団塊の世代約800万人が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域の包括的な支援サービス、提供サービス、地域包括ケアシステムの構築を推進しています。そして、地域包括ケアシステムは、みずからのことを助ける自助、家族・友人・ボランティアなどに支えられる互助・保険制度などによって支えられる共助、税金など行政が助ける公助、「自助・互助・共助・公助」によって成り立つとしております。中野区の地域特性を踏まえて持続可能な社会システムを構築していかなければならない、この地域包括ケアシステムのあり方を語ることは中野区の理想の未来像を語ることに等しいです。

 地域包括ケアシステムを考える上で幾つかのポイントがあろうかと思いますが、ここでは五つ御質問をさせていただきます。

 中野区地域包括ケアシステム推進プランの達成指標として、2025年の目指す姿を、長期療養が必要になったときに自宅で過ごしたい人の割合を、現在、平成28年実績で34.4%から60%の目標値にすることになっております。目標値達成のためには、在宅でも医療・介護・生活支援の療養環境を整える必要があると同時に、高齢者自身が在宅療法を選択する意識改革が必要となりますが、区としてどのような方策があるのか、伺います。

 二つ目は、もう一つの目標値について。もう一つの目標値は、65歳の健康寿命、要介護2以上の認定を受けるまでの平均自立期間が示されております。平成25年実績値、男性17.13年、女性20.62年、それを平成37年度には目標値が男性は18.5年、女性が22.0年としておりまして、1.4年ぐらいの増加を見込んでおります。平均寿命と健康寿命の差、つまり不健康である期間、不健康期間が短くなればこの差がゼロということに、最終的にゼロということになればいわゆるぴんぴんころりという状況であり、行政としても医療費がかからず理想の状態となります。不健康期間を短くするには健康寿命の延伸が必要です。

 「東京23区健康格差」という書籍によりますと、全国の平均寿命と健康寿命ともに右肩上がりであるものの、その差である不健康期間が2001年から3年ごとに数字が示されていたのですが、男性は大体9年ぐらい、そして女性が12年程度ということで横ばいの数字でありました。健康寿命を延ばすことは最近言われ始めた言葉ではありますが、その健康寿命を増加させた先に不健康の期間を縮めることには必ずしもならないということで、未知数であります。高齢者の健康寿命向上に関する施策が不健康期間の縮減につながらず、医療費の削減に対して何もインパクトがなければ、区としては財政的に何の効果も生まないどころか、マイナス面が多くなってくる可能性すらあります。公平性の担保、効果的な施策立案などの面から、予算は子育てに回した方がいいという判断も生まれることもあり得るかもしれません。不健康期間を短くするためには平均寿命を無理やり延ばすことにも苦言を呈する必要もあります。

 終末医療、ターミナルケア、重たい病気の末期で不治と判断されたときに、治療よりも、患者の心身の苦痛を和らげ、穏やかに日々を過ごせるように配慮するということもあり得ます。在宅で亡くなられた方は、自宅にいる安心感から、亡くなられた親族が夢に出てくるお迎え現象というものが発生しやすくなり、穏やかな精神状態でみとられるというケースがふえるそうです。区としても、そういった点で、そういった終末医療に関して理解促進、サポートが必要になろうかと思います。さまざまな要因で医療費と平均寿命・平均余命・健康寿命などとの関係は簡単には説明がつきませんが、これらを目標とされている上で施策をどのように考えていくのか、お伺いいたします。

 三つ目に、地域包括ケアの地域特性に関してです。

 地域包括ケアは各自治体の特性に合わせる、つまり中野区の実情をしっかりと理解した上で制度設計をしなければならず、マニュアルがないため非常に困難ではありますが、ある程度自由度が高いものでありますので、ここはそういった環境をピンチと思わずにチャンスとしていくべきであります。例えば、東京のような都市部ではないような地域におきまして、地域包括ケアのその地域特性と考えた場合には自動車があることが前提となりまして、その自動車、誰がその費用を負担するのか、そういった議論もあるかもしれません。そういった意味で地域特性というものは非常に重要であるということになります。

 そこで、地域特性を踏まえて地域包括ケアシステムの制度設計に当たりまして、中野区は他の自治体と比べてどのような地域特性があるのか。そして、その地域特性を踏まえてどのようなことを気をつけていくべきと考えているのか、お教えください。

 四つ目として、地域包括ケアの持続可能性についてです。

 持続可能にしていくためには、共助・公助、保険制度・税金にできるだけ頼らない、財政的にそういうところに頼らないことが必要になってくると考えられますが、そのためには自助と互助を拡充していかなければなりません。推進プランの中で、自助に関しては、本人の意思や権利が尊重されるように擁護し、精神的に負担を少なくすることが重要ですと示されていますが、結局、互助・公助あたりの助けが必要になってくるということも考えられます。そうしますと、自助・互助・共助・公助の中で一番重要なのは互助、つまりはボランティア、友人、家族の力が最重要になってくると考えられます。

 地域包括ケアは、大ざっぱに言えば高齢者を下の世代が支えていくということになってきます。私は、今37歳で高齢者を支えていかなければならない立場ですが、40年後には77歳で支えられている立場になっているかもしれません。世代の新陳代謝を繰り返すようなイメージがなければ、持続可能な地域包括ケアシステムにはなっていきません。ほかの自治体である、地域活動をするともらえる地域ポイント、地域通貨などをためると自分がもし支えられる側に立った場合にそれが還元されるような仕組みもあってもいいかもしれません。

 とにかく若者が地域に巻き込まれ、そして定着していくことが重要となってきます。例えばですが、朝、出勤で中野から出発して、都心3区中心で働いて、夜に帰ってくる。そして、夕飯は職場の同僚とその都心3区などで行ってくる。そうすると、中野の人と誰ともしゃべることなく1日が終わってしまいます。地域との接点がない若者が多いわけです。

 私は、この区議会議員になる前はもともと中央に住んでおりまして弥生町に移り住みましたが、そのとき弥生町のことを全く知りませんでした。弥生町の地元のことがわからなかったのですが、地域の飲み屋さんなどで仲よくなった人たちに地域のイベントや祭りに誘ってもらいまして、地域活動に徐々に参加していきました。皆、昼は中野にいません。そういった地域活動の入り口というものは、そういった夜の集まる場所にあるのかなというふうに考えております。夜に地元の商店街で食事、飲み、語らいを共にする仲間が集えるような仕組みをつくれば、自然に仲間がふえ、町会などの地域活動に参加してくる、そんな形が今、私の回りで胎動しているように感じております。

 人口データから若者が中野区にたくさんいることはわかっております。職場の同僚と上司の悪口を吐くぐらいなら、地元で楽しいイベントの話ができる中野の夜になっていけば、商店街も町会もにぎわいが生まれ、持続可能な未来が見えるのではないでしょうか。どんな方法であれ、若者がまちを守る、そういったイメージが区になければ地域包括ケアシステムは維持できません。今後、持続可能なシステムを構築していくために、若い世代、次世代リーダーとなる方々が地域活動に参加する必要があると考えますが、区は、その仕組み、人的資源の確保をどのようにお考えなのか、お伺いします。

 最後、五つ目に、区役所内の体制についてです。

 昨年、区民委員会の視察で、足立区のいわゆるごみ屋敷対策の状況について視察に行きました。生活環境の保全に関する条例により、調査段階で生活環境適正化対策会議を設置し、地域のちから推進部、福祉部、衛生部、環境部、都市建設部、区民部、社会福祉協議会との横断的な連携を図ることとなっております。また、指導・勧告に従わない場合は、弁護士、医師、学識経験者、町会・自治会連合会役員、民生・児童委員役員、まちづくり推進委員、社会福祉協議会、役所の部長級6人によって構成される生活環境保全審議会でそういった事案に対して話し合われます。ごみ屋敷になっている状況に対してごみを処分する対処療法はもちろんのことでありますが、原因となっているごみ屋敷住居者の精神疾患を特定し改善していくという根本治療がなされる、一人のためにできるだけ寄り添う理想の区民サービスがそこにあると感じました。地域包括ケアシステムは一人ひとりに寄り添う体制であってほしいと考えますが、どのような形になっていくのかお伺いして、この項の質問は終了いたします。

 (2)官民データ活用推進について。

 昨年12月に、官民データ活用推進基本法が制定されました。この法律は、インターネット、そのほかの高度情報通信ネットワークを通じて流通する、官民が保有する多様かつ大量の情報を活用することにより、急速な少子高齢化の進展への対応等の我が国が直面する課題の解決に資する環境をより一層整備し、それをもって国民が安全で安心して暮らせる社会及び快適な生活環境の実現に寄与することを目的としております。

 また、先週5月30日に膨大な個人情報を集めたビッグデータの利活用のルールを定めた改正個人情報保護法が全面施行されました。改正法は、個人情報を定義して、個人が特定されないように加工することで本人の同意なしにデータを利活用することを認めたものです。前段で述べましたが、地域包括ケアシステムなどでは少子高齢化対応にその枠に入っていくために、そういった観点、イメージを持って、この項の御質問をさせていただきます。

