平成29年中野区議会(第4回定例会)本会議一般質問


3 放置自転車対策について

今月、2回目になります改定、中野区自転車利用総合計画(平成29年から38年度)が策定されました。平成4年から13年までは、中野駅周辺において放置自転車台数が約2,500台と、東京都調査で毎年ワースト10に名を連ねておりました。平成9年に、放置自転車対策や自転車駐車場整備を中心とした中野区自転車駐車対策総合計画(平成9年から18年度)を策定し、そして、平成14年からは、平日の毎日自転車撤去を実施するなど強化いたしまして、平成9年に中野区全体で9,611台あった放置自転車台数が平成19年には932台と、約10分の1まで減少しました。

 ここで、放置自転車台数は毎年10月実施の駅周辺における放置自転車等の実態調査数ということでありますが、近年、平成24年から28年は平均850台で、微減傾向ではございますが、20年前からほぼ横ばいの状態が続いております。今の毎日撤去するような対処療法としてはこれまでのやり方は今後も継続していくべきだと思いますが、根本療法として、なぜ自転車を放置してしまうのか、その原因を探るべきだと思います。

 その原因の一つの仮説といたしましては、そもそも放置自転車が撤去されること自体を知らないのではないかということです。少なからず私と同年代だったり、年上の方々に聞きますと、自転車を撤去された人はおりません。しかし、中野区は、毎年人口が10%入れかわるといった特性を持った区であります。中野区の住まい方を知らない方が放置自転車をしてしまう人に多いのではないかという仮説であります。事実、放置自転車の返却を求めて自転車保管場所にいらっしゃる方々の中には、怒ってやってくる方も多いと聞きます。ルールを知らないから怒っているのではないでしょうか。

 そこで、放置自転車所有者の実態調査を行うのはいかがでしょうか。放置自転車を回収したという本人への連絡は、防犯登録番号を警察に伝えて、警察から住所・氏名情報をいただき、区から本人に連絡すると聞いております。そして、自転車を返す際に、自転車等返還請求書、受領書に本人であるかの確認事項を記入するのみです。そこで、この書類に次の三つくらいのアンケートをするのはいかがでしょうか。一つ目に、放置自転車が撤去されるルールを知っていたか、二つ目に、撤去されたのは何回目か、3に、中野に住んで何年か、選択式で構いません。撤去ルールに関する認知度がわかると思います。書式を変えるだけで、予算をかけずに傾向を捉えることができます。ぜひ書式の変更をしていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

 こういった分析によって、中野の住まい方を理解していない人が自転車を放置しやすいという傾向が認められれば、中野歴が浅い人に対して自転車のルールを周知することに特に力を注げばいいという対策方針が具体的になっていくのではないでしょうか。特にこれから中野に住もうという方々には、転入届の提出の際に、約190ページある「わたしの便利帳」を配布するだけではなく、自転車やごみ捨て、防災など中野区と区民が密接な事業に関して、これだけは覚えて中野の住まい方などといったリーフレットをペラ1枚で配るのもいいかと考えます。不動産屋におきまして町会の加入案内を配布すると同様の方法もあろうかと思います。この部分については要望とさせていただきます。

 話を自転車に戻しますが、中野区外から来た自転車が放置されているケースも少なからずあると聞いております。全体に対してどのくらいの比率か伺います。

 中野に住んでいない方々にルールを伝えるすべは看板しかありません。看板の文字が小さくて、何が書いてあるかわからない方もいると思います。放置自転車、毎日撤去中、5,000円徴収など、短いキャッチフレーズを大きな字で示すことで、その効果が出てくると思います。看板の表示方法に対して今後改善できる余地があるかお伺いしまして、この項の質問を終わらせていただきます。

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