 まずそこで、現状の中野区のデータの管理状況についてお伺いします。

 中野区の平成29年度当初予算(案)の概要によりますと、財調から区民のサービスの基盤となるシステムの再構築等に係る経費の一部として11億円が一般財源に繰り入れられております。その主な経費としては、次期住民情報システム構築、内部事務管理システム更新、高齢・障害福祉業務管理システム再構築などが挙げられております。こうしたシステムの更新や再構築に約11億円もの膨大な経費がかかっているわけですが、業務のスリム化、人件費削減などといった効果が見込めるような話は聞こえてきません。システム開発・再構築により業務の量、業務の質などにどのような変化が出てくるのか、お伺いいたします。

 地域包括ケアシステム推進プランの8本の柱の柱7の相談、コーディネート機能及びケアマネジメントの質の向上において、「すこやか福祉センター等の区の相談窓口では、要支援者情報台帳システム、福祉システム、健診システム、子育て支援システム等用途別のシステムを使用しており、出生から死亡までの健康・福祉に関する必要な情報を一体的に活用している状況にありません」としております。

 また、新しい区役所整備基本構想では、「24時間365日どこでも区役所」の実現に向け、新しい区役所の整備に合わせて新しいサービスが計画され、アウトリーチによる対面サービスや個別支援の充実が挙げられております。寝たきりの高齢者や重度障害により外出困難な方など、新しい区役所にお越しいただくことが困難な方には、すこやか福祉センターや地域包括支援センター等と連携を図りながら、職員が御自宅まで伺い必要なサービスを提供しています。持参したタブレット端末を利用することで将来的には総合窓口と同等のサービスを提供しますとあります。タブレットには、セキュリティの担保をしながら、分野横断的なデータがなければ別々の所管の担当者が出たり入ったりと訪問することになるわけですから、所管同士でのデータ連携が図られるものと思っております。

 今後、新区役所整備に向け全庁的なデータ連携を図り、ワンストップで用事が済ませられるような仕組みを構築し、区民サービスの向上につなげていくとされておりますが、その辺の細かいところの御見解をお伺いいたします。

 システム開発・再構築によりデータベースの利用が容易になっていくのであれば、データ活用推進において分析が容易になっていると思います。改正個人情報保護法により、データ分析が可能となっています。また、マイナンバーには医療・介護等の情報を載せる可能性があるということです。今後、さまざまな分析を対象に、財政効果が出るかどうか、そういったことの研究をしていただき、ほかの自治体に先駆けて区が所有できるデータを分析して政策判断に御利用していただきたいと考えます。

 これまでは区役所内のシステム・データについて述べましたが、次に民間が保有するデータの活用という点で述べさせていただきます。

 区のデータでは、これからのまちづくりや観光客の誘致などに有効なものがないと思われます。そこで一例として、ICTCOがサンモール商店街においてビーコンを利用した人流センサー実験を行っていますが、それの技術を区内各駅に設置し、乗降客の動きのデータを時系列で把握して、駅周辺のまちづくりや商業、観光などについての施策の立案や成果の把握に活用することが考えられます。ある施策、イベントによって人の流れに変化があり、それを分析できれば事業の効果を検証できるのではないでしょうか。先ほど述べた若者を商店街に集めるための施策がもし何かあれば、その効果を簡単に調べることだってできると思われます。

 また、ICTCOでは、GPSなどを用いた外国人の動線を分析するプロジェクトもあるそうです。担当者は、事業の効果の見える化がなされれば、業務に対してやりがいが出てきます。

 そこで、区としては、このように民間データを利活用したまちづくりや観光施策を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 これまで述べてきたように、官民データ活用推進基本法策定の背景には、超少子高齢社会における諸課題の解決に向けて、新ビジネスとイノベーションの創出や行政・医療・介護・観光・教育等の改革などに官民が保有するデータを活用する必要性が増大しているという現状があります。また、安全にもかかわらず、安心ではないといった感情論があります。車による交通事故・排気ガス、携帯の電波などリスクはゼロではありません。しかし、便利さ・価格・環境リスクなどのメリット・デメリットのバランスが図られ、ゼロリスクにする施策、つまり車と携帯電話の廃止ということにはなっておりません。自分の生活に密接な事象に対してはメリットとデメリットのバランスが考えやすいですが、イメージがつきづらい現象・事象に関しては科学技術の精査の結果としてデータが政策判断に必要になるわけであります。ゼロリスクには不要に費用がかかるだけです。感情論に捉われず、政策決定を行う際にはできるだけ科学技術を活用してデータを根拠として示し、区政を前進させていただきたいとお願いして、この項の質問を終えます。

 (3)組織について。

 中野区は、従来の係や課という組織を廃止して、担当・分野といった組織として執行責任者や統括管理者を配置しています。このことによって部署を横断する課題に対してある程度柔軟かつ効果的に対応することができる組織のルールがあると認識していますが、部と部の間では一つハードルが上がるところです。しかし、地域包括ケアは現段階で五つの部をまたぐことになっております。先ほど紹介した足立区のごみ屋敷問題の事例でも六つの部の職員が連携していく必要があります。地域包括ケアに対しては部と部の間に落ちてしまいかねない事例もあろうかと思います。地域包括ケアの取り組みを発展させていくためには、複数の部署の職員が主体的に柔軟的に連携して課題解決に向けた取り組みを進めていかなければなりません。部署を横断する課題に対して、縦割り意識を脱却し効果的に連携するとともに、総合的な観点で課題を解決することが非常に重要ではないかと考えます。こうした問題をクリアするために、職員の人事配置や権限の付与など区として考えられることはありますでしょうか。お伺いして、この項の質問を終えます。

 (4)契約・発注について。

 中野区では、これまで時勢の変化を捉え、さまざまな入札・契約制度の改善に取り組まれてきました。我が会派から幾つかの制度改正について提案させていただきまして、本年度から取り組まれた制度もありますが、時代によって変化するニーズに対応していかなければならず、完成することはまずないでしょう。

 今年度からの取り組みとして、工事請負契約における最低制限価格等の上限額引き上げ、業務委託契約における総合評価方式の導入、区内業者優先枠の拡大などがありました。これらの取り組みの理念は、公共調達の品質確保、それに貢献する区内業者の育成であります。

 発注というものは、安さと質、両方の観点から見ていかなければなりません。東京都が今月末から始める最低制限価格等の見直しは、中小企業事業者に不利益となる、市場の健全な競争を阻害するほど不当に安い価格となるダンピングを推奨するようなルールであり、品確法の趣旨から外れてしまう可能性すらあります。中野区としては、公共調達の品質向上に向けた区内事業の技術力を高める仕組み、発注者と受注者双方がスパイラルアップしながら持続的に成長する仕組みが必要であります。区内事業者が区内だけではなく区外でも活躍できる、区外からも選ばれるほどの実力、信用力が確かなものとなっていくことが、この先20年、30年先を見据えた区内事業者の競争力強化につながっていくのではないかと考えます。

 また、区の抱える現状として、行政サービスの多様化、2,000人体制の大きな理由から発注に依存せざるを得ない状況が続いております。部署や職員によっては、ある意味業務の仕様書作成、公募、入札、契約締結、工程管理、完了検査までの一連の作業に追われるのみで1年間が終わってしまうということもあるでしょう。公務員にとって発注は重要な業務ではありますが、多くの業務に囲まれ、業務発注の形式・書式的な作業に追われ、じっくりと業務と向き合う時間がないのではないかと危惧します。このような状況になりがちな理由として、一つはその業務の細分化により予算・人事的に融通がきかない、二つ目は期間的な制約があろうかと思います。

 一つ目に関しては、庁内で地域包括ケアシステムのような共通、関連する事業や業務を取りまとめ調整することで、発注ロットを大きくすることでコストメリット、仕事のスリム化につながるのではないかと考えます。一律のルールではなく、個別の案件に対して対応できる手法を研究していただければと思います。

 二つ目の期間的な制約に関しては、年間を通じた切れ目のない公共事業の発注で、地域の公共工事の担い手となる事業者の経営の効率化及び安定化、その結果として公共事業の品質確保を図る上で極めて重要ではあります。発注が少なくなりやすい4月・5月は工事事業者が暇になっているということが多いのが現状です。発注・施工時期等の平準化に当たっては、発注時期及び工期末が一時期に集中しないように年間を通じて分散化を図る必要があります。国やほかの自治体では債務負担行為の積極的な活用を行っております。中野区としてもさらに活用をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、公共工事品質の指標である工事成績は、一般競争入札の総合評価の得点に反映されたり、低い場合は指名停止ともなるなど、受注者にとっては将来の安定した受注獲得に向けて工事品質を高めようとするインセンティブとなる重要なものであります。さらなるインセンティブとなるよう工事成績の活用方法の拡大について検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 発注することは、業務達成のためのあくまで手段でありまして目的ではありません。与えられた現場・予算・環境で頭をフルに使って夢がある仕様書を作成し、すばらしい業務にしていただき、発注者、受注者がともに成長するものにしていっていただきたいと思います。

 以上でこの項及び全ての質問を終えます。御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 加藤議員の御質問にお答えをいたします。

 次世代を見据えた中野区政のあり方について、地域包括ケアシステムをめぐる質問がありました。

 医療・介護・生活支援・環境整備と区民の意識変革について。在宅療養や在宅でのみとりを進めていくためには、かかりつけ医などの訪問診療と訪問看護・介護の医療・介護の連携を強化していく必要があります。このため、ICTを活用した療養者情報の共有化の推進などを図ってまいります。また、こうした在宅療養基盤の整備状況などを丁寧に情報発信していく中で、区民の介護不安を払拭するとともに、本人や家族、家主などの理解を促進していく取り組みが必要だと考えております。

 健康寿命延伸のための方策について。65歳男性の健康寿命と平均余命は82.6歳と84.15歳で間差は1.5歳程度、女性の場合には86.03歳と89.37歳で間差は3.3歳程度となっております。区といたしましては、データヘルスの取り組みや糖尿病重症化予防など生活習慣病の予防と健康づくり、さらに介護予防事業の充実によって区民の健康寿命を延ばしていきたいと考えております。

 中野区の地域特性、地域包括ケアシステムをめぐる地域特性について。中野区におきましては、住民同士の見守り支えあいへの取り組みが町会・自治会を中心に先進的に行われていることや、住民団体による高齢者会館の運営など住民主体の活動が活発に行われていることが特徴であります。本年度、区民活動センター単位に地区担当職員、アウトリーチチームを配置し、地域のいろいろな活動の場に出向き、地域資源の発見・把握に努め、また地域の情報から潜在的な要支援者を発見し、確実にサービスに結びつけていく活動に力を入れることとしているところであります。

 若い世代の地域活動への参画について。地域における自治活動や公益活動への若い世代の参画の拡大は重要な課題と認識をしております。シルバー世代による子育て支援や若い世代による高齢者の見守り支援など、互いに支え・支えられる地域社会づくりを進めていくためには、若い世代に対する地域課題の共通理解のための働きかけや、いわゆる地域デビューですね、このためのきっかけづくりが必要と考えております。SNSなどを活用した若い世代への情報発信、地域と連携したPTA活動の推進、既存の地域活動への橋渡しなど、さまざまな取り組みを進めてまいります。

 一人ひとりに寄り添える地域包括ケア体制づくりについて。地域包括ケア体制では、一人の取りこぼしもなく、必要とする人に必要となるサービスを提供するためにアウトリーチによる相談支援を行うこととしております。職員のスキルを向上させながら、潜在化している生活問題も的確に把握しながら、専門機関と連携し、一人ひとりの支援に当たってまいりたいと考えているところであります。

 私からは以上です。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) 私からは、官民データ活用の推進についてのうち、システムの開発・再構築の効果についてお答えいたします。

 平成29年度のシステム関連経費は、住民情報システムを汎用的なパッケージシステムに移行する経費のほか、内部事務管理システムや高齢・障害福祉事業管理システムなど、現行のシステムが更新時期を迎えることに伴う再構築のための経費でございます。住民情報システムの再構築や住民情報連携基盤システムの運用開始などにより、職員がデータ抽出や帳票出力の機能を作成できる汎用的な機能を活用するとともに、膨大なデータを分析・加工し、政策決定に活用できるツールを導入することでさまざまなデータの利活用を推進することができると考えてございます。

 また、業務システムの導入に際しましては、業務プロセスの見直しも行っており、これらを通して業務の効率化と区民サービスの向上を図るとともに、情報システムの経費の削減につながるものと考えてございます。

〔新区役所整備担当部長相澤明郎登壇〕

○新区役所整備担当部長(相澤明郎) 私からは、官民データ活用推進のうち、全庁的なデータ連携によるワンストップサービスについてお答えいたします。

 業務システムの更新に当たりましては、区民サービスをワンストップで提供する視点から業務システム間の情報連携を進めていきたいと考えております。新しい区役所の総合窓口においては、ワンストップで全てのサービスを総合的に説明し、最適なサービスを案内できる窓口づくりを目指してまいります。あわせて、高齢や障害などで支援を必要とする方に対しては、区の職員などが直接訪問して適切なサービスを案内し利用に結びつける、アウトリーチサービスを実現できる仕組みを進めていきたいと考えてございます。

〔都市政策推進室奈良浩二登壇〕

○都市政策推進室長(奈良浩二) 私からは、官民データ活用推進についての御質問のうち、民間データを活用したまちづくりや観光施策についての御質問にお答えをいたします。

 まちづくりや都市観光施策などを推進するに当たって、具体的なデータを用いた現状把握や、施策の立案、事業改善、また施策の実施前後のデータの変化などを把握することは効率的・効果的かつ実証的な事業展開を図っていく上で欠かせないものと考えてございます。ビーコン、Wi-Fi、GPSなどさまざまな媒体を活用し、民間が収集・分析して提供されるデータにつきましては、その有効性や信頼性などを検証した上で、活用可能なものにつきましては十分に活用していきたいと考えてございます。

〔経営室長篠原文彦登壇〕

○経営室長(篠原文彦) 区の組織、契約についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、部署を横断する課題の連携についての御質問でございます。各部におきましては、その目標を達成するため業務を遂行することを基本としてございます。複数の部を横断する課題につきましては、その推進役となる部が中心となって、関係部と連携しながら目標を達成するために業務遂行に当たっているところでございます。すこやか福祉センターが地域の現場で区民一人ひとりを総合的に捉え、あらゆる課題に対応していくことができるよう、地域包括ケア推進運営においてすこやか福祉センターの権限や本庁との連絡の仕方などについて検証し、作業を進めているところでございます。

 次に、債務負担行為を活用した発注時期の平準化についての御質問でございます。工事に必要となる適正な工期の設定や区内事業者の安定した受注機会の確保の観点から、年間を通した発注時期の平準化は重要であると認識をしてございます。年間の発注予定数、それから同種業務の発注時期、受注可能な業者数、事業者数、適正な工期のあり方等を分析し、必要に応じまして債務負担行為の活用を検討してまいります。

 次に、工事成績についての御質問でございます。工事成績は、総合評価における加点・減点要素、それから指名停止基準への適用のほか、優秀な得点であった事業者や工事について公表することとしてございます。総合評価への反映度の度合いの変更や表彰制度の構築等、他自治体や民間の事例も参考にしながら検討してまいります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 再質問をさせていただきます。

 システム関連のところでありますが、今年度の予算で11億円の膨大な経費がかかって、それが業務のスリム化、人件費削減などといった効果が見込めるような感じではないと、そういった声が聞こえないみたいな質問で、システムの開発・再構築というのは業務に対して量とか質に対してどのような変化があるかということをお伺いしたところなんですが、もし人件費が下がっていないというのであればシステムとして効率がよくない、データの入力量がふえているとかそういったことになるのか。では、そのデータの量がふえているのであれば、そのデータを活用してさらに何かやろうという意思があってそういうふうにやるのかというところで、ちょっと再質問をさせていただきます。

 あともう1問ですが、先ほど全庁的にセキュリティを担保しながらもそういったワンストップサービスを、アウトリーチなど、区役所とかそういったものをやっていかないといけないというところですが、ちょっとその辺セキュリティとか、内部の組織としてどういうふうにそういったところを対応されていくのか。この前の臨時職員の件などもありましたので、そういった観点からの御回答をいただきたいと思います。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) システムの関連についての再質問にお答えいたします。

 先ほど議員がおっしゃっているとおり、入力の手間の省力化等にどうつながるのかということでございますが、新しくシステムを入れることによってさまざまな、現状、職員がデータを自分でつくるとか、または抽出の手間がかかる部分を、システム化によりそういったもので収集または加工ができるようになります。そういった面では人件費、人力の手間が省けるということ、またこれらのデータを汎用に使えることによりまして、区として新たな政策決定に十分活用できるデータがつくれるということでございます。そういったものを含めまして、区政または区民生活の向上に大きく努めていきたいというふうに考えてございます。

〔新区役所整備担当部長相澤明郎登壇〕

○新区役所整備担当部長(相澤明郎) セキュリティの件についての再質問でございます。

 システムに関する、個人情報に関する分野は庁内でさまざまな部署があります。全庁的で取り扱っているところ、そういうところと調整して全庁的なセキュリティ対策を構築した上でシステムの連携というものをちゃんと対応してまいりたいというふうに考えてございます。

○議長(いでい良輔) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。


平成29年03月01日中野区議会予算特別委員会の会議録

 次に、加藤たくま委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 自民党最後であり、今日最後になって、恐らく明日にまたがるのではなかろうかと思います。自民党議員団の一員として総括質疑をさせていただきます。高橋ちあき委員、いでい委員にも、新しい風を起こせと、新人議員、言われましたが、それがさわやかな風なのか、台風みたいな風なのか、悪臭漂う風なのかわかりませんが、22期の新人は非常に多様性があり、ダイバーシティマネジメントをしっかりしながら、新しい風を議会、行政に届けていきたいと思います。よろしくお願いします。

 残時間から、ちょっと3番のイノベーションを創造できる区政のあり方から質疑をさせていただきたいと思います。

 昨今、日本国内における大きな社会問題として、少子高齢化が挙げられます。そして、少子高齢化に伴う生産年齢人口及び収益の減少は、将来の社会保障に対して不安にさせています。そして、収益、税収などは、人口に単純に比例するものではなく、イノベーション、技術革新によって何倍も増加できると考えます。大ざっぱではありますが、GDPは労働力人口、労働時間、労働生産性で表現できます。戦後、高度経済成長により日本のGDPは右肩上がりに上昇してきました。総務省統計局の資料を用いて、1990年の物価ベースで私が整理したところ、1955年、生産年齢人口は5,473万人、GDPが8.8兆円で、1990年には、生産人口年齢が1955年から1.57倍で8,614万人、GDPは52倍で、457兆円となります。つまりイノベーションによって、労働人口と労働時間が固定されると考えるのであれば、労働生産性は33倍になったということになります――すみません、労働時間が固定されるならば。人口のほうは、増減がGDPに与える影響よりも、労働生産性のほうが重要であるということがわかります。つまりイノベーションによって労働生産性を上げるということが重要です。

 歴史を遡れば、火の利用、石器、土器の開発、農業、通貨、石炭、石油エネルギーなどの利用によってイノベーションが起こり、作業効率を上昇させています。今、中野区は新たな技術がいっぱい入ってきて、イノベーションを起こせる潜在能力が高まっておりまして、区としては、グローバル推進協議会など設立しておりますが、技術革新に対してどのような見解をお持ちでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 昨年5月に策定いたしました中野区グローバル都市戦略におきまして、産・学・公・金連携によるビジネスイノベーションの促進、こういったことをうたってございます。ビジネスマッチングや、スタートアップ支援などを行うことによって、新たな財、サービスを生み出すイノベーションを起こしていきたい、このように考えております。

○加藤委員 私は、前回の決算特別委員会の総括質疑におきまして、こういうものがあったらいいなというニーズと、専門家、技術者、研究者などがつくり出したアイデア、研究技術シーズ、これらニーズとシーズがうまく混ざり合ったときにイノベーションが生まれるのではないかということで話をさせていただきました。例えば、勝手にシーズがいろいろあって物が進む、ニーズとシーズがうまくいっていない例として、例えば家電や携帯電話の中に全く一般の人が使わない研究技術シーズが入った場合、ただただその技術が物に入って、実装されると、その物の本体価格を上げるだけであって、日本国内はそういった技術を高めるがゆえに、附属のオプションだけで値段が上がって、日本国内の家電メーカーのものが売れなくなって経営が悪くなったというのも一因となっています。技術が低いロースペックでも、ニーズとかみ合えばそれはいいものとなります。ニーズなしのシーズは、マイナスの可能性すらあります。

 具体的にこういうふうにしたら中野にとってイノベーションが生まれるといった中野のイノベーション創造について提案させていただきたいと思います。

 ちょっとここからフリップ芸人をさせていただきます。

 ニーズがここにありまして、シーズがここにあります。それで、シーズは、例えば1と5とかに今集まっているわけでありますけれども、ニーズというのがなかなか見つけられない。このニーズとシーズの意味合いは、一見非常に理想が高過ぎてマッチングできないということが多いということですけども、それがニーズを持っている人たちが、こういう技術があったらいいなと、具体的なプロセスイメージを持っていないためにそういうチャンスを逃していると考えられます。こういったイノベーションだけではなくて、いろいろ趣味や仕事でもそういったマッチングが合わないということはあります。今回の場合、そういった技術、イノベーションを起こすためにニーズとシーズをちゃんとつなげるためのイノベーションマネジャーというものをここの間に置く必要があると思います。ニーズとシーズのかけ橋になります。前回、イノベーションファシリテーターと言いましたが、ファシリテーターだと、調整するだけで、ちょっといまいち、一歩踏み込んだニュアンスにならないので、マネージャーという言葉に変えさせていただきました。

 次に重要なのが、このシーズが後々に、ある程度の成果や利益が見えなければいけません。イノベーションを起こすためには大きいチャンスとなるのが、国家戦略特区の活用であります。今まで法律があるためにできなかった技術が、もし規制緩和ができるならばやってみたい、やれるんじゃないかといった、無から成果、利益を生み出す可能性が出てきます。千葉県におけるドローン特区のように、民間事業者は新たなビジネスチャンスをつかむためにいろいろと宅配サービスなど、投資しております。自治体は、そういった事業に許可などの協力はするものの、お金を出す必要は全くないというのが国家戦略特区の魅力です。国家戦略特区は、その特区内のみ、法律を変更することで実証実験を行い、それがおいおいですが、筋がよければ、それは全国的な広がりを見せるように法律を書きかえることも考えられるので、事業者としてはビジネスチャンスがすごい強く感じられます。こういったことに対して、中野区は国家戦略特区に対して、どういったお考えをお持ちか、伺います。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 国家戦略特区につきましては、経済社会の構造改革を重点的に推進することにより、産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点を形成することを主眼としたものでございまして、中野におけるグローバル都市づくりに当たりましてはビジネスチャンスをつくり出す、こういったことが不可欠であろうと考えております。それらがありまして、特区の事業の活用ですとか、規制改革の可能性、このようなものを検討していく、このように考えております。

○加藤委員 今の、こういった中野のイノベーションを起こすためにモデルを提案させていただいているんですが、この中心になるイノベーションマネジャーが一番重要になってくるんですが、ここは今言われたグローバル戦略推進協議会だったり、ICTCO(イクトコ)などが担うのが現在のところ、当面適当な団体だろうと考えております。また、このイノベーションマネジャーなりにこういった住民や自治体からのニーズを持った人たちと技術シーズを持った人たち、そして民間企業、ここは技術的だったり、資金的なサポートをする、そして行政、これは中野区だったり、内閣府を通じて国家戦略特区をやるところ、こういった仕組みの中で、中野区でこういったイノベーションをつくれる環境になっていくと思いますが、区としてはこういったモデルがあってもいいと思われますでしょうか。

○青山都市政策推進室副参事(産業振興担当) 区の産業振興の取組みにおきましては、産・学・公・金、それぞれの主体の強みを生かしまして連携をし、相乗効果によって新たなビジネスを生み出すということも目標としております。委員が御提案されるモデルにつきましては、この目標に資するものであると考えております。

○加藤委員 金というのは何でしょうか、すみません。金融機関。

○青山都市政策推進室副参事(産業振興担当) 今お話に出ましたように、金融機関のことをあらわしています。

○加藤委員 すみません、勉強不足でした。で、先ほど言いましたけど、このモデルで何か進めようとしたときには、ここのニーズのところに、自治体がこういったものがあったらいいなという出発地点も中野区にもありますし、国家戦略特区に申請するか否かも中野区が担うことになりまして、しかも資金が要らないといった、民間活力を使うような事業となりますので、中野区としては本当に使い勝手がいいモデルになろうかと思って提案しますが、その中で、特区に申請していくという、積極的に行っていくという意思はございますでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) プロジェクト、様々あろうかと思いますけれども、そのプロジェクトを実施する上で規制緩和が必要であるということでありますならば、国家戦略特区の担当といたしまして、国家戦略特区の窓口である内閣府と調整、あるいは協議、こういったことを行っていくということになります。

○加藤委員 このモデルである程度承認していただけたということで、前提で話を進めますが、以前、私が何回か御質問させていただいているゲリラ豪雨の予測技術を使った避難をできるツールの開発でありますけれども、これはそもそもまた説明しますと、政府が掲げるアベノミクス三本の矢の成長戦略におけるところで、技術革新、イノベーションを起こそうということで、内閣府の戦略的イノベーション総合プログラムの一つである防災技術関連の技術を、おいおいはうまくいったらこれを世界に売っていく、成長戦略の一つとしていくというところで、このゲリラ豪雨のプロジェクトができております。今年度で3年目を迎えまして、残り2年で、今内閣府の予算をもらっている国土交通省は、あと2年で出口政策を見つけないといけないというところで、実証実験でこのモデルがいいかどうかというのを検証しなきゃいけない、実証実験をしないといけないというところで、今中野区のみが全国で選ばれているという状況になっております。この出口政策をするために、今回のこういった仕組みをやっていくべきだと考えておりますが、このプロジェクトを進める際に、今ICTCO(イクトコ)が持っている技術だったり、人脈とかが今は使えると思うんですが、中野区としては担えるとお考えでしょうか。

○青山都市政策推進室副参事(産業振興担当) 先端技術と区民のニーズを結びつけて地域の課題を解決するビジネスモデルを創造することも、中野区産業振興推進機構に期待するところでありまして、既に会員企業と大学研究者などとの連携により、健康や防災、観光などをテーマとしたプロジェクトに取り組んでいるところでございます。

 委員が御提案される事例におきまして、中野区産業振興推進機構がニーズとシーズを結びつける役割を果たすことも十分可能であると考えております。

○加藤委員 ここで問題点が出ますのは、国土交通省がこのゲリラ豪雨の予測情報、1時間後、先、どの川で水があふれて、どの地域で水があふれるか、マンホールレベルで計算をしているというすごいモデルではあるんですが、国土交通省がそういった予報を出していいかというところになりますと、気象業務法におきましては、気象庁長官、若しくは気象予報士しかその情報を出せないということになりまして、国土交通省であったとしても、気象予報をしちゃいけない、また、中野区が介して、その情報を地域に出すことも許されないという状況になっていますので、もしこの情報を使いたいということになるのであれば、国家戦略特区で気象業務法を書きかえるような試みにいかないといけないんですが、もしそういった必要に迫られた場合は、中野区としては気象業務法に関する国家戦略特区の申請を行う意思はありますでしょうか。

○石井都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 繰り返しになってしまうんですけれども、区が取り組もうとする事案、今回の場合ですと、その気象予報ということを区として取り組むという方向になりまして、ただ、それの実現に当たりまして、規制緩和が必要だということでございましたら、特区の担当としましては、国の省庁との調整、協議、これを行っていくということでございます。

○加藤委員 気象予報士を区に置けばいいんじゃないかというお話で、エキスパート職員もいろいろ採用が難しい中で、そういったものが常に防災担当部局とかに気象予報士とか置くのが難しいので、こういった国家戦略特区の枠組みを使うことによって、新しい試みをするということは、中野区のみならず、おいおいは全国の自治体において大きなインパクトを与える、それが中野区から始まるというのではすごい試みになるのではないかと考えております。

 これだけ壮大なことをやっているように見えますが、中野区としては、今言った、気象業務法を書きかえたらいいんじゃないかというのを内閣府に言うだけであります。そうしましたら、ほかのところは、ICTCO(イクトコ)がそういった情報をアプリで出したりとか、大学がそういう仕組みでいいのか、助言をしてもらったり、また町会だったり、地元の中高生ボランティアなどに、そのつくられたアプリが使えるものかどうか実証実験に参加してもらうなどということができると思います。

 これらができたときに、例えば今の実証実験を行う際に、アプリでデモンストレーションで、例えば鬼怒川が破堤した豪雨が中野の直上で降ってしまった場合にはどうやって逃げればいいのかなどといった図上訓練ができると思っておりますが、その辺はどう思いますでしょうか。

○鈴木都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 区は毎年、風水害対応の図上訓練を実施して、区職員の風水害対応能力の向上を図っております。御提案のシステムを活用すれば、過去の大規模な風水害が、中野区で発生した場合の想定を容易、かつ臨場感を持って図上訓練が実施できる可能性があるため、このシステムを活用した区職員の防災能力向上について研究してみたいと考えております。

○加藤委員 特にこういった図上訓練とか、科学技術だったり、区政に参加するというのが、例えば中学生、高校生に対して非常にいい体験だったり、経験になるんではないかと思っております。

 また、ICTCO(イクトコ)では、こういった仕組みがもし可能であるのであれば、ビーコンを使った情報発信の技術の開発、医療費の適正化をするようなツールだったり、ウェアラブルのエアコンの開発などが行えるということです。こういった非常に中野区においてわくわくするような技術が国家戦略特区に申請するかどうかというところで変わってくるのではないかと思っております。

 先日、伊東しんじ委員が総括で言っていましたけれども、技術というのは、すぐに陳腐化してしまいます。次々とアイデアを出していかないといけませんが、例えば今、ドローンの技術に対して、先ほど言った千葉県の事例だったり、秋田でドローンのラジコン大会みたいなのをやったりするらしいんですけど、そういった技術は、最初に乗っかっちゃったところにばんばん話が行くようになるということなんで、こういうところで、一歩先に出れば、話がばんばん入ってくると思うので、中野区としては、ほかに先駆けてこういった国家戦略特区の枠組みに乗っかることによって、技術が集まりやすい環境をつくっていくべきと思っております。

 ちょっと新人というか、1期目で生意気でございますが、ちょっと区長から一言、その辺、どういうふうに思っていらっしゃるか、見解を伺いたいと思います。

○田中区長 担当が何度も申し上げていますように、一定の条件が整って、技術が製品化されていくという中で、必要であればもちろん国家戦略特区を活用していくべきだというふうに思っております。豪雨予測は、どういう製品になるのかが私にはちょっとわからなかったんですけどね。

○加藤委員 話は別ですけど、議会改革をする際には、互いに答弁し合うというのも一つありかなと思っているので、その意味で勉強……。

 もともと国土交通省のほうでつくったモデルというのは、本当にプロ用の防災担当者しかわからないような情報に、何というんですか、もともとの情報としては、国土交通省でXRAIN(エックスレイン)といった250メートル四方ずつに雨のデータをとって、1分ごとにそれを情報――既に今、情報発信できていますが、その情報の雨を気象庁の1時間後、先を予測する高解像度ナウキャストというところで、1時間後の豪雨を予測して、その情報をまた国土交通省に戻して、その国土交通省が今度、その1時間後の雨を使って仮想水位とかを出すといった情報です。これはプロ用の情報が中野区に今来る状態にはなっているんですが、先ほど言ったように、気象業務法の壁があったり、情報がちょっと難し過ぎるので、これを一般的な区民でもわかるような情報にかみ砕く必要があるということで、ICTCO(イクトコ)などがそういったところのイノベーションマネジャーとして活躍していただきたいと思っております。

○若林委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、5時になりますので、今後の運営について協議するため、理事会を開会します。委員会を暫時休憩します。
(翌3月2日)
 それでは、質疑に入ります。加藤たくま委員、質疑をどうぞ。
○加藤委員 おはようございます。最終日、頑張ってまいりたいと思います。昨日ちょっと横文字が誰かみたいに多いということで、できるだけその辺を減らしていきたいと思います。昨日、項目の3番を行いましたので、残りの1と2について総括質疑をさせていただきたいと思います。
 それでは、1の財政調整基金について。
 本定例会の篠議員の一般質問に対する答弁において、財政的に緊急な理由で50億円程度の出費があったということで、少なからずそういうことが3年間続くこともあり得ることを考えると、100から150億円の蓄えが必要なのではないかということがありました。また、「中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方について」等に記載されておりますが、「施設の更新・保全を進めるためには、長期的な視点に基づく必要があることから、区の現状を踏まえ施設のライフサイクル期間を60年とし、この期間に必要となる更新経費の見込み額を踏まえた上で対応を図ることとする」とあります。これらの発言から、財政調整基金をどのように今後蓄えていくべきか具体的な数字が見えてくるのではないかということで、昨日みたいに語り合いじゃなくて、ラリー方式で質問させていただきたいと思います。
 まず、基本的なところではありますが、財政調整基金を蓄える目的をお伺いいたします。
○黒田政策室副参事(予算担当) 区の財政調整基金を積み立てる目的ということでございますが、まず財政調整基金は、基本的に大きな目標としまして、区の健全な財政運営のために積み立てていくものでございます。中身としましては、今、委員御指摘のとおり、急激な景気の悪化により一般財源に減額が生じたときやシステム開発等、今年度のように臨時的な経費に対応が必要な場合に、年度間調整、また区有施設の改築や大規模改修等の多額の経費が必要になることに対応するための施設改修経費、また一時的に多額の経費が生じる退職手当の対応などに対応するために積み立てるものでございます。
○加藤委員 当初予算案の概要の19ページにありますように、三つの目的、年度間調整分とか施設改修分、退職手当分があるということですが、この1の年度間調整分というのは、各年度の財源不足というところで、先ほどの緊急事態のために100から150億円程度必要だというところの枠に当てはまる金額というか、その目的ということでよろしいんでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 委員の御指摘のとおりでございます。
○加藤委員 その150億円というのは感覚的にはわかるんですが、その具体的な根拠、なぜ150億円ぐらい必要かというのは、何かそういったものをちゃんとお示しできますでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 区は過去に急激な景気の悪化によりまして、予算編成の歳入を見込む際に、単年度で50億円程度の一般財源が減少したことがございます。現にリーマンショックの影響が出た際には、平成21年度から22年度につきましては、予算編成時、一般財源が54億円ほど減少しまして、その後の5年間は、平成21年の670億円の一般財源に対しまして、22年から25年で162億円の不足が生じたところでございます。こういった状態を乗り越える際に、この年度間調整が必要となってきますので、景気の動向が立ち直る時期を考慮しても2年から3年度分、およそ150億円程度の積み立てが必要であるというふうに考えております。
○加藤委員 その1の年度間調整分というところが、150億円ぐらいは最低限常にキープしていきたいということはわかりました。それでは2を飛ばして、3の退職手当分というのがありますけれども、これは例えば、新入職員が入って退職するまで積み立てるとか、そういうシステムではないと思うんですが、財政調整基金でこれを貯蓄していく必要性というのがあるのか、そういったところはなぜこういった枠があるのかというのをお教えいただけますか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 退職手当分ということでございますけれども、退職手当については、基本的にその年度をもってその年度の予算で支払うということにしております。ただし、退職者数の増減によりまして、毎年度ごとの支払いが大きく異なることもございますので、財政調整基金を利用して負担の平準化を図っているところでございます。具体的に申しますと、22億円を基準としまして、支払い額が基準額に満たないとき、21億円といったような場合には財政調整基金への積み立てを行いまして、支払い額が基準額を超えた場合には、財政調整基金からの繰り入れを行っております。財政調整基金に意識をして積み立てを行っているというようなことではございません。平成29年度につきましては、退職手当について22億3,600万円余りを計上させていただいております。基準額からは3,600万円を超えますので、この3,600万円余につきまして来年度は財政調整基金からの繰り入れを行ったところでございます。
○加藤委員 その退職金というのは大体毎年22億円を超えたときには財政調整基金を使うということでよろしいですか。
○黒田政策室副参事(予算担当) そのとおりでございます。
○加藤委員 そうしましたら、先ほどの当初予算案の概要の19ページに書いてあります平成29年度の残高が、年間調整分が159億円、そして退職手当分が8億円というのが常に、大体このぐらいキープしていかないといけないということでよろしいんですか。
○黒田政策室副参事(予算担当) そうですね。年度間調整につきましては、おおむね150億円程度、退職手当についても8億円程度を積み立てることによって、その増減に対して対応していこうということで、委員の御指摘のとおりでございます。
○加藤委員 そうしましたら、三つの目的のうち、1と3のところは理解できました。そうしましたら、2の施設改修分についてお伺いします。施設改修分については、区有施設改修経費の対応ということで、その積立ての考え方は、「中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方について」における施設更新経費の考え方に示されているということでよろしいんでしょうか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方をお示ししたわけでございますが、計画的に財源を確保しまして、適切に更新、保全を進めていくということで、これに必要となる更新経費を試算するとともに、歳出目標額を定めて一定の条件下におけるシミュレーションを行ったというところでございます。このシミュレーションにおきましては、起債活用による経費の平準化を図りまして、その上で歳出標準額から超過額に対して現時点での活用が見込まれる基金を充て、なおも超過する更新経費について財政負担の軽減を図るという考え方に基づいて歳出目標額を算出したというところでございます。
○加藤委員 今の資料によりますと、区有施設270施設についての更新経費が総額で3,236億円と示されておりますけれども、この270施設というのは全て、具体的にはどのようなものが含まれているのか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 学校や区営住宅など区有施設は全て含まれているというふうに考えております。
○加藤委員 そういった施設が含まれるということは、この施設更新費を考える際には、財政調整基金の施設改修分と特定目的基金である義務教育施設整備基金と社会福祉施設整備基金、区営住宅整備基金の四つの運用が必要になってくるという理解でよろしいでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 今、委員の御指摘のありました義務教育施設整備基金、社会福祉施設整備基金、区営住宅整備基金と財政調整基金の施設改修分ということでございます。
○加藤委員 今、今年度ベースで見ると、財政調整基金の施設改修分が74億円、義務教育施設整備基金が189億円、社会福祉施設整備基金が37億円で、区営住宅整備基金が11億円で、四つを合わせると311億円ということでよろしいですか。
○黒田政策室副参事(予算担当) はい、そのとおりでございます。
○加藤委員 財政調整基金への積立てが景気の動向によってどうなるかわからない状況で、これまで義務教育施設整備基金が毎年10億円積み立てを行っていますが、今後もこれを行っていくということでよろしいんですか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 学校改築経費につきましては、今後全校を新たに改築する予定でございまして、基準となる一般財源規模を超過する場合においては、年度当初から10億円の基金の積み立てを行うことを目標としているところでございます。財政状況が許す限り積み立てを行っていきたいというふうに考えております。
○加藤委員 この「中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方について」において、現時点で活用が見込まれる基金391億円というのがあるんですが、これはどのように試算されたんでしょうか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 平成27年度末の時点での財政調整基金の施設改修分、そして義務教育施設整備基金、それから社会福祉施設整備基金、区営住宅整備基金の合計額約280億円、これに義務教育施設整備基金を今後10年間積み立てたとして算出した100億円及びその他の基金の10年分の積立額約10億円を想定して391億円としたところでございます。総合管理計画の施設更新経費のモデルにおきましては、将来の経済状況がわからないというところで、基金の積立額につきましては10か年計画で予定している10年分を算入したというところでございます。
○加藤委員 それでは、次に先ほどの「中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方について」に載っている標準歳出額についてお伺いします。標準歳出額とは、その資料によりますと、「持続可能な施設の更新・保全を進めるために、施設更新における標準的な歳出額を定め、これを基準として、財源の確保と更新経費の縮減を図ることとする。区においては、都区財政調整制度の基準財政需要額として算定されている経費を踏まえ、標準歳出額は、年間47.8億円を基準額とする」となっておりますが、これは中野区が毎年この程度の施設更新・保全に使うべき金額という理解でよろしいでしょうか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 総合管理計画を検討する上で、施設更新経費のモデルを試算するために10年間を平均した年間施設更新経費の目安といたしまして、都区財政調整制度の標準財政需要額としている経費である年間47.8億円を示したというものでございます。施設更新でございますが、規模によって年間の歳出の額が大きく異なるというところで、都区財政調整制度の算定基準を使いまして、標準的な経費を設定したというものでございます。
○加藤委員 この更新経費の計画において47.8億円を毎年施設の更新・保全に使っていくというふうになっていて、その計画においても、60年間全体においてずっとその金額が出ているという前提で計画が練られておりますが、例えば過去3年間ぐらいでどのぐらいの金額が使われているかお教えください。
○黒田政策室副参事(予算担当) 区の施設更新に係る経費ということでございます。大規模改修や改築をざっと計算した数字でございますが、平成27年度は48億円、平成26年度は29億円、平成25年度は52億円となっております。起債額の18億円を除きますと――この間は若干景気の動向がいいというような状況がありましたので、基金の繰り入れはこれに対しては行っておりません。起債のみを行っておりまして、起債額がこの中で18億円ということになります。この18億円を除きますと、平均で37億円を一般財源としてこの3年間充当しているということでございます。
○加藤委員 毎年47.8億円を60年間使っていくということで、景気がよかったから基金を使わなかったという状況下において37億円しか毎年使っていないということで、そうすると、この3年間ベースで語るのはちょっとあれですけれども、10億円ぐらい足りないベースでここ3年間来ているという、景気がいいにもかかわらずということになっていくと、計画を立てる上で根幹が崩れてしまうのではないかと考えるんですが、どうでしょうか。
○黒田政策室副参事(予算担当) 公共施設総合管理計画の考え方をお示ししましたのが平成27年度の後半でございます。過去3年といいますのは、こういった公共施設総合管理計画も検討中であり、学校の再編計画についても検討している状況でございました。そういった中では、想定の経費に比較して、施設にかける改修経費や改築経費が低目となったというようなはあるかと思います。学校再編計画が決定された中で、今後、再編後の学校については、全校改築を行うことや公共施設の総合管理計画の中でも48億円が必要だという考え方も示されたところでございますので、今後より一層施設経費については、基金の積立てを行いながらその財源を賄っていくというようなことを検討する、また計画を立てていきたいというふうに考えております。
○加藤委員 その計画を立てたときの数字と現状がまだ合っていないけれども、今後はそういうふうに目標値に近づけていくことで60年間の計画を達成していこうということで理解します。そうしましたら、その公共施設の更新の計画について乗っかっているのでは、直近の40年間で更新が非常に多いとお金が不足するんじゃないかということで、直近の40年間に関して、さらにどういうふうにやっていくかという目標額を設定していますが、今ずっと長々と1個1個聞いていった数字をもとに計算を改めてしてみますと、40年間で更新費用は2,646億円。毎年今48億円、例えばですよ。これから増やしていくと言いますけれども、48億円いっていなかった現状を踏まえて、それが仮に過去3年37億円で計算して、そうすると、40年間で毎年払う額が、施設更新に一般財源から払われると思うのが1,480億円。先ほど言った活用できる基金は421億円で、そうすると、足りない費用というのが745億円。これを起債で行うのか基金でためるのかはわかりませんが、40年間で割ると、毎年19億円足りないということになってきますけれども、これは間違いないでしょうか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 仮に標準歳出額を年37億円、活用できる基金を421億円といたしますと、毎年19億円が不足する計算になるというところでございます。
○加藤委員 この計算をしたところで、かなり財政的に絶望的な数字が出たかなと思いました。財調にため込み過ぎだといった議論とかもありますけれども、全くもって足りないのではないかというふうに感じております。今定例会の一般質問において、いでい議員は民間活力の導入によるファシリティマネジメントについて質問しました。今後の区有施設のあり方については、もうお金は全然足りないですから、そういった民間活力の導入だったり、区有資産の有効活用を進めていくファシリティマネジメントをしっかりとやっていかないといけないなと考えます。PFIとかそういった民間活力を導入して、例えば、1割更新経費を削減できるとして改めて試算しますと、いろいろ計算しますと、40年で割るとそれでも12億円程度必要となりますけれども、こういった活力を使ってもそのぐらいまだ必要だということですけれども、そういったところをどうお思いでしょうか。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 御指摘のとおりでございますが、仮にPFI、PPP等の導入や民営化等の促進ということで、1割程度削減したと想定した場合でございますが、毎年12億円程度の不足が見込まれてございます。
○加藤委員 そうしますと、12億円程度の基金の積立てだったり、一般財源でそういった施設更新費を増額するなど、これからさらにやっていかないといけない。そして民間活力は間違いなく使っていかないといけないんじゃないかという、こういった区の今後そういったものを、予算面だったり、施設の運用面だったり、総合的にどう思われるか、この項の最後の質問とさせていただきます。
○海老沢政策室副参事(企画担当) 中野区公共施設総合管理計画(建物編)の考え方についてお示しをした試算結果によりますと、継続的な施設更新を進めるに当たりましては、財源確保を進めるためにPPPや民営化など民間活力を活用いたしまして、区有資産を有効に活用していくということも必要なことであり、また、基金を試算モデル以上に増やしていくということが、やはり安定的な施設更新につながるというふうに考えているところでございます。
○加藤委員 それでは、2番の弥生町のまちづくりについて質問させていただきます。
 弥生町の防災まちづくりは、平成25年に東京都の不燃化特区の指定を受けて約4年間が経過しまして、都営川島町アパート跡地をURと共同で取得するなど、そういった用地買収が進んで、昨年の12月19日の朝日新聞の朝刊ではこういったものが大きく取り上げられるなど、まちづくりが進んでいる実感があります。それで、弥生町について御質問させていただきます。
 初めに、道路用地の折衝に伴う権利者の生活再建支援について伺います。私が昨年の第3回定例会の一般質問におきまして、道路用地の取得に当たっては、権利者の生活再建に十分寄り添った、相談という甘いニュアンスではなくて、より現実な課題解決に向けた対応が必要であることを訴えさせていただきまして、不燃化特区の支援を積極的に活用して、現実できめ細やかな対応をしていくとの答弁をいただきました。これまで何度も述べましたが、避難道路用地の買収については、どの権利者も生活再建に大きな不安を抱いております。したがって、代替地の提示や残った土地での建築プランの提示にとどまらず、相続や贈与、資金計画などの権利者の将来の生活設計やライフプランまで含めた現実的かつ多角的な支援が必要と考えられます。折衝の中で区の担当者は、権利者の生活再建に向けた相談をまず受けまして、間に入って、建築士や税理士、あるいは地元金融機関などふさわしい専門家に引き継ぐ、このぐらいのより現実な対応を行っていくべきと考えますが、どうでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 避難道路用地の折衝では、不燃化特区における専門家派遣といたしまして、UR都市機構が代替地の紹介や建築プランなどの提示の相談を行っているところでございます。また、区のまちづくり関係の担当職員や用地関係の担当職員も必要に応じて道路拡幅に御協力をいただいた権利者の生活再建などの御要望を直接お聞きしたりもいたします。今後は、地元の建築家や資金計画を含めた総合的な相談ができるよう、金融機関など民間との協力体制の在り方も視野に紹介できる仕組みについて検討してまいりたいと考えてございます。
○加藤委員 現在整備している都営川島町アパート跡地にはURが避難道路沿いの人のために従前居住者用住宅を建設するという報告を受けております。しかし、以前にも要望しましたこの住宅の中に、集会所のようなコミュニティスペースや防災拠点など、地域貢献施設を設置するかどうか前回お伺いしましたが、今現在はどういった感じでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) UR都市機構は現在都営川島町アパート跡地に従前居住者用住宅を計画しているところでございますが、計画の建物規模からして、そういった施設はちょっと難しいと聞いております。
○加藤委員 来年度、都営弥生町三丁目アパートが区に移管されると説明を受けております。住宅移管に関しては負担付贈与であるため、特段の断りがなければ20年間そのまま、都から区に移管して区営住宅を運営しないといけないということでありますが、公共住宅として一定の機能を満たせば、そういったものも変えてもいいんじゃないかというような話もあります。その中で、中野新橋駅近くで、柳通り沿いで、ここは近隣商業地域という立地を生かして、先ほどもありましたけれども、ファシリティマネジメント、民間活力を投入してコミュニティスペースや防災拠点、そういった地域貢献施設の導入で建物を更新するというような可能性はございますでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 都営弥生町三丁目アパートの移管につきましては、区営住宅としての機能を保持することが負担付贈与の要件であるということでございます。移管に際しては、現在東京都は修繕計画の前倒しや1階スロープの設置など一定の対応を行っていただいております。しかしながら、御指摘のとおり、当住宅は築40年以上も経過しているため、将来的には今地区の立地を生かし民間資金の活用を念頭に区営住宅の機能に加え、一定の地域貢献施設の導入も視野に建替え、更新なども検討していきたいと考えてございます。
○加藤委員 ぜひ、そういったものができるように推進していただきたいと思います。
 次に、避難道路における無電柱化について伺います。いろんな方々が質問されていましたが、昨年12月に無電柱化の推進に関する法律が成立しまして、東京都の実行プランでは、セーフシティの主要施策として無電柱化の推進が掲げられるなど、無電柱化に対する社会情勢が大きな転換期を迎えていまして、こういった木密地域においては、とりわけ都市防災の観点から推進が求められている。東京都ではそういった市区町村の無電柱化に向けて先駆的に低コスト手法を導入する区に対して、財政及び技術支援を積極的に行うパイロット事業を立ち上げるなどと聞いております。昨年の一般質問において、市川みのる議員も質問しておりましたが、弥生町のこういった避難道路において先駆的な無電柱化を推進していってほしいという要望を出しました。私のほうからも出しましたが、この辺は具体的にはどのように進んでおりますでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 弥生町まちづくりにおきましては、本年度、避難道路における無電柱化に関する検討を行っているところでございます。歩道が広くとれる広幅員の都市計画道路と異なりまして、防災まちづくりにおける住宅地内の避難道路とか生活道路の無電柱化につきましては、変圧器等の地上機器の設置場所の確保や、下水や埋設管などの調整をはじめ、工事に対する住民合意、長期間かかる工事などがありまして、課題が非常に多いということもあります。しかし、委員御指摘の東京都の財政的、技術的支援が受けられる新規補助事業が立ち上がるということですので、そういったことへの提案も含めて、こうした避難道路での効果的な無電柱化の推進について、東京都とともに技術的な支援、財政的な支援を受けながら、検討してまいりたいと考えてございます。
○加藤委員 弥生町という木密の特区においては、ほかのところよりも進みやすいという可能性があるという理解でよろしいですか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 今年検討していますけれども、実効性に向けた方策を探っているところです。
○加藤委員 次に、公園整備について伺います。中野区民全体で公園の面積は1人当たり1.3平米弱ということですけれども、それでも畳1畳分ないわけですけれども、弥生町三丁目は特に狭いというふうに伺っていますけれども、どのぐらいの面積なんでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 弥生町周辺には南台のこういう避難場所であるいちょう公園など広い公園もできておりますけれども、弥生町三丁目周辺に限っては大きな公園もございません。1人当たり0.29平米ぐらいです。
○加藤委員 そうしますと、今現状の数字だと思うんですけれども、新しく跡地に公園ができたらどのぐらいの広さ、1人当たりどのぐらいの面積になるんでしょうか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 跡地には約1,300平米程度の防災機能のある公園を計画してございます。これが完成いたしますと、弥生町三丁目周辺地区で1人当たりの公園面積は約0.53平米ぐらいに増えます。
○加藤委員 それでも中野区民1人当たり平均に全然及ばないということですが、更に公園整備を進めていってほしいと思います。
 また、その公園の機能に関してですが、防災機能を導入するということで、とりわけ災害時には飲料水を含めた水不足が課題となると思われますが、東京都では飲料用に応急給水所を設けるとしていますが、炊事や洗濯をはじめ日常生活用水の確保も重要となりますが、新設公園に防災井戸などを設置するようなことを言ってきましたけれども、そういった進捗はどうなっていますか。
○安田都市基盤部副参事(弥生町まちづくり担当) 新設する公園には東京消防庁の御協力によりまして、100トンの防火水槽を今年度設置いたしております。また、そのほかソーラー園内灯や防災備蓄倉庫等の設置など防災機能を持たせることといたしております。委員御指摘の防災井戸の設置につきましても、あわせて設置の方向で検討したいと考えてございます。
○加藤委員 これで質問を終わるんですが、弥生町に関しては、三丁目のプロジェクトに関しては、本当に先進的なパイロット事業でどんどんいいものが入ってきているなと実感しているところなので、これからも頑張っていってほしいなと思います。
 以上で私からの総括質疑を終わらせていただきます。
○若林委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。


平成28年11月28日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 体系的で区民にわかりやすい組織のあり方について

 2 人権擁護施策について

 3 環境施策について

 4 受動喫煙防止施策について

 5 その他

 

○議長(北原ともあき) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○1番(加藤たくま) 平成28年第4回定例会におきまして、自民党の立場から一般質問させていただきます。

 3番の環境施策については、すみませんが、今回省略させていただきます。取材に応じてくださった理事者の方、またその関係各位の方々、本当に申しわけございません。

 それでは、1番、体系的で区民にわかりやすい組織のあり方について。

 近々、目標体系を改訂されるということで、区民にわかりやすく、かつ職員の仕事に対するやる気が湧く組織としていただきたいということで、項目に挙げさせていただきました。

 よく行政には民間感覚がないという意見がよく出ますが、民間は利益追求ですし、また民間のCSR(企業の社会的責任)においても結果的には企業が評価されるわけで、民間の考え方をそのまま行政に踏襲することは難しく、時には一部からの執拗な批判などもあるかもしれませんが、可能な限り公共性の担保を確保しながら業務を進めていく必要があります。そして、公共性の担保を維持しながらの富の再配分、施設においては高い安全性などが求められます。また、民間では、能力、努力により、それに対する報酬もあり得ますが、役所にはありません。行政には、売り上げのような金額で成果を出せないため、成果の対価として給料を出すというシステムにはしづらいため、給料を上げるインセンティブがありません。役所は、民間にない特殊な環境であるため、職員がすばらしい仕事をするためには、職員が主体的に業務を行え、業務にやりがいを感じる職場環境、組織体系にする以外ないと私は考えます。

 業務のルーチンワークとなる部分は、ICTの技術の進展、職員削減の方針によるアウトソーシングにより、少なくなりました。常勤職員は、高度な判断が必要な業務に専念できる体系となってまいりました。そういった職場環境下で仕事にやりがいを感じるのは、区政改善に資する自分のアイデア、意見が政策立案に大きく関与したときと考えます。しかし、一般的に役所というのは縦割り行政、所掌の壁があり、すぐに壁にぶつかり、思うようにアイデア、意見が通りづらいということがあります。そういった意味では、現在の中野区の体制は、各分野の所掌をグレーにし、網羅的に動ける体制になっており、スピード感が発揮できるシステムであり、職員が使いこなせれば大変すばらしいものになると考えます。しかし、勝ち得た自由ではなく与えられた自由は使いこなすのが難しいように思えます。結果的に所掌がグレーとなったことで、各部署の守備範囲がわからなくなる事例が出てきていると伺っています。守備範囲は網羅的になったものの、公務員という職種柄、給料が変わらない中、自分から積極的に仕事をとりにいく担当者はほとんどいないのかもしれません。そのことから、所掌の壁というものはある程度絶対に必要であると考えます。しかし、各部署との連携がなくならないようにするためには、その所掌の壁は非常に低くする必要があると考えます。

 また、大きな新事業の際には、主に政策室企画分野が区役所全体の調整を行い、細部まで指針が整った後に担当者に引き渡す形がとられておりますが、企画分野の方々には、いつも非常に大変な業務をなさっていると思います。しかし、所管分野に業務が引き渡された際には、所管部署の裁量権がほとんどなく、やらされ仕事になっているのではないでしょうか。所管部署の職員らは、自分の専門にもかかわらず、意見をボトムアップする機会がなく、業務が押しつけられていると感じているのではないでしょうか。区の抱える問題に最前線で戦っている所管部署の職員の意見は重要ですし、もし意見が政策に盛り込まれれば、職員はやりがいを感じるでしょう。

 ここでポイントは二つです。一つは、所管部署の権限が少なく、仕事に対してやりがいを持ちづらい。二つ目は、所掌の壁がなく動きやすいが、給料が上がらない中でみずから仕事をとって仕事量とミスをふやすのは嫌だというマインドがあるということです。これを解決するためには、所管部署の所掌を明瞭にした上で、企画・政策立案の段階から所管部署の意見がボトムアップされるシステムとする必要があると考えます。

 役人の「役」は役者の役と同じ意味だというふうで、その役割が与えられればしっかりとその仕事を演じるといいます。

 そこで、今後の組織のあり方について区のお考えをお教えください。

 もし所管部署の所掌が明瞭になるのであれば、現行の分野というセクションではなく、課という表記に変わろうかと思います。職員が派遣、視察、勉強会などで交流をする際には、課長級の役職である副参事では外部の方がその副参事というのがどのぐらいの階級であるかということを理解できないため、その名前を課長と名刺に書いたりすることもあると伺っております。住民説明会では課長のほうが区民にわかりやすいでしょう。また、職員としても出世して課長というほうが仕事にやりがいも感じるのではないでしょうか。

 業務が事業部にまたがる場合について伺います。

 例えば第3回定例会で私が取り上げた樹木管理ですが、区が管理する樹木全てを樹木台帳にリスト化する場合には、都市基盤部の道路・公園管理分野、小中学校、センター等の各施設の担当、環境部地球温暖化対策担当の三つの担当にまたがります。もし三つの分野で何か新しい業務をしようという場合には、どのような過程で業務は進んでいくのでしょうか。現行のルールをお教えください。現行の体制は、事業部内の融通はききますが、事業部を越えるのは困難とお察しします。

 今後、地域包括ケアは、各部署の調整が困難と想定されるため、役割にしっかりとした哲学がなければ混乱する可能性もあります。複雑化する行政に対するニーズにおきまして、効率的で、職員のやりがいが出る組織となることを期待しまして、この項の質問を終えます。

 それでは、2.人権擁護施策について。

 人権擁護の観点から、あらゆる多様性を受け入れる世論の機運が醸成されており、その方向性は間違いなく正しいです。しかし、多様性に対する理解の浸透度合いと政策の進捗の足並みがそろわず、このままでは理解の促進と政策の進展のバランスがとれず、瓦解していくのではないかと危惧しております。

 グローバル社会において最たる多様性の理解として進んでいる一つに「人種」があります。国際連盟の1945年と1948年の総会においてそれぞれ採択された「国連憲章」と「世界人権宣言」により、国連は漸次人権の拡大を図り、今では人種、女性、子ども、障害者、少数者、移住労働者、その他脆弱な立場にある人々のための特定の基準を網羅するまでになりました。国際社会では、全ての人に必要最低限な権利を分け隔てなく与えることを理想としました。「I have a dream」のスピーチで知られるマーチン・ルーサー・キング・ジュニアが掲げた黒人解放運動は、アメリカで初めて黒人であるオバマ大統領を誕生させることとなり、人種差別を除外する運動は一定の成果を上げたと言えます。

 しかし、ことし、イギリスのEU離脱、フィリピンのドゥテルテ大統領誕生、そしてアメリカのトランプ次期大統領の誕生という選挙結果を残しました。どの選挙もナショナリズムを訴えたほうが勝利しました。それぞれの選挙結果の考察としましては、中間層が自身の生活が向上されていないにもかかわらずマイノリティーの生活のみが向上していると感じ起こった投票行動だったと分析する人もおります。民主主義、政府の方法などに耐えられない方もいるように、マジョリティーが我慢を強いられることも理解しないといけません。そういった感情がネット上などでナショナリズムに形を変えたのであると考えます。これまでに進められた人権擁護の政策も、マジョリティーの我慢の限界によって急にはしごを外すようなことなど、議論が起こるのではないかと危惧しています。しかし、そんなことは絶対にあってはなりません。

 では、なぜこのようになってしまったのか。多様性を知識とすることになっても、理解までに至っていないためだと考えます。人権擁護の前進は大いに賛成でありますが、あらゆる事案に対して理解が深まっていなければ、サイレントマジョリティーの意が反映されず、大きな反発を生む可能性があります。時間スケールとしては、次世代に託すぐらいのものが必要なものもあるかもしれません。

 当たり前ですが、まずは制度や施設をつくるのではなく、理解の促進が最も重要であるということを原点に立ち戻って考え直す必要があります。国、人種、宗教、男女、貧富、障害、価値観などの差やその有無による苦労を理解し、改めてゼロから考え直すきっかけが与えられたと考えます。

 例えば男女共同参画という言葉があり、女性の権利が向上することは今後重要です。男女共同参画と男女平等は異なりますが、それを理解している人は少ないように感じます。男女共同参画社会基本法によりますと、男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、ともに責任を担うべき社会としています。しかし、多くの男性は、男性のほうが負担が大きく、不平等と感じる人もいるでしょう。社会的役割は男女平等で、生物的役割は男女──ここには区別というものがあることをしっかり認識しなければ、理解が深まらないのではないでしょうか。人権擁護の理解に対するポイントの一例だと思います。

 そこで、区として人権擁護についてどのような御見解をお持ちか、伺います。

 ここからはLGBTを含む性的マイノリティーに関して伺います。

 理解促進なしの政策推進は、結果的に最悪な事態を発生させかねないということは先ほど言いましたが、今後、ユニバーサルデザインなどで性的マイノリティーを考慮すべきという意見がありますが、例えば多目的トイレであれば、性的マイノリティー専用のトイレをつくるのか、どの観点で何種類つくるべきなのか、そんな議論があるかもしれませんが、性的マイノリティーの方々が求めてはいないようです。トイレ利用がいわゆるカミングアウトになってしまうために設置を断念した自治体もあると伺っています。カミングアウトしたくないという人がたくさんいるというわけです。

 諸外国においては、ジェンダーレストイレなどの導入もあり、個室をふやすという方策などもあります。ことし4月に自民党「性的指向・性自認に関する特命委員会」が出した基本方針では、「カムアウトする必要のない社会」をつくることを掲げております。ユニバーサルデザインの中に健常者も利用していい風潮を盛り込むことで、多目的トイレは性的マイノリティーの方々も利用しやすくなっていくと、そういった考えもあるのではないでしょうか。

 そこで、LGBTを含めたマイノリティーを考慮したユニバーサルデザインのあり方について、区の御見解をお伺いします。

 次に、学校教育に関しまして質問させていただきます。

 さまざまな人権教育を教える機会が学校教育にありますが、性的マイノリティーに関しては非常にセンシティブに取り扱うべき内容だと考えております。といいますのは、この性的マイノリティーにおきまして、学術研究では、まだ先天性のあるものなのか後天性のものなのかということが100%明らかになっているわけではありません。自分の性を自覚し切れていない幼少期の段階で性的マイノリティーの教育をすることで、性的マイノリティーになることを助長させる可能性もあるのではないかと考えてお